JPH0116513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、複数の水圧吸引循環式の洗米機を
使用して大量の米を効率良く洗浄し、炊飯用の容
器に自動的に移しかえる洗米装置に関する。

従来、洗米機として、洗浄槽の底部に連通する
ノズル部を設け、ノズル部に圧力水を供給する給
水管を接続し、ノズル部から上方に向けて循環パ
イプを接続し、その循環パイプを洗浄槽の上方で
下向きに開口させた所謂吸引水圧式洗米機が使用
されている。

しかし、この種の水圧式洗米機は洗う米の出し
入れを手作業で行なう必要があり、多量の米を洗
米する際に、複数の水圧式洗米機を使用する場合
にはそれに応じて多くの人手を必要とすると共
に、洗米機における米の出し入れが煩雑で、洗米
からその後の米の炊飯容器への移し替えを能率良
く行なうことができない問題があつた。

そこで、従来、水圧式洗米機から次の洗米機へ
の米の移送を、揺動する傾斜篩により行なつて複
数の洗米機に順に米を送り洗米する装置が提案さ
れた。しかし、この傾斜篩により米を移送しよう
とすると、破砕された米粒が篩の目にすぐに詰つ
て篩がすぐに目詰りを起し、この状態で水と米が
傾斜篩上に流下された場合、水がその上を走り、
水切りが殆ど行われずに汚れた水が次の洗米機に
送られ、複数の洗米機を使用しての洗米が良好に
できない問題があつた。

この考案は、上記の問題点を解決するためにな
されたもので、複数の水圧式洗米機を使つて多量
の米を能率良く連続して洗米することができ、洗
米後の米を自動的に炊飯容器へ投入し得る洗米装
置を提供することを目的とする。

以下、この考案の洗米装置を図面に基づいて説
明する。

第１図は洗米装置の正面図を、第２図は同平面
図を示し、１，２，３はそれぞれ３台並設された
公知の水圧式洗米機であり、それらの各洗浄槽１
ａ，２ａ，３ａの底部排出管に給水管４が接続さ
れ、給水管４の先端が接続される底部排出管には
ノズル部が形成されると共に、ノズル部の吐出側
には循環パイプ１ｂ，２ｂ，３ｂが接続される。
これらの循環パイプ１ｂ，２ｂ，３ｂは、それぞ
れ各洗浄槽１ａ，２ａ，３ａの上方にのび、その
上から水と米を各洗浄槽内へ再び戻すように、上
端を下方に曲折し開口している。５は各洗浄槽１
ａ，２ａ，３ａの上部に接続された排水管であ
る。したがつて、洗浄槽１ａ，２ａ，３ａ内に入
れられた水と米は、その底部からノズル部に達
し、ノズル部で給水管４から提供される圧力水に
より循環パイプ側に吸引されてノズル部４から循
環パイプ１ｂ，２ｂ，３ｂに送り込まれ、循環パ
イプの上部開口端から洗浄槽１ａ，２ａ，３ａに
戻されるように循環し、これによつて米が洗浄さ
れる。６は、並設された３台の水圧式洗米機１，
２，３に隣接して配置された反転移送機で、水圧
式洗米機１と２の間、同２と３の間及び洗米機３
とローラコンベヤ７の間にそれぞれ180度往復回
転する回転軸８ａ，８ｂ，８ｃが水平に突設さ
れ、これらの回転軸８ａ，８ｂ，８ｃには、米を
入れて水平位置から反転水平位置まで回転するざ
る状のバスケツト９ａ，９ｂ，９ｃがそれぞれア
ームを介して軸着される。回転軸８ａ，８ｂ，８
ｃは反転移送機６の内部でスプロケツトとチエン
を介して回転駆動機１０に連結され、同時に先ず
左に90度回転し一定時間停止した後、右に180度
回転しさらに90度左に回転するように駆動され
る。これによつて、各バスケツト９ａ，９ｂ，９
ｃは、垂直な位置から先ず正しい水平姿勢に回転
して一定時間循環パイプ１ｂ，２ｂ，３ｂの下で
米を受けるように停止した後、右に180度回転し
て裏返しとなつて中の米を次の洗米機の洗浄槽へ
又はローラコンベヤ７上の炊飯容器１１に移し替
えるように構成される。ローラコンベヤ７は洗米
装置から送り出された米を次の炊飯工程へ送るコ
ンベヤであり、その先端は３番目の水圧式洗米機
３に隣接対向して配設される。なお、反転移送機
６には回転駆動機１０のシーケンス制御を行なう
制御回路が設けられる。

次に、洗米装置の動作を説明すると、先ず３台
の水圧式洗米機１，２，３の洗浄槽１ａ，２ａ，
３ａ内に水が入れられ、反転移送機６の各バスケ
ツト９ａ，９ｂ，９ｃは第１図の実線で示すよう
に垂直状態で停止した状態において、所定量の米
が１番目の水圧式洗米機１の洗浄槽１ａに入れら
れる。水圧式洗米機１では、洗浄槽１ａ内の水と
米が下方のノズル部より、給水管４からの圧力水
によつて循環パイプ１ｂの方向に吸引されて循環
パイプ１ｂを上昇し、その開口先端から再び洗浄
槽１ａ内へ戻り、米は上記のように循環しながら
所定時間第１回目の洗浄が行なわれる。そして、
所定時間経過すると、反転移動機６が作動して回
転軸８ａを90度左へ回転させ、そのバスケツト９
ａを正しい水平姿勢で循環パイプ１ｂの真下に位
置させる。すると、循環していた米はバスケツト
９ａに受け取られ、全ての米がバスケツト９ａ内
に入ると、反転移送機６は回転軸８ａを右方向に
180度回転させ、バスケツト９ａを２番目の水圧
式洗米機２の上に反転位置させ、これによつて、
バスケツト９ａ内の米が２番目の水圧式洗米機２
内に移送され、そして、バスケツト９ａは再び垂
直の中間位置に戻る。この状態で上記と同様に２
番目の洗米機２においても圧力水による循環洗浄
が行なわれ、一方、１番目の洗米機１にも新しい
米が入れられ、同様に米の洗浄が所定時間行なわ
れる。所定時間の洗米が終了すると、再び反転移
送機６の動作によつてバスケツト９ｂが２番目の
洗米機２の上から米を受け取り、180度反転して
３番目の洗米機３に米を移し替え、同様にして１
番目の洗米機２の米はバスケツト９ａによつて２
番目の洗米機２に移し替えられる。このようにし
て、３台の水圧式洗米機１，２，３により連続し
て洗浄された米は、３番目のバスケツト９ｃによ
つてローラコンベヤ７上の炊飯容器１１に入れら
れ、ローラコンベヤ７によつて炊飯工程へと送ら
れる。

以上説明したように、この考案の洗米装置によ
れば、複数の水圧式洗米機を並設し、180度の往
復回転を行なう回転軸を各洗米機間に水平に配設
し、この回転軸に洗米機の米を受けて次の洗水機
に反転して移し替えるバスケツトを取付けて構成
したから、１番目の水圧式洗米機に米を入れるだ
けで、反転移送機によつて次々に米が複数の洗米
機に移し替えられながら洗浄され、最終段の洗米
機からはそこに対向して配設されたコンベヤ上の
炊飯容器に洗浄後の米を自動的に移し替えること
ができ、複数の水圧式洗米機を使用して多量の米
を連続して能率良く洗浄できると共に、洗米作業
の劣力化を図ることができる。

また、米を移送するバスケツトが回転限まで反
転したとき、その衝撃で目に入つた米粒が落され
るため、バスケツトの目詰りを起さずに良好に水
切りをしながら米を移送することができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は洗米装
置の正面図、第２図は同平面図である。 １，２，３……水圧式洗米機、１ａ，２ａ，３
ａ……洗浄槽、１ｂ，２ｂ，３ｂ……循環パイ
プ、６……反転移送機、７……ローラコンベヤ、
８ａ，８ｂ，８ｃ……回転軸、９ａ，９ｂ，９ｃ
……バスケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄槽と循環パイプ間で水圧により米を循環さ
   せながら洗浄する水圧式洗米機が並設され、該水
   圧式洗米機に隣接して反転移送機がその回転軸を
   各洗米機間に水平に配置するように設置され、該
   回転軸は略180度の往復回転を行うように回転駆
   動機構に連結され、該各回転軸には、前記循環パ
   イプの開口端から吐出する米を受て水を通過させ
   るバスケツトが、その回転軸の回転により隣接す
   る前記両洗米機間の洗浄槽の真上で反転移動する
   ように取着され、最終段の前記洗米機の次に炊飯
   容器を搬送するコンベヤが配設されたことを特徴
   とする洗米装置。