JP7846924B2 - 廃バッテリの放電プロセス - Google Patents

廃バッテリの放電プロセス

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Description

本発明は廃バッテリをリサイクルするための廃バッテリの放電プロセスに関し、より詳しくは、廃バッテリ(使用済みバッテリ)を再使用またはリサイクルする前に廃バッテリの安定性、充電状態、及び残余寿命などを確認し、前記廃バッテリを安全で効果的なコストで放電するプロセスに関する。
最近、韓国内の炭素中立宣言と韓国内の電気自動車の普及政策などにより、大容量のリチウムイオンバッテリの使用が増加しつつある。このようなバッテリは大きな電気容量が必要な電気自動車またはハイブリッド自動車に多く使用されており、電気自動車は炭素中立による気候変動問題を解決する手段のうち最も脚光を浴びている。しかし、このような多数のバッテリの使用により、後ほど電気自動車から発生する廃バッテリの発生量が今後急激に増加するだろうと予想されている実情である。
一方、環境にやさしい車両に使用されてから回収された車両用廃バッテリをすぐに廃棄(例えば、資源回収など)する場合、2024年度から年間甚だしいコストの廃棄コストが所要され、2031年度からは廃棄コストが爆発的に増加するだろうと予測されている。このような問題を一部解消するためには、前記車両用廃バッテリを他の応用分野でリサイクルすべきであるが、廃バッテリの内部に残っているエネルギー、つまり、予め充電されている電力によって安全性を保障することができず、いつでも火災や爆発の危険性を有する車両用廃バッテリをいかなる保証もなくそのままリサイクルすることは、技術的にも社会的にも非常に危険な問題点を有している。
よって、廃バッテリのリサイク/再活用のためには、廃バッテリ内に残っているエネルギー、つまり、予め充電されている電力を一定SOC以下に下げるか、完全に放電する必要がある。
従来はこのような問題を解決するために、環境にやさしい自動車から廃バッテリを回収した後、廃バッテリを塩水に浸して廃バッテリ内に予め充電されている電力を放電する方法(塩水沈殿法)が主に使用されていたが(特許文献1)、塩水に廃バッテリを浸して放電する方法は多くの時間を必要とし、環境にやさしい自動車から回収された廃バッテリ(重大型廃バッテリ)を塩水に浸すためには大きな空間が必要なためコスト的に効果的ではないという問題があり、廃塩水を更に処理するのに環境汚染を引き起こし得るという問題があった。
また、電流を利用する放電装置を使用して廃バッテリを単純放電しても、バッテリをなす素材(正極材、負極材、電解質など)と設計特性を考慮せずに見通しもつけずにバッテリ内のエネルギーを消去する放電を行えば、バッテリ内に深刻な負荷を引き起こし得る。例えば、廃バッテリを単純に急速放電すれば廃バッテリ内の電解液の副反応による腫れ(swelling)現象、及び過放電によるバッテリ内の発熱現象が発生し、熱暴走及び発火(ignition)を引き起こすなど安全上の問題が発生し得、放電後も開放電圧による安全問題が発生し得る。
よって、廃バッテリを再使用またはリサイクルする前に、廃バッテリに残っている予め充電されている電力、つまり、残余エネルギーを安全で環境にやさしく放電し、廃バッテリを容易に再使用またはリサイクルし得る方法が必要な実情である。
韓国公開特許 第10-2019-0018340号
本発明が解決しようとする第1課題は、廃バッテリの再使用またはリサイクルの前に廃バッテリに予め充電されている電力を放電する廃バッテリの放電プロセスを提供することである。
本発明が解決しようとする第2課題は、従来の塩水沈殿法に代わって効果的なコストで、安全で、環境にやさしく廃バッテリを放電し得る放電プロセスを提供することである。
本発明が解決しようとする第3課題は、廃バッテリの種類及び電極をなす素材(正極材、負極材、電解質など)の設計を考慮した最適の放電プロセスを提供することである。
本発明の目的な以上で言及した目的に限らず、言及されていない本発明の他の目的及び長所は下記説明によって理解され得、本発明の実施例によってより明確に理解されるはずである。また、本発明の目的及び長所は特許請求の範囲に示す手段及びその組み合わせによって実現され得ることを容易に理解し得るはずである。
前記解決課題を達成するための本発明の一実施例による廃バッテリの放電プロセスは、
(S100)廃バッテリを用意するステップと、
(S200)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって前記廃バッテリを指定された第1放電電圧または第1放電SOCまで放電するステップと、
(S300)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって指定された第2放電電圧まで放電するステップと、
(S400)前記廃バッテリの電圧が指定された第2放電電圧に到達したら、定電圧(constant voltage)を印加するステップと、
(S500)前記廃バッテリに短絡を発生させて残余エネルギーを消去するステップと、
を含む、廃バッテリの放電プロセスを提供する。
本発明の一実施例において、前記ステップS200の放電は第1電流の大きさで放電されるが、前記第1電流の大きさは0.2C(C-rate)乃至5.0C(C-rate)、好ましくは0.5C(C-rate)乃至3.0C(C-rate)であることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS200の第1放電電圧は、単電池を基準に0.05V乃至3.0V、好ましくは0.1V乃至2.5Vであることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS200の第1放電SOCは0%乃至50%、好ましくは0%乃至30%であることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS300の放電は第2電流の大きさで放電されるが、前記第2電流の大きさは第1電流の大きさの10%乃至50%の電流の大きさ、好ましくは20%乃至30%の電流の大きさであることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS300の第2放電電圧は、単電池を基準に0V乃至0.5V、好ましくは0V乃至0.1Vであることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS400で印加される定電圧は第2放電電圧と同じであることを特徴とする。
本発明の一実施例において、前記ステップS400の定電圧は0.005C乃至0.5C、または0.01C乃至0.1Cのカットオフ電流が測定されるまで印加されることを特徴とする。
前記課題の解決手段は本発明の特徴を全て列挙したものではない。本発明の多様な特徴とそれによる長所と結果は、下記の具体的な実施例を参照してより詳細に理解されるはずである。
従来の塩水沈殿法のような湿式放電法によって廃バッテリに残っている残余エネルギーを放電する方法は、長い時間と多いコストが所要されるだけでなく、廃塩水の処理など環境汚染の問題が発生して大量、大容量放電の限界を有するのに対し、本発明による廃バッテリの放電プロセスは乾式方法であって、上述した従来の問題点から逸脱して速い時間内に放電し得て、廃塩水を処理する必要がないため環境にやさしくて、効果的なコストで廃バッテリをリサイクルまたは再使用し得るようにする。
本発明による廃バッテリの放電プロセスは、バッテリ規格情報及びバッテリに含まれている電極物質の情報など、バッテリの構成物質及び設計によって変わり得る特性を総合的に考慮した放電プロセスを提供し得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスは、バッテリの保管、移動、再使用のための基礎設備として活用し得て、バッテリの再使用及びリサイクル産業の安全性向上を期待し得る。
上述した効果と共に本発明の具体的な効果は、以下発明を実施するための形態の内容を参照しながら共に記述する。
本発明の一実施例に放電システム100の構成を示す図である。 本発明の一実施例による廃バッテリの放電プロセスを説明するための順序図である。 本発明の一実施例によるものであって、本発明のステップ別の放電プロセスを電圧曲線を使用して示す図である。 バッテリを放電する際に発生し得るOCV Rebounding現象を示す図である。
以下、添付した図面を参照して本発明の好ましい実施例に関する原理を詳細に説明する。但し、下記に示す図面と後述する説明は本発明の特徴を効果的に説明するための様々な方法のうち好ましい実施方法に関する物であり、本発明は下記図面と説明のみに限らない。
一方、第1または第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用され得るが、このような用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ解釈されるべきである。例えば、第1構成要素は第2構成要素と称されてもよく、類似して第2構成要素は第1構成要素とも称されてもよい。
単数の表面は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、説明された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解すべきである。
異なるように定義されない限り、ここで使用される技術的か科学的な用語を含む全ての用語は、該当記述分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているものと同じ用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有すると解釈すべきであり、本明細書で明白に定義しない限り、理想的かまたは過度に形式的な意味で解釈されない。
以下では添付した図面を参照し、本発明の実施例による廃バッテリの放電プロセスを説明する。
まず、図1は本発明の一実施例による放電プロセスのブロック構成図である。図1を参照すると、本発明の実施例による放電システム100は、廃バッテリ200に連結される端子140によって電流を調整する充放電部110と、電圧測定部120と、メモリ部130とを含む。
前記連結部140の連結端子は前記廃バッテリの電源端子と電気的に連結され、前記連結部140は前記連結端子によって前記廃バッテリ200の電圧値や電流値を測定するか、前記廃バッテリを充電するか放電するための電気的回路を提供する。
図2は、本発明の実施例によるものであって、段階的に廃バッテリを放電するプロセスを説明するための順序図である。図2を参照すると、本発明は、
(S100)廃バッテリを用意するステップと、
(S200)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって前記廃バッテリを指定された第1放電電圧または第1放電SOCまで放電するステップと、
(S300)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって指定された第2放電電圧まで放電するステップと、
(S400)前記廃バッテリの電圧が指定された第2放電電圧に到達したら、定電圧を印加するステップと、
(S500)前記廃バッテリに短絡を発生させて残余エネルギーを消去するステップと、
を含む廃バッテリの放電プロセスを提供する。
そして、図3は本発明の一実施例による廃バッテリの放電プロセスを反映した電圧曲線の一例である。
一方、本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、バッテリを放電する方法は、特定電圧まで定電流で放電した後、予め設定された低い電流に到達するまで定電圧で放電するCC-CV(Constant Current-Constant Volatage)方式を利用するが、本発明はその細部的なプロセスに特徴がある。
以下では、本発明の構成をより詳細に説明する。
1.(S100)廃バッテリを用意するステップ;
本発明の廃バッテリの放電プロセスを説明する前に、本発明で称する廃バッテリとは、環境にやさしい自動車(例えば、電気自動車、水素自動車など)で使用されてからそれぞれの理由(例えば、点検、修理、期間満了、事故、廃車など)で回収された車両用の廃バッテリを意味し、検査対象のバッテリはバッテリセル、またはバッテリモジュール、またはバッテリパックのうち一つである。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記廃バッテリがバッテリモジュールであれば、前記バッテリモジュールはN(N≧2)個のバッテリセルと、バッテリ製造会社が車両用バッテリを製造した時点に搭載したバッテリ製造会社のBMS(Battery Management System)を含み得るが、前記バッテリの製造時点や前記バッテリの車両への搭載時点に備えた車両用筐体(但し、別途の筐体なしに車両に搭載した場合は省略可能)を含み得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、ステップS100の廃バッテリを用意するステップは、前記環境にやさしい車両から廃バッテリを回収し、前記廃バッテリから前記バッテリ製造会社のBMSと前記車両用筐体(省略可能)を分離した後、N個のバッテリセルを含むバッテリモジュールを用意(または入庫)するステップである。
一方、本発明による廃バッテリの放電プロセスは、前記廃バッテリを用意した後、廃バッテリの仕様を特定するステップ(S110)と、廃バッテリの電気の流れの検査を行うステップ(S120)とを含み得る。
詳しくは、廃バッテリの使用を特定するステップは、廃バッテリのなす構成(正極材、負極材、電解質など)を考慮して廃バッテリの種類を判断するステップである。バッテリの放電特性を示すバッテリの容量-電圧曲線は正極材と負極材によって決められるため、後述する第1放電電圧、第2放電電圧のような放電プロセスの具体的な条件を設定するためには廃バッテリの仕様を常に考慮すべきである。
一方、電気の流れの検査(S120)は、絶縁抵抗測定ステップ(S1121)と、電圧測定ステップ(S1122)と、EIS(Electrochemical Impedance Spectroscopy)測定ステップ(S1123)とを含み得る。このように、廃バッテリを放電する前に電気の流れの検査を行うことで、放電プロセスを行う廃バッテリの電気的安全性を評価し、廃バッテリのSOC(State of Charge)、SOH(State of Health)を診断し得る。この際、前記電気の流れの検査を行うステップで測定されたSOC、SOHは後続する放電プロセスの条件を設定するのに適用される。
本発明による廃バッテリの放電プロセスは、前記廃バッテリの仕様を特定するステップ(S110)と、電気の流れの検査を行うステップ(S120)の結果に基づいて最適の放電プロセス条件を設定するステップ(S130)を更に含み得る。
詳しくは、ステップS130では後述する第1放電電圧、第2放電電圧、定電圧、第1電流、第2電流、カットオフ電流など放電条件を設定する。
2.(S200)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって前記廃バッテリを指定された第1放電電圧または第1放電SOCまで放電するステップ;
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS200は、前記廃バッテリの連結端子によって前記廃バッテリの予め設定された電圧/SOCである、第1放電電圧/第1放電SOCまで放電するステップである。本発明において、ステップS200は、廃バッテリの特性、例えば、廃バッテリをなす構成(電極素材)の種類によって可変され得る。
上述したように、環境にやさしい自動車で使用してから回収された車両用廃バッテリは多様な原因で回収されるため、充電されたエネルギーが完全に放電された状態で回収されるのではないのであり得る。充電されたバッテリは内部に保存されているエネルギーのため外部の衝撃や刺激が発生したら火災や爆発の危険性を有しおり、いかなる保証もなくそのままリサイクルすることは非常に危険である。よって、前記ステップS200は廃バッテリに充電されているエネルギーの準位を下げるために、廃バッテリに連結される端子によって廃バッテリを放電するステップである。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記本発明の放電ステップであるステップS200は、廃バッテリを第1放電電圧または第1放電SOCまで廃バッテリを放電するステップである。前記ステップS200は廃バッテリの充電エネルギーを完全に放電するのではなく、第1放電電圧または第1放電SOCまでにのみバッテリを放電するステップである。
一方、前記ステップS200において、第1放電電圧や第1放電SOCの意味は、廃バッテリの可逆的な(reversible)容量発現がそれ以上行われない限界放電電圧または限界放電SOCを意味する。
本発明では前記ステップS200は可逆的な容量発現領域まで放電することであるため、前記ステップS200、つまり、第1放電電または第1放電SOCまで放電した後、廃バッテリをリサイクル/再使用してもよい。よって、「再使用放電ステップ」とも定義し得る。
一方、本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記可逆的な容量発現の可否は電池の設計、つまり、電極の正極材と負極材によって異なり得るため、第1放電電圧または第1放電SOCは電池を構成している正極材、負極材によって可変的に設定し得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、廃バッテリを構成する正極材及び負極材を考慮した第1放電電圧は、単電池を基準に0.05V乃至3.0V、好ましくは0.1V乃至2.5Vであり得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS200の第1放電SOCは0%乃至50%、好ましくは0%乃至30%で、より好ましくは5%なしい30%であることを特徴とする。
一方、本発明における電圧(voltage)は正極と負極との電位差であって、単電池(single cell)を基準に測定された数値を意味するが、バッテリモジュールやパックではバッテリの構成(configuration)によって電圧基準が異なり得る。例えば、N(N≧2)個の単電池が直列に連結されるモジュールやパックにおける第1放電電圧「単電池電圧*N」が放電電圧になり得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS200は前記連結端子によって前記廃バッテリを第1電流の大きさに放電することであり得る。
ここで、前記第1電流の大きさは0.2C(C-rate)乃至5.0C(C-rate)、好ましくは0.5C(C-rate)乃至3.0C(C-rate)の定電流であり得る。
ここで、C-rateとはcurrent rateの略語であって、バッテリの容量による電流の充放電率を示すバッテリに関する特性を意味し、実際の単位は[/h]であって、一般的には[C]の単位が使用される。例えば、バッテリの容量(1時間の間に使用し得る電流量)が1000mAhで、充放電電流が1Aであれば、C-rateは1C1A/1000mAh=1[/h]になる。
一方、本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS200は、前記第1放電電圧または第1放電SOCまで放電した後、前記セル連結端子によって前記バッテリに備えられるN個のバッテリセル間の充電電圧の差を含むバランス情報を確認するステップ(S210)と、前記バランス情報に含まれるN個のバッテリセル間の充電電圧の差が予め設定された充電電圧の有効バランスの範囲にマッチするのかを判断するバランス検査を行うステップ(S220)とを更に含み得る。
上述したように、ステップS210とステップS220とを含むことで、バッテリモジュールをなすN個のバッテリセル間の電圧のばらつきを確認し得る。このように、バッテリセル間の電圧のばらつきを確認することで、後続して行われるステップS300の放電プロセスをより安全に行い得る。
3.(S300)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって指定された第2放電電圧まで放電するステップ;
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS300は前記廃バッテリの連結端子によって前記廃バッテリを放電するステップである。
詳しくは、前記ステップS300は、前記廃バッテリの連結端子によって前記廃バッテリを指定された電圧またはSOCまで放電するステップである。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS300は、ステップS200で第1放電電圧または第1放電SOCまでにのみ放電された廃バッテリをもう一度放電するステップであって、指定された放電電圧、つまり、第2放電電圧までもう一度放電するステップである。本発明において、前記ステップS300は、可逆容量が発現されない領域、例えば、SOC 0以下の領域で放電するステップであり得る。よって、廃バッテリの可逆的な容量が発現する電圧区間を逸脱して放電するという意味で「非可逆的な放電ステップ」とも定義し得る。
廃バッテリを第2放電電圧まで放電することで、廃バッテリに充電されているエネルギーの殆どが放電される。ここで、ステップS300はステップS200とは区別されるステップである。
一方、前記ステップS300の第2放電電圧は予め充電されているエネルギーを殆ど放電し得る電圧であって、正極と負極とのエネルギー準位の差が0に近づく電圧であり得る。本発明による第2放電電圧は、単電池を基準に0V乃至0.1V、好ましくは0V乃至0.05Vであり得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS300は前記連結端子によって前記廃バッテリを第2電流の大きさに放電することであり得る。
この際、前記第2電流の大きさは、第1電流の大きさの10%乃至50%の電流の大きさ、好ましくは20%乃至30%の電流の大きさに放電することであり得る。
このように、ステップS300の第2電流の大きさは第1電流の大きさより小さい電流を印加することを特徴とする。
本発明の放電プロセスにおいて、廃バッテリを第1放電電圧/SOCの領域まで放電した後、もう一度放電電圧まで放電することは、廃バッテリ内に電気化学的に酸化/還元反応をお粉して廃バッテリを放電することである。この際、第2放電電圧に近づくほど負極は強い酸化(oxidation)雰囲気、正極は還元雰囲気が形成されるが、このような特性を有する低電圧領域で低い電流の大きさで放電を行うことで、廃バッテリ内の電解質の酸化/還元反応を減らし得る。また、第2放電電圧の近くから遅い電流で放電することで、第2放電電圧の近くで発生し得る安全事故を防止し得る。
一般に、多数の廃バッテリがあって放電装置が制限的であれば、廃バッテリのリサイクル効率を上げるために、廃バッテリが放電された状態を有するように速い放電電流を印加して急速放電をすることもある。しかし、リサイクル効率を上げようと単純に廃バッテリを急速放電すれば急速放電による電解液の副反応の加速を引き起こし、バッテリの腫れ及ぶ発熱を伴う安全事故を引き起こし得る。
4.(S400)前記廃バッテリの電圧が指定された第2放電電圧に到達したら、定電圧を印加するステップ;
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS400は、前記廃バッテリの電圧が第2放電電圧に到達したら、前記廃バッテリに定電圧を印加することを特徴とする。
前記ステップS400において、定電圧を印加することで廃バッテリの完全な放電(fully-discharged)を誘導する。よって、本発明において、前記ステップS400を「廃棄放電ステップ」と定義する。
ここで、廃バッテリをなす電極素材の観点から見ると、負極(negative electrode)の場合は負極材に挿入(lithiation)されていた残余リチウムイオンを定電圧を印加して脱離(de-lithiation)することであり、正極(positive electrode)の場合は正極材にリチウムイオンを挿入することである。このように、負極から残余リチウムイオンが脱離されることで廃バッテリを完全に放電し、廃バッテリに残っているエネルギー準位を最小化し得る。
一方、本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS400で加えられる定電圧は正極と負極とのエネルギー準位の差が0に近い電圧、つまり、0Vに近づく電圧を印加することを特徴とする。0Vに近づく電圧であるほど負極ではリチウムイオンの脱離、正極ではリチウムイオンの挿入が起こりやすくなる。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記定電圧は第2放電電圧と同じ電圧であり、単電池を基準に0V乃至0.5V、好ましくは0V乃至0.1Vであり得る。
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS400における定電圧の印加は、カットオフ(cut off)電流の大きさが0.005C乃至0.5C、好ましくは0.01C乃至0.1Cの電流の大きさが測定されるまで電圧を加え得る。
ここで、カットオフ電流とは定電圧の印加によって発生する電流を意味し、定電圧を印加し続けるほど完全放電に近づくため、発生する電流の大きさが次第に小さくなる。この際、前記カットオフ電流の大きさが0.005C乃至0.5C、好ましくは0.01C乃至0.1C内で含まれたら、印加していた定電圧を止めて放電を終了する。
一方、一般的にバッテリに放電電流または電圧を印加してから電流/電圧の印加を止めたら、印加していた電流/電圧によって発生した過電圧が解消されながら更に電圧が回復するOCV Rebounding現象(OCV回復現象)が発生し得る(図4を参照)。
ここで、OCVとはOpen circuit voltageの略語であって開回路電圧と称するが、電池を負荷をかけていない状態での両端子間の電圧のことをいう。OCVが回復されるということは、それだけバッテリの内部状態が電気化学的に安定的(stable)ではないとみなされ、廃バッテリの完全な放電という本発明の目的の達成を難しくし得る。
しかし、本発明の放電プロセスによると、OCV Reboundingの程度が大きく減ることを確認したが、これは第1放電電圧以下の電圧領域で高電流ではない低電流を使用して放電することで、バッテリ内の電気化学的安定性(electrochemical stability)を向上したことに起因すると考えられる。
5.(S500)前記廃バッテリに短絡を発生させて残余エネルギーを消去するステップ;
本発明による廃バッテリの放電プロセスにおいて、前記ステップS500は、前記廃バッテリに短絡(short circuit)を人為的に発生させて残余エネルギーを消去するステップであることを特徴とする。
この際、前記ステップS500は、0.1mΩ乃至5Ω、好ましくは30mΩ乃至1Ωの抵抗で外部短絡を発生させて残余エネルギーを消去し得る。このように廃バッテリを短絡させることで、リサイクルステップでスパーク、火災の発生可能性を抑制し得る。
これまで本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限らず、以下の特許請求の範囲で定義する本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。

Claims (9)

  1. 廃バッテリを放電するプロセスにおいて、
    (S100)廃バッテリを用意するステップと、
    (S200)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって前記廃バッテリを指定された第1放電電圧または第1放電SOCまで放電するステップと、
    (S300)前記廃バッテリの電源端子と連結される連結端子によって指定された第2放電電圧まで更に放電するステップと、
    を含
    ここで、ステップ(S200)は、第1電流の大きさで放電され、その第1放電SOCは、0%乃至50%、または0%乃至30%、または5%乃至30%であり、
    ステップ(S300)の放電は、第2電流の大きさで放電され、第2電流の大きさは第1電流の大きさの10%乃至50%、または20%乃至30%である、
    廃バッテリの放電プロセス。
  2. (S400)前記廃バッテリの電圧が第2放電電圧に到達したら、定電圧(constant voltage)を印加するステップを更に含む、請求項に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  3. (S500)前記廃バッテリに短絡を発生させて残余エネルギーを消去するステップを更に含む、請求項に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  4. (S100)廃バッテリを用意するステップの後、
    (S110)廃バッテリの仕様を特定するステップと、
    (S120)廃バッテリの電気の流れの検査を行うステップと、を更に含む、
    請求項1に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  5. 前記ステップS200の放電が、第1電流の大きさで放電され、第1電流の大きさは0.2C(C-rate)乃至5.0C(C-rate)、または0.5C(C-rate)乃至3.0C(C-rate)である、
    請求項1に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  6. 前記ステップS200の第1放電電圧、単電池を基準に0.05V乃至3.0V、または0.1V乃至2.5Vである、請求項1に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  7. 前記ステップS300の第2放電電圧、単電池を基準に0V乃至0.5V、または0V乃至0.1Vである、請求項に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  8. 前記ステップS400で印加される定電圧が、ステップS300の第2放電電圧と同じである、
    請求項2に記載の廃バッテリの放電プロセス。
  9. 前記ステップS400の定電圧が、0.005C乃至0.5C、または0.01C乃至0.1Cのカットオフ電流の大きさが測定されるまで印加される、請求項2に記載の廃バッテリの放電プロセス。
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