JPH01135611A - 磁気記録再生装置の回転ヘツドアセンブリの回転シリンダ成形用金型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明はビデオテープレコーダ、ディジタルオーディ
オテープ・レコーダの如き磁気記録再生装置の回転ヘッ
ドアセンブリの回転シリンダを成形する金型の改良、特
に回転シリンダの真円度を高めることのできる金型に関
する。

［従来の技術］ 第４図は従来の磁気記録再生装置の回転ヘッドアセンブ
リを示す縦断面図、第５図は回転ヘッドアセンブリと磁
気テープとの正面図である。

図において、（１）は磁気テープ、（２）は磁気テープ
（１）を案内するリード溝（２０１）を外周面（２０２
）に有する固定シリンダ、（３）は固定シリンダ（２）
に固定された中心軸、（４）は軸受、（５）は軸受（４
）を介して固定シリンダ（２）から回転可能に支持され
た回転シリンダ、（５０１）は回転シリンダ（５）の外
周面、（６）は回転シリンダ（５）に取付けられ、磁気
テープ（１）に情報を記録し、または磁気テープ（１）
に既に記録されている情報を再生する磁気ヘッド、（７
）は磁気ヘッド（６）と固定側の信号処理回路（図示せ
ず）との間で情報を無接触で授受するロータリトランス
、（８）は回転シリンダ（５）を回転駆動する電動機で
ある。

次に前記回転ヘッドアセンブリの動作について説明する
。電動機（８）によって回転シリンダ（５）を回転させ
ると、磁気ヘッド（６）も中心軸（３）を中心として回
転し、リード溝（２０１）に沿って案内されて固定シリ
ンダ（２）および回転シリンダ（５）の外周面（２０２
）、（５０１）上を走行する磁気テープ（１）に情報を
記録再生する。この時、記録または再生される情報はロ
ークリトランス（７）を介して磁気ヘッド（６）と信号
処理回路との間で授受される。

ところで、固定シリンダ（２）および回転シリンダ（５
）の外周面（２０２）、（５０１）上を走行する磁気テ
ープ（１）には第４図に示すようにこれをリード溝（２
０１）へ向けて押下ける下向きの力（Ｆｌ）とリード溝
（２０１）から浮上させようとする上向きの力（Ｆ２）
とが作用する。即ち、下向きの力（Ｆｌ）は固定シリン
ダ（２）の外径（ｄ）と回転シリンダ（５）の外径（Ｄ
）との径差によって生ずる力であり、通常の回転ヘッド
アセンブリにおいてはこの力（Ｆ１）を生じるようにＤ
ａｄとなるように形成されている。

上向きの力（Ｆ２）は磁気ヘッド（６）と磁気テープ（
１）との間で生ずる摩擦による上向きの力と、固定シリ
ンダ（２）と回転シリンダ（５）の各々と磁気テープ（
１）との摩擦力の差によって生じる上向きの力とからな
り、この摩擦力の差は固定シリンダ（２）と磁気テープ
（１）は互いに摺接するのに対し、回転シリンダ（５）
と磁気テープ（１）との間には空気膜（９）が形成され
るために生ずるものである。

しかして、回転シリンダ（５）は所定の寸法精度が得や
すいので金属材料を切削加工して形成するのが一般的で
あるが、この切削加工には多くの時間と労力を要するた
め、近年原価低減を狙ってプラスチック等の成形材料で
成形したものができている。

この成形方法を第６図について説明する。第６図は回転
シリンダ成形用金型の縦断面図であり、雄型であるコア
（１ｏ）と、雌型であるキャビティ（１１）の二つの金
型によって形成された空間内にゲート（１２）からプラ
スチック等の成形材料を注入し、金型（１０）、（１１
）内で固化させることによって回転シリンダ（５）を成
形する第７図は第６図の金型のキャビティ（１１）を第
６図に（１３）で示す型開き面から見た平面図であって
、このキャビティ（１１）は回転シリンダ（５）の外周
面（５０１）を成形する円筒状成形面（１１１）を有し
、この円筒状成形面（１１１）の半径（Ｒ）は全周にわ
たって均一である。

なお、第７図においてキャビティ（１１）に対する成形
材料注入ゲート（１２）の位置が仮想線で示されている
。

ところで、一般に成形品は成形材料の固化温度以下に温
調された金型内に溶融状態の成形材料を注入して作られ
るが、この時成形材料の注入口であるゲートから遠い部
分は、金型内で流動中に成形材料が金型へ放出する熱量
が大きく、温度低下が大きく、内部まで固化するのが早
い。同様に他のゲートから注入された成形材料同士が出
会うゲートから遠い部分（一般にウェルドと称す）でも
温度低下の著しい成形材料の流れの先端が接するので二
つの流れが充分に混じり合うことなく早い時間で内部ま
で固化する。そのため、これらの部分では冷却による収
縮を補うための成形材料の補充載量が少なく密度が低く
なるので成形品の収縮量は大きくなる。これに対してゲ
ートに近い部分は温度低下が小さく内部まで固化するの
が遅いのでゲートが冷却固化によって閉塞されるまでは
、冷却による収縮を補うだけの成形材料の補充填が行わ
れるので密度が高くなり成形品の収縮量は小さくなる。

回転シリンダ（５）を成形加工で形成する際にも同様の
ことがいえ、第８図に示すように回転シリング（５）の
外周面（５０１）のゲート（１２）に対向した部分（５
０２）に近い部分、即ち、回転シリンダ（５）の中心と
前記部分（５０２）とを結ぶ線上またはその近傍の部分
、換言すればゲート（１２）に近い部分（５０３）の冷
却（金型内での冷却および金型から取出した後の冷却）
による収縮は小さいが、ゲート（１２）から遠い部分、
即ち、回転シリンダ（５）の中心と前記部分（５０２）
間の中心点とを結ぶ線上またはその近傍の部分（５０４
）の収縮は大きいため、前記部分（５０４）の半径（ｒ
２）は前記部分（５０３）における半径（ｒ、）より小
さくなる。なお、第８図ではｒｌとｒ２の相違は理解を
助けるためにかなり誇張して示しである。

〔発明が解決しようとする問題点３ 以上のように、従来の金型で成形加工した回転シリンダ
（５）の外周面（５０１）の半径は円周方向に見て不均
一になり、半径が小さくなる部分（５０４）においては
、固定シリンダ（２）の外周面（２０２）との径差によ
って、磁気テープ（１）をリード溝（２０１）に向けて
押下げる方向に生じる力（Ｆｌ　）が小さくなりあるい
は生じなくなり、その結果、磁気テープ（１）に上下動
が生じ、良好な記録再生が行えなくなる問題点があった
。

この発明は従来のもののかかる問題点を解消するために
なされたもので、真円度の高い回転シリンダを成形する
ことのできる金型を提供することを目的とするものであ
る。

〔問題点を解決するための手段１ この発明に係る、磁気記録再生装置の回転ヘッドアセン
ブリの回転シリンダ成形用金型は、回転シリンダの外周
面を成形する円筒状成形面の成形材料注入ゲートから遠
い各部分を前記ゲートに近い各部分より高温に保持する
ヒータを設けたものである。

〔作用〕

この発明においては、回転シリンダの外周面を成形する
キャビティの円筒状成形面の成形材料注入ゲートから遠
い各部分を前記ゲートに近い部分より高温にすることに
より、全型内各部における成形材料の流動性が均一化さ
れ、金型内での冷却による前記各部分の収縮を等しく成
形材料で補充填し、成形材料の密度を均等化して回転シ
リンダの外周面の真円度を高めることができる。

［発明の実施例］ 以下、この発明の一実施例を第１図乃至第３図について
説明する。第１図はこの発明の一実施例による金型のキ
ャビティを型開き面から見た平面図、第２図は第１図の
線ＩＩ　−ＩＩに沿った金型全体の断面図、第３図は第
２図のキャビティにより成形された回転シリンダの斜視
図であり、前記従来のものと同一部分には同一符号を付
してその説明は省略する。

図において、（１１２）は前記円筒状成形面（１１１）
の成形材料注入ゲート（１２）から遠い部分、（１１３
）は円筒状成形面（１１１）の成形材料注入ゲート（１
２）に近い部分を示し、円筒状成形面（１１１）の半径
（Ｒ）は全周にわたって均一である。（１４）は電熱ヒ
ータ（一般に抵抗加熱ヒータ）であって、キャビティ（
１１の円筒状成形面（１−１１）より外方において円筒
状成形面（１１１）の成形材料注入ゲート（１２）から
遠い部分、つまりキャビティ（１１）の中心から見てゲ
ート（１２）間の中心を通る半径上またはその近傍の各
部分（１１２）に隣接して配置されており、各電熱ヒー
タ（１４）はキャビティ（１１）に形成された空洞（１
５）内に収容されている。（１６）は電熱ヒータ（１４
）をその電源（図示せず）に接続リード線であって、キ
ャビティ（１１）に形成された通路（１７）内に配設さ
れている。

かくして、電熱ヒータ（１４）に通電することにより、
キャビティ（１１）の円筒状成形面（１１１）の温度は
成形材料注入ゲート（１２）から遠い部分（１１２）に
おいて最高となり、この部分（１１２）から前記ゲート
（１２）に近い部分（１１３）に向けて漸次低くなる。

しかして、前記ゲート（１２）から遠い部分（１１２）
は高温に維持されているのでこの部分における成形材料
の放熱を補う熱の供給が行なわれ、その温度低下が小さ
くなり、この部分での成形材料の固化速度も低くなる。

従って、ゲート（１２）から遠い部分（１１２）の成形
材料も金型内においてゲート（１２）に近い部分（１１
３）の成形材料と同様の流動性を保ち、キャビティ（１
１）内での冷却の間、前記部分（１１２）にも部分（１
１３）と同様に冷却による成形材料の収縮を補うように
成形材料が流れ、その結果成形材料の円周方向の密度の
分布はほぼ均一となり、冷却して得られた回転シリンダ
（５）の外周面（５０１）の半径はｒｌ　４ｒ＝となり
、真円度が向上する。従って、回転シリンダ（５）の外
周面（５０１）と固定シリンダ（２）の外周面（２０２
）との径差（第５図におけるＤ＞ｄ）により磁気テープ
（１）に作用する下向きの力（Ｆｌ）も回転シリンダ（
５）の全周にわたって均一化され、固定シリンダ（２）
のリード溝（２０１）に沿った磁気テープ（１）の上下
動がなくなり、または少なくとも従来のものより小さく
なって、磁気テープ（１）の走行が安定し、良好な記録
再生が行なえるようになるなお、電熱ヒータ（１４）を
どの程度の温度にしかつ円筒状成形面（１１１）からど
の程度離すかは成形材料の種類、成形材料に含くまれて
いる充填材の種類等によって成形条件（特に金型温度、
成形材料の温度等）が異なるので、カタログデータや実
験に基づいて、回転シリンダ（５）の外周面（５０１）
の半径がその全周にわたって均一化されるように適宜法
めれば良い。また、図示の実施例ではヒータとして電熱
ヒータを示したが、これはこの電熱ヒータに流す電流を
調節することでその発熱量を簡単に調整しつる点で好ま
しいのではあるが、キャビティ内に液体、気体等の熱媒
体を通す通路を形成する等、他の適宜の加熱手段で置き
換えても良い。更に、図示の実施例ではゲート（１２）
がコア（１０）に三カ所設けられた例を示したが、ゲー
ト（１２）はキャビティ（１１）に設けても良いし、ゲ
ート（１２）の数もいくらであっても良い。

［発明の効果］ 以上のように、この発明によれば、キャビティの所定の
部分にヒータを設けるという極めて簡単な構成により、
固定シリンダのリード溝に沿った磁気テープの走行が安
定して良好な記録再生を行なうことができる効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による金型のキャビティの
型開き面から見た平面図、第２図は第１図の線ＴＩ　−
ＩＩに沿った金型全体の断面図、第３図は第２図のキャ
ビティを使用して成形された回転シリンダの斜視図、第
４薗は従来の金型により製造された回転シリンダを備え
た磁気記録再生装置の回転ヘッドアセンブリの縦断面図
、第５図は第４図のものにおける回転ヘッドアセンブリ
と磁気テープとの正面図、第６図は従来の回転シリンダ
成形用金型の縦断面図、第７図は第６図の金型のキャビ
ティを型開き面から見た平面図、第８図は第７図のキャ
ビティを使用して成形された回転シリンダの斜視図であ
る。 図において、（１）は磁気テープ、（２）は固定シリン
ダ、（２０１）はリード溝、（２０２）は外周面、（５
）は回転シリンダ、（５０１）は外周面、（６）は磁気
ヘッド、（１１）はキャビティ、（１１１）は円筒状成
形面、（１２）は成形材料注入ゲート、（１１２）は円
筒状成形面（１１１）のゲート（１２）から遠い部分、
（１１３）はゲート（１２）に近い部分、（１４）はヒ
ータである。　なお、各図中同一符号は同一部または相
当部を示す。 代理人　弁理士　　大　　岩　　増　　雄第　１　図 第２図 ５０１外、’ｎ　ｉｌｌ］ 第１３図 第４図 ２Ｑ２＋９１−　　Ｆ’ｌ　　ｋ 第６図 ；ｊ　　　Ｉｌｌ 第７図 手続補正力（自発）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁気テープに情報を記録再生する磁気記録再生装
   置の回転ヘッドアセンブリの回転シリンダであって、前
   記磁気テープを案内するリード溝を外周面に有する固定
   シリンダから回転可能に支持され、かつ前記磁気テープ
   に情報を記録再生する磁気ヘッドを支持するものを成形
   材料で成形加工する金型において、前記金型のキャビテ
   ィの回転シリンダ外周面を成形する円筒状成形面の成形
   材料注入ゲートから遠い各部分を前記成形材料注入ゲー
   トに近い各部分より高温に保持するヒータを設けたこと
   を特徴とする磁気記録再生装置の回転ヘッドアセンブリ
   の回転シリンダ成形用金型。
2. （２）ヒータが電熱ヒータであることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の磁気記録再生装置の回転ヘッド
   アセンブリの回転シリンダ成形用金型。