JPH01171764A - ガラス成形品のフロスト加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【産業上の利用分！ＩＩＰ１ 本発明はガラス成形品のフロスト加工に関するものであ
る。 【従来技術−及び問題点】 −ａに、ガラス成形品のフロスト加工すなわち、つや消
し加工には、化学的方法と物理的方法とがある。化学的
方法はフッ化水素酸によりガラス表面を溶かす方法であ
る。フッ化水素には二酸化ケイ素ＳｉＯ３を溶かす性質
があり、この二酸化ケイ素ＳｉＯ□を含む石英、ガラス
、陶磁型などの物質を侵すので、この特性を利用してガ
ラス成形品をフッ化水素酸溶液に浸漬、又はフッ化水素
酸溶液をガラス成形品に吹き付けて、ガラス器具に目盛
を刻んだり、ガラスのつや消しや、彫刻を行っており、
化粧品容器に一般的に用いられていた。 一方、物理的方法はガラス成形品の表面にサンドブラス
ト加工する方法である。これはガラス成形量に研磨材を
噴射することによって硬い表面を削りとり、彫刻、つや
消し等を行うもので、工芸品や、色つきの酒ビン等にこ
の種のフロスト加工が一般的に行われていた。 前記フッ化水素酸によるフロスト加工によると、フッ化
水素ＨＦはガラス中の二酸化ケイ素Ｓ　ｉ　Ｏ２と反応
してフッ化ケイ素Ｓ　ｉ　Ｆ、が生じ、一方ではガラス
中のアルカリ、アルカリ土類（Ｎａ、Ｋ。 Ｃａなど）はフッ化水素ＨＦと反応してフッ化ナトリウ
ム、フッ化カリ、フッ化カルシウムなどの化合物を生成
するが、これらの化合物は前記フッ化ケイ素Ｓ　ｉ　Ｆ
４と反応して、ケイフッ化ソーダ、ケイフッ化カリ、ケ
イフッ化石灰を生成しガラス表面に沈澱する。このよう
なケイフッ化アルカリ（アルカリ土類）の表面沈澱は二
酸化ケイ素５１０２のフッ酸による侵食を妨げろ。これ
とフッ化水素の侵食との重畳により美しいつや消し面が
できろ。 このようにしてフッ化水素酸がガラスに作用すると、反
応した部分はガラスが除去されると同時に、ガラスの徹
細な傷や割れ目に液が侵入して先端をまるめるので、加
工後の表面は第３図（Ａ）に示す如く凹凸が球面に近い
滑らかな状態になる。 従って、汚れがつきに＜＜、又ついても落ちやすいのが
長所であるが、溶剤であろフッ化水素酸は反応性が著し
く大きく、ガラスはもとよりイオン化傾向が水素より大
きい金属はすべて侵され、金属の酸化物なども容易に侵
されてしまい、フッ化水素そのものは１９．４℃で沸騰
し、蒸気は猛毒であるので取扱い上危険であり、社会的
にも問題となっている公害物質であり、装置及び汚水処
理等、非常にコスト高であるということが大きな短所で
ある。 一方、前記サンドブラスト加工によるフロスト加工は公
害処理等の問題もなく、危険物質もなく、研掃材及び装
置も前記フッ化水素酸による加工に比べてはるかに低コ
ストであることが長所であるが、ブラスト加工後のガラ
ス成形品の表面は第３図（Ｂ）に示す如く顕微鏡的に凹
凸が鋭角状あるいは樹枝状突起になっているので、非常
に汚れがつき易く、又落ちにくいことが大きな欠点とな
っていた。 なお、この凹凸の鋭角状態は、研磨材の粒度に関係しな
いので、ブラスト加工条件を変えても取り除くことので
きない欠点であった。そこで従来はブラスト加工後の表
面をブラシでこするという原始的な手段で処理していた
ので、能率が悪く、しかもこの手段ではブラシそのもの
で又細かい傷をつけることになり、前述の汚れの問題を
充分に解決することはできなかった。

【目的】

そこで本発明は、以上の問題点を解決するためにガラス
成形品のフロスト加工において、前記成形品の表面を安
価なブラスト加工し、このブラスト加工による梨地面を
熱処理することによって前記梨地面の鋭角状の凹凸を略
球面状にして滑らかなフロスト加工表面を得ることを目
的とする。

【構成】

上記目的を達成するなめ、本発明の構成は、ガラス成形
品の表面をブラスト加工し、このブラスト加工による梨
地面を、該梨地面の凹凸が略球面状になるまで、前記ガ
ラス成形品の軟化点近傍の温度で加熱し、溶融した後、
冷却することを特徴とする。

【作用】

従って本発明によれば、先ずガラス成形品の表面をブラ
スト加工するが、このブラスト加工された梨地表面は凹
凸が鋭角状、あるいは樹枝状突起になっているため非常
に汚れがつき易く、又落ちにくい状態であるが、この梨
地面を、前記ガラス成形品の軟化点近傍の温度で加熱溶
融すると、前記梨地面の鋭角状の凹凸が略球面状になり
、この時加熱を停止し、冷却することによって、前記梨
地面の凹凸が略球面状の状態で固まるので、汚れがつき
にくくなり、又落ちやすくなる。

【実施例】

以下、本発明の詳細を、実施例を示す図に基づき説明す
る。 本発明の方法を実施する装置として、吹き付は加工機に
サンドブラスト装置２０を用い、加熱装＠４０に一般的
な電気炉を用いろ。 サンドブラスト装置ｉ！２０は第１図に示すように、例
えば、被加工物Ｗを収容してサンドブラスト処理を行う
ための作業口を備えるキャビネット２１を備え、このキ
ャビネット２１内にはサンド等の研磨材を噴出するノズ
ル２２が設けられ、このノズル２２には管３４を介して
図示せざる圧ｗＪ８！ｌｌから圧縮空気が供給されろ。 キャビネット２１の上方には研磨材回収用のタンク２３
が設けられ、このタンク２３の下端が管３１を介して前
記ノズル２２に連通される。タンク２３内の研磨材２６
は重力あるいは所定の圧力を受けてタンク２３から落下
し、前記管３４によりノズル２２に供給される圧縮空気
の吸引力によって該ノズル２２へ導かれ圧縮空気と共に
キャビネット２１内へ噴出される。 キャビネット２１の下端とタンク２３の上方側面とは管
３３によって連通され、キャビネット２１内底部に落下
した研磨材、及び被加工物、研磨材から生じた粉塵をキ
ャビネット２１内の気流によってタンク２３内へ回収す
るよう構成される。 また、タンク２３の上端には管３２の一端が連通し、と
の管３２の他端がダストコレクタ２４に連通する。この
ダストコレクタ２４には前記タンク２３内に回収された
粉塵２７がタンク内の気流によって管３２を介して導か
れてダストコレクタ２４の底部にａｍされ、清浄な空気
がダストコレクタ２４の上部に設けられた排風機から放
出されろ。 ２５は出入口で、キャビネット２１内への被加工物Ｗの
投入、取り出しを行う。 サンドブラスト装置２０の構造は上記のものに限られず
、例えば、前記のキャビネットを持たず、圧縮空気をタ
ンク及びノズルの双方に供給して、タンク内の研磨材を
直接加圧すると共に、この加圧によりタンクから落下し
た研磨材を圧縮空気と共にノズルから噴射して装置の外
部で被加工物の表面処理を行うもの、その他コンパクト
に構成された歯科技工用など覆々のものを使用すること
ができる。 また、前記加熱装置４０は第２図に示すように、−収約
な電気炉であるが、例えば外気温との断熱状態を維持し
得る箱状を成す加熱室４１の−の面に被加工物の投入口
４２と５ｉ１４３を備え、加熱室４１内の略全周にはヒ
ーター帯などによる加熱手段４６が設けられ、この加熱
手段４６によって加熱室４１の内部は所定の温度に加熱
される。また前記加熱室４１の内部には扇風機４４を備
又、この扇風機４４によって加熱室４１内全体の温度を
できるｔ！け均一に保つようにしている。さらに外壁に
設けた数カ所の穴を介して、炉外から該穴を塞ぐように
熱電対４５を、乙の先端が加熱室４１内に到達するよう
挿入し、この熱電対４５は図示せざる温度制御装置に導
通され、加熱室４１内諷度は所定の温度に制御されろ。 なお、前記加熱装置４０の投入口４２に対して外壁両側
に且つ投入口４２側に対峙して設けた支柱４７．４７の
上端に歯車４Ｂ、４８を設けこの歯車４８．４８にチェ
ーン４９．４９に噛合させ、それぞれチェーン４９の一
端をＪｉ４３に、他端を図示せざる重りに係着させ、こ
の重りと扉４３は釣り合いがとれている。加熱装置４０
の架台には前記歯車４日に連動する図示せざるハンドル
が設けられており、このハンドルを回すと歯車４８が回
転し、扉４３を上下に開閉することができる。なお、加
熱室４１の内部には被加工物を載置する載置台５０を設
けている。 加熱装置４０は、上記の構造のものに限られるものでは
なく、被加工物を所定の温度に加熱できる装置を任意に
選択することができる。 さて、ここで被加工物であるガラス成形品のフロスト加
工を行う本発明の方法を、上記の装置を使用した実施例
により説明すると、先ず、被加工物はサンドブラスト装
置２０のキャビネット２１内へ出入口２５から投入され
る。キャビネット２１内に設けられたノズル２２には図
示せざる圧縮機から管３４を介して圧縮空気が供給され
、この圧縮空気の吸引力を受けてタンク２３底部から供
給された研磨材２６が管３１を介してノズル２２に導か
れ、このノズル２２から圧縮空気と共に被加工物Ｗに向
けて噴射される。例えば＃８００のアランダムの研磨材
２６を噴射距離１２０ＩＩ１ｍｌこおいて約１５秒間、
被加工物Ｗの、表面加工が行われる。この時、被加工物
Ｗの梨地面は、第３図（Ｂ）に示すように、顕徹鋺的に
みると梨地面の凹凸が鋭角状あるいは樹枝状突起になっ
ているため非常に汚れがつき易く、又落ちにくい状態で
あるが、たとえ研磨材２６の粒度を変えたとしても、表
面のアラサは変わるが凹凸の鋭角状あるいは樹枝状突起
がなくなるわけではないので、汚れの問題は解消されな
い。 そこで、このようにブラスト加工された被加工物をあら
かじめ適正温度、例えばガラスの材質によって異なるが
一般的には７００℃〜８００℃に制御されている加熱装
ｆｉ４０の加熱室４１内に、図示せざる前記ハンドルを
回して扉４３を開け、投入口４２より投入し、載置台５
０に載置しておく。この時、ｆＩ４３を開けると加熱室
４１内の温度は若干低下するが温度制＠機構によってす
ぐに回復する。このようにして被加工物を加熱すると一
般的にガラスの軟化点の温度は約７７０℃であるので、
前記サンドブラスト装置２０にてブラスト加工された被
加工物の梨地面の鋭角状の凹凸部分は軟化し、この凹凸
部分の表面張力が自ら平面になるように作用すると考え
られるが、これによって鋭角状の凹凸部分は略球面状の
凹凸面に変化して行き、梨地面の凹凸はさらに平滑面に
なろうとする。この時にこの被加工物をｆＩ４３を開け
、投入口４２から取り出し、空中にて冷却する。この冷
却については、加熱手段４６による加熱を停止し、被加
工物Ｗを加熱室４１から取り出さず、そのまま電気炉内
に放置してゆっくり冷やすこと、いわゆる徐冷を行って
もよい。尚、−収約なガラスの軟化点温度は７７０°で
あるが、加熱温度を被加工物のガラス成型品の軟化点以
上にした方が制御しやすい。しかし、温度が余り高いと
ガラスが変形するので注意を要する。さらに、長時間、
加熱を続けるとガラス表面の凹凸は平滑面になってしま
うので、被加工物の材質に応じて、加熱温度や加熱時間
を変えることが必要である。 尚、温度管理が可能な限り、加熱手段は他の装置、例え
ば、ガスバーナー等で加熱してもよい。 さらに、被加工物のブラスト加工を一部のみ行った場合
、被加工物の全体を熱しても、非ブラスト面はすでに平
滑面であるので、何ら影響を受けろことはなく、この方
法は可能である。 以上の方法によって、ｌ１ＦＦ磨材の粒度に関わりなく
、ブラスト加工表面は前述のフッ化水素酸によるフロス
ト加工と略同様の第３図（Ｃ）に示す表面状態を得るこ
とができる。

【効果】

上述のように本発明のガラス成形品のフロスト加工方法
は、ガラス成形品の表面をブラスト加工し、このブラス
ト加工による梨地面を、該梨地面の凹凸が略球面状にな
るまで、前記ガラス成形品の欲化点近傍の温度で加熱し
、溶融した後、冷却することを特徴としたので、フッ化
水素酸によろ化学的なフロスト加工のように公害を発生
することなく、又危険な溶剤も使用することなく、又前
記化学的フロスト加工に比してはるかに低コストのブラ
スト加工により施したフロスト加工表面を、。 前記化学的フロスト加工と同様の表面、即ち前記梨地面
の凹凸を略球面状にして滑らかな表面を得ろことができ
、汚れがつきに＜＜、又落ち易いフロスト加工を行うこ
とができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法を実施するサンドブラスト装置、
第２図は本発明の方法を実施する加熱装置、第３図はｗ
１微鋺によるガラスの加工表面を示す断面の模式図で、
同図（Ａ）は従来の化学的フロスト加工による、同図（
Ｂ）はサンドブラストによる表面を示し、同図（Ｃ）は
本発明の方法によるフロスト加工の表面を示すものであ
る。 ２０・・・サンドブラスト装Ｗ１２１・・・キャビネッ
ト２２・・・ノズル　２３・・・タンク　２４・・ダス
トコレクタ　２５・・・出入口　２６・・・研磨材　２
７・・・粉塵３１〜３４・・・Ｉｔ！：４０・・・加熱
装置　４１・・・加熱室４２・・投入口　４３・・・扉
　４４″扇風機　４５・・・熱電対　４６：加熱手段　
４７・・・支柱　４８・・・歯車４９・・・チェーン　
５０・・・載置台特許出願人　株式会社不二製作所

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ガラス成形品の表面をブラスト加工し、このブラ
   スト加工による梨地面を、該梨地面の凹凸が略球面状に
   なるまで、前記ガラス成形品の軟化点近傍の温度で加熱
   し、溶融した後、冷却することを特徴とするガラス成形
   品のフロスト加工。
2. （２）前記ブラスト加工は研磨材を＃８００のアランダ
   ムとし、噴射距離１２０ｍｍにおいて約１５秒間、噴射
   する特許請求の範囲第１項記載のガラス成形品のフロス
   ト加工方法。
3. （３）前記加熱温度を前記ガラスの軟化点以上の温度と
   する特許請求の範囲第１項記載のガラス成形品のフロス
   ト加工方法。