JPH0113476Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、原稿走行系を改良したフアクシミリ
装置に関する。

第１図は、従来のフアクシミリ装置を示し、原
稿台１上に重ねて載置された原稿２は、選別ロー
ラ３と選別片４により順次一枚ずつ選別された
後、送りローラ８とピンチローラ９との組み合わ
せおよび送りローラ１０とピンチローラ１１との
組み合わせにて駆動されることにより、矢印Ａの
ようにガイド板５，６と７との間を搬送され、し
かる後に装置外に排出される。１２は螢光灯等の
光源であり、この光源１２から発せられ、所定の
読取位置１３において原稿２に反射された光が、
光学系１４を経由してイメージセンサ１５に入射
されることによつて、同センサ１５に原稿２上の
書面が読み取られる（なお、前記ガイド板７は、
読取位置１３の背後に設置されている）。

しかし、このような従来装置では、原稿２に付
着していた紙粉、鉛筆芯粉、ボールペンインキ、
テープ類、糊等の異物がガイド板５，６，７に付
着し、紙詰りの原因となるという欠点があつた。

本考案の目的は、前記従来の欠点を解消するこ
とができ、しかも、原稿幅が読取幅より狭い場合
に、ガイド板がイメージセンサ等の原稿読取部に
読み取られても、支障を生じることのないフアク
シミリ装置を提供することにある。

本考案によるフアクシミリ装置は、紙送り手段
によつて移動される原稿を案内するガイド板を有
してなるフアクシミリ装置において、前記ガイド
板のうちの、原稿読取部が前記原稿を読み取る位
置の背後に設置されるガイド板の表面に、導電剤
および白色の着色剤を添加されたテトラフロロエ
チレン単独の重合物または該重合物と他の弗化モ
ノマーとの共重合物を被覆し、他のガイド板の表
面に、少なくとも導電剤を添加された前記テトラ
フロロエチレン単独の重合物または該重合物と他
の弗化モノマーとの共重合物を被覆したことを特
徴とするものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基づいてさら
に詳しく説明する。

第２図は本考案の一実施例であり、前記従来装
置と同一または相当する部品は同一符号をもつて
示してある。

本実施例では、ガイド板５，６および７の表面
には、テフロン（登録商標）、すなわち、テトラ
フロロエチレン単独の重合物（TFE）またはこ
のTFEと他の弗化モノマーとの共重合物１７が
被覆されている（以下、前記テフロンをTFE等
を記す）。そして、前記TFE等１７は、導電剤を
添加されることにより導電性を付与されるととも
に、白色の着色剤を添加されることにより白色と
されている。

他の構成は、前記従来装置と同様である。

本装置では、TFE等１７の非粘着性により、
原稿２に付着している紙粉、鉛筆芯粉、ボールペ
ンインキ、テープ類、糊等の異物がガイド板５，
６，７に付着しにくくなるので、前記異物による
紙詰りを防止できる。

また、前記TFE等１７は、導電剤を添加され
ることにより導電性を付与されているので、原稿
２とTFE等１７との間の摩擦によつて発生する
静電気により、原稿２がTFE等１７にはり付い
て紙詰りを生じさせる虞もない。

また、第３図のように、イメージセンサ１５の
読取幅ｂより原稿２の幅ａが広い場合には問題な
いが、第４図のように読取幅ｂより原稿２の幅ａ
が狭い場合には、前記ｂとａの差に相当する幅ｃ
だけ、TFE等１７が読み取られることになる。
そして、一般にTFE等自体は、暗褐色をなして
いるので、仮に読取位置１３の背後に設置された
ガイド板７に前記TFE等自体をそのまま被覆し
たとすると、前記のように読取幅ｂより原稿幅ａ
が狭い場合には、前記TFE等の暗褐色がイメー
ジセンサ１５に読み取られてしまい、受信画の対
応する部分が黒くなつたり、汚れたりするととも
に、帯域圧縮を行なうフアクシミリ装置において
は、伝送時間が長くなつてしまうという不都合を
生じる。

しかるに、本装置では、TFE等１７は白色の
着色剤を添加されることにより白色とされている
ので、TFE等１７がイメージセンサ１５に読み
取られても、前記不都合を生じることがない。

なお、前記実施例におけるガイド板５，６のよ
うに、イメージセンサ等の原稿読取部に読み取ら
れる虞のないガイド板上に被覆されるTFE等の
場合は、白色とする必要はないので、必ずしも前
記実施例のように白色の着色剤を添加しなくても
よい。

以上のように本考案によるフアクシミリ装置
は、原稿を案内するガイド板のうちの、読取位置
の背後に設置されるガイド板の表面に、導電剤お
よび白色の着色剤を添加されたTFE等を被覆し、
他のガイド板の表面に、少くとも導電剤を添加さ
れたTFE等を被覆したことにより、 (イ) ガイド板に紙粉等の異物が付着しにくくなる
ので、紙詰りを防止することができる。

(ロ) 導電剤を添加されることにより前記TFE等
に導電性が付与されているので、静電気によつ
て原稿がガイド板にはり付いて、紙詰りを生じ
させることがない。

(ハ) 前記読取位置の背後に設置されるガイド板に
被覆されるTFE等が、イメージセンサ等の読
取部に読み取られても、受信画が黒くなつた
り、汚れたり、伝送時間が長くなつたりするこ
とがない。

等の優れた効果を得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフアクシミリ装置の要部を示す
側面図、第２図は本考案によるフアクシミリ装置
の一実施例の要部を示す側面図、第３図は読取幅
より原稿幅が大きい場合を示す斜視図、第４図は
読取幅より原稿幅が狭い場合を示す斜視図であ
る。 ２……原稿、５，６，７……ガイド板、８，１
０……紙送りローラ、１３……読取位置、１４…
…光学系、１５……イメージセンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙送り手段によつて移動される原稿を案内する
   ガイド板を有し、前記ガイド板のうちの、原稿読
   取部が前記原稿を読み取る位置の背後に設置され
   るガイド板の表面に、導電剤および白色の着色剤
   を添加されたテトラフロロエチレン単独の重合物
   またはその重合物と他の弗化モノマーとの共重合
   物を被覆し、他のガイド板の表面に、少なくとも
   導電剤を添加された前記テトラフロロエチレン単
   独の重合物またはその重合物と他の弗化モノマー
   との共重合物を被覆したことを特徴とするフアク
   シミリ装置。