JPH0116466Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は商品を陳列しかつ販売するシヨーケー
スに関するものである。

従来、第１図に示すようにシヨーケース本体１
０内に商品陳列室１１を設け、該商品陳列室１１
に各種のアイスクリームを貯蔵した貯蔵缶１２を
収納し、圧縮機（図示せず）、凝縮器（図示せず）
及びシヨーケース本体１０の内箱１３の外周面に
冷媒循環路１４を取付け、該アイスクリームの冷
却を行うシヨーケースが知られている。

しかしながら、かかるシヨーケースでは内箱１
３全体が冷却されるので、商品陳列室１１も均一
の温度となり商品陳列室１１に陳列される商品は
同一の融解温度を持つものでなければ陳列するこ
とはできず、融解温度を異にする多種類の商品を
陳列することはできなかつた。また、アイスクリ
ームにシロツプ（例えばチヨコレート、ジヤム、
果汁）をつけて販売する場合は、アイスクリーム
をシヨーケースに収納し、融解温度を異にするシ
ロツプは別個のケースに収納することを要し、同
一のシヨーケースに収納することはできなかつ
た。

本考案は前記従来の問題点に鑑み、融解温度の
異なる多種類の商品が収納される冷凍室、冷蔵
室、温蔵室を有し、かつ各室がシヨーケース本体
内のスペースを有効に利用できるように配設され
たシヨーケースを提供しようとするものである。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第２図乃至第７図は本考案の実施例を示すもの
で、２０は横長のシヨーケース本体で、冷凍室４
０をその中央から下部一側寄りに大きなスペース
で断面Ｌ字状に、冷蔵室５０をその長手方向一側
寄りの上部に、温蔵室６０をその長手方向他側寄
りの上部にそれぞれ内箱３０，３１，３２により
所定間隔をおいて配設し、また機械室７０を該温
蔵室６０の下側に所定間隔をおいて配設してい
る。また、前記シヨーケース本体２０の内箱３
０，３１，３２と外箱３３との間には断熱材が充
填され、冷凍室４０、冷蔵室５０、温蔵室６０及
び機械室７０の各室相互の熱的影響を排除してい
る。

前記冷凍室４０はその内箱３０の側板外周面に
冷媒循環路８０ａを配設している。前記冷蔵室５
０はその内箱３１の一側板外面に冷媒循環路８０
ｂを配設すると共に底板上には電気ヒータ５１が
設置されている。前記温蔵室６０はその内箱３２
の底板上に電気ヒータ６１が設置されている。前
記機械室７０には後述する圧縮機７１、凝縮器７
２等が設置されている。また、冷凍室４０、冷蔵
室５０及び温蔵室６０はその上部を開口すると共
に背面部を開口し、該背面部にはヒンジ式扉４１
及びスライド式扉５２，６２がそれぞれ設けられ
ている。尚、４２，５３，６３は該冷凍室４０、
冷蔵室５０及び温蔵室６０にそれぞれ取付けられ
た温度センサである。

９０は前記冷凍室４０の上部開口部４０ａ寄り
に取付板１００を介して載置された商品陳列板
で、所定間隔をおいて設けられた小径の貫通孔９
０ａにアイスクリームの盛込まれたコーンカツプ
Ａを嵌入して陳列されている。１１０，１２０は
前記冷蔵室５０及び温蔵室６０の上部開口部５０
ａ，６０ａにそれぞれ取付けられたシロツプ陳列
板であり、該シロツプ陳列板１１０の大径の貫通
孔１１０ａには略０℃で液状となるシロツプの貯
蔵缶１１１を、該シロツプ陳列板１２０の大径の
貫通孔１２０ａには略60℃で液状となるシロツプ
（例えばチヨコレートシロツプ）の貯蔵缶１２１
をそれぞれ嵌入して陳列している。

尚、１３０は前記シヨーケース本体２０を覆う
覆蓋、１３１は該覆蓋１３０の背面側の開口部を
開閉する商品取出用扉、１４０は前記冷凍室４０
の上部開口部４０ａに摺動自在に取付けられた引
戸である。

次に第６図に基づいて本実施列に係るシヨーケ
ースの冷媒回路を説明する。圧縮機７１で圧縮さ
れた冷媒は凝縮器７２及びキヤピラリー７３に給
送され冷却・減圧される。そして該冷媒は更に冷
媒循環路８０ａ，８０ｂに給送され、該冷媒の蒸
発により内箱（蒸発器）３０，３１の内側から熱
が奪われ冷凍室４０及び冷蔵室５０の冷却が行な
われる。尚、７２ａは該凝縮器７２のフアンモー
タである。

更に、第７図に基づいて本実施例に係るシヨー
ケースの電気回路を説明する。即ち、１５０は交
流電源、１６０，１６１，１６２はサーモスタツ
ト（図示しない）のサーモスイツチで、該サーモ
スイツチ１６０は圧縮機７１及びフアンモータ７
２ａを、該サーモスイツチ１６１は冷蔵室５０の
電気ヒータ５１を、該サーモスイツチ１６２は温
蔵室６０の電気ヒータ６１をそれぞれ介して該電
源１５０に結線されている。また前記サーモスイ
ツチ１６０，１６１，１６２は温度センサ４２，
５３，６３により室内温度が検知され、電気回路
（図示しない）で制御された出力により開閉され
るが、該サーモスイツチ１６０は冷凍室４０の設
定温度即ちアイスクリームの陳列・貯蔵に必要な
略マイナス20℃となるよう圧縮機７１及びフアン
モータ７２ａを制御し、該サーモスイツチ１６１
は冷蔵室５０の設定温度略０℃となるよう電気ヒ
ータ５１を制御し、該サーモスイツチ１６２は温
蔵室６０の設定温度即ちチヨコレートシロツプを
液状に維持する温度である略60℃となるよう電気
ヒータ６１を制御している。

本考案に係る実施例は前述の如く構成されてい
るので、略０℃に室内温度が設定された冷蔵室５
０、略マイナス20℃に室内温度が設定された冷凍
室４０及び略60℃に室内温度が設定された温蔵室
６０がシヨーケース本体２０の横方向に並設さ
れ、融解温度が異なるアイスクリーム、チヨコレ
ートシロツプ等を１個のシヨーケース本体２０に
貯蔵・陳列することができる。

また、前記シヨーケース本体２０は比較的消費
量の少いシロツプを貯蔵する冷蔵室５０及び温蔵
室６０を比較的小さく形成し、商品として販売さ
れ最も消費量の多いアイスクリームを貯蔵する冷
凍室４０をシヨーケース本体２０の中央から下部
一側寄うに大きなスペースで形成したので、シロ
ツプ及びアイスクリームの消費量に適合する貯蔵
が可能となる。

更に、前記温蔵室６０の下側に機械室７０を設
けていることから、温蔵室６０と機械室７０との
間に充填された断熱材を薄く形成するときは機械
室７０内の圧縮機７１及び凝縮器７２で発生した
熱が温蔵室６０に伝達され温蔵室６０の室温が維
持されることとなる。

以上説明した如く本考案は冷凍室、冷蔵室、温
蔵室を有するので、融解温度が異なる各種の商品
を一個のシヨーケースに貯蔵・陳列し該商品を販
売することができるという利点を有する。また前
記冷凍室をシヨーケース本体の中央上部から下部
一側寄りに、前記冷蔵室をシヨーケース本体の長
手方向一側寄りの上部に、前記温蔵室を前記シヨ
ーケース本体の他側寄りの上部にそれぞれ配設し
ているので、冷凍室のスペースは冷蔵室及び温蔵
室のスペースより大きくなり最も消費量の多い冷
凍商品を大量に貯蔵することができるという利点
を有する。更に、温蔵室の下方に圧縮機及び凝縮
器を設置した機械室を配設したから、該圧縮機及
び凝縮器にて発生し上昇した熱が該機械室の上方
に位置する温蔵室に伝達され、該温蔵室の室温の
維持に利用することができるという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の説明に供するもので、第１図は
従来のシヨーケースを示す断面斜視図、第２図乃
至第７図は本考案に係るシヨーケースの一実施例
を示すもので、第２図はその斜視図、第３図は第
２図−線矢視方向の断面図、第４図は第２図
−線矢視方向の断面図、第５図はそのシヨー
ケース本体の背面図、第６図はその冷媒回路を示
す回路図、第７図はその電気回路を示す回路図で
ある。 図中、２０……シヨーケース本体、４０……冷
凍室、５０……冷蔵室、６０……温蔵室、７０…
…機械室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍室をシヨーケース本体の中央上部から下部
   一側寄りに、冷蔵室を前記シヨーケース本体の長
   手方向一側寄りの上部に、温蔵室を前記シヨーケ
   ース本体の他側寄りの上部に、少なくとも圧縮機
   及び凝縮器を設置した機械室を該温蔵室の下方に
   それぞれ配設したことを特徴とするシヨーケー
   ス。