JPH0112823Y2 - - Google Patents

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JPH0112823Y2
JPH0112823Y2 JP1984164432U JP16443284U JPH0112823Y2 JP H0112823 Y2 JPH0112823 Y2 JP H0112823Y2 JP 1984164432 U JP1984164432 U JP 1984164432U JP 16443284 U JP16443284 U JP 16443284U JP H0112823 Y2 JPH0112823 Y2 JP H0112823Y2
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container
infusion
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、ぶどう糖液、生理食塩水、リンゲ
ル等の輸液を収納保持する合成樹脂製輸液用容器
に関する。
[従来の技術] 従来のこの種輸液用容器においては、ゴム栓を
封入したガラス壜が多く使用されていたが、落下
強度や容器重量等による取扱い上の不便さ等か
ら、近年になり、合成樹脂製輸液用容器が広く普
及してきている。しかしながら、合成樹脂の特性
から落下強度や軽量化の点については改良されて
いるものの、ガラス壜同様、空気置換用の通気針
をゴム栓又は容器底壁部等に刺針して使用しなけ
ればならない。この空気置換用の通気針は、輸液
の消費につれて容器内部が負圧になり輸液の流出
が停止するのを防止するためのもので、輸液の消
費量に応じて外気を容器内部へ供給する作用をな
すものである。従つて容器内部へ外気を供給する
際に、大気中に含まれている塵埃も容器内部へ流
入し、輸液中に混入するといつた問題があつた。
そこで輸液中に不純物が混入するのを防止する
対策として、いわゆるクローズドタイプ(通気針
を用いない形式のもの)の輸液用容器が提案され
ており、この種形式の輸液用容器においては、輸
液の消費につれて容器内部が負圧とならないよう
にするため、輸液の消費量に応じて容器外周壁が
縮径し内容体積を減少させ得る構造になつてい
る。しかし、従来の構成では容器胴部の外周壁面
が容器基部及び容器肩部の外周壁面と同一平面上
にあるため、輸液の消費につれて容器胴部が先ず
その中央部より弾性変形して縮径し始め、次いで
容器基部及び容器肩部側にかけて徐々に縮径して
行く過程で、輸液の消費に比例した体積減少が起
らず容器内部の負圧を解消し得ない状態となり、
終極的には比較的大容量の輸液が容器内部に残留
する結果を生じる。
この問題を解決するために昭和58年実用新案登
録願第204710号で提案された技術があり、その特
徴は、容器胴部の横断面形状が略楕円形の合成樹
脂製容器において、容器胴部の表面側及び裏面側
の外周壁面に対して容器の基部及び肩部の少なく
とも一方の外周壁面を高くして、内方へ凹む環状
の段差部を設け、該段差部によつて前記基部及び
又は肩部の近傍位置に縮径促進部を形成したこと
である。
これにより、輸液消費の終期において容器内部
に残留する残留量は大幅に減少し輸液を有効に使
用し得るようになつた。
しかし、この技術では残留量は減少させ得るも
のの、輸液消費の初期から終期にかけての過程で
起る縮径の際、容器のねじれや折れ等の不規則な
変形を生じ、輸液が円滑に同一速度で消費され得
ずまた輸液の排出に要する時間も幾分長い、とい
う問題があつた。
[考案が解決しようとする問題点] この考案は、上記の如き事情に鑑みてなされた
ものであつて、輸液の排出に伴う縮径変形が一様
で、捩じれや折れのような不規則な変形を生ずる
ことがなく、従つて輸液の排出が円滑にほぼ一定
の速度で短時間、例えば50cmの高さからの排出で
は排出速度率で75%以上、75cmの高さからの排出
では排出速度率85%以上、で行なわれ得る輸液用
容器を提供することを目的としている。
この目的に対応して、この考案の輸液用容器は
可撓性を有する材料で構成され横断面が長径と短
径を有する偏平図形である容器胴部を有し、前記
容器胴部は前記長径の方向に対向する両側面に前
記両側面の幅の中央部を通る仮想の中心線の両側
において前記仮想の中心線を挟んで対をなすリブ
を容器深さ方向の少なくとも一部分に形成した輸
液用容器であつて、前記対をなすリブは前記容器
胴部の肩部近傍及び又は底部近傍から前記容器深
さ方向中央部に向うにしたがつて前記仮想の中心
線との距離が漸減するように構成されていること
を特徴としている。
以下、この考案の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。
第1図及び第2図において1は、輸液用容器で
ある。輸液用容器1は、可撓性を有する材料、例
えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニル等で構成された、透明又は半透明の中空ボト
ルであつて、胴部2、基部3、肩部4、ノズル部
5、開口部6を備える。
胴部2は、横断面が長径と短径を有する偏平図
形、例えば左右・上下に対称な略楕円形である筒
状をなしている。胴部2は、基部3によつてその
底を閉塞されており、胴部2の上方は径を急激に
減じられた肩部4となり、肩部4の上方には小径
のノズル部5が、ノズル部の上端には開口部6が
連続して形成されている。
開口部6は、ゴム栓を有する栓体を気密に装着
して中空針を刺針し、内容物を取出すためのもの
である。
胴部2の長径の方向に対向する両側面には、こ
の両側面の幅の中央部を通つて容器1のパーテイ
ングライン7,8が位置しており、これらパーテ
イングライン7,8は表胴部2aと裏胴部2bの
境界をなしている。パーテイングライン7の両側
にはパーテイングライン7を挟んで対をなすリブ
が形成されている。
即ち、パーテイングライン7の片側の表胴部2
aにリブ11a,12aが、またパーテイングラ
イン7の他の側の裏胴部2bにリブ11b,12
bが形成されており、リブ11aとリブ11b、
及びリブ12aとリブ12bは、それぞれパーテ
イングライン7,8を結ぶ平面αに関して対称に
位置している。リブ11a,11bは、その上端
はそれぞれ肩部4の近傍にあり、パーテイングラ
イン7の容器深さ方向の中央点Mに向かつて斜め
下方に延びるに従つて両者はパーテイングライン
7に近づく。リブ12a,12bは、下端はそれ
ぞれ基部3の近傍にありパーテイングライン7の
中央点Mに向かつて斜め上方に延びるに従つて両
者はパーテイングライン7に近づく。リブ11a
の下端とリブ12aの上端の間、及びリブ11b
の下端とリブ12bの上端の間には仮想線13a
及び13bで示すように、リブの形成されていな
い部分があるが、これら11a,13a,12
a、及び11b,13b,12bを連結するとX
字型をなし、Xの中央部がパーテイングライン7
の中央Mに相当する。
同様に、パーテイングライン8の片側の表胴部
2aにリブ14a,15aが形成され、リブ14
a,15aはそれぞれ横断面の短径が描く平面β
に関してリブ11a,12aと対称である。パー
テイングライン8の他方の側の裏胴部2bにも、
リブ14a,15aと平面αに関して対称にリブ
が形成されている。
これらのリブは全て浅い条溝状に形成されてい
る。
胴部2の上端と肩部4の接続部16において
は、径が胴部2より若干大きくなつている。但
し、パーテイングライン7,8の近傍では接続部
16の径は胴部2の径と変らない。
基部3の径は胴部2の下端の径より若干大きく
なつている。但しパーテイングライン7,8の近
傍では基部の径は胴部2の径と変らない。
基部の底面は、長径に沿つた部分3cが容器中
央に向かつて上昇しており、部分3cの両側の部
分3a,3bが接地用の脚となつている。
パーテイングライン7,8の近傍においては、
胴部2はそれぞれパーテイングライン7,8を中
心として一定幅Wの平坦面17となつているが、
リブがかかる部分についてはその限りでない。
なお、リブの形状については、上記のものの
他、第3図a,bに示すように、リブ11aと1
1bの間にあつてこれらの中央部とそれぞれ接続
する水平なリブ18、及びリブ12aと12bの
間にあつてこれら中央部とそれぞれ接続する水平
なリブ21を加えて輸液用容器1aとしてもよ
く、また第4図a,bに示すようにリブ11aと
11bの間にリブ18と平行にリブ22を、リブ
12aと12bの間にリブ21と平行にリブ23
をそれぞれ更に加えて輸液用容器1bとしてもよ
い。
また、以上のリブは全て条溝状すなわち凹状と
したが、凸としてもよい。
[作用] このように構成された輸液用容器1に輸液を充
填後ゴム栓を有する栓体を気密に装着してゴム栓
に中空針を刺し通して容器内外を貫通させ、容器
の天地を逆にした状態で保持すると、中空針を通
つて輸液が排出される。
これに従つて輸液容器1の内容積が減少するた
め、容器壁が容器内側に変形するが、パーテイン
グライン7,8の近傍のリブ11a,11b,1
2a,12bに囲まれる部分は変形しにくく、同
様に段差のある接続部16から開口部6にかけて
の部分及び基部3も変形しにくいため、変形は胴
部2のうちこれらのリブの描くX字の外側の部分
20a,20bで、リブに沿つて起こる。部分2
0a,20bは広い表面積を有するから、この部
分が内側に変形することにより、容器のねじれ、
折れ等の不規則な変形を生ずることなく、輸液の
排出は円滑に速い速度で行なわれ、次第に20
a,20bがその中央部から接近して偏平に変形
してゆく。容器1a,1bは、特にねじれを生ず
ることが少ない。部分20a,20bの接近が進
行するにつれて基部3も、底の長径に沿つた部分
3cの上昇している部分を折り山として2つに折
れ、その両側の部分3a,3bが接近する。これ
により部分20a,20bは十分に接近し得、ま
た肩部4も胴部2のリブに沿つた変形に案内され
て偏平に変形し、輸液は全量排出される。従つて
排出はほぼ一定の速い速度で、短時間に行なわれ
る。
尚、本考案の輸液容器は、容器両側のパーテイ
ングライン7,8近傍が一定幅Wの平坦面17を
なしベルトコンベア等の上を移動する際はこれが
隣接する容器との接当面となるため進行方向から
逸脱することが少なく、またリブの形成されてい
ない破線13a,13bの部分から、内容液の粒
子等の透視検査等も可能である。
[実施例] 本考案品と従来品との排出速度率 (排出速度÷初期排出速度×100)を計測して、
第5図、第6図に示すグラフを得た。
第5図、第6図はそれぞれ同じ寸法、形状の輸
液用容器において本考案第1図、第2図に示すリ
ブを形成した本考案品のサンプル3点と、リブを
形成しない従来品のサンプル3点との排出速度率
を表している。
第5図と第6図には顕著な差異が見られる。即
ち475c.c.入りの容器において、残液量がほぼ300c.c.
の時点から本考案の容器の方が明らかに排出速度
率が大きくなり、残液量が50c.c.の時点では排出速
度率は、従来品が60前後であるのに対し、本考案
品は75前後、また残液量がほぼ0となる時点で
は、従来品約50、本考案品約70となつている。こ
れは、本考案品の排出性が非常に優れており、終
始ほぼ一定の速い速度で短時間に輸液が排出され
ることを示している。
(ハ) 発明の効果 以上の説明から明らかな通り、この考案によれ
ば、輸液の排出に伴う縮径変形が一様で、ねじれ
や折れのような不規則な変形を生ずることがな
く、従つて排出が円滑にほぼ一定の速度で短時間
に行なわれ得る輸液用容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係わる輸液用容
器を示す側面図、第2図は第1図に示す輸液用容
器の正面図、第3図aはこの考案の他の実施例に
係わる輸液用容器を示す側面図、第3図bは第3
図aに示す輸液用容器の正面図、第4図aはこの
考案の更に他の実施例に係わる輸液用容器を示す
側面図、第4図bは第4図aに示す輸液用容器の
正面図、第5図は第1図及び第2図に示す輸液用
容器における残液量と排出速度率の関係を示すグ
ラフ、及び第6図は第1図及び第2図に示す輸液
用容器と同寸同形でリブを形成しない輸液用容器
における残液量と排出速度率の関係を示すグラフ
である。 1……輸液用容器、2……胴部、3……基部、
4……肩部、5……ノズル部、6……開口部、7
……パーテイングライン、8……パーテイングラ
イン、11a,11b……リブ、12a,12b
……リブ、13a,13b……仮想線、14a…
…リブ、15a……リブ、16……接続部、17
……平坦面、18,21,22,23……リブ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 可撓性を有する材料で構成され横断面が長径と
    短径を有する偏平図形である容器胴部を有し、前
    記容器胴部は前記長径の方向に対向する両側面に
    前記両側面の幅の中央部を通る仮想の中心線の両
    側において前記仮想の中心線を挟んで対をなすリ
    ブを容器深さ方向の少なくとも一部分に形成した
    輸液用容器であつて、前記対をなすリブは前記容
    器胴部の肩部近傍及び又は底部近傍から前記容器
    深さ方向中央部に向うにしたがつて前記仮想の中
    心線との距離が漸減するように構成されているこ
    とを特徴とする輸液用容器。
JP1984164432U 1984-10-30 1984-10-30 Expired JPH0112823Y2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984164432U JPH0112823Y2 (ja) 1984-10-30 1984-10-30
CN85107756A CN1011030B (zh) 1984-10-30 1985-10-18 输液瓶
US06/789,876 US4700871A (en) 1984-10-30 1985-10-21 Liquid transfusing bottle
EP85307809A EP0184313B1 (en) 1984-10-30 1985-10-29 Liquid transfusing bottle
KR2019890005997U KR890004903Y1 (ko) 1984-10-30 1989-05-08 수액용기

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JP1984164432U JPH0112823Y2 (ja) 1984-10-30 1984-10-30

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Publication Number Publication Date
JPS6180045U JPS6180045U (ja) 1986-05-28
JPH0112823Y2 true JPH0112823Y2 (ja) 1989-04-14

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ID=30722293

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JP1984164432U Expired JPH0112823Y2 (ja) 1984-10-30 1984-10-30

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Families Citing this family (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0323245Y2 (ja) * 1986-10-14 1991-05-21
JPS63117759A (ja) * 1986-11-06 1988-05-21 阪神化成工業株式会社 輸液容器
JPS63117757A (ja) * 1986-11-06 1988-05-21 阪神化成工業株式会社 輸液容器

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JPS51142887A (en) * 1974-11-21 1976-12-08 Baxter Travenol Lab Molded collapsible solution container
JPS5924040B2 (ja) * 1979-01-09 1984-06-06 三菱電機株式会社 人工衛星等の制御用トルク発生装置

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JPS5924040U (ja) * 1982-08-05 1984-02-15 株式会社大塚製薬工場 プラスチツク製輸液容器

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JPS6180045U (ja) 1986-05-28

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