JPH0121452Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、照明器具の吊下げ装置に関するもの
である。

（従来の技術） 建築物の天井のほぼ中央に電源たとえば埋込形
引掛シーリングなどを埋設し、そのねじ孔付の爪
に照明器具を取付ける工法が増えている。

この場合、照明器具の取付け位置が電源の位置
に規制され、家具等の配置によつては、適正な照
明が得られなくなつたり、逆に、家具等の配置が
規制されたりする等の不便があつた。

そのため、天井の電源設置部に照明器具の代り
に支持体を取付け、この支持体にアームを水平方
向回動自在に支持し、このアームに吊下げ具を移
動自在に取付け、この吊下げ具に照明器具を取付
け、これによつて、支持体を中心としアームの長
さを半径とした範囲内で任意の位置に照明器具を
設置できる照明器具の吊下げ装置が考えられ、現
在、使用されている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上述した吊下げ装置のアームは、そ
の目的上、最低でも１ｍ程度の長さでないとその
効果が充分発揮できず、このような長尺のアーム
の先端部に照明器具を取付けると、アームの先端
部に垂れを生じやすく、外観上、非常に見栄えが
悪く、危険な感じを与え、不安感を起こすことに
なつていた。

この対策として、アームの基端部を支持体の反
対側に延長し、この基端部にローラを取付け、こ
のローラを天井面に当接させてバランスを取るこ
とが行なわれているが、この方法は、その目的と
比較して割高であり、安価な方法が望まれてい
た。

本考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、上述したような照明器具の吊下げ装置におい
て、アームの垂れ防止を安価に行なおうとするも
のである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案の照明器具の吊下げ装置は、天井の電源
設置部を中心とした任意の位置から照明器具を吊
下げる照明器具の吊下げ装置であつて、上記天井
の電源設置部に取り付けられる上枠及び下枠と、
この上枠及び下枠の間に水平方向回動自在に設け
られた環状の可動部材と、この可動部材の一側部
に突設されたアームと、このアームに移動自在に
設けられた照明器具を吊下げる吊下げ具とを備
え、上記下枠の上記可動部材に対向する部分に凹
部を形成し、上記可動部材の上記アーム側の一側
部に対する他側部の上部に、突出量が調整可能で
上記上枠に対向突出する凸部を形成し、可動部材
の他側部を上記下枠の凹部を係合して上記一側部
から突設のアームをその先端部に向かつて上昇傾
斜させ上記照明器具を上記吊下げ具を介して吊下
げた状態のアームを水平以下に垂れ下がらないよ
うに上記凸部の突出量を調整し保持することを特
徴とするものである。

（作用） 本考案の照明器具の吊り下げ装置は、予めアー
ムの上昇傾斜を調整可能とすることにより、照明
器具の吊り下げ位置により照明器具の吊り下げ時
には、アームが水平以下に垂れ下がらないように
したものである。

（実施例） 本考案の照明器具の吊下げ装置の一実施例を図
面を参照して説明する。

１は天井で、この天井１には電源としての引掛
シーリング２が埋設され、この引掛シーリング２
に天井１内において電源が配線されている。

そして、上記引掛シーリング２に支持体３が取
付けられている。この支持体３は略円環状の上枠
４及び下枠５などで構成され、上枠４は上記引掛
シーリング２の周囲に位置して天井１に当接さ
れ、下枠５は、上記上枠４の下面に対向する挾持
部６、この挾持部６の内周に設けられて上枠４の
内周に対向する円筒部７及びこの円筒部７の上端
内周に設けられたフランジ部８を一体に形成した
もので、フランジ部８には切欠部９及び取付片１
０が形成されており、そのフランジ部８を切欠部
９を介して上記引掛シーリング２の爪１１の上方
に押し込み、回動してそのフランジ部８の取付片
１０を引掛シーリング２の爪１１の上に移動し、
この状態で、爪１１に螺着したねじ１２の先端に
取付片１０を当接し、ねじ１２を取付片１０に締
付けて押し上げることにより引掛シーリング２に
固定されている。

そして、上記支持体３にアーム体１５が水平方
向回動自在に支持されている。このアーム体１５
は可動部材としての環状のリング部１６とアーム
としての直線状のアーム部１７を一体に折曲形成
したもので、リング部１６は上記下枠５の円筒部
７の外周に位置して上枠４と下枠５の挾持部６と
の間に配置され、アーム部１７は上枠４と下枠５
の挾持部６との間から外方に突出され、このアー
ム部１７には吊下げ具１８が移動自在に設けられ
ているとともに、この吊下げ具１８に対するスト
ツパ１９がアーム部１７の先端部に取付けられて
いる。

また、上記下枠５の挾持部６には、上記アーム
体１５のリング部１６に対向して凹部２０が形成
され、上記リング部１６には、上記アーム部１７
側の一側部に対する他側部の上部に螺合し、螺合
量により突出量が調整可能なねじで構成した凸部
２１が形成され、これによつてリング部１６の他
側部つまり凸部２１の下方部が上記凹部２０に係
合され、上記直線状のアーム部１７がその先端部
に向かつて上昇傾斜している。

なお、このアーム体１５の取付けは、支持体３
とともに行ない、下枠５上にアーム体１５のリン
グ部１６及び上枠４を嵌合載支した状態で、下枠
５を引掛シーリング２に取付ければよい。

そうして、この吊下げ装置は、その吊下げ具１
８の係止部２２に照明器具２３のコード２４を係
止することにより照明器具２３を吊下げるととも
に、コード２４の端部を接続具２５を介して引掛
シーリング２に接続して使用するものであるが、
照明器具２３の重量によりアーム部１７の先端部
が垂れても、無負荷の状態でアーム部１７が上昇
傾斜しているので、照明器具２３をアーム部１７
の先端部に吊下げた状態でもアーム部１７が水平
となり、危険な感じを与えたり、不安感を起こさ
せたりすることがなく、外観も良好となる。

又、凸部２１をねじで構成し、アーム体１５の
リング部１６の他側上部に螺合して突出量を調整
可能に取り付けしたので、ねじの突出量を変える
ことにより、アーム部１７の傾斜を変えることが
でき、照明器具２３の重量あるいは吊下げ具１８
の位置が変わつた場合でも、照明器具２３の吊下
げ時のアーム部１７を完全に水平にすることがで
きる。

上述したように、本考案の照明器具の吊下げ装
置は、アームの回動及び吊下げ具の移動により、
上枠及び下枠を中心としてアームを半径とした範
囲内の任意の位置に照明器具を設置でき、そし
て、アームを一側部に突設した可動部材に対向し
て下枠に凹部を形成するとともに、可動部材の他
側部の上部に、突出量を調整可能な凸部を形成
し、可動部材を介して突設のアーム部の傾斜を変
えることができ、照明器具の重量あるいは吊下げ
具の位置が変わつた場合でも、照明器具の吊下げ
時のアーム部を完全に水平に調整することがで
き、突設のアームは水平以下の状態となることを
防止でき、したがつて、アームが水平以下に垂れ
下がりによる危険な感じを与えたり、不安感を起
こさせたりすることがなく、外観も良好となり、
その上、構造も簡単で、安価にできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の照明器具の吊下げ装置の一実施例
を示し、第１図はその断面図、第２図はその分解
斜視図である。 １……天井、２……電源としての引掛シーリン
グ、４……上枠、５……下枠、１６……可動部材
としてのリング部、１７……アームとしてのアー
ム部、１８……吊下げ具、２０……凹部、２１…
…凸部、２３……照明器具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天井の電源設置部を中心とした任意の位置から
   照明器具を吊下げる照明器具の吊下げ装置であつ
   て、 上記天井の電源設置部に取り付けられる上枠及
   び下枠と、この上枠及び下枠の間に水平方向回動
   自在に設けられた環状の可動部材と、この可動部
   材の一側部に突設されたアームと、このアームに
   移動自在に設けられた照明器具を吊下げる吊下げ
   具とを備え、 上記下枠の上記可動部材に対向する部分に凹部
   を形成し、上記可動部材の上記アーム側の一側部
   に対する他側部の上部に、突出量が調整可能で上
   記上枠に対向突出する凸部を形成し、可動部材の
   他側部を上記下枠の凹部に係合して上記一側部か
   ら突設のアームをその先端部に向かつて上昇傾斜
   させ上記照明器具を上記吊下げ具を介して吊下げ
   た状態のアームを水平以下に垂れ下がらないよう
   に上記凸部の突出量を調整し保持することを特徴
   とする照明器具。