JPH01154888A - ディスクホイールの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はディスクおよびリムから成るディスクホイール
の製造方法に関するものである。

（従来の技術） 従来より、車両のディスクホイールを構成するディスク
およびリムの溶着にはハブ孔、取付孔および外側面等が
予め加工されたディスクをリムの内周へ嵌合して、該デ
ィスクのフランジ端部とリムとの接触面を炭酸ガスアー
ク溶接によって溶着し完成品を得るものが一般的であっ
た。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、このような従来のディスクとリムとの炭酸ガス
アーク溶接にあっては、その加工時間が長いものであり
、製品の熱影響部が大きなものであると共に、製品の寸
法精度も好ましいものではなかった。そしてこれらの問
題点を解決することは困難であり、現在その解決手段も
限界に達している。

そこで本発明の発明者は、ディスクをリムへ圧入する手
法や加工時間が短く、熱影響部の小さい摩擦圧接に注目
し、実験、研究を重ねた。摩擦圧接は、他の抵抗溶接等
に比べてエネルギー効率が高いため要する入力が小さく
、また圧接条件の設定および制御が容易であり、接合部
が完全に融合するために溶接強度が高く、更には異種材
料間においても容易に行えるものであって、その利用価
値は大きなものであるが、上述のようなディスクとリム
の溶着には未だ利用されていないものである。

一方、このような摩擦圧接によってディスクとリムを溶
着させる場合、特にリムを固定、設置しておき、ディス
クを回転させてリムの円筒部端面へ押圧して摩擦圧接さ
せる場合には、該ディスクが摩擦圧接装置からの回転力
および推力を受けることになる。また圧入による製造に
おいてもディスクには多大な推力が作用することになる
。そのために、従来の製造工程のようにディスクを予め
仕上げ加工した後、上述したようにリムへ溶若若しくは
圧入させようとすると該ディスクが前記回転力および推
力によって変形するという不具合があるため実用性に乏
しかった。また近年、デザイン性に優れたアルミ合金製
のディスクホイールが多用されつつあり、このようなア
ルミホイールに圧入若しくは摩擦圧接法を適用しようと
する場合、アルミ合金は軟く、展延性に富むために上記
変形が更に起こり易いものとなる。

本発明はこのようにディスクとリムを圧入若しくは摩擦
圧接する際に上記変形を防止する製造方法を得ることを
目的とするものである。

尚、上述したような摩擦圧接に関する従来技術として特
公昭６１−５１５３４号公報に示されるような回転摩擦
溶着機がある。

（問題点を解決するための手段） 前記の点に鑑みて本発明は、鋳造成形されたディスクを
リムに圧入若しくは摩擦圧接するようにしたディスクホ
イールの製造に当たり、前記ディスクにはその成形時に
表面へ複数箇所に補強リブを設け、該ディスクをリムに
圧入若しくは摩擦圧接し、その後、前記補強リブを除去
するディスクホイールの製造方法に係るものである。

（作用） 上記構成による本発明の作用として、鋳造成形されたデ
ィスクにはその表面へ複数箇所に補強リブが設けられた
状態でリムに圧入若しくは摩擦圧接されるために、その
加工時に加工装置からの回転力および推力によって変形
することがないものである。

（実施例） 次に本発明における実施例を図面に沿って説明する。

〈第１実施例〉 本例は鋳造成形されたディスクをリムへ摩擦圧接する場
合である。

先ず、本発明であるディスクホイールの製造方法の摩擦
圧接工程に用いられる摩擦圧接装置について説明する。

第１図および第２図に示すように本実施例に用いられる
装置は縦型摩擦圧接装置１であって、該縦型摩擦圧接装
置１は台盤２上に載置されたリム位置決め手段３および
その上方でリム４の回り止めとなる内外周のリムクラン
プ５，６、更にその上方に位置されたディスク７の位置
決め手段８、該ディスク７を保持する内外周のディスク
クランプ９，１０を主要部として構成されている。

台盤２は周知の工作機械と同様に、重力の方向に対して
垂直な基準面を有するものであって、その略中央部には
後述する内周リムクランプ５の油圧シリンダ５ａが挿入
される挿入孔２ａが穿設されている。

リム位置決め手段３は上記台盤２上に載置された基板３
ａと更にその上方に設けられたアタッチメント３ｂから
なり、各々は台盤上にボルト止め等により固定されてい
ると共に、その中央部には後述する内周リムクランプ５
の一端が挿入されるべく中心孔３ｃ、３ｃが貫通されて
いる。また、アタッチメント３ｂは適用されるリム４の
内周面４ａに合致した形状の外周面３ｄを有して該リム
４の水平方向の位置決めを図っている。従って、多種類
のリムを適用する装置の場合は該アタッチメント３ｂは
リム４の内径および内周形状に応じて交換されるもので
ある。

内周リムクランプ５は折曲されたクランプアーム５ｂが
その折曲部付近を中心に回動自在となるよう装置本体側
（第２図鎖線２ｂ）へ枢支されると共に、その下端が連
結棒５ｃを介して油圧シリンダ５ａ内のピストンロッド
上端５ｄに枢支されたリンク機構からなるものであって
、該油圧シリンダ５ａの作動によってクランプアーム５
ｂはすム４の半径方向へ拡張自在な構造となっている。

尚、該リンク機構は同心円上の３箇所、即ち１２０°の
角度間隔を有して設けられ、上記油圧シリンダ５ａの作
動によって連動されるものである。

更に、クランプアーム５ｂ先端のリム内周面４ａとの当
接爪５ｅはリム４の内径に応じて交換自在、若しくは伸
縮自在となっている。

外周リムクランプ６は上記内周リムクランプ５に対面し
た箇所、即ち３箇所に設けられると共に、その一端には
リム４の外周面４ｂに略近似した形状のクランプ爪６ａ
を有するものであって、油圧装置６ｂによってリム４の
半径方向へ移動自在となっている。

ディスク位置決め手段８はディスク７の中央に穿設され
たハブ孔７ａへ挿入される中央突部８ａが設けられた円
盤状部材であって、後述する外周ディスククランプ１０
が取付けられたものである。

上記中央突部８ａはハブ孔７ａの内径と合致してディス
ク７の水平方向の位置決めとなるために、多種類のディ
スクを適用する装置においてはハブ孔７ａの径に応じて
交換されるものである。

内周ディスククランプ９はディスク７外縁の湾曲部７ｂ
内周を外方へ押圧して該ディスクを保持するものであっ
て、クランプアーム９ａの上端はクランプアーム連結部
材９ｂを介して楔部材９ｃへ当接自在に設けられている
。クランプアーム連結部材９ｂは同心円上の３箇所でデ
ィスク７の半径方向へ移動可能に設けられたものであっ
て、その傾斜面９ｅは楔部材９ｃの傾斜面９ｄと間隙を
隔てて同傾斜角度を有しており、他端９ｆはクランプア
ーム連結部材９ｂから折曲された部分であって上記クラ
ンプアーム９ａが図示省略したボルト止め等により着脱
自在に取付けられている。楔部材９ｃは本装置の回転主
軸１１内へ挿通されると共に、上下方向へ移動可能であ
る。

外周ディスククランプ１ｏは上述の如くディスク位置決
め手段８の外周縁に取付けられたものであって、上記内
周ディスククランプ９のクランプアーム９ａと対面した
位置で、ディスク位置決め手段８の下面へ突設して取付
けられたものである。

次に本発明であるディスクホイールの製造方法を工程を
追って説明する。

先ず、ディスク７が摩擦圧接されるリム４（第３図参照
）を従来から周知のスチール製板材のロール加工によっ
て成形する。その成形後、摩擦圧接部１２となる円筒部
端面４ｃを摩擦圧接時にディスク７の摩擦圧接面７ｃが
当接し易いように加工しておく。

一方、上記リム４の円筒部端面４ｃへ摩擦圧接されるデ
ィスク７をアルミ合金のダイカスト等の鋳造加工によっ
て成形する。その成形時には第４図に示すようにディス
ク７の表面の凹部７ｄへ複数箇所（本実施例では４箇所
）に補強リブ１３を成形しておく。該補強リブ１３は第
５図（断面図）に示すようにディスク７の表面に僅かに
突設されたものであって、後述の如く摩擦圧接後には削
除されるものである。この時の鋳ばなし状態のディスク
（第４図）は後述するハブ孔７ａ、取付孔７ｅおよび飾
り孔７ｆ等が設けられておらず、しかも肉厚の厚い状態
となっている。その後、該ディスク７の摩擦圧接面７ｃ
を加工すると共に前述した摩擦圧接装置との当接部、即
ちハブ孔７ａおよび湾曲部７ｂを穿孔、研削加工してお
く。その他の部分は前記鋳ばなし状態のままで肉を残し
ておく。

次に上述の如く成形されたリム４およびディスク７の摩
擦圧接装置による摩擦圧接工程について説明する。

先ず、第２図に示すように台盤２上に載置されたリム位
置決め手段３のアタッチメント３ｂ上方からリム４を挿
入載置することによって該刀ム４は水平方向に位置決め
され、そして油圧シリンダ５ａの作動により内周リムク
ランプ５のクランプアーム５ｂを矢印Ａの方向に回動さ
せてリム当接爪５ｅをリム内周面４ａへ押圧させると共
に、外周リムクランプ６のクランプ爪６ａをリム４便、
即ち矢印Ｂ方向へ移動させてリム当接爪５ｅ、クランプ
爪６ａによってリム４を挟持してリムの回り止めをする
。この時に冬瓜の移動量を調整することによりリムの真
円度を良好にしておく。次にディスク７のハブ孔７ａを
ディスク位置決め手段８の中央突部８ａへ嵌合させた後
、楔部材９Ｃを下方へ移動することにより（矢印Ｃ）、
傾斜面９ｄがクランプアーム連結部材９ｂを外方、即ち
矢印り方向へ拡張する。その拡張に伴ってディスク７は
クランプアーム９ａと外周ディスククランプ１０との間
で挟持されて保持される。この時、ディスク７は前述し
た如く、補強リブ１３が設けられていると共に厚肉とな
っているために変形することがない。以上の操作によっ
てリム４およびディスク７は心合せされた状態で本装置
１への取付けが完了する。その後、回転主軸１１を回転
させると共に下降させると、保持されたディスク７の摩
擦圧接面７ｃは回転状態においてリム４の円筒部端面４
ｃと接触する（第６図（ａ）参照）。更にディスク７を
下降させるとディスク７とリム４の接触面の摩擦によっ
て摩擦熱が発生し、圧接部が溶融する。そして、その溶
融部分は第６図（ｂ）に示すように圧接部の内外周へ渦
巻き状のバリ１４として発生、延出する。この時、ディ
スク７は摩擦圧接装置１から回転力およびリム４へ押圧
される推力を受けるが、該ディスク７は前述の如く成形
されているために第７図の鎖線で示すような変形が防止
され、所定形状を保ってリム４へ押圧される。その後、
上記回転を停止すると溶融部が結合してディスク７とリ
ム４とは強固に圧接されたものになる。その摩擦圧接後
、ディスク７の表面の補強リブ１３を切削加工して除去
するに伴って表面を研削し、その後取付孔７ｅ、飾り孔
７ｆを穿孔加工し、更にリム４の外周面および内周面へ
発生したバリ１４を切削することによって完成品（第８
図参照）となる。

このように摩擦圧接でディスクとリムを溶着させる場合
には、従来の炭酸ガスアーク溶接等に比べ溶接時間が１
／４〜１１５に短縮されると共にその熱影響部も少なく
なり、完成品の寸法精度も向上されたものとなる。また
、摩擦圧接時において、ディスクはその鋳造成形時に補
強リブが設けられた状態でリムと摩擦圧接されることに
よって。

摩擦圧接装置からの回転力および推力による変形は防止
されている。

く第２実施例〉 本例は鋳造成形されたディスクをリムの内周面へ圧入し
てディスクホイールを製造する場合であって、特に第１
実施例との相違点について述べる。

本例の圧入工程に用いられる圧入装置は第９図に示すよ
うに台盤２上に載置されたリム位置決め手段３およびそ
の上方でリム４の回り止めとなる外周リムクランプ６、
更にその上方に位置されたディスク７の位置決め手段８
を主要部として構成されている。

台盤２、リム位置決め手段３、外周リムクランプ６は第
１実施例における装置と略同様である（第９図において
第１実施例と同じ部材には同符号を付す）。

ディスク位置決め手段８はディスク７の中央に穿設され
たハブ孔７ａへ挿入される中央突部８ａが設けられ、該
中央突部８ａはその中心部にディスク７を保持するため
の鍔付きボルト８ｂが螺入。

されるネジ部８Ｃが設けられている。尚、該ディスク位
置決め手段８はハブ孔７ａの内径と合致してディスク７
の水平方向の位置決めとなるために、多種類のディスク
を適用する装置においてはハブ孔７ａの径に応じて交換
されるものである。

上述した装置によって圧入されるリム４とディスク７は
第１実施例と同様に成形され、特にディスク７は第１０
図に示すようにその端ｍ７ｇが下方へ湾曲された形状と
なっていると共にディスク表面には補強リブ１３が設け
られている。そして圧入加工時にはディスク７を保持し
たディスク位置決め手段８がリム４側へ下降し、ディス
ク端縁７ｇがリム４のビードシート部分４ｄへ圧入嵌合
される（第１１図参照）。この圧入時にディスク７は装
置からの推力を受けるが、該ディスク７は前述の如く補
強リブ１３が設けられると共に、鋳ばなし状態であって
厚肉となっているために第１１図の鎖線で示すような変
形が生じることはないものである。該圧入の後、補強リ
ブ１３の切削、ディスク表面の研削、穿孔加工および必
要に応じて接触部を溶接することによって完成品（第１
２図参照）となる。尚、ディスク位置決め手段８は。

第１３図に示すように油圧袋［８ｄによって作動される
ディスク保持爪８ｅを具備した構成とすることも可能で
ある（保持解除状態を鎖線で示す）。

また、水筒１および第２実施例においてはディスクをア
ルミ合金製としたが本発明はこれに限らず、マグネシウ
ム合金の鋳造加工によるものでも良く、その他の材料へ
も適宜変更可能である。

（発明の効果） 上述の如く本発明によればディスクにはその成形時に表
面へ複数箇所に補強リブを設け、該ディスクをリムに圧
入若しくは摩擦圧接することによって、その加工時に加
工装置からの回転力および推力によってディスクが変形
することなくディスクホイールを製造することができる
。更に、これまで炭酸ガスアーク溶接が一般的であった
ディスクホイールを構成するディスクとリムの溶着にお
いて、摩擦圧接を採用した場合には、従来に比べてディ
スクホイールの加工時間が短縮されると共に、摩擦圧接
部は熱影響部分が小さいために材料の変質および接合強
度の低下が抑制されて製品の寸法精度も良好なものとな
るという効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第８図は本発明の第１実施例を示し、第１図
は縦型摩擦圧接装置の一部を破断した正面図、第２図は
その一部を拡大し、ディスクおよびリムが取付けられた
状態を示す一部破断縦断面図、第３図はリムのロール加
工後を示す斜視図、第４図はディスクの鋳ばなし状態を
示す斜視図、第５図は第４図の■−■線に沿った縦断面
図、第６図はディスクおよびリムの摩擦圧接作業を示す
縦断面図、第７図はディスクの変形を鎖線で示した圧接
部周辺の縦断面図、第８図は完成品（ディスクホイール
）を示す斜視図で、また第９図乃至第１３図は本発明の
第２実施例を示し、第９図は圧入装置にディスクおよび
リムが取付けられた状態を示す一部破断縦断面図、第１
０図はディスクの鋳ばなし状態を示す斜視図、第１１図
はディスクがリムへ圧入された状態で、ディスクの変形
を鎖線で示した縦断面図、第１２図は完成品（ディスク
ホイール）を示す斜視図、第１３図はディスク位置決め
手段の他の例を示す縦断面図である。 ４・・・・・・リム、７・・・・・・ディスク、７ａ・
・・・・・ハブ孔。 ７ｂ・・・・・・湾曲部、７Ｃ・・・・・・摩擦圧接面
、７ｄ・・・・・・凹部、７ｅ・・・・・・取付孔、７
ｆ・・・・・・飾り孔。 特　許　出　願　人　　マツダ部品工業株式会社代　　
　　理　　　　人　　　　１）　　中　　　清　　　−
第１図 第２　図 第３図 第９図 第１１図 第１３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋳造成形されたディスクをリムに圧入若しくは摩
   擦圧接するようにしたディスクホイールの製造に当たり
   、前記ディスクにはその成形時に表面へ複数箇所に補強
   リブを設け、該ディスクをリムに圧入若しくは摩擦圧接
   し、その後、前記補強リブを除去するディスクホイール
   の製造方法。