JPH01159312A - 真空脱ガス槽の加熱方法および装置 - Google Patents

真空脱ガス槽の加熱方法および装置

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JPH01159312A
JPH01159312A JP23726888A JP23726888A JPH01159312A JP H01159312 A JPH01159312 A JP H01159312A JP 23726888 A JP23726888 A JP 23726888A JP 23726888 A JP23726888 A JP 23726888A JP H01159312 A JPH01159312 A JP H01159312A
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gas
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flue
vacuum degassing
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Shigetomi Noshita
野下 滋富
Masayoshi Koyama
正義 小山
Hisanori Adachi
安達 寿憲
Takumi Nakanishi
巧 中西
Tadashi Yunoki
柚木 忠司
Kenichi Ogawa
小川 謙市
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、真空脱ガス槽の内部の保温、予熱あるいは真
空脱ガス槽の耐火物表面に付着した地金およびスラグの
溶解除去のための加熱方法および装置に関する。特に溶
鋼処理のための吸上式真空情錬法に使用されるDHある
いはRH真空脱ガス槽の加熱方法および装置に関する。
(従来の技術) 真空精錬法が近年普及しているが、その1方式に吸上式
と呼ばれ、真空炉の下部に溶融金属の流通管を備えた真
空脱ガス槽を使った方法がある。
吸上式であるため待機時の冷却防止、炉内壁、特に上記
流通管(これは「吸上管」、「浸漬管」などと呼ばれる
が、以下便宜上「浸漬管」と総称する)内壁には地金、
スラグの付着が問題となる。
すなわち、周知のように近年、高度の真空下における溶
鋼の真空脱ガス精錬の比率が高まっている。しかし脱ガ
ス槽自体にはいくつかの弱点がある。例えば、非操業時
に待機している際に脱ガス槽耐火物の温度が低下し、次
回の操業時において耐火物への抜熱により溶鋼温度が降
下し、脱ガス槽の耐火物表面に地金やスラグが付着する
。このため転炉における出鋼温度を高くせざるを得ない
これは、転炉、取鍋および脱ガス槽の耐火物の寿命を短
くすると共に、円滑な脱ガス操業を妨げている。
従来において保温や予熱を目的とする場合は例えば第1
図に示す加熱方式が採用されている。この方式では、例
えばRH真空脱ガス槽(以下、単に「脱ガス槽」ともい
う)1に設けられた上昇側および下降側の二つの浸漬管
2.2″の下方にそれぞれ下部バーナー3.3°を配置
し、これらの下部バーナー3.3”からの燃焼ガスを脱
ガス槽1の内部に導入して耐火物を保温あるいは:P熱
し、燃焼ガスを煙道4および継ぎ合せ部5においてこれ
に連結した煙突6を介して外部へ排出する。またこれと
は別に脱ガス槽の内部に挿入した電極により加熱して保
温する方法も実用化されている。
他方、脱ガス槽の内部の耐火物の表面に付着した地金お
よびスラグを溶解除去することを目的とする場合は、第
2図に示すように脱ガス槽Iの頂部から純酸素ランス7
aを昇降装置により内部に挿入するか、または小径の力
ロライジングパイプを人力により挿入し、地金と純酸素
との反応熱により地金を溶解除去する方法が実用化され
ている。
加熱期間中、煙道4は継ぎ合せ部5において移動台車に
取付けた蓋5°によって閉じられている。溶解した地金
等は下方に設けた受は台8によって捕集される。
更に、保温・予熱と地金およびスラグの溶解除去の両方
を目的とする技術としては、特開昭54−4811号公
報に開示されている方法がある。これは、脱ガス槽の上
部からバーナーを脱ガス槽内に挿入し、燃焼ガスを脱ガ
ス槽の内部において下方に向かわせ、専ら浸漬管を介し
て排ガスを外部へ放出する方法である。
この方式は第3図に示すように、脱ガス槽1の頂部に保
護v120を設け、その内部に上部バーナー7を昇降自
在に設ける。この加熱装置はバーナー挿入孔22の蓋2
3の上に載置した環状部材24と、この部材24と係合
させるようにバーナー7の外周に取り付けた係止リング
25とによって構成され、上部バーナー7の周囲は環状
部材24によってシールし、加熱が終了して該バーナー
7を上昇させる時にば係止リング25が環状部材24に
係合して共に取外され、また脱ガス処理時には保護筒2
0の側面に枢支した上蓋27によってバーナー挿入孔2
2は閉塞できるようになっている。
(発明が解決しようとする課題) 従来の脱ガス槽の保温・予熱ないし地金およびスラグの
溶解除去のための加熱方式の欠点は次の通りである。
第1図に示した下部バーナーによる加熱方式は、下部バ
ーナー3,3゛および浸漬管2,2゛とのすき間からの
侵入空気の防止が困難なため熱効率が悪く、脱ガス槽l
の内部の温度は一般に800〜1000℃程度にしか上
がらない。従って保温効果は小さく、溶鋼温度の降下を
抑制する効果は小さい。また当然のことながら付着地金
やスラグを溶解除去することはできない。保温効果が小
さい理由は、脱ガス操業時の槽内温度が1600″C前
後にも達するのに対し、保温時の温度が800〜100
0℃と低いためである。従って例えば250トン程度の
溶鋼を脱ガス操業する場合、脱ガス操業前の溶鋼の保有
熱量のうち約1400Mcal程度の熱量が脱ガス操業
時に脱ガス槽および浸漬管の耐火物へ抜熱される。この
結果、溶鋼温度は約27℃程度も低下する。
電極加熱による方法もこれとは\°同様の保温効果しか
なく、電極周辺のごく限られた範囲内への地金やスラグ
の付着を防止できるに過ぎない。また電極加熱による方
法では、電極が何らかの原因で折損して溶鋼中に落下し
、溶鋼の品質外れを引き起す場合がある。従って例えば
極低炭素鋼の脱ガス操業時には電極を取り外すなどの処
置を要する場合もあり、手間がかかる。また、電極加熱
方法では、電源設備などに多大な投資を必要とし、かつ
電極の消耗および多量の電力消費のためランニングコス
トも高い。
次に純酸素ランスないしは力ロライジングパイプを用い
て地金やスラグを溶解除去する方法では、脱ガス槽内の
スラグ成分が多い部分、特に槽内上部において大きな欠
点を有する。即ち、純酸素とスラグとの反応では純酸素
と地金との反応と相違して溶解可能な温度に達しない。
従ってスラグ成分が多い槽内上部ではこれを溶解除去す
ることは困難である。さらに脱ガス槽内の頂部に付着す
る地金やスラブに対しては構造上の理由から純酸素を吹
きつけることが難しい。即ち、極めて高度の密封性を要
求される脱ガス槽に設けるランスないしは力ロライジン
グパイプの挿入口の大きさは小さいことが望ましいこと
と、ランスおよび力ロライジングパイプが畜い剛性を有
するのでこれらの挿入口周辺は死角となる傾向にあるこ
とのためである。また、酸素による地金やスラグの除去
状況は、地金やスラグを完全に除去しようとすれば耐火
物表面を損傷するため、これを防ごうとすれば若干の地
金やスラグが残存し、以降の脱ガス処理時に地金やスラ
グが再び付着しやすいという欠点も有する。
また、純酸素ランス方式ばランスの水冷が不可欠である
から、冷却水の軟水化設備、高圧給水ポンプ設備、排水
処理設備およびこれらに関する電気設備、地金と酸素が
激しく酸化反応するときの発煙を処理するための集塵設
備等の諸設備を必要とし、これらに多額の投資を必要と
する欠点もある。純酸素ランス方式は一般に10〜60
分程度の短時間で地金の除去を完了するという有利な点
もあるが、その反面、脱ガス槽の耐火物の保温は本来の
目的ではなく、その保温効果は著しく小さい。
カロライジングパイプを用いて手作業で行う場合の保温
効果も同様に小さく、また、高熱、発塵の環境での作業
となるので作業者に対する安全衛生にも問題がある。
一方、特開昭54−4811号公報に開示された方式で
は、第1図に示した方式に比較し熱効率は幾分向上する
もののなお幾つかの問題点がある。即ち、この方式では
脱ガス槽内部の高さ方向の温度に大きな差が生じる。こ
れは、低温の脱ガス槽の内壁面に接触した高温燃焼ガス
がその保有熱を失って下降し脱ガス槽の下部の浸漬管を
経て順次、排気されるからである。このような高温燃焼
ガスの一方向流れを、高さ9〜12m程度の脱ガス槽の
上部から下部へ向って形成させているため、燃焼ガスは
その保有熱を内壁耐火物や地金等へ渡して保有熱を失い
ながら下降する。従って必然的に脱ガス槽の上部と下部
との温度差は大きくなる。例えば高さ10mの脱ガス槽
における実験では、コークスガス(以下Cガスという)
30ONrdノlと、酸素濃度を40%に調整した空気
とを供給して1時間継続して燃焼させた場合、バーナー
先端から約1mの位置における脱ガス槽の上部槽の雰囲
気温度は1650℃、脱ガス槽の一下部槽の雰囲気温度
は1410℃、浸漬管の内部の雰囲気温度は1180℃
であった。この実験では、脱ガス槽の上部槽内壁に付着
していた地金やスラグは溶解することができたが、溶解
した地金やスラグは下部槽内まで滴下した所で下部槽内
壁に既に付着していた地金の表面で大部分は凝固してし
まった。従って一部を除き地金およびスラグを外部へ排
出することはできなかった。
同様の実験において、Cガスの流量をさらに増し50O
Nrd/I+にすることも試みた。この結果は、上部槽
内壁の温度が1730℃、下部槽内壁温度が1550℃
、浸漬管から排出する排ガスの温度が1240℃となり
、1時間で約4トンの地金とスラグを溶解し排出した。
しかし溶解落下中の地金の一部が浸漬管内周壁土で凝固
して次第に内径を狭め、ついにはほとんど閉塞するに至
ったため加熱を中止した。
このように特開昭54−4811号公報に開示された加
熱方式では脱ガス槽内部の高さ方向の温度差が大きくな
って槽内全域の地金を安定して溶解することは困難であ
り、かつ脱ガス槽上部の耐火物温度が局部的に高くなり
過ぎる事による悪影響が懸念される。燃料を増加供給し
て高温に加熱する場合でも脱ガス槽内部の高さ方向の温
度差は解消されない。また専ら浸漬管から排出される多
量かつ高温の燃焼ガスにより周辺環境に悪影響を与える
問題がある。さらに浸漬管の内径が閉塞状態に至った場
合は脱ガス槽内の圧力が一層高まって燃焼が不安定とな
り、最悪の場合はガス爆発のおそれがある。このような
問題は、槽内上部ならびに煙道を閉塞状態に保持して、
燃焼ガスを専ら浸漬管を介して排気するという方法自体
に原因があると考えられる。
また、脱ガス槽内の地金を溶解するためには脱ガス槽内
の雰囲気温度は1300℃以上、好ましくは1500℃
程度以上の高温が必要であるから第3図に示す環状部材
24を蓋23の上に載置するのみでは耐熱性およびシー
ル性に問題がある。すなわち構造上から上部バーナー7
の外周と環状部材24とは隙間を存するからシール性に
問題があり高温ガスの噴出を招いたり、環状部材24が
熱変形し蓋23とのシール性が悪化して高温ガスの噴出
を招くことにより蓋23の熱変形や蓋23の上部へのダ
スト付着の可能性が大きい。このためM23と上蓋27
の密封性が悪化し、高度な密封性を要求される脱ガス槽
にとって致命的な欠陥となる場合がある。
本発明の目的は上記のような従来技術における種々の問
題点を解決し、第一に地金およびスラグの両方を脱ガス
槽の全域にわたって安定して安全に溶解除去することが
でき、第二に付着地金の酸化を可及的最小に抑m’lシ
て回収することができ、第三に非操業時の保温効果を大
きく向上させて脱ガス操業時の溶鋼温度の降下を最小限
度に抑制することができ、第四に熱変形やダスト付着に
より密封性を損なうことのない脱ガス槽の加熱方法およ
び装置を提供することである。
(課題を解決するための手段) かくして本発明にかかる方法の要旨とするところは、真
空脱ガス槽の頂部にバーナーを挿入し該バーナーに供給
した燃料を真空脱ガス槽内にて燃焼せしめ、燃焼ガスを
前記脱ガス槽の上部側面に設けられた煙道および下部に
設けられた浸漬管の双方に分配して外部へ排出し、例え
ば前記脱ガス槽および浸漬管の内部の雰囲気温度を13
00℃以上、好ましくは1500℃以上以上に保持する
ことを特徴とする脱ガス槽の加熱方法である。
さらに、本発明は、その別の面からは、脱ガス槽の頂部
の開口部に昇降自在に装入されるバーナーと、 前記脱ガス槽の上部側面に設けれた煙道と、前記脱ガス
槽の下部に開孔する浸漬管と、前記煙道を介して排出さ
れる燃焼ガスの分量を調節し、これにより前記浸漬管を
介して排出されるガス量と煙道を介して排出されるガス
量の分配比率を調節するダンパーと、 を備える真空脱ガス槽の加熱装置である。
本発明は、さらに別の面からは、前記脱ガス槽がRH真
空脱ガス槽であり、前記浸漬管に分配され導かれた燃焼
ガスは該浸漬管ないしは浸漬管の下方に配置したバッグ
等の容器に連絡した排気連絡管を介し、前記煙道からの
燃焼ガスと合流して煙突または集塵設備へ導かれる真空
脱ガス槽の加熱方法であり、その場合の排気連絡管は、
浸漬管の開孔に対向する開孔を有し前記容器を上昇させ
た場合に該容器をほぼ密閉することができる蓋に一端を
嵌脱でき他端を前記煙道等に連絡できるように構成して
もよく、あるいは浸漬管の開孔に対向する開孔を有し前
記容器を上昇させた場合に該容器をほぼ密閉することの
できる蓋に固定した排気管とに一端において嵌脱できる
ように構成されてもよい。
(作用) 次に、添付図面を参照して本発明をさらに具体的に説明
する。
第4[1J(alおよび(blは本発明の詳細な説明す
る略式説明図である。
本発明においては脱ガス槽1の頂部に設けた上部バーナ
ー7からの燃焼ガスを煙道4および浸漬管2.2゛の双
方に分配して煙突6を経て外部へ排出している。これに
より脱ガス槽内において下向きおよび上向きの二方向ガ
ス流が同時に形成される。浸漬管2.2”からの燃焼ガ
スは移動台車12に設けたシリンダー11に支持された
適宜容器(例:バッグ)10を経て排出される。
第4図(al、(blにおいて−ガス流れは矢印で示す
即ち、燃焼ガスの流れは、まず火炎を形成して脱ガス槽
内の中心部を下方に向って進む。この際、脱ガス槽内を
上向きに進むガス流れ等による流体摩擦や浮力などの影
響で次第に速度を減じ燃焼ガスとなって下部槽内に達す
る。燃焼ガスの一部は上向きに進むガス流に随伴された
り下部槽内底部に衝突して方向を転回して内壁面に沿う
ように上向きに進み煙道とこれに連結した煙突を経て外
部へ排出される。煙道4を経て排出される燃焼ガスの割
合は煙道の下流に設けたダンパー14aの開度調整によ
って調節できる。方向を転回しなかった燃焼ガスは浸漬
管を介して外部へ排出される。
脱ガス槽内における燃焼ガスの浮力などの影響により浸
漬管からの燃焼ガス排出が円滑でない場合は不完全燃焼
になる傾向にあるが、本発明による排気装置を設けるこ
とによりこの問題を解決することができる。
第4図fblに示す本発明の好適態様によれば前記容器
10と煙突6との間には排気連結管13が設けられ、浸
漬管2.2”を経て排出された燃焼ガスはこの排気連結
管I3を経て煙突6に送られ、煙道4からの燃焼ガスと
合流して排出される。この場合、燃焼ガスを煙道および
浸漬管の双方に所定割合で分配することは、第4図に示
すダンパー14aないし14bの開度調整により行うこ
とができる。この際、ダンパー14aの手前の煙突水平
部の圧力を圧力計16により検知してダンパー14a 
、14bの開度を調節することにより燃焼ガスを煙道4
および浸漬管2,2゛に適度の割合に分配することが好
ましい。
配分は、槽内の圧力、装置各部の温度などを考慮して行
うことが好ましい。また、この圧力検知の検出値が通常
時の検出値より異常に高くなった場合は浸漬管2,2°
が閉塞状態に至ったものと判断してダンパー開度を開の
方向に調節することができる。
1300℃以上、好ましくは1500℃以上の温度に脱
ガス槽を加熱保持するためには高カロリーの燃料、例え
ば液化石油ガスを用いる。あるいはCガスと酸素濃度を
30〜60%程度に調整された空気とを供給し混合させ
て燃焼させてもよい。また燃料供給量を増加してもよい
このような燃焼ガスの継続的な二方向の流れの形成によ
り均一な温度分布が次のように実現される。
バーナーからの火炎に近い部分、即ち脱ガス槽の比較的
上部の内壁は火炎から強い輻射伝熱を受けることとなる
。一方、内壁に沿って下部から上方へ向かう燃焼ガス流
は内壁の耐火物や地金等に熱を渡して、次第に低温とな
る。従って上部におけるガス流から内壁への伝熱量は下
部における伝熱■より小さい。このように火炎からの輻
射伝熱の不均一をガス流の対流伝熱が平準化する。よっ
て脱ガス槽の内壁温度はほぼ均一になる。
また、燃焼ガスは煙道4および浸漬管2.2“の双方に
分配して排出しているので、たとえ浸漬管内径部が地金
等によって閉塞状態になっても、−般に1.5〜2m程
度の内径を有する煙道4がら十分な量の排ガスを外部へ
排出することができる。
よって脱ガス槽の内圧が極端に高くなって燃焼が不安定
となることによりガス爆発が起こる危険はない。
燃焼ガスを煙道4とこれに連結する煙突6を経て外部へ
排出するだけでなく浸漬管がらも排出しており、かつ、
浸漬管とバッグつまり容器との間に僅かのすき間しかな
いように構成すれば、外部への放熱は著しく小さいので
脱ガス槽の下部や浸漬管の温度を必要十分に高温とする
ことが容易である。
従って、溶解地金やスラグが円滑に浸漬管2.2゛から
排出され、かつ、浸漬管の保温効果も大きい。
地金およびスラグは、その大部が従来は円錐状に近い逆
つららの状態で容器に収容されていたのが本発明装置に
従えば容器内において溶融状態ないしはシャーベント状
の半溶融状態で収容されるので、従来よりも多量の地金
を同一容器lo内に収容できる。なぜならば、従来は容
器10内から地金およびスラグが上方向に逆つらら状に
成長して高さを増し、浸漬管を閉塞するために同一容器
に多量収容することが困難であった。
さらに、従来、浸漬管からの放炎や排ガスが脱ガス槽下
部鉄皮、フランジ、配管、配線等に悪影響を与える可能
性があったが、本発明の好適態様では容器10を設けて
浸漬管2.2゛を密封状態に置くことからその問題も解
消できる。
すなわち、第4図fblにおいて浸漬管2.2°の開孔
に対向する開孔10a 、10aを有し、容器10をシ
リンダ11により上昇させた場合に該容器10をは一゛
密閉することのできる蓋10bをさらに設けて容器10
の密封状態を完全なものとしている。排気連絡管13は
この開孔10aに浸漬管2.2゛と同様に嵌入されても
よく、あるいは110bに予め垂直排気管10cを立設
してそれに一端を嵌着させるようにしてもよい。この様
子は第5図に略式で示す。
次に、本発明の別の態様によれば、煙道4ないしは排気
連絡管13を通過する燃焼ガスのCO酸成分0〜10%
の任意の濃度になるように燃焼調整するが、その理由は
、省エネルギーの見地から加熱効率を可及的に大きくす
ることが望まれる場合はCO酸成分0%に近付け、加熱
効率は多少犠牲にしてでも回収地金の酸化を抑制したい
場合はCO酸成分含有されるように空気比を小さくする
。CO酸成分10%までの幅をもたせた理由は、酸化反
応する地金の成分や量、酸素富化した燃焼用空気を供給
した場合の燃焼生成ガス量の相違、あるいは脱ガス槽内
へ不活性ガス(例:窒素ガス)等の保護用ガスを吹き込
む場合の燃焼ガス量の相違などのためである。最大10
%とした理由は、10%を超えると熱効率が著しく悪化
するとともに、煙道や排気管等におけるガス爆発のおそ
れがあるためである。
CO酸成分ある場合は、煙突に設けたバーナー等により
燃焼してから外部へ排出することが望ましい。
CO酸成分例えば排気連絡管13に設けたCO分析計1
5によって監視すればよい。
煙道の圧力を1〜b 柱未満では、浸漬管とバッグのすき間等から大気を吸引
し、爆発や地金酸化量増加の可能性があるためである。
また20mm水柱を超えると脱ガス槽内から燃焼生成ガ
ス排出が円滑でなくなり、また、浸漬管内径の地金によ
る閉塞を圧力計の指示値の変化によって察知することが
難しくなるためである。
第6図は、脱ガス操業位置での加熱を行う装置の略式説
明図である。
脱ガス操業位置において煙道4は伸縮管60と連結され
、伸縮管60の後方に位置するガスクーラー61、遮断
弁62および図示しない真空発生装置と連結される。
従って、煙道4を経た燃焼ガスの排出は、遮断弁62を
経て真空発生装置へ吸引させ、脱ガス操業時における排
気と同様に真空発生装置の排気筒を介して行う事ができ
る。しかし真空発生装置の運転コスト (例えば蒸気費
)が問題となるような場合は、煙道4とガスクーラー6
1の間の管路に排気管63を設け、これを介して燃焼ガ
スを外部へ排気するようにしてもよい、この場合には排
気管63の途中には弁64を、また排気管63の先端に
はM2Sを設ける。
第6図に示すように脱ガス操業位置で加熱を行なう場合
、脱ガス操業終了後、脱ガス槽1を待機位置まで移動さ
せる必要がない。従って脱ガス槽1の温度が僅かしか低
下しない時点でバーナー7による加熱を開始することが
できる。よって地金やスラグの溶融除去に要する時間は
、第4図fal、(blに示した場合よりも短くてすむ
。また溶解除去した地金やスラグは溶湯66を収容して
いる取鍋67に収容することができるので溶鋼歩留りが
向上する。
しかし第6図の実施例は第4図(a+および(b)に示
した装置よりも一般に設備費は高価となる。これは、脱
ガス操業装置における脱ガス槽lの上方には通常は合金
添加装置が配置されているので、本発明におけるバーナ
ー7の昇降装置と干渉しないように合金添加装置を移設
するなどの改造が必要となるからである。
脱ガス槽の頂部に監視用テレビカメラ装置などが設置さ
れているなどのため、頂部の温度上昇を局所的に抑制し
たい場合は、上部バーナーの外周に更に外筒を設けて多
重管を構成し、この外筒から空気ないし不活性ガス(例
:窒素ガス)等の保護用ガスを温度上昇を抑制したい部
分に向けて噴出させて冷却すれば良い。
第7図および第8図は、本発明で使用されるバーナーお
よびその取付けの概要を示す。燃料のCガスは管70か
ら供給される。酸素濃度が約30〜60%程度に調節さ
れた燃焼用空気は管71から供給される。保護用不活性
ガス、例えば保護用窒素は管72から供給される。燃料
の種類はCガス以外でもよい。燃焼用空気の酸素温度は
21%程度でもよいが短時間で高温に到達させるために
は酸素濃度を約30〜60%にすることが望ましい。
管71から供給された燃焼用空気は分配弁73により一
次燃焼用空気経路71aおよび二次燃焼用空気経路71
bに所定の比率で分配される。−火燃焼用空気経路71
aを経た燃焼用空気は旋回羽+1!74により旋回流を
生じてCガスと混合して旋回流火炎を形成する。一方、
二次燃焼用空気経路71bを経た燃焼用空気は前記の火
炎の同軸円周部を形成するように供給され、燃焼速度が
比較的緩慢ないわゆる二段燃焼状態になって長火炎を形
成する。一般に二次燃焼用空気経路71bを経る燃焼空
気量を一次燃焼用空気経路71aを経る空気量よりも多
くすると長火炎形成に有利である。
75.75′はスペーサー、76はバーナータイル、7
9はバイロフトバーナーである。
管72から供給された保護用ガス(例:窒素ガス)はバ
ーナー先端外周孔77から第8図において矢印で示すよ
うに径方向にITV用窓1aや目視窓1bに向けて噴出
する。ただし必要がない場合は供給しなくともよい。即
ちrTV用窓1aや目視窓1bなどが耐熱上で問題がな
い場合、あるいは、これらの部分に別の方法で冷却用ガ
スや冷却用水を供給するなど耐熱対策が十分に講じられ
ている場合は必要ない。また前述したバーナー先端外周
孔77から保護用ガスを供給する場合においても、バー
ナー7による加熱時に常時継続的に行うことは必ずしも
必要ではない。例えば数分毎に間欠的に供給したり、あ
るいはITV用窓1aや目視窓1bの温度が危険温度以
上にならないよう温度検知しなから流1141節するこ
ともできる。保護用ガスは窒素ガスのような不活性ガス
あるいは他の冷却用ガス、例えば空気でもよい。
第8図に示すようにバーナー7は、まずその側面に設け
られた固定リング78と脱ガス槽1の頂部に突出するよ
うに設けられた開孔の先端部1dとを密着させる0次に
バーナーに点火する。バーナー装置には図示しない自動
点火装置および失火検知警報装置を設けることが望まし
い。
第9図は本発明で用いられるバーナー昇降設備の概要を
示す。バーナー7は支持棹85に固定される。支持棹は
ワイヤー86.86でドラム87と連絡され、ドラム8
7はこれと同軸直線上に設けた減速機88を介して電動
機89と連結されている。電動ff189の駆動により
ドラム87が回転しバーナー7が昇降する。バーナー7
の支持棹85の両端は床90.91に固定された支柱9
2.92に沿って摺動する。
なお、第7図、第8図、第9図において管70.71.
72.79は図示しないフレキシブルホースと連絡され
、それぞれ燃料、燃焼用空気、保護用ガス、燃料と空気
の混合ガスが供給されるようになっている。
第10図は上部バーナー7の脱ガス槽1への好適取付は
機構の詳細を示す。脱ガス槽1の頂部に設けられたバー
ナー挿入孔22の蓋23と、バーナー7に固定し蓋23
に密着して載置できるフランジ28と、このフランジ2
8に複数個穿孔した噴出孔30と、この噴出孔30に支
燃性ガスあるいは窒素ガスなどの保護用ガスを導く配管
32および導通路33により構成する。バーナー7は図
示しないウィンチ等により昇降する。上M27はシリン
ダー35によりバーナー挿入孔22を閉塞できるように
なっている。
第11図および第12図はそれぞれ第10図のA−A断
面図およびB−B切断面図である。
また第10図を一部拡大した示す第13図に示すように
、バーナー7の先端付近7゛に測温体例えば熱電対38
を接合もしくは密着させてもよい。熱電対38は噴出孔
3OS導通路33を貫通して外部に導く。
脱ガス槽の加熱開始に際しては、まず、脱ガス槽1の頂
部に設けたバーナー挿入孔22にバーナー7を挿入し1
23にフランジ28を密着させる。バーナー7に点火し
て脱ガス槽1の内部を加熱する。
この場合、バーナー内部に燃料および支燃性ガスを供給
することは当然であるが、それと共にバーナー外筒の周
辺にバーナー軸方向に向って支燃性ガスあるいは窒素ガ
スなどの保護用ガスを噴出する。噴出された前記のガス
は第10図に矢印で示すようにバーナー7と耐火物16
とでなる空間17を下方に向って流れ、バーナー7の外
筒および耐火物16を冷却する。この冷却の目的はバー
ナー7の過熱による損傷防止、バーナー7の燃焼火炎の
輻射による耐火物16の過熱防止およびM2Sおよびフ
ランジ28の過熱や熱変形の防止にある。さらに、バー
ナー7の挿入、抽出に際し、蓋23の上部の付着ダスト
を吹き飛ばす目的も兼ね備える。
また、第13図に示すように、バーナー先端付近7゛に
測温体例えば熱電対38を接合もしくは密着させること
により、バーナー先端付近7°もしくはその周辺の温度
をネ★知し、冷却の必要時のみ例えば500℃以上とな
った場合のみ冷却用の支燃性ガスあるいは保護用ガスを
噴出させる。前述の500℃以上となる場合とは、例え
ば長時間の加熱や酸素富化燃焼させた場合であり、また
、500℃以上とならない場合の例としては、バーナー
内に導かれた燃焼用二次空気がバーナー外筒の内周を冷
却するような構造のバーナーを用いて脱ガス槽内を10
00〜1100℃程度に保熱する場合である。冷却の不
要時例えばバーナー先端付近7°もしくはその周辺の温
度が500℃以上にならない場合には冷却用の支燃性ガ
スあるいは窒素ガスなどの保護用ガスを噴出しないこと
が望ましく、その理由はこれらのガスは燃焼に必要な支
燃性ガス以外のガスであるから一般に熱効率の面で不利
となるからである。
ところで、脱ガス槽の高さは一般に9〜12m程度に及
ぶ。よって脱ガス槽内の温度を均一化するためには6〜
8m程度の長火炎の形成が望ましい。
従って、先きに第7図に関連して一部述べたように、例
えば二段燃焼方式を採用したバーナーが好ましい。
第14図は第10図に示す本発明の好適態様で使用され
るパイプ型バーナー7”の概要を示す略式断面図である
。燃料のCガスは管40から供給される。
酸素濃度が約30〜60%程度に調節された燃焼用空気
は管41および管42から供給される。冷却用空気は管
33から供給される。燃料の種類はCガス以外でもよい
。冷却用空気は空気以外の窒素ガスなどの不活性ガスの
冷媒でもよい。燃焼用空気の酸素濃度は21%程度でも
よいが短時間で高温に到達させるためには酸素濃度を約
30〜60%程度にすることが望ましい。
管41から供給された燃焼用空気(−次燃焼用空気)は
径路44を経て旋回羽根45により旋回流を生じてCガ
スと混合して旋回火炎流を形成する。−方、管42から
供給された燃焼用空気(二次燃焼用空気)は径路46か
らバーナータイル47の外周を経て前記火炎流の同軸円
周部を形成し燃焼速度が比較的緩慢ないわゆる二段燃焼
状態となる。なお、第10図と同一符号は同一部材を示
す。
(実施例) 次に本発明の実施例について添付図面を参照しながら詳
細に説明する。
実施例1 本例では第4図(a)に示す装置を使って本発明を実施
した。
第15図は、本実施例における燃焼条件の一例を示す。
第15図において横軸は加熱時間、縦軸はガス流量を示
し、各グラフはそれぞれCガス、酸素濃度60%に調節
した燃焼用空気、保護用窒素ガスの流量の加熱開始後の
時間的変化を示す。
第16図は第15図に示した燃料条件で加熱した場合の
温度変化を示すグラフである。横軸は加熱時間、縦軸は
温度であり、各グラフは脱ガス槽各部a ”−eの雰囲
気温度の推移を示す。
煙突の下部の水平部eの温度が1200℃に達するとバ
ーナーに供給するCガス流量を減少させる。
同時に減少したCガス流量に比例させて酸素濃度60%
の燃焼用空気の流量も減少させる。このようにして煙突
の下部の水平部eの温度を1200℃以下に制御した。
この結果、上部槽aの雰囲気温度および下部槽すの雰囲
気温度は1600〜1700℃、浸漬管Cの雰囲気温度
は1400〜1500℃に保持することができた。
実施例2 本例では第4図(blに示す装置を使って本発明を実施
した。
第4図(blにおいて、待機位置にある脱ガス槽lの側
面上部に突設された煙道4は継合せ部5により煙突6と
連結された状態にある。この状態で脱ガス槽1の頂部に
設けられた開口から上部バーナー7を挿入し、該バーナ
ー7に燃料を供給して脱ガス槽1の内部で燃焼させ、長
さ約6〜8m程度の長火炎を脱ガス槽1の中心線に沿っ
て下向きに形成せしめた。
この燃焼の結果発生した燃焼ガスの一部は脱ガス槽1の
底部に衝突するなどして上向きに反転し、脱ガス槽1の
内壁の円周方向にほぼ均等に分布しながら内壁に沿うよ
うに上方に向って進み、煙突6のドラフトにより煙道4
および煙突6を経て外部に排出された。また他の燃焼ガ
スは浸漬管2,2゜を経て外部へ排出された。
バッグ(容器)10の上部に浸漬管2,2゛の下部が挿
入状態となるように、移動台車12に設けたシリンダー
11により、耐火物で内張すしたバッグ10を上昇させ
ており、浸漬管2.2゛から排出された燃焼ガスは、一
端がバッグ10の蓋10bに設けた開孔10aに緩く嵌
合され他端が煙突6に連結された排気連絡管13を介し
て煙突6に合流した。
この第4図Tblに示す装置を使った実施例によれば、
浸漬管2,2゛の内部の雰囲気温度は1500℃以上に
保持することが可能であり、滴下する地金やスラグが浸
漬管2,2′の内径を閉塞する惧れはなかった。また高
温の燃焼ガスを浸漬管2,2゛から直接外部に排出して
いないので周辺の環境に対する悪影響を無くすことがで
きた。
煙道4とこれに連結した煙突6を経て外部に排出される
燃焼ガスと浸漬管2.2′を経て外部へ排出される燃焼
ガスの量配分はダンパー14aないしは14bの開度調
節によってなされた。
脱ガス槽lの内壁に付着していた地金やスラグは次第に
溶解滴下し、浸漬管2,2゛を経て外部に排出され、バ
ッグ10に収容された。
もしも地金やスラグが浸漬管2,2′に固着しその内径
が閉塞状態に至った場合には、圧力計16の指示値が異
常に高い値を示す。この場合はダンパー14aの開度を
開の方向へ調節する。
第17図は、実施例2における燃焼条件の一例を示す。
第17図において横軸は加熱時間、縦軸はガスfiff
iを示し、各グラフはそれぞれCガス、酸素濃度60%
に調節した燃焼用空気、保護用空気の流星の加熱開始後
の時間的変化を示す。
第18図は本例にあって第17図に示した燃焼条件で加
熱した場合の温度変化を示すグラフである。
横軸は加熱時間、縦軸は温度であり、各グラフは脱ガス
槽各部a −eの雰囲気温度の推移を示す。
この結果、上部槽aの雰囲気温度および下部槽すの雰囲
気温度は1600〜1700℃、浸漬管Cの雰囲気温度
は1500−1600℃に保持することができた。
実施例3 本例では第4図(blに示す装置を用いて脱ガス槽Iの
内部に付着する地金を酸素富化燃焼により溶解除去する
に際し、第10図に示すように冷却用空気を噴出孔30
から噴出させた。噴出条件およびバーナー先端部の温度
変化は第19図にグラフで示す。
噴出の開始はバーナー挿入時であり、蓋23の上部の付
着ダストを吹き飛ばしながら下降させた。槽内を加熱し
てからバーナーを槽内から抽出するに際しては、バーナ
ー先端が蓋の直上約0.5メートルで停止させた状態で
上蓋27を閉めたので、m23の上部にダストが付着し
なかった。次に、引き続き先端が冷却されているバーナ
ー7は待機位置に移動して冷却用ガスの供給を停止した
。この実施例において、槽内加熱中に冷却用空気300
  N%/Hを継続して噴出させた結果、槽内の最高雰
囲気温度1700℃の場合でもバーナー先端部7″およ
びその周辺の温度は約500℃であった。
また、第20図は第13図に示す装置すなわち熱電対3
8をバーナー7の先端部7゛に密着させて測温した実施
例を示し、この場合、酸素富化なしの燃焼で予熱を目的
とした加熱であった。この実施例においては、槽内加熱
中にバーナー先端部7°が次第に高熱となり約500℃
に達した時点で冷却用空気30ONm/IIを噴出開始
したところ、速やかに約400℃に抑制することができ
た。
以上において説明したように、バーナー先端部冷却によ
りバーナーの過熱損傷を防止できる。また、バーナー挿
入孔への高温ガスの進入を防止できるのでm23やフラ
ンジ2Bの過熱変形を防止でき、さらにフランジ28の
上部に付着するダストを吹き飛ばせることができるので
m23と上M27との密着性が損なわれなく脱ガス槽の
密封性が良好に保持できる。
さらに、冷却用ガスとして支燃性ガスを用いる場合は、
燃焼用支燃性ガス以外に槽内付着地金が酸化反応するに
要する支燃性ガスを随時補給することが容易であり、ま
た、冷却用ガスとして窒素ガスを用いる場合は、槽内で
のバーナー失火があった場合に爆発防止用のパージガス
として作用するという利点もある。
本発明の適用は真空脱ガス槽に限らず、バーナーを挿入
し、かつバーナー周辺に空間を有する他の設備にも適用
できる。
(発明の効果) 以上の説明から分るように本発明は次のような効果を存
する。
第一は、脱ガス槽の保温の強化、およびこれに伴う脱ガ
ス操業時の溶鋼温度降下の抑制である。
例えば上述の実施例の場合、第16図および第18図に
示したように、従来の保温方法で800〜1000tに
保持されていた上部槽および下部槽の内部の雰囲気温度
を 1600〜1700℃、浸漬管の内部の雰囲気温度
を1400〜1600℃に保持することができた。
この結果、従来は脱ガス操業時に平均27℃降下してい
た溶鋼温度が平均17℃しか降下せず、10’Cの温度
降下抑制効果があった。これにより転炉出鋼温度を10
℃引き下げることができる。また待機時と脱ガス操業時
の脱ガス槽や浸漬管の温度差が小さくなるのでスポーリ
ングが緩和されて寿命が延びる。この結果、転炉、取鍋
、脱ガス槽および浸漬管の耐火物コストを約10%低減
することができた。
効果の第二は、脱ガス操業開始時における脱ガス槽の内
壁温度が従来よりも高温であるので、脱ガス操業中にお
ける地金やスラグの付着量が減少することである。たと
えば従来は脱ガス操業1回当りの地金やスラグの付着量
が平均0.6トンであったが、上述の実施例では平均0
.3トンまで減少した。この結果、脱ガス槽の連続使用
回数が50%向上した。
効果の第三は脱ガス槽の内壁に付着する地金とスラグの
両方を溶解除去できることである。脱ガス槽の全域に亘
って安定して安全に地金、スラグを除去することができ
る。実施例1においては約1時間で約12トンを除去す
ることができた。
また、付着地金の酸化を可及的最小に抑制して回収する
ことができる。
このように、本発明の真空脱ガス槽の加熱方法によれば
、転炉出鋼温度の引き下げ、耐火物コストの低減、脱ガ
ス槽への地金やスラグの付着の抑制および付着した地金
やスラグの脱ガス槽全域に亘る溶解除去について顕著な
効果がある。さらに設備費は純酸素ランス方式あるいは
電極加熱方式の2分の1ないし3分の1程度と廉価であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、従来の加熱装置の一例を示す模
式的断面図; 第3図は、従来の加熱装置のバーナー取付機構の略式説
明図; 第4図fatおよび(blは、本発明にかかる真空脱ガ
ス槽の略式説明図; 第5図は、第4図の排気連絡管の別の連結態様を示す略
式部分説明図; 第6図は、本発明による加熱方法の別の態様の略式説明
図; 第7図は、本発明において使用するバーナーの構造の略
式説明図; 第8閏は、バーナーの取付機構の略式説明図;第9図は
、バーナーの昇降装置の略式説明図:第10図は、実施
例で使用したバーナーの取付けの概要を示す断面図; 第11図および第12図は、第10図のそれぞれ線A−
八に沿う横断面、および線B−Bに沿う横断面;第13
図は、第10図に示すバーナーの先端測温機構を示す脱
ガス槽上部の部分断面図; 第14図は、本発明において利用できる別のバーナーの
構造の概要を示す略式断面凹; 第15図および第16図は実施例1における燃焼加熱条
件および加熱状況をそれぞれ示すグラフ;第17図およ
び第18図は、実施例2における燃焼加熱条件例および
脱ガス槽各部の温度推移をそれぞれ示すグラフ;および 第19図および第20図は、実施例3の結果をそれぞれ
示すグラフである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空脱ガス槽の頂部にバーナーを挿入し該バーナ
    ーに供給した燃料を真空脱ガス槽内にて燃焼せしめ、燃
    焼ガスを前記真空脱ガス槽の上部側面に設けられた煙道
    および下部に設けられた浸漬管の双方に分配して外部へ
    排出することを特徴とする真空脱ガス槽の加熱方法。
  2. (2)前記脱ガス槽がRH真空脱ガス槽であり、前記浸
    漬管に分配され導かれた燃焼ガスは該浸漬管または該浸
    漬管の下方に配置した容器に連絡した排気連絡管を経て
    、前記煙道からの燃焼ガスと合流して煙突または集塵設
    備へ導かれることを特徴とする請求項1記載の加熱方法
  3. (3)前記煙道および/または排気連絡管を通過する燃
    焼ガスのCO成分を0〜10%の任意の濃度になるよう
    に燃焼調整しながら排出することを特徴とする請求項1
    または2記載の加熱方法。
  4. (4)前記煙道内の燃焼ガスの圧力を1〜20mm水柱
    に調節することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の加熱方法。
  5. (5)真空脱ガス槽の頂部の開口部に昇降自在に装入さ
    れるバーナーと、 前記真空脱ガス槽の上部側面に設けた煙道と、前記真空
    脱ガス槽の下部に開孔する浸漬管と、前記煙道を介して
    排出される燃焼ガスの分量を調節し、これにより前記浸
    漬管を介して排出されるガス量と煙道を介して排出され
    るガス量の分配比率を調節するダンパーと、 を備える真空脱ガス槽の加熱装置。
  6. (6)前記バーナー内部に燃料および支燃性ガスを供給
    すると共にバーナー外筒の周辺にバーナー軸方向に向っ
    て支燃性ガスあるいは保護用ガスを噴出する手段をさら
    に備えた請求項5記載の真空脱ガス槽の加熱装置。
  7. (7)前記バーナーの先端部付近に測温体を設げるとと
    もに、該測温体による検知温度に応じ前記支燃性ガスあ
    るいは保護用ガスの噴出量を増減する手段をさらに備え
    た請求項6記載の真空脱ガス槽の加熱装置。
  8. (8)前記真空脱ガス槽がRH真空脱ガス槽であって、
    前記浸漬管ないしは浸漬管の下方に配置した容器と前記
    煙道もしくはその下流の煙突とを連絡した排気連絡管を
    さらに備えた請求項5〜7のいずれかに記載の加熱装置
  9. (9)前記排気連絡管および/または煙突の少なくとも
    1以上の個所に設けたCOガス分析計と、前記煙道に設
    けた圧力計と、煙道および/または排気連絡管の少なく
    とも1以上の個所に設けたダンパーとの少なくとも1種
    をさらに備える請求項5〜8のいずかに記載の加熱装置
  10. (10)前記真空脱ガス槽がRH真空脱ガス槽であり、
    浸漬管の下方に配置した容器および該容器の昇降装置と
    浸漬管の開孔に対向する開孔を有し前記容器を上昇させ
    た場合に該容器をほぼ密閉することができる蓋とをさら
    に備え、 前記排気連絡管を前記蓋に一端を嵌脱でき他端を前記煙
    道等に連絡できるように構成したことを特徴とする請求
    項8または9に記載の加熱装置。
  11. (11)前記真空脱ガス槽がRH真空脱ガス槽であって
    、浸漬管の開孔に対向する開孔を有し前記容器を上昇さ
    せた場合に該容器をほぼ密閉することのできる蓋と前記
    蓋に固定した排気管とを備え、前記排気連絡管が前記排
    気管に一端において嵌脱できるように構成されている請
    求項8または9に記載の加熱装置。
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