JPH0118078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、座席体の表皮に関するものである。

一般の座席体の表面は、第１図及び第５図に示
すように座面の略中央部に、クツシヨン材７ｄを
表地７ｂと裏地７ｃで挾みミシン掛け等によつて
プリーツ９が形成されている。

従来のこの種の座席体の表皮としては第４図に
示す如く、ポリウレタンフオームで平板状に成形
したクツシヨン材７d′を表地７b′と裏地７c′で挾
みミシン掛け等で一体にしたものである。しか
し、一般の座席体は、着座者の体形に合うように
座面を略円弧状に形成しなければならず、上記の
平板状のクツシヨン材７d′と一体となる表皮７
b′を前記円弧状の座面に沿わせると、クツシヨン
材７d′の内側と外側の長さに差が生じることによ
つて表皮７b′にシワ８が発生するという欠点があ
つた。さらに、このシワを除去するためにはクツ
シヨン材と表地とを接着材等で全面接着しなけれ
ばならず、工数がかかり、コストも高く、よつて
大量生産に不向きであつた。

本考案は、略円弧状の座面に沿うようにクツシ
ヨン材を公知技術（特公昭52−23367）である熱
硬化性樹液を含浸させたフオームを熱プレス成形
加工等で円弧状に湾曲成形し、予め上記の内・外
側の長さの差を設けた状態で表・裏地と一体化す
ることにより、組付け時にシワのない座席体の表
皮を提供することを目的とする。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。第１図は、座席体を示し、１はシ
ートクツシヨン、２は下端部が該シートクツシヨ
ン１の後端部に回動可能に連結されたシートバツ
クであつて、この上端部にはヘツドレスト３が装
着されている。

本考案の座席体は第２図ないし第３図に示す如
く、パイプフレーム４にＳバネ５を取付け、この
上にクツシヨンパツド６を載せ、さらに該クツシ
ヨンパツド６を覆う表皮７より成るとともに着座
者の背が当たる座面の表皮７ａは、表地７ｂと裏
地７ｃで予め略円弧状に湾曲成形したクツシヨン
材７ｄを挾みミシン掛け等で一体的に形成されて
いる。なお、表・裏地及びクツシヨン材が全てナ
イロン系（樹脂）であれば融着による一体化が可
能であり、その他に多種多様の方法があることは
いうまでもない。

以上、説明したように本考案は座席体の表皮に
関し、略円弧状の座面に沿うようにクツシヨン材
を予め略円弧状に成形することにより、組付けあ
るいは着座時にシワ等がないため外観上の見栄え
が良く、かつ構造も簡単でコストも安価な座席体
の表皮を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施態様を示す
もので、第１図は座席体の全体斜視図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図ａ，ｂ，ｃは表
皮の組付け工程の概略を断面で示した説明図、第
４図ａ，ｂ，ｃ，ｄは第３図の従来例を示す概略
説明図、第５図は第１図のＢ−Ｂ線に沿う一部拡
大断面図である。 ４……パイプフレーム、５……Ｓバネ、６……
クツシヨンパツド、７……表皮、７ａ……座面の
表皮、７ｂ……表地、７ｃ……裏地、７ｄ……ク
ツシヨン材、８……シワ、９……プリーツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 座面に設けられるクツシヨン材を表地と裏地と
   で挟み、縫製等で一体的に形成された座席体の表
   皮において、前記クツシヨン体を予め略円弧状に
   湾曲成形したことを特徴とする座席体の表皮。