JPH0112318Y2 - - Google Patents

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JPH0112318Y2
JPH0112318Y2 JP1439180U JP1439180U JPH0112318Y2 JP H0112318 Y2 JPH0112318 Y2 JP H0112318Y2 JP 1439180 U JP1439180 U JP 1439180U JP 1439180 U JP1439180 U JP 1439180U JP H0112318 Y2 JPH0112318 Y2 JP H0112318Y2
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【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば平調子からその下属調であ
る雲井調子への転調等を効果的に実行させる箏の
調子合せ指示装置に関する。
日本古来の音階は、雅楽から導入された半音を
含まない陽旋法(ド、レ、ミ、ソ、ラ)と、都ぶ
しとして独自に発展した半音を含む陰旋法(ラ、
シ、ド、ミ、フア)とがあり、西洋音楽の譜法で
ある五線譜に表現すると、第1図からも明らかな
ように、陽旋法は長調(ド、レ、ミ、フア、ソ、
ラ、シ)の中に、陰旋法は短調(ラ、シ、ド、
レ、ミ、フア、ソ)の中にそれぞれ当てはまる状
態となつている。
日本音楽の記譜法は、雅楽においては合奏が主
であるので、音の高さがきめられている。しか
し、後の俗箏の発展に伴なつて、自由ピツチとな
つて音高よりも奏法を示すように変化し、近時で
は一弦を(壱越)(音高をあらわす音名)等と、
音名を指定するようになつて、奏法のみではな
く、音の高さをも表現するようになつている。例
えば、一弦が「壱越」の平調子の時の三弦は「黄
鐘」の乙等のように定められている。このため、
箏の譜が五線譜上で表現し易い状態となつてい
る。
ただ、この箏の譜の場合、一弦の音の高さをど
のように選定した場合でも、平調子はあくまでも
平調子であり、調子の変化は音域の移動は関係し
ない。そして、弦名「一」「二」「三」「四」…は、
洋楽の階名唱法(ソルフエジーレン)ド、レ、
ミ、フア、…に相当するものと考えればよい。
音域の移動ではなく、例えば一弦「壱越」のま
ま、主音の位置を移動する時に、調子が変わる状
態となる。具体的に、陰旋法の主音は、平調子な
らば二弦が「ラ」、中空調子ならば五弦が「ラ」
となるもので、この主音の変化が転調であり、こ
の転調の手段は特定した弦の半音上げあるいは下
げ等に変化させるものである。この転調の状態の
例は第2図に示される。
ここで、箏の奏法をあらわす譜面は、何弦を弾
くかを表現するものであるのに対して、五線譜は
音符によつて絶対的音の高さを表現している。し
たがつて、同じ平調子であつても、一弦を「壱
越」にとるか「平調」にとるかでは、五線譜上で
はト短調、イ短調等と調号が変化する状態とな
り、箏の譜面になれた状態では、五線譜は非常に
複雑な感じを与える。
その他、例えば平調子からその属調である中空
調子へ転調した場合、一弦「壱越」であつたなら
ば、五線譜上でト短調からニ短調に変わる状態と
なる。この調号は、一弦の音高が変わつた時に
は、さらに変わる。しかしながら、五線譜上で
は、その変化のし方が規則性を有するものであ
る。
この考案は、上記のような点に鑑み、転調の状
態、さらに一弦の音の高さの変化状態に対応し
て、各弦の音高を明確に五線譜に対応して理解で
きるようにする箏の調子合せ指示装置を提供しよ
うとするものである。
日本の音階は5つの音からなるものであるが、
潜在的には西洋音楽の音階と同じく、ラ、シ、
ド、レ、ミ、フア、ソの7音に含まれる。すなわ
ち、このラ〜ソの7音の中から選択された5音を
使つて、日本の音階が構成される。このため、転
調によつてある高さの音が旋法の一部として必要
となつた時には、一音を上げあるいは下げること
によつて、その高さの音を作り出さなければなら
ない。この音作りは、第2図からも明らかなよう
に、主音を移動するためのシヤープ(#)やフラ
ツト(♭)の増減による半音の上下とは関係のな
いものである。
具体的に、陽旋法の基本調子主音が二弦にある
乃木調子を作る場合には、平調子の状態から、
四、六弦を半音上げる。すなわち、並行短調から
長調に変わるのであるから、半音が3個所上がる
はずであるが、実際は六、七弦間にはソまたはシ
の潜在音があり、したがつて上記したように四、
六弦の2弦のみを変化させればよい。
したがつて、この考案ではさらに転調に際し
て、新しく作る必要のある音を、弦に対応して明
確に指示し、箏の調子合せが簡単に実行させるこ
とができるようにすることを目的とする。
以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明
する。第3図は調子合せ指示装置を構成する基板
11を示すもので、この基板11にはまず横方向
に並べて五線譜上の音名を指示する鍵盤図形12
が描かれ、その各音名に対応する鍵位置に対応し
て、「壱越」「平調」等の日本的音名13が記入さ
れている。そして、この各音名に対応して、その
音名を主音とした場合の五線譜上の調号14が、
五線譜記号にもとづき描かれている。そして、さ
らにその下側には、転調した場合の調号15が描
かれているもので、これら調号14,15は音名
の並ぶ方向に対応して横方向に配列されると共
に、例えば左方向で上方に向かうように、縦方向
位置も順次異ならせて配列されている。
このような基板11に対して、第4図に示すよ
うな第1のスライド板16が重ねられるもので、
このスライド板16の下側縁は左方向で上る傾斜
辺に形成され、基板11の傾斜線17に合わせら
れ、左右横方向に移動されるものである。すなわ
ち、第1のスライド板16は横方向へのスライド
移動に伴ない、傾斜線17に対応して上下方向へ
も移動される状態となる。
この第1のスライド板は、陽旋法用、陰旋法用
等に分かれて構成されるもので、図の場合は基本
調子を平調子とした陰旋法(短調型)の場合を示
している。そして、このスライド板16には、基
本調子を選定する窓18が形成されるもので、こ
の窓18は基板11の両端に合わせて第1のスラ
イド板16を重ねた時に、第3図に14aで示す
7平調」に対応する調号が見ることのできる位置
に形成される。この窓18は箏の一弦に対応する
もので、これに合わせてスライド板16には、弦
名と音階の関係を示す弦音階19が描かれてい
る。また、このスライド板16には、基板11の
調号15に対応して4個の窓20a,20b,2
0c,20dが形成されるもので、窓18を「平
調」の調号14aに合わせた時に、「平調」で転
調される調号15a〜15dがそれぞれ見えるよ
うに配設されている。この場合、窓20a〜20
dはそれぞれ「岩戸調子」「平調子」「雲井調子」
「中空調子」に対応される。その他、このスライ
ド板には、弦音階19に対応して、転調時におけ
る弦の上げ下げを指名する矢印記号21が各転調
種毎に高さを異ならせて描かれる。
このような第1のスライド板16に対しては、
さらに第5図に示す第2のスライド板22が重ね
られ、第1のスライド板16と同様に基板11の
傾斜線17に沿つて左右動されるものである。こ
の第2のスライド板22には、転調した調子名を
選ぶ窓23が形成されるもので、基板11に対し
て第1のスライド板16と共に両端を合わせて基
本形で重ねた時に、平調子の調号15bが透視さ
れるようになつている。
この第2のスライド板22は、陽旋法用の他
に、陰旋法用の下行形平調子系、上行形古今調子
系があり、図の場合は下行形平調子系の場合を示
しているもので、この第2のスライド板22に
は、横方向に並べられた細長い複数の窓24a,
24b…が形成され、前記矢印記号21の選定さ
れた高さのものを透視できるようになつている。
すなわち、上記のような基板11に対して、第
1および第2のスライド板16,22を重ね、両
側を合わせる基本状態とすると、第1のスライド
板16の窓18に対応して指示される「平調」が
一弦の音の高さで、これは窓18で透視できるイ
短調に相当することを表示している。つまり、基
本形である平調子は、一弦「平調」(ひようじよ
う)の時はイ短調であることを表現する。この状
態で第1のスライド板16を左右に移動し、窓1
8に相当する一弦を基板11「壱越」(いちこつ)
「双調」(そうじよう)等の音名に合わせると、窓
18から調号14の中のト短調、ハ短調に相当す
るものが透視される状態となり、同じ平調子であ
つても、主音である一弦の高さを変化させると、
五線譜における調号の変化の状態が理解できるよ
うになる。
このような第1のスライド板16を、例えば
「壱越」に合わせた状態で第2のスライド板22
を重ねる。この第2のスライド板22は音階唱法
(ラ、シ、ド、ミ、フア)27で目盛つてあり、
その音階の陰旋法の主音であるラを、、第1のス
ライド板16の弦音階19主調に合わせれば、第
2のスライド板22は基本形に設定され、その窓
23で平調子ト短調の調号15aが透視される状
態となる。この場合、基本形であるため、弦の音
の高さを変更する必要はないため、第2のスライ
ド板22の窓24a,24b…は第2図に鎖線で
示す25a,25b…の位置にあり、矢印記号2
1は透視されない。
このような「壱越」平調子の状態から例えば上
属調に転調する状態を見るには、第1のスライド
板16をそのままにして、第2のスライド板22
のみを右方(高い方)に5度(三音半分すなわち
半音分7個分)移動し、主音のラを属調の位置に
合わせる。この状態にすると、窓23は窓20d
に対応して中空調子、ニ短調を表示するようにな
る。
そして、さらに第2のスライド板22を移動
し、窓23を第1のスライド板16の雲井調子に
対応する窓20cに合わせると、主音のラは下属
調に合い、下属調への転調の状態が表現されるよ
うになる。そして、この場合、窓23および20
cを通してハ短調の調号15bが透視される。さ
らに、このように第1のスライド板16に対し
て、第2のスライド板22を雲井調子に合わせた
まま、基板11に対して一体にスライドさせ、一
弦の音高を変化させると、つまり音域を変化させ
る状態にすると、五線譜上での調号の変化が理解
できるようになる。
上記のようにして、転調の状態が理解できるに
伴なつて、実際にその転調のために、特定される
弦の音を上げあるいは下げの調節がされなければ
ならないものであるが、この調弦の状態は、第2
のスライド板22の窓24a,24b…から見ら
れる矢印記号21で指示される。
具体的には、上記雲井調子に合わせた状態で、
平調子からの弦の上げ下げが窓24a,24b…
に対応する第4図の鎖線で示す枠26a,26
b,26c,26dに対応する矢印が透視され、
三、八弦を半音下げ、四、九弦を一音上げる指示
がされるもので、実際に弦をそのように調節する
ことによつて、雲井調子に転調されるものであ
る。
その他第2のスライド板22を平調子、中空調
子等に合わせれば、その時の弦の音の上げあるい
は下げの状態が、窓24a,24b…から透視さ
れる矢印記号21によつて指示されるもので、こ
の指示に対応して弦の音を調節すれば、所定の転
調が行なわれるものである。
上記実施例は、陰旋法における特に下行形につ
いて示しているが、第2のスライド板22を変形
すれば同様に上行形についても同様に実施するこ
とができ、さらに陽旋法についても同様に実施す
ることができる。ただし、陽旋法の場合には、そ
の主音はドとなる。
以上のように、この考案によれば、箏の調子の
展開、さらに転調に伴なう弦の音の上げ、下げの
状態が明確に指示されるものであり、日本的な箏
の調子を、五線譜にあわせて明確に理解できるば
かりか、転調作業も確実に理解して実行すること
のできるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は五線譜上の音階と、箏の旋法とを対比
して示す図、第2図は箏の調子に対応する音域、
主音の移動状態を説明する図、第3図乃至第5図
はこの考案の一実施例に係る指示装置を各分割し
て示す図である。 11……基板、12……鍵盤図形、13……日
本的音名、14,15……調号、16……第1の
スライド板、18,20a〜20d,23,24
a,24b……窓、19……弦音階、21……矢
印記号、22……第2のスライド板、27……音
階唱法目盛。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 スライドする基線17となるガイドを持ち、ス
    ライド方向に日本的音名を含む音名13が音程等
    間隔で記された基板11と、 基板上を基線にそつてスライド可能な、箏の基
    本となる調子が基板の音程の間隔に合うような位
    置に弦名19で記され、しかもスライドする基線
    と僅かの角度を持つた方向に、基本調からの転調
    に必要な弦の上げ下げを指示する矢印の列21を
    記した第一のスライド16と、 第一のスライドに重ねて基線上をスライド可能
    にした、西洋的音階唱法の階名27を持ち、かつ
    基本調から転調の関係にある位置にスライドする
    と、階名が弦名と対応するように記されており、
    しかも上記第一のスライドに記された一列の矢印
    記号及び調子名が透視できる窓24,23をもう
    けた第二のスライド22、とを持つて構成された
    筝の調子合わせ指示装置。
JP1439180U 1980-02-07 1980-02-07 Expired JPH0112318Y2 (ja)

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