JPH01142053A - 継目無金属ベルト及びその製造方法 - Google Patents

継目無金属ベルト及びその製造方法

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JPH01142053A
JPH01142053A JP30048187A JP30048187A JPH01142053A JP H01142053 A JPH01142053 A JP H01142053A JP 30048187 A JP30048187 A JP 30048187A JP 30048187 A JP30048187 A JP 30048187A JP H01142053 A JPH01142053 A JP H01142053A
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strength
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Yasutaka Okada
康孝 岡田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/005Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment of ferrous alloys

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車の無段変速機等に使用される動力伝達用
継目無金属ベルト及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
自動車の無段変速機等においては、動力を伝達するため
のベルトに優れた材料強度が要求されるため、金属製の
ベルトが使用され始めている。この場合、金属製のベル
トは弾性が小さいため、薄肉の継目無ベルトを必要なト
ルクに応じ重ね合せて使用することが前提となる。した
がって、このような継目無金属ベルトには、薄く加工で
きること、材料強度および疲労強度が高いこと、耐摩耗
性の良好なことが要求される。
このような要求に対し、材料面では加工性、材料強度お
よび疲労強度の優れた18%−Ni系フマルエージ鋼従
来より使用されてきた。また製法面では、マルエージ綱
からなる円筒状の素材をスピニング加工等によってベル
トとして必要な肉厚および周長まで薄肉化する加工法が
採用され、ヘルドに加工された後は窒化処理にて疲労強
度を高めるのが通例となっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、自動車の無段変速機等においてはベルト
に対し、トルクに対する耐力のみならず小型軽量化が強
く求められ、しかも長期間にわたって破損のないことな
ど、極めて厳しい要求が加えられる。
従来の方法で製造された継目無金属ヘルドは、このよう
な要求を十分に満足させているとは言い難く、加工性、
材料強度および疲労強度、耐摩耗性の全ての点で更に高
い性能が求められているのが現状である。
本発明は斯かる現状に鑑み、加工性、材料強度および疲
労強度、耐摩耗性の全てについて従来レベルを上回る継
目無金属ベルト及びその製造方法を提供するものである
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、従来の方法で製造された継目無金属ベル
トを種々調査したところ、主にその組成と加工後の窒化
処理に問題があり、この問題を解決すれば加工性、材料
強度および疲労強度、耐摩耗性が更に向上することを知
見した。
○ 加工性 本発明が対象とする継目無金属ベルトにおいては、前述
したように弾性確保のため薄く加工できることが必要で
ある。従来よりこの種のベルト素材として使用されてい
るマルエージ鋼は、ある程度の加工は可能であるが、肉
厚が0.2m以下になると、介在物による加工中の割れ
および表面欠陥(ふくれ、しわ)が発生しやすくなる。
ちなみに、自動車の無段変速機等に現在使用されている
ヘルドの厚みは薄い程曲げ応力が減少するため0.21
以下が好ましいとされている。
本発明者らの調査によると、0.2N厚以下に加工した
ときの割れおよび表面欠陥を防止するにはJ I SG
O555に規定されるC系清浄度をo、。
2%以下に抑制することが有効で、そのためにP。
S、N、Oを十分に低く抑える必要のあることが判明し
た。特にNは硬質のTiNを形成し、割れおよび表面欠
陥の発生を助長するので、厳しい抑制を必要とする。
○ 材料強度および疲労強度 自動車の無段変速機等を用途とした場合、使用中の引張
強度に耐えるためにはHv500以上の硬度が必要であ
る。しかし、Hv650を超えると疲労強度が低下する
。したがってNi、Co。
Mo、Ti量の調整でベルト硬度をHv500〜650
に管理することが必要となる。
また、前述した介在物は、加工中の割れおよび表面欠陥
を招くばかりでなく、疲労破壊を発生させるので、N、
P、S、Oはこの両面から制限を必要とし、Cについて
も制限を加えることが必要となる。
そして介在物のうち、TiNがマルエージ鋼の主要介在
物でることから、Nの影響が大と考え、実験を繰返した
結果、Nを0.002%以下に制限することによりJ 
I SGO555に規定されるC系清浄度が急激に改善
し、加工中の割れおよび表面欠陥の防止とともに疲労強
度の向上が図られることが判明した。
第1図は基本成分が0.005(、−0,0ISl−0
、OIMn−0,005P−0,0OIS−18N+−
8,5Co−5,OMo−0,57i−0,06All
−0,0O15Nであるマルエージ鋼において、鋼中N
量を変化させたときのC系清浄度(JISGO555)
の推移を示したものである。同図から明らかなように、
C系清浄度に対しては鋼中N量が支配的であり、鋼中N
量が0.002%以下でC系清浄度が改善される。なお
、従来のマルエージ鋼のN含有量は0.003%以上と
多量であり、第1図から明らかな如くC系清浄度が極め
て悪い。
また、疲労に対しては独立したTiNよりも点列状に分
布したTAHの方が悪影響が大きいが、Nを0.002
%以下に制限することにより、点列状の介在物が消滅し
疲労強度を著しく向上させることも明らかとなった。
○ 耐摩耗性 耐摩耗性の付与と、表面への圧縮残留応力の付与とによ
って疲労強度を向上させることは既に知られた技術であ
る。マルエージ鋼に対しても表面窒化処理でこの効果を
引き出すことの可能なことが知られている。しかし、本
発明が対象とする継目無金属ヘルドのように大きい曲げ
歪みが加わる場合、従来の窒化処理(タフトライド処理
・・・塩浴窒化、イオン窒化、ガス軟窒化)はマルエー
ジ鋼に対し、かえって疲労寿命を低下させることが判明
した。これは、従来の窒化処理ではベルト表面に不可避
的な化合物層(脆化層)が形成されてしまうためである
本発明者らは、このことからベルトの疲労寿命、耐久性
を向上させるには、ベルト断面の硬度分布が重要と考え
、種々実験研究を行った結菓、第2図に示すような硬度
分布を与えることが有効なことを知見した。
すなわち、表面硬度はHV780未満では十分な耐摩耗
性と圧縮残留応力が得られず、HV860を超すと脆化
層が形成され、曲げ歪みで早期破損をおこすので、Hv
780〜860を必要とする。ベルト厚さが0.2鶴程
度であれば窒化層は20〜40μm(肉厚の10〜20
%)の厚みを必要とする。窒化層が20μm未満では窒
化層が不足し、耐摩耗性と圧縮残留応力が不十分となり
、40μmを超えると曲げ歪みで早期破損を生じる。 
   ″中心部硬度については、前述したとおりHv5
00〜600とする。
そして、窒化処理でこのような断面硬度分布を得ようと
した場合、従来のガス窒化ではNの拡散が十分でなく、
ベルト表面のNiM度が高くなることから、脆化層の形
成がさけられない。そこで本発明者らはイオン窒化に着
目し、イオン窒化で第2図の硬度分布を得る方法につい
て研究した結果、イオン窒化における処理温度を400
〜51〒′0℃と低くした上で、処理後にH2ガスのみ
の雰囲気でグロー放電を継続し、加熱を行うことにより
Nを拡散させるのが有効なことを知見した。
なお、1回のイオン窒化処理とこれに続(拡散処理との
組合せで窒化層の厚さが不足する場合は、この組合せを
繰り返せばよいことも明らかとなった。すなわち、厚い
窒化層を必要とする場合は、複数回の窒化処理、拡散処
理を施せばよい。
本発明は、斯かる知見に基づきなされたもので、重量%
でc:0.01%以下、Si:0.05%以下、Mn:
0.05%以下、P:0.01%以下、S:0゜01%
以下、Ni:16〜19%、Co:8〜15%、MO:
3〜6%、Ti:0.3〜1.2%、Ap:o、ts%
以下、N:0.002%以下、0:0゜0015%以下
を含み残部実質的にFeよりなる継目無金属ベルト及び
、上記成分の継目無金属鋼管を金属ヘルドに冷間で加工
し、その後800〜880℃で0.5〜2hrの固溶化
処理を行った後、必要により420〜520℃で1〜5
hrの時効処理行ない、しかる&Nt  : 1〜6T
orr、Hz:1〜6Torrを含む真空中での400
〜b続<Hill〜6Torrを含む真空中での400
〜b を1回または複数回繰り返すことを特徴とする継目無金
属ベルトの製造方法を要旨とする。
〔作  用〕
以下、本発明を成分組成、製法の順で詳述し、その作用
を明らかにする。
○ 素材の成分組成 C:0.01%を超えると炭化物を形成し、金属間化合
物の析出量が減少して疲労強度を低下させる。
このようなことから、Cは0.01%以下とし、望まし
くは0.005%以下である。
St、Mn:いずれもS iCh 、MnO,MnSな
どの介在物を形成し、疲労強度を低下させるので、0,
05%以下に制限する。疲労強度上は3i。
Mnが少ないよい。
P、S:粒界脆化や介在物形成のために疲労強度を低下
させる。したがって0.01%以下とする。
疲労強度はこれらが少ないほど有利となるので、少ない
ほど望ましい。
Ni:16%未満では材料の強度、靭性が低下し、19
%超えでは100%マルテンサイトが得られず強度低下
を生じる。したがってNiは16〜19%とする。
Co:8%未満では強度低下を生じ、15%超では靭性
が低下するので、8〜15%とする。
MO:3%未満ではHv≧500相当の強度が得られず
、6%超では靭性低下が著しいので、3〜6%とする。
Ti:0.3%未満ではこの種のベルトに最小限必要な
Hv500が得られず、1.2%超では中心部硬度がH
v650を超え、しかも介在物Ti(C。
N)が増加し、耐久性を劣化させる。したがってTiは
0.3〜1.2%とする。
へβ;脱酸に有効であるが、0.15%超ではアルミナ
系酸化物が多くなり、耐久性を低下させるので、0.1
5%以下とする。
N:疲労強度に悪影響を与える有害元素で、0.002
%以下と低減することが重要であり、0.002%を超
えると、主にTiNが急激に増加し、しかもこれが点列
状となるため、疲労強度は著しく低下する。したがって
Nは0.002%以下に制限する。疲労強度上はNが少
ないほど有利となり、0.001%以下とすると耐久性
が一段と向上する。
0;酸化物系(B、C系)介在物を形成し、0.001
5%以下と低くすることが重要であり、0.0015%
を超えると疲労強度が著しく低下する。
疲労強度上はOが少ないほど有利となり、0.001%
以下とすることにより耐久性が更に改善される。
○ 製法 製法は基本的に造塊、加工、熱処理からなる。
■ 造塊 介在物を低くするために、VOD等の脱ガス処理でもよ
いが、なるべく真空誘導溶解を行うのがよい。溶解後、
高真空アークによる再溶解を行うのも有効である。
■ 加工 造塊により得られた鋼塊を熱間鍛造あるいは熱間押出に
より厚肉の継目無管とし、これを直接あるいは固溶化処
理の後、冷間加工にて金属ベルト用素管に成形する。
冷間加工としてはスピニング加工、ベルト圧延の2つが
良く知られており、通常はこれらを単独あるいは組合せ
て実施する。スピニング加工では素管の内径は変化せず
、肉厚のみを減少させ、加工後ヘルドとして必要な幅に
切断する。ベルト加工では予め素管をベルト状に切断し
たものを用い、肉厚減少と直径増加とを同時に生じさせ
る。
冷間加工の形態、加工度等は最終製品の肉厚、直径、寸
法精度等により適宜選択される。
■ 熱処理 (^)固溶化処理 この処理は冷間加工を後に施すもので、冷間加工による
加工硬化を除去し、細粒のマルテンサイト組織を得るた
めに実施する。
800°C未満、Q、5hr未満ではいずれの場合も未
固溶の金属間化合物が残り、強度と靭性が低下する。逆
に880℃超、2hr超ではいずれの場合も結晶粒の粗
大化が生じ、強度、靭性を低下させ、ベルトの変形も大
きくなる。したがって、固溶化処理は800〜880℃
で0.5〜2hrの処理とする。
なお、この処理は、冷間加工による肉厚減少率が80%
以下なら省略することができる。この処理を省略した場
合、窒化処理条件が若干変化するが、その場合にあって
も本発明範囲内の条件で処理が可能である。
(B)時効処理 420℃未満、lhr未満ではいずれの場合も十分な析
出強化()(V≧500)を得ることができない。逆に
520℃超、10hr超ではいずれの場合も過時効とな
り、強度がかえって低下する。
したがって時効処理は420〜520℃で1〜10時間
の処理とする。
なお、後で行う窒化処理が、この時効処理を満足する条
件で実施されるならば、この時効処理を省略することが
できる。
(C)窒化処理 第2図に示すような断面硬度分布は通常のガス窒化では
得られず、単純なイオン窒化でも得られない。このよう
な断面硬度分布を得るには、脆化層の形成を抑えるため
に比較的低温でイオン窒化処理を行った後、更に拡散処
理を行うことが必要となる。1回のこの組合せ処理で必
要な窒化層深さが得られないときは、複数回繰り返すが
、通常は3回で十分となる。
イオン窒化処理はN、: 1〜6To r r、Hz:
1〜6To r rを含む真空中で行う。N2は窒化に
必要で、ITorr未満では十分な窒化層が形成されず
、6To r r超では脆化層の形成がさけられない。
N2はグロー放電の安定のために必要で、ITOrr未
満では安定したがグロー放電が得られず、6To r 
r超では特性が平衡する。
なお、N 2 / Hを比は基本的に1/1であるが、
脆化層の形成防止には171〜4が好ましい。
イオン窒化処理における処理温度および処理時間は40
0〜b 0℃未満、5分未満ではいずれの場合も窒化が不十分で
、十分な窒化層厚さが得られない。逆に500℃超、2
0分超ではいずれの場合も表面硬度がHvが860を超
え、脆化層が形成される。
イオン窒化処理に続く拡散処理はN2 :1〜6Tor
rを含む真空中で行い、通常はイオン窒化処理を行った
装置でN2の供給を止め、N2のみを供給してグロー放
電を継続することにより行う。
N2はグロー放電を安定させるために必要で、ITor
r未満ではグロー放電が不安定となり、6Torr超で
は特性が平衡する。
拡散処理における処理温度および処理時間は400〜b 満、5分未満ではいずれの場合も拡散が不足し、最終的
に表面硬度Hvが860を超えるか窒化層厚さが不足分
となる。逆に500℃超、20分超ではいずれの場合も
表面硬度Hvが780未満となるか、窒化厚さが過大と
なって曲げ歪で破壊を生じる。
〔実施例〕
次に実施例を説明する。
第1表にA−Hで示す本発明範囲内の鋼、および■〜O
で示す本発明範囲外の鋼を真空誘導溶解と高真空アーク
再溶解とにより各500 kg造塊した。その後、得ら
れた各鋼塊を熱間押出にて継目無鋼管とし、しかる後、
スピニング加工で肉厚0゜18〜0.5fl、内径10
0〜250酊のベルト用薄肉素管とした。肉厚が0.1
8nに達しな0ものは更にベルト圧延により肉厚を0.
18gmまで減少させた。
そして、得られた各素管より幅101mのベルトを切り
出し、これに第2表に示す条件で固溶処理を行い、必要
に応じ時効処理を行った後、窒化処理としてイオン窒化
と拡散との組合せを1〜3回行った。一部のベルトにつ
いては比較のためNH3ガス+50%RXガスで通常の
ガス窒化処理を行った。
処理後のベルトについて表面割れの有無、断面硬度分布
、疲労強度を調査した。その結果を第3表に示す。
表面割れは脆化層の有無および加工性の指標となるもの
で、D=15t(D:曲げ棒直径、t:ベルト肉厚)の
丸棒にベルトを巻きつけ、180℃曲げた際の表面割れ
の有無で判定し、割れが生じたものについては疲労試験
を省略した。
硬度分布については表面硬度、窒化層深さ、中心部硬度
を測定し、耐久性を確保する上で必要な条件は第2図に
示されるように表面硬度がHv780〜860、窒化層
深さが20〜40μm、中心部硬度がHv500〜65
0である。
疲労強度はベルトをプーリーに収め、これを回転させて
一定の曲げ応力(片振、2〜50 kg f / mm
2)下で繰り返し曲げを行い、その限界回数Nで評価し
、N≧107を合格とした。
第2表及び第3表において、慮1〜11は成1分組成が
本発明範囲内のmA−Hをベルトに加工後、本発明範囲
内の条件で熱処理した本発明例である。
いずれにおいても表面割れは生じず、脆化層は形成され
ていない。ヘルド断面の硬度分布についても、表面硬度
はHv780〜860、窒化層深さは20〜40μm、
中心部硬度はHv500〜650の各範囲内にあり、第
2図に示す目標硬度分布を満足している。疲労強度はい
ずれも合格ラインであるNlXlO7を超えている。
隘12〜19は成分組成が本発明範囲内の鋼A。
Eをベルトに加工後、本発明範囲外の条件で熱処5理し
た比較例である。
11h12においては固溶化処理での処理温度が高すぎ
、かつ窒化処理での処理温度が高すぎるため、表面硬度
が過大で表面割れを生じ、疲労強度も十分でない。患1
3においては窒化処理温度や時間が不足するため、表面
硬度、窒化層深さおよび中心部硬度が不足し、疲労強度
も十分でない。階14においては窒化処理時間、温度が
過剰なため、脆化層を生じている。1lh15において
はイオン窒化でN2が過剰なため脆化を生じ、阻16に
おいてはイオン窒化でN2が不足しているため窒化が進
行していない。隘17においては時効処理温度が低すぎ
るために中心部硬度が十分でなく疲労強度も不足してい
る。隘18においては時効処理温度時間が過剰なため中
心部硬度が低ずぎ、また表面硬度が高すぎるために表面
割れを生じている。
陽19においては固溶化処理温度が低すぎるため、強度
と靭性の低下を性し、表面割れおよび中心部硬度不足が
生じている。
嵐20〜26は成分組成が本発明範囲外の鋼■〜0をベ
ルトに加工後、本発明範囲内の条件で熱処理した別の比
較例である。
階20 (鋼■使用)においてはNiが不足し、All
が過多のため、表面割れを生じ疲労強度が低下している
。階21 (鋼J使用)においてはSおよびNiが過多
、Coが不足のため中心部硬度が不足し疲労強度も十分
でない。Th22([K使用)においてはCおよびco
が過多のため、硬化が進み、表面割れを生じ疲労強度も
十分でない。
階23 (綱り使用)においてはSiが過多、M。
およびTiが不足のため、中心部硬度が十分でなく疲労
強度も不足している。階24 (鋼M使用)においては
P、MoおよびTiが過多のため、中心部の硬化が進ん
でいる。lk25(mN使用)においてはMnおよびN
が過多のため、疲労強度が不足し、k26(NO使用)
においてはOが過多のため、やはり疲労強度が不足して
いる。
階27は成分組成が本発明範囲外の汎用のマルエージ鋼
Nをベルトに加工後、窒化処理として通常のガス窒化処
理(NH3ガス+50%RXガス使用、520℃×20
0分)を実施した従来例である。
本発明例(隔1〜11)と比べると、表面割れを生じて
おり、硬度分布も目標から大きく外れ、疲労強度も著し
く低い。したがって、加工性は低く、材料強度、疲労強
度、耐摩耗性も著しく劣る。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明は継目無金属ベ
ルトに高度の加工性、材料強度、疲労強度および耐摩耗
性を付与するものであり、これらの特性について厳しい
性能が要求される例えば自動車の無段変速機用ヘルドの
製造に適用して、この種の変速機の耐久性向上、小型軽
量化等に多大の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋼中N量とC系清浄度との関係を示すグラフ、
第2図は耐久性確保に必要なベルト断面硬度分布を示す
グラフである。 第1 図 鋼中N量 (wtZ) 第  2  図 表面からの距離 (μm)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%でC:0.01%以下、Si:0.05%
    以下、Mn:0.05%以下、P:0.01%以下、S
    :0.01%以下、Ni:16〜19%、Co:8〜1
    5%、Mo:3〜6%、Ti:0.3〜1.2%、Al
    :0.15%以下、N:0.002%以下、O:0.0
    015%以下を含み残部が実質的にFeよりなる継目無
    金属ベルト。
  2. (2)重量%でC:0.01%以下、Si:0.05%
    以下、Mn:0.05%以下、P:0.01%以下、S
    :0.01%以下、Ni:16〜19%、Co:8〜1
    5%、Mo:3〜6%、Ti:0.3〜1.2%、Al
    :0.15%以下、N:0.002%以下、O:0.0
    015%以下を含み残部実質的にFeよりなる継目無鋼
    管を金属ベルトに冷間で加工し、その後800〜880
    ℃で0.5〜2hrの固溶化処理を行った後、必要によ
    り420〜520℃で1〜6hrの時効処理を行い、し
    かる後N_2:1〜6Torr、H_2:1〜6Tor
    rを含む真空中での400〜500℃×5〜20分のイ
    オン窒化処理と、これに続くH_2:1〜6Torrを
    含む真空中での400〜500℃×5〜20分の拡散処
    理との組合せを1回または複数回繰り返すことを特徴と
    する継目無金属ベルトの製造方法。
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