JPH0115360Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、タバコの消火を短時間のうちに確実
に行うことができるとともに、清掃が容易である
等取扱い性にも優れるタバコ用火消し具に関する
ものである。

（従来技術及び考案が解決しようとする問題点） タバコの火の不始末は火災原因のうちでも大き
なウエイトを占めている。このようなことから、
タバコ消火用の挿入孔を具え該挿入孔にタバコの
燃焼部分を挿入させることによつて酸素の供給を
断ち消火するように構成された灰皿が提案されて
いる。

しかしながら、かかる消火用挿入孔を具えた灰
皿にあつては、該消火用挿入孔を利用することに
よつて確実な消火を期しうるであろうが、挿入孔
内に詰まつた灰の処理に困難が伴う等灰皿の清掃
上問題があり、又消火用挿入孔が灰で汚れやすく
灰皿が不潔となりやすい問題もあつた。

本考案はかかる問題点を解決しうるタバコ用火
消し具の提供を目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係るタバコ用火消し具１は、タバコを
挿入させうる貫通した挿入孔７を具えた火消し本
体２と；該火消し本体２の下面部５の形状と略等
しい形状を有する一対の金属製蝶番片１１，１２
を開閉自在に枢着してなる蝶番３と；からなり、
該蝶番３の一方の蝶番片１１は、被固定面部１５
に固定されるとともに、他方の蝶番片１２は、火
消し本体２の下面部５における挿入孔開口部９と
連通する透孔部１６を具えており、該挿入孔開口
部９と透孔部１６とが連通する状態で火消し本体
の下面部５に固定されることを特徴とする。

（作用） 然して、例えば灰皿置台の上面部に、一方の蝶
番片１２が火消し本体２の下面部５に固定されて
なる蝶番３の他方の蝶番片１１を固定すると、火
消し本体２が蝶番３の枢着部１３を中心として起
倒する本考案のタバコ用火消し具１が構成され
る。

火消し本体２が起立し、その下面部５における
挿入孔開口部９が閉塞された状態において、タバ
コ６の燃焼部６ａを挿入孔７に挿入すると、該燃
焼部６ａへの酸素の供給が断たれてタバコの火は
短時間のうちに確実に消えることとなる。消火さ
れた後、吸殻は、挿入孔７から取出されて灰皿に
捨てられるのであるが、その際、タバコの灰のほ
とんどは、消火されたタバコとともに火消し本体
２を外れるため、火消し本体２の底部、即ち蝶番
片１１上に残る灰８の量はそれ程多いものではな
い。何回かの使用の後における灰の始末は、火消
し本体２を傾倒させ、蝶番片１１上の灰を拭き取
る等して行う。その際、必要に応じて、火消し本
体の挿入孔７の掃除も行う。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において本考案のタバコ用火消し具１は、火
消し本体２と蝶番３とからなる。

火消し本体２は、例えば第２図、第４図に示す
ごとく、全体が陶製、磁器製あるいはガラス製等
とされており、円錐体状をなし、その上面部略中
央部分には、その下面部５において開口しかつタ
バコ６の直径よりも梢大きい径を有する貫通した
挿入孔７が設けられている。又該下面部５の挿入
孔開口部９の周囲には、該開口部９を囲む輪状の
突条１０が周設されており、該突条１０の突出量
は、後述する上の蝶番片１２の肉厚に略等しく設
定されている。

蝶番３は、第３〜４図に示すごとく、火消し本
体２の下面部５の形状と略等しい円形状を有する
一対の金属製蝶番片１１，１２を枢着部１３にお
いて開閉自在に枢着してなり、下の蝶番片１１
は、被固定面部１５に固定されるとともに、上の
蝶番片１２は、火消し本体２の下面部５における
挿通孔開口部９と連通し、かつ輪状突条１０と嵌
合しうる透孔部１６を具えている。

然して、上の蝶番片１２を、その透孔部１６と
挿入孔開口部９とが連通する状態で火消し本体２
の下面部５に接着固定するとともに、下の蝶番片
１１を、例えば灰皿受板１７の上面隅部分として
の被固定面部１５に接着固定すると、第１図に示
すごとき、火消し本体２が蝶番３の枢着部１３を
中心として起倒するようになされた本考案に係る
タバコ用火消し具１を具える灰皿受板が構成され
ることとなる。

このように構成されたタバコ用火消し具１の作
用は、前記「作用の項」で述べたところと基本的
には同一であるが、本実施例においては、火消し
本体２がその下面部５に輪状突条１０を具えてお
り、かつ上の蝶番片１２に、該輪状突条１０と嵌
合しうる透孔部１６が設けられているため、上の
蝶番片１２を火消し本体下面部５に固定する作業
を能率的に行うことができる。又火消し本体２が
特に切頭円錐体状に形成されているため、該火消
し本体２を傾倒させたばあい、第５図に示すごと
く、挿入孔７は、その下面部開口９が上面部開口
１９よりも上に位置する傾斜状態となり（これに
よつて挿入孔７は目視容易となる）、従つて、該
傾斜状態において、灰の始末を楽に行ないうるの
みならず、挿入孔７の掃除も容易に行うことがで
きる。

その他 本考案のタバコ火消し具において、下の蝶番片
１１を固定すべき被固定面部１５は、前述した灰
皿受板上面に限られるものではなく、机上面の隅
部分や作業台上面の隅部分等、本考案の設置に支
障を生じない部分であれば特に制限はない。又下
の蝶番片１１を被固定面部１５に固定するには、
第５図に示すごとく設けられた釘孔２０を利用し
て釘着する等の手段によつてもよい。さらに第３
図において一点鎖線で示すごとく、下の蝶番片１
１の下面部にクツシヨン材２１を貼着し、かつ該
クツシヨン材２１の下面部に接着剤層を介して剥
離紙２２を貼着しておくばあいには、該剥離紙２
２を引き剥して下の蝶番片１１を被固定面部に固
定する際、該被固定面部に多少の凹凸があつて
も、クツシヨン材２１のクツシヨン作用によつ
て、その固定を確実に行うことができる。

（考案の効果） 本考案のタバコ火消し具は、火消し本体と蝶
番とを組合わせ、該蝶番の開閉動作に応じて火
消し本体が起倒可能となるように構成している
ため、火消し本体が起立した状態において、タ
バコの燃焼部を火消し本体の挿入孔に挿入する
ことにより、タバコの火を短時間のうちに確実
に消すことができる。又火消し本体を傾倒させ
ることにより、蝶番片上の灰を容易に始末する
ことができるとともに、挿入孔の掃除も簡単に
行いうる。

前記のごとく、消火が短時間のうちに行なわ
れることに加え、蝶番片を金属製としているた
め、蝶番の一片が木製板上や合成樹脂板上等の
被固定面部に固定されたとしても特に危険がな
い。このようなことから、本考案のタバコ用火
消し具の設置場所には特別な制限はない。

蝶番を形成する両蝶番片を、火消し本体の下
面部の形状と略等しい形状としているため、火
消し本体が起立した使用状態において、蝶番は
ほとんど目立たない。また火消し本体は、要は
タバコを挿入させうる貫通し挿入孔を具えてお
ればよく、全体的形態は変形自由である。この
ようなことから、本考案のタバコ用火消し具は
意匠効果に優れたものとして構成されうる。

火消し本体が蝶番を介して被固定面部に固定
されるため、火消し本体の紛失を招くおそれが
ない。

本考案のタバコ用火消し具は、全体の構造が
簡素であつてその製作が容易であり、又耐久性
にも優れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は火消し本体を示す斜視図、第３図は蝶番を示
す斜視図、第４〜５図はその作用を説明する説明
図である。 １……タバコ用火消し具、２……火消し本体、
３……蝶番、５……火消し本体の下面部、７……
挿入孔、９……挿入孔開口部、１１，１２……蝶
番片、１５……被固定面部、１６……透孔部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タバコを挿入させうる貫通した挿入孔７を具え
   た火消し本体２と；該火消し本体２の下面部５の
   形状と略等しい形状を有する一対の金属製蝶番片
   １１，１２を開閉自在に枢着してなる蝶番３と；
   からなり、該蝶番３の一方の蝶番片１１は、被固
   定面部１５に固定されるとともに、他方の蝶番片
   １２は、火消し本体２の下面部５における挿入孔
   開口部９と連通する透孔部１６を具えており、該
   挿入孔開口部９と透孔部１６とが連通する状態で
   火消し本体２の下面部５に固定されることを特徴
   とするタバコ用火消し具。