JPH01215582A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は熱転写記録媒体であって、特に転写した情報の
機密保持のために、転写後のシートの残像を判読できず
、かつ、透過光によってもその残像を投影不可能にする
熱転写記録媒体に関するものである。

［従来技術］ 熱転写記録方法は装置が簡便な普通紙記録方法として普
及しているが、インク層は有色であり、支持体は殆どの
場合無色あるいはそれに近い色であるために、印刷後の
熱転写記録媒体を兄ることにより印刷された内容を知る
ことができ、印刷された情報が機密を要するものであっ
た場合大きな問題となっている。これらの問題を解決す
るために熱転写記録媒体の使用済部分を加熱し、残った
インクを溶融し印字像を消去する方法（特開昭５８−５
３０８５　、特開昭６０−ＩＱＨ９ｇ）　、インクと同
色な材料を支持体に含有又は塗布する方法（特開昭８７
−１２０４９７．５８−２４４７７．５９−９８８９８
）等が考案されている。

しかし、熱転写記録媒体の使用済部分を加熱する方法は
、加熱器が必要で装置が複雑になり、さらに発熱が大き
いために安全性の問題が生じると考えられる。

インクと同色の材料を支持体に含有又は塗布する上記方
法ではシート上に残る画像情報を複写機でコピーしたり
、目視で判読することは困難になるが、インクの転写跡
と被転写部分では透過濃度に差ができるため、強い透過
光をあてて読んだり、ＯＨＰで投影可能となり機密が保
持できない。

［目　的］ 本発明は転写後はその転写記録媒体から情報を読みとる
ことができないような熱転写記録媒体を提供することに
よって、従来技術の上記問題を解消することを目的とし
ている。

［構　成］ 上記目的を達成するためのこの発明の構成は、支持体の
一面に金属薄膜層を有し、更に支持体の反対面に順次、
インク層と同色で転写することがない中間層およびイン
ク層を有するか、または、支持体の一面に支持体側から
順次、金属薄膜層、中間層およびインク層を有する熱転
写記録媒体である。

支持体としてはポリエステル、ポリカーボネート、トリ
アセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等の比較的
耐熱性のよいプラスチックのフィルム、セロハン、硫酸
紙、コンデンサー紙等が使用でき、必要なら支持体のイ
ンク層と反対面、または、そこに設けられた金属薄膜層
上にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロセ
ルロース等の耐熱性保護層やワックス等のスティック防
止層を設けてもよい。

支持体の厚みは好適には１−８μｍであるが、使用条件
や伝熱効率の向上の処理が施されていれば１〜２０μｍ
の範囲の厚さのものまで使用できる。

インク層の主な成分は熱溶融性物質と着色剤であり、熱
溶融性物質としては通常の熱転写インクに使用されてい
る材料が使用できる。例えば、鯨ロウ、蜜ロウ、カルナ
バロウ、キャンデリラロウ、ラノリン、モンタンロウ、
モンタンロウ等の天然ワックス、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス、エス
テルワックス、低分子量ポリエチレン等の合成ワックス
、各種変性ワックス、水素化ワックス、長鎖脂肪酸等、
またポリエチレン、酸化ポリエチレン、ポリプロピレン
、テルペン樹脂、ケトン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重
合体、エチレンアクリル共重合体、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、クマロン樹脂、ロジンとその誘導体、ポ
リアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウ
レタン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、セル
ロース樹脂等が挙げられる。

着色剤としては各種無機・有機顔料、有色染料、昇華染
料などが使用できるが、特に高濃度画像作成にあたりカ
ーボンブラックが有効である。

この他インク層には動植物性油、鉱物注油、流動パラフ
ィン、炭酸エステル、フタル酸エステル、高級脂肪酸、
高級アルコール等のオイルやｉｉＪ塑剤、界面活性剤等
またさらに分散剤、浸透剤、接着性改質剤、流動性コン
トロール剤などの添加剤を必要に応じて加えてもよい。

各材料の割合は重量基準でワックス類２０〜９０％、結
着剤樹脂０〜５０％、添加剤０〜３０％、着色剤５〜５
０９６が適当である。インク層の厚みは２〜２０μＩで
、より好ましくは３〜１０μｍである。２μｍより薄い
と画像濃度が確保できず、２０μｌを超えると転写性が
悪化する。

このインク層の形成の方法としては水または有機溶剤に
上記材料を溶解または分散させた液を塗工するか、ホッ
トメルト法によって塗工すればよい。

着色された中間層としては着色剤を合成樹脂をバインダ
ーとして支持体に接着させたものが好ましく、合成樹脂
としてはアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロ
ース系樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、メチルメタクリレート樹脂、フッ化ビニリデン樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、またさ
らにＯＨ基またはＣ０ＯＨ基を有する熱可塑性樹脂にア
ミノ基を２個以上をする化合物またはジイソシアネート
またはトリイソシアネ−４を加えた樹脂も有効である。

着色剤としてはインク層に用いたものが全て使用できる
。

またこの中間層に適度な粒径を持つ無機顔料を加えて中
間層表面に凹凸を形成し、マット層の効果を持たせるこ
とも可能である。これにより被転写紙に印字された画像
表面を凹凸にし、光沢の少ない、読みやすい画像を形成
することができる。使用できる無機顔料としてはシリカ
、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バ
リウム、アルミナ、カーボンブラック、酸化スズ、チタ
ンホワイトなどが挙げられる。

着色された中間層の厚みは０，２〜ＩＯμｍで、より好
ましくは０．５〜３μｍである。０．２μ■より薄いと
印字跡の判読を困難にするに必要な濃度が得られず、ｌ
Ｏμ躍を超えると、インク層の転写性に悪影響を与える
。

支持体のインク層と反対面、または、支持体と中間層と
の間に設けられる金属薄膜層としては、アルミニウム、
銅、スズ、金、銀、ニッケル等を蒸着、スパッタリング
、イオンブレーティング等の形成手段により形成するこ
とができる。金属薄膜層の厚みは２０〜２０００　Ａで
、より好ましくは２００〜１０００人である。２０人よ
り薄いと透過；負度が低く　、２０００人を超えると印
字時のサーマルヘッドの熱が横方向に逃げやすくなり、
インク層の転写性に悪影響を与える。

以下、実施例によって、本発明を具体的に説明する。な
お、実施例に記載の各成分のｆｆ１（部）は重量部であ
る。

実施例１ 厚さ４．５μ電のポリエステルフィルムの片面に真空薄
青法により、厚さ　５００人のアルミニウム薄膜層を設
け、その上に耐熱スティック防止層を設けた。次にその
反対面に下記組成からなる分散液をソルベントコーティ
ング法によって塗布し、厚さ　１．５μｍの着色された
中間層とした。

中間層形成液の組成 パラフィンワックス　　　　　　　　５部ポリエステル
樹脂　　　　　　　　５０部イソシアネート　　　　　
　　　　　５部カーボンブラック　　　　　　　　２５
部シリカ粉末　　　　　　　　　　　　１５部トルエン
　　　　　　　　　　　　　３００部メチルエチルケト
ン　　　　　　　１００部次に下記組成からなる分散イ
ンクをホットメルトコーティング法によって着色された
中間層上に塗布し、厚さ　４μｌのインク層とした。

インクの組成 カルナバワックス　　　　　　　　４０部パラフィンワ
ックス　　　　　　　３０部エチレン酢酸ビニル共重合
体　　　１５部カーボンブラック　　　　　　　　１５
部このようにして熱転写記録媒体を得た。

実施例２ 実施例１のアルミニウム薄膜層の厚みを７００人とし、
中間層とインク層中のカーボンブラックを、青色顔料で
あるアルカリブルーに替えた以外は実施例１と同様にし
て熱転写記録媒体を得た。

比較例１ 実施例１のアルミニウム薄膜層を形成しない以外は実施
例１と同様にして熱転写記録媒体を得た。

比較例２ 実施例１の中間層にカーボンブラックを入れない以外は
実施例１と同様にして熱転写記録媒体を得た。

市販されている熱転写型ラインプリンター（印加エネル
ギー０．６０１Ｊ　）で上記実施例および比較例で作成
した熱転写記録媒体を用いて普通紙（ベック平滑度２０
０ｓｅｃ）に印字した。その際使用した熱転写記録媒体
の使用済部分を次のように評価した。

コピー二市販の普通紙複写機でインク面側よりコピーし
た。

投影二市販のＯＨＰで白い壁面に投影した。

目視判読：インク面と反対側より目視により正像を読ん
だ。

この結果を下記表１に示す。

表　　１ ×：可能、△：やや可能、Ｏ：不可能 実施例３ 厚さ　４．５μ■のポリエステルフィルムの片面に耐熱
スティック防止層を設け、その反対面に真空蒸着法によ
り、厚さ　５００人のアルミニウム薄膜層を設けた。次
にその上に下記組成からなる分散液をソルベントコーテ
ィング法によって塗布し、厚さ　１．５μＩの着色され
た中間層とした。

中間層形成液の組成 パラフィンワックス　　　　　　　　５部ポリエステル
樹脂　　　　　　　　５０部イソシアネート　　　　　
　　　　　５部カーボンブラック　　　　　・　　　２
５部シリカ粉末　　　　　　　　　　　　１５部トルエ
ン　　　　　　　　　　　　　　３００部メチルエチル
ケトン　　　　　　　１００部次に下記組成からなる分
散インクをホットメルトコーティング法によって着色さ
れた中間層上に塗ｔｒｉ　シ、厚さ　４μｌのインク層
とした。

インクの組成 カルナバワックス　　　　　　　　４０部パラフィンワ
ックス　　　　　　　３０部エチレン酢酸ビニル共重合
体　　　１５部カーボンブラック　　　　　　　　１５
部このようにして熱転写記録媒体を得た。

実施例４ 実施例３のアルミニウム薄膜層の厚みを７００人とし、
中間層とインク層中のカーボンブラックを、青色顔料で
あるアルカリブルーに替えた以外は実施例３と同様にし
て熱転写記録媒体を得た。

比較例３ 実施例３のアルミニウム薄膜層を形成しない以外は実施
例３と同様にして熱転写記録媒体を得た。

市販されている熱転写型ラインプリンター（印加エネル
ギー０．６ｍＪ）で上記実施例および比較例で作成した
熱転写記録媒体を用いて普通紙（ベック平滑度２００ｓ
ｅｃ）に印字した。その際使用した熱転写記録媒体の使
用済部分を評価し、その結果を下記表２に示す。

表　　２ ［効　果］ 以上説明したように熱転写記録方法において本発明の熱
転写記録媒体を用いれば印刷情報の機密保持性が向上す
る。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上にインク層を有する熱転写記録媒体にお
   いて、支持体とインク層との間に、インク層と同色で転
   写することがない中間層を有し、支持体のインク層とは
   反対面に金属薄膜層を有することを特徴とする熱転写記
   録媒体。
2. （２）支持体上にインク層を有する熱転写記録媒体にお
   いて、支持体とインク層との間に、支持体側から順次、
   金属薄膜層およびインク層と同色で転写することがない
   中間層を有することを特徴とする熱転写記録媒体。