JPH0120621B2 - - Google Patents
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- JPH0120621B2 JPH0120621B2 JP54090979A JP9097979A JPH0120621B2 JP H0120621 B2 JPH0120621 B2 JP H0120621B2 JP 54090979 A JP54090979 A JP 54090979A JP 9097979 A JP9097979 A JP 9097979A JP H0120621 B2 JPH0120621 B2 JP H0120621B2
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Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
Description
本発明は、触感を改良した空気入りボールに関
するものである。 本発明者は既に、原特許出願(特願昭54年
011870号)において、同時引揃え巻きによるナイ
ロンフイラメント糸またはポリエステルフイラメ
ント糸とウレタン弾性糸との糸巻層をゴム製中空
チユーブの表面に形成したボール基体の表面に表
皮材を貼着した中空ボールを発明したが、その後
種々の検討を加えたところ、弾性糸としてウレタ
ン弾性糸(通称スパンデツクス)以外のゴム糸も
同様の効果があることが確認され本発明を完成し
たものである。 本発明は、空気で膨らませ得るサツカーボー
ル、バレーボール、バスケツトボールの如き球技
用空気入りボールの改良に関するもので、特にバ
レーボールに適用して有効であり、その目的とす
るところは、従来の貼りボールに劣らない性能を
有し、糸巻構造本来の耐久性をそのまま維持し
て、しかも競技中の触感を大巾に改良した空気入
りボールを提供することにある。 従来の競技用空気入りボールを大別すると2種
になり、一つは、ゴム製チユーブの上に、糸巻き
補強するか又は綿布補強して、その上に、中貼り
用ゴムを成形加硫するか、補強層の上に直接接着
剤を塗つて、表皮を貼つたいわゆる貼りボール
と、他の一つは、ゴム製チユーブの上に表皮素材
を互いに縫い合わせて、接着せずにチユーブの表
面にかぶせたいわゆる縫いボールがある。この縫
いボールは、主としてサツカーボールに採用され
る構造である。 貼りボールの一般的性質として、耐久性は優れ
ているが、触感は縫いボールよりかなり劣つてい
る。また、縫いボール構造をもたないバレーボー
ルだけについていえば、同一貼りボールでもナイ
ロン糸巻構造のボールは、綿布補強構造のものよ
り耐久性は数倍あるが、触感が劣つている。サツ
カーボール、フツトボールなどは、特に触感を重
視するため、貼りボールは競技者から敬遠され、
より触感の良い縫いボールが使用され勝ちであ
る。 これら貼りボールの触感改良のため、例えば特
公昭48−40024号の如き補強層を3層構造にして
改良する方法や、特公昭52−32292号で提案され
ている2種の糸巻層を巻いた構造にする方法が知
られている。 しかしながら、上記のような貼りボールの触感
改良方法は、製作工程が非常に複雑であつたり、
改良効果がわずかであつたりして、現在は実用化
されていないのが実状である。 以上の如く、糸巻構造の貼りボールは、触感が
劣るという大きな欠点を有しているが、本発明者
は、ゴム糸を糸巻方式の空気入りボールの糸巻層
中に所定量存在せしめるときは、極めて良好な触
感をボールに付与できることを見出した。すなわ
ち、糸巻方式の空気入りボールを作るに当たつ
て、従来使用されているナイロンフイラメント糸
の他にゴム糸を併用し、しかもこのゴム糸をナイ
ロンフイラメント糸あるいはナイロンフイラメン
ト糸及びナイロン捲縮加工糸と同時に引揃えてボ
ール基体にランダムに巻回するときは、糸巻構造
本来の耐久性を充分維持すると同時に糸巻層中に
ランダムに巻回されているゴム糸が競技中の強い
衝撃力を吸収するため触感を大巾に改良すること
が出来るのである。 さらに本発明によるときは、ウレタン弾性糸を
用いる原出願のものに比べてボール表面が平らな
ボールを提供することができ、その結果外観も良
くなるものである。 そしてウレタン弾性糸は通常管状の芯体に巻回
されているが、これをボール基体にフイラメント
糸と同時引揃え巻きするときに糸ほどけが良くな
いという欠点があるが、ゴム糸の場合はそのよう
なことはなく、容易に一本一本に連続的に分離で
きるので、ボールの生産工程上ウレタン弾性糸に
比べてとても有利である。 本発明でいう「ゴム糸」とは、天然或いは合成
のゴムラテツクスから得られたものでも生ゴムシ
ートからカツテイングによつて成形されたものの
何れでもよいが、大体次のような物性のものが好
適である。 切断強力 380Kg/cm2 切断伸度 770% 500%モジユラス 84Kg/cm2 比 重 1.04g/cm2 糸 径 0.21mm以下 また本発明でいう糸の「引き揃え巻き」とは、
糸を2本以上揃えただけで、即ち殆ど伸長しない
状態でかつ撚りをかけずに巻くことをいう。 本発明は、ゴム製球形チユーブの表面に、ナイ
ロンフイラメント糸とゴム糸、あるいはナイロン
フイラメント糸及びナイロン捲縮加工糸とゴム糸
を同時に引揃え巻きにした糸巻きボール基体の表
面に中貼ゴム層を形成し、外面に接着剤層を介し
て外皮を貼着した形式のボールでも、あるいは中
貼ゴム層を介在せしめないで、糸巻層表面に直接
外皮を貼り合わせた形式のボールでもどちらの形
式のボールにも共に有用である。 このように本発明のボールは、糸巻層中に、同
時引揃え巻きによるゴム糸が存在していることに
より、競技中のプレーヤーの手や足に伝わる衝撃
力や力をやわらげる効果を発揮し、その触感をソ
フトタツチにすることができるのである。 以下にその実施例を示す。なお触感の判定は、
実施例1,2,3については、当社バレー部員
(経験歴10年〜15年)の判定によつた。また実施
例4については本発明者の触感により判定した。 触感、耐久性及びバウンド高さは、下記の測定
方法による。 (1) 触感の判定はバレーのスパイク時とレシーブ
時の判定を平均化したもの(触感は、従来最も
触感が良いとされている綿布貼りボールを基準
とし、これに最も近いもの(具体的物性として
は衝撃力で評価できる)とA、それより悪くな
るに従つてB,C,Dと4ランクに分けた) (2) 耐久性は0.5Kg/cm2の内圧のボールに33%の
繰り返し圧縮変形を毎分120回の割合で加えて
パンクする迄の回数 (3) バウンド高さは、内圧0.48Kg/cm2、23℃の条
件下で、1.8mの高さよりコンクリート床の上
に自然落下させた時のボールの上限の高さ 〔実施例〕 直径200mmのブチルゴム製チユーブの表面に、
50デニール/1×2のナイロン66フイラメント撚
糸(切断強力5643Kg/cm2、切断伸度30%、捲縮伸
長率20%)とラテツクスゴム糸(切断強力380
Kg/cm2、切断伸度770%、500%モジユラス84Kg/
cm2)を同時に引揃え巻いたものと、上記ナイロン
糸とゴム糸の他にナイロン捲縮加工糸の3者を同
時巻きしたものの上に、それぞれ天然ゴム配合の
中貼ゴムを成型加硫して、これに接着剤を塗布
し、最後に天然皮革又は合成皮革を貼つたバレー
ボールの性能を次表に示す。何れも触感が従来品
よりも改良されていた。 尚、次表最下段の従来品ボールは、50デニー
ル/1×2のナイロン66フイラメント撚糸(切断
強度5643Kg/cm2、切断伸度30%、捲縮加工率20
%)を2800回巻回したものの上に、上述と同様に
天然ゴム配合の中貼ゴムを成形加硫して、これに
接着剤を塗布し天然皮革を貼つたバレーボールで
ある。
するものである。 本発明者は既に、原特許出願(特願昭54年
011870号)において、同時引揃え巻きによるナイ
ロンフイラメント糸またはポリエステルフイラメ
ント糸とウレタン弾性糸との糸巻層をゴム製中空
チユーブの表面に形成したボール基体の表面に表
皮材を貼着した中空ボールを発明したが、その後
種々の検討を加えたところ、弾性糸としてウレタ
ン弾性糸(通称スパンデツクス)以外のゴム糸も
同様の効果があることが確認され本発明を完成し
たものである。 本発明は、空気で膨らませ得るサツカーボー
ル、バレーボール、バスケツトボールの如き球技
用空気入りボールの改良に関するもので、特にバ
レーボールに適用して有効であり、その目的とす
るところは、従来の貼りボールに劣らない性能を
有し、糸巻構造本来の耐久性をそのまま維持し
て、しかも競技中の触感を大巾に改良した空気入
りボールを提供することにある。 従来の競技用空気入りボールを大別すると2種
になり、一つは、ゴム製チユーブの上に、糸巻き
補強するか又は綿布補強して、その上に、中貼り
用ゴムを成形加硫するか、補強層の上に直接接着
剤を塗つて、表皮を貼つたいわゆる貼りボール
と、他の一つは、ゴム製チユーブの上に表皮素材
を互いに縫い合わせて、接着せずにチユーブの表
面にかぶせたいわゆる縫いボールがある。この縫
いボールは、主としてサツカーボールに採用され
る構造である。 貼りボールの一般的性質として、耐久性は優れ
ているが、触感は縫いボールよりかなり劣つてい
る。また、縫いボール構造をもたないバレーボー
ルだけについていえば、同一貼りボールでもナイ
ロン糸巻構造のボールは、綿布補強構造のものよ
り耐久性は数倍あるが、触感が劣つている。サツ
カーボール、フツトボールなどは、特に触感を重
視するため、貼りボールは競技者から敬遠され、
より触感の良い縫いボールが使用され勝ちであ
る。 これら貼りボールの触感改良のため、例えば特
公昭48−40024号の如き補強層を3層構造にして
改良する方法や、特公昭52−32292号で提案され
ている2種の糸巻層を巻いた構造にする方法が知
られている。 しかしながら、上記のような貼りボールの触感
改良方法は、製作工程が非常に複雑であつたり、
改良効果がわずかであつたりして、現在は実用化
されていないのが実状である。 以上の如く、糸巻構造の貼りボールは、触感が
劣るという大きな欠点を有しているが、本発明者
は、ゴム糸を糸巻方式の空気入りボールの糸巻層
中に所定量存在せしめるときは、極めて良好な触
感をボールに付与できることを見出した。すなわ
ち、糸巻方式の空気入りボールを作るに当たつ
て、従来使用されているナイロンフイラメント糸
の他にゴム糸を併用し、しかもこのゴム糸をナイ
ロンフイラメント糸あるいはナイロンフイラメン
ト糸及びナイロン捲縮加工糸と同時に引揃えてボ
ール基体にランダムに巻回するときは、糸巻構造
本来の耐久性を充分維持すると同時に糸巻層中に
ランダムに巻回されているゴム糸が競技中の強い
衝撃力を吸収するため触感を大巾に改良すること
が出来るのである。 さらに本発明によるときは、ウレタン弾性糸を
用いる原出願のものに比べてボール表面が平らな
ボールを提供することができ、その結果外観も良
くなるものである。 そしてウレタン弾性糸は通常管状の芯体に巻回
されているが、これをボール基体にフイラメント
糸と同時引揃え巻きするときに糸ほどけが良くな
いという欠点があるが、ゴム糸の場合はそのよう
なことはなく、容易に一本一本に連続的に分離で
きるので、ボールの生産工程上ウレタン弾性糸に
比べてとても有利である。 本発明でいう「ゴム糸」とは、天然或いは合成
のゴムラテツクスから得られたものでも生ゴムシ
ートからカツテイングによつて成形されたものの
何れでもよいが、大体次のような物性のものが好
適である。 切断強力 380Kg/cm2 切断伸度 770% 500%モジユラス 84Kg/cm2 比 重 1.04g/cm2 糸 径 0.21mm以下 また本発明でいう糸の「引き揃え巻き」とは、
糸を2本以上揃えただけで、即ち殆ど伸長しない
状態でかつ撚りをかけずに巻くことをいう。 本発明は、ゴム製球形チユーブの表面に、ナイ
ロンフイラメント糸とゴム糸、あるいはナイロン
フイラメント糸及びナイロン捲縮加工糸とゴム糸
を同時に引揃え巻きにした糸巻きボール基体の表
面に中貼ゴム層を形成し、外面に接着剤層を介し
て外皮を貼着した形式のボールでも、あるいは中
貼ゴム層を介在せしめないで、糸巻層表面に直接
外皮を貼り合わせた形式のボールでもどちらの形
式のボールにも共に有用である。 このように本発明のボールは、糸巻層中に、同
時引揃え巻きによるゴム糸が存在していることに
より、競技中のプレーヤーの手や足に伝わる衝撃
力や力をやわらげる効果を発揮し、その触感をソ
フトタツチにすることができるのである。 以下にその実施例を示す。なお触感の判定は、
実施例1,2,3については、当社バレー部員
(経験歴10年〜15年)の判定によつた。また実施
例4については本発明者の触感により判定した。 触感、耐久性及びバウンド高さは、下記の測定
方法による。 (1) 触感の判定はバレーのスパイク時とレシーブ
時の判定を平均化したもの(触感は、従来最も
触感が良いとされている綿布貼りボールを基準
とし、これに最も近いもの(具体的物性として
は衝撃力で評価できる)とA、それより悪くな
るに従つてB,C,Dと4ランクに分けた) (2) 耐久性は0.5Kg/cm2の内圧のボールに33%の
繰り返し圧縮変形を毎分120回の割合で加えて
パンクする迄の回数 (3) バウンド高さは、内圧0.48Kg/cm2、23℃の条
件下で、1.8mの高さよりコンクリート床の上
に自然落下させた時のボールの上限の高さ 〔実施例〕 直径200mmのブチルゴム製チユーブの表面に、
50デニール/1×2のナイロン66フイラメント撚
糸(切断強力5643Kg/cm2、切断伸度30%、捲縮伸
長率20%)とラテツクスゴム糸(切断強力380
Kg/cm2、切断伸度770%、500%モジユラス84Kg/
cm2)を同時に引揃え巻いたものと、上記ナイロン
糸とゴム糸の他にナイロン捲縮加工糸の3者を同
時巻きしたものの上に、それぞれ天然ゴム配合の
中貼ゴムを成型加硫して、これに接着剤を塗布
し、最後に天然皮革又は合成皮革を貼つたバレー
ボールの性能を次表に示す。何れも触感が従来品
よりも改良されていた。 尚、次表最下段の従来品ボールは、50デニー
ル/1×2のナイロン66フイラメント撚糸(切断
強度5643Kg/cm2、切断伸度30%、捲縮加工率20
%)を2800回巻回したものの上に、上述と同様に
天然ゴム配合の中貼ゴムを成形加硫して、これに
接着剤を塗布し天然皮革を貼つたバレーボールで
ある。
糸巻層を、特公昭52−32292号に準じて2種の
加工糸の伸長率が異なるように、50デニール/1
×2のナイロン66フイラメント撚糸(切断強力
5643Kg/cm2、切断伸度30%、撚り伸長率20%)を
レゾルシン―ホルマリン―ラテツクス処理したも
のと100デニールのナイロン66捲縮加工糸(捲縮
伸長率170%)即ちナイロン66をランダムに縮ら
せ伸長率を大きくした糸を1:1の割合で2層に
2100回巻いて形成する他は、前記実施例と同様に
してバレーボール競技用ボール5号球(天然皮革
貼18パネル)を製作し、内圧0.45Kg/cm2とし、こ
のボールを1mの高さから落下させた時の衝撃力
を測定したところ、54.5Kgであり、触感判定はC
―Dであつた。一方、前記実施例No.1ないしNo.4
の糸巻層からなる同様のボールについても、前記
と同様に衝撃力を測定したところ、51.0Kg,52.6
Kg,51.3Kg,51.5Kgであり、触感判定は前記した
ように実施例2がA−BであるほかはすべてAで
あつた。また、前述の表最下段の従来品の衝撃力
は54.5Kgであつた。ボールの衝撃力の数値の差は
手の触感としてもはつきりわかる差であり、本発
明の触感改良の効果が数値的にも明確に確認され
た。 また従来最も感触が良いとされている綿布貼り
ボールの衝撃力は49.2Kgであつた。 尚、前記実施例において、糸巻層におけるゴム
糸の重量は、糸巻層全重量の約35%ないし50%で
あり、かつゴム糸の巻数が糸全体の巻数に占める
割合は4分の1ないし5分の1である。ゴム糸の
重量に関しては、上記範囲がボールの寸法、耐久
性等を損なわず、かつ適度の衝撃緩和機能を得る
のに可能な範囲であり、巻数に関しては、ナイロ
ン糸とゴム糸の径、強度、比重等を考慮して上記
機能が充分発揮できる範囲として設定されたもの
である。 尚、同時巻きとは、ボールを回転させながら、
ナイロン糸とゴム糸を同時に巻くことを言い、例
えば前述の実施例1では、ナイロン糸3本、ゴム
糸1本を数mm間隔隔て平行にボールに巻きつけ、
ボールを700回転させれば、ナイロン糸2100回、
ゴム糸700回の巻数が得られる。 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば次のような効果が得られる。 糸巻層を構成するゴム糸とナイロン糸は、同
時に引揃えて巻回することにより形成されるか
ら、それらは各々独立に機能することができ
る。即ち、ナイロン糸は、ボールの寸法精度、
真球性の向上、補強の作用をなし、一方ゴム糸
は衝撃を緩和するのである。因に、これら2種
の糸を交撚糸とした場合には、両者が機械的に
結合しているために互いに独立して機能するこ
とができず、各々のもつ特性は減殺されてしま
うのである。 また本発明にあつては、ゴム糸とナイロン糸
は引き揃えただけで、即ちゴム糸は殆ど伸長さ
れない状態でチユーブに巻回されるため、衝撃
時ゴム糸が伸長してこの衝撃を吸収する。これ
により手等が受ける衝撃を緩和し、ソフトな感
触が得られることになる。 糸巻層を構成するゴム糸は、その重量を糸巻
層全重量の約35%ないし50%に設定し、またこ
れに加えてゴム糸の巻数を糸全巻数の4分の1
ないし5分の1に設定することにより、寸法、
真球性、耐久性等の条件と、衝撃の吸収という
条件の2つをともに満足することができる。即
ち、ゴム糸の量を上記範囲より増大させると永
久変形、寸法異常、耐久性低下等の問題が生
じ、他方ゴム糸の量を低下させると触感が悪く
なるが、本発明によればゴム糸の量を上記範囲
に設定することによりかかる問題をともに解決
できるのである。 追加の関係 本発明は原特許出願、特許第1200216号(特公
昭58―31934)の改良に係るものである。 原発明は、ゴム製中空チユーブの表面に同時引
揃え巻きによるナイロンフイラメント糸とウレタ
ン弾性糸とよりなる糸巻層またはポリエステルフ
イラメント糸とウレタン弾性糸とよりなる糸巻層
を形成したボール基体の表面に中貼ゴム層を介し
あるいは介することなく天然皮革、合成皮革のよ
うな表皮材を接着して成る空気入りボールを要旨
とするものである。 本発明は、この原特許出願に於けるウレタン弾
性糸に代えゴム糸を使用するように改良したもの
である。
加工糸の伸長率が異なるように、50デニール/1
×2のナイロン66フイラメント撚糸(切断強力
5643Kg/cm2、切断伸度30%、撚り伸長率20%)を
レゾルシン―ホルマリン―ラテツクス処理したも
のと100デニールのナイロン66捲縮加工糸(捲縮
伸長率170%)即ちナイロン66をランダムに縮ら
せ伸長率を大きくした糸を1:1の割合で2層に
2100回巻いて形成する他は、前記実施例と同様に
してバレーボール競技用ボール5号球(天然皮革
貼18パネル)を製作し、内圧0.45Kg/cm2とし、こ
のボールを1mの高さから落下させた時の衝撃力
を測定したところ、54.5Kgであり、触感判定はC
―Dであつた。一方、前記実施例No.1ないしNo.4
の糸巻層からなる同様のボールについても、前記
と同様に衝撃力を測定したところ、51.0Kg,52.6
Kg,51.3Kg,51.5Kgであり、触感判定は前記した
ように実施例2がA−BであるほかはすべてAで
あつた。また、前述の表最下段の従来品の衝撃力
は54.5Kgであつた。ボールの衝撃力の数値の差は
手の触感としてもはつきりわかる差であり、本発
明の触感改良の効果が数値的にも明確に確認され
た。 また従来最も感触が良いとされている綿布貼り
ボールの衝撃力は49.2Kgであつた。 尚、前記実施例において、糸巻層におけるゴム
糸の重量は、糸巻層全重量の約35%ないし50%で
あり、かつゴム糸の巻数が糸全体の巻数に占める
割合は4分の1ないし5分の1である。ゴム糸の
重量に関しては、上記範囲がボールの寸法、耐久
性等を損なわず、かつ適度の衝撃緩和機能を得る
のに可能な範囲であり、巻数に関しては、ナイロ
ン糸とゴム糸の径、強度、比重等を考慮して上記
機能が充分発揮できる範囲として設定されたもの
である。 尚、同時巻きとは、ボールを回転させながら、
ナイロン糸とゴム糸を同時に巻くことを言い、例
えば前述の実施例1では、ナイロン糸3本、ゴム
糸1本を数mm間隔隔て平行にボールに巻きつけ、
ボールを700回転させれば、ナイロン糸2100回、
ゴム糸700回の巻数が得られる。 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば次のような効果が得られる。 糸巻層を構成するゴム糸とナイロン糸は、同
時に引揃えて巻回することにより形成されるか
ら、それらは各々独立に機能することができ
る。即ち、ナイロン糸は、ボールの寸法精度、
真球性の向上、補強の作用をなし、一方ゴム糸
は衝撃を緩和するのである。因に、これら2種
の糸を交撚糸とした場合には、両者が機械的に
結合しているために互いに独立して機能するこ
とができず、各々のもつ特性は減殺されてしま
うのである。 また本発明にあつては、ゴム糸とナイロン糸
は引き揃えただけで、即ちゴム糸は殆ど伸長さ
れない状態でチユーブに巻回されるため、衝撃
時ゴム糸が伸長してこの衝撃を吸収する。これ
により手等が受ける衝撃を緩和し、ソフトな感
触が得られることになる。 糸巻層を構成するゴム糸は、その重量を糸巻
層全重量の約35%ないし50%に設定し、またこ
れに加えてゴム糸の巻数を糸全巻数の4分の1
ないし5分の1に設定することにより、寸法、
真球性、耐久性等の条件と、衝撃の吸収という
条件の2つをともに満足することができる。即
ち、ゴム糸の量を上記範囲より増大させると永
久変形、寸法異常、耐久性低下等の問題が生
じ、他方ゴム糸の量を低下させると触感が悪く
なるが、本発明によればゴム糸の量を上記範囲
に設定することによりかかる問題をともに解決
できるのである。 追加の関係 本発明は原特許出願、特許第1200216号(特公
昭58―31934)の改良に係るものである。 原発明は、ゴム製中空チユーブの表面に同時引
揃え巻きによるナイロンフイラメント糸とウレタ
ン弾性糸とよりなる糸巻層またはポリエステルフ
イラメント糸とウレタン弾性糸とよりなる糸巻層
を形成したボール基体の表面に中貼ゴム層を介し
あるいは介することなく天然皮革、合成皮革のよ
うな表皮材を接着して成る空気入りボールを要旨
とするものである。 本発明は、この原特許出願に於けるウレタン弾
性糸に代えゴム糸を使用するように改良したもの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ゴム製中空チユーブ、 ナイロンフイラメント糸とゴム糸、もしくはナ
イロンフイラメント糸及びナイロン捲縮加工糸と
ゴム糸を上記ゴム製中空チユーブ表面に同時引揃
えにより巻回してなる糸巻層、 該糸巻層上に直接もしくは中貼ゴム層を介して
接着された天然皮革、合成皮革等よりなる表皮
材、 よりなる空気入りボールであつて、上記糸巻層
を構成するゴム糸は、その重量が糸巻層全重量の
約35%ないし50%に設定されるとともに、その巻
数が、糸の全巻数に対し4分の1ないし5分の1
となる割合に巻回されたことを特徴とする触感を
改良した空気入りボール。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9097979A JPS5615769A (en) | 1979-07-19 | 1979-07-19 | Ball containing air* whose feel is improved |
US06/115,224 US4333648A (en) | 1979-02-06 | 1980-01-25 | Inflatable game ball |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9097979A JPS5615769A (en) | 1979-07-19 | 1979-07-19 | Ball containing air* whose feel is improved |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5615769A JPS5615769A (en) | 1981-02-16 |
JPH0120621B2 true JPH0120621B2 (ja) | 1989-04-18 |
Family
ID=14013626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9097979A Granted JPS5615769A (en) | 1979-02-06 | 1979-07-19 | Ball containing air* whose feel is improved |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5615769A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0633331U (ja) * | 1991-03-04 | 1994-04-28 | 株式会社ソルトン | ミニチュアキーボード |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6211877Y2 (ja) * | 1981-02-09 | 1987-03-23 | ||
JPS57164076A (en) * | 1981-03-31 | 1982-10-08 | Sumitomo Rubber Ind | Tennis ball |
EP0583668A1 (en) * | 1992-07-31 | 1994-02-23 | Molten Corporation | Method for making balls for sports |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5037886U (ja) * | 1973-08-03 | 1975-04-19 | ||
JPS5232292A (en) * | 1975-09-08 | 1977-03-11 | Tohoku Metal Ind Ltd | Manufacturing method of piezoelectric torsional oscillator |
-
1979
- 1979-07-19 JP JP9097979A patent/JPS5615769A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5037886U (ja) * | 1973-08-03 | 1975-04-19 | ||
JPS5232292A (en) * | 1975-09-08 | 1977-03-11 | Tohoku Metal Ind Ltd | Manufacturing method of piezoelectric torsional oscillator |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0633331U (ja) * | 1991-03-04 | 1994-04-28 | 株式会社ソルトン | ミニチュアキーボード |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5615769A (en) | 1981-02-16 |
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