JPH0121595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は第１図に示すように磁性体からなる電
極（磁性体電極）ａと非磁性体からなる電極（非
磁性体電極）ｂとを有する電気部品Ａを、磁性体
電極が先になるよう極性を揃えて整列させる整列
装置に関する。

（従来技術及びその問題点） この種の電気部品Ａを極性を揃えて整列させる
従来装置は機構が大掛かりであつたり複雑であつ
たりして実用的でなく、また性能的にも可動機構
が多いため誤作動したり、故障が多いといつた難
点があつた。

（考案の目的） 本考案はこのような難点のない整列装置を提供
するものであり、以下これを第２図に示す実施例
に基づき詳記する。

（問題点を解決するための手段） 本考案の電気部品の整列装置は、第１図の様に
一端に磁性体電極ａが、他端に非磁性体電極ｂが
設けられた電気部品Ａを一つずつ送り出す部品供
給体１と、同電気部品Ａをその磁性体電極ａ側が
先行する様に一個ずつ吸引する電磁石２と、電磁
石２で吸引されて送り込まれる電気部品Ａが一個
しか通過することができず方向転換することもで
きない広さで且つ入口６と出口１０が下向きにな
る様に逆Ｕ字状に形成された通路３と、同通路３
の途中に設けられて電気部品Ａを通路３内に吸引
するポンプ式移送体４と、通孔１３を設けた軸１
２が電磁弁によりスライドされて電気部品Ａの通
過時には通孔１３が通路３に位置して通路３を開
き、同電気部品Ａの通過後は同通孔１３が通路３
からはずれて通路３を閉じて移送済の電気部品Ａ
が通路３内を逆流するのを防止する通過逆流防止
体５とからなり、前記逆流防止体５は電気部品Ａ
が自重により滑落するように前記通路３の逆Ｕ字
状の頂点より出口１０側に設けられ、前記電磁石
２は前記部品供給体１の近傍くに位置する前記通
路３の入口６の外周を囲む様にリング状に設けら
れたことを特徴とするものである。

（実施例） 部品供給体１はいわゆる普及型のパーツフイー
ダーであり、電気部品Ａを一姿勢で同部品供給体
１の出口へ一列に一つずつ送り込んでくる。

電磁石２は、前記部品供給体１の近傍で尚且つ
通路３の入り口６の外周にそれを囲む様にリング
状に設けられ、間欠的に励磁、解除が繰り返され
る。この電磁石２は、励磁時に通路３の入口６内
全般に均等に磁力を及ぼし、部品供給体１の出口
上の電気部品Ａの磁性体電極ａを吸着して、同電
気部品Ａの極性を計測したりすることなく、また
機械的外力を加えることなく、確実に同部品Ａを
当該電極ａ側が先行する様に通路３の入口６の中
央部に案内する。

通路３は入口６と連結パイプ７とを金属製と
し、この両パイプ６，７を反円状に湾曲させたプ
ラスチツク製チユーブ８により連結して逆Ｕ字状
を形成し、更に、連結パイプ７にプラスチツク製
チユーブ９を連結し、この出口１０を直進フイー
ダ１１に連接させてなる。また、通路３はその内
径を電気部品Ａの直径よりやや大きい程度にして
同部品Ａが内部で方向転換（回転）できない様に
してある。

移送体４は電磁石２により通路６に案内された
電気部品Ａを出口１０側に移送させるもので、そ
の一例としては真空ポンプを用いる様にし、この
真空ポンプを動作させることにより前記電磁石２
により吸着されて通路３の入口６まで来ている電
気部品Ａを通過・逆流防止体５の軸１２まで吸引
する様にしてある。なお電磁石２は真空ポンプに
依る吸引が開始されたときには励磁を解除して次
ぎなる電気部品Ａが同電磁石２に吸着されること
がない様にしてある。

通過・逆流防止体５は通路３を開閉するもので
あり、前記通路３のＵ字形状の頂点より出口１０
側に位置している。この通過・逆流防止体５の一
例として、図示したものは電磁弁を用いてあり、
移送体４が電気部品Ａを移送するときは第２図に
示す様に軸１２が連結パイプ７を貫通して同パイ
プ７を閉じて通路３を閉成することに依つて電気
部品Ａの移送を可能とし、電気部品Ａが電磁弁の
軸１２まで吸い込まれると移送体４が吸引を停止
した後、同軸１２が図面上右方向に移動して軸１
２に開設された通孔１３が連結パイプ７内に位置
して通路３を開き、電気部品Ａが同通孔１３を通
過して通路３の出口１０から直進フイーダ１１に
滑落する様にしてある。電気部品Ａが通過・逆流
防止体５の軸１２の通孔１３を通過し終えたらす
ぐさま軸１２を図面上左側に戻して再び連結パイ
プ７を閉じて通路３を閉成する様にすると作業効
率が良い。

直進フイーダ１１に滑落した電気部品Ａは同フ
イーダ１１により図面上右側に移送され、図面上
手前（〇印）方向に移動するベルトコンベア１４
に送り込まれる。

（考案の効果） 本考案は以上のような構造にしてあるため以下
のような各種効果がある。

電磁石２が部品供給体１の近傍にある通路３
の入口６の外周にそれを囲む様にリング状に設
けられているので、電磁石２の磁力が通路３内
全般に均等に及び、電気部品Ａが通路３の中央
部を確実に通り、同部品が通路３の壁に当たつ
て詰まるといつたことがなく、円滑且つ確実に
通路内を移動できる。

通路３の入口６から通過・逆流防止体５の軸
１２までには磁性体電極ａの先行する電気部品
Ａが一つだけ存在するため、極めて正確な極性
整列が可能である。

通路３の内径を電気部品Ａが一個ずつしか通
過できず、方向転換することもできない大きさ
にしてあるため、通路３内を電気部品が一個づ
つ確実に通過し、しかも通過途中で電気部品Ａ
が通路３の壁に突き当たつて詰まるといつたこ
ともない。しかも磁性体電極ａが先になるよう
に吸引された電気部品はそのまま磁性体電極ａ
が先になつて通路３の出口１０から送出される
ので、電気部品Ａは全て磁性体電極ａが先にな
る。従つて電気部品Ａの極性を測定するための
極性測定装置や、その測定結果に基づいて電気
部品Ａを方向転換させる方向転換装置を別途設
ける必要がない。このため誤測定や方向転換の
し忘れといつた誤動作がなく、しかも極性整列
作業が迅速になり、能率が著しく向上し、常に
安定した極性整列作業が可能となる。

電磁石２が部品供給体１の近傍にある通路３
の入口６の外周にそれを囲む様にリング状に設
けられているので、システム全体の構成が簡潔
になり、実用化し易く、コストも安くなる。更
に、構成が簡潔であると共に可動部分が少ない
ため、誤動作や故障も少なく、ひいては長期間
使用することができ経済的でもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気部品の一例を示す説明図、第２図
は本考案に係る装置の一例を示す説明図である。 １は部品供給体、２は電磁石、３は通路、４は
移送体、５は逆流防止体、６は通路の入口、１０
は通路の出口、１２は逆流防止体の軸、１３は軸
に設けられた通孔、Ａは電気部品、ａは磁性体電
極、ｂは非磁性体電極。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に磁性体電極ａが、他端に非磁性体電極ｂ
   が設けられた電気部品Ａを一つずつ送り出す部品
   供給体１と、同部品供給体１から電気部品Ａをそ
   の磁性体電極ａ側が先行する様に一個ずつ吸引す
   る電磁石２と、電磁石２で吸引されて送り込まれ
   る電気部品Ａが一個しか通過することができず方
   向転換することもできない広さで且つ入口６と出
   口１０が下向きになるように逆Ｕ字状に形成され
   た通路３と、同通路３の途中に設けられて電気部
   品Ａを通路３内に吸引するポンプ式移送体４と、
   通孔１３を設けた軸１２が電磁弁によりスライド
   されて電気部品Ａの通過時には通孔１３が通路３
   に位置して通路３を開き、同電気部品Ａの通過後
   は同通孔１３が通路３から外れて通路３を閉じて
   移送済の電気部品Ａが通路３内を逆流するのを防
   止する通過・逆流防止体５とからなり、前記通
   過・逆流防止体５は電気部品Ａが自重により滑落
   するように前記通路３の逆Ｕ字状の頂点よりも出
   口１０側に設けられ、前記電磁石２は前記部品供
   給体１の近傍に位置する前記通路３の入口６の外
   周にそれを囲む様にリング状に設けられたことを
   特徴とする電気部品の整列装置。