JPH0116772B2 - - Google Patents

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JPH0116772B2
JPH0116772B2 JP57069911A JP6991182A JPH0116772B2 JP H0116772 B2 JPH0116772 B2 JP H0116772B2 JP 57069911 A JP57069911 A JP 57069911A JP 6991182 A JP6991182 A JP 6991182A JP H0116772 B2 JPH0116772 B2 JP H0116772B2
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JP
Japan
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aluminum
aluminum hydroxide
alumina
seed
boehmite
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JP57069911A
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JPS58190823A (ja
Inventor
Sachio Asaoka
Takashi Sendo
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd filed Critical Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Priority to JP57069911A priority Critical patent/JPS58190823A/ja
Publication of JPS58190823A publication Critical patent/JPS58190823A/ja
Publication of JPH0116772B2 publication Critical patent/JPH0116772B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F7/00Compounds of aluminium
    • C01F7/02Aluminium oxide; Aluminium hydroxide; Aluminates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はベーマイトの結晶成長を迅速に行わし
め、かつそれから得られるアルミナ担体の細孔容
積と細孔径を調節する方法に関するものである。
さらに詳しくは、結晶種子となる水酸化アルミニ
ウム(以下種子水酸化アルミニウムと略称する。)
のスラリーを50℃以上に保ち撹拌しながら、ベー
マイトの結晶成長領域であるPH8〜11の範囲に系
内が保たれるような比率でベーマイト成長に必要
なアルミニウム塩と中和剤を連続的に添加すると
共に、その際に、結晶種子が生成しにくいような
条件、即ち、系内に実質的に硫酸根を含有するよ
うにアルミニウム塩あるいは中和剤を選定し、か
つ出発のスラリー中の水酸化アルミニウムに対し
てアルミニウムモル比で20〜500%/hrの速度で
添加することにより結晶成長を行うものである。
このようにして、ベーマイトの結晶成長を促進
し、かつ制御することにより、そのベーマイトゲ
ルを原料とするアルミナ担体の細孔容積と細孔
径、特に細孔径分布を調節することができる。 アルミナは触媒担体として広く用いられている
が、それは機械的強度及び比表面積が他の物質と
比べて優れていることによるものとされている。
しかし、近年、触媒担体に求められる性質として
調節された細孔分布をもつことが挙げられてきて
いる。通常、触媒活性は触媒の表面積に支配され
るが、反応分子のサイズが触媒反応に効いてくる
場合、例えば拡散の抵抗がある場合、ある特定の
サイズの分子だけに関して選択的に触媒反応を行
なわしめる場合には表面積よりも細孔径の値およ
び分布が問題となつてくる。またその機械的強度
も、細孔径および細孔容積に左右される。したが
つて、アルミナの細孔径分布を制御し、かつ機械
的強度にも優れたものを得る試みが種々行われて
いる。一般に、多くの触媒反応に於いて触媒の細
孔径は、活性および選択性に大きな影響を与える
重要な因子の一つである。細孔径が小さくなる
程、反応分子の細孔内拡散速度は小さくなる為、
触媒有効係数の減少により活性は低下する。ま
た、細孔径を増大させていくと、触媒有効係数の
増加はある程度で頭打ちとなり、それ以上細孔径
を大きくすると、一般的には触媒の表面積が減少
し、充填容積基準の活性は低下する。また、充填
基準の比表面積を落さずに細孔径を大きくしよう
とすると、細孔容積が必要以上に大きなものとな
り、触媒の機械的強度が低下する。従つて目的と
する反応に対して十分活性な触媒を作るには、平
均の細孔径を最適の値に調節し、かつ細孔容積を
機械的強度が低下しすぎない程度に大きなものに
することによつて有効な比表面積を多くもつ担体
を得ることが必要である。 ところで、触媒担体として熱安定性及び機械的
強度に優れるアルミナの1つとしてγ−アルミナ
が挙げられる。これはベーマイトゲルを焼成する
ことにより作られることが知られているし、また
γ−アルミナは更に焼成することにより、他の
相、例えばα−アルミナに変化させることができ
る。ベーマイトゲルは別名擬ベーマイトと呼ばれ
る繊維状のベーマイト微結晶の水和ゲルであり、
一般に非晶質の水酸化アルミニウムを50℃以上、
PH6〜11の条件下で熟成することにより作られ
る。細孔径分布、細孔容積の制御されたアルミナ
担体(γ−アルミナに限らず、他の相のアルミナ
に関しても)を得るには、この擬ベーマイトの結
晶の大きさおよび分布を適当な値に調節しなけれ
ばならない。結晶が大きすぎると、それを焼成し
て得られるアルミナの細孔径は大きなものとなる
し、逆に小さすぎると、細孔径は小さなものとな
つたり、焼成過程で粒子同士の過剰の焼結を起し
て細孔容積が小さなものとなる。また結晶の大き
さが不ぞろいだとそれを焼成して得られるアルミ
ナの結晶も不ぞろいとなり、それによつて形成さ
れる細孔径も不ぞろいでかつ必要以上に細孔容積
が小さいものとなる。また結晶が繊維状のベーマ
イト微結晶以外のもの、例えば繊維性に乏しいベ
ーマイト微結晶あるいは無定形のゲルが多く含ま
れると、ゲルが密に凝集してしまい、ひいては焼
成して得られる担体の細孔容積は小さいものにな
つてしまう。従つて細孔径分布、細孔容積の十分
制御されたアルミナを得るには、結晶子の大きさ
が目的とする細孔径を与えるようなものであり、
かつ粒子の大きさが揃つたベーマイトゲルを作ら
なければいけない。 担体の細孔径および細孔容積を調節する一般的
な方法は、構成する基本粒子の大きさとその充填
状態を調節することにより、その粒子間に形成さ
れる細孔の大きさおよび量を調節するものであ
る。しかし、機械的強度という面からすると充填
状態は基本粒子が決まつてしまうとあまり変化さ
せることができない。つまり細孔径と細孔容積と
は、多くの場合、独立には調節できない。この傾
向は、アルミナの場合にもあてはまり、一般にア
ルミナの粒子径を大きくすることはできるが、そ
の反面細孔容積は大きくならないし、比表面積は
減少してしまうという欠点がある。したがつて比
表面積を高い値に維持しつつ、平均細孔径を調節
するために細孔容積の大きいアルミナ、特にγ−
アルミナの担体を得る方法が種々提案されてい
る。例えば、ベーマイトゲルの乾燥・焼成過程に
於けるゲル構造の収縮度を調節せしめる為の種々
の方法が提案されている。こうした方法では、ア
ルミナの比表面積はほぼ一定になるので平均細孔
径を調節することは細孔容積を調節していること
になる。ベーマイトゲルの乾燥速度を変化せしめ
る方法(J.Polymer Science Vol34、129頁)等
はその一例であるが、これらの方法は、機械的強
度を下げずに調節しうる細孔容積の範囲が非常に
狭いという欠点がある。細孔容積を広い範囲に調
節する方法として、ベーマイトゲルにポリエチレ
ングリコール等の水溶性高分子化合物を加える方
法(特開昭52−104498、特開昭52−77891)或は
ベーマイトゾル中の水の一部或は大部分をアルコ
ールで置換する方法(特開昭50−123588)等が提
案されている。前者の方法は乾燥時に働く水の表
面張力によるベーマイト微結晶の密凝集をその添
加量に応じて妨げ、細孔容積を変化せしめるもの
であり、後者の方法は、アルコールの置換量を変
化せしめることにより、水の表面張力を変化せし
め、ベーマイト粒子の凝集度を変化させることに
より最終的にアルミナの細孔容積を調節するもの
である。これらの方法を用いて得られる担体は、
水の表面張力という、いわば粒子の凝集状態に対
する機械的強度の問題を回避しているため、機械
的に極めて弱かつたり、耐水性に劣つたりする欠
点をもつ。このような添加物を使用しない方法と
して、予めベーマイトゲルの一部をキセロゲル化
しておき、これをベーマイトゲルのスラリーに混
入することにより細孔容積を大きくする方法(特
公昭49−37517)も知られているが、ベーマイト
微結晶間の小細孔とキセロゲル間の大細孔とを単
に共存させたにすぎず、いわゆるダブルピーク型
の細孔分布となり、目的とする細孔径部分に細孔
を集中させ表面積の大きい触媒担体を作ることは
できない。したがつてその触媒は活性が低くなつ
てしまうという欠点をもつ。 またアルミナ担体を構成する基本粒子の大きさ
を制御するには、その原料となるベーマイトゲル
の基本粒子の大きさを調節する必要がある。通常
のベーマイトゲルの製造法に於ては、種子水酸化
アルミニウムを熟成する方式をとつている。すな
わち、そのPHは6〜11のベーマイト生成に都合の
良い領域に維持されるため、微結晶の溶解速度は
著しく小さく、微結晶が溶解してより大きい結晶
が成長するいわゆるオストワルドの粒子成長の速
度は極めて小さくなる。従つてベーマイト粒子の
成長に長時間を有する。 上記諸方法の欠点を克服する方法として、特開
昭55−27830において、ベーマイトの結晶成長を
迅速に行わしめることにより、著しく大きい表面
積と調節された細孔容積を有するアルミナ担体、
特にγ−アルミナを製造する方法が明らかにされ
ている。この方法は、結晶種子となる水酸化アル
ミニウムのスラリーを50℃以上に保ち、撹拌しな
がらこれにアルミニウム塩と中和剤を交互に添加
することにより、活性な水酸化アルミニウムを生
成せしめこれを種子水酸化アルミニウムに吸蔵せ
しめることによりその結晶成長を促進し、成長し
たベーマイト粒子の結合によるベーマイト疎凝集
体を生成せしめると共に、その凝集状態を変化せ
しめることにより、ベーマイトゲルの乾燥時の収
縮度を制御し、調節された細孔容積、細孔径およ
び大きな表面積をもつ担体を与える。しかしなが
ら、この方法の場合、アルミニウム塩と中和剤を
交互に添加することから、その添加操作が複雑と
なり、工業的方法とした場合、未だ満足すべきも
のではない。 本発明者らは、このような点を改良すべく鋭意
研究を重ねた結果、本発明を完成するに到つた。 即ち、本発明は、アルミニウム塩とPH制御剤を
水溶液の形で、攪拌下、PH8〜11を保持しなが
ら、50℃以上の温度で、該アルミニウム塩とPH制
御剤の一方を他方に可及的速やかに投入すること
によつて、種子水酸化アルミニウム含有スラリー
を形成する工程と、該PH8〜11に調節しかつ50℃
以上の温度に保持した水酸化アルミニウム含有ス
ラリーに、該スラリーの水酸化アルミニウムに対
して、アルミニウムモル比で20〜500%/hrの速
度で、PH8〜11に保持しながら、アルミニウム塩
およびPH制御剤を添加する無定形アルミナゲルを
実質的に含まない結晶性アルミナゲル形成工程
と、該アルミナゲルをアルミナに変換するアルミ
ナ形成工程とからなり、前記アルミニウム塩及び
PH制御剤の少なくとも一方が実質的に硫酸根を含
有することを特徴とするアルミナ担体の製造方法
を提供するものである。つまり本発明の方法は種
子水酸化アルミニウムスラリーを50℃以上の適当
な温度に保ち、これにアルミニウム塩とPH制御剤
(中和剤)を同時に連続的に添加する操作のみか
ら構成されている簡単なものである。アルミニウ
ム塩とPH制御剤を添加するとアルミニウム塩は反
応性に富んだ活性水酸化アルミニウムに転化す
る。この活性な水酸化アルミニウムは種子水酸化
アルミニウムが共存する系では、種子水酸化アル
ミニウムに吸蔵され、それを成長させることがで
きる。しかし種子水酸化アルミニウムに対して、
あまりにも多くの活性水酸化アルミニウムが共存
すると、その活性水酸化アルミニウムの一部は、
種子水酸化アルミニウムに吸蔵されずに、活性水
酸化アルミニウム同士の合体により種子水酸化ア
ルミニウムとなる、いわゆる、結晶成長における
2次核の発生に類似した現象が生じ、結晶とし
て、生成するベーマイトスラリー中には種々の大
きさのベーマイトが混在し、そのため得られるア
ルミナ担体の細孔構造を調節することは難しくな
る。したがつて、種子水酸化アルミニウムに対し
てアルミニウムモル比で500%/hr以下の速度で
アルミニウム塩およびPH制御剤(中和剤)を添加
することによつてその現象を抑えることができ
る。またこの添加速度が遅すぎた場合には、結晶
成長に長い時間がかかりすぎる。したがつて20
%/hr以上の速度である必要がある。この点が本
発明の第1の特徴である。 また種子水酸化アルミニウムに対しても活性水
酸化アルミニウムが好ましい量共存しても、種子
水酸化アルミニウムに短時間の内の吸蔵されない
と、活性水酸化アルミニウム同士の合体が生じて
しまう。本発明の方法によれば、系内に多価陰イ
オン、例えば硫酸根を存在せしめた場合種子水酸
化アルミニウムの表面に硫酸根が吸着されやすい
性質があり、その硫酸根は、活性水酸化アルミニ
ウムのすみやかな種子水酸化アルミニウムへの吸
蔵を媒介するという特性をもつことを利用して、
活性水酸化アルミニウム同士の合体を抑制してい
る。この点が本発明の第2の特徴である。もちろ
ん、本発明の方法は、硫酸根が存在しない系、例
えば硫酸根の代りに硝酸根あるいはハロゲンイオ
ンが存在するような系よりも結晶の成長速度は速
い。この点が本発明の第3の特徴である。また硫
酸根の代りに3価以上のイオン、例えばリン酸根
が存在するような系では、沈殿の生成速度が速す
ぎて、ベーマイトの結晶が生成せず、かつリン酸
イオンが沈殿の中に含有されかつ容易には除去で
きないためこの沈殿より焼成して得られる担体
は、細孔容積、ひいては表面積の小さなものとな
る。すなわち、多価陰イオンとして硫酸根を選定
することによつて、沈殿から焼成してアルミナ担
体を作る過程で容易に、例えば洗浄・濾過などの
操作によつて陰イオンを除去できるという利点も
もたせることができる。この点が本発明の第4の
特徴である。第5の特徴としては、PH8〜11に系
内を保持してベーマイトの結晶成長を行うために
他の結晶が混在しずらく、また無定形(非晶質)
アルミナ水和物の生成を防止することができる。
硫酸根を含む系では、PH6以下に無定形アルミナ
水和物の沈殿生成領域がある。アルミニウム塩と
PH制御剤(中和剤)を同時に添加するとしても、
系内をPH6に近いPH7〜8に制御した場合には、
瞬時的及び局部的にPHが6以下になり、無定形ア
ルミナ水和物が生成しやすくなる。従つて、系内
のPHは、無定形アルミナ水和物の生成を防止する
点からも、PH8以上に設定するのがよい。逆に、
11以上にはバイヤライトの結晶生成領域があるた
め、系のPHをこの領域にスイングすることは好ま
しくない。また、系内を微視的に見てもPH8〜11
以外にスイングすることは好ましくない。したが
つて、アルミニウム塩とPH制御剤(中和剤)を添
加するときに、その添加を交互に行なつたり、あ
るいは同時であるが間けつ的に行なう操作は好ま
しくなく、十分な撹拌のもとで同時に連続的に行
なうことが本発明の方法である。また系内のPHを
ベーマイト結晶の溶解領域にもつていかないた
め、溶解領域にもつていつた場合に比べてその結
晶成長は迅速である。第6の特徴としては、硫酸
根が成長したベーマイト結晶粒子同士を活性水酸
化アルミニウムを結合剤として凝集結合せしめる
働きをするために、その疎凝集体はこわれずら
く、したがつてベーマイトスラリーから種々の操
作をして最終的にアルミナ担体を得た時に、その
担体は、細孔容積、比表面積が共に大きくなる
し、機械的強度が非常に強くなる。 以上の特徴によつて、アルミニウム塩及びPH制
御剤(中和剤)の最初の種子水酸化アルミニウム
に対する累積添加量を適当な値に選ぶことにより
最終的に得られるγ−アルミナの細孔容積と平均
細孔径を調節することが可能となるわけである。
このように簡便でかつ迅速に機械的強度が強くか
つ目的とする細孔径部分に細孔容積を非常に多く
集中させたアルミナ担体を得ることは、従来の方
法では全く不可能である。 次に本発明の方法を、より具体的に説明する。 本発明の方法の原料となる水酸化アルミニウム
含有スラリーは種子水酸化アルミニウムとして作
用するものであり、これは一般に公知の方法で作
られる。即ち、アルミニウムの強酸塩、例えば硝
酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム等の水溶液にアルカリを加える方法、或は
アルミン酸ソーダ又はアルミン酸カリウムの水溶
液に酸又は前記アルミニウム強酸塩を加える方法
等によりPH8〜11の範囲で作られる。したがつ
て、本発明の方法におけるアルミニウム塩とPH制
御剤(中和剤)の組合せにおいて、種子水酸化ア
ルミニウムを成長させる操作に先き立つて、種子
水酸化アルミニウムを調製することもできる。こ
の場合には、種子水酸化アルミニウムの調製と成
長が、途中で分離操作などの頌雑な作業なしに、
連続する操作において遂行できるという利点をも
つ。このようにして種子水酸化アルミニウム含有
スラリーを好ましく調製するには、アルミニウム
塩とPH抑制剤を水溶液の形で攪拌下、PH8〜11を
保持しながら、50℃以上の温度で、該アルミニウ
ム塩とPH抑御剤の一方を他方に瞬時(可及的速や
かに)に投入する。このようにして種子水酸化ア
ルミニウムを生成させる時には、系内のPH変動も
瞬時であり、均一性の高い種子水酸化アルミニウ
ム粒子を得ることができ、最終的に均一性が高
く、シヤープな細孔分布を持つアルミナを得るこ
とができる。こうした中和反応により生成する種
子水酸化アルミニウムは、顕微鏡観察によれば10
〜20Åの直径をもつ長さ100Å程度の繊維状を呈
している。この繊維状の水酸化アルミニウムはす
でにベーマイトに近い構造をもつていると考えら
れるが、粒子径が非常に小さいためにX線回折上
は無定形を示す。この状態の水酸化アルミニウム
を洗浄し乾燥した後400℃で焼成すると細孔容積
0.4c.c./g以下の無定形アルミナが得られるにす
ぎない。当然のことではあるが、この種子水酸化
アルミニウムを単に50℃以上にてPH8〜11の範囲
内にコントロールして1昼夜以上保持しても結晶
成長は観察されず、乾燥・焼成して得るアルミナ
担体の細孔容積は0.4c.c./g以下と相変らず、極
めて低い値を示した。 本発明の方法は、上記の通常の方法で得た種子
水酸化アルミニウムスラリーを50℃以上好ましく
は、70℃以上に保ち、撹拌しながら、これにアル
ミニウム塩とPH制御剤(中和剤)を同時に連続的
に添加することにより行われる。低い温度で操作
すると得られるγ−アルミナの細孔分布はブロー
ドになる傾向がある。添加操作を大気圧のもとで
行えばスラリー温度は100℃以上にはならない。
加圧釜を用いることによりこの操作を100℃以上
で行うことも出来る。しかし、その場合細孔分布
はむしろブロードとなる傾向がある。最終的に得
られるγ−アルミナの細孔分布はこのようにスラ
リー温度の影響を受ける。しかしこの影響は、50
℃以上であれば大きなものではない。 添加するアルミニウム塩は水溶性の塩であれ
ば、硫酸アルミニウムでもよく、またアルミン酸
ソーダ、アルミン酸カリウムの如きアルカリ塩で
もよい。添加するPH制御剤としては、アルミニウ
ム塩として硫酸アルミニウムを用いた場合、アル
ミン酸ソーダ、アルミン酸カリの如きアルカリ性
アルミニウム塩でもよく、またアンモニア、カセ
イソーダ、カセイカリでも良い。アルミニウム塩
としてアルミン酸ソーダ、アルミン酸カリウムの
如きアルカリ塩を用いた場合には、硫酸を用い
る。また、アルミニウム塩とPH制御剤の組合せに
おいて、酸性側溶液中に硫酸あるいは/および硫
酸アルミニウムを共存させておいてもよい。例え
ば硝酸アルミニウムと硫酸の混合水溶液とアルカ
リ、アルカリ塩溶液の組合せでもよい。添加する
アルミニウム塩とPH制御剤(中和剤)の組合せと
しては、好ましくは、硫酸アルミニウム−アルミ
ン酸ソーダ、硫酸−アルミン酸ソーダ、硫酸アル
ミニウム−カセイソーダがある。このうちでも特
に好ましくは、硫酸アルミニウム−アルミン酸ソ
ーダである。なぜならこの組合せにおいては、系
内を微視的に見てもPH8〜11の範囲にもつとも容
易にコントロールしやすい系であるからである。
系内における硫酸根の存在量は、系内に存在する
アルミニウムに対するモル比で12〜300%、好ま
しくは20〜100%である。 アルミニウム塩の添加速度には適当な範囲が存
在する。添加速度が小さいと種子水酸化アルミニ
ウムの迅速な成長が実現しないし、微細な種子水
酸化アルミニウムに対する選択的な成長もおこな
われない。一般に微細な結晶ほど成長しやすいと
いう特性をもつため、微細な結晶と比較的大きい
結晶が存在する系において、競争的に結晶成長が
行なわれる場合、すなわち種子水酸化アルミニウ
ムに対してある程度以上の活性水酸化アルミニウ
ムが存在する場合に結晶が成長しながら均一化へ
向う。したがつてアルミニウム塩の添加速度は、
ある程度大きくなくてはいけない。しかし、添加
速度が大きすぎても、不利な点が存在する。即ち
系内の活性水酸化アルミニウムの量が出発時の種
子水酸化アルミニウムの量に比べて多過ぎると、
硫酸根が存在しても種子水酸化アルミニウム或は
成長途中のベーマイトに吸蔵されきらず互いに結
合して新たなる種子水酸化アルミニウムを発生す
ることになる。従つて速すぎるアルミニウム塩の
添加は、新たなる種子水酸化アルミニウムの発生
から引き続き成長して生成する微小ベーマイト粒
子の存在の原因となり、ベーマイト粒子径の不均
一化をもたらす。従つて添加するアルミニウム塩
の速度は、種子水酸化アルミニウムの選択的な成
長を実現するに適当な値であり、なおかつ新たな
る種子水酸化アルミニウムを生成しないような範
囲に選ぶべきである。この値は、種子水酸化アル
ミニウムに対し、アルミニウムのモル比で1時間
当り、20〜500%(即ち、種子水酸化アルミニウ
ム中のAl1モルに対し1時間当り0.2〜5モルの割
合)の中にある。種子水酸化アルミニウムに対す
るアルミニウム塩の添加量の少ない時期に於ては
種子水酸化アルミニウムの成長力は極めて大きい
為、500%/hrの添加速度でも新たなる種子水酸
化アルミニウムの生成は少ない。しかしながら添
加量が多くなつてくると種子水酸化アルミニウム
はベーマイト粒子となり成長力が鈍化する為、添
加速度を遅くすることが好ましい。 アルミニウム塩の添加量は、得ようとする担体
の細孔径、細孔容積によつて決められる。始めに
用意した約10〜20Åの直径をもつ種子水酸化アル
ミニウムが活性水酸化アルミニウムを吸蔵して、
30〜40Å以上の直径をもつベーマイト粒子に成長
せしめるとしたら、種子水酸化アルミニウムの数
倍以上のアルミニウム塩の添加が必要である。従
つて目的とする細孔径、細孔容積のアルミナを得
るために必要な添加量、すなわち種子水酸化アル
ミニウムに対するアルミニウム塩の量は、スラリ
ー中にベーマイト結晶子の存在がX線回折上明瞭
になつてくる量以上の量であるといえる。通常そ
のような量は、種子水酸化アルミニウムに対して
アルミナモル比で約3倍以上である。一方、添加
量の上限は、種子と成長する部分との比率から考
えると定めることはできないが、得られるアルミ
ナ担体の細孔径、細孔分布、細孔容積からすると
30倍までが妥当である。アルミニウム塩およびPH
制御剤(中和剤)は、当然のことながら水溶液と
して添加されるが、それらの濃度に特に制限はな
い。しかし、系内の撹拌やコントロールに不利を
もたらすから必要以上に希薄にしたり、高濃度に
することは望ましくない。また、スラリー中の固
形分濃度が高くなりすぎないように種子水酸化ア
ルミニウムおよびアルミナ塩の濃度を調節すべき
である。これらの濃度を高くし過ぎると、スラリ
ーの撹拌は充分に行えず、加えたアルミニウム塩
或はPH制御剤の部分的な濃淡が発生し、本発明の
構成要件の1つであるPHを8〜11の範囲内に保持
することが微視的に見て出来なくなるので好まし
くない。従つて系内は均一な撹拌が行なわれるよ
うな濃度を選択することが望ましいし、撹拌方法
も系内がたえず均一に保たれるような方法を選ぶ
べきである。例えば、Al2O3として5重量%以下
程度に保つならば汎用の回転羽根によるゆるやか
な撹拌状態下でも本発明の方法を行うことができ
る。 目的とする担体の細孔構造を与える大きさに成
長・凝集したスラリー状ベーマイトは、系内に共
存する硫酸イオン、ナトリウムイオンなどを溶液
とともにろ別除去し、必要に応じて洗浄される。
この時に、ろ別あるいは洗浄操作なしにこれらの
イオンを含む液ごと蒸発乾燥させる方法、例えば
噴霧乾燥法を用いると、固体中にこれらのイオン
が大量に残存して、以後の工程にも悪影響を及す
し、得られた担体から調製した触媒の活性も低い
ものになる傾向がある。洗浄されたケーキは含水
率を調節し、そのゲルの状態で成型するのが好ま
しい。含水率は、例えば、押し出し成型の目的で
は、固形分濃度として20〜35%の範囲に調節され
る。この時、一噴霧乾燥法などの手法を用いて一
担乾燥し、低い含水率に調製したりすると、押し
出し成型時に不必要なせん断力(混練力)が作用
し、得られる担体の細孔容積が極めて低いものと
なつてしまつて好ましくない。押し出し成型は、
乾燥・焼成時の収縮率などを考慮し目的とする形
状が得られるようなダイスを選定して行なわれ
る。成型は、含水状態での方法であれば他の方法
を用いることもできる。例えば、オイルドロツプ
法による球状成型法などがある。また、噴霧乾燥
法も、後の工程で必要以上の機械的力を加えない
場合、例えば粉末状アルミナ担体として使用する
場合には有効である。乾燥は通常100℃〜200℃に
て数時間行なわれる。焼成は、γ−アルミナの担
体を得る目的には、通常400℃〜700℃にて行なわ
れる。 次に本発明の具体的実施例及び比較例を挙げて
更に説明を行う。 比較例 1 Al2O3濃度80g/の硫酸アルミニウム水溶液
0.224と脱イオン水10をホーローびき容器に
とり、90℃に加熱した後、激しく撹拌しながら、
Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水溶液
1.55を瞬時に投入し、PH10のスラリー状白色の
液を得た。これを90℃で3時間保持した時点およ
び、6時間保持した時点でも液はPH10を示してい
た。それぞれの時点で0.3ずつサンプリング液
を採取し、過して、脱イオン水で洗浄し、Na+
およびSO2- 4イオンの大部分を除去した。得られ
たフイルターケーキを押し出し成型機で1.6mmφ
に成型し、押し出し成型物を120℃で6時間乾燥
後、500℃で3時間焼成してアルミナ成型体を得
た。この試料をR1(保持時間3時間)、R2(同6時
間)としてその性状を表1に示す。R1、R2とも
ほゞ同一の性状を示し、細孔容積も0.35c.c./g以
下と極めて小さい値しか示さない。 比較例 2 Al2O3濃度40g/の硝酸アルミニウム水溶液
0.10と脱イオン水10をホーローびき容器にと
り、90℃に加熱した後、激しく撹拌しながら、
Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水溶液
0.35を瞬時に投入したところ、白濁し、PH9.5
のスラリー状水酸化アルミニウム水溶液が得られ
た。これを種子水酸化アルミニウムとして、これ
にAl2O3濃度8g/の硝酸アルミニウム水溶液
を0.29/hr、Al2O3濃度69g/のアルミン酸
ソーダ水溶液を0.20/hrの速度にて定速注入器
を用いて異なる注入口より連続的に添加した。添
加操作を続けた6時間の間は温度90℃、PH9〜10
であつた。注入開始より3時間、6時間後の時点
で0.3ずつサンプリング液を採取し、濾過し、
脱イオンで洗浄しケーキを1.6mmφに押み出し成
型し、120℃で6時間乾燥し、その後500℃で3時
間焼成し、アルミナ担体R3(注入開始後3時間
後)、R4(注入開始後6時間後)を得た。その性
状を表1に示す。R3、R4は、細孔容積は大きい
が、分布がブロードで、特に400Å以上の表面積
が小さくなる細孔径部分に容積をもつている。し
かも機械的強度が小さい。 実施例 1 Al2O3濃度80g/の硫酸アルミニウム水溶液
0.05と脱イオン水10をホーローびき容器にと
り、90℃に加熱した後、激しく撹拌しながら、
Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水溶液
0.35を瞬時に投入したところ白濁し、PH10のス
ラリー状水酸化アルミニウム水溶液が得られた。
これを種子水酸化アルミニウムとして、これに
Al2O3濃度8g/の硫酸アルミニウム水溶液を
0.29/hr、Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソ
ーダ水溶液を0.20/hrの速度にて定速注入器を
用いて異なる注入口より連続的に添加した。添加
操作を続けた6時間の間は温度は90℃、PH9〜10
であつた。注入開始より3時間後、4時間後、5
時間後、6時間後の時点で0.3ずつサンプリン
グ液を採取し、濾過し、脱イオン水2に再分散
し濾過する操作による洗浄を3回繰り返し4種の
ケーキを得た。このケーキはいずれもX線回折上
擬ベーマイトで示した。また、これらのケーキは
いずれも、電子顕微鏡で観察すると無定形アルミ
ナ水和物の混入は観察されなかつた。ケーキの固
形分濃度を約25%の状態で各々1.6mmφの孔のダ
イスを有する押し出し成型機で円柱状に成形し、
温度120℃で6時間乾燥した。その後電気炉に入
れて空気を吹きこみながら500℃で3時間焼成し
た。得られたアルミナ成形物は注入開始よりの時
間が3時間、4時間、5時間、6時間のものをそ
れぞれA、B、C、Dとする。その性状は、比較
例のアルミナR1〜R4と共に表−1に示す。A、
B、C、Dといくにしたがつて平均細孔径は徐々
に大きくなつていく。また細孔容積はいずれも
1.0c.c./g以上と大きな値を示し、かつ細孔分布
も、例えばA、B、Cにおいての200〜400Åの部
分の細孔容積がいずれも0.5c.c./g以上と大きな
値を示すようにR3、R4に比べてシヤープである。
しかも驚くべきことには、機械的強度が極めて大
きな値を示している。
【表】 ** 円盤上にて加荷をかけて測定した側面圧壊
強度。
実施例 2 Al2O3濃度40g/の硝酸アルミニウム水溶液
0.10と脱イオン水10をホーローびき容器にと
り、90℃に加熱した後、激しく撹拌しながら、
Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水溶液
0.35を瞬時に投入したところ、白濁し、PH9.5
のスラリー状水酸化アルミニウム水溶液が得られ
た。これを種子水酸化アルミニウムとして、これ
に実施例1と同じ添加操作を行つて、添加開始後
3時間、6時間のアルミナ担体E、Fが得られ
た。その状性を表−2に示す。Eは平均細孔径が
101Åと小さい値であり、細孔容積が0.60c.c./g
とまだ未発達の状態であるが、Fは平均細孔径が
265Åとなり、細孔容積も1.0c.c./g以上と極めて
多孔質であり、かつ機械的強度も大きい。
【表】
【表】 実施例 3 実施例1と同じ操作にて種子水酸化アルミニウ
ムを得た。これにAl2O3濃度8g/の硫酸アル
ミニウム水溶液(A液)とAl2O3濃度69g/の
アルミン酸ソーダ水溶液(B液)を表−3に示す
7種類の速度の組合せで系内の温度を90℃に保ち
ながら添加を行つた。それぞれ添加開始後3hrの
時点でサンプルをとつた。
【表】 次に、生成したアルミナ担体の性状を表−4に
示す。表−4には実施例1の担体Aも比較のため
に示す。活性水酸化アルミニウムの添加速度が遅
い場合であるNo.1で得られるアルミナ担体Gは細
孔容積が小さく、機械的強度が小さい。添加速度
が速すぎる場合であるNo.3で得られた担体Iは細
孔容積は大きいが、その分布はブロードでかつ機
械的強度も小さい。PHが6以下あるいは11以上に
振れているNo.4および7で得られた担体Jおよび
Mは、細孔容積が小さく、かつ細孔径も大きくな
らずかつ機械的強度も小さい。
【表】 実施例 4 11.6wt%硫酸水溶液0.15と脱イオン水10を
ホーローびき容器にとり、80℃に加熱した後、激
しく撹拌しながら、Al2O3濃度69g/のアルミ
ン酸ソーダ水溶液0.4を瞬時に投入したところ、
白濁し、PH10のスラリー状水酸化アルミニウム水
溶液が得られた。これを種子水酸化アルミウムと
して、これに11.6wt%の硫酸水溶液を0.13/
hr、Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水溶
液を0.27/hrの速度にて定速注入器を用いて異
なる注入口より連続的に添加した。添加操作をつ
づけた9時間のあいだ温度は80℃に保たれ、PHは
9.5〜10の値を示していた。注入開始より6時間
後、9時間後の時点で0.3ずつサンプリング液
を採取し、以下実施例1と同様の操作にてアルミ
ナ担体N、Oを得た。その性状を表−5に示す。
この方法によつても担体Oの性状に示されるよう
に制御された細孔構造を機械的強度を大きい状態
で製造できることがわかる。
【表】
【表】 実施例 5 Al2O3濃度80g/の硫酸アルミニウム水溶液
0.25と脱イオン水10をホーロー製容器にと
り、70℃に加熱した後、激しく撹拌しながら、5
規定の水酸化ナトリウム水溶液を0.34加えたと
ころ、白濁し、PH10.5を示すスラリー状水酸化ア
ルミニウムが得られた。これを種子水酸化アルミ
ニウムとして、これにAl2O3濃度80g/の硫酸
アルミニウム水溶液を0.25/hr、5規定の水酸
化ナトリウム水溶液を0.31/hrの速度にて定速
注入器を用いて異なる注入口より連続的に添加し
た。添加操作をつづけた3時間のあいだ温度は70
℃に保たれPHは9.5〜10.5の値を示した。注入開
始より、3時間後の時点で注入を停止し、実施例
1と同様の操作によりアルミナ担体Pを得た。こ
の性状を表−6に示す。アルミナ担体Pは実施例
1の担体Bとほゞ類似の性状を示している。した
がつて、この試薬の組合せによつても本発明の方
法は行うことができる。 実施例 6 Al2O3濃度80g/の硫酸アルミニウム水溶液
(A液)0.05と脱イオン水10をホーローびき
容器にとり、95℃に加熱した後、激しく撹拌しな
がら、Al2O3濃度69g/のアルミン酸ソーダ水
溶液(B液)0.45を瞬時に投入し、PH11のスラ
リー状種子水酸化アルミニウム水溶液を得た。こ
の液を撹拌をつづけながら95℃に1時間保持した
のち、A液0.05およびB液0.3を同時に瞬時
に加えたところPH10.5の液となつた。更に1時間
後に同じ添加操作をしたところPH11となつた。更
に3.5時間撹拌しながら95℃に保ち、1時間おき
にA液0.06とB液0.28を同時に加える操作を
3回した。その結果得られたスラリーから実施例
1と同様の操作によりアルミナ担体Qを得た。こ
の性状を表−6に示す。この担体は、実施例1の
担体Aと近い性状を示す。比較すると細孔容積が
少くかつブロードで機械的強度も少し弱くなつて
いる。したがつて本発明におけるアルミニウム塩
の添加方法はスムーズに連続的である方が好まし
いといえるが、間けつ的に添加する方法も有効で
あるといえる。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム塩とPH制御剤を水溶液の形で攪
    拌下、PH8〜11を保持しながら、50℃以上の温度
    で該アルミニウム塩とPH制御剤の一方を他方に可
    及的速やかに投入することによつて、種子水酸化
    アルミニウム含有スラリーを形成する工程と、PH
    8〜11でかつ50℃以上の温度に保持した該種子水
    酸化アルミニウム含有スラリーに、該スラリー中
    の水酸化アルミニウムに対して、アルミニウムモ
    ル比で20〜500%/hrの速度で、PH8〜11に保持
    しながら、アルミニウム塩およびPH制御剤を添加
    する無定形アルミナゲルを実質的に含まない結晶
    性アルミナゲル形成工程と、該結晶性アルミナゲ
    ルをアルミナに変換するアルミナ形成工程とから
    なり、前記アルミニウム塩及びPH制御剤の少なく
    とも一方が実質的に硫酸根を含有することを特徴
    とするアルミナ担体の製造方法。 2 アルミニウム塩が硫酸アルミニウムまたはア
    ルミン酸ソーダである特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3 PH制御剤が硫酸アルミニウムまたはアルミン
    酸ソーダである特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 4 アルミナゲル形成工程からのアルミナゲル
    を、成型し、乾燥し、焼成することによつてアル
    ミナに変換する特許請求の範囲第1項〜第3項記
    載のいずれかの方法。
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