JPH0119821Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は同軸ケーブル用の同軸コネクタ特にコ
ネクタ本体と同軸ケーブルとの接続構造に関す
る。

従来、この種のものとして、第１図乃至第３図
示のようなものが知られている。

第１図はコネクタ本体と同軸ケーブルの接続構
造の一部断面図、第２図はその分解断面図、第３
図は第１図の−線截断面図を示す。

図面において、ａはコネクタ本体で、そのケー
ブル接続側にはケーブルの編組（外部導体）が圧
着する筒状の圧着部ｂが一体に形成されている。
この圧着部ｂ及びコネクタ本体ａの孔ｃに嵌入す
る同軸ケーブルｄの端部はシースｅが所定の長さ
除去され、中心導体ｆには中心コンタクトｇが半
田付けされている。この同軸ケーブルｄをコネク
タ本体ａの孔ｃに嵌合した状態で編組ｈを圧着部
ｂの上にかぶせ、予め同軸ケーブルｄにはめてお
いたフエルール１を編組ｈの上にかぶせ、該フエ
ルール１を外側から６角形状にかしめる。かくし
て同軸ケーブルｄはその編組ｈがつぶされたフエ
ルール１でローレツトｊが切られた圧着部ｂに圧
着されることによりコネクタ本体ａに固定される
が、編組ｈのみの固定でありシースｅをコネクタ
本体ａに固定する構造でないので、コネクタ本体
ａと同軸ケーブルｄとの接続構造は引張力に対し
てシースが滑り抜け捩れ曲げに対して弱く、商品
価値が失われるばかりでなく実用上問題がある。

本考案は、従来の同軸コネクタのかかる欠点を
無くすことをその目的とするもので、一端に突き
当て部１が形成され、該突き当て部１に連なり、
外周面にテーパーが形成された編組圧着部２とシ
ース圧着部を有するスリーブ４と、内面にテーパ
ーが形成されたリング状のフエルール５と該フエ
ルールと一体又は別体に設けた編組案内リング６
を備えると共にコネクタ本体７のケーブル接続側
に外筒部８を一体に設け、同軸ケーブル９の端部
の編組１０の上に前記フエルール５及び編組案内
リング６を嵌合すると共に該編組１０と前記同軸
ケーブル９の絶縁物１１間に前記スリーブ４を押
し込み、該同軸ケーブル９の端部を前記外筒部８
に嵌合した状態でその外側から外筒部８を押圧し
て前記編組１０を前記スリーブ４及びフエルール
５で挾圧固定すると同時に前記スリーブ４の突き
当て部１を前記コネクタ本体７に突き当てて接触
させ、前記押圧により挾圧工具で外筒部８の内面
に形成される突起１２を同軸ケーブル９のシース
１３に喰い込ませてなる。

以下本考案の実施の１例を図面につき説明す
る。

第４図はそのコネクタと同軸ケーブルとの接続
構造の断面図、第５図は分解断面図、第６図は第
４図の−線截断面図である。

第５図示のように、コネクタ本体７の同軸ケー
ブル接続側には外筒部８が一体に形成されてお
り、その基部の内面には後述のスリーブ４の突き
当て部１と突き当たる傾斜面の突き当り部１４が
形成されている。

同軸ケーブル９の端部は従来品と同様一定の長
さだけシース１３が除去され、絶縁体１１から露
出した中心導体１５には中心コンタクト１６が半
田付けされる。この同軸ケーブル９の編組１０の
上に先ずリング状のフエルール５及びこれにより
外径の小さな編組案内リング６をはめ、次いでス
リーブ４を編組１０と絶縁物１１の間に押し込
め、スリーブ４と編組案内リング６との間からは
みだした編組１０を切りとる。このようにフエル
ール５、編組案内リング６及びスリーブ４が装着
された同軸ケーブル９の端部を第４図示のように
コンタクト本体７の外筒部８内に挿し込み、外筒
部８を第７図示の挾圧工具１７の溝内に配置し、
該挾圧工具１７を外側から押圧して外周部８を６
角形状に変形させ編組１０をスリーブ４とフエル
ール５で挾圧する。このとき挾圧工具１７の一方
の部材には押出ピン１８が形成されているので、
この押出ピン１８により挾圧と同時に外筒部８の
内面にはポンチ押出部１２が形成され、これがシ
ース１３に喰い込む。フエルール５の軸方向の幅
はせまいので、挾圧工具１７により圧着力は集中
し分散することがないので、非常に強い結線を行
なうことができる。また挾圧工具１７により外筒
部８が内方に押圧された時、外筒部８からフエル
ール５に伝達された押圧力の同軸ケーブル９の軸
方向分力はスリーブ４の編組圧着部２のテーパー
面に作用して該スリーブ４は軸方向に駆動押圧さ
れるので、その一端に設けた傾斜面の突き当て部
１がコネクタ本体７の突き当り部１４に密接圧着
し、完全な同軸回路が形成される。前記編組案内
リング６はその外径がフエルール５の外径より小
さいので、編組１０を切りとつた後の残部を外筒
部８と該編組案内リング６間の空間に案内し収容
させ、圧着に支障が生じないように作用するもの
である。前記外筒部８のポンチ押出部１２はシー
ス１３へ喰い込んだことによりシース１３の脱出
を強力に防止するものである。前記実施例では、
フエルール５及び編組案内リング６は別体である
が、第９図示のようにこの両者を一体に形成した
ものを用いて第８図示の構成しても同等の効果が
得られる。

尚、以上の実施例は、本考案を雄コネクタに適
用したものであるが、雌コネクタにも適用できる
ことは勿論である。

このように本考案によれば、同軸ケーブルとコ
ネクタとの機械的接続が強固であると共に、該ケ
ーブルの編組とコンタクト本体７との電気的接続
が挾圧作業という簡単な操作で確実に結線を行な
うことができ完全な同軸回路が得られるすぐれた
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来例を示し、第１図はコ
ネクタ本体と同軸ケーブルの接続構造の一部断面
図、第２図はその分解断面図、第３図は第１図の
−線截断面図、第４図乃至第６図は本考案の
１実施例を示し、第４図はコネクタ本体と同軸ケ
ーブルの接続構造の断面図、第５図は分解断面
図、第６図は第４図の−線截断面図、第７図
は圧着工具の斜視図、第８図は本考案の他の実施
例の断面図、第９図はフエルール及び編組案内リ
ングを一体にしたものの断面図である。 ４……スリーブ、５……フエルール、６……編
組案内リング、７……コネクタ本体、８……外筒
部、９……同軸ケーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に突き当て部１が形成され、該突き当て部
   １に連なり、外周面にテーパーが形成された編組
   圧着部２とシース圧着部３を有するスリーブ４
   と、内面にテーパーが形成されたリング状のフエ
   ルール５と、該フエルールと一体又は別体に設け
   た編組案内リング６を備えると共にコネクタ本体
   ７のケーブル接続側に外筒部８を一体に設け、同
   軸ケーブル９の端部の編組１０の上に前記フエル
   ール５及び編組案内リング６を嵌合すると共に該
   編組１０と前記同軸ケーブル９の絶縁物１１間に
   前記スリーブ４を押し込み、該同軸ケーブル９の
   端部を前記外筒部８に嵌合した状態でその外側か
   ら外筒部８を押圧して前記編組１０を前記スリー
   ブ４及びフエルール５で挾圧固定すると同時に前
   記スリーブ４の突き当て部１を前記コネクタ本体
   ７に突き当てて接触させ、前記押圧により挾圧工
   具で外筒部８の内面に形成される突起１２を同軸
   ケーブル９のシース１３に喰い込ませてなる同軸
   コネクタ。