JPH0116524Y2 - - Google Patents

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JPH0116524Y2
JPH0116524Y2 JP6689783U JP6689783U JPH0116524Y2 JP H0116524 Y2 JPH0116524 Y2 JP H0116524Y2 JP 6689783 U JP6689783 U JP 6689783U JP 6689783 U JP6689783 U JP 6689783U JP H0116524 Y2 JPH0116524 Y2 JP H0116524Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は鋼板等の冷却に使用されるギヤツプ
可変スリツト状ノズルに関するものである。
従来、圧延直後又は熱処理炉から出て来た熱鋼
板を冷却熱処理する場合、冷却装置への鋼材装入
温度の変化に合わせて、冷却停止温度を制御した
り、冷却過程での冷却速度を制御する事が鋼材の
サイズ毎に行われている。このような冷却熱処理
を行うために、従来の熱延ランナウト冷却では、
板の上面側に円管ラミナーノズル群をほぼ均等な
間隔で配置し、板巾方向に均等な冷却水水量分布
をとるように考慮されていた。しかしこの冷却方
法では、垂下冷却水が板に衝突した後、板上に乗
つた水は全て板端より流れ落ちるため、端部への
流水効果で板上に均一に水をかけても、板端の冷
却が中央部より発達して冷却ムラを起す原因とな
つていた。他方、いかに均一に加熱された板であ
つても数回の圧延や、時間の経過とともに板の温
度は板巾方向に対して、板端の温度が板中央より
約数十度低い温度分布を持つことになる。これは
板端においてひれ(フイン)効果による冷却と端
面からの放熱による冷却が行われて、この部分の
温度降下が促進されてしまう結果である。こうし
て出来た板巾方向の温度分布は、熱延ラインの最
終仕上げスタンドを出た時点を例にとると、板厚
3.2mmの端部と中央とで約70℃の温度差が現われ
る。そのため端部の冷却が先に進んでしまう問題
があつた。
このように端部への冷却水の流れ効果と、冷却
前の端部温度が低い影響があいまつて、板巾方向
に対して均一に冷却することは極めて難かしく、
冷却ひずみの発生や材質の不均一の原因となつて
いた。
材質不均一が特に問題となるのは、2相領域か
らランナウト冷却装置で焼入れる2相タイプの高
張力熱延鋼板の場合で、ストリツプ端部は過冷却
のため適正な機械的性質が得られず製品歩留りの
低下をきたす。
これらの問題を解決するために従来は、次のよ
うな対策が溝じられて来た。
円管ラミナーフロー群からの垂下流のうち板
端部から約100〜200mmのラミナーフローの垂下
流を樋などで受けて、落下を遮断して板端の過
冷を防止する方法。
また、特開昭55−178062号の如く板巾方向に
細く長いスリツトノズルを使用して冷却する装
置において、スリツトノズルの1方のブレード
を長さ方向に複数個に分割し固定側ブレードに
対向して複数個の可動ブレードを前進又は後退
しスリツト巾を設定できる構造にし、ノズル中
央部に比べて端部の減少割合を多くしたノズル
によつて、板巾方向の冷却水量分布を折線的に
つけて対処する装置。
一方、実公昭61−35551号、特開昭55−54210
号に開示されているように、スリツトギヤツプ
を調整するためにノズルの長辺側部材にロツド
あるいは偏心カム軸等を設け、これらの押し込
み量あるいは回転角度を調整する装置がある。
しかし、の板端部近傍の冷却水を樋で遮断す
る方法では、遮断された部分と垂下して冷却され
ている部分との境界周辺に急激な冷却能力差が現
われてしまい、均一な冷却が行われず、やはり歪
や材質ムラを生じていた。
また、の装置では、スリツト巾を折線的にし
か変化できず、しかも決まつた折れ曲がり量のま
までのみ可動ブレード全体を一括してモータード
ライブする機構でしかないので、板巾が変更にな
つてノズル巾方向のスリツト巾の減少し始める位
置を頻繁に調整しようとする場合には適さず、一
定のサイズの板にしか適用できなかつた。更に、
ノズルと熱鋼板との距離が近い場合では、析線水
量分布のままで冷却されてしまい歪の発生を逃れ
られなかつた。このような剛性の高いブレードを
使つたノズルでは、ブレードの変化量を大きくす
る事は、可動ブレードの折線部、つまりブレード
とブレードの継ぎ部分においてノズルの内外部の
シールを保ちながら自由に折れ曲がる機構に留意
する必要がある。しかもブレード各々が剛性をも
つ場合の継ぎ部シールは機構上複雑となり、かつ
作動安定性から信頼のもてるものがなかつた。
一方、の装置では、スリツトノズルの長辺側
部材にのみ変形を与えることになり、長辺側部材
と短辺側部材の接合部に過大な応力が加えられる
ことになる。従つてスリツトギヤツプを大きく変
更しようとすると、ノズルを破損してしまうこと
になり、結果として、スリツトギヤツプの調整幅
もわずかなものでしかなかつた。
この考案は、上記のような実情に鑑みてなされ
たものであつて、その目的は鋼板等を巾方向で所
望の冷却速度分布で冷却できるようにしたギヤツ
プ可変スリツト状ノズルを提供しようとするもの
である。
この考案のギヤツプ可変スリツト状ノズルは、
基端が冷媒ヘツダに固着されたスリツト状開口部
を有する矩形筒状ノズルにおいて、長辺側部材の
少なくとも一方を可撓薄板とすると共に短辺側部
材を幅方向に伸縮可能とし且つ筒状ノズルの先端
部にスリツト状開口部のギヤツプを調整する押圧
機構を設けてなるものである。
本考案のノズルは、第1図の如く断面が細長い
スリツト状のノズルから冷却媒体4を被冷却材5
に向けて噴出する冷却用の4辺扁平筒状ノズルに
おいて、スリツトのギヤツプを形成する相対する
2枚の長辺面(ブレード)1のうち少なくとも一
方を可撓な薄板とし、また両側面2をともに屈伸
自在な蛇腹状の薄板として、4辺を完全接合した
構造の筒状ノズルを構成し、更に冷却媒体4が入
る側のノズル筒体端部の断面は冷却ヘツダ3へ完
全接合固定する一方、冷却媒体4が吐出される端
部側の可撓長辺面をギヤツプ方向へ適宜移動せし
めそれにつられて両側面の蛇腹が変形するととも
にそれらの変形が薄板の弾性限度以内及び座屈を
発生しない範囲にあるように制御しつつ流体吐出
端のギヤツプを所望の大きさ、分布に調整できる
ようにしたものである。
扁平筒状スリツトノズルの屈伸自在な蛇腹状の
薄板2は、スリツトギヤツプを形成する相対する
長辺面(ブレード)1がスリツトギヤツプ調整の
ため弾性変形内で自在変形した場合、ブレード両
側辺部変位置を吸収する役割をもつており、この
変位吸収用の薄板2の構造は第2図a,bの如く
節aが1個以上の蛇腹形状をなしている。
スリツドギヤツプを形成する相対する長方面
(ブレード)1は、扁平筒状ノズル内を通過する
冷却媒体4の流れを乱さず、しかもギヤツプ調整
で撓ませても座屈せず滑らかに弾性変形すること
などが必要である。
そこで、ノズルの可撓ブレードをギヤツプ方向
へ荷重をかけて適宜移動させブレードの弾性変形
範囲で撓ませるためには、可撓性ブレードの先端
線へ滑めらかな強制変位分布を与えた時のブレー
ドの変形及び流体圧力がブレードに作用した時の
変形がいずれも可撓性ブレードの弾性限界を超え
ないように設計されねばならない。
:スリツトノズルの流路長さ(ヘツダとの接
合部から噴出端までの流路長) S:固定端と強制変位点距離(ヘツダーとの接
合部から噴出端近傍の荷重点までの長さ) ω:スリツトノズルの巾(両短辺間の距離) g:スリツトノズルのギヤツプ Δg:可撓性ブレードへ噴出端で与える変位 t:可撓性ブレードの板厚 σe:可撓性ブレードの降伏限界応力 E:可撓性ブレードのヤング率 ν:可撓性ブレードのポアソン比 P:可撓性ブレードへ作用する平均圧力 この強制変位にもとづく変形については、Δg
分布が滑らかな多くのケースでは、Δgが最大と
なる点の流路方向に沿う曲げ応力がもつともシビ
アな応力となり、これが弾性限度内にある条件は
次式1のように近似される。
σB=π2・E・Δg・t/4・S2<σe ……(1) 可撓ブレードの曲げによる最大表面応力σBを小
さくするには使用材料の厚みtを薄く、しかも固
定端からギヤツプ調整のために荷重をかけるまで
の距離Sを大きくする必要がある。
一方、スリツトノズルからの冷却媒体の吐出流
は、一般にノズル内状況、冷却ヘツダ形状やノズ
ルとヘツダの取付位置関係などにより流れ分布が
乱れることがある。そのような時、期待通りギヤ
ツプの開口分布に見合つた吐出量が得られなくな
るので、スリツトノズル内で流れを整流してやる
必要がある。本考案の吐出口ギヤツプが開口分布
をもつたスリツト状ノズルは、ノズル出口ギヤツ
プgと冷却媒体が扁平筒状ノズル内を並走する距
離即ちスリツトノズルの流路長さとの比で<
g5.0とすれば整流化できることがわかつた。
この/g5の条件下で、ギヤツプ調整点つ
まり荷重点をノズル出口近傍にすれば、可撓性長
辺面のたわみは、面全体がをゆるやかに撓むこと
になる。
しかも冷却媒体が流体の場合で吐出流速の遅い
ときは乱れの少い層流状、又はそれに近い吐出流
が得られ、吐出流速の早いときでもスリツトノズ
ルギヤツプの分布に相応した吐出流量分布が安定
して得られることになる。
一方、可撓性ブレードに作用する流体圧力によ
る変形と応力はブレードの中央部付近で最大とな
り、その応力をσnax、たわみをdnaxとすると、次
式のようになる。
σnax=π2Ednax/8(1−ν2){(2−ν2)dnax
+4t/2 +ν(dnax+4t)/ω2} ……(2) 256(1−ν2)/π6Et4P=4/3(1/2+1/
ω22dnax/t+{4ν/2ω2+(3−ν2)(1/
4+1/ω4)}(dnax/t)3……(3) (2),(3)式にもとづきσnax,P,t,dnaxの関係
をブレードサイズ1000〓×500で示示すると第3
図、4図のようになる。
これから明らかなように、板厚tが大きいほど
ブレードが受ける応力が小さくなり、σnaxがσeよ
り十分小さくなるためには t>t*(Pσ) ……(4) t*(Pσ):圧力Pによる最大応力が弾性限度内
にあるための最小板厚。
なる条件が必要である。このとき発生するタワミ
量dnaxが大きくなるとスリツトノズルの流路が変
形し、吐出冷却媒体流れが乱れる。特にズル内圧
力Pが負圧のとき影響が大である。
実験により片側(又は両方)の可撓性ブレード
の最大のタワミ量dnax(又は、両ブレードのとき
2×dnax)がノズル出口ギヤツプgに対して |dnax|0.15g(又は|2・dnax|0.15g)
…但しP<0 ……(5) |dnax|0.25g(又は|2・dnax|0.25g)
…但しP0 ……(6) とすれば流れを乱さないことがわかつた。
この条件を満足する可撓性ブレードの厚みtは t>t*(Pd) ……(7) t*(Pd):圧力Pによる最大タワミ量が上記(5)
又は(6)式を等号で満足したときの板厚。
となる。
つまり可撓性ブレードに対しては、(1)式による
最大板厚と(2),(3)式による最小板厚の間にあるよ
うに設計されねばならない。
また、荷重をかける位置はできるだけノズル出
口近傍にとると荷重も小さくてすみ、弾性域撓み
曲線も緩やかとなり、しかも吐出口のギヤツプ分
布も正確に決定できることになる。しかし、/
g>>5.0のものについては必ずしもノズル出口
近傍にする必要はないが基本的には、出口近傍が
望ましい。
これを前述の片側が500×1000〓可撓性ブレー
ドをもつた最大ギヤツプg=20mmのスリツトノズ
ルをΔg=0〜20mmギヤツプ調整するとして、板
厚tを求めてみると、冷却ヘツダ内に約500mmか
ら1000mmの水が留つたとして、ノズル内圧力P=
+0.1(Kg/cm2)、ブレード材質を軟鋼とした場合、
(2),(3)式及び(1)式を連立させる条件として 1.5mmt<4.8mm が得られた。
次に実施例とその効果について説明する。
実施例 1 本考案の薄板材料の可変型スリツト状ノズルに
適した第5図に示す押圧装置20を製作し熱鋼板
の上面冷却に使用した。この装置は、扁平筒状ノ
ズルの可撓ブレード1を撓ませるもので、上から
下に向けた扁平筒状スリツトノズルの出口近傍部
外壁に複数のスリツトギヤツプ調整支点6を取付
け、その各々の支点に駆動源7を設けて構成され
ている。
このノズルの入側の開口部形状は第6図に示す
如く固定型であるが吐出側の開口部形状を第7図
イ〜ニに示すように、ギヤツプ分布を対称形イ,
ロ、非対称形ハのプロフイルに調整したり、又は
等しいギヤツプ分布で小ギヤツプニに調整し、ノ
ズルから落下するラミナーフローの最小流量(膜
切れ限界)をさらに小さくすることもできる。場
合によつては、ギヤツプ零の状態をつくり出し流
れを停止させることもできる。このように1つの
スリツト状ノズルで各種開口部形状に制御できる
特徴をもつている。
そこで、冷却前の端部温度低下や端部流水によ
る端部冷却増進効果などによる材質の不均一、形
状悪化問題に対し、本考案のノズルを使用して問
題の解決を試みた。つまり、ギヤツプ可変型スリ
ツト状ノズルのギヤツプを、板中央部を広く、端
部ほど狭くして、中央部の冷却能力を高め、端部
ほど低い冷却分布となるようにした。そのときの
板巾方向吐出水量分布は、吐出側ギヤツプ分布が
約1.5倍以上拡大された分布となり、大きな冷却
分布を容易につけられた。その結果、鋼板冷却後
の平坦性は、従来より30%以上改善され、冷却速
度のバラツキも従来の約1/2以下となり大巾な改
善が見られた。
また、このようなノズルを冷却能力が高く、し
かも冷却均一性がすぐれた層流状流れを得る垂下
型ラミナーフロー冷却に使つた場合にも効果があ
つた。本来スリツトノズルからの扁平板状層流
(フラツトラミナーフロー)は第8図のラミナー
維持下限水量Qminと乱流・層流境界水量Qmax
の線で囲まれる範囲で使用するのが望ましいが、
この範囲はレイノルズ数Reにして 0.6lng′+9.59lnRe0.7lng′+7.77 但し、g5.0mmギヤツプg′=20×g/g20g20=20 mmで与えられる。
これに対応した水量制御域は、ギヤツプ一定型
のノズルであれば(最大/最小)流量比が約4〜
5倍しかない。そして冷却速度を大巾に制御する
ときや、板厚が大きく変化するにもかかわらず一
定の冷却速度にしたいときは、上記のような水量
制御範囲では不足する事が常である。
それに対して本考案の方式で、例えば最大キヤ
ツプ50mmのギヤツプ可変型スリツトノズルを垂下
型ラミナーフロー冷却として使えば、ノズルと熱
鋼板間距離が1.5m以内であれば20倍以上の水量
制御域をもち自由に制御できる。
実施例 2 次に、板状の水膜流を上方へ噴きあげ熱間スト
リツプの下面側を冷却するスリツト型ノズルの水
噴流冷却装置に本考案を適用した例を述べる。
第9図は軟質冷延鋼帯を製造するための連続焼
鈍ラインにおいて、加熱されたストリツプを下面
側から冷却し、所望の冷却速度で急冷する設備で
ある。複数のスリツトノズルを図に示す如く配置
し、これらを個別に噴射あるいは噴射停止する
か、またはノズルあたりの噴射水量を制御するか
して600〜700℃から焼入れて約400℃で冷却を停
止するものである。
さて、本冷却において重要な点は板巾方向に均
一に冷却し、均一な冷却停止によつてストリツプ
の平坦性と材質均一性を確保することにある。下
側から噴きあげられた板状の水膜流はストリツプ
へ衝突した後もさらに下面に沿つて長手方向へ流
れ、重力にて自然落下するため上下方向と長手方
向の2次元的な流れが実現する。従つて、前述の
上面側のラミナーフロー冷却のように落下後にス
トリツプの巾端側から流出するような横流れがな
いのが特徴であり、それだけ巾方向の均一冷却に
適合している。しかし、ストリツプの加熱ムラ、
原板の平坦不良、急冷による若干に巾反り、ある
いは下面から噴射した水膜のうちストリツプ巾の
外側の水の1部がストリツプ上面に乗るなどの外
乱が存在するのでスリツトギヤツプを調整するこ
とによつて巾方向の流量分布が可変であれば均一
冷却の精度をさらに向上させることが可能とな
る。
本例では、ノズル間のスペースが比較的狭いの
で押圧装置20としてバーベンド式のギヤツプ調
整装置を採用した。すなわち、第10,11図に
示すごとく各ノズルの長辺面の一方を可撓な薄板
プレート1とし、その吐出側の端部へ湾曲可能な
平板のバー8を接合する。ノズル巾の外側に支点
9,9をもうけ、さらにその外側へ荷重を作用さ
せてバー8をたわませてスリツトノズルのギヤツ
プを変更するものである。もちろん、平板バー8
自身が弾性範囲内で曲げられるように平板バーの
厚みが選択されている。
さて、このような装置でバー8を湾曲させる
と、それにつられて薄板ブレード1が滑らかにほ
ぼ円弧状にたわむが、薄板ブレードが板面内の圧
縮応力で座屈しないようにすべきであり、このた
めには薄板ブレードの面内応力が引張りとなる方
向にバー8を曲げるようにした。すなわち、第1
1図に示すごとく、ノズル長辺面のうち固定ブレ
ード1′を外向きにふくらんだ凸形プロフイルと
し、一方、可撓薄板ブレード1を直線状態から固
定ブレード1′と同方向の曲がりの範囲内で変化
させる。この時、薄板ブレード1はバーの曲げの
引張り側に接合されているから、ブレード自身も
面内応力が引張りをこうむり、ブレードが座屈す
ることはない。もちろん、ブレードの面内を引張
る変形も弾性範囲内にあるように設計されてい
る。
第11図のイは、平板バー8が直線の場合を示
しており、この時ノズル中央のギヤツプが巾端の
ギヤツプより広く、それだけ中央の流量は巾端よ
りも多く吐出される。ロのように、平板バー8を
曲げていくとギヤツプの分布はほぼ均等になり、
さらに曲げれば中央側の流量の方が少なくなる。
ハは、平板バー8を曲げる支点9,9を全体的に
平行移動させせてロよりも狭いギヤツプにした例
である。このようにして、4点曲げの平板バー8
を介して、スリツトギヤツプの大きさと分布を自
在に調整でき、かつ可撓ブレード1が座屈しない
ように使用できる。実際には、第12図のように
各ノズル毎の4支点(荷重点)を、さらに支点
(荷重点)位置を平行移動できるように横バー8
の支点9との接合部に図上で左右方向に長い長孔
を設け(第10図参照)、 それぞれ縦バー11及び12で連結し、4本の
縦バーの一方の端にてストリツプ長手方向の変位
を調整する方式を採用した。すなわち、4本の縦
バーの変位コントロールにて、ストリツプ巾方向
の流量分布が任意に制御でき、極めて均一な温度
分布と良好な平坦度を有するストリツプの焼入れ
及び焼入れ停止が可能となつた。
この考案のギヤツプ可変スリツト状ノズルは上
記のようなものであるから、鋼板等を巾方向で所
望の冷却速度分布で冷却することができる。これ
により良好な平坦体や、均一な材質を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案のノズルの一実施例を使用状
態で示す斜視説明図、第2図a,bは短辺側部材
の形状が、それぞれ異なるノズルの断面図、第3
図及び第4図は、可撓長辺部材の圧力に対するヒ
ズミ量と最大応力の関係を示す説明図、第5図は
押圧装置の一実施例を示す斜視図、第6図は第5
図におけるノズル基端の断面形状説面図、第7図
イ〜ニは第5図におけるノズル出口開口部のそれ
ぞれ異なる形状を示す説明図、第8図はラミナー
フローを維持するためのスリツトギヤツプと水流
量との関係を示す説明図、第9図はこの考案ノズ
ルの他の使用状態を示す説明図、第10図は第9
図における押圧装置の斜視説明図、第11図イ〜
ハは、第10図におけるノズル出口開口部のそれ
ぞれ異なる制御状態を示す説明図、第12図は、
第9図の場合における押圧装置の適用状態を示す
説明図である。 1……長辺側部材、1′……固定長辺側部材、
2……短辺側部材、3……冷媒ヘツダ、g……ギ
ヤツプ、20……押圧装置。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 基端が冷媒ヘツダに固着されたスリツト状開口
    部を有する矩形筒状ノズルにおいて、長辺側部材
    の少なくとも一方を可撓薄板とすると共に短辺側
    部材を幅方向に伸縮可能とし且つ筒状ノズルの先
    端部にスリツト状開口部のギヤツプを調整する押
    圧装置を設けてなるギヤツプ可変スリツト状ノズ
    ル。
JP6689783U 1983-05-06 1983-05-06 ギヤツプ可変スリツト状ノズル Granted JPS59171761U (ja)

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