JPH0121415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、缶、壜等の販売商品を展示する自動
販売機の展示品保持装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、自動販売機における展示品保持装置は、
たとえば、実開昭58−97680号公報に示されるよ
うに、商品展示室の背板に、両側方向に相対向す
る円弧状の一対のホルダを設け、この一対のホル
ダにより缶などの展示品を両側から挾持するよう
にしている。

この場合、上記公報に示されているように、展
示品の直径が異なる場合には、それに対応するホ
ルダを選択して別個に装着する必要があり、複数
種のホルダを用意しておかなければならない。

また、従来、実公昭56−42701号公報に示され
るように、一対のホルダをばね材で形成し、展示
品を弾力的に挾持することにより、直径の異なる
展示品を挾持できるようにしたものがある。

この装置の場合、一対のホルダの弾力によりあ
る程度の直径の異なる展示品を挾持することはで
きるが、その範囲には限度があり、比較的大きく
直径の異なるものには適用することができない。

さらに、実公昭56−55719号公報に示されるよ
うに、一対のホルダを上下方向に相対向して位置
調節自在に設け、この一対のホルダにより展示品
を上下から挾持するものもある。

この装置によるときは、展示品の高さの違いに
対応することはできるが、上下から挾持するもの
であるため、缶などの特定商品に限定され、壜な
どを保持するのがむずかしい。

また、上記のように、一対のホルダにより展示
品を両側から挾持する場合、展示品を安定して保
持する上から、展示品のほぼ中央部を保持するの
が望ましいが、一対のホルダは一定高さ位置にあ
るため、展示品の高低によつて保持位置が上下に
片寄り、保持が不安定になることがある。

（考案が解決しようとする問題点） 上述のように、従来の装置においては、直径お
よび高さの異なる展示品を保持する際の適応度が
小さく、ホルダを共通化することができない。

本考案は、直径および高さの異なる展示品を同
一のホルダの簡単な付け換えによつて容易にかつ
安定して保持できるようにすることを目的とす
る。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案は、ホルダベース５に一対のホルダ７を
両側方向に相対向して取付け、この一対のホルダ
７により展示品８を両側から挾持する自動販売機
の展示品保持装置において、上記ホルダベース５
には、中央部に穴部１１を形成し、この穴部１１
の上下縁部に上下間隔が段階的に変化する複数段
のベース側の係合部１２，１３を階段状にかつ左
右対称に設け、上記ホルダ７は、ホルダ本体７ａ
の基端部にこのホルダ本体７ａに対して上下方向
に段差を設けて取付基部１４を連設し、この取付
基部１４の上下縁部に切欠部１５を設け、この切
欠部１５の一側に上記ベース側の係合部１２，１
３とそれぞれ係合する複数段のホルダ側の係合部
１６，１７を階段状に設け、上記ホルダベース５
の穴部１１に上記一対のホルダ７の取付基部１４
を挿入し、両方の対応する係合部１２，１３，１
６，１７を係合して一対のホルダ７を取付けたも
のである。

（作用） 本考案では、ホルダベース５の穴部１１に一対
のホルダ７の取付基部１４を挿入し、ホルダベー
ス５の係合部１２，１３とホルダ７の係合部１
６，１７の対応するものを係合して一対のホルダ
７を取付ける。

例えば、一対のホルダ７を巾広寸法に取付ける
ときは、ホルダベース５の外側の係合部１２とこ
れに対応するホルダ７の係合部１６とを係合し、
また、一対のホルダ７を巾小寸法に取付けるとき
は、ホルダベース５の内側の係合部１３とこれに
対応するホルダ７の係合部１７とを係合する。こ
の結果、一対のホルダ７により大径の展示品８と
小径の展示品８を保持することができる。

また、通常の高さあるいはやや高さが低い展示
品８を保持する場合は、ホルダ本体７ａに対して
取付基部１４を上方に突出した状態でホルダ７を
取付け、反対に高さが高い展示品８を保持する場
合は、ホルダ７を上下反転かつ左右反転させ、取
付基部１４を下方に突出した状態でホルダベース
５に付け換えることにより、ホルダ本体７ａの位
置が上方となり、したがつて、常に展示品８のほ
ぼ中央部をホルダ本体７ａで保持することができ
る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図に示すように、展示パネル１の下部を前
方に水平に折曲して展示ベース２を設け、上記展
示パネル１の前面横方向にホルダレール３を溶接
等により固着し、このホルダレール３の上下部に
斜板部４を形成し、この上下部の斜板部４にホル
ダベース５の上下部の嵌合部６を嵌着し、このホ
ルダベース５の前面部に円弧状の一対のホルダ７
を両側方向に相対向して取付け、この一対のホル
ダ７により缶等の展示品８を両側から挾持する。
この展示品８の底面は上記展示ベース２によつて
支持する。

第２図に示すように、上記ホルダベース５に
は、中央部に角状の穴部１１が形成されており、
この穴部１１の上下縁部に、上下間隔が段階的に
変化する複数段のベース側の係合部１２，１３が
階段状にかつ左右対称に設けられている。また、
上記ホルダ７は、ホルダ本体７ａの基端部にこの
ホルダ本体７ａに対して上下方向に段差を設けて
かつ内側へほぼ直角に折曲した取付基部１４が連
設され、この取付基部１４の上下縁部に切欠部１
５が設けられ、この切欠部１５の一側に上記ベー
ス側の係合部１２，１３とそれぞれ係合する複数
段のホルダ側の係合部１６，１７が階段状に設け
られている。

そうして、上記ホルダベース５の穴部１１の中
央凹溝１８から一対のホルダ７の取付基部１４を
挿入し、ホルダベース５の係合部１２，１３とホ
ルダ７の係合部１６，１７の対応するものを係合
して一対のホルダ７を取付ける。

例えば、第３図に示すように、一対のホルダ７
を巾広寸法に取付けるときは、ホルダベース５の
外側の係合部１２とこれに対応するホルダ７の係
合部１６とを係合し、また、第４図に示すよう
に、一対のホルダ７を巾小寸法に取付けるとき
は、ホルダベース５の内側の係合部１３とこれに
対応するホルダ７の係合部１７とを係合する。

この結果、第５図に示すように、第３図の取付
状態の一対のホルダ７により大径の展示品８を保
持し、第４図の取付状態の一対のホルダ７により
小径の展示品８を保持することができる。

また、通常の高さあるいはやや高さが低い展示
品８を保持する場合は、第６図に示すように、ホ
ルダ本体７ａに対して取付基部１４を上方に突出
した状態でホルダ７を取付け、反対に高さが高い
展示品８を保持する場合は、第７図に示すよう
に、ホルダ７を上下反転かつ左右反転させ、取付
基部１４を下方に突出した状態でホルダベース５
に付け換えることにより、ホルダ本体７ａの位置
が上方となり、したがつて、常に展示品８のほぼ
中央部をホルダ本体７ａで保持することができ、
展示品８の高さの変化に対応できる。

また、第１図のように、ホルダベース５はその嵌
合部６をホルダレール３の斜板部４に嵌着してい
るので、ホルダレール３に沿つて水平方向に無段
階に移動調整でき、自動販売機のように巾方向の
限定されたスペースに多品種の見本を展示しよう
とするときに、無駄なスペースをつくることなく
位置を選ぶことができる。この場合、ホルダベー
ス５の上下部の嵌合部６をく字形に形成し、この
上下のく字形折曲部間の内面間隔寸法をホルダレ
ール３の上下の斜板部４の先端間隔寸法より小さ
く形成することにより、ホルダベース５がホルダ
レール３を挾持している状態となり、ホルダベー
ス５は摩擦力により容易に移動することはない。

そして、ホルダベース５をホルダレール３に沿
つて移動調整しようとする場合は、ホルダベース
５の中央部をホルダレール３側に押付けるように
力を加えれば、ホルダベース５の上下の嵌合部６
のく字状折曲部が伸展されてその間の間隔が広が
り、ホルダベース５をホルダレール３に沿つて摺
動調整することができる。

（考案の効果） 本考案によれば、ホルダベースの穴部の上下縁
部における複数段のベース側の係合部と、ホルダ
の取付基部の上下縁部における複数段のホルダ側
の係合部とを選択係合してホルダを取付けるの
で、互いに対応する複数段の係合部の係合位置を
変えることにより、左右一対のホルダ間の間隔を
係合部の段数に応じて変化させ、展示品の直径等
の寸法に見合つた間隔に調整でき、また、通常の
高さあるいはやや高さが低い展示品を保持する場
合は、ホルダ本体に対して取付基部を上方に突出
した状態でホルダを取付け、反対に高さが高い展
示品を保持する場合は、ホルダを上下反転かつ左
右反転させ、取付基部を下方に突出した状態でホ
ルダベースに付け換えることにより、ホルダ本体
の位置が上方となり、これによつて、常に展示品
のほぼ中央部をホルダ本体で保持することがで
き、したがつて、直径および高さの異なる展示品
を同一のホルダの簡単な付け換えによつて容易に
かつ安定して保持でき、展示品の径の変化および
高さの変化に容易に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の一実施例を示す斜視
図、第２図はその要部の分解斜視図、第３図はそ
のホルダの巾広取付状態を示す正面図、第４図は
そのホルダの巾小取付状態を示す正面図、第５図
はそのホルダベースにホルダを取付けた状態の平
面図、第６図は通常の保持高さの取付状態を示す
側面図、第７図は保持高さを高くした取付状態を
示す側面図である。 ５……ホルダベース、７……ホルダ、７ａ……
ホルダ本体、８……展示品、１１……穴部、１
２，１３……ベース側の係合部、１４……取付基
部、１５……切欠部、１６，１７……ホルダ側の
係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ホルダベースに一対のホルダを両側方向に相対
   向して取付け、この一対のホルダにより展示品を
   両側から挾持する自動販売機の展示品保持装置に
   おいて、 上記ホルダベースには、中央部に穴部を形成
   し、この穴部の上下縁部に上下間隔が段階的に変
   化する複数段のベース側の係合部を階段状にかつ
   左右対称に設け、 上記ホルダは、ホルダ本体の基端部にこのホル
   ダ本体に対して上下方向に段差を設けて取付基部
   を連設し、この取付基部の上下縁部に切欠部を設
   け、この切欠部の一側に上記ベース側の係合部と
   それぞれ係合する複数段のホルダ側の係合部を階
   段状に設け、 上記ホルダベースの穴部に上記一対のホルダの
   取付基部を挿入し、両方の対応する係合部を係合
   して一対のホルダを取付けたことを特徴とする自
   動販売機の展示品保持装置。