JPH0116767Y2 - - Google Patents

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JPH0116767Y2
JPH0116767Y2 JP1983164710U JP16471083U JPH0116767Y2 JP H0116767 Y2 JPH0116767 Y2 JP H0116767Y2 JP 1983164710 U JP1983164710 U JP 1983164710U JP 16471083 U JP16471083 U JP 16471083U JP H0116767 Y2 JPH0116767 Y2 JP H0116767Y2
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JP
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layer
base material
ceramic layer
aluminum alloy
hard alumite
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JP1983164710U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、セラミツク層を形成したアルミ合金
材の構造に関する。
近時、内燃機関のピストンは、軽量化を図る等
の目的でアルミ合金材で造られるものが増加して
いるが、アルミ合金材は、比較的熱伝導率が良
く、そのためピストンを通して燃焼により発生し
た熱が伝達し、その分、内燃機関の熱効率が低下
して出力、燃費が低下するという問題がある。
この問題を解決するため、例えば実開昭56−
94836号公報におけるように、ピストンの燃焼室
に熱伝導率の小さい酸化触媒層やセラミツク層を
形成したものが知られている。
アルミ合金材にセラミツク層を形成する技術
は、第1図に示すように、アルミ合金の母材1
に、シヨツトピーニング等によつて多数の微細な
凹部2を形成し、そこにセラミツク材を高温高圧
で噴射してセラミツク層3を形成し、セラミツク
材の食い込みを良くして、機械的接着力を得るよ
うになつている。しかしながら、この技術では、
母材1とセラミツク層3の熱膨脹係数の差は、2
〜7倍と大きいため、冷却と加熱を繰り返し受け
ると、第2図に示すように、セラミツク層3の一
部3aが剥離するという問題があつた。
これに対し本出願人は先に、実願昭57−161307
号において、アルミ合金材の母材の上面に陽極酸
化被膜すなわち硬質アルマイト層を形成し、その
硬質アルマイト層の上にセラミツク層を形成する
ことにより、硬質アルマイト層に形成される空孔
部を利用してセラミツク層の食い込みを良くした
ものを提案している。
その他の従来技術としては、例えば特開昭54−
68815号公報および特開昭52−11137号公報には母
材の表面を粗面化してセラミツク層を被覆する技
術が示されている。また、アルミニウム表面技術
便覧編集委員会編「アルミニウム表面技術便覧」
(軽金属出版株式会社)には、硬質アルマイト層
に生じた亀裂部を介して被膜の食い込みが良くな
る旨が示されている。しかし、粗面あるいは亀裂
部のみで被膜やセラミツクを母材表面全体に亘つ
て強固に保持することは困難であり、セラミツク
層の剥離を防止することができないという問題が
ある。
本考案は上記した従来技術の問題点に鑑みて提
案されたもので、セラミツク層の剥離を確実に防
止することのできるセラミツク層を形成したアル
ミ合金材の提供を目的としている。
本考案のアルミ合金材は、アルミ合金からなる
母材より成形された内燃機関のピストンの表面に
セラミツク層を形成したアルミ合金材において、
前記母材の表面にエツジを有する凹凸部を規則的
に多数配置し、その母材の表面に硬質アルマイト
層を形成しており、凹凸部のエツジに硬質アルマ
イト層の亀裂部を形成し、そしてこの硬質アルマ
イト層の上にセラミツク層が形成されている。
かかる構成を有する本考案のアルミ合金材は内
燃機関のピストンとして用いられるものであり、
エツジを有する凹凸部を母材に形成し且つエツジ
部にアルマイト層の亀裂部が形成してあるので、
セラミツク層は凹凸部および亀裂部に食い込み、
非常に強固な機械的接着力が得られるのである。
それによりセラミツク層の剥離を確実に防止する
こどできる。ここで、凹凸部に規則正しく配置さ
れているので、亀裂部Xも規則正しく形成され
る。その結果、セラミツク層は内燃機関のピスト
ンの表面全体に亘つて規則的に食い込むので、そ
の接着力が非常に強固であり、且つセラミツク層
の剥離が完全に防止される。
以下第3図以下の図面を参照して本考案の実施
例を詳細に説明する。
第3図に示すように、アルミ合金の母材1の表
面1aには、多数の微細な凹凸部4が形成され、
それら凹凸部4の角は、第4図に示すようにエツ
ジ4aに形成されている。これら凹凸部4の形状
は第3図に示す4角状断面、3角条断面(図示せ
ず)、第6図に示す丸形断面等のいずれでもよく、
また平面的配置は、第7図に示す網状配置、第8
図に示す同心円状配置等のいずれでもよい。
このように多数の微細な凹凸部4が形成された
母材1の表面1aに、電解酸化により硬質アルマ
イト層5を形成する。このとき、硬質アルマイト
層5の表層には、第5図に示すような多数の微細
な空孔部6が酸化作用により形成されるととも
に、第4図に示すような亀裂部7が、エツジ4a
により形成される。すなわちアルマイト層5はエ
ツジ部4aの所に必然的に亀裂部7が生じてしま
う。本考案はかかる性質を利用したものである。
この硬質アルマイト層5の上にセラミツク材を
溶射してセラミツク層3を形成する。このとき、
セラミツク材は、硬質アルマイト層5の空孔部6
や亀裂部7に食い込んで固まる。
このように構成したので、セラミツク層3は、
母材1の表面1aに電解酸化により形成した剥離
の心配の全くない硬質アルマイト層5上に形成さ
れ、その空孔部6や亀裂部7に食い込んでいるた
め、母材1との接合状態が強固となり、その結
果、セラミツク層3の母材1の表面1aからの剥
離は確実に防止される。
以上説明したように本考案によれば、アルミ合
金の母材の表面にエツジを有する凹凸部を形成し
て硬質アルマイト層を形成し、その硬質アルマイ
ト層の上にセラミツク層を形成するようにしたの
で、硬質アルマイト層の空孔部や亀裂部を介して
母材へのセラミツク層の食い込みが良くなり、セ
ラミツク層の剥離が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の溶射セラミツクを示す側断面
図、第2図は第1図の剥離状態を示す側断面図、
第3図は本考案の1実施例を示す側断面図、第4
図は第3図の部分的拡大図、第5図は第4図の部
分的拡大図、第6図は凹凸部の他の断面形状図、
第7図、第8図はそれぞれ異る凹凸部の平面的配
置図である。 1……母材、3……セラミツク層、4……凹凸
部、4a……エツジ、5……硬質アルマイト層、
6……空孔部、7……亀裂部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. アルミ合金からなる母材より成形された内燃機
    関のピストンの表面にセラミツク層を形成したア
    ルミ合金材において、前記母材の表面にエツジを
    有する凹凸部を規則的に多数配置し、その母材の
    表面に硬質アルマイト層を形成しており、凹凸部
    のエツジに硬質アルマイト層の亀裂部を形成し、
    そしてこの硬質アルマイト層の上にセラミツク層
    が形成されていることを特徴とするアルミ合金
    材。
JP16471083U 1983-10-26 1983-10-26 アルミ合金材 Granted JPS6075462U (ja)

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JPS6075462U JPS6075462U (ja) 1985-05-27
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