JPH0112561B2 - - Google Patents

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JPH0112561B2
JPH0112561B2 JP54080757A JP8075779A JPH0112561B2 JP H0112561 B2 JPH0112561 B2 JP H0112561B2 JP 54080757 A JP54080757 A JP 54080757A JP 8075779 A JP8075779 A JP 8075779A JP H0112561 B2 JPH0112561 B2 JP H0112561B2
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rolling
slab
hot
temperature
cracks
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JP54080757A
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Fujio Fujisawa
Shigeru Hayano
Kazuaki Ezaka
Shigenori Tanaka
Hiroo Suzuki
Kazuo Watanabe
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/02Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling heavy work, e.g. ingots, slabs, blooms, or billets, in which the cross-sectional form is unimportant ; Rolling combined with forging or pressing
    • B21B1/026Rolling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/1206Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for plastic shaping of strands

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は中・低炭素鋼鋳片スラブの熱間巾圧延
方法、特に連続鋳造後の鋳片をそのまま保温して
から熱間圧延を行なう(以下ホツトチヤージ圧延
と称する)プロセスにおいて、該圧延の際に鋳片
の表面及び内部に割れが発生することを防止する
ことができる熱間巾圧延法に関するものである。 ホツトチヤージ圧延においては、連続鋳造時の
保有熱を維持して熱間圧延工程へ移行させるた
め、通常採用されている連続鋳造−冷間手入れ−
加熱−熱間圧延というプロセスに比し、精整工程
および加熱工程を省略することができる。したが
つて、ホツトチヤージ圧延は製造工程の省略化に
よる生産性の向上と熱エネルギー原単位の低減に
よる省エネルギーとの面で工業的にきわめて優れ
たプロセスであると言える。 しかして、上記のホツトチヤージ圧延を実施す
るに当つて問題となるのは、連続鋳造工程と熱間
圧延工程の整合性の点と、鋳片品質(特に割れ)
の点である。 すなわち、第1の整合性については、通常の熱
間圧延工程においては所望の成品サイズを作り出
すのに最も適した素材サイズが決められており、
しかも成品サイズは多様であるため供給する素材
サイズもこれに対応した多様のものとならざるを
得ないが、連続鋳造用鋳型が通常一定のサイズと
なつていることから、前記熱間圧延工程の要請に
応じきれないことが多い、という点である。従
来、このような不整合を解決するため、鋳片サイ
ズを変更可能にした寸法可変の鋳型を用いる鋳造
方法では鋳造構造が複雑となつて作業性、整備性
の悪化が避けられないことから必ずしも有利とは
言えない。 また、第2の鋳片品質の点については次のよう
な問題がある。従来のプロセスの如く冷却−加熱
をくり返す方式では、鋳造組織の破砕、凝固時の
粒界への偏析・析出の軽減、オーステナイト粒の
微細化に加えて、熱間加工性に有害な働きをする
S,P,O等の元素が硫化物、リン化物ならびに
酸化物として粒内に固定される。従つて、アルミ
キルド、アルミシリコンキルド鋼等のSi、Mnを
主成分とする炭素鋼ないしは含Nb、V鋼におい
ても、従来の再加熱・圧延プロセスにおいては、
熱間加工時の割れ疵はほとんど問題視されない程
疵発生は軽微であつた。 それに反してホツトチヤージ圧延プロセスにお
いては、溶融−凝固−冷却過程でデンドライト界
面とか、オーステナイト粒界面上で上述したよう
な諸元素の偏析、析出が出じ、そのために熱間加
工による引張応力が加わると粒界割れをひき起
し、鋳片表面疵を発生する。特に、後述するよう
に片側50mm/パス以上の熱間巾圧延を行なう場
合、割れ感受性が増大することから割れ発生防止
についてはより有効な対策が要求される。 今まででもSi−Mn鋼において、例えばPを
0.02%以下、Sを0.01%以下、Oを0.001%以下に
抑えることにより、熱間加工性を改善する考えは
あつたが、安価を望まれる一般加工用鋼種におい
て脱硫とか脱リンプロセスの導入は生産コストの
上昇を招き、工業的には必ずしも最善な策とはな
らなかつた。 そこで、本発明者等は上記の点に鑑み種々研究
を重ねた結果、上述した連続鋳造工程と熱間圧延
工程との整合性および鋳片品質上の問題を解決す
ることができる熱間巾圧延法を開発した。すなわ
ち、本発明は連鋳工程と熱延工程との整合の点に
ついては、連続鋳造時の鋳片(スラブ)のサイズ
は一定とし、鋳造後の鋳片を片側50mm/パス以上
の熱間巾圧延を行ない、必要に応じてこの巾以下
を複数パス施すことによつて、熱間圧延工程に適
合した寸法にサイジングした後、熱延工程に供給
する手段によつて解決する。該熱間巾圧延は従来
の巾圧延量片側30mm/パス程度を大きく越える圧
下量である。 また、鋳片品質の点については、鋳造から保温
直前までの冷却速度を規定すると共に、冷却に続
く保温の温度域と保温時間を規定することによつ
て解決した。 しかも、この本発明方法では上記の工程に加え
て、特に前記の如く、熱間巾大圧下圧延するに際
しての圧延割れ防止上の見地から出発素材となる
溶鋼の成分系について一定の制限を付与し、本発
明の目的をより一層有利に達成させようとするも
のである。 以下本発明の内容について詳述する。 第1図には連続鋳造した鋳片あるいは造塊した
鋼塊の直送圧延(第1図)、ならびにホツトチ
ヤージ圧延(第1図)における鋳片の受ける温
度履歴ならびに加工履歴を模式図的に示した。直
送圧延ならびにホツトチヤージ圧延では、旧来の
再加熱・圧延プロセス(第1図)と違い鋳造さ
れた鋼片を室温まで冷やすことなく、熱間圧延な
いしは加熱炉の装入した後圧延することを特徴と
している。かかる熱間圧延において通常の圧延温
度域である1200〜900℃温度域で連続パス圧延を
行なつた際には、1〜5パス目の圧延で鋼片の表
面に横割れあるいは鋼片エツジ部に耳割れが発生
し、それに引き続く連続圧延中に割れが拡大し製
品疵として残存し、それらの疵のひどい場合には
製品として使用に耐えないものが出て歩留りの低
下を来たしてしまうことが多々ある。特にP,
S,O,N,Al等をある量以上に含有した鋼に
おいては、直送圧延ないしはホツトチヤージ圧延
に際して最初の数パス圧延を1140〜90℃温度域で
行なつた場合には鋼片の表面割れが顕著になる。 この新プロセスにおける熱間圧延時の割れ機構
については後述すシミユレーシヨン実験法等を用
いて研究を重ねてきた結果、以下の諸点が明確に
なつた。すなわち、溶融−凝固−冷却時に(Fe,
Mn)S,(Fe,Mn)O,AlN等がデンドライト
界面ないしはオーステナイト粒界面に析出した場
合、熱間圧延等によりある値以上の引張応力が負
荷されると割れが生成する。 直送圧延ないしはホツトチヤージ圧延時の鋼片
の熱間加工性を評価するためのシミユレーシヨン
実験法について説明する。 通電加熱による横型引張試験機(グリーブル試
験機)を用いて、10mmφの断面をもつ試験片を一
たん溶融し、それに引き続く凝固−冷却時に熱間
圧延に相当する変形速度(50mm/sec)で一軸引
張を行ない、各温度における断面収縮率を測定す
る。この実験方法で得られた断面収縮率の値と実
際の大形熱間圧延機を用いての直送圧延ないしは
ホツトチヤージ圧延時の表面割れとの相関を整理
したところ、第2図に示すようにシミユレーシヨ
ン実験法により1300〜900℃の温度域での断面収
縮率が60%以上を示す鋼いにおいては、直送圧延
ないしはホツトチヤージ圧延時に表面割れ発生頻
度が非常に少なくなる。逆に断面収縮率60%未満
になると表面割れが多発する傾向にある。従つて
熱間加工性はシミユレーシヨン実験において、
1300〜900℃温度域での断面収縮率の最小値が60
%を越えるかどうかで判断しうることになる。 さらにここで述べたシミユレーシヨン法を用
い、溶融−凝固−冷却時の粒界析出特性を調べた
結果の一例を第3図に示す。この図は大気炉溶製
の0.13%C−0.2%Si−0.4%Mn−0.021%P−
0.017%S(いずれも重量%)の鋼を用い、一たん
再溶融した後20℃/secの冷却速度で凝固−冷却
させ各温度で焼入れ、オーステナイト粒界に析出
した1μ直径以下の微細な準安定析出物(Fe,
Mn)Sならびに(Fe,Mn)O析出物との析出
温度域を示したものである。なおここで(Fe,
Mn)Sおよび(Fe,Mn)OはそれぞれFeと
MnとSおよびFeとMnとOよりなる複合析出物
を意味する。これらの析出物の析出挙動と熱間加
工性とは非常に密接に関連しており、たとえば第
3図中の曲線に沿うような熱履歴のもとに1140
〜900℃温度域で直接加工を施した場合は、熱間
加工性も著しく悪く(表面割れ感受性大)、さら
にシミユレーシヨン実験における1140〜900℃温
度域の断面収縮率の値も60%以下となり、激しい
場合には10%に満たないものもある。他方、第3
図中の曲線に沿うような熱履歴のもとに1140〜
900℃温度域で直接加工を施しても熱間加工性は
非常に良好(表面割れ感受性は小)、さらにシミ
ユレーシヨン実験における1140〜900℃温度域の
断面収縮率の値も60%以上の値を示している。 また、鋼片の圧延割れ発生の原因としては、
C,P,S,O等の含有量のいかんによつては上
記した微細る析出物以外にも、クラツク発生個所
を増加させる板状析出物がオーステナイト粒界や
デンドライト界面に析出すること、および低溶融
点非金属介在物や低溶融点残溶鋼が存在すること
が知見された。 従つて、熱間加工性を向上させる方法として
は、溶融−凝固−冷却時にデンドライトまたはオ
ーステナイト粒界面に析出する板状および微細球
状の析出物を球状化および微細球状析出物を粗大
球状化させると共に、低融点非金属介在物の偏析
をともなうことなく残溶鋼を凝固させることが必
要とされる。 一方、本発明の熱間巾圧延方法においては、巾
圧下時に1パス当り片側50mm以上の大圧下を行な
うもので、実際には上下つば付の竪ロールによつ
て鋳片を巾方向に圧下してドツグボーン形状に変
形せしめ、次いで水平ロールによつてドツグボー
ンを解消させ、これらを必要に応じて可逆圧延し
て複数パス行なつて所望の巾サイズの鋳片を得る
ようにしている。このため巾大圧下時には鋳片応
力分布が不均一となつて、鋳片の巾および長手方
向に沿つて圧縮又は引張応力が複雑に分布する。
特にドツグボーン付近の歪は大となり、鋳片エツ
ジ疵は拡大され(圧延方向と直角方向の疵が顕著
となる)、これが鋳片エツジ部の欠陥として現わ
れる。また、巾圧下時には鋳片巾方向中央部の内
部には大きい引張応力が作用し、これが鋳片の内
部割れを拡大し、後の圧延工程によつても圧着し
難く材質劣化を招く。 そこで、本発明では上記の熱間巾大圧下時にお
いて鋳片スラブの表面疵および内部割れ等の欠陥
の発生を抑制するため、熱間巾圧延前の溶鋼の成
分調整を行なうと共に、連続鋳造開始から保温ま
での冷却速度および冷却後の保温温度と時間を規
定するものである。すなわち本発明の熱間巾圧延
方法は連続鋳造された高温鋳片スラブに片側50
mm/パス以上の熱間巾圧延を施して熱間圧延用ス
ラブを得るに際して、該熱間巾圧延時の割れ、疵
の発生を防止するため、C:0.01〜0.25%、O2
150ppm以下、S:0.03%以下、Mn/S:10以上
の中・低炭素溶鋼を連続鋳造し、その開始から保
温直前までを1.0〜0.01℃/secの速度で冷却して
保温直前温度を950〜1300℃にするとともに、こ
れに続いて、950〜1300℃で少なくとも10分間保
温した鋳片スラブを前記熱間巾圧延することを特
徴とする中・低炭素鋼鋳片スラブの熱間巾圧延方
法である。 このような成分系、冷却速度および保温工程と
の組合せによつて、上記した微細な準安定析出物
は完全に粗大球状化されかつ板状析出物も球状化
するとともに、低溶融非金属介在物の偏析をとも
なうことなく残溶鋼を完全に凝固させることか
ら、鋳片に割れを発生させずにこれを片側50mm/
パス以上の熱間巾大圧下圧延しても表面割れおよ
び内部割れを生ぜず良好な熱間加工性を示す。 本発明の成分系においてCを0.01〜0.25%とし
たのは、Cが0.01未満となると脱炭処理コストア
ツプをもたらし、またCが0.25%を超えると初析
晶出相がγFeであり、[S]固溶度が大で[P]が
偏析し、[P]の制限をより厳しくする必要が生
ずるからである。Sを0.03%以下と規定したの
は、Sが0.03%を超して含有されると、粒界析出
(Fe,Mn)Sが増加し、絶対量が多くて完全な
析出物の球状化又は粗大化が完全に達成できず、
割れ防止が困難となると共に残溶鋼量を増加し好
ましくないからである。もつともMnを1%以上
添加することによりある程度割れを防止できるが
コストアツプとなり、さらに所望の製品材質を得
にくくなるためMnを必要以上に添加することは
好ましくない。以上のことから本発明のMnの好
ましい上限は0.7%である。またO2を150ppm以下
に抑えたのは、O2が150ppmを超すと粒界析出
(Fe,Mn)Oが増加してその絶対量が多くなり、
完全な球状化又は粗大化が困難となつて、割れ防
止が不可能になるためである。さらに、Mn/S
については、MnはMnS単体として粒内に析出さ
せ、粒界析出を防止するために必要であるが、
Mn/Sが10より低くなると粒界(Fe,Mn)S
量が増加し割れ発生を防止できないことから、
Mn/Sは10以上とした。 冷却速度を1.0℃/sec以下に規定したのは、1.0
℃/secを超えると上述の有害な析出物の形態変
化、即ち微細な準安定析出物の粗大球状化および
板状析出物の球状化が十分進行せず、また低融点
非金属介在物を偏析させずに残溶鋼を凝固できな
いためである。冷却速度の下限については、過度
に遅くなると実操業上の生産性を阻害しかつ省エ
ネルギー面でも好ましくないので、0.01℃/sec
以上の速度を維持する。 鋳片が上記冷却速度で冷却される期間は連続鋳
造の開始、すなわち鋳型に注湯のときから保温の
直前までである。また、冷却速度は鋳片の最低温
度部(例えば、鋳片のコーナー部であり、この部
分で冷却速度は最大となつている。)における温
度の降下速度をいう。このような冷却は鋳片引抜
き中に行われ、その達成手段としては水冷、自然
冷却、気体または気体混合体、蒸気などの吹付け
等が用いられる。 また、本発明では緩冷却工程を経た鋼片の保温
直前温度は省エネルギーの面からなるべく高温に
保持しておくことが好適で、余り高温では残溶鋼
が凝固しないので上限は1300℃以下とし、下限に
ついては保温温度範囲との関係で950℃とする。 また、保温温度範囲を950〜1300℃に規定した
のは、950℃未満では析出物の球状化、粗大化が
容易に進行してそのために熱間加工性も良好とな
るが、圧延工程でのパワーの増大を招く問題があ
り、他方1300℃以上になると、粒界が再溶解し有
害物の再析出が生じることから、上記範囲に規定
した。更に、保温に必要な時間は、十分な析出物
の形態変化が得られることおよび実操業での鋳片
表面温度管理などを考慮して10分以上とし、その
上限は実用的見地から60分程度とする。 なお、本発明において言う保温とは、復熱、保
熱、昇熱および均熱操作のすべてを包含する意味
をもつ。具体的には950℃以上の保温直前の鋳片
スラブ温度と950〜1300℃の範囲に設定される保
温温度との関連において、いずれかの操作が採用
されるものである。 上記保温は鋳片を保熱カバーで覆つたり、微か
に加熱される保熱炉中で保持したり、あるいは炉
で昇温または均熱したりして行われる。また、保
温は鋳片を必ずしも一定温度に維持する必要はな
く、上記保温温度範囲内であれば鋳片の温度が昇
降してもよい。 次に、本発明の効果を確認するために、第1表
に示す成分組成を有する低炭素アルミキルド鋼
(試験片No.1〜No.49)、中炭素アルミキルド鋼(試
験片No.50〜No.61)、中炭素アルミシリコンキルド
鋼(試験片No.62〜No.67)から作成した試験片を用
い、これを巾圧下圧延した場合の保温効果、緩冷
却効果と成分系との関係に基く割れ疵発生状況を
第5図および第6図に示してみる。 試験片の作成と加工は第4図に示すように、所
定組成の溶鋼を溶融炉1で得た後、鋳型2に注入
して凝固せしめて長さl400m、巾W250mm、厚み
a40mmの試験片3を取り出し、これをシートに
示すように保温することなく直接竪ロール4およ
び水平ロール5とからなる巾圧延工程で巾圧下し
た場合、ルートに示す如く一たん保温炉6へ装
入して所望の温度および時間で保温した場合であ
る。保温温度および時間は第1表のルートの右
欄に示し、( )内は試験片No.を表わしている。
また、巾圧延のパススケジユールは各試験片共す
べて共通であり、竪ロール圧下(圧下量6mm)−
水平ロール圧下(ロール間隙40mm設定)−竪ロー
ル圧下(圧下量10mm)−竪ロール圧下(圧下量10
mm)−水平ロール圧下(ロール間隙40mm設定)の
スケジユールで行なつた。 また、第5図は低炭素アルミキルド鋼(No.1〜
No.49)の結果、第6図は中炭素アルミキルドおよ
び中炭素アルミシリコンキルド鋼の結果を示す。
第5図および第6図における割れ疵評価記号は次
の通りである。 ◎:表面疵、内部割れ共に無欠陥 〇:表面疵 小(3mm以下) 個数2個以下 内部割れ 小 (サルフアープリントのみ
で確認される割れ個数10個以下 ×:〇印以上の疵 〓:大きく口をあけた割れ疵 又第5図および第6図における割れ疵評価記号
の添字はMn/Sを示し、( )内数字はO2
(ppm)を示し、( )の記載のないものはO2
150ppm以下のものである。
【表】
【表】 以上の第5図および第6図から、総合的に評価
したところ、ルートの全く保温を施さないもの
はほとんど許容し得ない程度の割れが発生してい
るのに対し、ルートの保温工程を経たものの方
が比較的割れ発生が少なく、しかもルートのう
ちでも成分でMn/Sが10以上でかつO2
150ppm以下で、さらに保温時間が10分間以上の
条件を付与したものはすべて〇印以上の評価であ
ることが明らかである。したがつてこのことから
も本発明方法の優位性が証明されている。 以上説明した如く、本発明の方法によれば、鋳
片スラブの圧延割れの原因となる板状析出物の完
全球状化および微細球状析出物の粗大球状化を計
ると共に、低溶融点非金属介在物、残溶鋼の凝固
を達成せしめることができるため、片側50mm/パ
ス以上という巾大圧下熱間圧延に鋳片を供しても
表面疵、内部割れ共に発生せず、良好な熱間加工
性が得られる。また、片側50mm/パス以上の熱間
巾圧延を可能とすることによつて連続鋳造工程と
熱間圧延工程との整合が実操業上可能となり、そ
の工業的価値は非常に大である。 次に本発明の実施例を挙げる。 実施例 1 C:0.041%、Mn:0.18%、Si:0.01%、Al:
0.045%、P:0.015%、S:0.017%、O2:0.003
%(いずれも重量%)、Mn/S:10.6の組成で温
度1540℃の低炭素Alキルド溶鋼を湾曲型連続鋳
造機のモールドに注入し連続鋳造して、そのモー
ルドから湾曲案内部、水平案内部、切断機を経て
保熱炉入口直前までに至る間、0.13℃/secの速
度で冷却し、表面温度950℃、中心部温度1170℃、
平均温度1080℃にし、次いで前記保熱炉に導入し
て1100℃で35分間保温維持し、1100℃で抽出し
た。このようにして得られた巾1900mm、厚み250
mmの鋳片スラブに、直ちに圧延温度1100℃、合計
圧下量960m/m(120mm/パス×4パスおよび
150mm/パス×4パス)の熱間巾圧延を施した。 この圧延後の鋼材の表面疵および内部割れ状態
を検査した結果、表面手入れ率は0%であり、内
部割れ発生も皆無であつた。 ちなみに、前記熱間巾圧延直前の鋳片スラブを
グリーブル試験機でテストしたところ、62%の断
面収縮率を得、良好な熱間圧延性を有することが
判明した。 実施例 2 C:0.14%、Mn:0.40%、Si:0.20%、Al:
0.021%、P:0.022%、S:0.028%、O2:0.004
%(いずれも重量%)、Mn/S:14.3の組成で温
度1525℃の中炭素Al−Siキルド溶鋼を湾曲型連
続鋳造機のモールドに注入し連続鋳造して、その
モールドから湾曲案内部に、水平案内部、切断機
を経て均熱炉入口直前までに至る間、0.11℃/
secの速度で冷却し、表面温度1050℃、中心部温
度1200℃、平均温度1130℃にし、次いで前記均熱
炉に導入して1100℃で36分間保温維持し、1100℃
で抽出した。このようにして得られた巾1900mm、
厚み250mmの鋳片スラブに、直ちに圧延温度1100
℃、合計圧下量810m/m(150mm/パス×6パ
ス)の熱間巾圧延を施した。 この圧延後の鋼材の表面疵および内部割れ状態
を検査した結果、表面手入れ率は0%であり、内
部割れ発生も皆無であつた。 ちなみに、前記熱間巾圧延直前の鋳片スラブを
グリーブル試験機でテストしたところ、60%の断
面収縮率を得、良好な熱間圧延性を有することが
判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は各種の製造プロセスの模式図、第2図
はシミユレーシヨン実験結果と直送圧延時の鋼片
割れの相関を示す図、第3図は溶融−凝固に引き
続く連続冷却時の硫化物、酸化物析出域を示す線
図、第4図は試験片の作成とその処理を示す説明
図、第5図および第6図は第4図の試験片を用い
て行なつた割れ疵発生状況を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 連続鋳造された高温鋳片スラブに片側50mm/
    パス以上の熱間巾圧延を施して熱間圧延用スラブ
    を得るに際して、該熱間巾圧延時の割れ、疵の発
    生を防止するため、C:0.01〜0.25%、O2
    150ppm以下、S:0.03%以下、Mn/S:10以上
    の中・低炭素溶鋼を連続鋳造し、その開始から保
    温直前までを1.0〜0.01℃/secの速度で冷却して
    保温直前温度を950〜1300℃にするとともに、こ
    れに続いて、950〜1300℃で少なくとも10分間保
    温した鋳片スラブを前記熱間巾圧延することを特
    徴とする中・低炭素鋼鋳片スラブの熱間巾圧延方
    法。
JP8075779A 1979-06-28 1979-06-28 Hot width-gauge control rolling method for cast slab of middle and low carbon steel Granted JPS566704A (en)

Priority Applications (2)

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JP8075779A JPS566704A (en) 1979-06-28 1979-06-28 Hot width-gauge control rolling method for cast slab of middle and low carbon steel
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