JPH01156458A - 超伝導材原料粉末の供給方法 - Google Patents

超伝導材原料粉末の供給方法

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JPH01156458A
JPH01156458A JP62316562A JP31656287A JPH01156458A JP H01156458 A JPH01156458 A JP H01156458A JP 62316562 A JP62316562 A JP 62316562A JP 31656287 A JP31656287 A JP 31656287A JP H01156458 A JPH01156458 A JP H01156458A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、超伝導材原料粉末の供給方法に関し、さらに
詳しくは、溶射法により超伝導材を製造するに際して使
用される溶射装置で、粉末の不均一な供給あるいは粉末
の閉塞事故を生じることなく、超伝導材原料粉末を円滑
に溶射装置内のノズルに供給する方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 近年、超伝導物質はそのマイスナー効果、臨界温度に達
すると抵抗が0になること、およびジ望セフソン効果に
よって、注目され、その工業的生産方法およびその用途
の開発が行なわれている。
特に、工業的用途に使用することができる超伝導物質と
して、臨界温度が高く、加工の容易な超伝導物質が探索
されていると共に、セラミックス系超伝導−物質につい
ては、その加工性の容易な物質、あるいはその成形加工
方法の開発が日夜研究されている。
このような研究の中で最も重要なこととして、臨界温度
(Tc)を如何に常温に近づけるかの問題点がある。
すなわち、従来の酸化物系セラミックスの臨界温度を高
めて、高温で超伝導を有する酸化物系セラミックスの出
現が望まれている。従来の酸化物系セラミックスの超伝
導材はその臨界温度が高々90にであるから、工業的使
用に際しては大規模の冷却設備を必要として、これがた
めに工業化の途がはばまれているのである。よって、常
温で超伝導を有する物質が開発されると、超伝導材の工
業的利用が飛躍的に拡大される。
一方、イツトリウム系超伝導物質の成形法として、イツ
トリウム系超伝導物質を焼結してたとえば円盤状に成形
したり、薄膜化あるいは線材化の基礎的な研究がなされ
ているが、セラミックス系超伝導物質の薄膜技術は未だ
確立されていないと言っても過言ではない。
たとえば、セラミックス系の超伝導物質の薄膜化技術お
よび線材化技術が開発されると、超伝導物質の用途は飛
躍的に拡大する。
一般的なセラミックスのI8I膜化技術としては、プラ
ズマCVD法、スパッタリング法、イオンビーム法等が
知られている。
しかしながら、プラズマCVD法では、原料セラミック
スを活性化して得られるプラズマを基板(母材)に接触
させてセラミックス薄膜を形成しているので、造膜速度
が例えば0.31Lm/分程度であるから、工業的ある
いは実用的な造膜速度としてはかなり低いものである。
しかもプラズマCVD法では、減圧室内でホルダー上に
amされた母材に、キャリヤーガスで同伴されたプラズ
マを接触させるのであるから、母材の平坦な表面上に薄
膜を形成することができても、線材のような曲面全周に
薄膜を形成することが困難である。
また、スパッタリング法やイオンビーム法においても、
前記プラズマCVD法と同様に造膜速度が小さいので、
生産性が悪くて工業的ではない。
このような状況下において、本発明者らは、高い臨界温
度を有する超伝導材を製造する新規な方法として、大き
な造膜速度で高温超伝導物質の造膜を実現する、簡便な
超伝導材の新規な製造法として、あるいは、任意の形状
の表面たとえば平坦な表面および線材の周側面のような
曲面のいずれにも高温超伝導材を形成することができる
超伝導材の新規な製造法として、溶射法を利用した超伝
導材の製造方法を先に提案した。
本発明者らが提案した超伝導材の新規な製造方法は、概
略的に述べると、溶射装置内に供給した超伝導能を有す
る銅含有酸化物の粉末、および酸化銅の粉末を基材表面
に溶射することを内容とするものである。
前記提案に係る超伝導材の製造方法においては、例えば
配管すなわちチューブあるいはパイプ等を介して、超伝
導能を有する銅含有酸化物の粉末、および酸化銅の粉末
を溶射部内たとえば溶射ノズルに供給するのである。
本発明者らがその後さらに検討したところ、原料を収納
するフィーダーから溶射部内に配管を介して超伝導能を
有する銅含有酸化物の粉末、および酸化銅の粉末を供給
する際にしばしば配管内で粉末の不均一な供給ないし輸
送あるいは粉末の閉塞事故が生じる新たな問題点を発見
した。この現象は粉末特に超伝導能を有する銅含有酸化
物の粉末が微細になると顕著であり、32JL以下の粉
末でしばしば観察されるところであった。
本発明の目的は、前記問題点を解決することにある。
すなわち、本発明の目的は、超伝導材を製造する際に利
用する溶射装置に超伝導能を有する銅含有酸化物の粉末
、および酸化銅の粉末を供給するフィーダーあるいは配
管における粉末の不均一な供給あるいは閉塞事故を防止
し1円滑な原料粉末の輸送を実現して、溶射法による超
伝導材の製造方法を効率的なものにすることにある。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためにこの発明者が研究したところ
、溶射装置に原料粉末を移送する際に、有機化合物粉末
を混入せしめて、有機化合物粉末と前記超伝導能を有す
る銅含有酸化物の粉末および/または酸化銅とを輸送す
ることによって、フィーダあるいは配管中での不均一な
供給あるいは閉塞事故を低減することができることを見
出して本発明に到達した。
すなわち、前記目的を達成するための本発明の構成は、
超伝導能を有する銅含有酸化物の粉末と酸化銅の粉末と
を溶射部ご内に供給するに際し。
前記粉末に有機化合物粉末を混入せしめることを特徴と
する超伝導材原料粉末の供給方法である。
本発明において、超伝導材原料粉末を収納するフィーダ
ーと溶射部たとえばノズルとは配管により結合されてい
て、前記超伝導材粉末はフィーダーから配管中を通って
溶射部内に供給される。
超伝導材原料としては、超伝導能を有する銅含有酸化物
と銅酸化物を挙げることができる。
ここで、超伝導能を有するとは、第1図に示すように、
対象となる物質の粉末から形成した芯材をコイル中に挿
入したときのインダクタンスLを示す第1式において。
L=K (uπa2)N/l    (1)(ただし、
前記第1式において、Kは定数であり、PLは透磁率で
あり、aはコイルの半径であり、Nはコイルの巻き数で
あり、1はコイルの長さである。) aが4鵬璽であり、Nが50であり1文が10+w■で
あるときのインダクタンスLの低下(芯材を挿入しない
ときに比較して)がl鉢H以上となるような性質を言う
前記第1式におけるLがIgH未満であると、基材表面
に超伝導材原料粉末を容赦しても超伝導膜を形成するの
が困難である。
本発明における超伝導能を有する銅含有酸化物としては
、前記定義に従う限り特に制限がなく、種々の酸化物が
含まれる。具体的には、イツトリウム系酸化物、ストロ
ンチウム系酸化物、ユーロピウム系酸化物、ランタン系
酸化物などが挙げられる。
超伝導材を製造する場合、いずれの酸化物が好適である
かは実験により適宜に決定することができるのであるが
、イツトリウム系酸化物が好適な酸化物の一つである。
超伝導能を有する前記イツトリウム系酸化物は、通常、
Y Ba2Cu307−Xとして表わされる(ただし、
Xは7−Xが6.5〜6.8の範囲となるような数であ
る。)のであるが、前記式中においてBaの全部または
一部がストロンチウムなどの原子で置換されていても良
い。
超伝導能を有する前記イツトリウム系酸化物は、イツト
リウム酸化物と炭酸バリウムと酸化銅とをY:Ba二C
u  (原子比A)=1:2:3の割合で混合し、焼成
することにより得ることができる。
なお、前記イツトリウム酸化物と炭酸バリウムと酸化銅
との混合物を焼成する場合、各成分の平均粒径を0.3
〜1ルmの粒度に調製しておくのが好ましい。
前記焼成としては、前記原料を前記式における組成比と
なるような比率で配合し、その後、たとえば900〜9
70℃の範囲内の温度で1時間〜lO時間かけて加熱処
理をし、この加熱処理を2〜4回繰り返すのが望ましい
加熱処理の際の温度が900℃未満であると、超伝導能
を有する物質を得ることができないことがあり、また前
記温度が970℃を超えると結晶構造が変化して超伝導
能を有する物質を得ることができないことがある。
超伝導材原料である酸化銅としては、酸化第二銅が好ま
しい、この酸化第二銅は、何の前処理を施さない所謂グ
リーンパウダーであっても良く、また、前処理として加
熱処理をした酸化銅であっても良い。
もっとも、好ましいのは、加熱処理してなる酸化第二銅
である。この加熱処理の条件として、加熱温度は温度は
900〜970℃が好ましく、加熱時間は1−10時間
であり、加熱雰囲気については特に制限がないが酸化性
雰囲気であるのが好ましい。
前記酸化銅の平均粒径としては、lpm以下の範囲内に
あるのが好ましい。
前記溶射装置に供給する前記酸化銅の績としては、条件
によって相違して一概に規定することができないが、た
とえば溶射装置内でY−Ba−Cu−0系において、Y
; 1.Ha ;2に対してCu;3以上の原子比とな
るようにするのであれば特に制限がなく、通常、超伝導
能を有する銅含有酸化物特にイツトリウム系酸化物に対
して5〜25重量%、特に12〜20重量%が好ましい
本発明において重要なことは、超伝導材原料粉末を、フ
ィーダーから溶射部に移送する際に、有機化合物粉末を
混入せしめることである。
配管中に有機化合物粉末を混入せしめる方法は様々であ
り、超伝導材原料をフィーダーから溶射部へ供給する態
様に応じた適宜の方法を採用することができる。
たとえば、(1)超伝導能を有する銅含有酸化物粉末お
よび酸化銅を予め混合して一個のフィーダーに収納して
おき、この混合物を溶射部に供給する場合、前記混合物
に有機化合物粉末を添加し、有機化合物入りの超伝導材
原料粉末を配管を介して溶射部に供給する方法。
(2)超伝導能を有する銅含有酸化物粉末と酸化銅粉末
とを別々にフィーダーに収容し、別個の配管を介してそ
れぞれを溶射装置内に供給し、溶射装置内で初めて前記
超伝導能を有する銅含有酸化物と銅酸化物とを混合して
も良く、この場合には、前記超伝導能を有する銅含有酸
化物に有機化合物粉末を混合し、この混合物を前記配管
を介して溶射部に供給する方法、あるいは、前記超伝導
能を有する銅含有酸化物に有機化合物粉末を混合し、ま
た前記銅化合物粉末にも有機化合物を混合して、前記二
種の混合物をそれぞれ配管を介して溶射部に供給する方
法、 (3)超伝導山を有する銅含有酸化物粉末と酸化銅粉末
とを別々にフィーダーに収容し、別個の配管を介してそ
れぞれを溶射部内に供給し、溶射部内で初めて前記超伝
導能を有する銅含有酸化物と銅酸化物とを混合する場合
、および超伝導能を有する銅含有酸化物粉末および酸化
銅を予め混合して一個のフィーダーに収納しておき、こ
の混合物を溶射装置に供給する場合に、配管に有機化合
物粉末を移送する第2配管を接続し、超伝導能を有する
銅含有酸化物粉末および/または銅酸化物を移送する配
管中でこれらと有機化合物粉末とを混合する方法を挙げ
ることができ、配管中で有機化合物粉末を、超伝導材原
料とを混入せしめることができる。
ここで、前記有機化合物としては粉末となる低分子化合
物および高分子化合物のいずれも使用することができる
前記低分子化合物としては、たとえば、トリアコンタン
、ペンタトリアコンタン、テトラコンタン、ドリアコン
チン、ペンタトリアコンチン、テトラコンチンなどの飽
和または不飽和の脂肪族炭化水素、ヘキサコシルベンゼ
ン、ノナコシルベンゼン、ヘキサトリアコンチルベンゼ
ン、p−yルフェニル、p−クアテルフェニル、p−キ
ンクフェニル等の芳香族炭化水素、ボルナン、ポルネオ
ール、フロイン飽和もしくは不飽和の脂環族炭化水素ま
たは複素環化合物などが挙げられる。
前記高分子化合物としては、熱硬化性樹脂および熱可塑
性樹脂が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリオレフィン
樹脂、塩化ビニル樹脂およびその共重合樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、酢酸ビニル系樹脂。
ポリスチレンおよびその共重合樹脂等の一般用樹脂、ポ
リアミド系mWI、ポリアセタール、ポリカーボネート
、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイ
ドおよびノリル樹脂、ポリスルフォン等のエンジニアリ
ングプラスチックが挙げられる。
前記ポリオレフィン樹脂としては、たとえば。
超高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中、低密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエ
チレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタ
クチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン
等のポリプロピレン、ポリブテン、4−メチルペンテン
−1樹脂等が挙げられ、また、この発明においては、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロピレン−
塩化ビニル共重合体等のオレフィンとの共重合体をも使
用することができる。
前記塩化ビニルの共重合樹脂としては、たとえば、塩化
ビニル−酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合樹脂、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合樹脂
等が挙げられる。
前記酢酸ビニル系樹脂としては、たとえば、酢酸ビニル
樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラ
ール等が挙げられる。
前記ポリスチレンの共重合樹脂としては、たとえば、A
BS樹脂、SAN樹脂、AC5樹脂等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、たとえばナイロン6、+イ
ロン8.+イロン11.+イロン66、ナイロン610
等が挙げられる。
前記ポリアセタールは、単一重合体であっても共重合体
であってもよい。
前記ポリカーボネートとしては、たとえば、ビスフェノ
ールAとホスゲンとから得られるポリカーボネート、ビ
スフェノールAとジフェニルカーボネートとから得られ
るポリカーボネート等が挙げられる。
前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、たとえば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記各種の高分子の中でも熱可塑性樹脂が好ましく、中
でもポリオレフィン樹脂が好ましく、特にポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、およびポ
リブタジェンなどが好ましく、さらにはポリエチレン樹
脂およびポリプロピレン樹脂が好ましい。
配管中に供給される前記有機化合物の粉末は、粉末状、
ビーズ状、フレーク状などの種々の態様で供給すること
ができ、特に粉末状であるのが好ましい。
また、前記有機化合物は1通常、粒径が1〜50gm、
好ましくは10〜25pmであるのが好ましい。
前記有機化合物粉末の配合量は、溶射条件により相違し
て一概に規定することができないが、超伝導物を有する
銅含有酸化物に対して通常1重量%以上、好ましくは3
〜20重量%である。
配管中を前記超伝導材原料粉末および有機化合物粉末を
輸送するに際して、キャリヤーガスとして、たとえばア
ルゴン、酸素などを使用することができる。
前記溶射装置は、前記超伝導能を有する銅含有酸化物特
に前記イツトリウム系酸化物の粉末と前記酸化銅の粉末
と前記有機化合物の粉末とを供給し、これをプラズマと
共に基材表面に溶射することができれば特に制限がない
溶射装置として、公知の溶射装置を使用することができ
、たとえば、プラズマ溶射装置、フレームジェット溶射
装置、爆発溶射装置を使用することができる。
本発明の方法では、超伝導材原料粉末に有機化合物粉末
を混入せしめるので、前記超伝導材原料の溶射部への輸
送が円滑になり、溶射部たとえばノズルから前記超伝導
材原料と前記有機化合物とを溶射した時、有機化合物は
殆ど燃焼するので、超伝導材原料による超伝導材の製造
に前記有機化合物が悪影響を及ぼすこともない。
さらに本発明者等の研究によると、前記溶射装置によっ
て、前記超伝導材原料と有機化合物とを例えば大村上に
溶射すると、超伝導材としての性能特にマイスナー効果
あるいは臨界電流値(Jc)がかなり改善されることが
ある。この理由については今のところ明確ではない。
[実施例] 次に、溶射法による超伝導材の製造方法に本発明を適用
した場合を実施例として、本発明をさらに具体的に説明
する。
超伝導材を製造する場合、溶射部内に供給した前記イツ
トリウム系酸化物の粉末と前記酸化銅の粉末と有機化合
物の粉末とを溶射して、プラズマを基材表面に接触させ
る。
溶射法としては、プラズマ溶射法およびフレームジェッ
ト溶射法あるいは爆発溶射法が好ましい。
フレームジェット溶射法は、たとえば酸素−アセチレン
炎を熱源とし、たとえば約3.000℃に加熱した酸素
−アセチレン炎中に溶射粉末を投入し、キャリヤーガス
によって、この燃焼炎をノズルから噴出させると共に前
記溶射粉末を十分な溶融状態で噴出させ、基材表面に高
速度で前記溶射粉末を衝突させる手法である。
また、プラズマジェット溶射法は、たとえば、直流アー
ク放電により陰極とたとえば水冷ノズル陽極との間に直
流アークを発生させ、供給する作動ガスをこのアークに
よって加熱し、これによって発生した超高温プラズマを
プラズマジェットとしてノズルから噴出させると共に、
キャリヤーガスにより前記粉末を前記直流アーク内に供
給することによって前記粉末を溶融し、このプラズマジ
ェットの中に吹き込み、かつ加速してノズルから噴出さ
せる所謂プラズマ溶射法により、原料粉末を含むプラズ
マを基材に高速で接触させる手法である。
プラズマ溶射法の場合、前記作動ガスとして、アルゴン
、ヘリウム、窒素、水素あるいはこれらの混合ガスを使
用することができる。前記作動ガスの種類に応じてプラ
ズマジェットを還元性にしても良いのであるが1本発明
においては作動ガス中に酸素ガスを加えて酸化性のプラ
ズマジェットとするのが好ましい。
プラズマジェットを酸化性にすると、基材表面に形成さ
れるセラミック物質中の酸素含有量の低減を防止して超
伝導材を有利に形成することができる。換言するとする
と、還元性のプラズマジェットでは、基材表面に超伝導
材が形成されないことがある。
また、キャリヤーガスとしては、たとえばアルゴン、酸
素などを使用することができる。
溶射法により基材表面に超伝導材を形成する場合、プラ
ズマを発するノズル先端と基材表面との距離には注意す
べきである。
プラズマ溶射装置を採用するにせよ、フレー溶射部−2
ト溶射装2を採用するにせよ、溶射装置のノズル先端と
基材表面との距離を85mm以上、好ましくは85〜1
40m−の距離に維持するのが望ましい。
85+u+よりも距離が短いと、基材表面に超伝導材の
形成されないことがある。また、ノズル先端と基材表面
との距離が140腸■を超えると、基材表面に付着する
超伝導材の基材に対する密着性が低下し、剥離し易い膜
となる傾向を生じる。
なお、溶射は、大気中で行なっても良いし、また密閉さ
れた容器内で行なってもよい。
前記基材としては、高温のフレームジェットあるいはプ
ラズマジェットに対して#熱性を有する部材であれば特
に制限がなく、たとえば、鉄、コバルト、ニッケル、チ
タン、銅、亜鉛、アルミニウムなどの金属およびこれら
金属の合金たとえばあるいはケイ素などの半金属、ガラ
ス、窒化ケイ素のような窒化物および炭化ケイ素のよう
な炭化物などのセラミックス、ならびに炭素繊維などを
挙げることができる。また、場合により、基材として、
耐熱性の合成樹脂も使用することができる。これら各種
の基材の材質の中でも銅、部分安定化ジルコニア等が好
ましい。
前記基材の形状には、超伝導材付きの基材をどのような
用途に供するのかにより適宜に決定され、たとえば、平
板状態であっても良いし、また線状であってもよい。
溶射により基材の表面に形成する超伝導材の厚みは、そ
の膜付き基材をどのような用途に供するかにより相違す
る。
特筆す可きことは、前記銅含有酸化物特にイツトリウム
系酸化物と前記酸化銅とを溶射すると、超伝導材を形成
することができるのであるが、前記銅含有酸化物特にイ
ツトリウム系酸化物と前記酸化銅と前記有機化合物とを
溶射すると、大幅な臨界電流値(Jc )の改善が見ら
れることである。
ともかく、超伝導材原料粉末に有機化合物の粉末を混入
せしめると、フィーダーおよび配管中での超伝導材原料
の不均一な供給あるいは粉末の閉塞事故を防止すること
ができるだけでなく、超伝導材原料粉末と有機化合物粉
末とを溶射することにより、優れた臨界電流値(Jc 
)を有するものを得ることができるのは驚く可きことで
ある。
(実施例1) 平均粒径IBmの酸化第一銅、平均粒径0.7終mの酸
化イツトリウムおよび平均粒径0.74mの炭酸バリウ
ムとをY:Ba:Cu−(原子比A)=1:2:3の割
合で混合した。この混合物を950℃で8時間かけて加
熱する高温熱処理を2回行なった。
高温熱処理後の混合物を細長のガラス容器に詰めてこれ
を芯材とし、第1図に示すコイル装置により、芯材を入
れないときと入れたときとのインダクタンスの変化を調
べたところ、3.2.Hのインダクタンス低下があった
すなわち、熱処理後のこの混合物は超伝導能を有する。
一部、950℃で8時間の高温処理を行ない、かつ平均
粒径がlJLmの酸化第二銅の焼成粉末を得た。
次いで、前記混合物を粒径が32ALm以下となるよう
に分級し、分級した混合物100重量部と前記焼成粉末
の酸化第二銅15重量部とポリエチレン粉末8重量部と
を混合し、これを溶射装置プラズマトロン[プラズマダ
イン社製]にて、銅基板(縦横5cm、厚み1.2m■
)の表面にプラズマ溶射した。
溶射条件は以下の通りであった。
作動ガスの種類  アルゴン、ヘリウムキャリヤーガス
の種類  酸素 溶射厚      1100p ノズル先端と基材との距離140履■ 前記銅基板の表面に形成された膜につき、四端子法によ
り臨界電流値(Jc)を測定した結果、常温でJcは5
10mAであった。
また、溶射を緑返して多数の膜を形成したが、溶射装近
におけるフィーダーおよび配管における超伝導材粉末の
不均一な供給、あるいは閉塞事故が無かった。
(実施例2) 平均粒径1pmの酸化第一銅、平均粒径0.フルmの酸
化イツトリウムおよび平均粒径0.7 pLmの炭酸バ
リウムとを重量比1:2:3となる割合で混合した。こ
の混合物を950℃で8時間かけて加熱する高温熱処理
を2回行なった。
高温熱処理後の混合物を細長のガラス容器に詰めてこれ
を芯材とし、第1図に示すコイル装置により、芯材を入
れないときと入れたときとのインダクタンスの変化を調
べたところ、3.2JLHのインダクタンス低下があっ
た。
すなわち、熱処理後のこの混合物は超伝導能を有する。
次いで、この混合物を粒径が32pm以下となるように
分級した。
一部、こ°れとは別に950℃で8時間の高温処理を行
なって乎均粒径1ルm以下の酸化第二銅の焼成粉末を製
造した。
そして、超伝導能を有する粉末を溶射装置プラズマトロ
ン[プラズマダイン社製]にて溶射すると同時に、前記
酸化第二銅の焼成粉末およびポリエチレン粉末を別位置
から溶射するようにして、銅基板(直径1mm)にプラ
ズマ溶射した外は、前記実施例1と同様に溶射した。。
溶射条件は以下の通りであった。
作動ガスの種類  アルゴン、ヘリウムキャリヤーガス
の種類  酸素 溶射部      IQOJLrn ノズル先端と基材との距離  140厘鵬前記銅基板の
表面に形成された膜につき、四端子法により臨界電流値
(Jc)を測定した結果、常温でJCは720mAであ
った。
また、溶射を訝返して多数の膜を形成したが、溶射装置
におけるフィーダーおよび配管における超伝導材の不均
一な供給あるいは閉塞事故が無かった。
[発明の効果] 本発明によると、超伝導材原料を収納したフィーダーか
ら溶射部に超伝導材原料を移送する際、有機化合物を混
入せしめることによって移送途中での不均一供給あるい
は閉塞事故を防止し、超伝導材原料の移送を円滑なもの
とすることができる。と同時に債れた臨界電流値(Jc
)の超伝導材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はインダクタンスを測定するコイル装置の説明図
である。 特許出願人   日機装株式会社

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)超伝導能を有する銅含有酸化物の粉末と酸化銅の
    粉末とを溶射装置内に供給するに際し、前記粉末に有機
    化合物粉末を混入せしめることを特徴とする超伝導材原
    料粉末の供給方法。
  2. (2)前記銅含有酸化物がイットリウム系酸化物である
    前記特許請求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の
    供給方法。
  3. (3)前記イットリウム系酸化物が、酸化イットリウム
    、炭酸バリウムおよび酸化銅をY:Ba:Cu(原子比
    A)=1:2:3の割合で配合した混合物を熱処理して
    なる前記特許請求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉
    末の供給方法。
  4. (4)前記酸化銅が加熱未処理のものである前記特許請
    求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法。
  5. (5)前記酸化銅が加熱処理されたものである前記特許
    請求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法
  6. (6)前記有機化合物が高分子化合物である前記特許請
    求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法。
  7. (7)前記有機化合物が熱可塑性樹脂である前記特許請
    求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法。
  8. (8)前記有機化合物がポリオレフィン樹脂である前記
    特許請求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給
    方法。
  9. (9)前記有機化合物がポリエチレン樹脂、ポリプロピ
    レン樹脂、ポリブテン樹脂およびポリスチレン樹脂より
    なる群から選択される少なくとも一種である前記特許請
    求の範囲第1項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法。
  10. (10)前記有機化合物がポリエチレン樹脂および/ま
    たはポリプロピレン樹脂である前記特許請求の範囲第1
    項に記載の超伝導材原料粉末の供給方法。
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JP2014527575A (ja) * 2011-07-25 2014-10-16 エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEckart GmbH 基材コーティングのための方法、およびそのような方法における添加剤含有粉末化コーティング物質の使用

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