JP7294248B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

アンテナ装置に関し、特に、低背化しつつ、2種類の偏波の偏波特性を調整する技術に関する。
特許文献1には偏波面が異なる2つの電波を送受信するアンテナが開示されている。特許文献1に開示されているアンテナは、マイクロストリップアンテナで天頂方向の指向性を形成し、直線偏波用のモノポールアンテナで水平方向の指向性を形成する。
また、0次共振を利用したアンテナ装置として、給電ケーブルの外部導体と接続されてグランドとして機能する平板状の地板と、当該地板に対向するように配置されるとともに任意の位置に給電点が設けられた平板状の導体板と、地板と導体板とを電気的に接続する短絡部と、を備えるアンテナ装置がある(例えば特許文献2)。
特開2005-20301号公報 特開2018-61137号公報
通信品質の最適化などの理由により、互いに交差する偏波の利得比を調整したい場合がある。しかし、特許文献1に開示されたアンテナにおいて、偏波比を調整しようとすると、アンテナの長さを調整する必要がある。したがって、特許文献1に開示されたアンテナにおいて偏波比を調整することは困難である。なお、偏波比は偏波特性の一例である。偏波特性には、偏波比の他に、偏波面の相対的な向きがある。
また、特許文献1に開示されたアンテナは、直線偏波用アンテナとしてモノポールアンテナを備えている。直線偏波用アンテナは約1/4波長の長さが必要であるため、低背化も困難である。
特許文献2に開示されているアンテナ装置は、低背化されたアンテナ装置である。しかし、特許文献2に開示された構成そのままでは、導体板および地板に平行な面方向に垂直偏波を放射できるのみであり、偏波面が異なる2つの電波を放射することはできない。したがって、当然、特許文献2に開示されているアンテナ装置は、そのままでは、偏波面が異なる2つの電波の偏波特性を調整することもできない。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、低背化しつつ、偏波面が異なる2つの電波の偏波特性を調整することができるアンテナ装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
平板状の導体部材である地板(11)と、
地板と所定の間隔をおいて設置された平板状の導体部材であって、給電線(15)と電気的に接続する対向導体板(13)と、
対向導体板と地板とを電気的に接続するための複数の短絡用ピン(14)と、を備え、
複数の短絡用ピンは、一端が対向導体板を含む平面である導体板平面(17)まで延び、他端が地板を含む平面である地板平面(18)まで延びており、
複数の短絡用ピンのうちの1つ以上を選択して、対向導体板と地板とを接続できるようになっている、アンテナ装置であって、
複数の短絡用ピンは、対向導体板の中心から短絡用ピンの対向導体板側の端までの距離が相互に異なっており、
対向導体板の中心から短絡用ピンの対向導体板側の端までの距離が長いほど、短絡用ピンの断面積が大きくなっている、アンテナ装置である。
地板と対向導体板とを短絡用ピンで接続し、対向導体板に給電するアンテナは、特許文献2にも記載されているように、偏波面が地板、対向導体板に垂直な電波を放射することができる低背化された0次共振アンテナである。
0次共振アンテナは、対向導体板に対する短絡用ピンの接続位置が変化すると、対向導体板に垂直な方向への放射特性が変化する。このアンテナ装置は短絡用ピンを複数備えている。複数の短絡用ピンは、当然、対向導体板に対する相対位置が相互に異なる。したがって、複数の短絡用ピンから、実際に対向導体板と地板とを接続する短絡用ピンを選択し、複数の短絡用ピンのうちの1つ以上により、実際に対向導体板と地板とを接続することで、対向導体板に垂直な方向への放射特性を調整することができる。
アンテナ装置10の構成を示す斜視図。 アンテナ装置10の平面図。 アンテナ装置10の裏面図。 図2のIV-IV線断面図。 短絡用ピン14Aを短絡した場合の電流図。 短絡用ピン14Cを短絡した場合の電流図。 第2実施形態のアンテナ装置210の平面図。 第3実施形態のアンテナ装置310の平面図。 第4実施形態のアンテナ装置410の裏面図。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態のアンテナ装置10の構成を示す斜視図である。また、図2は、アンテナ装置10の平面図である。アンテナ装置10は、地板11、支持板12、対向導体板13、複数の短絡用ピン14を備える。
地板11は、銅などの導体を素材とする板状の導体部材である。地板11は、支持板12の下側面に沿って設けられている。ここでの板状には金属箔のような薄膜状も含まれる。つまり、地板11はプリント配線板等の樹脂製の板の表面に電気メッキ等によってパターン形成されたものでもよい。この地板11は、同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続されて、グランド電位(換言すれば接地電位)を提供する。なお、以下、特に明記しない場合、接続は電気的な接続を意味する。
地板11は、平面視で長方形状に形成されている。ただし、地板11の形状は、長方形に限られない。地板11は、互いに直交する2つの直線のそれぞれを対称の軸として線対称な形状(以降、2方向線対称形状)であることが好ましい。2方向線対称形状とは、或る直線を対称の軸として線対称であって、かつ、その直線と直交する他の直線についても線対称な図形を指す。2方向線対称形状には、例えば、楕円形や、長方形、円形、正方形、正六角形、正八角形、ひし形などが該当する。地板11は、直径が1波長の円よりも大きく形成されていることが好ましい。
図1等に示すX軸は地板11の長手方向を、Y軸は地板11の短手方向を、それぞれ表しており、Z軸は、XY平面に垂直な軸である。アンテナ装置10の設置姿勢の一例は、車両の屋根上において、Z軸が上下方向になる姿勢がある。また、アンテナ装置10は、XY平面が車両の側面に沿うように、車両の側面に設置されてもよい。
支持板12は、矩形状の平板部材である。支持板12は、地板11と対向導体板13とを所定の間隔をおいて互いに対向配置する役割を担う。支持板12は平面視において地板11とほぼ同じ大きさに形成されている。支持板12は所定の比誘電率を有する誘電体を用いて実現されている。支持板12は、例えばガラスエポキシ樹脂などを基材とするプリント基板を援用することができる。ここでは一例として支持板12は比誘電率4.3のガラスエポキシ樹脂を用いて実現されている。
支持板12の厚さを調整することで、対向導体板13と地板11との間隔を調整すると同時に、短絡用ピン14の長さを調整することができる。対向導体板13と地板11との間隔および短絡用ピン14の長さが変化すると、後述するように、アンテナ装置10が送受信する電波の周波数が変化する。支持板12の厚さの具体的な値は、アンテナ装置10が送受信する電波の周波数が所望の周波数になるように、シミュレーションや試験によって適宜決定されれば良い。アンテナ装置10が送受信する電波の周波数が2.45GHzである場合、支持板12の厚さは、たとえば、1~3mm程度になる。この厚さは、アンテナ装置10が送受信する電波の波長の1/10よりもずっと短い。
なお、本実施形態において地板11と対向導体板13の間は、支持板12としての樹脂が充填された構成を採用するが、これに限らない。地板11と対向導体板13の間は、中空や真空となっていてもよい。さらに、樹脂と空間とが組み合わされていてもよい。
対向導体板13は、銅などの導体を素材とする板状の導体部材である。ここでの板状には、前述の通り、銅箔などの薄膜状も含まれる。対向導体板13は、支持板12を介し、地板11と対向するように配置されている。対向導体板13もまた地板11と同様にプリント配線板等の、樹脂製の板の表面にパターン形成されたものでもよい。また、ここでの平行とは完全な平行に限らない。数度から十度程度傾いていても良い。つまり概ね平行である状態(いわゆる略平行な状態)を含みうる。
対向導体板13と地板11とは、互いに対向配置されることで、対向導体板13の面積や、対向導体板13と地板11との間隔に応じた静電容量を形成する。対向導体板13は、短絡用ピン14が備えるインダクタンスと、所定の対象周波数において並列共振する静電容量を形成する大きさに形成されている。対象周波数は、送受信の対象とする周波数を指す。
対向導体板13の面積は、所望の静電容量を提供するように(ひいては対象周波数で動作するように)適宜設計されればよい。例えば対向導体板13は、一辺が電気的に12mmmの正方形状に形成されている。支持板12の波長短縮効果を考慮すると、対向導体板13の一辺の長さ12mmは、電気的に0.2λに相当する。もちろん、対向導体板13の一辺の長さは適宜変更可能である。
なお、ここでは一例として対向導体板13の形状は正方形とするが、その他の構成として、対向導体板13の平面形状は、円形や、正八角形、正六角形などであってもよい。また、対向導体板13は、長方形状や長楕円形などであってもよい。対向導体板13は2方向線対称形状であることが好ましい。また、対向導体板13は、円形や正方形、長方形、平行四辺形など、点対称な図形であることがより好ましい。
なお、対向導体板13には、スリットが設けられたり、角部を丸められたりしていても良い。対向導体板13の縁部は、部分的にまたは全体的にミアンダ形状に形成されていても良い。2方向線対称な形状には、その縁部に微小な(数mm程度の)凹凸が設けられている形状も含まれる。対向導体板13の縁部に設けられた、動作に影響を与えない程度の凹凸は無視して取り扱うことができる。当該対向導体板13の平面形状に対する技術思想は、前述の地板11についても同様である。
対向導体板13には給電線15が接続されている。本実施形態において、給電線15が対向導体板13に接続している位置は、対向導体板13の中心を通り、対向導体板13を半分に分割する線上である。図2において、直線Lx、Lyは、それぞれ、対向導体板13の中心を通り、対向導体板13を半分に分割する線である。これら2つの直線Lx、Lyの交点が対向導体板13の中心である。
なお、給電線15が対向導体板13に接続される位置は、対向導体板13に対する入出力インピーダンスが整合する位置に設けられればよい。給電線15が対向導体板13に接続される位置は、例えば対向導体板13の縁部や中央領域などである。
また、対向導体板13への給電方式としては、本実施形態の給電方式である直結給電方式のほか、電磁結合方式など多様な方式を採用可能である。電磁結合方式は、給電用のマイクロストリップ線路等と対向導体板13との電磁結合を利用した給電方式である。
対向導体板13は、或る1組の対辺がX軸と平行となり、かつ、他の組の対辺がY軸に平行となる姿勢で地板11と対向配置されている。また、本実施形態では、対向導体板13は、地板11の中心と対向導体板13の中心とが平面視で重なるように配置されている。
短絡用ピン14は、地板11と対向導体板13とを接続する導電性の部材である。短絡用ピン14は、例えば支持板12としてのプリント基板に設けられたビアを用いて実現されている。短絡用ピン14は、導電性のピンを用いて実現されていてもよい。短絡用ピン14の長さや径を調整することによって、短絡用ピン14が備えるインダクタンスを調整することができる。
本実施形態では、アンテナ装置10は3つの短絡用ピン14A、14B、14Cを備えている。短絡用ピン14Aは、対向導体板13の中心に配置されている。他の2つの短絡用ピン14B、14Cは、対向導体板13の中心および給電線15が接続されている点を通る、対向導体板13を2等分する直線Lx上において、給電線15から離れる方向に位置している。
アンテナ装置10の裏面図である図3、および、図2のIV-IV線断面図である図4に示すように、地板11には、短絡用ピン14が位置している部分にスリット16が形成されている。そのため、短絡用ピン14と地板11とは直接には導通していない。スリット16は、図3に示すように矩形形状である。
図4に示すように、短絡用ピン14A、14B、14Cは、支持板12を垂直に貫通しており、一方の端は対向導体板13に接触している。対向導体板13において支持板12側の面を導体板平面17とする。短絡用ピン14A、14B、14Cは、一端が、この導体板平面17まで延びている。
短絡用ピン14A、14B、14Cの他方の端は、支持板12から突き出している。地板11の支持板12側の面を地板平面18とする。短絡用ピン14A、14B、14Cの地板11側の端は、この地板平面18を越えて、地板11の露出面と同じ位置にある。
図4に示すように、短絡用ピン14Cの地板11側の端と地板11との間は、導電テープ19により接続されている。したがって、短絡用ピン14Cは、地板11と対向導体板13とを導通している。しかし、他の短絡用ピン14A、14Bは、地板11と接続していないので、これら短絡用ピン14A、14Bは、地板11と対向導体板13とを接続していない。
〔アンテナ装置10の作動〕
次に、このように構成されたアンテナ装置10の作動を説明する。対向導体板13と地板11は短絡用ピン14Cで短絡されており、アンテナ装置10は、短絡用ピン14Cなどが備えるインダクタンスと、対向導体板13と地板11との間の静電容量とにより定まる共振周波数にてLC並列共振する。LC並列共振は、送受信する電波の波長とは関係ない共振である。この共振が0次共振である。
このLC並列共振により、地板11と対向導体板13との間には、地板11および対向導体板13に対して垂直な電界が発生する。この垂直電界は、短絡用ピン14から対向導体板13の縁部に向かって伝搬していき、対向導体板13の縁部において地板垂直偏波になって空間を伝搬していく。なお、地板垂直偏波とは、電界の振動方向が地板11や対向導体板13に対して垂直な電波を指す。アンテナ装置10が水平面に平行な姿勢で使用されている場合、地板垂直偏波は地面に垂直な偏波(つまり通常の垂直偏波)を指す。
説明の都合上、まず、短絡用ピン14Aを地板11と接続した場合の垂直電界の伝搬方向を説明する。図5に示すように、短絡用ピン14Aを地板11と接続した場合、垂直電界の伝搬方向は、短絡用ピン14Aを中心として対称である。そのため、地板平行方向に対する放射特性は無指向性(換言すれば全方向性)となる。つまり、アンテナ装置10のメインビームは、対向導体板13の中央領域から縁部に向かう全方向(つまり地板平行方向)に形成される。
短絡用ピン14Aは対向導体板13の中心に配置されているため、対向導体板13に流れる電流は、短絡用ピン14を中心として対称となる。そのため、対向導体板13において導体板中心から或る方向に流れる電流が発するアンテナ高さ方向の電波は、逆向きに流れる電流が発する電波によって相殺される。
つまり、短絡用ピン14Aのみが地板11と接続されている場合、アンテナ装置10は、地板11に垂直な方向(以降、地板垂直方向)には電波を放射しない。地板垂直方向は、図5などにおいてZ軸正方向に相当する。
図6には、短絡用ピン14Cが地板11と接続している場合に対向導体板13に流れる電流を示している。短絡用ピン14Cは、対向導体板13の中心からずれた位置において対向導体板13と短絡している。そのため、図6の(A)に示すように対向導体板13に流れる電流分布の対称性が崩れる。
その結果、同図(B)に示すようにX軸方向の電流成分が放射する電波が打ち消されずに残る。つまり、短絡用ピン14Cが対向導体板13の中心からX軸方向にずれた位置に配置されているので、電界振動方向がX軸に平行な直線偏波(以降、X軸平行偏波)が、対向導体板13から上方に向けて放射される。なお、Y軸方向の電流成分は対称性が維持されるため、Y軸方向に電界が振動する直線偏波は打ち消し合う。したがって、対向導体板13から放射されるY軸平行偏波は無視できるレベルとなる。
どの短絡用ピン14を地板11と接続するか、あるいは、各短絡用ピン14A、14B、14Cをどこに配置するかは、シミュレーションに基づき適宜設計されれば良い。地板11と対向導体板13とを接続する短絡用ピン14の位置が対向導体板13の中心から遠いほど、対向導体板13に流れる電流分布の対称性が崩れる程度が大きい。したがって、地板11と対向導体板13とを接続する短絡用ピン14の位置が対向導体板13の中心から遠いほど、地板垂直方向への直線偏波の放射利得が増加する。
そこで、アンテナ装置10が配置される幾つかの環境において、必要とする地板垂直方向への直線偏波の放射利得が得られるように、複数の短絡用ピン14の位置を決定しておく。そして、実際にアンテナ装置10を使用する際には、地板垂直方向への直線偏波の放射利得が所望の放射利得になるように、複数の短絡用ピン14から、地板11と対向導体板13とを短絡する短絡用ピン14を選択する。
〔短絡用ピン14の断面積〕
図2、図3、図4に示すように、短絡用ピン14は、対向導体板13の中心から離れた位置にあるほど、軸方向に垂直な面の断面積が増加している。この理由は次の通りである。前述したように、アンテナ装置10は、並列共振により生じる電界を空間に放射する。この並列共振におけるインダクタンスは、短絡用ピン14が対向導体板13の中心からずれた位置にある場合、短絡用ピン14のインダクタンスと、対向導体板13を電流が流れる際のインダクタンスの合成である。短絡用ピン14の位置が、対向導体板13の中心から離れるほど、対向導体板13を電流が流れる際のインダクタンスが増加する。この増加分だけ、短絡用ピン14のインダクタンスを小さくし、短絡用ピン14の位置によらず、合成インダクタンスを一定にすることが好ましい。そこで、短絡用ピン14の断面積を、対向導体板13の中心から離れた位置にあるほど大きくしているのである。
〔実施形態のまとめ〕
上記の構成によれば、アンテナ装置10は、短絡用ピン14などが備えるインダクタンスと、対向導体板13と地板11との間の静電容量とにより定まる共振周波数にてLC並列共振ことにより、地板垂直偏波を放射する。地板11と対向導体板13との間は、アンテナ装置10の厚さであり、この厚さは、アンテナ装置10が送受信する電波の波長の1/10よりもずっと短い。したがって、アンテナ装置10は低背化できている。
また、アンテナ装置10は、対向導体板13の中心からの距離が相互に異なる3つの短絡用ピン14A、14B、14Cを3つ備えている。3つの短絡用ピン14は、そのままでは地板11と対向導体板13とを接続しておらず、地板11と対向導体板13を接続する短絡用ピン14を導電テープ19により選択することができる。
地板11と対向導体板13を接続する短絡用ピン14を選択することで、対向導体板13が地板11と短絡する位置を変化させることができる。対向導体板13が地板11と短絡する位置が対向導体板13の中心から遠いほど、地板垂直方向への直線偏波の放射利得が増加する。したがって、地板11と対向導体板13を接続する短絡用ピン14を選択することで、地板垂直方向への直線偏波の放射利得を調整することができる。
地板垂直方向への直線偏波の放射利得を調整できるので、2つの交差偏波すなわち地板平行方向の地板垂直偏波と地板垂直方向への直線偏波の偏波比を調整することができる。
また、本実施形態では、3つの短絡用ピン14は、対向導体板13の中心から短絡用ピン14の対向導体板13側の端までの距離が長いほど、短絡用ピン14の断面積が大きくなっている。これにより、対向導体板13と地板11を接続する短絡用ピン14が異なることにより、アンテナ装置10が放射する周波数が変動してしまうことが抑制できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
図7に示すアンテナ装置210は、第1実施形態のアンテナ装置10が備える3つの短絡用ピン14A、14B、14Cに加え、さらに2つの短絡用ピン14D、14Eを備える。アンテナ装置210の地板11側の面は図示を省略しているが、短絡用ピン14D、14Eの周囲にも、スリット16が形成されている。したがって、短絡用ピン14D、14Eも、直接的には、地板11と接続されていない。短絡用ピン14D、14Eは、それぞれ、対向導体板13の中心からの距離および断面積が、短絡用ピン14B、14Cと同じである。
このアンテナ装置210において、短絡用ピン14Dあるいは短絡用ピン14Eを地板11と接続すると、電界振動方向がY軸に平行な直線偏波(以降、Y軸平行偏波)が、対向導体板13から上方に向けて放射される。Y軸平行偏波も、地板垂直偏波と偏波面が交差する。
このアンテナ装置210は、第1実施形態のアンテナ装置10と同様、地板平行方向の地板垂直偏波と地板垂直方向への直線偏波の偏波比を調整することができる。加えて、地板垂直方向への直線偏波の偏波面を、X軸に平行な面とするかY軸に平行な面とするかも選択できる。
<第3実施形態>
短絡用ピン14が、対向導体板13と接続する位置は、対向導体板13を2等分する直線Lx、Ly上に限られない。図8に示すアンテナ装置310では、第1実施形態のアンテナ装置10が備える短絡用ピン14Aに加え、2つの短絡用ピン14F、14Gを備える。これら2つの短絡用ピン14F、14Gは、直線Lx、直線Lyから等距離にある直線上において、対向導体板13と接続する。
<第4実施形態>
第1実施形態では、導電テープ19により、短絡用ピン14と地板11とを選択的に接続していた。しかし、短絡用ピン14と地板11とを接続する部材は導電テープ19に限られない。図9に示すアンテナ装置410では、各短絡用ピン14の地板11側の端と地板11とをスイッチ20が接続している。このようにすれば、オンにするスイッチ20を選択することで、地板11と対向導体板13とを接続する短絡用ピン14を選択することができる。
また、導電テープ19、スイッチ20以外にも、種々の手法(たとえば、はんだ)により、短絡用ピン14を地板11に接続することができる。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
これまでに説明した実施形態では、対向導体板13の中心からの距離が相互に異なる複数の短絡用ピン14を備えていた。しかし、対向導体板13の中心から短絡用ピン14の対向導体板13側の端に向かう方向が相互に異なるが、対向導体板13の中心からの距離は等しい複数の短絡用ピン14のみを備えていてもよい。
たとえば、図7のアンテナ装置210において、短絡用ピン14Cと短絡用ピン14Eのみ、あるいは、短絡用ピン14Bと短絡用ピン14Dのみを備えていてもよい。この場合、短絡用ピン14の数は2つになる。短絡用ピン14の数は、複数であればよく、2つ、あるいは、3つに限られず、4つ以上でもよい。
たとえば、短絡用ピン14Cと短絡用ピン14Eのみを備えている場合、地板11と対向導体板13を接続する短絡用ピン14をいずれにするかで、地板垂直方向の直線偏波の偏波面の向きを調整することができる。偏波面の向きも偏波特性の一つである。
<変形例2>
実施形態では、スリット16は1つであり、その形状は矩形であった。しかし、スリットは複数に分割されていてもよいし、また、スリットの形状は矩形に限られない。たとえば、スリット16は、短絡用ピン14ごとに設けられていてもよい。また、スリットの形状は円形であってもよい。
<変形例3>
対向導体板13と地板11の中心が平面視において重なるように地板11と対向導体板13が配置されている必要はない。
<変形例4>
実施形態では、各短絡用ピン14は、地板11側の端は地板11に直接は接続されていないが、対向導体板13側の端は対向導体板13に接続されていた。しかし、これとは反対に、各短絡用ピン14の地板11側の端は地板11に接続しておき、対向導体板13側の端と対向導体板13とを、選択的に接続するようにしてもよい。
<変形例5>
実施形態では、いずれか1つの短絡用ピン14を地板11に接続していた。しかし、2つ以上の短絡用ピン14を、地板11に同時に接続してもよい。
<変形例6>
短絡用ピン14は、対向導体板13の中心よりも給電線15に近い位置において対向導体板13に接続してもよい。
10:アンテナ装置 11:地板 12:支持板 13:対向導体板 14:短絡用ピン 15:給電線 16:スリット 17:導体板平面 18:地板平面 19:導電テープ 20:スイッチ 210:アンテナ装置 310:アンテナ装置 410:アンテナ装置

Claims (2)

  1. 平板状の導体部材である地板(11)と、
    前記地板と所定の間隔をおいて設置された平板状の導体部材であって、給電線(15)と電気的に接続する対向導体板(13)と、
    前記対向導体板と前記地板とを電気的に接続するための複数の短絡用ピン(14)と、を備え、
    複数の前記短絡用ピンは、一端が前記対向導体板を含む平面である導体板平面(17)まで延び、他端が前記地板を含む平面である地板平面(18)まで延びており、
    複数の前記短絡用ピンのうちの1つ以上を選択して、前記対向導体板と前記地板とを接続できるようになっている、アンテナ装置であって、
    複数の前記短絡用ピンは、前記対向導体板の中心から前記短絡用ピンの前記対向導体板側の端までの距離が相互に異なっており、
    前記対向導体板の中心から前記短絡用ピンの前記対向導体板側の端までの距離が長いほど、前記短絡用ピンの断面積が大きくなっている、アンテナ装置
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
    複数の前記短絡用ピンは、前記対向導体板の中心から前記短絡用ピンの前記対向導体板側の端に向かう方向が相互に異なっている、アンテナ装置。
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