JPH0121638Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は新規な構造の床拭き具に関するもので
ある。

（従来の技術） 床拭き具として一般的なものはモツプである
が、従来のモツプは太目の紐状のものを束ねた払
拭部を有するため先が拡がりすぎて拭きにくくか
つ絞る場合に専用の絞り器を使用しても絞りきれ
ず、使用するにもこつが必要であつたため、本考
案者は使いやすくかつ絞りやすい床拭き具につい
て研究を進めてきた。その結果、拭き作業がしや
すく、しかも絞りやすい床拭き具を開発すること
ができた。なお、実開昭52−47860号の考案では
筒状に形成した払拭部をロール絞りするモツプが
開示されているが、この場合ロールと絞り機構を
付属するため重く、ハンドルが清掃作業の邪魔に
なり、また払拭部は厚さにより絞りむらを生じ、
さらに交換も不自由であるなどの問題を持つてい
る。

（技術的課題） 従つて本考案の目的は、床等に対する拭き作業
がしやすく、軽くしかも絞りやすい床拭き具であ
つて、従来のモツプ類と比較して特に絞る操作や
洗浄作用がしやすい床拭き具を提供することにあ
る。

（技術的手段） 前記目的は、下縁に棒状部材の挿通が可能なル
ープ部Ｌを形成した払拭体１と、払拭体１を上部
で固定する柄２と、払拭体１の上端を両側から挟
圧するか、或いは、予め柄２に取付けられた固定
軸に対して払拭体１の上端を抑える取付部材３と
を備えており、取付部材３は、下縁と同様ループ
状に形成した払拭体１の上縁ループ部L′に挿通す
る軸管４と、その両端開口に係合するフツク５ａ
を有し、それ自体は柄２に摺動可能に挿通した支
持枠５と、支持枠５と係合しながら摺動し払拭体
１を抑えるように柄２に取付けた抑え板７及び前
記上縁ループ部L′に引掛る弾性押広げ板６から成
る構成によつて達成される。

（考案の作用） 本考案の床拭き具は下縁をループ状に形成した
払拭体１を有するので、ループ部分を引掛けて回
すことにより払拭体１をひねつて（或いはねじつ
て）絞る操作が可能になり、そのため従来のモツ
プ類とは全く異なる操作でより完全な絞り作業が
行なえ、しかも下縁がループ状となつていること
により従来のもののようにばらけずまとまりやす
い。

（実施例） 図示実施例により説明すると、第１図乃至第３
図は略８字形断面形に形成した払拭体１を有する
床拭き具の例で、下縁のループ部Ｌは後述の絞り
杆Ｒを挿入できる大きさ、また上縁のループ部
L′は取付部材３の軸管４を挿通できる程度のもの
であり、柔軟に形成した織布、不織布、合成樹脂
により中間に縫合部を有する形状に形成され、ま
たループ部Ｌ内に半円筒形の縁材１１を縫着して
いる。前記縫合部は各図に破線で示されており、
これによつて払拭体１を要所で縫いまとめ、剛性
を付与して使い易さを高めている。この縁材１１
はループ部開口を開口状態にするものであるか
ら、払拭体１の材質により必要に応じて設ければ
良い。１２，１３は払拭体１の上下口部で、上の
口部１３よりループ部内に軸管４を通し、その両
端開口４ａ，４ａに、開閉可能な略門型支持枠５
の下端フツク５ａ，５ａを係合させ、支持枠５は
それと抑え板７間にばね１５を介在させて中央の
挿通孔１４部分で柄２に通し、支持枠５の回動を
防止するため柄２の先端に固着した抑え板７の両
端係合切欠１６，１６を支持枠５の軸部に係合さ
せ、また払拭体１の上端にはループ部L′の外側に
引掛る弾性押広げ板６の係入脚１７，１７を食込
ませて取付ける。

また第４図以下の例では、平たい払拭体１を折
返してループ部Ｌを形成し、柄２の先端に固設し
た抑え枠８内に端部（上縁）１ａ，１ａを揃えて
嵌込み、柄の２の先端近くに一対の挟圧部材９を
軸１８により枢支し、これらを柄２に摺嵌した固
定環１０を下降させて閉じ方向にロツクすること
により挟圧部材９の先端鉤９ａを払拭体１に食込
ませて抜出を防止する一方、ロツクを外して払拭
体１を取外せるようにしたもので、１９は固定環
１０のめねじ２０と螺合する柄２側のおねじであ
る。尚、第１０図は外面に起毛２１を有する払拭
体１の変形例を示す。

故に、床Ｆに対し、第７図、第８図に例示の如
く払拭体１を圧接させて拭き掃除を円滑に行なう
ことができ、また第９図に例示の如く、払拭体１
に回転自在な絞り杆Ｒを突き刺したり、或いはル
ープＬ部分に挿通させて引掛けるとともに、柄２
をもつて回すと払拭体１をよじつて絞ることがで
きる。第９図は本案床拭き具の絞り作業に好適な
絞り器を例示したもので、この絞り器は、水受け
容器２２と、その底に立設した支柱２３、その上
端に回転可能に軸支したボツクス部２４から延び
た略くの字型の回転腕２５とから成り、軸受ボツ
クス部２４内には一端を支柱２３に又他端をボツ
クス部２４に止めたコイルばねを内臓し、回転腕
２５の絞り杆Ｒにかけた払拭体１を絞りながら回
転腕２５を回転させてゆくとコイルばねが蓄力さ
れ、絞り終つた後その解放力で払拭体のよじれを
元に戻すようになつている。２６は安定用兼足掛
用のつば、２７は提で手を示す。

（考案の効果） 従つて本考案によれば下縁端部がループ状に閉
じた払拭体１を備えているので先が拡がりすぎる
こともなく、絞る場合にはループ部Ｌを棒状体に
引掛けて回すだけで払拭体１をねじつて水気を絞
ることができるため、従来のモツプに対する場合
のように、絞りローラーに挟んで、ローラーでモ
ツプを挟圧しながら引き上げるようなこつも必要
なく誰にでも容易に絞ることができ、軽いため扱
いがし易く、また柄２から着脱が容易であるので
外して洗浄したり交換するのも極く簡単であり従
来のモツプ類と比較して全体の使用性が著しく向
上する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る床拭き具に関するもので第
１図は第１実施例の分解斜視図、第２図は正面
図、第３図は側面図、第４図は第２実施例の断面
図、第５図は払拭体の全体図、第６図は全体斜視
図、第７図は、第８図は使用状態の側面図、第９
図は絞り時の斜視説明図、第１０図は払拭体の変
形例を示す側面図である。 Ｌ，L′……ループ部、１……払拭体、２……
柄、３……取付部材、４……軸管、５……支持
枠、６……弾性押広げ板、７……抑え板、８……
抑え板、９……挟圧部材、１０……固定環。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下縁に棒状部材の挿通が可能なループ部Ｌを
   形成した払拭体１と、払拭体１を上部で固定す
   る柄２と、払拭体１の上端を両側から挟圧する
   か、或いは、予め柄２に取付けられた固定軸に
   対して払拭体１の上端を抑える取付部材３とを
   備えており、取付部材３は、下縁と同様ループ
   状に形成した払拭体１の上縁ループ部L′に挿通
   する軸管４と、その両端開口に係合するフツク
   ５ａを有し、それ自体は柄２に摺動可能に挿通
   した支持枠５と、支持枠５と係合しながら摺動
   し払拭体１を抑えるように柄２に取付けた抑え
   板７及び前記上縁ループ部L′に引掛る弾性押広
   げ板６から成ることを特徴とする記載の床拭き
   具。 (2) 取付部材３は、払拭体１の上縁を嵌込むため
   柄２の先端に固設した抑え枠８と、嵌込み状態
   の払拭体１の両側から挟圧する挟圧部材９とを
   有し、挟圧部材９は柄２に摺嵌した固定環１０
   の摺動により払拭体１を抑える位置及び払拭体
   １を取外す位置に開閉可能とした実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の床拭き具。