JPH0112101Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、天井面より熱ふく射により暖房を
行う天井暖房装置における天井構造に関する。

本案は、天井の内装と同時に熱ふく射天井暖房
の熱媒体流通路を形成することができ、施工が極
めて容易となり、しかも熱媒体の室内側への漏え
いを防止することができる天井暖房の天井構造を
提供するもので、以下図面を参照して本案の詳細
を説明する。

第１，２，３図において、建物の天井形成面に
格子状に配設された野縁１１…の下面に熱媒体流
通管を有する天井板１…を互に隣接状態で張設し
てある。

上記天井板１…は金属製、例えばアルミニウム
合金押出形材からなり、第５，６図示のように平
坦な帯状の天井板本体２の上面中央部に、該本体
２の長手方向全長に及ぶ高さの低い立上り壁３を
一体的に垂直に突設すると共に、該立上り壁３の
上端に、同じく本体２の長手方向全長に及ぶ熱媒
体流通管４を一体的に連設してあり、この本体２
の長辺がわ左側端から高さの低い壁を直角に、つ
いで該壁から係止板５を左側方へ直角に延出し、
又本体２の長辺がわ右側端から上記熱媒体流通管
４よりも若干高い位置まで及ぶ側壁６を直角に起
立すると共に、該側壁６の上記係止板５に対応す
る高さ位置に、該係止板５が嵌入できる右側方へ
開口する被係止溝７を屈曲形成し、さらに上記側
壁６の上端から取付板８を右側方へ直角に延出
し、該取付板８に、上記野縁１１…に対応する位
置に釘通し孔９…をあけてある。このような天井
板１の熱媒体流通管４の開口両端に可撓性の接続
管１８，１８を予め工場作業により接続してあ
る。

天井板張設においては、上記天井板１の１枚を
上記天井形成面の端部における野縁１１…下面に
その流通管４を上に向けて当接し、その取付板８
を釘１２…により野縁に固定し、ついで新たな天
井板１をその係止板５を先の固定ずみ天井板１の
被係止溝７に差しこんで接合した状態で、その取
付板８を釘１２…により野縁に固定し、以下同様
に天井板１…を順次並列隣接状態に固定して天井
を形成してある。１３は柱、１４は回り縁、１５
は内壁材、１６は外壁材である。

天井裏においては、まず、格子状野縁１１…の
なす各マス目空間内にグラスウール等の断熱材１
７をそれぞれ充填して各天井板１…の上面を断熱
し、そして各天井板の両端の接続管１８，１８，
…を野縁１１…上に引出してある。上記接続管１
８…は銅、アルミニウム管等の可撓性管からな
り、第４図示のようにその一端部を適宜狭搾して
上記流通管４の開口端に嵌入すると共に該開口端
にロー付け１８′し、他端をフランジ部１９に形
成したものである。一方、上記野縁１１…上の第
１，３図左右両側端部に、特に第４図示のように
天井裏の前後全長に及ぶ長さのチヤンネル状樋状
体であつて、その一側壁上端の横断面Ｃ形の保持
筒２１を有するアルミニウム合金押出形材からな
る樋２０，２０を平行にのせ、各樋２０，２０の
底部一側から延出したフランジ部２２，２２をネ
ジ２３…により野縁１１…に固定し、その保持筒
２１，２１に断熱材２６で被覆した温水供給ヘツ
ダー管２４及び排出ヘツダー管２５をそれぞれ挾
持させてある。上記ヘツダー管２４，２５はその
側壁から上記各天井板１…の流通管４…に対応す
る位置に第４図示のようなオネジつき接続口２７
…，２８…をそれぞれ突出し、その一方の接続口
２７…上記天井板流通管４…の一方の接続管１８
…をナツト２９…で、他方の接続口２８…に他方
の接続管１８…をナツト３０…でそれぞれ接続し
てある。この場合、上記ナツト２９…，３０…に
よる接続部分が樋２０，２０の開口上位にのぞま
せてある。

上記樋２０，２０は各両端を面戸板にて閉成
し、そして該樋２０，２０及びヘツダー管２４，
２５は該樋２０，２０と野縁１１…の間に適宜ラ
イナー（図示略）を介在させる等によりその一端
がわを若干高く傾斜させると共に低い方の他端部
を第２図示のように内・外装材１５，１６間の上
位に延長し、延長端の底にあけた排出孔に接続し
た排水管３１を内・外装材１５，１６間を通して
下方へ延長し、適宜位置で外部へ突出させてあ
る。

３２は第３図において天井形成面の両端部を覆
う天井板で、上記天井板１の立上り壁３及び流通
管４がない外同一構造として天井板１と接合して
取付けられる。

使用においては、例えば温水装置の温水を上記
ヘツダー管２４の一端に接続した管３３（第１
図）を経て該ヘツダー管に圧送すると、温水は各
接続管１８…を経て各天井板の流通管４…に流
れ、その間に天井板１…から室内側へ熱ふく射を
行つて暖房する。各流通管４…を通つた温水は接
続管１８…を経て排出ヘツダー管２５に流れ、該
ヘツダー管の他端に接続した管３４を経て温水装
置に戻される。

接続管１８…とヘツダー管２４，２５との接続
部分から温水が漏れた場合は、その漏水は樋２
０，２０に受けられ、そして該樋２０，２０及び
排水管３１，３１を通つて屋外へ排出される。

第７図に示す天井板の他の実施例は、本体２ａ
に一体的に突設した立上り壁３ａの上端に横断面
ほぼＣ形状の管挾持部１０ａを一体的に形成し、
他の構造は第５，６図と実質的に同一とした板状
体において、上記管挾持部１０ａに銅製の熱媒体
流通管４ａを嵌合により連設したものである。

この考案の天井暖房の天井構造によれば、多数
枚の天井板を野縁に張設することにより天井を形
成することができると同時に天井面の熱媒体流通
路を形成することができ、それにより熱ふく射天
井暖房装置の施工が極めて容易となり、しかも各
天井板の熱媒体流通管とヘツダー管とを接続する
接続管の接ぎ部分から熱媒体が漏れるようなこと
があつても、樋でこれを受けて室内への漏えいを
防止することができるものであり、又樋は樋機能
とヘツダー管を支持する支持機能とを同時に備え
ているもので、それだけ装置を簡略でき、安価に
製造することができるもので、実用上有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は天井
裏からみた一部切欠水平断面図、第２図は第１図
の−一部省略拡大断面図、第３図は第１図の
−一部省略拡大断面図、第４図は接続管部分
の拡大断面図、第５図は天井板の斜面図、第６図
は同上拡大端面図、第７図は天井板の他の例の同
上端面図である。 １，１ａ……天井板、２，２ａ……天井板本
体、４，４ａ……熱媒体流通管、１１……野縁、
１８……接続管、２０……樋、２４……温水供給
ヘツダー管、２５……排出ヘツダー管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天井野縁の下面に、帯状の天井板本体の上面に
   熱媒体流通管を連設してなる多数枚の天井板が隣
   接状態で張設されて天井を形成し、 上記天井裏において、該天井裏の両側端に熱媒
   体用ヘツダー管がそれぞれ野縁の上に配設される
   と共に、両ヘツダー管に上記各天井板の熱媒体流
   通管の両端が接続管によりそれぞれ接続され、上
   記接続管の接続部分の下位に上記ヘツダー管をそ
   れぞれ挾持する断面Ｃ形の保持筒をその一側壁上
   端に押出形材で一体成形してなる樋が野縁に固定
   して取付けられている、 暖房用の天井構造。