JPH0118547B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は一般に電気回路用ジヤツクの分野
に、更に詳細には、ジヤツクパネルに並べて取り
付けられるように構成された形式のジヤツクに対
する改良形のジヤツクフレームに関する。

従来、ジヤツクパネルに並べて取り付けられる
ように構成された数形式の電気回路用ジヤツクが
存在する。その一例は「電話機器」又は「通信機
器」に一般に使用される米国特許第3822415号に
示された形式のものである。この形式のジヤツク
は一対の概してＬ形のフレーム部材で構成されて
いてこの両部材はそのＬ形部分の対立する脚部の
部分に沿つて互いに溶接されている。そのような
ジヤツクにおいては、互いに溶接された対立する
脚部の部分が自由端において分離されてジヤツク
ばね及び中間の絶縁用ブロツクの積重ねの接合が
行われる。通常、対立する脚部の分離された自由
端の間にも絶縁材料の間隔ブロツクが設けられて
いて、その自由端間の適当な離隔距離を確保する
とともにフレームの剛性及びコンシステンシを増
大させて自由端に加えられた圧縮荷重に対抗する
ようになつている。大抵のその種のジヤツクには
又前記の自由端における引張り荷重に対抗するよ
うにその自由端と関係したＵ形フレーム支持具又
は相互に溶接された一対の連結用帯がある。Ｌ形
部材の他方の対立する脚部は互いに外方へ延長し
て、１個以上のジヤツクばねを端子と接続するた
めの複数個のジヤツクスリーブを支持している。

このような従来のジヤツクは満足に機能する
が、一部分は二つのＬ形部分を準備して処理しか
つ溶接によつて相互に接合しなければならないこ
とのためにかつ又一部分はジヤツクのフレームの
十分な剛性を確保しかつ圧縮荷重及び引張り荷重
の両方に対抗するために絶縁性間隔ブロツク及び
連結用帯又はフレーム支持具を必要とすることの
ために非常に高価である。

従つて、電気回路用ジヤツクの分野において
は、一層安価であつて一層少ない構造部品で済み
かつ又改善されたフレーム剛性及びコンシステン
シ並びに改善された圧縮荷重及び引張り荷重に対
する抵抗性を与えるジヤツク、特にジヤツクフレ
ームに対する必要性が存在する。

この発明は、製作費が従来の構造のものよりも
相当に少なくかつジヤツクフレームの剛性及びコ
ンシステンシが改善された、ジヤツクパネルに並
べて配置されるように構成された形式のジヤツク
に関する。従つて、この発明によつて得られる構
造物は最終組立における部品の調整が少なくて済
みかつ顧客による最終目的の使用における耐久性
が増大する。更に、この発明ではジヤツクの剛性
及びコンシステンシが増大しているために、従来
のジヤツクに剛性及びコンシステンシを与えかつ
圧縮荷重及び引張り荷重に対する抵抗性を与える
ために通常使用された普通の絶縁性スペーサブロ
ツク及び連結用帯及びフレーム支持具はもはや必
要でない。

この発明の一構成例においては、ジヤツクフレ
ームは、一対のジヤツクスリーブ取付け用部分、
向かい合つて相互に接合された一対の支持部分、
この支持部分と一体的に接合された一対の隔置さ
れたジヤツク取付け用部分、及びこのジヤツク取
付け用部分の所望の離隔距離を維持しかつ構造上
の剛性を与えるためにジヤツク取付け用部分の端
部を接合する橋絡部分を有する形状に曲げられた
単一片の細長いジヤツクフレーム材料で構成され
ている。

この発明の第２構成例においては、ジヤツクス
リーブを含むジヤツクフレーム全体が単一の鋳造
操作で鋳造される。それにより得られた構造物に
はジヤツクスリーブ取付け用部分及びこの部分か
ら直角に延びたジヤツク取付け用部分がある。ジ
ヤツク取付け用部分には複数個のジヤツクばねを
取り付けるためのその外端における一対の開口部
及び製作されたジヤツクの剛性及びコンシステン
シを増大させるための一対の構造上のリブがあ
る。

従つて、この発明の目的は、従来のジヤツクよ
りも製作費が相当に少なくて済む、ジヤツクパネ
ルに並べて取り付けられるように構成された形式
のジヤツクを与えることである。

この発明の別の目的は、ジヤツクに対する増大
した剛性及びコンシステンシ並びに圧縮荷重及び
引張り荷重に対する改善された抵抗性を与えるジ
ヤツク、特に改良形ジヤツクフレームを与えるこ
とである。

この発明の別の目的は、所望の形状に曲げられ
た単一片のジヤツクフレーム材料で構成された改
良形ジヤツクを与えることである。

この発明の更に別の目的は、単一の鋳造操作で
鋳造されたジヤツクを与えることである。

この発明のこれら及びその他の目的は、図面、
望ましい構成例についての説明及び特許請求の範
囲の欄の記載を参照すれば明らかになるであろ
う。

最初に、この発明の電気回路用ジヤツクの第１
構成例の種種の図を示す第１図、第２図及び第３
図について説明する。図示されたように、ジヤツ
クにはジヤツクフレーム組立１３が含まれてい
て、これに複数個のジヤツクスリーブ２５並びに
複数個のジヤツクばね１０，１１，１２及び絶縁
性ブロツク１４が取り付けられている。フレーム
組立、特にジヤツクフレームは複数個のフレーム
部分を有する形状に曲げられたジヤツクフレーム
材料のたぢ一つの細長い部材からなつている。フ
レームには一対の細長い概して平たい対立した支
持部分１６及び２１があつて、この支持部分はそ
の対立面に沿つて相互に堅く締め付けられていて
その支持部材の一方の平たい面が他方の平たい面
に固定されている。望ましい構成例においては、
部分１６と２１との間の接合は点溶接によつてい
るけれども、リベツトなどのような他の接合手段
を利用することもできる。フレーム部分１６及び
２１の一端に一体的に接続されているのはそれぞ
れ対応するスリーブ支持部分２２及び２４であ
る。スリーブ支持部分２２及び２４はそれらのそ
れぞれの部分１６及び２１に対して直角に外方へ
延びていて共通の平面内にある。複数個のジヤツ
クスリーブ部材２５は部分２２及び２４に取り付
けられていてそこから直角に支持部分１６及び２
１とは反対の方向に外方へ延びている。ジヤツク
スリーブ２５は貫通した円筒形開口部を有する概
して円筒形の部材であつて、ジヤツクプラグ（図
示されていない）と１個以上のジヤツクばね１
０，１１，１２との間の電気的接続を与えるよう
になつている。スリーブ支持部分２２及び２４の
外端にはねじ又はボルトのような適当な接続手段
によつてジヤツクフレームをジヤツクパネルに接
続するための取付け穴２６がある。

部分１６及び２１の他端に一体的に接合されて
いるのは一対のジヤツクばね取付け用部分１８及
び２０である。部分１８及び２０は互いに平行に
隔置されておりかつ角度の付いた接続用部分１７
及び２３によつてそれぞれ支持部分１６及び２１
と接合されている。第３図に最もよく図示されて
いるように、部分１８及び２０のそれぞれには一
対の開口部４０があつて、ねじ１５（第１図及び
第２図）が複数個のジヤツクばね素子１０，１
１，１２及び非導電性の取付け用ブロツク１４を
取り付けるためにその開口部を貫通している。ジ
ヤツクばね素子１０，１１及び１２はスリーブ２
５に関して適当に整列されて配置されるように隔
置されてそのそれぞれの部分１８及び２０に締め
付けられている。複数個の非導電性間隔ブロツク
１４はジヤツクばね１０，１１及び１２間にかつ
又ジヤツクばねと部分１８及び２０との間に配置
されている種種のジヤツクばねを相互に電気的に
絶縁するとともに種種のジヤツクばねをそのそれ
ぞれのジヤツクスリーブ２５に関して適当に整列
させて配置している。

ジヤツクフレーム組立１３には又一体的な橋絡
部分１９があつて、それの両端部は隔置されたジ
ヤツク取付け用部分１８及び２０の対立する端部
に一体的に接合されている。このようにして、図
示されたように、個個の部分１６〜２４からなる
ジヤツクフレーム１３の全体は一片のジヤツクフ
レーム部材から構成されている。このようにして
得られる構造物は、二つの別別の部分を製作し、
処理して互いに接合することを必要とした従来の
構造物に比して相当な製作費用の低減をもたら
す。橋絡部分１９も又フレームの剛性及びコンシ
ステンシを与えるので最終組立における部品の調
整が少なくて済むようになる。その結果一層耐久
性のある製品が得られる。これに関して注記して
おくべきであるが、橋絡部分１９は従来のジヤツ
クばね組立では両半部であつたものを互いに結び
付けている。橋絡部分１９がなければ、ジヤツク
スリーブ２５の一つへのプラグ部材の導入により
それぞれのジヤツクばね素子１０，１１又は１２
に力が及ぼされることになつて、接続部分１７又
は２３の一つと支持部分１６及び２１の基部とに
対応するトルクが発生することになるのであろ
う。長年の使用により、接続部分１７及び２３が
弱くなつて、破壊の可能性が増大する。橋絡部分
１９は構造物全体を互いに接合することによつて
部分１７及び２３に加わるトルクを減少させ、従
つてフレームの耐久性を改善する。望ましい構成
例においては、第１図ないし第３図のフレームは
低炭素鋼で構成されている。

次に、この発明の第２構成例の種種の図を示す
第４図、第５図、第６図及び第７図について述べ
る。図示されたように、この第２構成例は一般的
機能及び用途において第１図ないし第３図に図示
された第１構成例に類似している。しかしなが
ら、第２構成例においては、ジヤツクフレーム組
立はSAE905亜鉛から１図の鋳造操作で鋳造され
ている。図示されたように、第２構成例のフレー
ム組立には一対の開口部３８（第５図及び第６
図）を備えたジヤツク取付け部を有する細長いジ
ヤツク取付け用部分２８がある。ジヤツク取付け
部は一対の平行なジヤツク取付け面を有する一体
鋳造部分である。くぼみ部分３５は取付け部の端
部に配置されていて組立中にフレームを保持して
適当に配置するのに役立つ。複数個のジヤツクば
ね部材１０，１１及び１２並びに一対の非導電性
間隔ブロツク１４は一対のねじ部材３４によつて
ジヤツク取付け部に取り付けられている。この第
２構成例においては、ねじ部材３４はジヤツクば
ね及び間隔ブロツクの両方の積重ね並びに部材２
８の取付け部を貫通している。このように、第２
構成例は第１図の第１構成例においては四つの穴
が必要であつたのに比べて取付け部にただ二つの
穴を必要とするだけである。

ジヤツク取付け用脚部２８には又くぼみ部分３
６によつて部分的に規定された上方及び下方の補
強リブ３３及び３７がある。リブ３３及び３７は
部材２８の前端からくぼみ部分３６の終了する取
付け用部分まで延びている。リブ３３及び３７は
ジヤツクフレームの剛性を増大させかつプラグの
導入時における細長い取付け用部材２８の相対的
回転移動を減小させる。

部分２８の前端と一体的に接合されているのは
部分２９及び３０からなるスリーブ取付け部であ
る。部分２９及び３０は部分２８からこれに対し
て直角にかつ相互に反対方向に外方へ延びてい
る。部分２９及び３０は共通の平たい前面を形成
するように互いに一対的に鋳造されている。各部
分２９及び３０にはその外端に穴３２があつて、
ジヤツクフレーム及び関連の部材を通常の方法で
ジヤツクパネル（図示されていない）に取り付け
ることができるようになつている。複数個のジヤ
ツクスリーブ部材３１は部分２９及び３０の前面
と一体的に形成されていてそれから直角に外方へ
延びている。スリーブ３１のそれぞれは概して円
筒形の部材であつて、それには貫通した円筒形開
口部３９（第５図）がある。図示されたように、
円筒形開口部３９はスリーブ３１を貫通しかつ又
そのそれぞれのスリーブ取付け用部分２９及び３
０を貫通している。

第５図に最もよく示されているように、リブ部
分３３及び３７は部分２８の中心部の各側から外
方へ延びている。望ましい構成例においては、リ
ブ３３及び３７は一部分が部分２８に最も近い二
つのスリーブ３１における円筒形開口部３９の突
出した延長部を越える範囲まで外方へ延長してい
る。従つて、くぼみ部分３６はプラグを部分２８
又はリブ３３及び３７と接触することなくスリー
ブ３１の開口部３９に導入することを可能にす
る。

望ましい構成例の説明は全く特定のものであつ
たが、種種の変更はこの発明の精神から外れるこ
となく行われ得るものと考えられる。従つて、こ
の発明の範囲は望ましい構成例の説明によつてで
はなくむしろ特許請求の範囲の欄の記載によつて
指示されるものと思われる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の電気回路用ジヤツクの第１
構成例の図である。第２図はこの発明のジヤツク
の第１構成例の平面図である。第３図は第２図の
切断線３−３に沿つて観察したときのこの発明の
第１構成例の断面図である。第４図はこの発明の
ジヤツクの第２構成例の図である。第５図は第２
構成例のジヤツクフレームの平面図である。第６
図は第２構成例のジヤツクフレームの側面図であ
る。第７図は第５図の切断線７−７に沿つて観察
したときの第２構成例のジヤツクフレームの断面
図である。 これらの図面において、１０，１１，１２はジ
ヤツクばね、１３はジヤツクフレーム組立、１４
は絶縁性ブロツク、１６，２１は支持部分、１
８，２０はジヤツクばね取付け用部分、１９は橋
絡部分、２２，２４はスリーブ支持部分、２５は
ジヤツクスリーブ、２８はジヤツク取付け用部
分、２９，３０はスリーブ取付け用部分、３１は
スリーブ、３３，３７は補強リブ、３５はくぼみ
部分、３９は円筒形開口部を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数個のジヤツクばねを有しかつ電気ジヤツ
   クパネルに並べて取り付けられるように構成され
   た形式の電気ジヤツクに対するジヤツクフレーム
   であつて、 複数個のジヤツクスリーブを取付けるために共
   通の平面内に存在する一対のジヤツクスリーブ取
   付け用部分、 一対の細長い概して平たい支持部分であつて各
   支持部分は、それらの端部の一方で前記のジヤツ
   クスリーブ取付け用部分のそれぞれの端部に一体
   的に接合され、かつ前記の共通平面に関して直角
   に配置されており、かつ前記の支持部分は、前記
   の支持部分の一方のものの平たい面が前記の支持
   部分の他方のものの平たい面に面しかつこれに接
   合されるように相互に接合されていること、 一対のジヤツクばね取付け用部分であつて、各
   ジヤツクばね取付け用部分は、そのそれぞれの端
   部の一方で前記の支持部分の一つのものの他方の
   端部に一体的に接合されており、かつ前記ジヤツ
   クばね取付け用部分は相互に平行に隔てて配置さ
   れていること、及び 前記のジヤツクばね取付け用部分に構造上の剛
   性を与えかつこの部分間に所望の離隔を維持する
   ための、前記のジヤツクばね取付け用部分の前記
   他端と一体的に両端部が接合されている橋絡部
   分、 を有する形状に曲げられた単一の細長い部材を
   有するジヤツクフレーム。 ２ 前記のジヤツクスリーブ取付け用部分に固定
   されかつこれから直角に外方へ延びている複数個
   の概して円筒形のジヤツクスリーブを有する、特
   許請求の範囲第１項記載のジヤツクフレーム。 ３ 前記のジヤツクばね取付け用部分のそれぞれ
   に接続された複数個のジヤツクばね及び非導電性
   間隔ブロツクを有する、特許請求の範囲第２項に
   記載のジヤツクフレーム。 ４ 複数個のジヤツクばねを有しかつ電気ジヤツ
   クパネルに並べて取り付けられるように構成され
   た形式の電気ジヤツクに対するジヤツクフレーム
   であつて、一体的ユニツトとして鋳造されてお
   り、かつ 概して平たい前面を有するジヤツクスリーブ取
   付け用部分、 前記の前面と一体的に形成されていてそれから
   直角に外方へ延長した少なくとも二つのジヤツク
   スリーブ部材であつて、該部材は、概して円筒形
   の部材であり、かつ貫通する概して円筒形の開口
   部を備えていること、 前記のジヤツクスリーブ取付け用部分の後面と
   一体的に形成されていてそれから直角に前記のジ
   ヤツクスリーブ部材とは反対の方向に外方へ延長
   している細長いジヤツクばね取付け用部分、 複数個のジヤツクばねを取り付けるための、前
   記のジヤツクばね取付け用部分の外端の近くにお
   ける一対の開口部、及び 前記のジヤツクばね取付け用部分と一体的に鋳
   造された少なくとも一つの補強リブであつて、該
   リブは、一部分が前記のジヤツクスリーブ部材の
   少なくとも一つのものの円筒形開口部の突出した
   延長部を越えて延長するように、前記のジヤツク
   ばね取付け用部分から外側方に延長しているこ
   と、 を有するジヤツクフレーム。 ５ 前記のジヤツクばね取付け用部分に接続され
   た複数個のジヤツクばね及び非導電性間隔ブロツ
   クを有する、特許請求の範囲第４項に記載のジヤ
   ツクフレーム。 ６ 前記のジヤツクばね取付け用部分と一体的に
   鋳造されており、かつ一部分が前記のジヤツクス
   リーブ部材の少なくとも一つのものの円筒形開口
   部の突出した延長部を越えて延長するように前記
   のジヤツクばね取付け用部分から外側方に延長し
   ている一対の補強リブを有する、特許請求の範囲
   第４項に記載のジヤツクフレーム。 ７ 前記の一対の補強リブが前記のジヤツクスリ
   ーブ部材の少なくとも一つのものの円筒形開口部
   の突出した延長部の両側に延長している、特許請
   求の範囲第６項に記載のジヤツクフレーム。 ８ 前記のジヤツクばね取付け用部分にはその外
   端の近くにジヤツクばね取付け部があつて、これ
   が充実鋳造部分でありかつ一対の平行なジヤツク
   ばね取付け面を有している、特許請求の範囲第７
   項に記載のジヤツクフレーム。 ９ 前記のリブが前記のジヤツクスリーブ取付け
   用部分の後面から前記のジヤツクばね取付け部ま
   で延びている、特許請求の範囲第８項に記載のジ
   ヤツクフレーム。 １０ ジヤツクの組立に役立つように前記のジヤ
   ツクばね取付け部の外端にくぼみ部分を有する、
   特許請求の範囲第９項に記載のジヤツクフレー
   ム。