JPH01213233A - Ctスキャン用造影剤 - Google Patents

Ctスキャン用造影剤

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JPH01213233A
JPH01213233A JP63039104A JP3910488A JPH01213233A JP H01213233 A JPH01213233 A JP H01213233A JP 63039104 A JP63039104 A JP 63039104A JP 3910488 A JP3910488 A JP 3910488A JP H01213233 A JPH01213233 A JP H01213233A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はCTススキャン造影剤に関する。特に造影剤を
投与し肝の網内系の賞食作用を利用する方法によるCT
ススキャン造影剤に関する。
〔従来技術・発明が解決しようとする課題〕CT(コン
ピュータ断層撮影法、co+mputed to−mo
graphy)スキャンは客観性、再現性に優れている
ことから、生体内の諸器官の画像診断を行うのに重要な
位置を占めている。しかしながら、臓器により、また疾
患の性質により疾患部位をCTスキャンで診断すること
が難しいことがある。
例えば、肝腫瘍の中には、単純CTスキャンあるいは水
溶性造影剤による造影CTスキャンにおいても正常肝組
織との吸収値の差が少なく、発見が困難なものがある。
特に2C1以下の肝腫瘍を診断することは極めてまれで
ある。CTスキャンによって肝腫瘍に対する診断能を高
める方法として水溶性造影剤急速静注によるDinam
ic CT、肝動脈ないしは上腸間膜動脈内注入による
Angio CTなどが行われ、CTスキャンで肝腫瘍
を正確に描出するよう試みられている。しかしながら、
これらの方法は侵襲が多く肝腫瘍のスクリーニング検査
として用いることはできない。
また、別の方法として、組織親和性の造影剤の開発が試
みられている。この方法はX線吸収値の高いコロイドを
経静脈的に投与し肝の網内系の亥食作用を利用するもの
で、油性造影剤のエマルジョン、水溶性造影剤を含むリ
ボゾーム、硫酸バリウムの細結晶、パーフロロオクチル
プロミドが現在までに報告されている。これらのうちで
副作用が少なく、良好な造影能を持ち、排泄が速いとい
う造影剤としての必要不可欠の条件を満たしうるのは油
性造影剤のエマルジョンであると考えられている。米国
においては油性造影剤のエマルジョンを用いて既に臨床
検査が始まっているが、EOE−13と呼ばれるこの種
の造影剤は粒子の安定性が悪く試験使用に止まっている
本発明者はこの油性エマルジョンに着目し、リピオドー
ルのエマルジョンを用い、正常な肝実質の造影を試みた
(日本医学放射線学会雑誌第44巻第7号第988〜9
91頁、1984年)、この造影剤では肝臓、肺臓の選
択的造影には成功したが、エマルジョンの安定性が悪く
、粒子が互いに凝集融合するために粒子径が増大すると
いう問題点、さらには乳化剤の毒性などに問題点がある
ために臨床使用に到ることができなかった。
また、造影にあたっては、充分な臓器造影を得るために
必要充分なヨードを含む造影剤が投与されるが、副作用
を軽減させる目的から、一定のエマルシロン粒子あたり
に含まれるヨード量を増加させて遺影剤の投与量を減量
させる必要がある。
従って、本発明の目的は毒性の低いCTススキャン造影
剤、特に肝臓や肺臓の造影に適した造影剤を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、エマルジョンの安定性の高いCT
ススキャン造影剤を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、エマルシロン粒子中により
多量のヨードを含むCTススキャン造影剤を提供するこ
とである。
本発明のさらに他の目的は、2C11以下の腫瘍、就中
肝腫瘍をも診断できるCTススキャン造影剤を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は水溶性の非イオン性造影剤および油性造
影剤からなるエマルジョンよりなることを特徴とするC
Tススキャン造影剤を提供するものである。
本発明で使用する水溶性の非イオン性造影剤(以下非イ
オン性造影剤ともいう)は、非イオン性の界面活性作用
を有し、水溶性で、かつその分子中にヨウ素原子を含み
造影作用を有するものであれば特に制限はなく、たとえ
ばヨード化ベンゼン核に親水性原子団を結合させて水溶
性とした非イオン性化合物を主成分とする遺影剤が好ま
しいものとして例示される。かかる非イオン性造影剤と
しては、具体的にはイオパミドール、イオヘキソール、
イオシミド、イオプロミド、イオトロランなどが例示さ
れ、好ましくはイオパミドール、イオヘキソール、イオ
トロランが例示される。
非イオン性造影剤が粉末である場合、適当な溶媒(例え
ば注射用蒸留水、生理的電解質水溶液)で熔解したもの
が本発明では使用される。なお、非イオン性造影剤の水
溶液中のヨード含量は200〜400■I/d程度の濃
度であることが好ましい。
油性造影剤は油性で、かつその分子中にヨウ素原子を含
み造影作用を有するものであれば特に制限はなく、たと
えば不飽和脂肪酸をヨードで飽和脂肪酸としたものが挙
げられる。好ましくは植物油または植物油脂肪酸エステ
ルにヨードを導入したものであり、植物油としては薬理
学的に許容されるもの、たとえばケシ油、ゴマ油等が挙
げられる。また植物油脂肪酸エステルのエステル残基と
してはアルキル(好ましくは、炭素数1〜4の低級アル
キル)が挙げられる。油性造影剤の具体例としてはヨー
ド化ケシ油、ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル等が
挙げられる。油性造影剤はやや粘性がある液体であるが
、本発明にそのまま供することができる。また粘度が高
い場合など必要に応じて生理学的に許容される植物油(
例えばケシ油、ゴマ油)等に溶解したものを使用しても
よい、油性造影剤のヨード化の程度はヨード含量が20
〜60重量%、好ましくは30〜50重量%、特に好ま
しくは約40重量%である。
油性造影剤と非イオン性造影剤の比重はエマルジョンの
作製時あるいは保存時の安定性から近似することが好ま
しい。
本発明の造影剤は水溶性の非イオン性造影剤および油性
造影剤からなるエマルジョンであり、当該非イオン性造
影剤が界面活性剤として油性造影剤の表面に吸着された
態様である。
本発明の造影剤における当該非イオン性造影剤と油性造
影剤との配合比は、通常油性造影剤l容景部に対して当
該非イオン性造影剤1〜5容量部程度、好ましくは2〜
4容量部である。この配合比を外れる場合には、エマル
シランの安定性が悪くなる傾向があり、また油性造影剤
と非イオン性造影剤が容易に分離する傾向にあるので好
ましくない、また下記の如き安定化剤を添加する場合に
はエマルジョンの安定性は上記配合比には何ら影響され
ず、油性造影剤1容量部に対して0.5〜5,0容量部
程度の範囲であっても極めて良好であるが、エマルシラ
ン粒子中のヨード含量からみれば2〜4容量部であるこ
とが好ましい。
本発明の造影剤にはエマルシランの安定化剤を添加する
ことが好ましく、エルマジッンの安定性が格段に向上す
る。安定化剤としてはゼラチン加水分解物再重合体、レ
シチン(例えば、大豆レシチン)、ポリオキシエチレン
グリコール等が挙げられる。その添加量は、好ましくは
エマルジョン1mに対して10■程度である。
エマルシロン化する方法としては、たとえば次のような
方法が例示される。即ち、油性造影剤に当該非イオン性
造影剤の水溶液を加えて混合溶液とし、超音波ホモジナ
イザー、加圧噴射式ホモジナイザー、コロイドミル等通
常エマルジョン化に用いられている装置を使用する方法
が例示される。
エマルジョンの粒子径は6μm以下、好ましくは3μm
以下である。この粒子径が6μm以上であると、その粒
子によって肺動脈毛細血管部位で梗塞を生起することや
粒子が肺に取り込まれて肝臓、肺臓等の造影が得られな
い懸念があるからである。
得られたエマルシランの比重は1.25〜1.3の範囲
であることが好ましく、1.25より低い場合あるいは
夏、3より高い場合には長期保存によりエマルジョンと
分散溶媒が分離し、エマルジョン粒子の沈降あるいは浮
上等の弊害が生じることがある。
〔作用・効果〕
本発明の造影剤は特に肝造膨剤として好ましいものであ
り、肝造膨剤とする場合には肝の網内系の賞食作用を利
用して肝細胞に造影剤を取り込ませ、正常肝組織のみを
造影し、肝腫瘍を造影欠損部としてとらえることが可能
な造影剤である。特に、従来発見が難しいとされる小さ
い初期の腫瘍を発見するのに有用である。また本発明の
造影剤は肺臓用の造影剤としても極めて優れたものであ
る。
本発明の造影剤は非イオン性造影剤を界面活性剤および
エマルジョン基剤として用いたことにより、強い界面活
性作用によるエマルジョンの安定化、油性造影側粒子表
面に非イオン性造影剤が吸着したことによる粒子中のヨ
ード含量の増加を図ることができる。従って、臨床に際
し、本発明造゛ 膨剤は油性造影剤の量の減少化ができ
、患者の負担の軽減あるいは副作用の軽減が図れる。ま
たヨード含量の増加により肝臓の正常組織のヨード取り
込み量が増加し、X線吸収値の高い鮮明な肝臓の陰影を
得ることができる。
また、本発明の造影剤はその毒性が低く、エマルシラン
の安定性にも優れている。
造影剤をたとえば肝造膨剤とする場合には、肝臓のCT
ススキャン検査施工前5〜60分の間に静脈内投与を行
い、通常の肝RCTスキャンを行う、この際従来用いら
れた水溶性造影剤の多量投与を行う必要は全くない。
〔実施例〕
以下に実験例を掲げて本発明を説明するが、実験例では
次のものを使用した。
ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(以下ケシ油エス
テルという)・・・ヨード含量38−/−χ、480■
I/ml、比重1.275−1.290  (商品名:
リビオドール ウルトラ フルイド、ラボラドワール・
ゲルベ社製) イオパミドール水溶液・・・イオパミドールを注射用蒸
留水に溶解して、612.4 o+g/I11.300
■I/mlとなるように調製した水溶液イオパミドール
水溶液・・・イオセキソールを注射用蒸留水に溶解して
、647.1M/Jd、300wgI/W1となるよう
に調製した水溶液イオトロラン水溶液・・・イオトロラ
ンを注射用蒸留水に溶解して、512.59mg/I1
1.240mg1/llとなるように調製した水溶液ヘ
マセル(商品名、ヘキスト社製)・・・電解質液500
mにゼラチン加水分解物の再重合体を17、5 g含有
する電解賞液 実験例1(エマルシランの安定性) イオパミドール、イオヘキソール、イオトロランの3種
類の非イオン性造影剤ll11にケシ油エステルIId
を各々加え、それぞれエマルジョン化を行った(後記実
施例2と同様の操作による)、この各エマルシランに5
mの蒸留水を加え、毎分2000回転、30分間の遠心
分離を行った後、室温にて1ヶ月放1した。別に比較の
ために、同じ遠心分離用スピッツにケシ油エステルを0
.05〜1.00d分取し、蒸留水を加えて遠心分離し
た20本のスケールを作製した。放置後凝集融合したケ
シ油エステル量を、これらのスケールと比較することに
より、そのケシ油エステルの量を測定した。
室温放置後、エマルジョン作製時のケシ油エステル量に
対してイオパミドールおよびイオヘキソールでは約lθ
%のケシ油エステルが凝集融合し、イオトロランではほ
とんど凝集融合が見られなかった。
次に5!I11の蒸留水の代わりにヘマセル2111に
蒸留水3dを加えたエマルジョンを同様に遠心分離し、
3ケ月後に観察した。イオバミロンでは全(油層の出現
は認めず、沈澱したエマルシロンの量に対してイオヘキ
ソールでは約5%程度の油層の出現を認め、イオトロラ
ンでは僅かに油滴の出現を認めた。
実験例2(各種混合比による本発明造影剤の安定性) ケシ油エステルを総て0.5 dとし、イオパミドール
水溶液を2.5dから0.25dに変化させ、エマルシ
ラン化(実施例2と同様の操作による)を行い、これに
再び蒸留水を加え総量6dとした。
これを毎分2000回転、30分間の遠心分離を行った
。これにより一部のケシ油エステルの粒子は凝集し油の
状態に戻り、この油層の量を測定した。
表   1 クシ油エステル   イオバミF−ル    希釈蒸留
水  融合したケシ(d)      300+wgl
/d      (d)      油Iスッル (d
)0.50       2.50        3
.00       0.500.50       
2.25        3.25       0.
450.50       2.00        
3.50       0.450.50      
 1,75        3.75       0
.050.50       1.50       
 4.00       0.050.50     
  1.25        4.25       
0.050.50       1.00      
   4.50        0.400.50  
     0.75         4.75   
     0.200.50       0.50 
       5.00       0.400.5
0       0.25         5.25
        0.45凝集したケシ油エステルの量
が最も少なかったのはケシ油エステル:イオパミドール
水溶液の比率が1=3.5〜2.5で、90%以上のケ
シ油エステルが凝集していないエマルジョン粒子として
エマルシランの中に浮遊している。なおt:S、O〜1
.0の比率ではエマルシランは〇への形態を示したが、
1:O,Sでは−10の形態であった。
次に再蒸留水の代わりに安定化剤としてヘマセルを加え
総116mに希釈したものを同様に遠心分離したが、ケ
シ油エステル層の出現は全く認められなかった。
本発明造影剤の油性造影剤と非イオン性造影剤との配合
比は安定化剤を添加しない場合には1:3.5〜2.5
の範囲が特に好ましい、安定化剤を添加した場合、エマ
ルシランはこの配合比には何ら影響されず、2000回
転、30分間の遠心分離を行ってもエマルジョン粒子の
凝集が見られないことから充分な安定性を示すものと考
えられる。
従って、本発明造影剤は安定化剤を添加することにより
、(後述の実験例3で示すエマルシラン粒子中のヨード
含量を考慮しないならば)添加しない場合の配合比にと
られれず配合することが可能であり、実験例1から明か
なように安定化剤を加えたほうがエマルジョンの安定性
が著しく向上す実験例3(非イオン性造影剤のケシ油エ
ステル粒子への吸着量の測定) イオパミドール水溶液を全てIIdとし、ケシ油エステ
ルを0.25dから1.5 dに変化させてエマルジョ
ンを作製した(実施例2と同様の操作による)、得られ
たエマルジョンに99dの蒸留水を加え分散媒であるイ
オパミドール水溶液を100倍に希釈し、マイクロフィ
ルター0.22μ層によりケシ油エステル粒子を濾過し
た。濾過液は無色透明で光学顕微鏡下ではエマル257
粒子を全く含まなかった。濾過液のヨード含量の測定は
IPC発光分光分析装置を用いて行った。
(以下余白) イオパミドールの吸着量はケシ油エステルとイオパミド
ール水溶液の比率が1:3で最大量に達し、1M1のケ
シ油エステル(480KI/ll)に200■Iのイオ
パミドールを吸着させることができ、エマルジョン粒子
のヨード含量をケシ油エステル単独に比して約42%増
加させることができた。これらの結果から最も最適のケ
シ油エステルとイオパミドール水溶液の理想的な配合比
は、1:3である。
ヨード含量の観点からみても油性造影剤と非イオン性造
影剤との好ましい配合比は1:2〜4の範囲であり、こ
の範囲はエマルシラン粒子の安定性の観点からみても好
ましい範囲である。
実験例4 (lii器内に選択的に取り込まれた造影剤
の量の検討) 実験に用いた家兎は計17羽である。家兎に投与した造
影剤の組成は実施例2(後述)で作製した造影剤と同じ
ものである。ケシ油エステル1atl!に対してイオパ
ミドール水溶液3Ii、ヘマセル2−を使用し、lll
1l中、ケシ油エステル当量にして80mg1を含み、
エマルジョン粒子として114■!を含む0作製した造
影剤30mg1/kgから90■I/kgを12羽の家
兎の耳静脈から注入し、1時間後に臭化パンクロニウム
(商品名ミオプロッタ)1■を耳静脈から注入して心停
止させ、直ちにCTスキャンを行った。残りの5羽は正
常肝組織の吸収値を測定するために造影剤を注入せずに
CTスキャンを行った。
使用したCTスキャナーはGE CT/T8800.9
000型でCTスキャンは全て一定の撮影条件(管電圧
120kV、管電流100mA、 5ms幅)で行った
。CTスキャン部位は下肺野から腎臓下縁まで、および
膀胱部である。吸収値の測定はRIObox、 4平方
薗を肝、工大静脈で10ケ所以上測定し、その平均値を
求めた。
(風下全白) 表   3 造影剤投与1時間後の、 臓器内に選択的に取り込まれた造影剤の量本発明造影剖
は肝実質に取り込まれるヨード量が多いことが明らかに
なった。ff1Iち、肝臓値から血管値をひいた数値が
得られた正常肝組織内の造影剤量の程度を示し、この数
値が大きいほど肝実質に取り込まれる量が多く、肝臓の
CTスキャンに都合がよいものである0本発明造影剤が
ケシ油エステル単独のエマルジョンに比較して肝実質に
取り込まれる量が多いことをさらに理解を容易にするた
めに第1図に血管値と肝臓値をグラフに示し、各種造影
剤投与による家兎肝のCTスキャン結果の写真を第2〜
7図に提示した 本発明造影剤では静脈内投与からCTスキャンまでの時
間は総て1時間である。それぞれの肝と工大静脈の平均
吸収値の差は、コントロールで16HU、30■I/k
g42HU、60mg1/kg68f(U、90KI/
kg70HU’7eあった。一方ケシ油エステル単独の
エマルジョンでは静脈内投与からCTスキャンまでの時
間は4時間あるいは24時間で、それぞれの肝と工大静
脈の平均吸収値の差は、コントロールで16HU、30
■I /kg28HU、60■I/kg34HU、90
1g1/kg32HU(24時間では120I1gI/
kg201(U)であった。
肝と工大静脈の平均吸収値の差はCTスキャンの映像写
真の結果からも明らかであった。第2図はコントロール
(造影剤無投与)であり、第3図は本発明造影剤30■
I/kgを、第4図は本発明造影剤60mgT/kgを
、第5図は本発明造影剤90■I/kgを、第6図はケ
シ油エステル単独のエマルジョン60■I/kgを、お
よび第7図はケシ油エステル単独のエマルシロン120
■■/kgを投与した家兎の肝RCTスキャン結果の写
真である。
第4図および第5図は、特に本発明造影剤が正常肝の組
織内に吸収されて明部として、血管系では造影剤が少な
いため暗部として肝臓の陰影を、ケシ油エステル単独の
エマルジョンに比してはっきりと映し出している。特に
注目すべきことは細い血管系をはっきりと映し出してい
ることである。
即ち、これらの写真から本発明造影剤が、少なくとも家
兎の血管系の太さ(大きさ)に相当し造影剤を取り込ま
ない組Ml(即ち、貢食作用を有しない異常肝&ll礒
)が存在すれば、この組織部を陰影として映し出すこと
が可能であることを明らかにしているものである。従っ
て、本発明造影剤は初期の異常肝組織の早期発見にも有
用である。
本実験例から明らかなように、肺臓も貧食作用を有する
ことから肝臓と同様に本発明造影剤により造影されうる
17羽の金側の肺のスキャンを行ったが、肺梗塞と考え
られる像は得られなかった。造影剤を注入した12羽の
うち呼吸停止させるまでの間に異常が見られた家兎は認
めなかった。
またケシ油エステル、イオパミドールともに組織毒性は
極めて低いものであり、この造影剤の毒性の極めて低い
ものである。安定化剖として用いたヘマセルは代用血漿
として臨床使用されいるものであり、毒性には問題はな
い、家兎での実験で造影剤の投与後側作用と思われる障
害は家兎には認めることはできなかった。
この種の造影剤の最大の問題として肺動脈塞栓が挙げら
れるが、粒子径6μm以下であれば肺動脈塞栓を起こす
ことは無いというVermess らの報告、および上
記に示した実験例でも肺動脈塞栓を起こした家兎は1例
も認めず、造影剤に因る肺動脈塞栓の問題はなかった。
〔実施例〕
実施例1 ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(ヨード含量38
w/wχ、480 agl/+st、比重1.275−
1.290)を1容量部、およびイオパミドールを注射
用蒸留水に溶解して、755.2 mg/ Id、 3
70 [1/麟lとなるように調製した水溶液3容量部
とを加え混合液とし、加圧噴射式装置を用いてエマルジ
ョン化を行った。家兎に投与する直前に生理食塩水を加
えて2倍希釈し、よ(振盪した。使用直前に顕微鏡下で
エマルジョン粒子径を測定したが、すべて6μm以下で
あり、平均3μmであった。
実施例2 ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(ヨード含量38
w/wχ、480■I/+wl、比重1.275−1.
290)を1容量部、およびイオパミドール粉末を注射
用蒸留水に溶解して、612.4 I1g/rtrl、
300■■/−1となるように調製した水溶液3容量部
とを加え混合液とし、直ちにエマルジョン化を行った。
エマルジョンの方法は両液を分取した2本の注射筒をス
テンレス製の微細孔加工ジヨイントで結合して、双方の
注射筒を押すことにより微細孔を100回以回通上させ
る方法を採った。得られたエマルジョンに安定化剤とし
てゼラチン加水分解物の再重合体1.75 w / v
%金含有る電解質液2容量部を加えた。家兎に投与する
直前に生理食塩水を加えて希釈し、よく振盪した。使用
直前に光学顕微鏡下でエマルジョン粒子径を測定したが
、すべて6μm以下であり、平均3μmであった。また
このエマルジョンを室温放置し、1ケ月後に光学顕微鏡
を用い検鏡したが、エマルジョン粒子は全て6μm以下
で粒子の融合は見られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明造影剤投与1時間後およびケシ油エステ
ル単独によるエマルジョン投与4時間(あるいは24時
間)後の、肝臓および血管内に選択的に取り込まれた造
影剤の量を示すグラフである。 第2図はコントロール(造影剤無投与)であり、第3図
は本発明造影剤30■l/kgを、第4図は本発明造影
剤60■I/kgを、第5図は本発明造影剤90■I/
kgを、第6図はケシ油エステル単独のエマルジョン6
0■I/kgを、および第7図はケシ油エステル単独の
エマルジョン120gI/kgを投与した家兎の肝臓C
Tスキャン結果の写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 水溶性の非イオン性造影剤および油性造影剤からなるエ
    マルジョンよりなることを特徴とするCTスキャン用造
    影剤。
JP63039104A 1988-02-22 1988-02-22 Ctスキャン用造影剤 Expired - Lifetime JP2694342B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58167524A (ja) * 1982-03-26 1983-10-03 Green Cross Corp:The X線診断用陰性造影剤
JPS6456623A (en) * 1987-06-11 1989-03-03 Kabivitrum Ab Iodine-containing emulsion

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