JPH0110232Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0110232Y2
JPH0110232Y2 JP1981147515U JP14751581U JPH0110232Y2 JP H0110232 Y2 JPH0110232 Y2 JP H0110232Y2 JP 1981147515 U JP1981147515 U JP 1981147515U JP 14751581 U JP14751581 U JP 14751581U JP H0110232 Y2 JPH0110232 Y2 JP H0110232Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
felt
pen
pen body
capillary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1981147515U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5850973U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP14751581U priority Critical patent/JPS5850973U/ja
Publication of JPS5850973U publication Critical patent/JPS5850973U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0110232Y2 publication Critical patent/JPH0110232Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマーキングペン用のフエルト状ペン体
に関する。詳細には、汎用のマーキングインキは
勿論、顔料分散系インキ、比較的高粘性なインキ
等に対して潤沢なインキ流出性を与えると共に、
持久性及び弾性感のある筆記感を満足させる、太
書き用に好適なフエルト状ペン体に関する。
従来、太書き用ペン体として羊毛を縮絨加工し
た、羊毛フエルトが主として実用されている。し
かしながら、羊毛フエルトペン体は繊維自体が摩
耗し易い上、繊維間の結合強度も不充分であり、
加えてインキの溶媒(とりわけ、水又はアルコー
ル系溶媒)による厚み方向の寸法変化(経時膨
潤)が著しく、持久性能を満足させることができ
ず、メラミン系樹脂、フエノール系樹脂等の熱硬
化性樹脂、その他の樹脂で繊維間を強固に結着さ
せた“樹脂加工体”としての実用を余儀なくされ
ている。
従つて、樹脂加工に基因する筆記感の粗剛さ、
樹脂付着むらによる品質バラツキ、結着樹脂の脱
落による持久性の低下等の欠陥はまぬがれず、冒
頭に記載した本考案ペン体の諸性能を到底満足さ
せることはできない。
本考案は、特定の熱融着性繊維をランダム状に
配列させた状態で相互に融着させ、繊維間に交絡
した多数の毛細間隙を形成すると共に、軸方向に
直線状のインキ通路となる透孔を貫設した構造と
なし、従来のペン体では実現できなかつた、イン
キ流出性、持久性、弾性感のある筆記感、耐イン
キ性等を兼備した太書き用に好適なペン体を提供
する。
ところで、従来より繊維を融着させるタイプの
ペン体に関して諸種の技術が開示されているが、
いずれも前記本考案ペン体の性能を得ることが困
難であつた。
例えば、融点に差のある2種以上の重合体から
なる複合繊維を熱融着させたペン体が特公昭54−
688号公報等に開示されているが、これらは、フ
イラメントもしくはステープルを長手方向に所定
の太さに集束させて形成したものであり、細字用
に有効な剛性と結着強度、インキ流出性等をある
程度まで満足させることが可能であるが、太字用
の要件を満足させない。太字用の要件は、太巾の
鮮明な筆跡を持続して筆記させるために、高多孔
性かつ持久性であり、潤沢にインキを流出させる
ことは勿論、通常の筆記圧で太巾の筆跡を維持さ
せるのに有効な弾性を備えていることである。さ
らに、筆記先端の筆記面への増大にともない筆記
感のウエイトも大であり、これを満足させなけれ
ばならない。
しかるに、前記従来の長手方向のみの繊維配列
では、繊維の縦横の交絡性に欠けており、高空隙
を保持した状態で高強度に融着形成することが困
難であり、さらに長手方向の剛性と強度が強調さ
れて筆記面を恰かも“引つかく”状態のガサガサ
した違和感の書味を与えると共に、太字用として
応力の集中する横方向の結着性の欠如はまぬがれ
ず、亀裂やビリつきを発生しがちであつた。
また、他の熱融着による繊維ペン体の従来技術
として融点の異なる異種繊維を配列し、低融点の
繊維を溶融させて相互の繊維を熱融着する試みが
あるが、低融点の繊維の表面部のみを溶融させて
結着させることは実質上不可能であり、該繊維は
内部まで溶融状態となり、融着形成前後における
繊維の収縮や寸法変動が著しく、高多孔性を保持
した状態で安定的に熱セツトすることは困難であ
つた。
また、実公昭35−4014号公報には、繊維ペンに
縦孔を穿ち、これに細管を挿嵌してインキの誘導
孔となす試みが開示されているが、プロセスが繁
雑な上、筆記先端近傍の縦孔の変形、亀裂等が発
生しがちであり、持久性及び品質の安定性を満足
させない。
本考案のフエルト状ペン体は、前記従来開示さ
れたペン体では奏することができない。既述の諸
性能を兼備したペン体を提供するものである。
以下に本考案を詳細に説明する。
本考案は、融点の異なる2種のポリオレフイン
系熱可塑性重合体からなり、多面の少なくとも一
部が低融点の重合体である複合繊維がランダムに
絡み合わされて部分的に熱融着されてなり、且つ
軸方向に毛細管サイズの透孔が1個以上設けられ
てなるフエルト状ペン体に関する。
前記において、複合繊維の外面の一部が低融点
の重合体がポリエチレンであり、残部がポリプロ
ピレンの組合せであるとき、比較的低温度域で熱
融着が達成できる上、両者の融点差が大きいこと
により、内部をほとんど熱変形させることなく、
所望の空隙を分散配置させた形態保持性に優れた
成形体を得ることができる。また、短繊維の形態
は、好ましくは10〜150mmの繊維長、単糸繊度0.5
〜30dの範囲内であり、捲縮加工されてバルキー
状のものが有効である。
フエルト体は、前記の繊維がランダムに絡み合
わされ、それらの交点で部分的に熱融着されて気
孔率30〜90%の、多数の微細な交絡した毛細間隙
を有している。
本考案のフエルト状ペン体は、前記した特定繊
維の融着による多孔質フエルト体の特性に加え
て、軸線方向に直線状の毛細管サイズの透孔を適
宜数貫設させて、インキ流出性を向上させてなる
ものである。
前記透孔は毛細管力を有する大きさの孔(例え
ば、0.01〜0.9mmの径の範囲から選ばれるフイラ
メント状のもの、厚みが前記径の範囲であり、適
宜の幅をもつ帯状のもの)であり、インキ貯蔵部
のインキ(汎用のマーキングインキは勿論、顔料
系インキ、高粘性インキ等)を迅速に筆記先端方
向に導出させると共に、該孔の周囲の、多数の交
絡した毛細間隙に供給してインキ流出性を向上さ
せる。該透孔はインキの性状に応じて、ペン体の
持久性を低下させない範囲で適宜数設けられる。
前記透孔は、ウエブの適宜個所に、水又は有機
溶剤その他の薬品で溶出可能なフイラメント状繊
維或いは帯状シートを予かじめ混在させておき、
フエルト体形成後溶出させて形成することもでき
るし、金属細線材を張設した成形用金型を用い、
この中にウエブを充填して加熱加工してフエルト
体形成後、前記細線材を抜き取ることによつて形
成することもできる。前記の如く形成される透孔
は、穿孔加工によるものに比較して小径の領域ま
で可能であり、さらには、穿孔加工では不可能な
帯状の透孔を形成することもできる。また、前記
透孔はその内周面の繊維の結着強度の低下もな
く、形状保持性にも秀れている。
以下に本考案を実施例について説明する。第1
図、第3図および第5図は本考案フエルト状ペン
体の縦断面図、第2図は第1図のA−A線の、第
4図は第3図のB−B線の、第6図は第5図のC
−C線の、それぞれの横断面図である。
フエルト状ペン体1を構成する繊維2は、外面
の一部がポリエチレンであり、残部がポリプロピ
レンである、単糸繊度3dの捲縮状短繊維の形態
を備えた複合繊維であり、これらの繊維がランダ
ムに絡み合つて各交点で部分的に熱融着されて繊
維間に多数の毛細間隙が形成され、気孔率約75%
のフエルト体を形成しており、第1図(第2図参
照)のペン体は、前記フエルト体の中央に並列し
て3個の毛細管サイズの透孔3を、第3図(第4
図参照)のペン体は、軸心に1個の毛細管サイズ
の透孔3を、第5図(第6図参照)のペン体は、
中央に1個の帯状の毛細管サイズの透孔3を、そ
れぞれ軸線方向に貫設してなるものである。
次に製造例を記載する。外面の一部がポリエチ
レンであり、残部がポリプロピレンである、ポリ
オレフイン系の複合繊維の原綿(単糸繊度3d、
繊維長64mm、捲縮数10〜13山/インチ)をカード
マシンにおいてウエブを形成し、該ウエブを積層
して所望の厚みのラツプとなす過程で、複数の金
属細線を張設した成形用枠体をウエブ間に介在さ
せた状態で、これを加熱装置を備えたプレス機に
導き、150℃、15分間加熱加圧して板状フエルト
体を得た後、金属細線を抜き取ることによつて透
孔3を形成する。また、前記金属細線に替えて、
ポリビニルアルコール系水溶性繊維、前記水溶性
繊維と非水溶性繊維とを交織した織布、水溶性の
帯状シート体等の水溶性基材を介在させることに
よつて同様にして板状フエルト体を得、水溶液中
に浸漬させて、前記水溶性基材を溶出させ、同様
の透孔を形成する。前記の如き基材を介在させる
系ではフエルト化に先立つてこれを介在させた状
態でニードルパンチ加工を施し、以下同様にして
透孔を形成させることができる。次いで所望の形
状寸法に裁断、或いは研削加工を施してフエルト
状ペン体1が得られる。
筆記先端部の形状は、必要に応じて多様な形状
となして実用できるが、第1図はフエルト体の一
端を斜めカツト、第5図は垂直状にカツト、第3
図は砲弾状に研削加工した例である。
尚、本考案のフエルト状ペン体の基体は、既述
の複合繊維を主体とするが、熱融着性を低下させ
ない範囲で、前記以外の他の繊維を適宜ブレンド
して成形したものでもよく、希薄な樹脂液その他
の表面加工剤を成形体に浸透させて実用に供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図および第5図は本考案フエルト
状ペン体の縦断面図、第2図は第1図のA−A線
の、第4図は第3図のB−B線の、第6図は第5
図のC−C線の、それぞれの横断面図である。 1……フエルトペン体、2……繊維、3……透
孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 融点の異なる複数の重合体からなる複合繊維を
    熱融着させて繊維間に毛細間隙を形成するタイプ
    のペン体において、融点の異なる2種のポリオレ
    フイン系熱可塑性重合体からなり、外面の少なく
    とも一部が低融点の重合体であるポリエチレンか
    らなり、残部がポリプロピレンからなつている複
    合繊維を主体とする捲縮状短繊維がランダムに絡
    み合わされたウエブの内外層の繊維の交点が前記
    ポリエチレンの溶融により部分的に熱融着されて
    気孔率約30〜90%のフエルト状成形体が形成され
    ており、前記成形体の内部軸方向に毛細管サイズ
    の透孔が1個以上設けられてなるフエルト状ペン
    体。
JP14751581U 1981-10-02 1981-10-02 フエルト状ペン体 Granted JPS5850973U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14751581U JPS5850973U (ja) 1981-10-02 1981-10-02 フエルト状ペン体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14751581U JPS5850973U (ja) 1981-10-02 1981-10-02 フエルト状ペン体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5850973U JPS5850973U (ja) 1983-04-06
JPH0110232Y2 true JPH0110232Y2 (ja) 1989-03-23

Family

ID=29940369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14751581U Granted JPS5850973U (ja) 1981-10-02 1981-10-02 フエルト状ペン体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5850973U (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3527006C1 (de) * 1985-07-27 1986-07-17 Duropal-Werk Eberh. Wrede GmbH & Co KG, 5760 Arnsberg Verbundplatte
JP2517866Y2 (ja) * 1989-09-02 1996-11-20 司フェルト商事株式会社 粘性塗液の塗布芯

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5124384B2 (ja) * 1972-12-18 1976-07-23
JPS53111171A (en) * 1977-03-03 1978-09-28 Chisso Corp Production of nonnwoven fabric with dimension stability
JPS5479725A (en) * 1977-12-07 1979-06-26 Toray Industries Pen point made of nonnwoven fabric web and method of making said pen point
JPS54123322A (en) * 1978-03-17 1979-09-25 Pilot Ink Co Ltd Original piece for writing and method of making said piece

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5124384U (ja) * 1974-08-02 1976-02-23

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5124384B2 (ja) * 1972-12-18 1976-07-23
JPS53111171A (en) * 1977-03-03 1978-09-28 Chisso Corp Production of nonnwoven fabric with dimension stability
JPS5479725A (en) * 1977-12-07 1979-06-26 Toray Industries Pen point made of nonnwoven fabric web and method of making said pen point
JPS54123322A (en) * 1978-03-17 1979-09-25 Pilot Ink Co Ltd Original piece for writing and method of making said piece

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5850973U (ja) 1983-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1618252B1 (de) Faservliesmatte, verfahren zu dessen herstellung und faserverbundwerkstoff
US4889764A (en) Non-woven fibrous product
EP3356590B1 (de) Textiles substrat aus verstärkungsfasern
JPH07197362A (ja) 二成分繊維から成る不織布製品及びその製法
JP5538080B2 (ja) 繊維製液体供給芯及び該繊維製液体供給芯の製造方法
CH653955A5 (de) Verfahren zur herstellung eines geformten verbundgegenstandes aus einer glasmatrix bzw. glaskeramikmatrix mit faserverstaerkung.
JPH0110232Y2 (ja)
US20080187751A1 (en) Porous Reservoirs Formed From Side-By-Side Bicomponent Fibers
EP2072668A1 (de) Band für eine Maschine zur Herstellung von Bahnmaterial und Verfahren zur Herstellung eines derartigen Bands
JP2005515089A (ja) 複合材料製造用の繊維構造体
JPH0110231Y2 (ja)
JP3841734B2 (ja) 筆記具用ペン先
DE102015000947A1 (de) Verfahren zur Herstellung eines faserverstärkten Polymer-Formteils mit einer Mehrzahl an Verstärkungsfaserlagen und Vorformling eines solchen Polymer-Formteils
EP1057928B1 (de) Elastische Walze und Verfahren zum Herstellen einer solchen
JPH079589A (ja) バンパービームの製造方法
KR910010241B1 (ko) 분리 여과재의 제조방법
JP4465579B2 (ja) ペン先素材、これを用いた多色筆記具及びそれらの製造方法
JP3154627B2 (ja) 繊維成形体の製造方法
JP5475585B2 (ja) 繊維束体及びその製造方法
JPH06226739A (ja) 強度特性の優れたスタンパブルシート
JPH11129668A (ja) 筆記又は塗布具用多孔質ペン体及びその製造方法
JPH0335585Y2 (ja)
DE102012010313A1 (de) Filtermaterial für die Filtration von Prozessflüssigkeiten des Funkenerosionsverfahrens
KR102184470B1 (ko) 복합재
WO2022075421A1 (ja) 筆記具用繊維束体、それを用いたペン先、筆記具