JPH0114749Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、エアフローメータを内装したエア
クリーナの改良に関する。

《従来の技術》 近年自動車用エンジンでは供給燃料の電子制御
化が進められており、このためにエアクリーナ内
にエアフローメータを設け、エアフローメータの
検出信号によつて制御回路を介して燃料噴射弁の
噴射量の制御を行うようにしている。

《考案が解決しようとする問題点》 エアフローメータに要求される機能としては、
キヤブレター側に供給される空気の流量を精度よ
く検出し、しかもエアクリーナ内を流れる空気の
流通抵抗とはならないことである。また、その取
付構造も簡単であることが要求される。

この点において、従来のエアフローメータは、
キヤブレター側への空気流通路内に配置した場合
には、流通抵抗が大となり、また、流通抵抗の増
大を防ぐように配置した場合には精度のよい検出
が行なわれず、しかも複雑な取付構造によつてエ
アフローメータをエアクリーナ内に固定するよう
にしていた。

この考案は、以上の如き問題点を解決するため
になされたもので、エアクリーナ内を流れる空気
の流通抵抗の要因とならず、しかも精度のよい検
出を行なえ、さらにはその取付構造も簡易にでき
るようにすることを目的とする。

《問題点を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この考案は、上下２
分割された角形ケースと、両ケースの接合縁に周
縁を固定されたフイルタエレメントを備え、該フ
イルタエレメントと一方のケース間に形成された
クリーンサイド空間にエアフローメータを収装し
たエアクリーナであつて、前記エアフローメータ
は一端に前記ケースの一側部を開口したクリーン
エア出口に嵌合されるクリーンエア排気管を一体
化し、他端に空気取入口を設けたメータケース
と、メータケースの排気管付け根部および空気取
入口周縁に一体化された取付用ブラケツト部とか
らなり、前記排気管側のブラケツト部をケースの
内側面に直接固定するとともに、空気取入口側ブ
ラケツト部を取付金具を介してケースの内側面に
固定することで、排気管をケース側部に突出した
状態でメータケースをケース内に保持したことを
特徴とする。

《実施例》 以下、この考案の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。

第１図はこの考案に係る角形エアクリーナとエ
アフローメータとの取付関係を示す分解斜視図、
第２図は同組立状態を示す一部破断断面図であ
る。

図において、エアクリーナ１は角形の下ケース
２および上ケース３と、各ケース２，３の開口縁
に形成されたフランジ２ａ，３ａに周縁を接合さ
れるフイルタエレメント４とからなつている。

フイルタエレメント４は前記フランジ２ａ，３
ａ間に挟着される枠部４ａと、枠部４ａの内周に
ジグザグ状に折畳まれて配置された濾過部材４ｂ
とからなつている。

前記下ケース２の一側部には外気取入用の給気
筒５が突設されている。また、上ケース３の一側
部には円筒形のクリーンエア出口６が開口形成さ
れている。

そして、エアフローメータ７は上ケース３とフ
イルタエレメント４との間に形成されるクリンサ
イド空間内に収装されるもので、このエアフロー
メータ７は一端に前記クリーンエア出口６に嵌合
固定されるクリーンエア配管排気管８を突設し、
他端に空気取入口９を開口形成したメータケース
１０と、このメータケース１０の前記排気管８の
付け根部左右に一体に形成された取付用ブラケツ
ト１１と、メータケース１０の空気取入口側縁に
一体に形成された一対の取付用ブラケツト１２と
を備えている。

メータケース１０内には図示しないエアフロー
メータの本体が内装されており、空気取入口９か
らメータケース１０内に導入された空気は前記排
気管８を通じてキヤブレター側に導出され、その
間にメータケース１０内に設けられたメータ本体
が空気量の全量あるいは一部を検出し、その信号
を図示しないリード線を通じて制御回路側に出力
するようになつている。

また、前記上ケース３のクリーンエア６の出口
周縁にはビス挿通孔３ｂが形成されており、この
ビス挿通孔にビス１３を挿通し、前記取付用ブラ
ケツト１１に捩込むことで前記排気管８をクリー
ンエア出口６より突出させた状態でメータケース
１０の一端を固定するようになつている。

また、取付用ブラケツト１２側にはそれぞれＬ
字形の取付金具１４の一端がビス１５により固定
されている。取付金具１４の他端側は上ケース３
の両内側面に当接するようになつており、またこ
の当接面には同じくビス挿通孔３ｃが形成され、
その外部よりビス１６を捩込むことで取付金具１
４を固定している。従つて、メータケースは排気
管８を上ケース３の一側部に突出した状態で上ケ
ース３内に３点で支持されることになる。

以上の構成において、給気管５から下ケース２
内に導入された外気は第２図の矢印に示すように
フイルタエレメント４を通過し、メータケース１
０の空気取入口９を経て排気管８の外部に導出さ
れる。この場合、フイルタエレメント４を通過し
た空気は直角に空気取入口９内に導入されること
になるが、メータケース１０の大きさは排気管８
の径よりは大きく、従つてメータケース１０内を
通過する空気に対する抵抗は極めて少ない。それ
と同時にメータケース１０内に取入れられた空気
は整流されるために、その流量は各部でほぼ均一
となり、精度の高い検出が期待できるのである。

《考案の効果》 以上実施例で詳細に説明したように、この考案
によれば、フイルタエレメントを通過した空気が
エアフローメータのメータケース内を全量通過す
るために、該ケースの大きさを大きく作つておけ
ば、その流通抵抗は極めて低いものに設定でき
る。また、メータケース１０内に導入された空気
は整流されるため、各部で均一な流量となり、精
度の高い検出状態を得られる。

また、この考案ではメータケースにクリーンエ
ア排気管を一体に設け、これをケースの側部に突
設した状態でメータケースをケース内に固定して
いるために、メータケースがエアクリーナのクリ
ーンエア排気管の一部となり、構造が簡単とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るエアクリーナとエアフ
ローメータとの取付関係を示す分解斜視図、第２
図は同取付状態を示す一部破断斜視図である。 １……エアクリーナ、２……下ケース、３……
上ケース、４……フイルタエレメント、６……ク
リーンエア出口、７……エアフローメータ、８…
…クリーンエア排気管、９……空気取入口、１０
……メータケース、１１，１２……取付用ブラケ
ツト、１４……取付金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下２分割された角形ケースと、両ケースの接
   合縁に周縁を固定されたフイルタエレメントを備
   え、該フイルタエレメントと一方のケース間に形
   成されたクリーンサイド空間にエアフローメータ
   を収装したエアクリーナであつて、前記エアフロ
   ーメータは一端に前記ケースの一側部を開口した
   クリーンエア出口に嵌合されるクリーンエア排気
   管を一体化し、他端に空気取入口を設けたメータ
   ケースと、メータケースの排気管付け根部および
   空気取入口周縁に一体化された取付用ブラケツト
   部とからなり、前記排気管側のブラケツト部をケ
   ースの内側面に直接固定するとともに、空気取入
   口側ブラケツト部を取付金具を介してケースの内
   側面に固定することで、排気管をケース側部に突
   出した状態でメータケースをケース内に保持した
   ことを特徴とするエアクリーナ。