JPH01205044A

JPH01205044A - 亜鉛基合金

Info

Publication number: JPH01205044A
Application number: JP2841688A
Authority: JP
Inventors: Shigemasa Kawai; 河合　重征; Mikio Kaneko; 三樹男金子
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1988-02-09
Filing date: 1988-02-09
Publication date: 1989-08-17

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）゛本発明は、主としてプラスチックの成形に用いられる
金型等に好適に使用される亜鉛基合金に関する。

（従来の技術）近年、ＯＡ機器等の各種機器のハウジング、部品等がプ
ラスチック化されるとともに、機器の性能を向上させる
べくモデルチェンジが頻繁に行われている。

それに伴って、プラスチック製品の成形サイクルの短縮
がみられ、多品種少量生産が実施されている。

このことから、プラスチックの成形用金型には、従来の
材料に代わって、鋳造・加工が容易な新しい材料が求め
られている。

従来、プラスチックの成形用金型、特に射出成形用金型
には、寸法精度、成形ショツト数の面から、鋳鉄、鋳鋼
等の金属が用いられてきたが、これらの金属は、機械的
強度に優れるものの、鋳造・加工が困難であり、鋳造温
度が高いため、鋳造に大規模な設備を必要とする。

又、鋳造は砂型でなされるため、鋳造品の表面が粗くな
り、そのために、表面研磨に多大の工数を必要とする。

しかも、精密な金型を製作するためには、切削、放電加
工等の機械加工に多大の時間を必要とする。

従って、納期、コストの面から、多品種少量生産の要求
には合わなくなってきている。

そこで、鋳鉄、鋳鋼に代わって、銅合金が使用されてい
るが、銅合金は鋳造温度が高いため、鋳造には酸化防止
等の処理・設備を必要とし、又、その鋳造温度が１００
０℃を越えるため、鋳型には石膏が使用できず、セラミ
ックモールドが用いられるが、高価であるうえに、鋳型
の製作が困難であるという問題があった。

しかも銅合金は、鋳鉄や鋳鋼と同様に長時間の放電加工
を必要とする。

このような欠点を解決するために、鋳造温度が低（、鋳
造・加工が容易なプラスチック成形用金型材料として、
亜鉛基合金が提案されている。

この亜鉛基合金は、ダイキャスト用亜鉛基合金（ＺＤＣ
−１）をベースとしており、亜鉛のほかにアルミニウム
、銅、マグネシウム等を含有している。例えば、特公昭
５１−７９６３３号公報には、重量百分率で、アルミニ
ウム８〜１１％、銅８〜１１％、ニッケル８〜１１％、
マグネシウム０．０３〜０．０６％を含有し、残部が亜
鉛と不可避的不純物からなる高強度耐摩耗性亜鉛基合金
が開示されている。

（発明が解決しようとする課題）しかし、上述の亜鉛基合金は機械的強度が不十分であり
、プラスチックの成形用金型とした場合、クラックや割
れが発生するおそれがある。

又、この金型を用いて成形作業を重ねるにつれて、金型
の精度が低下し、成形品にいわゆるばりが発生する恐れ
があり、そのために試作用金型程度にしか用いることが
できなかった。

本発明の目的とするところは機械的強度、表面硬度に優
れ、且つ、鋳造・加工が容易で、短時間で製作可能な金
型用合金を提供することにある。

（課題を解決するための手段）本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであり、重量百分率で、アルミニウム１〜１０
％、銅１〜１５％、マグネシウム０．０１〜０．５％、
ベリリウム０．００１〜０．１％、及びランタノイド系
列のうち少なくとも一種の元素を０．０５〜３％含有し
、残部が亜鉛と不可避的不純物よりなることにより、上
記目的が達成される。

本発明はアルミニウム、銅、マグネシウム、ランタノイ
ド系列の希土類元素を含有する従来の亜鉛基合金に、ベ
リリウムを添加することにより、合金組織内での結晶粒
の成長を抑制し、ミクロクリスクリン状態の結晶とする
ことにより、合金の表面硬度、機械的強度を著しく向上
する。

アルミニウム及び銅の添加量は、その添加効果を十分に
発揮させるために、それぞれ１〜１０重量％、１〜１５
重量％である。

過小の場合は機械的強度や表面硬度が不足し、過多の場
合は硬度は増大するものの、脆さが発現する。

マグネシウムは結晶粒界に析出し、特に粒界腐食の防止
に効果を有することが知られているが、本発明の如く少
量のマグネシウムが共存した場合は、粒界を固定して合
金結晶の成長を阻害する作用が強くなるものと考えられ
る。

本合金において、マグネシウムの添加量は、０゜０１〜
０．５重量％である。

過少の場合は効果がなく、過多の場合は合金の脆性が増
し、強度低下を生じる。

ランタンイド系列の希土類元素は原子半径が大きいため
、亜鉛基合金に含有されると、その結晶内に大きな歪が
導入される。

従って、合金組織の結晶粒の成長が抑制され、ミクロク
リスタリン状態となって、亜鉛基合金の機械的強度が向
上する。

ランタノイド系列の希土類元素の添加量は０．０５〜３
重量％である。

過小の場合は機械的強度が向上せず、過多の場合は分離
析出により、亜鉛基合金の表面硬度は増加するものの、
脆性が発現する。

ランタノイド系列の希土類元素の添加には、ミツシュメ
タル（セリウム、ランタンを主成分とするランタノイド
系列の混合物）を使用するのが最も安価であり、実用価
値がある。

本発明において、ベリリウムは亜鉛基合金の表面硬度を
向上するために添加され、その添加量は０．００１〜０
．１重量％である。

過小の場合は効果がなく、過多の場合は表面硬度が向上
するものの、脆性が発現する。

同様の効果は銅の大量添加により可能であるが、この場
合には塑性変形性が阻害され、極めて脆い合金となるの
で、本発明において適量の銅とｍｌのベリリウムとが組
合わされて、目的とする性能が得られる。

尚、ここで不可避的不純物とは、通常グイキャスト用亜
鉛合金として使用される最純亜鉛地金を原料としても、
なお精錬の過程で混入を避けがたい元素、並びに鋳造等
の過程で外部から混入の可能性のあるすべての元素を指
し、具体的にはＪＩＳ−Ｈ５３０１一種で規定されるよ
うに、重量百分率でＰ　ｂ　０．００７％以下、Ｆ　ｅ
　０．１０％以下、Ｃｄ　０．００５％以下、Ｓ　ｎ　
０．００５％以下を指す。

（実施例）以下に本発明の実施例について述べる。

実施例１〜８、比較例１〜５゜表１にて示した所定量のアルミニウム、銅、マグネシウ
ム、ランタノイド系列の希土類元素として使用したミソ
シュメタル（表においてＭｍと示す）、ベリリウム及び
亜鉛を均一に溶解させた合金を作製した。

この合金から、ＪＩＳ−Ｈ５３０１参考図Ａに示される
引張試験片（１）及び参考図Ｂに示される硬さ試験片（
２）を作成した。

この試験片（１）の引張強度（ｋｇ　／　ｎｆ　）及び
試験片（２）のブリネル硬度（ＨＢ）を、それぞれＪＩ
Ｓ−Ｚ２２４１及びＪＩＳ−Ｚ２２４３に従って測定し
、得られた測定結果を表２に示した。

（以下余白）表　　　１（単位：重量％）表２（以下余白）（発明の効果）本発明の亜鉛基合金は、従来のアルミニウム、銅、マグ
ネシウムを含有する亜鉛基合金に、更にランタノイド系
列の希土類元素及びベリリウムを添加することにより、
機械的強度並びに表面硬度を大幅に向上することができ
る。

従って、本亜鉛基合金をプラスチックの成形用金型とし
た場合、鋳造・加工が容易なので製作コストが安くなる
。

又、本亜鉛基合金の金型を使用してプラスチック成形作
業を重ねても、表面に割れ、クランクの発生するおそれ
がなく、金型精度の低下がないので、プラスチック成形
用金型の材料として非常に有用である。

Claims

【特許請求の範囲】

１、重量百分率で、アルミニウム１〜１０％、銅１〜１
５％、マグネシウム０．０１〜０．５％、ベリリウム０
．００１〜０．１％、及びランタノイド系列のうち少な
くとも一種の元素を０．０５〜３％含有し、残部が亜鉛
と不可避的不純物よりなることを特徴とする亜鉛基合金
。