JP7843423B2 - サブアレイアンテナ装置 - Google Patents

サブアレイアンテナ装置

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    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/26Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system varying the relative phase or relative amplitude of energisation between two or more active radiating elements; varying the distribution of energy across a radiating aperture

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Description

本発明は、サブアレイアンテナ装置に関する。
本願は、2023年7月6日に日本に出願された特願2023-111795号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
高速無線通信の分野において、ビームフォーミング可能に設けられたアンテナ装置が用いられている。例えば、特許文献1には、指向制御可能な指向性ビームを形成するアレイアンテナ装置が開示されている。アレイアンテナ装置は、例えば、天井、壁などに設置される。
日本国特開2023-39310号公報
前記アレイアンテナ装置では、傾斜が大きいビームの放射方向の設定が難しい場合がある。
本発明の一態様は、傾斜が大きいビームの放射方向の設定が可能なサブアレイアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係るサブアレイアンテナ装置は、複数の放射素子を有する複数のサブアレイで構成されるアンテナアレイと、複数の前記サブアレイにRF信号を供給するICと、前記複数の前記サブアレイおよび前記ICが設けられる基板と、を備え、前記アンテナアレイから放射される電磁波のピーク方向を、前記基板に直交する方向に対して傾けることが可能である。
本発明の第1の態様によれば、アンテナアレイから放射される電磁波のピーク方向は、基板に直交する方向に対して傾いた方向となる。そのため、サブアレイアンテナ装置は、被設置面と平行に設置した場合でも、十分な角度で傾斜したビームを放射することができる。したがって、サブアレイアンテナ装置の使用環境、使用形態などに応じて、ビームの放射方向の傾斜角度を広い範囲で任意に設定することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様のサブアレイアンテナ装置において、前記ICから、前記サブアレイを構成する複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給されるRF信号の位相は異なっていてもよい。
本発明の第3の態様は、第2の態様のサブアレイアンテナ装置において、前記複数の前記サブアレイを構成する複数の前記放射素子は、第1の信号線路及び第2の信号線路を介して前記ICと電気的に接続され、前記第1の信号線路の長さと前記第2の信号線路の長さとが異なっていてもよい。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のうちいずれか1つのサブアレイアンテナ装置において、前記複数の前記サブアレイは、第1サブアレイと、前記サブアレイと異なる第2サブアレイとを有してもよい。前記第1サブアレイは、前記ICから複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給される前記RF信号の位相が異なっていてもよい。前記第2サブアレイは、前記ICから複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給される前記RF信号の位相が同じであってもよい。
本発明の第5の態様は、第4の態様のサブアレイアンテナ装置において、前記複数の前記サブアレイは、矩形格子状に配列され、前記第2サブアレイは複数あり、矩形格子状の前記アンテナアレイの対角線に沿って配列されていてもよい。
本発明の一態様は、傾斜が大きいビームの放射方向の設定が可能なサブアレイアンテナ装置を提供する。
第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の平面図である。 第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置のサブアレイの第1の例を示す模式図である。 第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置のサブアレイの第2の例を示す模式図である。 第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の第1の設置例を示す模式図である。 第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の第2の設置例を示す模式図である。 比較例のサブアレイアンテナ装置の放射パターンを示す図である。 実施例のサブアレイアンテナ装置の放射パターンを示す図である。 第2実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の平面図である。 第2実施形態に係るサブアレイアンテナ装置のサブアレイを示す模式図である。 第2実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の設置例を示す模式図である。 第3実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の平面図である。 第3実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の第1サブアレイを示す模式図である。 第3実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の第2サブアレイを示す模式図である。 第3実施形態に係るサブアレイアンテナ装置の設置例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係るサブアレイアンテナ装置について図面に基づいて説明する。
[サブアレイアンテナ装置](第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るサブアレイアンテナ装置100の構成図である。以下、「サブアレイアンテナ装置」を単に「アンテナ装置」ということがある。
図1に示すように、アンテナ装置100は、複数のサブアレイ10と、複数のIC20と、基板30と、を備える。
以下の説明において、X方向およびY方向は、基板30の第1主面30aと平行である。X方向とY方向とは互いに直交する。Z方向は、X方向およびY方向に直交する。平面視は、Z方向に見ることである。Y方向は、第1の方向の一例である。X方向は、第2の方向の一例である。
+Xは、X方向に沿う一方の向きであり、図1における右方である。-Xは、+Xと反対の向きである。+Yは、Y方向に沿う一方の向きであり、図1における上方である。-Yは、+Yと反対の向きである。+Zは、Z方向に沿う一方の向きであり、図1における紙面手前側の向きである。-Zは、+Zと反対の向きである。
サブアレイ10は、基板30の第1主面30aに、予め決められた配列パターンに基づいてパターニングされている。これにより、サブアレイ10は、基板30に設けられている。サブアレイ10は、金属(銅など)等の導電性材料で形成されている。サブアレイ10は、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などによって形成されている。
複数のサブアレイ10は、X方向およびY方向に並ぶ矩形格子状(マトリクス状)に配列されて、アンテナアレイ11を構成している。Y方向に並ぶ複数のサブアレイ10は、Y方向に間隔をおいて形成されている。X方向に並ぶ複数のサブアレイ10は、X方向に間隔をおいて形成されている。
図1に示す例では、アンテナアレイ11は、Y方向に4つ、X方向に8つが並んだ計32個のサブアレイ10によって構成されている。すなわち、アンテナアレイ11は、4行かつ8列の矩形格子状(マトリクス状)に配列されたサブアレイ10から構成される。Y方向に並ぶ4つのサブアレイ10は、サブアレイ列10Yを構成する。アンテナアレイ11は、8つのサブアレイ列10Yを有する。X方向に並ぶ8つのサブアレイ10は、サブアレイ行10Xを構成する。アンテナアレイ11は、4つのサブアレイ行10Xを有する。
複数のサブアレイ10は、第1サブアレイ群10Aと、第2サブアレイ群10Bと、第3サブアレイ群10Cと、第4サブアレイ群10Dと、を有する。
第1サブアレイ群10Aは、中央より+Y側かつ中央より-X側に位置する複数のサブアレイ10を含む。すなわち、第1サブアレイ群10Aは、図1において上から2つのサブアレイ行10X、かつ左から4つのサブアレイ列10Yに含まれる8つのサブアレイ10から構成される。
第2サブアレイ群10Bは、中央より+Y側かつ中央より+X側に位置する複数のサブアレイ10を含む。すなわち、第2サブアレイ群10Bは、図1において上から2つのサブアレイ行10X、かつ右から4つのサブアレイ列10Yに含まれる8つのサブアレイ10から構成される。
第3サブアレイ群10Cは、中央より-Y側かつ中央より-X側に位置する複数のサブアレイ10を含む。すなわち、第3サブアレイ群10Cは、図1において下から2つのサブアレイ行10X、かつ左から4つのサブアレイ列10Yに含まれる8つのサブアレイ10から構成される。
第4サブアレイ群10Dは、中央より-Y側かつ中央より+X側に位置する複数のサブアレイ10を含む。すなわち、第4サブアレイ群10Dは、図1において下から2つのサブアレイ行10X、かつ右から4つのサブアレイ列10Yに含まれる8つのサブアレイ10から構成される。
IC20は、RF(Radio Frequency)信号を処理する集積回路(Integrated Circuit)である。IC20は、例えば、基板30の第1主面30aと反対の面に実装されている。これにより、IC20は、基板30に設けられている。IC20は、信号線路13(図2参照)を介して放射素子12にRF信号を供給する。IC20は、例えば、BFIC(Beam Forming IC)である。
図1に示す例では、アンテナ装置100は、4つのIC20を備える。4つのIC20は、Y方向に2つ、X方向に2つが並んだ矩形格子状(マトリクス状)に配列されている。4つのIC20は、それぞれ第1~第4IC20A~IC20Dである。第1IC20Aは、第1サブアレイ群10Aに含まれる複数のサブアレイ10にそれぞれ電気的に接続されている。第2IC20Bは、第2サブアレイ群10Bに含まれる複数のサブアレイ10にそれぞれ電気的に接続されている。第3IC20Cは、第3サブアレイ群10Cに含まれる複数のサブアレイ10にそれぞれ電気的に接続されている。第4IC20Dは、第4サブアレイ群10Dに含まれる複数のサブアレイ10にそれぞれ電気的に接続されている。
図2は、サブアレイ10の第1の例を示す模式図である。図2に示すように、この例では、サブアレイ10は、Y方向に並ぶ2つの放射素子12と、信号線路13と、を備える。
放射素子12は、矩形状に形成されている。放射素子12は、X方向に沿う一対の辺と、Y方向に沿う一対の辺とを有する。サブアレイ10を構成する2つの放射素子12は、Y方向に間隔をおいて隣り合って形成されている。2つの放射素子12の一方は、第1放射素子12Aである。2つの放射素子12の他方は、第2放射素子12Bである。第2放射素子12Bは、第1放射素子12Aに対して+Y側に位置する。
信号線路13は、基線路14と、第1分岐線路(第1の信号線路)15と、第2分岐線路(第2の信号線路)16と、を備える。基線路14の基端14a(第1端)は、IC20に電気的に接続されている。第1分岐線路15および第2分岐線路16は、基線路14の先端14b(第1端と反対側の端である第2端)から分岐する分岐線路である。基線路14の先端14bは、Y方向において、第1放射素子12Aと第2放射素子12Bとの中点に位置しない。図2に示す例では、基線路14の先端14bは、第1放射素子12Aと第2放射素子12Bとの中点よりも-Y側に位置する。
第1分岐線路15は、基線路14の先端14bから延び、第1放射素子12Aに達している。第1放射素子12Aは、基線路14および第1分岐線路15によってIC20に電気的に接続されている。
第1分岐線路15は、Y方向に沿う第1線路15Aと、X方向に沿う第2線路15Bとを有するL字形状である。第1線路15Aは、基線路14の先端14bから-Y側に直線状に延びる。第2線路15Bは、第1線路15Aの-Y側の先端から-X側に直線状に延びる。L1は、第1分岐線路15の長さである。
第2分岐線路16は、基線路14の先端14bから延び、第2放射素子12Bに達している。第2放射素子12Bは、基線路14および第2分岐線路16によってIC20に電気的に接続されている。
第2分岐線路16は、Y方向に沿う第1線路16Aと、X方向に沿う第2線路16Bとを有するL字形状である。第1線路16Aは、基線路14の先端14bから+Y側に直線状に延びる。第2線路16Bは、第1線路16Aの+Y側の先端から-X側に直線状に延びる。L2は、第2分岐線路16の長さである。
第2分岐線路16は、第1分岐線路15より長い。すなわち、長さL2>長さL1である。そのため、IC20から第2放射素子12Bに至る信号線路は、IC20から第1放射素子12Aに至る信号線路より長くなる。これにより、IC20から第1放射素子12Aに供給されるRF信号の位相と、IC20から第2放射素子12Bに供給されるRF信号の位相とは異なる。言い換えれば、IC20から2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。
第1分岐線路15と第2分岐線路16との長さの差(L2-L1)は、例えば、設計上のRF信号の波長の1/8~1/2(例えば、1/4~1/2)に相当する位相差が生じるように定めることができる。IC20から第1放射素子12Aに供給されるRF信号の位相と、IC20から第2放射素子12Bに供給されるRF信号の位相との差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。言い換えれば、IC20から2つの放射素子12(12A,12B)に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
放射素子12(12A,12B)は、信号線路13から供給されたRF信号を受けて電磁波を放射する。
図3は、サブアレイ10の第2の例を示す模式図である。図3に示すように、この例では、サブアレイ10は、Y方向に並ぶ2つの放射素子12と、信号線路23と、を備える。第1の例(図2参照)と共通の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
信号線路23は、基線路14と、第1分岐線路25(第1の信号線路)と、第2分岐線路(第2の信号線路)26と、を備える。第1分岐線路25および第2分岐線路26は、基線路14の先端14b(第1端と反対側の端である第2端)から分岐する分岐線路である。基線路14の先端14bは、Y方向において、第1放射素子12Aと第2放射素子12Bとの中点に位置する。
第1分岐線路25は、基線路14の先端14bから延び、第1放射素子12Aに達している。第1放射素子12Aは、基線路14および第1分岐線路25によってIC20に電気的に接続されている。
第1分岐線路25は、Y方向に沿う第1線路25Aと、X方向に沿う第2線路25Bとを有するL字形状である。第1線路25Aは、基線路14の先端14bから-Y側に直線状に延びる。第2線路25Bは、第1線路25Aの-Y側の先端から-X側に直線状に延びる。L3は、第1分岐線路25の長さである。
第2分岐線路26は、基線路14の先端14bから延び、第2放射素子12Bに達している。第2放射素子12Bは、基線路14および第2分岐線路26によってIC20に電気的に接続されている。
第2分岐線路26は、第1線路26Aと、第2線路26Bと、第3線路26Cと、第4線路26Dと、を有する。第1線路26Aは、基線路14の先端14bから+Y側に直線状に延びる。第2線路26Bは、第1線路26Aの+Y側の先端から+X側に直線状に延びる。第3線路26Cは、第2線路26Bの+X側の先端から+Y側に直線状に延びる。第4線路26Dは、第3線路26Cの+Y側の先端から-X側に直線状に延びる。L4は、第2分岐線路26の長さである。
第2分岐線路26は、第1分岐線路25より長い。すなわち、長さL4>長さL3である。そのため、IC20から第2放射素子12Bに至る信号線路は、IC20から第1放射素子12Aに至る信号線路より長くなる。これにより、IC20から第1放射素子12Aに供給されるRF信号の位相と、IC20から第2放射素子12Bに供給されるRF信号の位相とは異なる。言い換えれば、IC20から2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。
第1分岐線路25と第2分岐線路26との長さの差(L4-L3)は、例えば、設計上のRF信号の波長の1/8~1/2(例えば、1/4~1/2)に相当する位相差が生じるように定めることができる。IC20から第1放射素子12Aに供給されるRF信号の位相と、IC20から第2放射素子12Bに供給されるRF信号の位相との差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。言い換えれば、IC20から2つの放射素子12(12A,12B)に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
放射素子12(12A,12B)は、信号線路23から供給されたRF信号を受けて電磁波を放射する。
図4は、アンテナ装置100の第1の設置例を示す模式図である。図4は、アンテナ装置100を天井に設置した例を示す。図4に示すように、アンテナ装置100は、天井1の天面1a(被設置面)に設置されている。天面1aは、例えば、水平面である。基板30は天面1aと平行な姿勢をとる。V1は、天面1aおよび基板30(第1主面30a)に直交する垂直線である。101は、アンテナアレイ11から放射される電磁波である。R1は、電磁波101のピーク方向(最も利得が高くなる方向)を示す。電磁波101のピーク方向は、例えば、電磁波101の中心軸の方向である。
アンテナ装置100では、サブアレイ10を構成する2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が互いに異なる(図2および図3参照)。そのため、放射素子12から放射される電磁波101のピーク方向R1は、垂直線V1に対して傾斜した方向となる。垂直線V1に対するピーク方向R1の傾斜角度A1は、例えば、0度を超え、60度以下である。傾斜角度A1は、10度以上、50度以下であってもよい。
図5は、アンテナ装置100の第2の設置例を示す模式図である。図5は、アンテナ装置100を壁に設置した例を示す。図5に示すように、アンテナ装置100は、壁2の壁面2a(被設置面)に設置されている。壁面2aは、例えば、水平面に対して垂直である。基板30は壁面2aと平行な姿勢をとる。V2は、壁面2aおよび基板30に直交する垂直線である。R2は、電磁波101のピーク方向(最も利得が高くなる方向)を示す。
アンテナ装置100では、サブアレイ10を構成する2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が互いに異なる(図2および図3参照)。そのため、放射素子12から放射される電磁波101のピーク方向R2は、垂直線V2に対して傾斜した方向となる。垂直線V2に対するピーク方向R2の傾斜角度A2は、例えば、0度を超え、60度以下である。傾斜角度A2は、10度以上、50度以下であってもよい。
(比較例)
アンテナ装置100の作用効果を明らかにするために、比較形態に係るアンテナ装置を想定した。比較形態のアンテナ装置では、ICを起点として、サブアレイ10を構成する2つの放射素子に至る信号線路の長さは互いに等しい。そのため、ICから2つの放射素子に供給されるRF信号は同位相である。
比較形態のアンテナ装置の放射パターンを取得した。被設置面および基板に垂直な垂直線に対する電磁波のピーク方向の傾斜角度は、0度(例1)、10度(例2)、20度(例3)、30度(例4)、および40度(例5)とした。結果を図6に示す。図6は、比較形態に係るアンテナ装置の放射パターンを示す図である。図6に示すC1は、例1~例5の放射パターンのピークを通る傾向線である。
(実施例)
図1に示すアンテナ装置100では、IC20を起点として、サブアレイ10を構成する2つの放射素子12(12A,12B)に至る信号線路の長さは互いに異なる。この実施例において、IC20から2つの放射素子12(12A,12B)に供給されるRF信号の位相の差は180度である。
アンテナ装置100の放射パターンを取得した。被設置面および基板30に垂直な垂直線に対する電磁波のピーク方向の傾斜角度は、0度(例6)、10度(例7)、20度(例8)、30度(例9)、および40度(例10)とした。結果を図7に示す。図7は、アンテナ装置100の放射パターンを示す図である。図7に示すC2は、例6~例10の放射パターンのピークを通る傾向線である。図7には、比較のため、比較例の傾向線C1を併せて示す。
図6に示すように、比較例における放射パターンは、電磁波のピーク方向の傾斜角度が大きくなると利得が低下している(傾向線C1を参照)。
これに対し、図7に示す実施例における放射パターンは、電磁波のピーク方向の傾斜角度が大きくなっても利得は、比較例における放射パターンと比較して、低下しなかった(傾向線C2を参照)。
この結果より、アンテナ装置100では、利得の低下を抑制しつつ、ピーク方向R1,R2の傾斜角度を大きく設定できることがわかった。
アンテナ装置100は、電磁波の送受信に使用できる。アンテナ装置100は、送信と受信のうち一方に使用してもよい。アンテナ装置100は、IoT(Internet of Things)分野における通信、あるいはWiGig(Wireless Gigabit)などの高速無線通信などにおけるアンテナ装置として用いることができる。
[第1実施形態のサブアレイアンテナ装置が奏する効果]
本実施形態のアンテナ装置100は、複数のサブアレイ10と、サブアレイ10にRF信号を供給するIC20と、サブアレイ10およびIC20が設けられる基板30と、を備える。アンテナアレイ11から放射される電磁波101のピーク方向R1,R2は、垂直線V1,V2に対して傾いた方向となる(図4および図5参照)。そのため、アンテナ装置100は、被設置面と平行に設置した場合でも、十分な角度で傾斜したビームを放射することができる。よって、アンテナ装置100の使用環境、使用形態などに応じて、ビームの放射方向の傾斜角度を広い範囲で任意に設定することができる。
アンテナ装置100では、サブアレイ10を構成する2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が互いに異なることによって、電磁波101のピーク方向R1,R2は、垂直線V1,V2に対して傾斜した方向となる(図4および図5参照)。そのため、サブアレイ10を構成する2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相を調整することによって、電磁波101のピーク方向R1,R2を任意に設定できる。よって、電磁波101のピーク方向R1,R2の設定は容易となる。
アンテナ装置100では、サブアレイを構成する2つの放射素子12への信号線路の長さが互いに異なることによって、2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が互いに異なる。この構成によれば、簡略な構造で、2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相を調整できる。よって、アンテナ装置100の小型化および低コスト化を図ることができる。
[サブアレイアンテナ装置](第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係るアンテナ装置200の構成図である。図9は、サブアレイ210を示す模式図である。図1に示すアンテナ装置100との共通構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、アンテナ装置200は、複数のサブアレイ210と、複数のIC220と、基板30と、を備える。
図8および図9に示すように、サブアレイ210は、第1実施形態におけるX方向に隣り合う2つのサブアレイ10(図1参照)が互いに電気的に接続された構成である。
詳しくは、図8において、各行における左から1列目のサブアレイ10(図1参照)と、各行における2列目のサブアレイ10(図1参照)とは、信号線路13どうしが連絡線路17によって電気的に接続されている。これにより、サブアレイ210が形成されている。
同様に、各行における左から3,5,7列目のサブアレイ10(図1参照)の各々と、各行においてこれに対して+X側に隣り合うサブアレイ10(すなわち、4,6,8列目のサブアレイ10の各々)(図1参照)とは、信号線路13どうしが連絡線路17によって電気的に接続されている。これにより、サブアレイ210が形成されている。
複数のサブアレイ210は、X方向およびY方向に並ぶ矩形格子状(マトリクス状)に配列されて、アンテナアレイ211を構成している。アンテナアレイ211は、Y方向に4つ、X方向に4つが並んだ計16個のサブアレイ210によって構成されている。
複数のサブアレイ210は、第1サブアレイ群210Aと、第2サブアレイ群210Bと、第3サブアレイ群210Cと、第4サブアレイ群210Dと、を有する。
第1サブアレイ群210Aは、中央より+Y側かつ中央より-X側に位置する4つのサブアレイ210を含む。第2サブアレイ群210Bは、中央より+Y側かつ中央より+X側に位置する4つのサブアレイ210を含む。第3サブアレイ群210Cは、中央より-Y側かつ中央より-X側に位置する4つのサブアレイ210を含む。第4サブアレイ群210Dは、中央より-Y側かつ中央より+X側に位置する4つのサブアレイ210を含む。
図8に示す例では、アンテナ装置200は、4つのIC220を備える。4つのIC220は、Y方向に2つ、X方向に2つが並んだ矩形格子状(マトリクス状)に配列されている。4つのIC220は、それぞれ第1~第4IC220A~IC220Dである。
第1IC220Aは、第1サブアレイ群210Aに含まれる複数のサブアレイ210にそれぞれ電気的に接続されている。第2IC220Bは、第2サブアレイ群210Bに含まれる複数のサブアレイ210にそれぞれ電気的に接続されている。第3IC220Cは、第3サブアレイ群210Cに含まれる複数のサブアレイ210にそれぞれ電気的に接続されている。第4IC220Dは、第4サブアレイ群210Dに含まれる複数のサブアレイ210にそれぞれ電気的に接続されている。
図9に示すように、サブアレイ210は、第1放射素子群12Cと、第2放射素子群12Dとを有する。第1放射素子群12Cと第2放射素子群12DとはX方向に隣り合う。 第1放射素子群12Cは、Y方向に並ぶ2つの放射素子12(第1放射素子12A1および第2放射素子12B1)を有する。第2放射素子群12Dは、Y方向に並ぶ2つの放射素子12(第1放射素子12A2および第2放射素子12B2)を有する。
第1放射素子群12Cにおいて、IC220(図8参照)から第1放射素子12A1に至る信号線路と、IC220(図8参照)から第2放射素子12B1に至る信号線路との長さは異なる。これにより、IC220から2つの放射素子12A1,12B1に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。IC220から2つの放射素子12A1,12B1に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
第2放射素子群12Dにおいて、IC220(図8参照)から第1放射素子12A2に至る信号線路と、IC220(図8参照)から第2放射素子12B2に至る信号線路との長さは異なる。これにより、IC220から2つの放射素子12A2,12B2に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。IC220から2つの放射素子12A2,12B2に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
X方向に隣り合う第1放射素子12A1,12A2に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。IC220から2つの放射素子12A1,12A2に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
X方向に隣り合う第2放射素子12B1,12B2に供給されるRF信号の位相は互いに異なる。IC220から2つの放射素子12B1,12B2に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、45度~180度(好ましくは60度~180度)である。
具体的には、第1放射素子群12Cにおいて2つの放射素子12A1,12B1に供給されるRF信号の位相の差が180度であり、第2放射素子群12Dにおいて2つの放射素子12A2,12B2に供給されるRF信号の位相の差が180度である例を挙げることができる。
X方向に隣り合う第1放射素子12A1,12A2に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、180度である。X方向に隣り合う第2放射素子12B1,12B2に供給されるRF信号の位相の差は、例えば、180度である。
図10は、アンテナ装置200の設置例を示す模式図である。図10に示す例では、アンテナ装置200は、天井1の天面1a(被設置面)に設置されている。
図10に示すように、アンテナ装置200では、複数の方向に電磁波101を放射することができる。
本実施形態のアンテナ装置200は、第1実施形態のアンテナ装置100(図1参照)と同様の効果を奏する。
さらに、アンテナ装置200は、サブアレイ210が複数の放射素子群12C,12Dを有するため、多方向に電磁波101を放射することができるという利点がある。
[サブアレイアンテナ装置](第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係るアンテナ装置300の構成図である。図12は、第1サブアレイ210を示す模式図である。図13は、第2サブアレイ310を示す模式図である。図14は、アンテナ装置300の設置例を示す模式図である。他の実施形態との共通構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、アンテナ装置300は、複数の第1サブアレイ210と、複数の第2サブアレイ310と、複数のIC220と、基板30と、を備える。
図12に示すように、第1サブアレイ210は、第2実施形態におけるサブアレイ210(図9参照)と同じ構成である。
図13に示すように、第2サブアレイ310では、IC220(図11参照)は、信号線路313を介して放射素子12にRF信号を供給する。
第2サブアレイ310では、第1放射素子群12Cにおいて、IC220(図11参照)から第1放射素子12A1に至る信号線路と、IC220から第2放射素子12B1に至る信号線路との長さは同じである。これにより、IC220から2つの放射素子12A1,12B1に供給されるRF信号の位相は互いに同じとなる。
第2サブアレイ310では、第2放射素子群12Dにおいて、IC220(図11参照)から第1放射素子12A2に至る信号線路と、IC220から第2放射素子12B2に至る信号線路との長さは同じである。これにより、IC220から2つの放射素子12A2,12B2に供給されるRF信号の位相は互いに同じとなる。
図11に示すように、複数の第1サブアレイ210および複数の第2サブアレイ310は全体として、X方向およびY方向に並ぶ矩形格子状(マトリクス状)に配列されて、アンテナアレイ311を構成している。アンテナアレイ311は、Y方向に4つ、X方向に4つが並んだ計16個のサブアレイ210,310によって構成されている。
アンテナアレイ311を構成する16個のサブアレイのうち、1つの対角線に沿って並ぶ4個のサブアレイは、第2サブアレイ310である。詳しくは、図11において、右から1列目かつ上から1行目のサブアレイは第2サブアレイ310である。右から2列目かつ上から2行目のサブアレイも第2サブアレイ310である。右から3列目かつ上から3行目のサブアレイも第2サブアレイ310である。右から4列目かつ上から4行目のサブアレイも第2サブアレイ310である。残りの12個のサブアレイは、第1サブアレイ210である。
アンテナ装置300では、アンテナアレイ311を構成する複数のサブアレイが、第1サブアレイ210と、第2サブアレイ310とを備える。
第1サブアレイ210では、IC220から複数の放射素子12に供給されるRF信号の位相は異なる。
第2サブアレイ310では、IC220から複数の放射素子12に供給されるRF信号の位相は同じである。
図14は、アンテナ装置300の設置例を示す模式図である。図14に示す例では、アンテナ装置300は、天井1の天面1a(被設置面)に設置されている。
図14に示すように、アンテナ装置300では、12個の第1サブアレイ210によって電磁波101が放射される。4つの第2サブアレイ310によって、電磁波102が放射される。
本実施形態のアンテナ装置300は、第2実施形態のアンテナ装置200(図8参照)と同様の効果を奏する。
さらに、アンテナ装置300は、第2サブアレイ310によって、垂直線V1の方向にも電磁波を放射できるため、広い範囲に電磁波を放射することができる。
第2サブアレイ310は、矩形格子状のアンテナアレイ311の対角線に沿って一列に配列されている。そのため、第2サブアレイ310は、アンテナアレイ311の中央に対して回転対称となるように配置される。このように、第2サブアレイ310は、アンテナアレイ311内で偏りなく配置されるため、第2サブアレイ310からの電磁波102の放射方向の偏りを小さくできる。
本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、図1および図8に示すアンテナ装置100,200では、サブアレイ10,210を構成する放射素子12の数は2または4であるが、サブアレイを構成する放射素子の数はこれに限定されない。サブアレイを構成する放射素子の数は、2以上の任意の数であってよい。
サブアレイを構成する放射素子の数が3以上の場合は、複数の放射素子のうち2つ以上について、ICから放射素子に供給されるRF信号の位相が互いに異なっていればよい。
図2および図3に示すように、アンテナ装置100では、信号線路の長さが異なることによって、2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が異なるが、2つの放射素子12に供給されるRF信号の位相が異なるようにする手法はこれに限定されない。例えば、ICから第1放射素子までの経路と、ICから第2放射素子までの経路とのうちいずれか一方のみに、RF信号の位相を変える機器(例えば、位相器)を設けてもよい。これにより、ICから2つの放射素子への信号線路の長さが互いに等しい場合でも、2つの放射素子に供給されるRF信号の位相が互いに異なるようにすることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一態様は、傾斜が大きいビームの放射方向の設定が可能なサブアレイアンテナ装置を提供する。
1a…天面(被設置面) 2a…壁面(被設置面) 10,210…サブアレイ 11,211,311…アンテナアレイ 12…放射素子 12A,12A1,12A2…第1放射素子(放射素子) 12B,12B1,12B2…第2放射素子(放射素子) 13,23…信号線路 20,220…IC 30…基板 100,200,300…アンテナ装置(サブアレイアンテナ装置) 101,102…電磁波 210…第1サブアレイ 310…第2サブアレイ R1…電磁波のピーク方向 V1…基板に直交する垂直線

Claims (3)

  1. 複数の放射素子を有する複数のサブアレイで構成されるアンテナアレイと、
    複数の前記サブアレイにRF信号を供給するICと、
    複数の前記サブアレイおよび前記ICが設けられる基板と、を備え、
    前記アンテナアレイから放射される電磁波のピーク方向を、前記基板に直交する方向に対して傾けることが可能であり、
    前記ICから、前記サブアレイを構成する複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給されるRF信号の位相は互いに異なり、
    複数の前記サブアレイを構成する複数の前記放射素子は、各前記放射素子から並列に分岐された第1の信号線路及び第2の信号線路に接続され、前記第1の信号線路及び前記第2の信号線路を介して前記ICと電気的に接続され、
    前記第1の信号線路の長さと前記第2の信号線路の長さとが異なる、
    サブアレイアンテナ装置。
  2. 複数の放射素子を有する複数のサブアレイで構成されるアンテナアレイと、
    複数の前記サブアレイにRF信号を供給するICと、
    複数の前記サブアレイおよび前記ICが設けられる基板と、を備え、
    前記アンテナアレイから放射される電磁波のピーク方向を、前記基板に直交する方向に対して傾けることが可能であり、
    複数の前記サブアレイは、第1サブアレイと、前記第1サブアレイと異なる第2サブアレイとを有し、
    前記第1サブアレイは、前記ICから複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給される前記RF信号の位相が互いに異なり、
    前記第2サブアレイは、前記ICから複数の前記放射素子のうち2以上の前記放射素子に供給される前記RF信号の位相が同じである、
    サブアレイアンテナ装置。
  3. 複数の前記サブアレイは、矩形格子状に配列され、
    前記第2サブアレイは複数あり、矩形格子状の前記アンテナアレイの対角線に沿って配列されている、
    請求項記載のサブアレイアンテナ装置。
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