JPH0112824Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は輸液容器用の携帯支吊装置に関し、
より詳しくは、輸液投与用として有用な携帯支吊
装置に関する。

〈従来技術と、考案が解決するための課題〉 従来より、上記輸液容器用の携帯支吊装置とし
ては、火災等の災害現場への持ち込みや、医師な
どが家庭への往診等の際に、小型で簡単に持ち運
びのできるものが知られている（例えば、実開昭
49−62892号公報参照）。このような携帯支吊装置
は、伸縮調整自在な支持筒を有し、支持筒の上端
部に輸液容器を支吊できる懸架用アームを設ける
と共に、下部には、開閉自在の支え板を装備して
る。

しかしながら、上記従来の携帯支吊装置では、
支え板としては２枚しかなく、支え板による支え
領域としては少なく安定性に欠けるばかりか、支
え板の位置調整は、それぞれ支持筒を回転中心と
して回動自在に設けられる関係上、上記２枚の支
え板が単なる平坦板では、載置レベルの調整がな
されず、支え板を開いたときには、支え板間に板
厚による段差が生じる。下端で僅かな段差も支持
筒上方では大きな傾きとなつて、セツトされた支
持筒及び懸架用アーム等が傾斜し、安定性に欠け
るという問題がある。

この考案は上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、使用時の安定性を良くした輸液容器用の携
帯支吊装置を提供することを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するためのこの考案の輸液容器
用の携帯支吊装置としては、伸縮調整自在な支持
筒部を有し、支持筒部の上端部に輸液容器を支吊
できる保持具が設けられている輸液容器用の携帯
支吊装置において、支持筒部の下端に拡開可能な
３枚以上の支持脚を装備し、これらの支持脚の先
端部は、載置部のレベルが共通するよう屈曲長さ
を順次変えて設けられてあるものである。

〈実施例〉 次いで、この考案の実施例について図を参照し
ながら以下に説明する。

Ａは携帯支吊装置の全体を示しており、１は伸
縮自在な支持筒部、２は支持筒部１の上端部に設
けられている保持具であつて、輸液容器Ｂを支吊
できるようにしている。３は支持筒部１の下端に
備えてある支持脚であつて、複数が拡開自在に構
成されている。

上記伸縮自在な支持筒部１としては、先端ほど
径小な管を複数有していて、既知のごとく各段階
で管面小孔１０への内部小突子１１の弾力的に係
脱にて支持筒部１全体の長さを伸縮調整できるよ
うにしている。特に支持筒部１のうち、拡開自在
な支持脚３を備えてある最下部では、管又は軸に
よる下端部１３を支持脚３の拡開中心として取付
け、この下端部１２に対し、伸縮調整側の管部下
端１２を嵌挿できるようにして組立分解のし易い
よう実施するのが好ましい。

次に、上記支持脚３としては、非拡開時には複
数枚を重ね得る形状例えば板状のものが適し、使
用時の安定性を考慮して３枚以上の支持脚３が取
り付けられている。図の場合、これら支持脚３
は、それぞれの長さを異にしてあつて、先端下部
は、各載置部３０のレベルが共通するよう屈曲長
さを順次変えており、非拡開時の重なりにも支障
がないように実施してある。

なお、輸液容器Ｂを支吊できる保持具２として
は、種々のものが使用できるが、振り分け式の第
１図のほか、第３図のごとき中心支吊式の保持具
２′を例示できる。

変更例としては、支持脚３の載置部３０に小さ
なキヤスターを取付けて実施することも可能であ
る。

以上のように、この考案によると、上端部に輸
液容器Ｂを支吊できる保持具２を有した支持筒部
１が伸縮調整自在になつていることと、支持筒部
１の下端に備えてある支持脚３が複数に拡開自在
となつていることにて、不使用時には嵩低く保管
でき、携帯もし易くなる。しかも、支持筒部１の
下端に、支持筒部１を回転中心として拡開可能な
３枚以上の支持脚３を装備しているので、例え
ば、支持脚が２枚しかない従来のものに比べ、そ
れだけ支持脚３の支え領域を増大させることがで
き、安定性を良くすることができる。また、これ
らの支持脚３の先端部は、各載置部３０のレベル
が共通するよう屈曲長さが順次変えられて設けら
れているので、各支持脚３を開いたときには、支
持脚３の板厚による段差はできず、載置レベルが
一定に図られ、支持筒部１等を安定良くセツトす
ることができる。

〈考案の効果〉 以上のように、この考案の輸液容器用の携帯支
吊装置によれば、支持筒部の下端に拡開可能な３
枚以上の支持脚を装備しており、支持脚による支
持領域を十分に拡大することができ、起立状態で
の安定化を図ることができる。しかも、これらの
支持脚の先端部は、載置部のレベルが共通するよ
う屈曲長さが順次変えられて設けられているの
で、支持脚を開いたときには、支持脚の板厚によ
る段差はできず、安定性良く使用することができ
るという優れた実用的効果を発揮することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであ
り、第１図は使用時の斜視図、第２図は不使用時
における要部の拡大斜視図、第３図は変更例を示
す一部の斜視図である。 Ａ……支吊装置の全体、１……支持筒部、２，
２′……保持具、３……支持脚、３０……支持脚
の先端載置部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 伸縮調整自在な支持筒部を有し、支持筒部の
   上端部に輸液容器を支吊できる保持具が設けら
   れている輸液容器用の携帯支吊装置において、
   支持筒部の下端に拡開可能な３枚以上の支持脚
   を装備し、これらの支持脚の先端部は、載置部
   のレベルが共通するよう屈曲長さを順次変えて
   設けられていることを特徴とする輸液容器用の
   携帯支吊装置。 ２ 拡開自在な支持脚は、非拡開時には複数枚を
   順次重ね得る板状に形成されている上記実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の輸液容器用の携
   帯支吊装置。