JPH0120187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、下部空間の活用を図つた自動車用
シートの下部構造に関するものである。

［従来技術］ 一般にシートの下部には、シートの支持ブラケ
ツトとスライドレールが設けてあるが、この下部
の空間を有効に利用するために種々の機構が案出
されている。（たとえば実開昭57−150051号公報
参照） ［考案の目的］ この考案は、シートの両側縁を通して後席の乗
員が足部を伸ばせるようにしたものにおいて、足
部の置き場を設置するとともに、靴等の収納場所
を形成したシートの下部構造を提供するようにし
たものである。

［考案の構成］ この考案は、シートのスライドレール幅を狭く
しシートクツシヨンを両側方へオーバハングさせ
るとともに、該シートの両側縁に後席の乗員の足
部を通す凹入部を設けるものにおいて、該シート
クツシヨンの下部に収納ボツクス兼用のフツトレ
ストを設けてなる自動車用シートの下部構造であ
る。

［実施例］ この考案の構造を、図面に示す実施例について
説明すると、次の通りである。

シート１は乗用自動車の前席シートであつて、
シートクツシヨン２とシートバツクレスト３とを
備える。シートクツシヨン２は下部に支持ブラケ
ツト５，５を固設し、サイドシル６とトンネル部
７との間のフロア８に、２条のスライドレール
９，９を介して取付ける。この支持ブラケツト
５，５を２個連ねた横幅Ｐおよびスライドレール
９，９の間隔幅Ｑは狭く形成してあり、従つてシ
ートクツシヨン２は両側方へＲ寸法分オーバハン
グするようになつている。

一方、シート１の両側縁、すなわちシートクツ
シヨン２の両側縁の後部と、シートバツクレスト
３の両側縁の下部とに、それぞれ対応して位置す
る凹入部２ａ，３ａを設け、後席に着座した乗員
がその足部１２を凹入部２ａ，３ａを通して前方
へ伸ばし、狭い室内で寛げるようにしてある。

さて支持ブラケツト５，５の左右の側面部に、
互に対称形をなす収納ボツクス兼用のフツトレス
ト１４，１４を取付ける。このフツトレスト１４
は、傾斜面からなり後席の乗員が足部を載せるフ
ツトレスト部１４ａと、フツトレスト部１４ａを
後壁としてその前方に形成され靴１５等を入れる
収納ボツクス部１４ｂと、支持ブラケツト５への
取付壁１４ｃからなり、これらを一体にして成形
してある。

すなわちシートのスライドレール幅を狭くしシ
ートクツシヨンを両側方へオーバハングさせて、
シートクツシヨンの下方に形成された空間を、収
納ボツクス兼用のフツトレストで埋めるものであ
つて、シートの下部が有効に利用される。

［考案の効果］ この考案は、シートの下部に収納ボツクス兼用
のフツトレストを設けてシート下部の有効利用を
図るものであり、このフツトレストはシートの支
持ブラケツトの側方を覆うようになつているか
ら、シート下部の外観が向上する。そしてこのフ
ツトレストは、支持ブラケツトに固定されシート
と一体になつて移動するから、実用面ですこぶる
都合がよい。さらに収納ボツクス部の後壁がその
ままフツトレスト部を形成するから、構造がきわ
めて簡単であり、また収納ボツクス部が靴等を納
めるための格好のところに位置するから使用し易
いなど、多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図はこの
考案の下部構造を備えたシートの正面図、第２図
は第１図の側面図、第３図は収納ボツクス兼用の
フツトレストの斜視図である。 １……シート、２……シートクツシヨン、２ａ
……凹入部、３……シートバツクレスト、３ａ…
…凹入部、９……スライドレール、１４……フツ
トレスト、１４ａ……フツトレスト部、１４ｂ…
…収納ボツクス部、Ｑ……スライドレールの間隔
幅、Ｒ……オーバハング寸法。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートのスライドレール幅を狭くしシートクツ
   シヨンを両側方へオーバハングさせるとともに、
   該シートの両側縁に後席の乗員の足部を通す凹入
   部を設けるものにおいて、該シートクツシヨンの
   下部に収納ボツクス兼用のフツトレストを設けた
   ことを特徴とする自動車用シートの下部構造。