JPH0120339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は壁パネル等のパネルの位置決め装置
に関するものである。

〔背景技術〕

従来、壁パネルの製造工程において、パネル枠
に表面板を載せた状態のパネルをコンベヤ上で搬
送し、針打機の位置で位置決め装置によりパネル
を位置決めおよびクランプして表面板の釘固定を
行なつている。しかし、パネルの種類によつては
表面板の側縁がパネル枠の端面に一致するものと
しないものとがあり、従来の位置決め装置ではい
ずれか片方の種類のパネルの位置決めしか行なえ
なかつた。

〔考案の目的〕

この考案は、表面板の側縁がパネル枠の端面に
一致する種類のパネルとしない種類のパネルのい
ずれのパネルでも位置決めおよびクランプが行な
える位置決め装置を提供することを目的とする。

〔考案の開示〕

この考案は、パネルの後端を押付ける後クラン
プ片を上下位置調整可能とし、下方に位置設定し
たときはパヌル枠と表面板とを押付け、上方に位
置設定したときは表面板のみを押付けるようにし
たものである。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第３図に示
す。図において、１はパネル２を搬送するローラ
コンベヤである。パネル２はパネル枠３に表面板
４が載せられたものであり、次の３種類のものが
ある。すなわち、表面板４の後端縁４ａがパネル
枠３の端面に一致し、かつパネル枠３の後端面両
側縁に突起物５があるもの（第１図、第２図Ａ）
と、後端縁４ａがパネル枠３の端面より内側に入
り込むもの（第２図Ｂ）と、後端縁４ａがパネル
枠３の端面に一致し突起物５がないもの（第２図
Ｃ）との３種類がある。突起物５は耐力壁パネル
の場合に土台接合金物として設けられるものであ
る。コンベヤ１の経路には、搬送面から突没する
前ストツパ６が設けられ、これから搬送方向後方
に離れて第１後クランプ装置７および第２後クラ
ンプ装置８が設けられている。第１後クランプ装
置７は、昇降枠９に第１後クランプ片１０を回動
軸１２に取付け、第１後クランプ片１０を回動さ
せるクランプシリンダ１１を、回転軸１２に固定
されたレバー１３に接続したものである。昇降枠
９はガイド軸１４に昇降自在に取付けられてお
り、ねじ軸１５の回転により上下位置調整が可能
である。第２後クランプ装置８は、軸受１６で支
持された回転軸１７に第２後クランプ片１８を取
付け、回転軸１７をレバー１９を介してクランプ
シリンダ２０で回動させるようにしたものであ
る。第２後クランプ片１８は、２枚がパネル枠３
の後端面両側縁に接する位置に設けられており、
突起物５があるパネル２ではその突起物５に干渉
する位置となる。

動 作 コンベヤ１上にはロツト生産により、前記３種
類のパネル２が複数枚ずつ交互に送られてくる。
第３図にその動作をフローチヤートで示すように
コンベヤ１にパネル２が搬入されると前ストツパ
６が突出し、パネル２は前ストツパ６に当つて止
まる。パネル２の種類が、突起物５があるもの、
または表面板４がパネル枠３より内側に入つたも
のである場合は、第１後クランプ装置７がオンす
る。なお、第１後クランプ装置７をオンさせる
か、第２後クランプ装置８をオンさせるかは、生
産されるパネル２の種類に応じて予め設定してお
く。また、第１後クランプ装置７の昇降枠９もパ
ネル２の種類に応じて予め上下位置調整してお
く。これにより、表面板４がパネル枠３の端面と
合致するパネルの場合（第２図Ａ）は、第１後ク
ランプ片１０でパネル枠３と表面板４との両方を
押付ける。表面板４がパネル枠３の端面より内側
に入る種類の場合（第２図Ｂ）は、表面板４のみ
を第１後クランプ片１０で押付ける。このように
してクランプした状態で、表面板４のパネル枠３
への釘止め加工を行なう。加工が完了すると、前
ストツパ６が没入し、かつ第１後ストツパ装置７
がクランプ解除し、パネル２はコンベヤ１で搬出
される。

パネル２の種類が突起物５がなく、かつ表面板
４がパネル枠３の後端面に合致するものである場
合（第２図Ｃ）は、第２クランプ片１８でパネル
２の後端をクランプする。この場合、第２クラン
プ片１８はパネル枠３と表面板４の両方を押付け
位置決めする。そして、表面板４の釘止め加工を
行ない、加工完了後に前ストツパ６および第２後
クランプ装置８をオフしてパネル２を搬出する。
このようにして、種類の異なるパネル２、すなわ
ち表面板４が入り込んでいるものといないもの、
および突起物５があるものとないものとの全てを
クランプすることができる。

〔考案の効果〕

この考案の位置決め装置は、表面板の側縁がパ
ネル枠の端面の一致する種類のパネルと、入り込
む種類のパネルとのいずれのパネルでも位置決め
およびクランプが行なえるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図
Ａ〜Ｃはその動作説明図、第３図は同じくその動
作のフローチヤートである。 １……コンベヤ、２……パネル、３……パネル
枠、４……表面板、５……突起物、６……前スト
ツパ、７……第１後クランプ装置、８……第２後
クランプ装置、９……昇降枠、１０……第１後ク
ランプ片、１１……クランプシリンダ、１８……
第２後クランプ片、２０……クランプシリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル枠に表面板を載せてなるパネルを搬送す
   るコンベヤと、このコンベヤの搬送面に突没可能
   に突出して前記パネルのパネル枠および表面板に
   当接する前ストツパと、この前ストツパから搬送
   方向後方に離れて前記コンベヤの上方に上下位置
   調整可能に設けられた昇降枠と、この昇降枠に前
   記搬送方向と直交する軸心回りで回動自在に取付
   けられ前記昇降枠の上下位置によつて前記パネル
   のパネル枠と表面板の両方または表面板のみを前
   記前ストツパに押付ける後クランプ片と、この後
   クランプ片の回動駆動装置とを備えた位置決め装
   置。