JPH01153847A - 自動変速機用ブレーキ装置 - Google Patents

自動変速機用ブレーキ装置

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JPH01153847A
JPH01153847A JP62313565A JP31356587A JPH01153847A JP H01153847 A JPH01153847 A JP H01153847A JP 62313565 A JP62313565 A JP 62313565A JP 31356587 A JP31356587 A JP 31356587A JP H01153847 A JPH01153847 A JP H01153847A
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oil
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brake
hydraulic
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Yasunori Nakawaki
康則 中脇
Umihiro Ushijima
牛島 薄三宏
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、車両用の自動変速機において所定の変速段
を設定するために′fi星歯車機構におけるサンギヤな
どのプラネタリギヤ要素の回転を阻止するブレーキ装置
に関し、特にバンドブレーキ装置に関するものである。
従来の技術 周知のように自動車用の自動変速機は、遊星歯車機構や
差動歯車機構を二組もしくは三組使用し、それらの歯車
機構を構成する三要素(すなわち遊星歯車機構であれば
サンギヤおよびキャリヤならびにリングギヤ、差動歯車
機構であればリングギヤおよびこれに噛合する一対のサ
イドギヤ)のいずれかの要素を固定し、かつ他の二要素
を入力部材および出力部材とすることにより適宜の変速
比を得るよう構成されている。その−例を第4図に模式
的に示してあり、ここに示す歯車変速装置は二組の遊星
歯車機構1.2を使用してオーバードライブを含む前進
4段・後進1段の変速段を冑るよう構成したものである
すなわちトルクコンバータ3に接続しである入力軸4と
第4図における左側の第1遊星歯車機栴1におけるサン
ギヤ5との間に第1クラツチC1が設けられ、また第2
遊星歯車纒構2におけるキャリヤ6どの間に第2クラツ
チC2が設けられ、さらに第2M星歯車機構2における
サンギヤ7との間に第3クラツチC3が設けられている
。また第1遊星歯車機構1におけるキャリヤ8はカウン
タギヤなどの出力部材9に連結される一方、第2M星歯
車fR構2のリングギヤ10に連結されており、また第
1遊星歯車引1のリングギヤ11は第2M%歯車[2の
キャリヤ6に連結されている。第1遊星歯車機栖1にお
けるリングギヤ11およびこれと一体の第2遊星歯車機
構2のキャリヤ6の逆回転(入力軸4の回転方向とは反
対方向の回転)を阻止する第1の一方向りラッチF1が
ケース12との間に設けられ、この第1の一方向りラッ
チF1と並列に多板ブレーキである第1ブレーキB1が
設けられている。さらに第1遊星歯車R構2のサンギヤ
7の回転を阻止するバンドブレーキである第2ブレーキ
B2がケース12との間に設けられ、そのサンギヤ7と
入力軸4との間には、前記第3クラツチC3と並列に第
4クラツチC4および第4クラツチC4と直列にサンギ
ヤ7の入力軸4に対して正方向の相対回転を阻止する第
2の一方面クラッチF2が設けられている。
上記の歯車変速装置を備えた自動変速機で設定される変
速段は第1表の通りであり、第1表中O印は係合状態で
あることを示し、7欄は非係合状態であることを示し、
(0)はエンジンブレーキ時に係合状態であることを示
している。
第  1  表 第1表に示すように、第1クラツチC1を係合させて第
1M星歯車llI41のサンギヤ5に入力すれば、それ
に伴うリングギヤ11の逆回転が第1の一方面クラッチ
[1によって阻止され、その結果、第1遊星歯車は憫1
が減速作用を行なって前進第1速となる。この場合、第
1ブレーキB1を係合させてリングギヤ11を正逆いず
れの方向に対しても固定すれば、エンジンブレーキを効
かせることができる。前進第1速の状態では第2M星歯
車1[2のサンギヤ7が逆回転しているが、これを第2
ブレーキB2によって固定すれば、前進第2速になる。
また第2クラツチC2を係合し第2ブレーキB2を解放
すれば、各遊星歯車機tI41゜2において二要素から
の入力になるので、全体が一体となって回転し、したが
って増減速のない、すなわち変速比が“1”の前進第3
速になる。この状態で第4クラツチC4を係合する。こ
の前進第3速の状態で第1クラツチC1を解放すると、
前記第4クラツチC4が係合しているので、第2の一方
面クラッチF2が係合し、実質上、サンギヤ7が入力軸
4に連結されて前進第3速が維持される。したがってこ
の状態から第2ブレーキB2を作用さぜれば、第2の一
方面クラッチF2の係合が外れてサンギヤ7の正回転が
阻止され、その結果、変速比が“1′より大きい前進第
4速くオーバードライブ段)になる。そして後進時には
第3クラツチC3を係合させて第2M星歯車1構2にお
けるサンギヤ7から入力し、かつ第1ブレーキB1によ
ってキャリヤ6の正回転を阻止すれば、リングギヤ10
すなわち出力部材9が逆回転して後進段となる。
ところで自動変速機では所謂変速ショックのないスムー
スな変速を行なうことが重要な課題であり、そのために
従来一般には、歯車変速装置に一方面クラッチを絹込み
、また油圧制御回路にタイミングバルブやアキュムレー
タを多用してクラッチやブレーキの係合タイミングの適
正化を図っている。しかしながら一方向クラッチやタイ
ミングバルブなどを多用すると、自動変速機の構成部材
が増加することになるから、重量の増加や価格の高騰を
招くことになる。
そこで本出願人は、全体としての機構を複雑化せずに変
速ショックの解消に有効に作用させることのできるブレ
ーキ装置を既に提案した(特願昭62−101477号
)。このブレーキ装置は、ブレーキバンドを締付けるた
めのプッシュロッドを動作させるサーボシリンダを前後
動自在とし、かつそのサーボシリンダに弁機構を組込み
、プッシュロッドによる締付は方向とは反対方向に回転
体くすなわちブレーキドラム)が回転した場合にサーボ
シリンダが移動するとともに弁機構が開いてサーボ油圧
を排圧し、ブレーキを解放するよう構成したものである
。したがってこのブレーキ装置では、ブレーキドラムの
回転によって制動の解除を行なわせることができるので
、タイミングバルブなどの複雑な機構を用いずに変速シ
ョックを回避できる。
発明が解決しようとする問題点 しかるに本出願人が既に提案した上記のブレーキ装置を
、例えば第4図に示す第2ブレーキB2として使用する
場合、この第2ブレーキB2は前進第2速で逆回転方向
に対して制動を行ない、また前進第4速で正回転方向に
制動を行なうものであるから、プッシュロッドを押圧す
る油圧やサーボシリンダを押圧する油圧を制動方向に応
じて適正に制御する必要があるが、従来では、そのよう
な油圧制御を行なう好適な油圧制御ll装置が開発され
ていない。
この発明は以上のような事情を背景としてなされたもの
で、一方向特性を備えるとともに、設定される変速段に
応じて正逆いずれの方向の制動も行なうことができ、ひ
いては変速ショックの低減を簡単に行なうことのできる
自動変速機用のブレーキ装置を提供することを目的とす
るものである。
問題点を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、本出願人の
提案した上記のブレーキ装置を改良して、通常の変速に
伴って生じる油圧によって動作するよう構成することに
より油圧制御機構およびその制御方法を簡素化するよう
構成したものである。
より具体的には、この発明の装置は、ケース内に配置し
た回転体の外周側にブレーキバンドを配置し、そのブレ
ーキバンドの両端部をアンカーロッドとプッシュロッド
とによって接近させることによりブレーキバンドを締付
けて回転体を制動するブレーキ装置において、前記回転
体の接線方向に前後動する流体圧シリンダを前記ケース
内で前記アンカーロッドに対向する位置に配置し、その
流体圧シリンダのピストンに前記プッシュロッドを取付
けるとともに、流体圧シリンダと前記アンカーロッドと
を一体どなって移動するよう連結し、また流体圧シリン
ダのうち前記ピストンを挟んでプッシュロッドとは反対
側に第1油室を形成するとともに、前記流体圧シリンダ
に対して前記プッシュロッドとは反対側に第2油室を形
成し、さらに流体圧シリンダが第2油室側に後退した場
合に8油¥を連通させるよう開弁する弁機構を設け、前
記第1油室には所定の変速段を設定するライン油圧を供
給するためのライン油圧油路を接続し、かつ、第2油室
には該第2油室を前記ライン油圧油路と排圧油路とに切
換えて連通させる切換弁を接続し、さらにこの切換弁を
、所定の変速信号油圧を第1制御圧とするとともに前記
ライン油圧を第1制御圧に対抗する第2制御圧とし、第
2制御圧が規定の圧力になった場合および第1制御圧が
作用していない場合に前記第2油室を前記ライン油圧油
路に連通させる構成としたことを特徴とするものである
作     用 この発明のブレーキ装置では、第1油室および第2油室
のいずれに油圧が供給されてもプッシュロッドをアンカ
ーロッド側に押す押圧力が生じるので、ブレーキバンド
を締付けるよう作用するが、回転体がプッシュロッドに
よる締付は方向に対抗する方向(ディエナージ方向)に
回転していると、流体圧シリンダにはこれを後退させる
方向に荷重が作用し、したがって第2油室の油圧が排圧
されていれば、流体圧シリンダが後退して弁機構が開弁
するために第1油室の油圧が第2油室を介して排圧され
、ブレーキバンドの締付けすなわち制動が行なわれない
。また切換弁によってW42油室を前記ライン油圧油路
に連通させた状態で、所定の変速段を設定するべくライ
ン油圧油路にライン油圧が供給されると、第1油室およ
び第2油室の油圧が高くなってブレーキバンドがプッシ
ュロッドによって締付けられ、正逆いずれの方向の回転
も制動される。この状態で変速が生じてライン油圧が排
圧されると、変速に伴うライン油圧の排圧と同程度の速
度で各油室から油圧が抜け、ブレーキバンドの締付けが
次第に解除される。また第1油室にライン油圧が供給さ
れた際に切換弁を切換えて第2油室を排圧油路たとえば
ドレンに連通さゼると、流体圧シリンダが後退移動可能
になるので、回転体がディエナージ方向に回転すると、
弁機構が開弁じて第1油室からも排圧され、制動が行な
われなくなる。この状態で回転体がエナージ方向に回転
し始めると、流体圧シリンダが前進し、それに伴って弁
機構が閉弁するために、プッシュロッドを押圧する押圧
力が生じて制動が行なわれる。
したがってこの発明のブレーキIIIでは、所定の変速
段を設定する際に、切換弁を動作させて第2油室から排
圧しておくことにより、油圧の供給状態を変更すること
なく、回転体がデイエナージ方向に回転し始めることに
伴って自動的に制動を解除し、またエナージ方向の回転
を自動的に制動できる。そしてこの発明の装置では、第
1油室および第2油室に対する上記のような油圧の供給
・排圧の制御が、通常の変速操作に伴って発生する油圧
によって行なわれるので、特別な制御I機構や制御方法
が要求されない。
実  施  例 つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの発明を前述した第4図に示す第2ブレーキ
B2に適用した例を示す断面図であって、入力軸4側か
ら見た図である。回転体であるブレーキドラム20は前
述した第3クラツチC3のクラッチドラムをも兼ねてお
り、このブレーキドラム20は第2M星歯車機構2のサ
ンギヤ7に連結されてトランスミッションケース21の
内部に収容され、その外周側にブレーキバンド22が配
置されている。このブレーキバンド22の両端部は接近
して対向するよう配置されていて、一端部すなわち第1
アンカ一部23は、球面状もしくは円弧面状の受は面を
持ったキャップ24にアンカーロッド25の先端部を押
し付けることにより支持されている。このアンカーロッ
ド25はブレーキドラム20の接線方向に向けてトラン
スミッションケース21に形成した中空部内にその軸線
方向すなわちブレーキドラム20の接線方向に前後動す
るよう収容され、その後退端(第1図の右方向での移動
端)は調整ボルト26によって規定されるとともに、外
周側はOリング27によってシールされている。なおア
ンカーロッド25の先端部にはその半径方向に突出した
フランジ部28が形成され、そのフランジ部28には、
連結ロッド29が貫通するとともに固定され、さらにそ
の連結ロッド29の先端部がトランスミッションケース
21にアンカーロッド25と平行に形成した孔30に摺
動自在に嵌合し、したがって連結ロッド29の先端部が
ガイドビンとなっている。
またブレーキバンド22の他方の端部すなわち第2アン
カ一部31は、トランスミッションケース21のうち前
記アンカーロッド25とほぼ対向する位置に設けた油圧
サーボシリンダ32のピストン33に取付けであるプッ
シュロッド34を押し付けることにより保持されている
油圧サーボシリンダ32は、トランスミッションケース
21に形成した中空部35の内部に前後動自在に収容し
た構成であり、その後端部(ピストン33を挟んでプッ
シュロッド34とは反対方向の端部)には、内周面に密
着した環状のストッパ36が配置されており、このスト
ッパ36の内周側には、軸線方向での前後両側に突出し
たバルブスリーブ37が前後動自在に配置され、またこ
のバルブスリーブ37の内周面には、前記ピストン33
の後端側の円柱部分が液密性を保持した状態で摺接して
いる。
バルブスリーブ37の外周面とストッパ36の内周面と
の間には、第2図に拡大して示すように、わずかな隙間
が形成されて油路38となっており、またバルブスリー
ブ37のうちストッパ36から前方(第1図および第2
図の右方向)に突き出している部分は、半径方向で外側
に延び出しており、その延出部分39のうちストッパ3
6の正面と対向する面が、ストッパ36に密着すること
によりストッパ36の内周面との間の油路38を閉じる
ようになっている。したがってここにバルブスリーブ3
7を弁体とし、かつストッパ36の正面を弁座40とし
た弁機構41が構成されている。
上記の油圧サーボシリンダ32を収容している中空部3
5の後端部(第1図の左端部)がケースカバー42によ
って密閉されており、したがってその中空部35の内部
には、ピストン33とストッパ36との間の第1油室4
3と、ストッパ36とケースカバー42との間の第2油
室44との二つの油室が形成されている。
前記バルブスリーブ37の第2油室44側への突出長さ
は、前記油圧サーボシリンダ32の可動範囲でケースカ
バー42に当接する長さに設定されており、したがって
前記弁機構41は油圧サーボシリンダ32の後退移動に
よって開弁されるよう構成されている。
また油圧サーボシリンダ32には、前記連結ロッド29
の一端部が取付けられ、この連結ロッド29の他方の端
部が前述したようにアンカーロッド25に固定されてい
るから、油圧サーボシリンダ32とアンカーロッド25
とは、一体となってブレーキドラム20の接線方向に前
後動するようになっている。
さらに油圧サーボシリンダ32のうちピストン33の前
側には、ピストン33を第1図の左方向押し戻すリター
ンスプリング45が配置されている。
前記第1油室43には、前進第2速および前進第4速を
設定する際にライン油圧を供給するライン油圧油路46
が接続されている。このライン油圧油路46としては、
例えば1−2シフトバルブと3−4シフトバルブ(それ
ぞれ図示せず)に接続され、かつ前進第2速設定時およ
び前進第4速設定時にライン油圧を供給される油路から
分岐した油路とすることができる。そしてこのライン油
圧油路46には、オリフィス47およびアキュムレータ
48が介装されている。これに対して第2油室44は、
切換弁(ブレーキサーボシーケンスパルプ)49を介し
てライン油圧油路46のうちアキュムレータ48より第
1油室43側の部分に接続されている。この切換弁49
は、各ランドの断面積の等しいスプール50を移動させ
ることにより、第2油室44を連通させた第1ボート5
1を、ライン油圧油路46を接続させた第2ボート52
とドレンボート53とのいずれかに切換えて連通させる
ものであって、スプール50の一端側には、スプール5
0を押圧するバネ54が配置されるとともに、このバネ
54を収容した箇所に第1制御圧ボート55が形成され
、ここに前記ライン油圧油路46が分岐して接続されて
いる。またバネ54とは反対側の第2制御圧ボート56
には制御油圧油M57が接続されている。この制御油圧
油路57は、例えば前進第2速および第3速で発生する
変速信号油圧を第2制御圧ボート56に与えるためのも
のであって、クラッチなどの所定の係合要素を切換える
ためのシフトバルブ(それぞれ図示せず)に至る信号油
圧油路58からオリフィス59を越えた位置で分岐して
おり、また第2速および第3速で信号油圧を発生させる
べく第2速および第3速でOFFされてドレンに至る油
路を閉じる電磁弁60が介装されている。すなわちこの
電磁弁60は、従来の電子制御式自動変速機の油圧制御
装置で一般に用いられている変速制御用の電磁弁である
なお、第1油室43に対して油圧を給排するよう油圧サ
ーボシリンダ32に形成した小孔61に対応してトラン
スミッションケース21に環状溝62が形成され、この
環状溝62に前記ライン油圧油路57が連通されている
が、この小孔61と環状溝62との幅は、油圧サーボシ
リンダ32が後退移動した場合に不一致となって第1油
室43とライン油圧油路46とを遮断するよう設定され
ている。
つぎに上記のように構成したブレーキ装置の作用につい
て説明する。
上記のブレーキ装置が用いられている第4図の第2ブレ
ーキB2は、第1表に示すように前進第2速と前進第4
速で係合してそれぞれの変速段を設定するので、これら
の変速段へのシフトアップおよびこれらの変速段からの
シフトダウンを行なう場合の作用を説明する。なお、各
変速パターンごとの電磁弁60の状態、および切換弁4
9における第1ボート51が連通するボートならびに制
動の有無は第2表に示す通りである。
(この頁、以下余白) 第  2  表 第1速から第2速にシフトアップする場合、変速の判断
に伴って電磁弁60がOFFされるので、切換弁49の
第2制御圧ボート56に変速信号油圧が作用し、その結
果、スプール50が第1図の左側(第1図において下側
に示す位置)に移動して第1ボート51がドレンボート
53に連通する。
すなわち第2油室44からは排圧されることになる。こ
れと同時にライン油圧油路46には、例えば1−2シフ
トパルプ(図示せず)が切換わりて第2速を設定するた
めのライン油圧が生じるので第1油室43に対してライ
ン油圧が供給される。その結果、油圧サーボシリンダ3
2ではピストン33が第1図の右側に移動してプッシュ
ロッド34を介してブレーキバンド22を締付は始める
。その場合、ブレーキドラム20は符号Aで示す方向に
回転(逆回転)しているが、この回転方向はプッシュロ
ッド34による締付は方向と一致する所謂エナージ方向
であって、ブレーキドラム20とブレーキバンド22ど
の間に摩擦力が生じることによって油圧サーボシリンダ
32が第1図の右方向に移動させられる。したがってプ
ッシュロッド34による締付は力の増大と併せてブレー
キドラム20の所謂巻込み力によってブレーキバンド2
2がブレーキドラムに強く巻き付いて制動を行なう。な
おその場合、第1油室43に対してはアキュムレータ4
8を介してライン油圧が供給されるので、その油圧はア
キュムレータ48の特性に応じてゆっくり上昇する。そ
のため出力部材9に急激なトルク変動が生じないので、
変速ショックを低減できる。また第1油室43に対して
供給する油圧が次第に増大すると、切換弁49における
第1制御圧ボート55の油圧も次第に増大し、第1制御
圧ボート55にかかる油圧とバネ54とによる押圧力が
第2制御圧ボート56にかかる変速信号油圧による押圧
力以上になると、スプール50が第1図の右側(第1図
において上側に示す位置)に移動させられ、その結果、
第2油室44がライン油圧油路46に連通し、第2油室
44にもライン油圧が供給される。したがって変速終了
後には、油圧サーボシリンダ32の後退移動が第2油室
44における油圧によって阻止されるので、例えばエン
ジンブレーキ状態となってブレーキドラム20が第1図
に符号Bで示す方向に回転(正回転)しようとしても油
圧サーボシリンダ32は後退移動せず、ブレーキドラム
の制動状態を維持する。
これとは反対に第2速から第1速にシフトダウンする場
合、変速の判断に伴って電磁弁60がOFFからONに
切換わり、またライン油圧油路46からは例えば1−2
シフトパルプの切換わり動作によってライン油圧が排圧
される。切換弁49は、電磁弁60がONとなることに
よって第2制御圧ボート56に作用していた変速信号油
圧が作用しなくなるのみで特には動作することがなく、
そのため第2油室44は第1ボート51および第2ボー
ト52を介してライン油圧油路46に連通したままとな
る。したがって油圧サーボシリンダ32における各油室
43.44の油圧はライン油圧油路46を介して排圧さ
れ、それに伴ってプッシュロッド34の押圧力すなわち
ブレーキバンド22の締付は力がなくなるので、ブレー
キドラム20の制動が解除されてブレーキドラム20は
逆回転し始め、第1速が設定される。その場合、アキュ
ムレータ48が作用するので、各油室43.44の油圧
はアキュムレータ48の特性に従ってゆっくり低下し、
その結果、ブレーキドラム20の制動の解除がゆっくり
行なわれるので第2速から第1速へのシフトダウンに伴
う変速ショックが低減される。
第2速の状態では、上記のように電磁弁60がOFFと
されて第2制御圧ボート56に変速信号油圧が作用して
いるが、第2速を設定するためのライン油圧が第1制御
圧ボート55に作用しているためにスプール50が第1
図の右側に移動しており、かつブレーキドラム20の逆
回転が阻止されている。この状態で前進第3速への変速
が判断されても、電磁弁60はOFFのままとなるが、
例えば2−3シフトバルブ(図示せず)が動作すること
によりライン油圧油路46から排圧されるので、各油室
43.44の油圧はアキュムレータ48の特性に従って
ゆっくり低下する。ライン油圧油路46における油圧の
低下に伴って切換弁49の第1制御圧ボート55の圧力
が低下すると、スプール50は第2制御圧ボート56に
作用する変速信号油圧によって第1図の左側に移動させ
られ、その結果、第2油室44からは第1ボート51お
よびドレンボート53を介して急速に排圧される。
この状態では第1油室43内の油圧のみでプユッシュロ
ッド34を押圧してブレーキバンド22がブレーキドラ
ム20に接触しており、したがって第3速を設定するた
めの前記第3クラツチC3におけるクラッチトルクがタ
ービントルクに達するとブレーキドラム20が第1図に
符号Bで示す方向に正回転(ディエナージ方向の回転)
し始め、それに伴って油圧サーボシリンダ32は、第2
油室44から排圧されていることにより第1図の左方向
に後退移動させられる。油圧サーボシリンダ32がある
程度後退すると、前記パルプスリーブ37がケースカバ
ー42に当接してその延出部分39が第2図′こ示すよ
うにストッパ36の弁座40から離れ、また小孔61と
環状溝62とが不一致となって第1油室43がライン油
圧油路46から遮断されるので、第1油室43の油圧は
油路38および第2油室44を介して急速に排圧され、
その結果、プッシュロッド34の押圧力がなくなるので
ブレーキドラム20の制動が解除される。
すなわち第2速から第3速にシフトアップする場合、ブ
レーキドラム20が回転し始めることによってその制動
を解除することになるので、換言すれば一方向クラッチ
として作用するので、第2クラツチC2の係合と第2ブ
レーキB2の解放とのタイミングが完全に一致し、変速
ショックが大幅に改善される。
前進第3速の状態から第2速への変速を行なう場合も、
電磁弁60はOFFの状態に維持される。
またライン油圧油路46には例えば2−3シフトパルプ
が動作することによりライン油圧が供給される。第2速
への変速が判断されてライン油圧油路46にライン油圧
が供給され始め、それに伴って第1油室43の油圧がア
キュムレータ48の特性に従って上昇し始めた場合、第
2クラツチC2が充分に解放されるまでは、ブレーキド
ラム20が正回転しているが、この状態で第1油室43
の油圧の上昇によってブレーキバンド22とブレーキド
ラム20との間に摩擦力が生じると、油圧サーボシリン
ダ32がブレーキドラム20の回転力によって後退移動
させられ、その結果、パルプスリーブ37がケースカバ
ー42に当接して油路38を開く。したがってこの時点
では、たとえ第1油室43に油圧が供給されても、それ
に基づいてブレーキバンド22がブレーキドラム20に
接触することにより、第1油室43から上記のようにし
て排圧され、その結果、ブレーキバンド22がブレーキ
ドラム20に対する接触・離隔を繰返し行ない、ブレー
キドラム20の制動は行なわない。
第2クラツチC2が次第に解放されてそのクラッチトル
クが減少すると、ブレーキドラム20は前述したように
逆回転(エナージ方向の回転)し始める。そのときブレ
ーキバンド22がブレーキドラム20に接触しているこ
とにより、油圧サーボシリンダ32を第1図の右方向に
移動させる。したがって第1油室43から第2油室44
に至る油路38が閉じられるために第1油室43の油圧
が急速に上昇し、ブレーキバンド22を締付けてブレー
キドラム20の制動を行なう。そして第1油室43の油
圧の上昇と共に切換弁49における第1#JIil圧ボ
ート55の油圧がある程度高くなると、スプール50が
第1図の右側に移動させられ、第2油室44をライン油
圧油路46に連通させ、第2油室44にライン油圧を供
給する。すなわち油圧サーボシリンダ32の後退移動を
阻止することになるので、ブレーキドラム32の正回転
をも阻止することになり、その結果、第2速でエンジン
ブレーキを効かせることができる。
すなわち第2速から第3速へのシフトアップの場合には
、ブレーキドラム20が正回転し始めることにより制動
が自動的に解除され、また第3速から第2速へのシフト
ダウンの場合には、ブレーキドラム20が逆回転しよう
とすることによりブレーキドラム20の制動を自動的に
行なうことになり、したがって一方向クラッチ(一方向
ブレーキ)として機能するので、変速ショックを確実か
つ簡単に低減できる。そして第2速へのシフトダウンの
後は、第2油室44(油圧を供給して一方向特性を解除
する。
つぎに第4速へのシフトアップの場合について説明する
と、第3速の状態でシフトアップが判断されると、電磁
弁60がONに切換わり、その結果、変速信号油圧が第
2制御圧ボート56に作用しなくなるので、切換弁49
のスプール50が第1図の右側に移動する。またライン
油圧油路46には、電磁弁(図示せず)が動作すること
によりライン油圧が供給される。したがりて各油室43
゜44には、アキュムレータ48の特性に従ってゆっく
り油圧が供給される。この場合、ブレーキドラム20の
回転はディエナージ方向の回転となっているが、第2油
室44にも油圧が供給されて油圧サーボシリンダ32の
後退移動が阻止されるので、ブレーキバンド22がゆっ
くり締付けられてブレーキドラム20の正回転が次第に
阻止される。
また第4速から第3速にシフトダウンする場合は、変速
の判断によって電磁弁60がONからOFFに切換わる
が、切換弁49の第1制御圧ボート55にはライン油圧
が作用しているために、スプール50は第1図の右側の
位置に押圧されたままとなる。したがって各油室43,
44からはライン油圧油路46を介してゆっくり排圧さ
れる。
またライン油圧油路46における油圧の低下に伴って切
換弁49における第1制御圧ボート55の油圧力がある
程度低くなると、スプール50が第2制御圧ボート56
に作用する変速信号油圧によって第1図の左側に移動さ
せられ、その結果、第1ボート51がドレンボート53
に連通するために第2油室44から急速に排圧される。
この状態で、油圧サーボシリンダ32にはこれを後退さ
せる方向に荷重がブレーキドラム20からかかっている
ので、第2油室44から排圧されることにより油圧サー
ボシリンダ32が後退移動し、前述した第3速へのシフ
トアップの場合と同様にバルブスリーブ37が相対的に
押されて第1油室43が第2油室44に連通し、その結
果、第1油室43からも急速に排圧されてブレーキドラ
ム20の制動が解除され、ブレーキドラム20が正回転
し始める。すなわち第3速に設定される。
したがって上記のブレーキ装置では、油圧の供給状態に
応じて一方向特性のあるブレーキ、一方向特性のないブ
レーキとの両方に機能させることができ、その結果、正
逆両方向に回転する部材の制動に使用できるうえに、制
動および制動解除のタイミングを適正化して変速ショッ
クを有効に防止することができる。またそのような動作
を行なわせるための油圧の供給・排圧は、各変速段を設
定するための変速信号油圧およびライン油圧によるから
、特別な油圧側rn装置や制御方法を必要とせず、装置
および制御方法を共に簡単なものとすることができる。
なお、上記の実施例では、切換弁49の第2制御圧ボー
ト56に与える変速信号油圧として、他の所定のシフト
バルブに与える変速信号油圧を用いたが、この発明では
、他の所定の摩擦係合装置の油圧サーボ機構に与えるラ
イン油圧を変速信号油圧としてもよい。
上記の実施例は電磁弁60を動作させて変速を行なう所
謂電子制御式自動変速機に適用した例であるが、この発
明のブレーキ装置は、油圧制御式自動変速機にも適用す
ることができる。
第3図はその例を示す概略図であって、この第3図にお
ける第1クラツチC1は前述した第4図における第1ク
ラツチC1であって、前進第3速において第2クラツチ
C2に替えて係合され、その他は前掲の第1表に示すよ
う係合されるものである。すなわちこの第1クラツチC
1は第1速ないし第3速の各変速段で係合し、第4速お
よび後進段で解放される。この第1クラツチC1には、
これを係合させるためのライン油圧をシフトバルブ(図
示せず)から供給する油路(仮に第1クラツチ用油路と
する)63が接続されており、この第1クラッチ用油2
g63にはオリフィス64およびアキュムレータ65が
順次介装されており、切換弁49における第2制罪圧ボ
ート56に連通ずる制御油圧油路57は第1クラツチ用
油路63のうちオリフィス64の手前(オリフィス64
に対してアキュレータ65とは反対側)に接続されてい
る。すなわち第3図に示す例は、正回転(ディエナージ
方向の回転)の制動を行なうべき変速段で解放されるク
ラッチのクラッチ油圧を、切換弁49に対する変速信号
油圧としたものである。したがってこの実施例における
前記第2表に準じた動作衣は第3表のようになる。なお
、第3表中「信号圧」の欄は、制御油圧油路57に第1
クラツチC1に対するクラッチ油圧が生じているが否か
を示す欄であって、「ON」は第1クラツチC1に対し
てクラッチ油圧が供給されてそれと同等の油圧が切換弁
49に変速信号油圧として作用していることを示し、r
OFF Jはその変速信号油圧が作用していないことを
示す。
第  3  表 前述した説明および第3表から明らかなように、第1ク
ラツチC1は第1速ないし第3速の各変速段で係合状態
に維持されるから、これらの変速段の間での変速の際に
は、切換弁49の切換動作はライン油圧油路46から供
給される油圧によってのみ行なわれる。
すなわち前進第1速の状態では、第1クラツチ用油路6
3を介して第1クラツチC1にライン油圧が供給されて
いるから、切換弁49の第2制御圧ボート56に油圧が
作用し、これに対してライン油圧油路46には油圧が供
給されていず、したがって切換弁49のスプール50が
第3図において下側に示すように左方向に位置し、また
各油室43.44から排圧され、ブレーキバンド2は解
放状態にある。この状態でブレーキドラム20は逆回転
(エナージ方向の回転)している。第1速から第2速へ
のシフトアップが生じると、ライン油圧油路46にライ
ン油圧が供給され、その結果、第1油室43の油圧はア
キュムレータ48の特性に従ってライン油圧まで昇圧さ
れる。そのためプッシュロッド34がピストン33と共
に第3図の右方向に移動してブレーキバンド22を次第
に締付けるが、ブレーキドラム20がエナージ方向に回
転(逆回転)しているから、ブレーキバンド22がブレ
ーキドラム20に接触することにより、ブレーキドラム
20がブレーキバンド22を巻き込むためにブレーキバ
ンド22が強く締付けられてブレーキドラム20の制動
を行なう。一方、第1油室43の油圧が次第に高くなる
ことに伴って切換弁49における第1制御圧ボート55
の油圧がある程度高くなると、スプール50を第3図の
右方向に押圧する力が、第2制御圧ボート56に作用す
る変速信号油圧による押圧力より強くなるために、スプ
ール50が第3図の上側に示すように右方向に移動し、
第2油室44をもライン油圧油路46に連通させる。す
なわち第2速への変速が生じた後には各油室43,44
にライン油圧が供給され、油圧サーボシリンダ32の後
退移動が阻止され、例えばエンジンブレーキ状態になる
ことによるブレーキドラム20の正回転をも阻止する。
第2速から第1速にシフトダウンする場合は、ライン油
圧油路46から排圧されるから、各油室43.44の油
圧がアキュムレータ48の特性に従ってゆっくり低下す
る。それに応じてピストン33すなわちプッシュロッド
34がリターンスプリング45によって押し戻されるの
で、ブレーキドラム20の制動が変速ショックを生じな
いようゆっくり解除される。そして第1制御圧ボート5
5に作用する油圧がある程度低くなると、スプール50
が第2制御圧ボート56に作用する変速信号油圧によっ
て第3図の左側に移動し、第2油室44をドレンに連通
させ、第2油¥44を急激に排圧する。
第2速から第3速にシフトアップする場合、ライン油圧
油路46から排圧されるために、各油室43.44から
アキュムレータ48の特性に従ってゆっくり排圧され、
また切換弁49の第1制御圧ボート55に作用する油圧
がある程度低くなることにより、スプール50が第2制
御圧ボート56に作用する変速信号油圧によって第3図
の左側に移動し、その結果、第2油室44から急激に排
圧される。したがって第2クラツチC2の油圧が増大し
てそのクラッチトルクがタービントルク以上になるとブ
レーキドラム20が正回転(デイエナージ方向の回転)
を始める。それに伴って油圧サーボシリンダ32には、
これを後退移動させる荷重が作用するので、第2油室4
4から排圧されていることによって、油圧サーボシリン
ダ32が後退移動し、前述した実施例におけると同様に
、第1油室43と第2油室44とを連通させる油路38
が開き、第1油室43からも排圧される。すなわちブレ
ーキドラム20が正回転しようとすることにより制動が
自動的に解除される。
また第3速から第2速にシフトダウンする場合、ライン
油圧油路46にシフトパルプなどからライン油圧が供給
され、その状態ではスプール50が第3図に下側に示す
ように位置していて第2ボート52を閉じているから、
先ず第1油室43に油圧が供給される。この状態でブレ
ーキドラム20が正回転していれば、油圧サーボシリン
ダ32がブレーキドラム20から力を受けて後退するか
ら、前述したように第1油室43からも排圧されて制動
が行なわれない。そして第2クラツチC2のクラッチ圧
が低下してブレーキドラム20が逆回転しようとすると
、ブレーキドラム20がブレーキバンド22を巻き込も
うとし、かつ油圧サーボシリンダ32が前進移動させら
れて弁機構41が閉じたままとなるので、第1油室43
の油圧が急激に増大してプレードラム20の逆回転が阻
止される。すなわち第2速へのシフトダウンの場合は、
ブレーキドラム20が逆回転しようとすることによりブ
レーキドラム20の制動が自動的に生じる。
そして第1油室43の油圧の増大に伴って切換弁49に
おける第1制御圧ボート55の油圧がある程度高くなる
と、スプール50が第3図の右側に移動し、第2油室4
4をもライン油圧油路46に連通させる。したがって第
2速へのシフトダウンが生じた後には、各油室43.4
4にライン油圧を供給して制動を行なうことになるから
、エンジンブレーキ状態になるなどのことに起因するブ
レーキドラム20の正回転をも阻止する。
第3速から第4速にシフトアップする場合、第1クラツ
チC1を解放するとともに第2ブレーキB2を係合させ
ることになる(ただしこの場合、第1クラツチC1を解
放させても一方向クラッチF2が係合して作用している
)ので、制御油圧油路57から排圧されるとともに、ラ
イン油圧油路46にライン油圧が供給されることになる
。したがって切換弁49では、その第2制御油圧ボート
56に油圧が作用しなくなるのでスプール50が第3図
の右側に移動し、第2油室44を第1ボート51および
第2ポート52を介してライン油圧油路46に連通させ
る。したがって第4速を設定するためのライン油圧が各
油室43.44に同時に供給されるので、ブレーキドラ
ム20の正回転を阻止する。なお、この場合の各油室4
3.44に対してはアキュムレータ48の特性に従って
ゆっくりと油圧が供給されるとともに、一方向クラッチ
F2は自然に解放されるので、急激な制動は生じず、変
速ショックが低減される。
これとは反対に第4速から第3速にシフトダウンする場
合、第1クラツチC1にライン油圧が送られることに伴
って切換弁49の第2制御圧ボート56に油圧が作用し
、またライン油圧油路46から排圧される。したがって
変速判断直後は、スプール50を第3図の右側に移動さ
せる力が強いから、各油室43.44がライン油圧油i
!i46に連通していてこれらの油室43.44からゆ
っくり排圧されるが、切換弁49における第2制御圧ボ
ート55に作用する油圧がある程度低下すると、スプー
ル50が第2制御圧ボート56に作用する油圧によって
第3図の左側に移動させられ、その結果、第2油室44
がドレンに連通して急激に排圧される。この状態では油
圧サーボシリンダ32の後退移動を阻止する作用がない
ので、油圧サーボシリンダ32がブレーキドラム20の
正回転に伴って後退移動し、その結果、前述したように
弁機@41が開いて第1油室43からも排圧されるので
、ブレーキドラム20の制動が解除される。
以上述べたように、この発明のブレーキ装置は電気的な
手段を用いなくても各変速段に応じて一方向特性を備え
たブレーキ、あるいは一方向特性のないブレーキとして
作用し、変速ショックの低減を簡単な構成で図ることが
できる。
ところで、上述した各実施例は、複数の変速段で制動を
行なう必要があるよう構成した例であるが、例えば変速
段が前進3段・後進1段などのように少ないことに伴い
、例えばドライブ(D)レンジでの所定の一つの変速段
においてのみ制動を行なうよう構成した場合には、切換
弁49に対する変速信号油圧としては、通常の自動変速
機で使用しているマニュアルパルプを介して給排される
ライン油圧を使用することもできる。
またこの発明のブレーキドラムは、上述した各実施例に
限られずに適宜の歯車変速装置のブレーキ手段として使
用することができる。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明のブレーキ装置
では、第1および第2の油室に対する油圧の供給・排出
を、各変速段を設定するための油圧を切換弁に対する変
速信号油圧とすることにより行なうことができるので、
特別な油圧制御様器や制御方法が必要ではなく、したが
って全体構成を簡素化できるとともに、その信頼性が高
いものとなる。また一方向特性のあるブレーキと、一方
向特性のない通常のブレーキとの両方に機能させること
ができるので、制動および制動解除のタイミング制御を
特定の変速段で自らが行なうことになり、したがってブ
レーキ装置と並列に配置していた一方向クラッチを省略
して装置の簡素化や低II化、低コスト化を図ることが
できる。さらにこの発明のブレーキ装置では、自らがタ
イミング制御を行なうことができることにより、従来用
いていたアップシフトタイミングバルブやダウンシフト
タイミングバルブなどのタイミング制御のためのパルプ
を省略することが可能になり、この点でも油圧制御回銘
の構成を簡素化することができるなどの効果を得られる
【図面の簡単な説明】
第11図はこの発明の一実施例を示す断面図、第2図は
その弁機構を示す部分拡大断面図、第3図はこの発明の
他の実施例を示す断面図、第4図はこの発明のブレーキ
装置を組込むことのできる自動変速機用歯車変速装置の
一例を示すスケルトン図である。 20・・・ブレーキドラム、 21・・・トランスミッ
ションケース、 22・・・ブレーキバンド、 23・
・・第1アンカ一部、 25・・・アンカーロッド、2
9・・・連結ロッド、 31・・・第2アンカ一部、3
2・・・油圧サーボシリンダ、 33・・・ピストン、
34・・・プッシュロッド、 37・・・パルプスリー
ブ、38・・・油路、 40・・・弁座、 41・・・
弁機構、43・・・第1油室、 44・・・第2油室、
 46・・・ライン油圧油路、 49・・・切換弁、 
55・・・第1制御圧ボート、 56・・・第2制御圧
ボート、57・・・制御油圧油路。 出願人  トヨタ自動車株式会社 代理人  弁理士 窒 1)武 久 (ばか1名) ム゛、1 し

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ケース内に配置した回転体の外周側にブレーキバンドを
    配置し、そのブレーキバンドの両端部をアンカーロッド
    とプッシュロッドとによって接近させることによりブレ
    ーキバンドを締付けて回転体を制動するブレーキ装置に
    おいて、 前記回転体の接線方向に前後動する流体圧シリンダを前
    記ケース内で前記アンカーロッドに対向する位置に配置
    し、その流体圧シリンダのピストンに前記プッシュロッ
    ドを取付けるとともに、流体圧シリンダと前記アンカー
    ロッドとを一体となって移動するよう連結し、また流体
    圧シリンダのうち前記ピストンを挟んでプッシュロッド
    とは反対側に第1油室を形成するとともに、前記流体圧
    シリンダに対して前記プッシュロッドとは反対側に第2
    油室を形成し、さらに流体圧シリンダが第2油室側に後
    退した場合に各油室を連通させるよう開弁する弁機構を
    設け、前記第1油室には所定の変速段を設定するライン
    油圧を供給するためのライン油圧油路を接続し、かつ第
    2油室には該第2油室を前記ライン油圧油路と排圧油路
    とに切換えて連通させる切換弁を接続し、さらにこの切
    換弁を、所定の変速信号油圧を第1制御圧とするととも
    に前記ライン油圧を第1制御圧に対抗する第2制御圧と
    し、第2制御圧が規定の圧力になった場合および第1制
    御圧が作用していない場合に前記第2油室を前記ライン
    油圧油路に連通させる構成としたことを特徴とする自動
    変速機用ブレーキ装置。
JP62313565A 1987-12-04 1987-12-11 自動変速機用ブレーキ装置 Granted JPH01153847A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045751A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Luk Lamellen & Kupplungsbau Beteiligungs Kg 切換え可能な半径方向に変位する一方向クラッチ及び流体継手ブレーキを備えたデュアルトルク経路トランスミッション
CN100374752C (zh) * 2004-11-11 2008-03-12 丰田自动车株式会社 自动变速器的摩擦接合装置

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