JPH01118097A - 熱交換器用ピンフイン部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱交換器用ピンフィン部材に関する。

より詳しくは熱伝達効率のよいピンフィン付き熱交換器
の製造を容易且つ精度高〈実施するのに役立つピンフィ
ン部材に関する。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕熱交換器
において、管内流体と管外流体との間の熱交換性能を高
めるために、管内流体が流れているパイプの外周に通常
フィンを取付ける。フィンの形状は通常プレート状のも
のが多く、パイプの周囲にらせん状又は環状に形成され
る。このようなプレート状フィンの場合、プレートの表
面に空気の境界層が発生し、この境界層がプレートの表
面に滞留して耐熱層を形成するので高い熱効率が得られ
ない。その点からはピン状フィンの方が好ましい。又ピ
ン状フィンのパイプ表面への取付密度を高くすれば熱交
換効率を向上させることができる。

しかしながらパイプの外周にピン状フィンを配置するた
めの実際の作業は極めて困難なものであり、且つ熱交換
効率を高めるためにピンを密に配置しようとする際には
ピンの線径に対応して定められる密度で正しくピン状フ
ィンを配置することを要し、その作業はますます困難と
なる。

そこで、これまで多くの複雑な機械を用いて優れたピン
状フィンを有する熱交換器を提供すべく検討されてきた
が、未だに工業的に実用化されていないのが現状である
。

本発明は従来公知の熱交換器の有する問題点を解決して
、熱伝達効率のよいピンフィン付き熱交換器の製造を容
易且つ精度高〈実施するのに役立つ熱交換器用ピンフィ
ン部材を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は複数の線状熱伝導体が溶解性樹脂内に平
行に且つ互いに所定の間隔をあけて配置したシート状物
としてピンフィン部材を形成することによって達成され
る。このピンフィン部材を隣接する管内流体用パイプ間
に複数の線状熱伝導体がバイブに対して直交するように
配置して固定後前記溶解性樹脂を溶解除去することによ
ってピンフィン付き熱交換器を作ることができる。

本発明の熱交換器用ピンフィン部材で用いられる線状熱
伝導体としては、銀、銅、アルミニウム等の金属細線を
用いることができる。線状熱伝導体の断面形状について
は特に限定はしないが熱交換器用ピンフィン部材として
用いる場合の圧力損失を小さくするためには円形に近い
断面の線状熱伝導体を用いるとよい。

線状熱伝導体の熱伝導率は０．５２ｃａ　１　／　ｃｍ
　ｓｅｃ’ｃ以上が好ましく、用途によってはさらに適
切な熱伝導率を有する線状熱伝導体を選定して用いるこ
とができる。

本発明の熱交換器用ピンフィン部材を製造する際に用い
られる溶解性樹脂としては、有機溶剤、アルカリ、酸、
水等で溶解するものであればよく、例えばポリエステル
系、ポリアミド系、エチレン酢酸ビニール系、ポリビニ
ールアルコール系等ヲ用いることができる。ただしその
取扱い性の容易さからポリビニール系が好ましく、中で
も温水で容易に溶解させるためにはけん化度８５〜９０
％の部分けん化物で重合度が５００程度のものがより好
ましい。

本発明の熱交換器用ピンフィン部材を用いて圧力損失が
少く且つ熱交換効率の高い熱交換器を得るためには、用
いられる線状熱伝導体の大きさとシート状ピンフィン部
材中の配列密度について下記の特定の範囲に定められる
とよい。

０．２５≦Ｘ≦２．５ ０．２５≦ＸＹ≦２．５ ここにＸは線状熱伝導体断面の外周長（鰭）であり、Ｙ
は線状熱伝導体の配列密度（本／顛）である。

Ｘ＜０．２５の場合は、線状熱伝導体の線径が小さすぎ
て、その力学的特性が低くなりすぎるためシート状ピン
フィン部材の製造時の取扱い性が極度に悪くなり、生産
効率が低下するので好ましくない。

Ｘ　＞　２．５の場合は、線状熱伝導体の線径が大きす
ぎてピン状フィンとしての性能を発揮しにくくなる。

Ｘのより好ましい範囲は０．５≦Ｘ≦２．０であり、断
面円形の線状熱伝導体の場合では、はぼ１６０〜４６０
μφに相当する。

一方ＸＹ＜０．２５の場合は、ピンフィン用線状熱伝導
体の表面積としては小さすぎて、高い熱交換率が得られ
ない。

Ｘ　Ｙ　＞　２．５の場合は、表面積の大きい線状熱伝
導体を用いることができるが、林立するフィン間の間隔
が狭くなりすぎて、熱交換流体の圧力損失が大きくなり
すぎる。

ＸＹのより好ましい範囲は０．３５≦ＸＹ≦１．２であ
り、断面円形の線径２００μφの線状熱伝導体の場合で
は、線状熱伝導体の配列密度はほぼ０．５５本／龍〜１
．９本／Ｗｍに相当する。

以下本発明の熱交換器用ピンフィン部材の一例を示す添
付図面を参照して本発明を詳述する。

第１図に本発明によるシート状ピンフィン部材の一例を
示す。第１図に例示したシート状ピンフィン部材１には
複数の線状熱伝導体２が溶解性樹脂３内に平行に且つ互
いに所定の間隔をあけて配置されている。

次に第１図に例示したシート状ピンフィン部材の製造方
法の一例を第２図を参照して説明する。

第２図に示すように、複数本の線状熱伝導体２は図示し
ていないパッケージ形状に巻取られてクリール１１に所
要本数だけ仕掛けられ、後述の−対の加熱プレスロール
１９　、１９　’によって引出される。その際複数本の
線状熱伝導体２は目板１３、前流１４を経てテンション
バー１５を介して引出されることによって張力が均一に
揃えられ、その後溝付きガイドローラ１２および筬１６
を経て、−平面内に実質的に等ピッチに揃えられる。

一方溶解性樹脂から成るシート３はシートロール３′か
ら引出され、ガイドロール１７　、１８を経て、前記線
状熱伝導体２の群とともに一対の加熱プレスロール１９
　、１９　’に導かれる。加熱プレスロール１９　、１
９　’では線状熱伝導体２の群と溶解性樹脂シート３と
が加熱押圧され、シート３の中に線状熱伝導体が埋込ま
れたような状態で一体化される。

前記線状熱伝導体２の群と溶解性樹脂シート３の一体化
は第２図に示した方法以外に線状熱伝導体２の群の両側
から溶解性樹脂シート３を加熱押圧する方法によって行
ってもよい。

前記加熱プレスロール１９　、１９　’を通過して一体
化された複合シート２０は一対の送り出しローラ２１　
、２１　’を経た後、適当な切断装置２２により、線状
熱伝導体２の配向方向にほぼ直角な面で切断してシート
状ピンフィン部材１が得られる。

次に第１図に例示したシート状ピンフィン部材１を用い
てピンフィン付き熱交換器の製造方法を第３図〜第６図
を参照して説明する。

先ず第１図に例示したシート状ピンフィン部材１を対象
とする熱交換器の管内流体用パイプ４゜４′　（第５図
参照）の大きさに合せて矩形状に切断してシート状ピン
フィン部材１ａを得る（第３図参照）。すなわちシート
状ピンフィン部材１ａの幅り、は隣接する管内流体用パ
イプ４．４′間の間隔ｈ２に合せ、長さ１１はパイプ４
，４′の長さ１２より若干短く設定する。

次にシート状ピンフィン部材１ａの両端面から、第４図
に示すように、線状熱伝導体２がΔｈ、（１〜２　ｍ／
ｍ）だけ露出するように溶解性樹脂３を溶解して両端溶
解ピンフィン°部材１ｂを得る。この両端溶解ピンフィ
ン部材１ｂを第５図に示すように管内流体用パイプ４．
４′の間にはさみ込み、その線状熱伝導体２のシート３
からの露出部２′とバイブ４．４′の表面とをハンダ付
けする。最後に両端溶解ピンフィン部材ｌｂ中に残存す
る溶解性樹脂シート３を溶解して、除去し、ピンフィン
付き熱交換器の一構成部分が得られる。この構成部分を
所要の数だけ組合せ、且つ管内流体の受入れ口、排出口
等に設けることにより熱交換器が得られる。

〔実施例〕 以下実施例をあげて本発明によるピンフィン部材をさら
に詳述する。

第２図に示す装置に準じた装置を用いて、線状熱伝導体
２と溶解性樹脂３からなるシートとを積層したピンフィ
ン部材１を下記条件で製造した。

線状熱伝導体 断面形状　　　　　円形 太さ　　　　　　　　２００卿φ 材質　　　　　　　銅 クリール本数　　　　５００本 給糸方法　　　　　　ボビン回転よこ取りフィードロー
ル周速　１ｍ／分 使用筬　　　　　　　２５．４羽／１ｎｃｈ（したがっ
て筬ピッチ１重箇） 溶解性樹脂シート　　ＰｖＡフィルム厚さ２００μ （倉庫セーレン社製） 加熱プレス条件　　　温度２００℃ 荷重２０ｋｇ この場合筬ピッチｌｎであるので線状熱伝導体の配列密
度Ｙは１となる。一方線状熱伝導体の線径は２００　ｎ
φであるのでＸは０．６２８となり、したがってＸＹ値
は０．６２８となる。

このピンフィン部材１を４ＣＩｌｌＸ１０ＣＩ１１四方
に切断した後第４図〜第６図に基づいて説明したように
ピンフィン付き熱交換器を作り、その性能を調べた処、
優れた熱交換性能を示した。

〔発明の効果〕

本発明によるピンフィン部材は前述のように構成されて
いるので、ピンフイン付き熱交換器のピンフィンとして
用いる場合に、所望の熱伝達効率を得るための線径およ
び配列密度を容易且つ精度高く達成することができると
共に、熱交換器の管内流体用パイプへの取付けを複数の
線状熱伝導体と溶解性樹脂との一体物として行うことが
できるので前述のように優れた性能を有する熱交換器の
製造を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による熱交換器用ピンフィン部材の一例
を示す斜視図であり、第２図はピンフィン部材を製造す
るために用いられる装置の一例の側面図であり、第３図
は所定の寸法に切断された第１図に示すピンフィン部材
の正面図であり、第４図はピンフィン部材の樹脂シート
の一部を溶解して線状熱伝導体の端部を露出した状態を
示す正面図であり、第５図はピンフィン部材を熱交換器
用パイプ間にはさみ込み線状熱伝導体の端部を半田付け
した状態を示す正面図であり、第６図はピンフィン部材
中の溶解性樹脂を溶解してピンフィン付き熱交換器の一
構成部分が得られた状態を示す正面図である。 １・・・ピンフィン部材、　２・・・線状熱伝４体、３
・・・溶解性樹脂、 ４．４′・・・管内流体用パイプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、複数の線状熱伝導体と溶解性樹脂とから成り、隣接
   する管内流体用パイプ間に固定した後に、前記溶解性樹
   脂を溶解して用いられるピンフィン付き熱交換器用ピン
   フィン部材であって、複数の線状熱伝導体を溶解性樹脂
   内に平行に且つ互いに所定の間隔をあけて配置したシー
   ト状物であることを特徴とする熱交換器用ピンフィン部
   材。