JPH01144456A - 難燃性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル樹脂組成物

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JPH01144456A
JPH01144456A JP87305178A JP30517887A JPH01144456A JP H01144456 A JPH01144456 A JP H01144456A JP 87305178 A JP87305178 A JP 87305178A JP 30517887 A JP30517887 A JP 30517887A JP H01144456 A JPH01144456 A JP H01144456A
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JP
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flame
resin composition
polyester resin
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group
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JP87305178A
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Inventor
Kazuo Hara
原 和雄
Katsunori Takamoto
高本 克則
Isao Onishi
勲 大西
Shinichi Yokota
横田 信一
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改善された物理的性質、ことに靭性に優れ、優
れた難燃性を有し、成形用に適゛した難燃性ポリエステ
ル樹脂組成物を提供するものである。
[従来の技術] ポリエチレンテレフタレートは耐熱性、耐薬品性、機、
確約性質、電気的性質などに優れ、繊維、フィルムなど
として多くの工業製品に使用されている。特にガラス繊
維等の無機フィラーで強化したポリエチレンテレフタレ
ート樹脂組成物は、熱的性質、機械的性質において著し
く向上したものとなるが故に、近年エンジニアリング・
プラスチックスとして、機械部品、電気・電子部品その
他の用途に広く用いられている。しかし、ポリエチレン
テレフタレートは二次転移点および融点が高いという利
点を有している反面、分子鎖が無配向状態で十分に結晶
化したものは、脆性を呈し、ガラス繊維等の強化材で補
強することなくして、結晶化を進めたポリエチレンテレ
フタレートの射出成形品あるいは押出成形品は、実用に
供し得ないのが実状である。
一方、靭性を有する組成物としては、ガラス繊維強化ポ
リエチレンテレフタレート樹脂組成物があるが、該組成
物は熱変形温度が低いという欠点がある。
また、一方においてポリエチレンテレフタレートはエン
ジニアリング・プラスチックスとしての用途が拡大する
に従い、特に電気・電子部品、自動車部品あるいは建築
材料等の分野において、火災に対する安全性の要求がま
すます高まってきた。
成形用樹脂組成物の難燃化が求められ、米国UL規格に
代表されるような難燃化に関する各種規制が強化あるい
は義務づれられている。
ポリエチレンテレフタレートは、それ自身可燃性であり
、UL規椛による難燃性評価でU L 94V−0を達
成するためには、種々の難燃剤を使用する必要がある。
従来より、゛ボ°リエチレンテレフタレートに種々のハ
ロゲン化有機化合物を添加して難燃性を付与する技術が
提案されており、例えばヘキサブロモベンゼン、デカブ
ロモビフェニールエーテル、テトラブロモビスフェノー
ルAに代表される熱安定性の比較的高い芳香族ハロゲン
化合物、さらに二酸化アンチモンなどの無機化合物を難
燃助剤として併用したりしている。又ハロゲン化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂を難燃剤として用いる方法に
ついては、該樹脂の一末端のエポキシ基とハロゲン化フ
ェノールと反応させて、分子中に1111のエポキシ基
を有する一末端封鎖エボキシ樹脂(特公昭53−180
88号、特開昭62−15256号、特開昭56−82
538号)及び重合度の高い高分子ハロゲン化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂を用いる方法(特開昭58−1
18849号、同60−1717H号、同61−293
257号、U S P 4605708)等が知られて
いる。
本発明者らはポリエチレンテレフタレートの脆性を改良
して強靭化する研究の着手に当り、比較的強靭性を有す
るポリエステルであるポリブチレンテレフタレートとの
比較においてポリエチレンテレフタレートの長所である
高融点および高剛性を維持したままで強靭化を達成する
という制約を設けた。本発明のポリエステル樹脂組成物
の最大の特徴は、まさに、ポリエチレンテレフタレート
の存する高融点、高剛性をほとんど損う・ことなく、強
靭性を賦与し得たことにある。
本発明者らは、ポリエチレンテレフタレートに種々のポ
リアルキレングリコールを共重合することで延性を賦与
することを試みた。その結果、ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコールにおいて若干効果が認められたが不
十分なものであった。
ところが驚くべきことに、ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)グリコールに併せて、炭素原子数9以上の脂肪族ジ
カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体をポリエチレ
ンテレフタレートに共重合した場合、少量の共重合成分
の存在で実質的に無配向結晶化状態のポリエチレンテレ
フタレートの引張伸びが大巾に増大することを見出し、
さらに、得られた共重合ポリエステルに結晶核剤を添加
することにより比較的低温の金型温度においても充分に
結晶化の進行するポリエステル樹脂組成物が得られるこ
とを見い出し、本発明を達成するに至った。また、得ら
れたポリエステル樹脂組成物は、必要に応じてガラス繊
維等の強化又は充填物質を配合して、耐熱性及び剛性に
優れたガラス繊維等により強化されたポリエステル樹脂
組成物となすことができる。一般にガラス繊維に限らず
充填強化剤を配合することによって、未充填のものに比
べて引張伸び等で表わされる靭性は極端に低下する。し
かし本発明のポリエステル樹脂組成物は通常よく用いら
れる強化充填剤使用量である30重量%程度を配合した
場合にも従来のガラス繊維等により強化されたポリエス
テル樹脂組成物に比較して浸れた靭性を示すことを見い
出した。
一方、樹脂組成物を難燃化するに際して、従来、難燃剤
として用いられているヘキサブロモベンゼン、テカプロ
モビフエニールエーテル、テトラブロモビスフェノール
Aはポリエチレンテレフタレート #=の成形温度約260℃以上では、蒸発分解しやすく
、成形品においてブリードアウトするため外観を損う他
、長期間には成形品からの逃散により難燃性が低下する
重大なる問題が生じていた。又、これらは低分子化合物
であるため素材の軟化をきたすとともに、元の素材の物
性を極端に低下してしまう事が避けられなかった。さら
に前・述した強靭化されたポリエステル系樹脂組成物に
、これらの有機ハロゲン化合物を使用した場合には通常
のポリエチレンテレフタレートに、これらの難燃剤を使
用した場合にくらべて成形物表面への難燃剤の浮き出し
が激しく、実用性の乏しいものしか得られなかった。
これらの問題を解決するためにハロゲン化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂が知られており、低分子量タイプか
ら高分子量タイプのものが広く用いられている。しかし
これらのエポキシ樹脂はポリエチレンテレフタレートの
成形加工温度が一般に250〜300℃と高温のため、
添加されているノ\ロゲン化エポキシ樹脂が架橋三次元
化して成形機のシリンダー内で溶融粘度が上昇したりゲ
ル化を起し、ストランド切れ及び成形物中に異物として
混入し問題の多いものである。又、これらのハロゲン化
エポキシ樹脂中には低分子量体が多く存在しており溶融
混練時において、スクリュー付近での巻きつきゃ不均一
化が起りブリード物の発生を安全に防止することができ
ず、熱的にも不・安定でポリエチレンテレフタレート本
来の特性をも低下させる原因となっている。
又、ハロゲン化エポキシ樹脂中の低分子量体を低減する
ために、低分子ハロゲン化エポキシ樹脂とハロゲン化フ
ェノールと反応させ、さらに高分子量化したハロゲン化
エポキシ樹脂やノ\ロゲン化フェノキシ樹脂を用いる方
法が提案されている。
しかしながらこれらの高分子量ハロゲン化エポキシ樹脂
でも満足すべき分子量まで到達していなく、さらに重合
度を上げるために触媒を多量に使用したり単軸ベント付
押出機にて高温熱処理して分子量を上げている。又トレ
ーなどに移し不純物の存在したまま熱処理する等の方法
を行っている。従って分子内分枝の反応が進み溶融特性
を悪化させたり変色したりしてしまい、種々の問題が発
生していた。さらに樹脂組成物の伸びや衝撃強度が低下
することは避けられないものである。従って実質的に線
状であり、かつ低分子量体が少なく熱的に安定な、実質
的にエポキシ基をもたない高分子ハロゲン化ポリヒドロ
キシポリエーテル樹脂を必要としていた。
[本発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、ポリエチレンテレフタレートの高融点
、耐薬品性、機械的性質、電気的性質という優れた性質
を損うことなくポリエチレンテレフタレートの欠点であ
る脆性を改良し、強靭化することである。
さらには強靭化されたポリエステルの射出成形等の成形
加工性を改善することにある。
本発明の他の目的はガラス繊維等により強化されたポリ
エチレンテレフタレート樹脂組成物の高い熱変形温度及
び高剛性という優れた性質を損うことなく、その欠点で
ある脆性を改良し、強靭化されたガラス繊維等により強
化されたポリエステル樹脂組成物を提供することである
本発明の他の目的は、物理的性質、特に強靭性の低下を
ひきおこすことなく、優れた難燃性を有し、また難燃剤
の成形物表面への浮き出しがなく、成形物に著しい着色
を与えることのない、難燃性ポリエステル樹脂組成物を
提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は改善された物理的性質、ことに靭性に優れ、ま
た優れた難燃性を存する、成形用に適した難燃性ポリエ
ステル樹脂組成物を提供するものである。
即ち、本発明は (A)  実質的に下記の(1)〜(IV)で表わされ
る構造単位からなる共重合ポリエステルであり、(II
I )−E−0−CL −CH,−0+−(IV )+
O+CH*CHtCHtCHt−0++(但し、Rは炭
素数9以上の脂肪族ジカルボン酸からカルボキシル基を
除いた2価の基であり、nは8〜84の整数である。) (1)は(I[I)および/または(■)と結合してお
り、(II)は(III)および/または(IV)と結
合しており、実質的に([)と(II)の合計モル数は
(I[[)と(IV)の合計モル数に等しく、該共重合
ポリエステルにおいて(I)100モルに対し、(I[
)は0.2〜5モルの割合で、(IV)は→べ■、CI
ICH,C)[10→−の繰返し単位が3〜15モルの
割合で含まれている共重合ポリ・エステル100重量部 (B)  結晶核剤 0,05〜20重量部(C)ハロ
ゲン化ビスフェノール類とハロゲン化ビスフェノール類
ジグリシジルエーテルとの実質的等モル反応、又はハロ
ゲン化ビスフェノール類とハロゲン化ビスフェノール類
ジグリシジルエーテルとビスフェノール類ジグリシジル
エーテルの混合物との実質的等モル反応によって得られ
、還元粘度が0.2以上、ハロゲン含有量が20〜62
重量%、フェノール性酸価1mg、KOIT/g以下、
エポキシ価2mgKOH/g以下、低分子量化合物の含
量が0.5重量%以下であるハロゲン含有ポリヒドロキ
シポリエーテル樹脂3〜40重量部 (D)  必要に応じてガラス繊維0〜140重量部よ
り構成される難燃性ポリエステル樹脂組成物ある。
以下さらに詳しく本発明について説明°する。
本発明の共重合ポリエステル(A)において、(r)で
示される単位はテレフタル酸または、そのエステル形成
性誘導体、例えばジメチルテレフタレート、ジエチルテ
レフタレート等に由来する単性誘導体以外のジカルボン
酸成分に基づく単位で少量置き換えられていてもよい。
(II)で示される単位は炭素数9以上の脂肪族ジカル
ボン酸又はそのエステル形成性誘導体に由来する単位で
ある。該脂肪族ジカルボン酸の炭素数については、ジカ
ルボン酸のカルボキシル基間の主鎖の炭素数(カルボキ
シル基の炭素原子は含まない)が7以上が好ましく、該
主鎖は場合により分校を有していてもよいし、一部環形
成をしていてもよい。環を形成している脂肪族ジカルボ
ン酸においてカルボキシル基間の炭素数は最少のものを
いう。このような炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸と
しては、例えばアゼライン酸、セバシン酸、デカンジカ
ルボン酸、ドデカンジガルボン酸、テトラデカンジカル
ボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカ
ルボン酸、エイコサンジカルボン酸、ダイマー酸、ダイ
マー酸水添物又はこれらのエステル形成性誘導体等があ
げられる。
該脂肪族ジカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導
体は単独でも2種以上を混合して用いてもよい。本発明
において特に好ましいジカルボン酸はダイマー酸および
ダイマー酸水添物である。
本発明におけるダイマー酸はリノール酸およびリルン酸
等の18個の炭素原子を含む不飽和脂肪酸あるいは、そ
の1価のアルコールエステルより製造されるもので、炭
素原子数36個であるダイマー酸が主成分であるが、−
塩基酸およびトリマー酸も一部含まれている。本発明の
目的を達成するためには、−塩基酸およびトリマー酸の
含有量の少ないダイマー酸を用いることが好ましい。
(n)の単位は(I)の単位100モルに対して0.2
モル以上5モル以下好ましくは0.2モル以上3モル以
下の割合で含まれる。該範囲内において、共重合ポリエ
ステル(A)の結晶化物は高い剛性を維持したまま優れ
た延性を示し、その結果強靭性が付与される。共重合割
合が少ないとポリテトラメチレングリコールを単独で共
重合成分とした場合と同様に強靭性の改良が充分iこ達
成されない。また、共重合割合が多くなるにつれ、該結
晶化物の融点の低下が大きくなり、剛性も損われて本発
明の目的にそぐわなくなる。
また本発明においては、前記した割合の(II)の単位
により変性されると、ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコールのみによる変性で若干改善されるポリエチレ
ンテレフタレート結晶化物の脆性が飛躍的に改善される
。この効果は炭素原子数が9未満の脂肪族ジカルボン酸
では達成されない。
該脂肪族ジカルボン酸の炭素数の上限は特にないが、実
用上の面から100以下のものが好ましく用いられる。
更に好ましくは用いられる脂肪族ジカルボン酸の炭素数
の範囲は16〜54である。
([[I)で示される単位はエチレングリコールに由来
する単位である。
(■)で示される単位はポリ(テトラメ°チレンオキシ
ド)グリコールに由来する単位である。ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールを共重合成分として用いる
ことは、ポリエチレンテレフタレートの実質的無配向結
晶化物の脆性を改良するために必要であり、共重合反応
生成物においてテレフタル酸単位100モルに対してポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコール中の繰返し単
位−+−cHtCHzCHzCHz  O→−が3モル
以上15モル以下特に4モル以上12モル以下の割合で
含まれていることが好ましい。共重合割合が少ないとポ
リエチレンテレフタレートの脆性を改善するには至らず
、また共重合割合が多くなるに従って結晶化物の剛性が
低下するとともに、融点の低下も大きくなり本発明の目
的に反するものになる。
また、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールの分
子量は約600〜6000(重合度(n) : 8〜8
4)であることが必要である。分子量が上記範囲外のポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコールを使用すると
延性が低下するので好ましくない。更に好ましい分子量
の範囲は約600〜200G (重合度(n):8〜2
8)である。
共重合ポリエステル(A)を得る場合に本発明の効果を
損わない範囲で少量の例えば、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオ
ール1.2.6、トリメチロールエタテ ンなどに代表されるトリオールまたは・トラオールや、
トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸に代表
されるベンゼントリカルボン酸、またはベンゼンテトラ
カルボン酸、あるいは、3〜4個の水酸基及びカルボキ
シル基が結合する多価のヒドロキシカルボン酸等の多官
能モノマーやステlリン酸、オレイン酸等の脂肪族モノ
カルボン酸、安香香酸、フェニル酢酸、ジフェニル酢酸
、βナフトエ酸等の芳香族モノカルボン酸の単官能モノ
マーを併用することもできる。
共重合ポリエステル(A)は通常、ポリエステルを製造
する際に用いられる公知の方法により製造される。一般
に共重合ポリエステルは、反応成分の混合物を触媒の存
在下又は不存在下、大気圧もしくは加圧下において、不
活性ガス雰囲気下で昇温させることにより製造させる。
これらの反応を行うために採用される温度は200℃〜
270℃の範囲にあり好ましくは、230℃〜260℃
の範囲である。
この反応終了後、得られたオリゴマー生成物を重縮合さ
せる。該重縮合反応は、公知のアンチモン、チタニウム
、鉄、亜鉛、コバルト、鉛、マンガン、またはゲルマニ
ウム触媒のような重縮合触媒の存在下15mmHg以下
、好ましくは1+nmHg以下の圧力において約り70
℃〜約300℃の範囲の温度で行われる。
ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール及び炭素原
子数9以上の脂肪族ジカルボン酸又はそれらのエステル
形成性誘導体は、エステル交換あるいはエステル化反応
前から縮合反応途中の間で添加することができるが、好
ましくはエステル交換反応又はエステル化反応後、即ち
、縮合工程で添加するのが好ましい。
共重合ポリエステル(A)の極限粘度は30℃における
フェノールおよびテトラクロルエタンの50150重貴
混合溶媒系において測定した場合、好ましくは、約0.
5以上約1.5以下、特に好まし・くは約0.5以上約
1.0以下の範囲にある。
共重合ポリエステル(A)はポリエチレンテレフタレー
ト自体が育する高融点及び高剛性をほぼ維持したまま優
れた強靭性を有している。
本発明において用いられる結晶核剤(B)とは、一般に
ポリエチレンテレフタレート系のポリエステルの核剤と
して効果を有するものが例示される。
それらは、例えば中性粘土類のタルク、酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム
、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの周期律表第■族
金属の酸化物、硫酸塩、ケイ酸塩などの無機系核剤及び
炭素数7〜54の有機カルボン酸又はカルボキシル基を
含有する重合体の第■族a又は第■族aの金属塩等の有
機系核剤が挙げられる。
本発明者らの研究によれば、靭性が高(、且つ成形物の
外観が著しく良好な組成物は有機系核剤を用いたときに
得られることが見い出された。該有機系の核剤としては
、例えばステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ペラルゴン酸ナトリウム、ベヘン酸ナトリウム、
安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、テレフタル
酸ナトリウム、テレフタル酸リチウムなどの炭素数7〜
54、特に炭素数7〜25有機カルボン酸の第■族a又
は第■族aの金属塩、あるいは、エチレン、プロピレン
等の炭素数2〜5のα−オレフィンとアクリル酸または
メタクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸との共重合
体若しくはスチレン/無水マレイン酸共重合体等の芳香
族オレフィンとα、β−不飽和カルボン酸との共重合体
の第1族1又は第■族&の金属塩が挙げられる。ここで
第■族a又は第■族aの金属としては、ナトリウム、カ
リウム、リチウム、カルシウム等を挙げることができる
。これらのなかでも、カルボキシル基を含有する重合体
のナトリウム塩もしくはカリウム塩が、庚 成形時のポリエステル樹脂の粘・低下が少ない点で好ま
しく使用される。また、上記の共重合体中、α−オレフ
ィンまたは芳香族オレフィンは共重合体の50〜98重
量%を占めるものが好ましく、特に好ましいのは80〜
98重′量%である。また9、特に好ましい重合体はエ
チレン/メタクリル酸共重合体のナトリウム塩である。
該共重合体においては、極めて高い靭性を与える組成物
が得られるという特長を有する。
なお上記カルボキシル基の全てが中和されている必要は
ないが、好ましくは中和率は40%以上、特に60%以
上である。
結晶核剤(B)の使用量は、ポリエステル樹脂(A)1
00重量部に対して0.05〜20重量部、好ましくは
0.1〜10重量部が適当である。20重量部を越える
と成形物の機械的性質が低下し、0.05重量部以下で
は成形性の改良効果が不充分になる。
本発明で使用されるハロゲン化ポリヒドロキシポリエー
テル樹脂(C)は、本発明組成物の難燃他剤成分として
用いられるものであって、以下に示される製造法によっ
て得られる高純度でしかも低分子量化合物の少ないハロ
ゲン化ポリヒドロキシポリエーテル樹脂でなければなら
ない。低分子量化合物の測定方法は以下の方法によって
測定される。試料0.25gを10−テトラヒドロフラ
ンにとがし東洋曹達(株)製のHLC−802ASG、
P、C装置にて流量1 、1mi!/m insカラム
温度38℃、圧力57kg/cm”の条件で試料1mf
2を注入して測定した。得られたデータを東洋曹達(株
)製のクロマトプロセッサーCP −8000で処理し
面積百分比で示す。かかる製造方法はハロゲン化ビスフ
ェノール類とハロゲン化ビスフェノール類ジグリシジル
エーテルとの実質的等モル反応、又はハロゲン化ビスフ
ェノール類と、ハロゲン化ビスフェノール類とハロゲン
化ビスフェノール類ジグリシジルエーテルとビスフェノ
ール類ジグリシジルエーテルの混合物との実質的等モル
反応において、触媒の存在下原料及び生成物を溶解する
非反応性高沸点溶媒を用いて100℃〜220℃で還元
粘度が0.20以上になるまで反応せしめた後、反応混
合物に反応生成物が難溶の低沸点溶媒を添加して反応生
成物を分離精製することにより得られ。本製法によって
得られた生成物はフェノール性酸価1mgKOH/g以
下、エボキン価2mgKOH/g以下のものであり従来
技術では得られなかった実質的にエポキシ基を含有し、
ない、しかも高純度のハロゲン化ポリヒドロキシポリエ
ーテル樹脂である。本製法に使用されるハロゲン化ビス
フェノール類の例は、−数式 (式中X1SXi’は同−又は異なっていても良く、ハ
ロゲン原子、すなわち塩素原子、臭素原子、ヨCHs−
1−SOt−基であり、i及びi′は1〜4の整数であ
る。)代表的には2,2ビス(4−ヒドロキシ−2,3
,5,6テトラブロモフエニル)プロパン、2.2ビス
(4−ヒドロキシ−2,3,5,6テトラブロモフエニ
ル)メタン、2.2ビス(4−ヒドロキシ−2、3,5
,6テトラブロモフエニル)スルフィド等があげられる
。ハロゲン化ビスフェノール類のジグリシジルエーテル
の例は一般式[r]で示されるハロゲン化ビスフェノー
ル類とエピクロルヒドリンから公知の方法によって製造
されるジグリシジルエーテル及び、該ジグリシジルエー
テルとハロアン化ビスフェノール類と公知の方法で高分
子化したジグリシジルエーテルである。代表的には臭素
化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(例えばY 
D B −400東部化成製造品)であり、他の2官能
のエポキシ樹脂例えばビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル、ジフェニルスルホンジグリシジルエーテル、テ
トラブロモジフェニルスルホンジグリシジルエーテルを
0〜66重量部範囲で併用しても良い。本製造法におい
て使用する反応溶媒は非反応性の高沸点の脂肪族環状ケ
トン類、高沸点の芳香族炭化水素類、又はエチレングリ
コール低級アルキルエーテルエステル類の単独又は上記
溶媒の混合物として使用し、反応生成物の濃度が25重
量部及至80重量部範囲で用いられる。混合溶媒組成は
反応生成物に溶解可能範囲で選択する必要がある。高沸
点脂肪族環状ケトン類としてシクロヘキサノン、メチル
シクロヘキサノンが挙げられる。高沸点芳香族炭化水素
としてはトリまたはテトラメチルベンゼン、アルキ(C
=2〜4)トルエン、分枝アルキルベンゼン(C=3〜
36)、ジエチルベンゼン、エチレングリコール低級ア
ルキルエーテルエステル類としてはエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル等が挙げられる。好ましくは沸点が1
00〜220°Cの範囲のものか有効である。
本反応で使用される触媒は育機化合物及びその塩で、通
常フェノール性OHとエポキシ基との反応で用いられる
公知の触媒を使用することができる。
例えば3級アミン、4級アンモニウム塩、トリフェニル
ホスフィン等のホスフィン化合物及びその塩があり、代
表的にはテトラメチルアンモニウムクロライド、トリフ
ェニルホスフィン、トリフェニルホスホAfロマイド、
ブトキシルー2−ヒドロキシプロピルトリフェニルホス
ホニウムブロマイド等が挙げられる。本製法において高
純度のハロゲン化ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を得
るためには、上記溶媒中でハロゲン化上スフエノール類
1モルに対してジグリシジルエーテルが0.95〜1.
05モルの範囲において、より好ましくは0.985〜
1.015モル範囲で実質的に等モル、で反応し、反応
温度は反応溶媒の沸点近くの温度110℃〜220℃の
範囲に於て行い、還元粘度が0.20以上になるまで反
応継続する。還元粘度は0,20〜0.4の範囲までに
管理する必要があり、好ましくは0.25〜0.35の
範囲である。実質的に反応時間は5時間以上を必要とす
る。還元粘度が0.2以上に達したら反応終了とするが
この点における反応生成物中には、まだ未反応低分子化
合物が1〜5%残存している。本製造法の最も特徴的な
点は次のことにある。
反応終了後の反応液は粘稠な透明液体であるが、この反
応液を撹拌しながら反応溶媒で希釈降温し不揮発分濃度
を20〜60重量%範囲に調節する。次に反応生成物に
難溶の低沸点溶媒である芳香族炭化水素、ケトン類、ア
ルコール類、脂肪族炭化水素類を全溶媒量の20〜20
0重量%範囲に達する量を冷却しながら反応液に添加す
ると、高分子反応生成物のみが選択的に析出分離してく
る。全量を添加終了すると反応溶媒中には未反応の低分
子化合物及び反応に使用した触媒の大部分が選択的に溶
解しており、この析出物は反応終了後・に添加した同−
溶媒又はアルコール類で洗浄後60〜100℃の温度で
乾燥室真空下乾燥する。得られた白色の生成物はハロゲ
ンが20〜62重量%の範囲で含有するものであり、し
かも低分子化合物及び不純物イオンが極めて少ない。又
フェノール性成価II+1gKOH/g以下、エポキシ
価2mgKOR/g以下を示し、実質的にエポキシ基を
含有しない線状で熱安定性のすぐれたハロゲン化ポリヒ
ドロキシポリエーテルである。生成物を析出させるため
の低融点溶媒である芳香族炭化水素、ケトン類、アルコ
ール類、脂肪族炭化水素のうち代表的にはベンゼン、ト
ルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
、メタノール、エタノール、ノルマルヘキサン等が挙げ
られる。本発明における(C)成分は低分子量含有が非
常に少なく、かつ実質的にエポキシ基を含まないため、
本発明に係る難燃性組成物はブリードアウト、及び異物
の発生(ゲル化)の欠点がなく、熱安定性が良く、長期
間の難燃効果を保持するものであり本発明における顕著
な効果である。
本発明における(C)成分は共重合ポリエステル(A)
100重量部に対して3〜40重量部、好ましくは5〜
30重量部の範囲で使用する。使用量が3重量部よりも
少ないと難燃性が十分に得られず、また40重量部より
も多いと組成物の機械的性質が低下するようになるので
好ましくない。
本発明においては難燃性(C)と組み合せて難燃助剤(
D)を用いることができ、具体的には、アンチモン化合
物、はう酸塩、水酸化アルミウニム、酸化ジルコニウム
または酸化モリブテン等が用いられる。アンチモン化合
物としては三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、四
酸化もくしは五酸化アンチモン、ピロアンチモン酸ソー
ダ等を挙げることができる。はう酸塩としては四はう酸
亜鉛、メタはう酸亜鉛等を挙げることができる。難燃助
剤(D)の使用量は共重合ポリエステル(A)100重
量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは1〜9重
量部である。配合量が0.5重量部未満では難燃効゛果
が低下し、10重量部を越えると耐衝撃性が低下しやす
くなるので好ましくない。
従来のポリエチレンテレフタレートは・その物理的性質
、熱的性質がすぐれているにもかかわらずガラス繊維等
の強化材を配合しない場合にはきわめてもろく、通常の
射出成形では実用に耐える強靭な成形物を得ることは困
難であった。ましてこのようなポリエチレンテレフタレ
ートに難燃性付与の目的で種々の難燃剤及びアンチモン
化合物等の難燃助剤を配合した組成物においてはその欠
点であるもろさはさらに増大するが一般的であった。
したがってポリエチレンテレフタレートは難燃性又は非
難燃性組成物によらず、ガラス繊維等の強化材との組み
合せにより使用されるのが実状であった。
しかるに本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は共重
合ポリエステル(A)がきわめて靭性に富む樹脂である
こと及び難燃剤として使用されるハロゲン含有ポリヒド
ロキシポリエーテル樹脂は優れた難燃性を有すると共に
、それ自身エンジニアリングプラスチックスとして優れ
た物理的性質を存することとが相撲ってガラス繊維等の
強化材を用いることなく、実用上優れた物理的性・質、
特に靭性を有するのである。
本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は強化又は充填
物質を配合した場合に極めて優れた特長を有する。
本発明において使用される強化又は充填物質(D)とし
てはタルク、クレー、カオリン、雲母、アスベスト、ワ
ラストナイト、珪酸カルシウム等の珪酸塩、シリカ、石
コウ、グラファイト等の無機充填剤、及びガラス繊維、
カーボン繊維、グラファイト繊維、金属炭化物繊維、金
属窒化物繊維、アラミド繊維、アリレート繊維、フェノ
ール樹脂繊維等の繊維状強化剤等を挙げることができる
これらの強化または充填物質は単独で使用しても、2種
類以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらは
その、まま使用してもよいが、表面処理や集束剤処理を
して使用してもよい。上述した強化または充填物質のな
かでもガラス繊維あるいはガラス繊維と雲母の組み合わ
せが、成形物の耐熱性及び機械的性質を顕著に向上せし
めるので好ましい。
本発明において使用されるガラス繊維としては、プラス
チックス強化用に使用されている通常のガラス繊維でよ
く、直径は3〜30μが好ましい。製造法によってロー
ビングでもチョツプドストランドでも種々の形態のもの
が使用できる。またガラス繊維はシラン処理、クロム処
理などのプラスチックスとの接着性向上を目的とした処
理を施したものが好ましい。
板状充填材として雲母(金雲母、白雲母、セリサイト等
)及びガラスフレーク等を添加は成形物の変形を防止す
る効果が大きいが機械的性質特に引張強度、衝撃強度等
を高く保ち、且つ寸法精度が良くそりの少ない性質を兼
備するためには、繊維状強化材との組合せが更に有効で
ある。
なお、これ等の強化又は充填物質は何れか一種又は二種
以上を混合して用いることができるが、好ましくは繊維
状強化材を必須成分とすることである。
強化または充填物質(E)の使用量は、共重合ポリエス
テル(A)100重量部に対して一般に・140重量部
以下が適当である。140重量部を越えると系の流動性
が乏しくなり成形困難となるほか、成形品の表面光沢を
損う傾向が大となる。
本発明の組成物においては特に本発明の組成物にガラス
繊維を5重量部以上配合すると通常のガラス繊維強化難
燃性ポリエステル樹脂組成物と同様に熱変形温度が高く
なる。更に、ガラス繊維を多量に配合した系においても
本発明の組成物は、従来の他のガラス繊維強化難燃性ポ
リエステル組成物に比し一段と高い靭性が得られるとい
う特長を有する。すぐれた靭性及び高い熱変形温度を保
持した組成物を得るためにはガラス繊維はポリエステル
樹脂100重量部に対し10重量部以上100重量部以
下である。
本発明の組成物においてPETの低温における結晶化を
より迅速に進めるために必要に応じて可塑剤を配合する
ことができる。可塑剤としてはPETの低温における分
子運動を高める働きをする物質であれば公知のものを全
て使用し得る。このような例としてはたとえば、多価ア
ルコ・−ルの脂肪酸エステル類多価アルコール類の芳香
族酸エステル類、多価カルボン酸のエステル類、ポリア
ルキレンゲリコール類、ポリアルキレングリコール類の
モノ−又はジアルキルエーテル類、脂肪族グリコール類
と脂肪族ジカルボン酸類からなるポリエステルジオール
類、該ポリエステルジオール類のモノ−又はジ脂肪族お
よび/又は芳香族カルボン酸エステル類、環状エステル
類の開環重合によって得られるポリエステルジオール類
、該ポリエステルジオール類のモノ−又はジ脂肪族およ
び又は芳香族ジエステル類、芳香族スルフオン酸アミド
、芳香族スルホン酸ナトリウム、弗化ポリオレフィン類
等を挙げることができる。これらの物質のうち、ポリア
ルキレングリコール類、ポリアルキレングリコールのモ
ノ−又はジアルキルエーテル類が好ましく用いられる。
中でも次の一般式%式% (ただしR3、R1′はHまたは低級アルキル基を表わ
し、R3は炭素数2〜4のアルキル基を表わす。またn
は5以上の数である)で表わされる物質が好ましく用い
られる。とりわけRI及びR1′が低級アルキル基であ
る物質が好ましい。例えばポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ボ゛リテトラメチレングリコ
ールのジメチルジエチル、ジプロピルエーテルなどであ
る。さらに、脂肪族ポリエステルジオール類、脂肪族ポ
リエステルジオール類のモノ−又はジ脂肪族又は/およ
び芳香族カルボン酸エステル類が好ましく用いられる。
脂肪族ポリエステルジオール類としては脂肪族グリコー
ルと脂肪族カルボン酸とのエステル化反応によって得ら
れるジオール類又は環状エステル類の開環重合によって
得られるジオール類、例えばポリエチレンアジペートジ
オール、ポリエチレンアジペートジオール、ポリへキサ
メチレンアジペートジオール、ポリカプロラクトンジオ
ール、ポリバレロラクトンジオール、ポリ−3−メチル
バレロラクトンジオール等を挙げることができる。末端
のアルコール性水酸基の一方又は両方が脂肪族又は/お
よび芳香族カルボン酸によってエスルテ化される方がよ
り好ましい場合がある。・この場合のカルボン酸として
はギ酸、酢酸、酪酸、プロピオン酸、安息香酸等が用い
られる。
本発明において可塑剤の使用量は10重量部以下好まし
くは5重量部以下が適当である。10重量部より多くな
ると成形物の剛性が低下し、また可塑剤の表面への浮き
出しが生じるので不適当である。
本発明の組成物においては、本発明の効果を損なわない
範囲で上述した成分以外の重合体、例えばポリエステル
樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム状弾性体等と混合し
て成形することができ、またポリエステル樹脂に普通使
用される添加剤、例えば着色剤、離型剤、酸化防止剤、
紫外線安定剤等を含有することかできる。
本発明の組成物は、各成分を任意の公知の手段により混
ぜ合わせることにより製造される。該組成物は射出成形
機、押出成形機、吹込成形機、圧縮成形機等の成形加工
機により、繊維、フィルム、シート、ボルト、容器、積
層体等所望の形状に成形加工することができる。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。なお、例中の
部はことわりのない限りすべて重量基準で示す。
[実施例] 合成例A(共重合ポリエステルの合成例)触媒として、
二酸化アンチモン及び亜リン酸を用い、テレフタル酸及
びエチレングリコールより260℃にてエステル化を行
った後、所定量の脂肪族ジカルボン酸及びポリ(テトラ
メチレンオキシド)グリコールを加え、常法に従い減圧
下で重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステル
はギヤポンプでノズルよりストランド状にポリマーを取
り出し、水冷してカッターでベレット状にした。
得られた共重合ポリエステルを、ヘキサフルオロプロパ
ツールに溶解し、500MHz ’H−N M Rにて
、テレフタル酸単位100モルに対する脂肪族ジカルボ
ン酸単位およびポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ
ールの繰り返し単位を分析した(第1表)。
得られた共重合ポリエステルをフェノール/テトラクロ
ルエタン(l:1重量比)に溶解して極限粘度を測定し
た。(第1表)。
合成比較例B 合成例Aと同様の方法で、共重合ポリエステルを製造す
るに際し、脂肪族ジカルボン酸を添加しない場合(合成
比較例B−1)、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コールを添加しない場合(合成比較例B−2)および炭
素数の小さい脂肪族ジカルボン酸を使用する場合(合成
比較例日−3)について第1表に示す各種共重合ポリエ
ステルを得た・               以下余
白合成例C−1(難燃剤の合成例) エポキシ当量401.3g/eqのテトラブロモビスフ
ェノールA−エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂(Y 
D B −400束都化成(株)製Br= 48.9重
量%)178、1g、テトラブロモビスフェノールA 
121.9g1’溶媒としてシクロヘキサノンとソルベ
ントナフサの混合溶媒(混合重量比1/1) 53gを
1gのセパラブルフラスコに仕込み、窒素パージしなが
ら撹拌加熱した。内温か110℃になったところで溶媒
ブトキシル2−ヒドロキシプロピルトリフェニルホスホ
ニウムブロマイドを250ppm添加した。さらに温度
を徐々に上げ160℃±5℃で反応させる。徐々に増粘
してくるので3時間後、混合溶媒47gと触媒ホスホニ
ウム塩250ppmを加えた。さらに2時間後屈合溶媒
62g追加した。さらに撹拌下に合計7時間反応させた
。この時の生成物の還元粘度は0.30cstであった
。その後混合触媒で不揮発分を40重量%に調整しなが
ら温度を100℃前後に下げ、メタノール338gを加
え撹拌しながら結晶化させた。この結晶を濾過しメタノ
ールで40℃〜50℃で・30分間撹拌洗浄後、濾過乾
燥をした。293.4gの生成物を得た。この生成物は
外観は白い微粒状の固体であり、臭素含有量52.9v
t%、低分子含有量0.29v1%、エポキシ価0.8
hagKO)!/g、フェノール性酸価0.45mgK
OH/g、  Na” lppm以下、CI−lppm
以下、Br−xppm以下、P含有量0であった。この
ちの単独で射出成形加工すると次の特性が得られた。引
張り強度880kgf/am”、曲げ強度1470kg
f/co+”、ロック6工ル硬度R−128、吸水率0
.05%、熱変形温度111℃(測定方法はJ I S
  K8911に準拠した。)合成比較例C−2 エポキシ当量401.3g/eqのY D B −40
0,754g。
テトラブロモビスフェノールA 446g及び触媒テト
ラメチルアンモニウムクロライドの10%水溶液0.6
gをステンレススチールセパラブルフラスコに仕込み、
窒素置換してから150℃で3時間反応させたのち、さ
らに180℃で2時間反応させた。得られた樹脂を粉砕
し1000gで上記触媒を1g加え混合したのち、二軸
押出し機にて200℃で樹脂が2分間滞留するようにス
クリューの回転数を調節゛してさらに反応を行った。得
られた樹脂を粉砕し黄色の粉末にした。得られた樹脂の
分析結果を第2表に示す。
合成比較例C−3 エポキシ当量401Jg/eqのY D B −400
,581,8g。
テトラブロモビスフェノールA 214.8gにトリブ
ロモフェノール201.9gを2gステンレススチール
セパラブルフラスコに仕込み窒素で置換した後、加熱溶
媒し140℃にトリブチルアミン0.56gを加え16
0℃〜230℃で10時間反応させた。得られた樹脂を
粉砕し黄色の粉末にした。得られた樹脂の分析結果を第
2表に示す。
以下余白 第2表記載のごとく本明細書に示す製造方法によって合
成された樹脂は、c 、p 、c分析(本文記載の測定
方法)で分析される低分子化合物含量が顕著に低く不純
物イオンも少なく、数平均分子量の高い実質的線状のポ
リヒドロキシポリエーテルが得られた。
実施例1〜3.比較例1〜3 合成例A−1,A−2,A−3及び合成比較例B−1,
B−2により得られた共重合ポリエステル又はポリエチ
レンテレフタレート100重量部、エチレン/メタクリ
ル酸共重合体のナトリウム塩(三井ポリケミカル(株)
製、ハイミラン1707) 6重量部、合成例C−tに
より得られた難燃剤23重量部、二酸化アンチモン6重
量部およびイルガノックス1010 (商品名、チバガ
イギ−(株)製)0.4重量部を予め乾燥して混合した
後、40mmφ押出機(日本プラスチック工学研究所(
株)製U T −4O−H)のホッパーに投入し、シリ
ンダー温度25〇−275−275−285−285℃
、グイ温度285℃で溶融混練しつつ押出し、得られた
ストランドを水冷し、カッターで切断してペレットを得
た。
得られたペレットを120℃で15時間熱風乾燥した後
、シリンダー温度240−260−275℃、ノズル温
度280℃、金属温度120℃に調節された射出成形機
(日・精樹脂工業(株)製、FS80S12ASE型)
により試験片を成形した。
得られた成形物の引張強度、引張伸び(A S TM 
D63gに準拠、引張伸びは標線開法で測定した)、曲
げ強度、曲げ破断歪、曲げ弾性率(ASTM D790
に準拠)、熱変形温度(ASTM D64g)および難
燃性(UL−941/16インチ厚さ)を評価した。結
果を第3表に示した。本発明の組成物は引張伸びが大き
く、曲げ試験では歪み量が大きく、破断に至らなかった
以下余白 実施例4〜6.比較例4〜9 合成例A−1−A=5により得られた共重合ポリエステ
ル100重量部、エチレン/メタクリル酸共重合体のナ
トリウム塩(三井ポリケミカル(株)製、ハイミラン1
707) 7重量部、合成例C−1゜合成比較例C−2
、又はC−3により得られた難燃剤23重量部、三酸化
アンチモン6重量部、イルガノックス1010 (商品
名、チバガイギ−(株)製)0.3重量部及びガラス繊
維(日本紡績(株)製、集束チョツプドストランド、カ
ット長3mm) 58.4重量部を予備混合した後、4
011Ilφ押出機(日本プラスチック工学研究所(株
)製UT−40−H)のホッパーに投入し、シリンダー
温度25G−275−275−275℃、グイ温度26
5℃で溶融混練しつつ押出し、得られたストランドを水
冷し、カッターで切断してペレットを得た。
得られたペレットを120℃で15時間熱風乾燥した後
、シリンダー温度240−260−2110℃、ノズル
温度280℃、金型温度120℃に調節された射出成形
機(日清樹脂工業(株)製、FS80S12ASE型、
)により試験片を成形した。得られた成形物の諸性能を
第4表に示す。
以下余白 [発明の効果] 本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は比較的低温で
も結晶化速度が大きいため、汎用熱可塑性樹脂の成形に
通常使用される比較的低温の金型温度の成形でも、短い
金型滞留時間で表層まで均一かつ高度に結晶化した、し
かも優れた表面光沢を持つ成形物を得ることができる。
そして得られる成形物は高温においても寸法安定性、形
状安定性に優れ、反り変形も極めて小さく、高い機械的
性質、特に強靭性を有し、優れた耐熱性を示すのみなら
ず、優れた難燃性をも併せ持ち、難燃剤の表面への浮き
出しがないのでエンジニアリンクツラスチック材料とし
て極めて好ましいものである。
本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は特に前記製造
法によって得られる難燃剤(C)成分の作用により、従
来なし得なかった難燃性樹脂組成物の特性を得ろことか
できる。すなわち難燃剤(C)成分は従来にはみられな
かった高純度ハロゲン化ポリヒドロキシポリエーテル樹
脂であり、この樹脂中に含有する低分子化合物は0.1
〜0.3重量%と非常に少なく実質的にエポキシ基の含
まない線状のポリエーテル樹脂であり、不純物も非常に
少ないものである。このものはそれ自身熱可塑性樹脂で
あり、他のエンジニアリングプラスチックスと同様の方
法で射出成形加工することができるものである。この成
形物の性質は機械的強度にすぐれ吸水率が非常に小さく
、すぐれた性能を保有し、しかも難燃性である。又他の
エンジアリングプラスチックスともよ(まじりあい成形
加工しやすいものである。従って従来問題となっていた
熱分解によろ難燃剤の逃散や素材のすぐれている物性の
極端な低下や熱時の軟化現象、成形機のシリンダー内で
のブリード発生、エポキシ樹脂の三次元架橋によるゲル
化による異物の混入や押出工程におけるストランド切れ
、外観不良等は難燃剤(C)を用いる事により解決する
ことができたわけである。
特許出願人 株式会社 り ラ し

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)実質的に下記の( I )〜(IV)で表わさ
    れる構造単位からなる共重合ポリエステルで あり、 ( I )▲数式、化学式、表等があります▼ (II)▲数式、化学式、表等があります▼ (III)▲数式、化学式、表等があります▼ (IV)▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、Rは炭素数9以上の脂肪族ジカルボン酸からカ
    ルボキシル基を除いた2価の基 であり、nは8〜84の整数である。) ( I )は(III)および/または(IV)と結合しており
    、(II)は(III)および/または(IV)と結合してお
    り、実質的に( I )と(II)の合計モル数は(III)と
    (IV)の合計モル数に等しく、該共重合ポリエステルに
    おいて( I )100モルに対し、(II)は0.2〜5
    モルの割合で、(IV)は▲数式、化学式、表等がありま
    す▼の繰返し単 位が3〜15モルの割合で含まれている共重合ポリエス
    テル100重量部 (B)結晶核剤0.05〜20重量部 (C)ハロゲン化ビスフェノール類とハロゲン化ビスフ
    ェノール類ジグリシジルエーテ ルとの実質的等モル反応又はハロゲン化ビ スフェノール類とハロゲン化ビスフェノー ル類ジグリシジルエーテルとビスフェノー ル類ジグリシジルエーテルの混合物との実 質的等モル反応によつて得られ、還元粘度 が0.2以上、ハロゲン含有量が20〜62重量%、フ
    ェノール性酸価1mgKOH/g以下、エポキシ価2m
    gKOH/g以下、低分子量化合物の含量が0.5重量
    %以下であるハロゲン含有ポリヒドロキシポリエーテル
    樹脂3〜40重量部 (D)及び必要に応じて強化又は充填物質 0〜140重量部より構成される難燃性ポリエステル樹
    脂組成物。
  2. (2)(II)の構造単位においてRが少なくとも1種の
    炭素数16〜54の脂肪族ジカルボン酸からカルボキシ
    ル基を除いた2価の基である特許請求の範囲第1項記載
    の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  3. (3)(II)の構造単位において、Rがテトラデカンジ
    カルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸お
    よびダイマー酸の水添物からなる群より選ばれた1種以
    上のジカルボン酸からカルボキシル基を除いた2価の基
    である特許請求の範囲第2項記載の難燃性ポリエステル
    樹脂組成物。
  4. (4)(II)の構造単位においてRが、ダイマー酸およ
    びその水添物からなる群より選ばれた1種以上のジカル
    ボン酸からカルボキシル基を除いた2価の基である特許
    請求範囲の第2項記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物
  5. (5)(IV)の構造単位において、nが8以上28以下
    である特許請求の範囲第1〜4項記載の難燃性ポリエス
    テル樹脂組成物。
  6. (6)結晶核剤(B)が周期律表第II族金属の酸化物類
    、同硫酸塩類、同ケイ酸類、及び炭素数7〜54の有機
    カルボン酸又はカルボキシル基を含有する重合体の第
    I 族a又は第II族aの金属塩である特許請求の範囲第1
    項記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  7. (7)結晶核剤(B)が炭素数7〜54のカルボン酸の
    第 I 族a又は第II族aの金属塩および/またはカルボ
    キシル基を含有する重合体の第 I 族a又は第II族aの
    金属塩である特許請求の範囲第1項記載の難燃性ポリエ
    ステル樹脂組成物。
  8. (8)結晶核剤(B)がカルボキシル基を含有する重合
    体の第 I 族a又は第II族aの金属塩である特許請求の
    範囲第7項記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  9. (9)金属塩がナトリウム塩又はカリウム塩である特許
    請求の範囲第6項、第7項または第8項記載の難燃性ポ
    リエステル樹脂組成物。
  10. (10)結晶核剤(B)がタルクである特許請求の範囲
    第1項記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  11. (11)強化又は充填物質(D)を5〜140重量部配
    合する特許請求の範囲第1項〜第10項記載の難燃性ポ
    リエステル樹脂組成物。
  12. (12)強化又は充填物質(D)を10〜100重量部
    配合する特許請求の範囲第11項記載の難燃性ポリエス
    テル樹脂組成物。
  13. (13)(D)成分がガラス繊維である特許請求の範囲
    第1項、第11項または第12項記載の難燃性ポリエス
    テル樹脂組成物。
  14. (14)(D)成分がガラス繊維および雲母である特許
    請求の範囲第1項乃至第12項記 載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
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JP87305178A Pending JPH01144456A (ja) 1987-12-01 1987-12-01 難燃性ポリエステル樹脂組成物

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