JPH0118966B2 - - Google Patents

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JPH0118966B2
JPH0118966B2 JP56129659A JP12965981A JPH0118966B2 JP H0118966 B2 JPH0118966 B2 JP H0118966B2 JP 56129659 A JP56129659 A JP 56129659A JP 12965981 A JP12965981 A JP 12965981A JP H0118966 B2 JPH0118966 B2 JP H0118966B2
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JP
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nitrogen
hydrogen
atmosphere
furnace
stainless steel
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JP56129659A
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Harison Shei Robaato
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Air Products and Chemicals Inc
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Air Products and Chemicals Inc
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/74Methods of treatment in inert gas, controlled atmosphere, vacuum or pulverulent material
    • C21D1/76Adjusting the composition of the atmosphere
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/002Heat treatment of ferrous alloys containing Cr

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、クロムを含有する鉄金属の焼なまし
に関する。但し、炉内ふん囲気を調節することに
よつて、鉄金属が炉内ふん囲気の成分と反応しな
いようにすることを条件とする。 鉄金属、特にステンレス鋼は、引抜き、スタン
ピング、曲げのような加工工程を経ると硬化し、
顕微鏡組織的応力を生じるので、それ以上の加工
が困難か加工不可能になる。 ステンレス鋼は、最小限11%のクロムを含む鋼
である。クロムは、鋼の耐食性を著るしく増加す
る。これは、酸化クロムの非常に薄くて目に見え
ない不動態化面が形成される結果、下層金属がそ
れ以上反応しないよう効果的に保護されるためで
ある。オーステナイト・ステンレス鋼は、クロム
のほか多量のニツケルを含む鋼である。例えば普
及しているオーステナイト・ステンレス鋼は、ア
メリカ鉄鋼協会(AISI)302型であり、主要合金
用元素としてクロムを18%ニツケルを8%含むと
公称されている。なお、オーステナイト・ステン
レス鋼は、大きな加工応力が加わると、顕微鏡構
造がマルテンサイトに変態する。焼なましは、金
属を高温に加熱することによつて、内包応力や加
工硬化を放出させるとともにオーステナイト内に
炭素の固溶体を形成させる方法である。オーステ
ナイト・ステンレス鋼は、通常、1700〜2100〓
(927〜1149℃)の温度で焼なましされる。これ
は、この鋼を腐食性にする炭化クロムの形成を最
小限にするためである。 焼なましは、ある種のふん囲気内で実行されね
ばならない。雰囲気成分を金属表面に拡散するこ
とによつて、金属の化学的な変化を最小限に押え
る、ふん囲気内で実施される必要がある。酸化が
過度に行われると、緑、茶、または黒に変色す
る。光輝焼なましを(例えば、水素と窒素からな
るふん囲気を用いて)行なう場合、酸化の程度は
目で見わけられる。表面変化が全く生じない程度
に押えることが必要である。ふん囲気が炭化性で
あると、鋼を腐食性にするクロム炭化物やその他
の金属が析出されることがある。純窒素は、焼な
まし雰囲気としては、通常、技術的に申し分がな
い。けれども、その他のガスを組合わせるものよ
りずつと高価である。 水素と窒素の混合気は、これまで、ステンレス
鋼の焼なまし用ふん囲気として用いられてきた。
一般的に用いられる組合せは、75%の水素と25%
の窒素からなるものであり、アンモニアを分解す
ることによつて得られる。このふん囲気を発生す
るには、液体アンモニアを蒸発させ、適当な高温
触媒上で分解する、装置が必要である。ふん囲気
発生器の運転と保守には、労力と電力を必要とす
る。さらに、ステンレス鋼を窒化する可能性があ
る残留アンモニアが全く生じないように、分解が
完全であることを確認するためには、大きな注意
を払わねばならない。窒化は、粒子間腐食を促進
し、ステンレス鋼の重大な脆性化を生じることが
ある。だから、望ましくない。工業的に発生され
る解離アンモニアの大部分は、50ppm〜500ppm
の未解離アンモニアを含んでいる。このため、ア
ンモニアを解離することにより工業的に製造され
るふん囲気は、窒素が焼なまし完了(処理)部分
に吸収されるから、直ちにH275%−N225%ふん
囲気と同等視することはできない。 ごく最近では、安い副産物窒素がステンレス鋼
焼なまし用ふん囲気のベースとして使用されるよ
うになつている。ある典型的なふん囲気は、10〜
50%の水素を含む窒素からなるものである。しか
し、かかるふん囲気は、アンモニアを分解する場
合に経験されるよりずつと激しい粒子間腐食を生
じることがある。このふん囲気の水素成分は、酸
化クロムの薄い保護被膜を更に薄くし、地金を剥
き出しにされた地金は、焼なましが高温で行なわ
れると、直ちにこのふん囲気に反応する。これ
が、前記腐食の原因である。上記の合成ふん囲気
が含む窒素の濃度は、アンモニアを分解する場合
のそれより高い。このため、窒化程度が一段と著
るしくなることである。 久しく既知であるが、少量の水を添加すると、
すなわちふん囲気を僅かに湿潤すると、ステンレ
ス鋼による窒素吸収を程よい程度に押えることが
できる。水の添加量は、鋼の種類と用途により、
0.1重量%未満から0.5重量%までの範囲にわたる
ことがある。次も既知であるが、微量の酸素をふ
ん囲気に添加することによつても、アンモニアの
解離によつて調整される窒素−水素合成混合気に
よる過剰窒化を防ぐことができる。焼なまし作業
の間ステンレス鋼の窒化を防ぐ場合に水や酸素が
何故有効なのかは、水や酸素が金属表面を酸化す
ることによつて薄い酸化クロム層を形成または保
全するためであると考えられている。この技術の
状態に関する説明は、1964年7月版アイアン・ア
ンド・スチール・エンジニア(鉄鋼技術者)誌の
81−93頁と1977年12月版ヒート・トリーテイング
(熱処理)誌の14〜19頁に掲載されたN・K・ケ
ーベルの論文に記述されている。 しかし、焼よまし用雰囲気による窒化を制限す
る実用的媒介として、水と酸素は共に使用しづら
いものであつた。それは、いずれも高温でステン
レス鋼に対して非常によく反応し、もし抑制剤の
量が注意深く調節されないならば、金属は過度に
侵されて不体裁なうす黒い酸化金属被覆を形成す
るであろう。 なお、水は液体であるから、気体の場合には起
らない取扱上の問題が生じる。水はごく少量必要
とされるに過ぎないので、微量を絶えず精密に測
定する手段を設けなければならない。このため、
絶えず保守や注意を要する精巧な機械装置が必要
になることがある。炉内ふん囲気の側流の湿潤に
水の添加を選ぶ場合は、厳密な調節温度に維持さ
れる。適当な湿潤装置を設けらければならない。
このため、ステンレス鋼の焼なまし方法がうまく
実施できるかどうかは、多数の複雑でしかも微妙
な個々の調節装置が正しく機能するかどうかに左
右される。 本発明は、焼なまし作業の間におけるステンレ
ス鋼の窒化を制限する、簡単で信頼できる、費用
のかからない方法を提供するものである。 亜酸化窒素は、窒素と水素により構成される合
成ふん囲気によるステンレス鋼の窒化の制限に理
想的に適合していることが解つた。水とは異な
り、上記各物質は、両方共、圧力をかければ都よ
くシリンダに入れ貯えることができる気体であ
る。焼なまし炉に供給されつつある合成ふん囲気
に対して上記各気体を添加する装置は、非常に簡
単なものであり、実質的には調節装置と測定装置
とによつて構成される。例えば、簡単な、圧力調
装器、ニードル弁、ロタメータがあれば、亜酸化
窒素の精密な測定量を炉に向け十分に送出するこ
とができる。添加ガスのベース・ガスに対する比
をベース・ガスが変化しても一定に維持したり、
この比を予定計画にしたがつて変化したりする、
前記装置より精巧な調節機械も、よく知られ広く
用いられている成分を利用すれば、容易に考案す
ることができる。 亜酸化窒素は、酸素の化合物であり、元素であ
る酸素より活性が低い。このため、ステンレス鋼
の表面を激しく侵し、過度で望ましくない表面酸
化を生じるというような傾向が少ない。活性はこ
のように比較的低いにもかかわらず、亜酸化窒素
ガスは、焼なまし作業の間におけるステンレス鋼
の窒化に対抗する優秀な保護を行なうことができ
る。 ふん囲気が水素−窒素(H−N)ふん囲気であ
る場合、クロム合金鋼、特にクロム−ニツケル・
ステンレス鋼、の焼なましの間における窒素吸収
を抑制するには、炉内ふん囲気に含まれる水素の
分圧に対する亜酸化窒素抑制剤の分圧の比を調節
すればよい。この比は、ふん囲気が酸化と著しい
窒素吸収を生じさせないように調節されねばなら
ない。この比が10×10-5未満では抑制効果が不充
分となる。好ましい亜酸化窒素の分圧比は20×
10-5以上で窒素吸収が効果的に抑制され、酸化も
実質的に防止できる。窒素吸収が抑制され、目に
見える酸化もなくなる。 先行研究者は、解離アンモニアふん囲気内でス
テンレス鋼を焼なます間における窒素吸収を抑制
するため、微量の水(および酸素)を利用するこ
とに関して、論文を発表している。解離アンモニ
アふん囲気は、加熱された触媒を用い、次の反応
式にしたがつてアンモニアを分解すれば得られ
る。 2NH31900〓/触媒→N2+3H2 化学反応の性質上、この方法で製造されるふん
囲気は、常に、窒素25%水素75%で構成される。
解離アンモニアふん囲気は、−60〓〜−30〓の露
点(含水量)を有するのが特色である。微量のア
ンモニアも、普通、この焼なまし用ふん囲気内に
存在する。先行研究者が立証しているところによ
ると、解離アンモニア内で焼なましを行なえば、
0.1%〜0.3%の窒素が吸収される可能性がある。
アンモニアを解離すると、窒素吸収がいくらか起
る。この事実にも拘らず、未安定化等級ステンレ
ス鋼の大部分を熱処理する場合には、事実上、こ
の解離アンモニアが使用される。安定化等級ステ
ンレス鋼は、炭素と化合し、次の反応式によつて
対食増感を防ぐたに添加される。Ti(チタン)や
Nb(ニオブ)のような、特殊な、合金用元素を含
む。 23Cr+6C→C6Cr23 窒素もTiやNbに反応する。だから、窒素吸収
が起ると、TiやNlの有効性が低減する。 大底の場合、窒素吸収は目立つ程の粗子間腐食
が全く起らない非常に少量なものである。この粒
子間腐食が問題になる場合は、純水素を用いるの
が普通である。前記した、ケーベルによつて行わ
れた研究は、重要な用途に使用され、窒素吸収程
度が低いことを要する安定化級ステンレス鋼やそ
の他の鋼を処理するため、解離アンモニアを利用
する場合に関連する各種の問題を解決することに
焦点を合せたものである。 窒素吸収がずつと大きな問題になるのは、ステ
ンレス鋼の焼なましが、低いパーセントの水素と
高いパーセントの窒素との工業的混合ガス中で行
われる場合である。アメリカ鉄鋼協会(AISI)
304型のようなステンレス鋼は、解離アンモニア
なら申し分なく処理できるけれども、露点の低い
水素20%窒素80%の工業用混合気で焼なましを行
なうと、激しい粒子間腐食を示す。窒素吸収は、
窒素1.0〜1.2重量%の高さになるであろう。この
増大の主な理由は、窒素の分圧が解離アンモニア
の場合のPN2=0.25から、水素20%、窒素80%の
混合気での分圧PN2=0.80に増大するからである。
微量の水蒸気、酸素、亜酸化窒素、二酸化炭素、
またはこれらの混合気をガス流に添加すれば、吸
収される窒素の量を0.1〜0.3%ほどに削減するこ
とができる。この量は、解離アンモニアふん囲気
により焼なましを行なう間に吸収される量と同じ
である。窒素吸収を防ぐために湿潤することは、
科学的に新しいことではない。けれども、かかる
湿潤を組成が窒素25%水素75%以外の工業用水素
−窒素混合気に利用するということは、混合気の
窒素が50%より大きい場合は特に、この湿潤原理
の新しい応用を意味すると考えられる。ケーベル
は同氏の湿潤テストのうちのいくつかに純窒素を
用いた。そして、ときどき、「水素−窒素ふん囲
気による窒化を防ぐ」ために水を利用すること
に、漠然とした言葉で、言及している。しかし、
同氏の研究の主な動機を考えると、解離アンモニ
アふん囲気に利用できる方法の完成を狙いとして
いたようである。 上記のほか、水素75%窒素25%混合気と解離ア
ンモニアとが異なる点は、後者が50〜500ppm乃
至微量のアンモニアを殆ど常に含むことである。
ゆえに、この技術に携わる研究者なら、H275%
−N225%混合気について行われる試験の結果が
同じ露点を有する工業用解離アンモニアふん囲気
の場合の結果と同じになるなどと期待はしないだ
ろう。 下記は、この中で述べた本発明の技術的根拠を
立証するための実施テストの要約である。 実施例 1 各種焼なまし条件によるステンレス鋼の窒化を
調査するため、一連の実験を行なつた。厚さ
0.005cm(0.002インチ)面積2cm(0.781in)平方
を有する302型ステンレス鋼ストリツプを1040℃
(1900〓)に加熱した堅型管形炉内に入れた感知
天秤から吊下げた。この天秤によつて、ストリツ
プの重量は断え間なくモニタすることができた。
そのため、重量が少しでも増減すれば、その増減
の測定が可能だつた。炉にはストリツプを急速冷
却するための装備を施した。これは、ストリツプ
を急速冷却してのち、炉から取出し、化学分析に
まわせるようにするためであつた。 まず、純水素を炉に1時間通過させた。この目
的は、炉内に汚染物質がもしあればそれを取除く
とともに、鋼表面の酸化クロムによる保護被膜を
薄くすることにあつた。次に、既知の組成からな
る水素と窒素の混合気を炉に通過させた。そうし
たら、ストリツプは重量が増加した。実験は、ス
トリツプの重量が継続的に一定の値を示すまで続
けた。次に、ストリツプを冷却し、炉から取出
し、化学分析にまわした。この手順は、−60℃
(−76〓)以下露点に保たれるふん囲気中で1040
℃(1904℃)に加熱されるときのテストストリツ
プと接触させる25〜100℃の窒素を含む各種の水
素−窒素混合物について繰り返された。化学分析
の示したとろによると、重量増加はステンレス鋼
ストリツプが窒素を吸収したためであり、れ以外
なんのためでもなかつた。感知天秤で測定された
ステンレス鋼ストリツプに含まれていた窒素の百
分率値とは、見事に一致した。この一連の実験の
結果は、第1表に要約し、第1図に示してある。
第1図は、ステンレス鋼ストリツプに含まれる窒
素の重量パーセントを、窒素−水素ふん囲気内に
含まれる窒素の容量パーセントに対比して、作図
したものである。
【表】
【表】 純窒素に暴露されたステンレス鋼の窒素吸収量
は、ふん囲気が窒素を25%しか含んでいない場合
の吸収量の約2倍であることに注意を要する。 実施例 2 水の窒素−水素ふん囲気に対する有効な効果を
実証するための、実施例1に述べたものと同様の
一連の実験を行なつた。ステンレス鋼ストリツプ
を維持温度1040℃(1904〓)の堅型炉内に吊下
げ、純水素で処理準備を行なつてから第表に示
されるように、一連の、4種類(第2図参照)の
相異なるふん囲気に対して暴露した。
【表】
【表】 数種のふん囲気については、アルゴンを用いて
それらに含まれている水素を置換した。このと
き、窒素の百分率を80台に維持できるように、水
素の百分率変化した。アルゴンは、完全に不活性
であるため、ステンレス鋼に対してはいかなる反
応も行わない。前記4種の基本的なふん囲気を、
いろいろな程度に湿潤してから、炉内に送入し
た。ストリツプの重量増加を測定したが、既知の
通りだつた。実験は、それ以上の質量増加が起ら
なかつた時点で停止した。化学分析が立証したと
ころによつても、重量増加は、各場合共、すべて
窒素の吸収が原因であつた。第2図は、ステンレ
ス鋼ストリツプに含まれた窒素の百分率を関数
PH2O/PH2×105に対比して作図したものを示す。
第2図に示されるように実験した点は破線に非常
によく一致している。このことは、水が高温のス
テンレス鋼による窒素の吸収を制限するうえで有
効であること、またその抑制程度がふん囲気の含
水量にしたがつて大きくなること実証するもので
ある。横座標として示される特殊関数の分子対分
母の相関が示すところによると、一定程度の折制
を行なうに要する水の量は、ふん囲気の水素含量
に比例して増加する。 実施例 3 亜酸化窒素がステンレス鋼の窒化の抑制に及ぼ
す効果を実証するため、一連の実験を行なつた。
用いた装置と実験方法は、実施例2で使用したも
のと同じである。ただし、亜酸化窒素を添加した
のは、窒素80%と水素20%からなるふん囲気に対
してであつた。測定は、3種類の温度、すなわち
985℃、1040℃、1095℃(1800〓、1900〓、2000
〓)、について行なつた。その結果は、第表に
作表され、第3図に示される。注意を要するに
は、亜酸化窒素の抑制効果が、温度が低下するに
したがつて、大きくなることである。
【表】 実施例 4 二酸化炭素が水素−窒素ふん囲気によるステン
レス鋼の窒化に及ぼす抑制効果を実証するため、
一連の実験を行なつた。装置と実験方法は、実施
例2で使用したものと同じである。但し、二酸化
炭素を添加したは水素−窒素混合気に対してであ
り、また2種類の相異なる水素−窒素混合気を使
用した。その結果は、第表に作成し、第4図に
示してある。注意を要するのは、二酸化炭素の窒
化抑制に関する有効性が亜酸化窒素の約1/10であ
ることである。
【表】 実施例 5 酸素がステンレス鋼に対して行なう激しい活動
を実証するため、一組の実験を行なつた。装置と
実験方法は、実施例3で使用したものと同じとし
た。但し、酸素は、三つの基準量(10および
20ppm)にわけ、1040℃のN280%−H220%から
なるふん囲気に対して添加された。10ppmO2
添加したら、窒素吸収は0.5%にすぎなかつた。
20ppmO2を添加したときは、第表に示される
ように、最終結果として0.19%の窒素吸収値が得
られた。
【表】 (1) 鋼に吸収された重量%
上記酸素量は、PO2/PH2値に換算した。そし
て、水がステンレス鋼の窒化に及ぼす影響を示
す、第2図から取つた曲線と一緒に第5図に作図
してある。窒素吸収量を0.5%に押えるに要する
酸素の量は、同じ結果を得るに要する水の量の1/
4である。ところが一方、窒素吸収量を0.19%ま
で下げるに要する酸素の量は同じ結果を得るに要
する水の量の1/6未満にすぎない。 本発明の方法を用いることにより、約18重量%
のクロムと約1重量%の炭素を含むAISI4400型
鋼の焼なましを行つた。ふん囲気露点−20〓の窒
素100%からなるふん囲気を用いた。しかし、焼
なましされたサンプルは、表面に窒素吸収を全く
示さなかつた。表面は、退色がいくらか目につい
た。しかしながら、この程度の退色は気になる程
のものではない。 本発明の方法を利用すれば、鉄金属を1200〓
(649℃)〜2300〓(1260℃)の温度範囲にわたつ
て焼なますことができる。この焼なましは、その
鉄金属がクロムとの合金であるかないかには関係
がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各種水素−窒素混合気により1040℃
(1904〓)において焼なまされた各ステンレス鋼
サンプルに関し、残留窒素の重量パーセントを窒
素ガスの容積パーセントに対比した図、第2図
は、4種類の相異なる水素−窒素ふん囲気により
1040℃(1904〓)において焼なまされた各サンプ
ルに関し、残留窒素の重量パーセントを二酸化炭
素の分圧と水素の分圧との比に対比した図、第3
図は、窒素80容積%−水素20容積%からなるふん
囲気によりいろいろな温度で焼なまされた各サン
プルに関し、残留窒素の重量パーセントを亜酸化
窒素の分圧と水素の分圧との比に対比した図、第
4図は、2種類の相異なる水素−窒素ふん囲気に
より1040℃(1904〓)において焼なまされた各サ
ンプルに関し、残留窒素の重量パーセントを二酸
化炭素の分圧と水素の分圧との比に対比した図、
第5図は、窒素80容積%−水素20容積%からなる
ふん囲気により1040℃(1904〓)において焼なま
された各サンプルに関し、残留窒素の重量パーセ
ントを酸素または水蒸気の分圧と水素の分圧との
比に対比した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも8重量%のクロムを含有する鉄系
    金属物品を1700〓(926.7℃)以上の温度に加熱
    された炉内において、25容量%以上の窒素とバラ
    ンス量の水素を含有するふん囲気下に焼なます方
    法において、 該炉内ふん囲気に亜酸化窒素抑制剤を加えるこ
    と;及び 該炉内ふん囲気をモニタして、次式 P抑制剤/PH2 で定義される水素の分圧に対する抑制剤の分圧の
    比を少なくとも10×10-5の亜酸化窒素値に維持
    し、それにより上記物品の窒素吸収を0.3%以下
    に保つことから成る改善法。 2 炉ふん囲気をモニタして、その炉ふん囲気の
    露点を−30〓(−34.4℃)あるいはそれ以下に維
    持する特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 炉内における上記温度と、窒素分圧が式P抑
    制剤/PH2で定義される上記ふん囲気中の水素の
    分圧に対する抑制剤の分圧の比が少なくとも10×
    10-5の亜酸化窒素に維持される特許請求の範囲第
    2項記載の方法。 4 炉ふん囲気が、物品を50〜95容量%の窒素と
    5〜50容量%の水素から成る特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
JP56129659A 1980-08-22 1981-08-19 Control type annealing method of chromium containing ferrous metal Granted JPS57114609A (en)

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US06/180,241 US4334938A (en) 1980-08-22 1980-08-22 Inhibited annealing of ferrous metals containing chromium

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JPS57114609A JPS57114609A (en) 1982-07-16
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US (1) US4334938A (ja)
EP (1) EP0046567B1 (ja)
JP (1) JPS57114609A (ja)
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BR (1) BR8105325A (ja)
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