JP7842735B2 - 表示装置に使用するための光学部材及びこれを含む表示装置 - Google Patents
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Description
このため、OLEDの自発光を利用して画像を表示する表示装置は、液晶表示装置及びプラズマ表示装置等の各種表示装置に比べて、高コントラスト比、高い色再現性、広い視野角、高速応答性、及び、薄型軽量化が可能であること等の利点を有する。これらの利点に加え、フレキシブル性の点からも、次世代の表示装置として、活発に研究開発が行われている。
例えば、特許文献1には、上記マイクロキャビティ構造の導入に伴うブルーシフト現象を改善する技術として、屈折率の異なる構造を含む構造体を用い、直進光の一部を斜め方向に変換し、斜め方向に様々な波長の光を拡散させることにより、表示装置を斜めから見た際の色味(以降、「斜め方向の色味」と称す。)をニュートラルに調整する方法が提案されている。
そこで本発明は、特許文献1に記載のようにマイクロキャビティ構造を有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置の前面に用いた場合でも、光屈曲部を備えることにより斜め方向の色味をニュートラルに調整することができる光学部材であって、かつ、外光反射の抑制と輝度低下の抑制とを優れたレベルで両立することができる光学部材、及びこれを含む表示装置を提供することを課題とする。
<1>
表示装置に使用するための光学部材であって、
上記表示装置は発光部を有し、この発光部が有機エレクトロルミネッセンス発光素子又はマイクロ発光ダイオードであり、
上記光学部材は、入射した直進光のうち光量の一部を屈曲させ出射させる光屈曲部と、染料を含む光吸収部とを含み、
上記光吸収部が有する吸収波形は下記吸収波形A~Dから選ばれ、かつ、上記光吸収部は下記吸収波形B又はCを有する、表示装置に使用するための光学部材。
吸収波形A:λBMax未満の波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
吸収波形B:λBMax越えλGMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、上記2つの波長間の幅FWHMbが下記式(1)の関係を満たす吸収波形
式(1) FWHMb≧50-x/2-y/2
吸収波形C:λGMax越えλRMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、上記2つの波長間の幅FWHMcが下記式(2)の関係を満たす吸収波形
式(2) FWHMc≧60-y/2-z/2
吸収波形D:λRMaxを越える波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
上記吸収波形A~Dに係る説明において、各符号は下記の意味を示す。また、上記式(1)及び(2)において、波長の単位はいずれもnmである。。
λBMax:表示装置の青色発光が示す最大発光波長
λGMax:表示装置の緑色発光が示す最大発光波長
λRMax:表示装置の赤色発光が示す最大発光波長
x:表示装置の青色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
y:表示装置の緑色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
z:表示装置の赤色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
<2>
上記光学部材が、上記光屈曲部を形成する光屈曲フィルタと、上記光吸収部を形成する光吸収フィルタとを含む、<1>に記載の表示装置に使用するための光学部材。
<3>
上記光屈曲フィルタが、入射した直進光のうち光量の1~20%を屈曲させる、<2>に記載の表示装置に使用するための光学部材。
<4>
上記光屈曲フィルタの全光線透過率が99%以上である、<2>又は<3>に記載の表示装置に使用するための光学部材。
<5>
上記光屈曲フィルタが、領域Iと、この領域Iとは異なる屈折率を示す領域IIとを少なくとも有する、<2>~<4>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<6>
上記領域Iが酸化ジルコニウム粒子を含む、<5>に記載の表示装置に使用するための光学部材。
<7>
上記領域IIが粘着剤又は中空粒子を含む、<5>又は<6>に記載の表示装置に使用するための光学部材。
<8>
上記吸収波形B又はCを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(1)で表されるスクアリン系色素を含む、<2>~<7>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<9>
上記吸収波形Aを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(A1)で表される色素を含む、<2>~<8>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<10>
上記吸収波形Dを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(D1)で表される色素及び下記一般式(1)で表される色素のうちの少なくとも一種を含む、<2>~<9>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<11>
上記光吸収フィルタが、下記一般式(IV)で表される褪色防止剤を含む、<2>~<10>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<12>
上記光吸収フィルタが、ポリスチレン樹脂又は環状ポリオレフィン樹脂を含む、<2>~<11>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<13>
上記光吸収フィルタが上記吸収波形A~Dの全てを示す、<2>~<12>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材。
<14>
<1>~<13>のいずれか1つに記載の表示装置に使用するための光学部材と、発光部とを含み、この発光部が有機エレクトロルミネッセンス発光素子又はマイクロ発光ダイオードである、表示装置。
<15>
上記表示装置の発光部より視認側に波長変換用の量子ドットシートを含む、<14>に記載の表示装置。
<16>
上記表示装置が、外光を吸収又は散乱させるマトリクスを含み、このマトリクスが上記発光部を構成する発光素子間に配置される、<14>又は<15>に記載の表示装置。
本発明において、特段の断りがない限り、光吸収部を構成し得る成分(染料、樹脂、染料の褐色防止剤、及びこれら以外のその他の成分等)は、それぞれ、光吸収部中に1種含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。同様に、特段の断りがない限り、光屈曲部を構成し得る成分(領域I等の高屈折率領域を構成する材料、領域II等の低屈折率領域を構成する材料)は、それぞれ、光屈曲部中に1種含有されていてもよく、2種以上含有されていてもよい。
本発明において、特段の断りがない限り、二重結合については、分子内にE型及びZ型が存在する場合、そのいずれであっても、またこれらの混合物であってもよい。
本発明において、化合物(錯体を含む。)の表示については、化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、構造の一部を変化させたものを含む意味である。更に、置換又は無置換を明記していない化合物については、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の置換基を有していてもよい意味である。このことは、置換基及び連結基についても同様である。
また、本発明において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明において、組成物とは、成分濃度が一定である(各成分が均一に分散している)混合物に加えて、目的とする機能を損なわない範囲で成分濃度が変動している混合物を包含する。
本発明において、特定の波長域Xに主吸収波長帯域を有するとは、極大吸収を示す波長(すなわち、極大吸収波長)が特定の波長域Xに存在することを意味する。
したがって、この極大吸収波長が上記波長域X内にあれば、この波長を含む吸収帯域全体が上記波長域X内にあってもよく、上記波長域X外まで広がっていてもよい。また、極大吸収波長が複数存在する場合、最も大きい吸光度を示す極大吸収波長が上記波長域Xに存在していればよい。すなわち、最も大きい吸光度を示す極大吸収波長以外の極大吸収波長は、上記波長域Xの内外のいずれに存在していてもよい。
また、本発明の表示装置は、上記光学部材を含み、斜め方向の色味をニュートラルに調整することができる表示装置であって、かつ、外光反射の抑制及び輝度低下の抑制にも優れる。
本発明の表示装置に使用するための光学部材は、発光部として有機エレクトロルミネッセンス発光素子又はマイクロ発光ダイオードを有する表示装置に使用するための光学部材である。
本発明の表示装置に使用するための光学部材は、入射した直進光のうち光量の一部を屈曲させ出射させる光屈曲部と、染料を含む光吸収部とを含み、この光吸収部が有する吸収波形は後述する吸収波形A~Dから選ばれ、かつ、上記光吸収部は後述する吸収波形B又はCを有する。
本発明の表示装置に使用するための光学部材において、上記光吸収部と上記光屈曲部とは、本発明の効果が損なわれない範囲において、混在していてもよく、混在せずにそれぞれ単体で存在していてもよい。上記光吸収部と上記光屈曲部とが混在している形態としては、例えば、光吸収部中に光屈曲部に相当する中空粒子等が不連続的に混在している形態が挙げられる。
なかでも、上記光吸収部と上記光屈曲部とは混在していないことが好ましく、上記光屈曲部が光屈曲フィルタにより形成され、上記光吸収部が光吸収フィルタにより形成されていることがより好ましい。
上記の光屈曲フィルタ及び光吸収フィルタにおけるフィルタとは、光屈曲性又は光吸収性を有するフィルムを意味する。
本発明の光学部材は、光屈曲部を設けることにより、上記特許文献1に記載されるように、マイクロキャビティ構造を有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置の前面に用いた場合には斜め方向の色味をニュートラルに調整することができる。さらに、本発明の光学部材は、特定の吸収波形を示す光吸収部を円偏光板に代えて用いることにより、反射防止用途で用いられる円偏光板が光屈曲部によって効果的に機能しなくなる問題を解消し、表示装置の発光スペクトルの吸収バンドに対して特定の関係を満たす吸収波形A~Dから選ばれる吸収波形を有し、かつ、吸収波形B又はCを少なくとも含む光吸収部とすることにより、外光反射の抑制効果及び輝度低下の抑制効果を、優れたレベルで実現することができると考えられる。
本発明の光学部材における光吸収部は、この光吸収部が有する吸収波形は下記吸収波形A~Dから選ばれ、かつ、上記光吸収部は下記吸収波形B又はCを有する。
吸収波形A:λBMax未満の波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
吸収波形B:λBMax越えλGMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、上記2つの波長間の幅FWHMbが下記式(1)の関係を満たす吸収波形
式(1) FWHMb≧50-x/2-y/2
吸収波形C:λGMax越えλRMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、上記2つの波長間の幅FWHMcが下記式(2)の関係を満たす吸収波形
式(2) FWHMc≧60-y/2-z/2
吸収波形D:λRMaxを越える波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
上記吸収波形A~Dに係る説明において、各符号は下記の意味を示す。また、上記式(1)及び(2)において、波長の単位はいずれもnmである。。
λBMax:表示装置の青色発光が示す最大発光波長
λGMax:表示装置の緑色発光が示す最大発光波長
λRMax:表示装置の赤色発光が示す最大発光波長
x:表示装置の青色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
y:表示装置の緑色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
z:表示装置の赤色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
なお、図3は、上記光吸収部が示し得る吸収波形A~Dの主吸収波長帯域と、吸収波形B及びCの吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅FWHMb及びFWHMcと、本発明の表示装置の青色、緑色及び赤色発光が示す最大発光波長λBMax、λGMax及びλRMax並びに各色の最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅x、y及びzとの関係を模式的に示す図である。図3における吸収波形A~Dは、本発明で規定する吸収波形A~Dを満たす一般的な吸収波形を示すものである。
本発明の表示装置の青色、緑色及び赤色の各色の発光が示す最大発光波長λBMax、λGMax及びλRMax、並びに、本発明の表示装置の青色、緑色及び赤色の各色の発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅x、y及びzについては、発光部が有機EL発光素子又はマイクロLEDである限り、特に制限されない。
例えば、λBMaxとしては400~500nmが挙げられ、430~480nmが好ましい。λGMaxとしては500~600nmが挙げられ、500~550nmが好ましい。λRMaxとしては600~700nmが挙げられ、600~650nmが好ましい。
また、例えば、xとしては15~40nmが挙げられ、15~20nmが好ましい。
yとしては15~50nmが挙げられ、25~40nmが好ましい。zとしては15~50nmが挙げられ、15~40nmが好ましい。
上記吸収波形Bは、上記式(1)(以下、関係式(1)とも称す。)の関係を満たす。発光部以外の波長をより広い範囲で吸収し、反射率の抑制をより向上させる観点から、下記式(1a)の関係を満たすことが好ましく、下記式(1b)の関係を満たすことがより好ましく、下記式(1c)の関係を満たすことがさらに好ましい。
式(1a) FWHMb≧55-x/2-y/2
式(1b) FWHMb≧60-x/2-y/2
式(1c) FWHMb≧65-x/2-y/2
また、上記吸収波形Cは、上記式(2)(以下、関係式(2)とも称す。)の関係を満たす。上記吸収波形Cについても、上記吸収波形Bと同様に、発光部以外の波長をより広い範囲で吸収し、反射率の抑制をより向上させる観点から、下記式(2a)の関係を満たすことが好ましく、下記式(2b)の関係を満たすことがより好ましい。
式(2a) FWHMc≧63-y/2-z/2
式(2b) FWHMc≧66-y/2-z/2
上記式(1a)~(1c)、(2a)及び(2b)において、波長の単位はいずれもnmである。
上記吸収波形Bは、λBMax+20以上であって、λGMax-3以下の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であることが好ましく、λBMax+30以上であって、λGMax-6以下の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であることがより好ましい。
上記吸収波形Cは、λGMax+20以上であって、λRMax-10の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であることが好ましく、λGMax+30以上であって、λRMax-20の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であることがより好ましい。
上記吸収波形Dは、λRMax+20以上の波長域に主吸収波長帯域を有することが好ましく、λRMax+30以上の波長域に主吸収波長帯域を有することがより好ましい。
上記の吸収波形A~Dが有する主吸収波長帯域の規定における波長域の単位はいずれもnmである。例を挙げて説明すると、λBMax-20以下の波長域とは、[λBMax-20]nm以下の波長域を示す。
以下、光吸収部を構成し得る成分について詳述する。
光吸収部は、上記吸収波形A~Dを示す染料を、本発明の規定を満たすように含有することが好ましい。
上記染料としては、光吸収部において吸収波形Aを示す染料A(以下、単に「染料A」とも称す。)、光吸収部において吸収波形Bを示す染料B(以下、単に「染料B」とも称す。)、光吸収部において吸収波形Cを示す染料C(以下、単に「染料C」とも称す。)、及び、光吸収部において吸収波形Dを示す染料D(以下、単に「染料D」とも称す。)が挙げられる。
上記染料A~Dは、光吸収部が示す吸収波形に併せて光吸収部に含有させることができ、光吸収部の上記吸収波形A~Dを染料により示す場合、本発明の光学部材における光吸収部は、染料B又は染料Cを少なくとも含む。
なお、上記光吸収部中に含有され得る上記の染料Aは、1種でもよく、2種以上であってもよい。上記光吸収部中に含有され得る上記の染料B~Dについても、染料Aと同様に、各々独立に、1種でもよく、2種以上であってもよい。
上記光吸収部は、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記染料A~D以外の染料を含有することもできる。すなわち、上記光吸収部は、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記吸収波形A~D以外の吸収波形を示すこともできる。このような例としては、上記吸収波形Bと、λGMax越えλRMax未満の波長域に吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在するものの上記式(2)の関係を満たさない吸収波形(すなわち、吸収ピークの幅が吸収波形Cの規定よりも狭い吸収波形c)とを示す光吸収部、及び、上記吸収波形Cと、λBMax越えλGMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在するものの上記式(1)の関係を満たさない吸収波形(すなわち、吸収ピークの幅が吸収波形Bの規定よりも狭い吸収波形b)とを示す光吸収部が挙げられる。これらの例においては、上記吸収波形b又はcは吸収ピークが先鋭すぎるため、単独では外光反射の抑制効果が得られないものの、上記吸収波形Bとc、又は、上記吸収波形bとCを組合わせて示す光吸収部である場合には、外光反射の抑制効果と輝度低下の抑制効果とを優れたレベルで実現することができる。
すなわち、上記光吸収部は、吸収波形A~Dのうち、吸収波形B又はCを少なくとも含む、少なくとも2種の吸収波形を示すことが好ましく、吸収波形B又はCを少なくとも含む、少なくとも3種の吸収波形を示すことがより好ましく、吸収波形A~Dの全てを示すことがさらに好ましい。
関係式(I) Ab(450)/Ab(430)<1.0
関係式(II) Ab(450)/Ab(500)<1.0
関係式(III) Ab(540)/Ab(500)<1.0
関係式(IV) Ab(540)/Ab(600)<1.0
関係式(V) Ab(630)/Ab(600)≦0.5
関係式(VI) Ab(630)/Ab(700)<1.0
なお、上記関係式(I)~(VI)に記載する吸光度比は、後述の実施例において、光吸収フィルタの吸収波形の項に記載の条件により、光吸収部又は基材つき光吸収部の状態で測定される、波長λnmにおける吸光度Ab(λ)の値を用いて、算出される値である。
関係式(I)~(VI)の好ましい形態については、国際公開第2021/014973号の段落[0016]~[0017]の記載を好ましく適用することができる。この際、波長選択吸収フィルタについては光吸収部、OLED表示装置の画像本来の色味については表示装置の本来の色味と読み替える。
染料Aは、光吸収部中で上記吸収波形Aを示すものであれば特に制限されず、各種染料を用いることができる。
(置換基群A)
ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基(塩の形でもよい)、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(-NH2の他、-NRa 2で表される置換アミノ基を含む。Raは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を示す。ただし、少なくとも1つのRaは、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基である。)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、スルホンアミド基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基(塩の形でもよい)、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基及びシリル基、並びに、これらの少なくとも2つが連結した一価の基。
置換アルキル基の総炭素数とは、置換アルキル基が有し得る置換基を含めた、置換アルキル基全体の炭素数を意味する。以下、その他の基においても同様の意味で使用する。
上記置換基群Aの中でも、置換アリール基が有し得る置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、アミノ基(好ましくは、-NRa 2で表される置換アミノ基。Raは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を示す。ただし、少なくとも1つのRaは、アルキル基である。炭素数は1~4が好ましい。)、アルキル基(好ましくは、炭素数1~4のアルキル基;例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル及びイソプロピル)、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1~4のアルコキシ基;例えば、メトキシ、エトキシ、ノルマルプロポキシ及びイソプロポキシ)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2~5のアルコキシカルボニル基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ノルマルプロポキシカルボニル及びイソプロポキシカルボニル)及びスルホニルオキシ基、並びに、これらの少なくとも2つが連結した一価の基が挙げられる。
例えば、4-クロロフェニル基、2,5-ジクロロフェニル基、ヒドロキシフェニル基、4-カルボキシフェニル基、3,5-ジカルボキシフェニル基、4-メタンスルホンアミドフェニル基、4-メチルフェニル基、4-メトキシフェニル基、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル基、N,N-ジメチルアミノフェニル基、4-(N-カルボキシメチル-N-エチルアミノ)フェニル基、4-エトキシカルボニルフェニル基及び4-メタンスルホニルオキシフェニル基が挙げられる。
上記置換基群Aの中でも、R3、R5及びR6は、アルキル基又はアリール基が好ましい。すなわち、R3、R5及びR6としては、各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましい。
また、上記置換基群Aの中では、R4は、アルキル基又はアリール基が好ましい。すなわち、R4としては、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましい。
上記R3、R5及びR6における置換アルキル基が有し得る置換基の好ましい例としては、アリール基(好ましくはフェニル基)、カルボキシ基及びヒドロキシ基が挙げられる。
上記R3、R5及びR6として採りうる置換アルキル基の総炭素数は1~8が好ましい。例えば、ベンジル基、カルボキシメチル基及びヒドロキシメチル基が挙げられる。
上記R3、R5及びR6における置換アリール基が有し得る置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、並びに、アルキル基(好ましくは、炭素数1~4のアルキル基;例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル及びイソプロピル)が挙げられる。
なお、R3、R5及びR6がいずれもアリール基である場合、アリール基は同一でも異なっていてもよい。
上記R4における置換アルキル基が有し得る置換基の好ましい例としては、アリール基(好ましくはフェニル基)、ヘテロ環基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルキル基(好ましくは、炭素数1~4のアルキル基;例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル及びイソプロピル)、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1~4のアルコキシ基;例えば、メトキシ、エトキシ、ノルマルプロポキシ及びイソプロポキシ)、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2~5のアルコキシカルボニル基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ノルマルプロポキシカルボニル及びイソプロポキシカルボニル)、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1~4のアルキルアミノ基;例えば、ジメチルアミノ基)、アルキルカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数1~4のアルキルカルボニルアミノ基;例えば、メチルカルボニルアミノ基)、シアノ基及びアシル基、並びに、これらの少なくとも2つが連結した一価の基が挙げられる。
例えば、ベンジル基、カルボキシベンジル基、ヒドロキシベンジル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、2-シアノエチル基、2-プロピオニルアミノエチル基、ジメチルアミノメチル基、メチルカルボニルアミノプロピル基、ジ(メトキシカルボニルメチル)アミノプロピル基及びフェナシル基が挙げられる。
上記R4における置換アリール基が有し得る置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、アミノ基、アルキル基(好ましくは、炭素数1~4のアルキル基;例えば、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピル)、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1~4のアルコキシ基;例えば、メトキシ、エトキシ、ノルマルプロポキシ、イソプロポキシ)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2~5のアルコキシカルボニル基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ノルマルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル)及びスルホニルオキシ基、並びに、これらの少なくとも2つが連結した一価の基等が挙げられる。
上記R4における置換アリール基が有し得るアミノ基(-NRa 2)は、Raとして、上記R4における置換アルキル基と同様の基を挙げることができる。
上記置換アミノ基としては、アミノ基の水素原子の1つ又は2つがアルキル基で置換されたアルキルアミノ基が好ましい。
アルキルアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基及びピロリジノ基が挙げられる。アルキルアミノ基の炭素数は1~8が好ましく、1~4がより好ましい。
R5とR6が互いに結合して形成される6員環は、ベンゼン環が好ましい。
R1及びR2が各々独立にアリール基を表す場合、R3、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基であって、かつ、R3及びR6の少なくとも一方は水素原子であることが好ましい。中でも、耐熱性及び耐光性の観点から、R3が水素原子を表し、R5及びR6が各々独立にアルキル基又はアリール基を表す場合がより好ましく、R3が水素原子を表し、R5及びR6が各々独立にアルキル基を表す場合が更に好ましく、R3が水素原子を表し、R5及びR6が各々独立にアルキル基を表し、かつ、R5及びR6が互いに結合して環を形成してピロール環に縮合し、ピロール環と共にインドール環を形成している場合が特に好ましい。即ち、上記一般式(A1)で表される色素は、下記一般式(A2)で表される色素であることが特に好ましい。
R15として採り得るアルキル基及びアリール基は、R3、R5及びR6として採り得るアルキル基及びアリール基とそれぞれ同義であり、好ましい態様もそれぞれ同様である。
R15として採り得るハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
R15として採り得るアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチロイル基が挙げられる。
R15として採り得るアルコキシカルボニル基としては、炭素数2~5のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ノルマルプロポキシカルボニル及びイソプロポキシカルボニルが挙げられる。
下記具体例において、Meはメチル基を示す。
染料Bは、光吸収部中で上記吸収波形Bを示すものであれば特に制限されず、各種染料を用いることができる。
また、染料Cは、光吸収部中で上記吸収波形Cを示すものであれば特に制限されず、各種染料を用いることができる。
染料Cの具体例としては、例えば、テトラアザポルフィリン(tetraaza porphyrin、TAP)系、スクアリン系及びシアニン(cyanine、CY)系の各色素(染料)が挙げられる。
すなわち、上記光吸収部は、上記の外光反射の抑制及び輝度低下の抑制をより優れたレベルで両立させる観点から、染料B及び染料Cの少なくとも一方がスクアリン系色素(好ましくは、下記一般式(1)で表されるスクアリン系色素)であることが好ましく、染料B及び染料Cの両方がスクアリン系色素(好ましくは、下記一般式(1)で表されるスクアリン系色素)であることがより好ましい。
本発明において、下記各一般式で表される色素において、カチオンは非局在化して存在しており、複数の互変異性体構造が存在する。そのため、本発明において、ある色素の少なくとも1つの互変異性体構造が各一般式に当てはまる場合、ある色素は各一般式で表される色素とする。したがって、特定の一般式で表される色素とは、その少なくとも1つの互変異性体構造を特定の一般式で表すことができる色素ということもできる。本発明において、一般式で表される色素は、その互変異性体構造の少なくとも1つがこの一般式に当てはまる限り、どのような互変異性体構造をとるものでもよい。
A、B及びGは、それぞれ、置換基Xを有していてもよく、置換基Xを有する場合には、隣接する置換基が互いに結合してさらに環構造を形成してもよい。また、置換基Xは複数個存在してもよい。
置換基Xとしては、例えば、以下の基が挙げられる。
アルキル基(炭素数は、1~20が好ましく、1~15がより好ましく、1~8がさらに好ましい。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等。)、
アルケニル基(炭素数は、2~20が好ましく、2~12がより好ましく、2~8がさらに好ましい。例えば、ビニル、アリル等。)、
アルキニル基(炭素数は、2~40が好ましく、2~30がより好ましく、2~25が特に好ましい。例えば、エチニル、プロパルギル等。)、
アリール基(炭素数は、6~30が好ましく、6~20がより好ましく、6~12がさらに好ましい。例えば、フェニル、ナフチル等。)、
ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基及び脂肪族ヘテロ環基を含む。単環又は縮合環からなる基を含み、単環、又は環数が2~8個の縮合環からなる基が好ましく、単環又は環数が2~4個の縮合環からなる基がより好ましい。環を構成するヘテロ原子の数は1~3が好ましく、環を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子等が挙げられ、5員環又は6員環からなる基が好ましい。ヘテロアリール基の環を構成する炭素原子の数は3~30が好ましく、3~18がより好ましく、3~12がさらに好ましい。例えば、フリル、チエニル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジル、トリアジル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリル、フタラジル、ピロリジル、イミダゾリジル、モルホリル、オキサゾリジル等。)、
アラルキル基(アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。アラルキル基の炭素数は、7~40が好ましく、7~30がより好ましく、7~25がさらに好ましい。)、
フェロセニル基、
-OR10(例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ等)、シクロアルコキシ基(シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(フェノキシ、ナフチルオキシ等)、ヘテロアリールオキシ基(芳香族ヘテロ環オキシ基)が挙げられる。)、
-C(=O)R11(アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、オクチルカルボニル、2-エチルヘキシルカルボニル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、ピリジルカルボニル等のアシル基が挙げられる。)、
-C(=O)OR12(例えば、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基(メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等)が挙げられる。)、
-OC(=O)R13(アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ等のアシルオキシ基が挙げられる。)、
-NR14R15(アミノ(-NH2)、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ブチルアミノ、ジブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2-エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、ナフチルアミノ、2-ピリジルアミノ等のアミノ基が挙げられる。)、
-NHCOR16(メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、ジメチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、2-エチルヘキシルカルボニルアミノ、オクチルカルボニルアミノ、ドデシルカルボニルアミノ、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ等のアミド基が挙げられる。)、
-CONR17R18(アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、ペンチルアミノカルボニル、シクロヘキシルアミノカルボニル、オクチルアミノカルボニル、2-エチルヘキシルアミノカルボニル、ドデシルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、ナフチルアミノカルボニル、2-ピリジルアミノカルボニル等のカルバモイル基が挙げられる。)、
-NHCONR19R20(メチルウレイド、エチルウレイド、ペンチルウレイド、シクロヘキシルウレイド、オクチルウレイド、ドデシルウレイド、フェニルウレイド、ナフチルウレイド、2-ピリジルアミノウレイド等のウレイド基が挙げられる。)、
-NHCOOR21、
-SR22(例えば、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)、シクロアルキルチオ基(シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等)、アリールチオ基(フェニルチオ、ナフチルチオ等)、ヘテロアリールチオ基(芳香族ヘテロ環チオ基)が挙げられる。)、
-SO2R23(例えば、アルキルスルホニル基(メチルスルホニル、エチルスルホニル、ブチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、2-エチルヘキシルスルホニル等)、アリールスルホニル(フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル、2-ピリジルスルホニル等)が挙げられる。)、
-OSO2R24(メタンスルホニルオキシ等のアルキルスルホニルオキシ基が挙げられる。)、
-NHSO2R25(メチルスルホニルアミノ、オクチルスルホニルアミノ、2-エチルヘキシルスルホニルアミノ、トリフルオロメチルスルホニルアミノ等のスルホニルアミド基が挙げられる。)、
-SO2NR26R27(アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル、ブチルアミノスルホニル、シクロヘキシルアミノスルホニル、オクチルアミノスルホニル、フェニルアミノスルホニル、2-ピリジルアミノスルホニル等のスルファモイル基が挙げられる。)、
-P(=O)(OR28)2(ジメトキシホスホリル、ジフェニルホスホリル等のホスホリル基が挙げられる。)、
ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、
シアノ基、
ニトロ基。
また、置換基Xは、上記フェロセニル基の他に、後述の電子移動型褪色防止剤部を有することも好ましい。
上記置換基Xとして採りうるアルキル基、アルケニル基及びアルキニル基は、それぞれ、直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、直鎖又は分岐が好ましい。
なお、-COOR12のR12が水素原子である場合(すなわち、カルボキシ基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、カルボネート基)、塩の状態であってもよい。また、-SO3R24のR24が水素原子である場合(すなわち、スルホ基)は、水素原子が解離してもよく(すなわち、スルホネート基)、塩の状態であってもよい。
また、隣接する置換基Xが互いに結合してさらに環構造を形成する場合、2つの置換基Xがホウ素原子等のヘテロ原子を間に介して環を形成してもよい。このホウ素原子は、さらに置換基で置換されていてもよく、アルキル基及びアリール基等の置換基が挙げられる。2つの置換基Xが結合して形成される環の例としては、例えば、2つの-NR14R15が結合して形成される環、2つの-NR14R15がホウ素原子を間に介して結合して形成される環が挙げられる。形成される環の大きさは特に制限されないが、5員環又は6員環であることが好ましい。また、形成される環の数は特に限定されず、1個であってもよく、2個以上であってもよい。
なお、本発明においては、一般式(2M)中のLが単結合である場合、A、B又はGに直接結合するシクロペンタジエニル環(一般式(2M)中のR1mを有する環)は、A、B又はGと共役する共役構造に含めない。
Rとして採りうる置換基は、特に制限されず、上記置換基Xと同義である。
Lとして、アルキレン基中に、-CO-、-CS-、-NR-(Rは上述の通り。)、-O-、-S-、-SO2-及び-N=CH-のうちの少なくとも1つを含む連結基を採る場合、-CO-等の基は、アルキレン基中のいずれの位置に組み込まれてもよく、また組み込まれる数も特に制限されない。
Lとして採りうる複素環基としては、特に制限されず、例えば、上記Aとして採りうる複素環基として例示した各基から更に水素原子を1つ除去した基が挙げられる。
このアルキル基は、置換基としてハロゲン原子を有していてもよい。ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチル等が挙げられる。
また、R1m等として採りうるアルキル基は、炭素鎖を形成する少なくとも1つのメチレン基が-O-又は-CO-で置換されていてもよい。メチレン基が-O-で置換されたアルキル基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、2-メトキシエトキシ、クロロメチルオキシ、ジクロロメチルオキシ、トリクロロメチルオキシ、ブロモメチルオキシ、ジブロモメチルオキシ、トリブロモメチルオキシ、フルオロメチルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、トリフルオロメチルオキシ、2,2,2-トリフルオロエチルオキシ、パーフルオロエチルオキシ、パーフルオロプロピルオキシ、パーフルオロブチルオキシの端部メチレン基が置換されたアルキル基、更には、2-メトキシエチル等の炭素鎖の内部メチレン基が置換されたアルキル基等が挙げられる。メチレン基が-CO-で置換されたアルキル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、モノクロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、プロパン-2-オン-1-イル、ブタン-2-オン-1-イル等が挙げられる。
R1及びR2として採りうる置換基としては、特に制限はないが、例えば、上記置換基Xとして採りうる置換基を挙げられる。
中でも、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はヘテロアリール基が好ましく、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。
このとき形成される環としてはヘテロ環又はヘテロアリール環が好ましく、形成される環の大きさは特に制限されないが、5員環又は6員環であることが好ましい。また、形成される環の数は特に限定されず、1個であってもよく、2個以上であってもよい。2個以上の環が形成される形態としては、例えば、R1とB2が有する置換基、及び、R2とB3が有する置換基とがそれぞれ結合して2個の環を形成する形態が挙げられる。
B1~B4として採りうる炭素原子は、水素原子又は置換基を有する。B1~B4として採りうる炭素原子のうち、置換基を有する炭素原子の数は、特に制限されないが、0、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。特に、B1及びB4が炭素原子であって、少なくとも一方が置換基を有することが好ましい。
B1~B4として採りうる炭素原子が有する置換基としては、特に制限されず、上記置換基Xが挙げられる。中でも、好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アシル基、アミド基、スルホニルアミド基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基であり、より好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アシル基、アミド基、スルホニルアミド基、カルバモイル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基である。
B1~B4として採り得る炭素原子が有する置換基は、さらに置換基を有していてもよい。このさらに有していてもよい置換基としては、上記置換基Xが挙げられる。
B2及びB3として採りうる炭素原子が有する置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子がさらに好ましく、いずれか一方の置換基が電子吸引性基(例えば、アルコキシカルボニル基、アシル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子)であることが特に好ましい。
一般式(3)において、B1~B4は、各々独立に、炭素原子又は窒素原子を示し、上記一般式(2)におけるB1~B4と同義であり、好ましい範囲も同じである。
ただし、R3として採りうる置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基、スルホニルアミド基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、アリール基又はアミノ基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。
R4として採りうる置換基としては、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルバモイル基、アミノ基又はシアノ基が好ましく、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基又はアリール基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。
一般式(4)において、B1~B4は、各々独立に、炭素原子又は窒素原子を示し、上記一般式(2)におけるB1~B4と同義であり、好ましい範囲も同じである。
ただし、R5として採りうる置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、シアノ基、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、スルホニルアミド基、ウレイド基又はカルバモイル基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アミド基又はアミノ基がより好ましく、アルキル基がさらに好ましい。
R5として採りうるアルキル基は、一般式(3)におけるR3として採りうるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同じである。
R6として採りうるアルキル基は、一般式(3)におけるR4として採りうるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同じである。
R6として採りうるアリール基は、炭素数6~12のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。このアリール基は置換基を有していてもよく、このような置換としては、以下の置換基群Aに含まれる基が挙げられ、特に、炭素数1~10のアルキル基、スルホニル基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基等が好ましい。これらの置換基は、さらに置換基を有していてもよい。具体的に、置換基はアルキルスルホニルアミノ基が好ましい。
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アミノオキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、スルホニルアミノ基(アルキル若しくはアリールスルホニルアミノ基を含む)、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル若しくはアリールスルフィニル基、スルホニル基(アルキル若しくはアリールスルホニル基を含む)、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等。
一般式(5)において、B1~B4は、各々独立に、炭素原子又は窒素原子を示し、上記一般式(2)におけるB1~B4と同義であり、好ましい範囲も同じである。
ただし、R7として採りうる置換基の、好ましい基、より好ましい基及びさらに好ましい基は、一般式(4)におけるR5として採りうる置換基と同じである。R5として採りうるアルキル基は、上記R3として採りうるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同じである。
下記具体例において、Meはメチル、Etはエチル、Buはブチル、Phはフェニルをそれぞれ示す。
一般式(6)中、A2は、一般式(1)中のAと同様である。中でも、含窒素5員環である複素環基が好ましい。
一般式(8)において、R5及びR6は、各々独立に、水素原子又は置換基を示し、上記一般式(4)におけるR5及びR6と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(9)において、R7及びR8は、各々独立に、水素原子又は置換基を示し、上記一般式(5)におけるR7及びR8と同義であり、好ましい範囲も同じである。
下記具体例において、Meはメチル、Etはエチル、i-Prはi-プロピル、t-Buはt-ブチル、Phはフェニルをそれぞれ示す。下記構造において*は各一般式中の炭素四員環との結合部を示す。
上記一般式(1)で表されるスクアリン系色素は、連結基を介して、共有結合により消光剤部が色素に連結されてなる、消光剤内蔵型色素であってもよい。上記消光剤内蔵型色素も、染料B及びCの少なくとも一方の色素として好ましく用いることができる。すなわち、上記消光剤内蔵型色素は、主吸収波長帯域を有する波長に応じて、染料B又は染料Cとして計上する。
上記消光剤部としては、例えば、上述の置換基Xにおけるフェロセニル基が挙げられる。また、国際公開第2019/066043号の段落[0199]~[0212]および段落[0234]~[0310]に記載の消光剤化合物における消光剤部を挙げることができる。
下記具体例において、Meはメチル、Etはエチル、Buはブチルをそれぞれ示す。
染料Dは、光吸収部中で上記吸収波形Dを示すものであれば特に制限されず、各種染料を用いることができる。
染料Dの具体例としては、例えば、ポルフィリン系、スクアリン系、シアニン(cyanine、CY)系の各色素(染料)が挙げられる。
アルキル基の炭素数は、1~40が好ましい。下限は、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルキル基の炭素数は、3~40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルキル基の分岐数は、例えば、2~10が好ましく、2~8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
アリール基の炭素数は、6~30が好ましく、6~20がより好ましく、6~12が更に好ましい。なかでも、フェニル基が好ましい。
ヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2~8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2~4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1~3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は3~30が好ましく、3~18がより好ましく、3~12がより好ましく、3~5が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基の具体例としては、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、トリアジル基、キノリル基、キノキサリル基、イソキノリル基、インドレニル基、フリル基、チエニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ナフトチアゾリル基、m-カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。
ヘテロアリール基としては、上記R1AおよびR2Aにおけるヘテロアリール基の記載を好ましく適用することができる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基などが挙げられる。
アルキル基としては、上記R1AおよびR2Aにおけるアルキル基の記載を好ましく適用することができる。
アルケニル基の炭素数は、2~40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルケニル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルケニル基の炭素数は、3~40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルケニル基の分岐数は、2~10が好ましく、2~8がより好ましい。分岐数が上記範囲であれば、溶剤溶解性が良好である。
アリール基の炭素数は、6~30が好ましく、6~20がより好ましく、6~12が更に好ましい。
酸素原子を含む炭化水素基としては、-L-Rx1で表される基が挙げられる。
Lは、-O-、-CO-、-COO-、-OCO-、-(ORx2)m-または-(Rx2O)m-を表す。Rx1は、アルキル基、アルケニル基またはアリール基を表す。Rx2は、アルキレン基またはアリーレン基を表す。mは2以上の整数を表し、m個のRx2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
Lは、-O-、-COO-または-OCO-が好ましく、-O-がより好ましい。
Rx1が表すアルキル基、アルケニル基、アリール基は上述したものと同義であり、好ましい範囲も同様である。Rx1は、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。Rx2が表すアルキレン基の炭素数は、1~20が好ましく、1~10がより好ましく、1~5が更に好ましい。アルキレン基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましい。
Rx2が表すアリーレン基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましい。
mは2以上の整数を表し、2~20が好ましく、2~10がより好ましい。
酸素原子を含む炭化水素基は、-O-Rx1で表される基が好ましい。Rx1は、アルキル基またはアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましく、分岐のアルキル基が特に好ましい。すなわち、R1A及びR2Aが表す置換基は、アルコキシ基であることが好ましい。R1A及びR2Aが、アルコキシ基であることにより、溶剤溶解性、耐光性、可視透過性に優れた近赤外線吸収物質として、本発明における染料Dとして好適に使用することができる。
アルコキシ基の炭素数は、1~40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が一層好ましく、10以上が特に好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。アルコキシ基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、分岐が特に好ましい。分岐のアルコキシ基の炭素数は、3~40が好ましい。下限は、例えば、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が一層好ましい。上限は、35以下がより好ましく、30以下が更に好ましい。分岐のアルコキシ基の分岐数は、2~10が好ましく、2~8がより好ましい。
置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含む)、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、シリル基などが挙げられる。
Hammettのσp値(シグマパラ値)が正の置換基は、電子吸引性基として作用する。
本発明においては、Hammettのσp値が0.2以上の置換基を電子吸引性基として例示することができる。σp値として好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.3以上であり、特に好ましくは0.35以上である。上限は特に制限はないが、好ましくは0.80である。
電子吸引性基の具体例としては、シアノ基(0.66)、カルボキシル基(-COOH:0.45)、アルコキシカルボニル基(-COOMe:0.45)、アリールオキシカルボニル基(-COOPh:0.44)、カルバモイル基(-CONH2:0.36)、アルキルカルボニル基(-COMe:0.50)、アリールカルボニル基(-COPh:0.43)、アルキルスルホニル基(-SO2Me:0.72)、アリールスルホニル基(-SO2Ph:0.68)などが挙げられる。特に好ましくは、シアノ基である。ここで、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。
Hammettのσp値については、例えば、特開2009-263614号公報の段落[0024]~[0025]を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
ヘテロアリール基は、単環または縮合環が好ましく、単環または縮合数が2~8の縮合環が好ましく、単環または縮合数が2~4の縮合環がより好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1~3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は3~30が好ましく、3~18がより好ましく、3~12がさらに好ましく、3~5が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基の具体例は、R1A及びR2Aで説明したものが挙げられ、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジル基、キノリル基、キノキサリル基、イソキノリル基、インドレニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基が好ましい。
ヘテロアリール基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含む)、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、スルホニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、シリル基などが挙げられる。ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、塩素原子が特に好ましい。
アルキル基の炭素数は、1~40が好ましく、1~30がより好ましく、1~25が特に好ましい。アルキル基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アルコキシ基の炭素数は、1~40が好ましく、1~30がより好ましく、1~25が特に好ましい。アルコキシ基は直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
R3AとR4A、R5AとR6Aが互いに結合して環を形成する場合は、5~7員環(好ましくは5または6員環)を形成することが好ましい。形成される環としてはメロシアニン色素で酸性核として用いられるものが好ましい。具体例としては例えば以下のものが挙げられる。
(a)1,3-ジカルボニル環:例えば1,3-インダンジオン、1,3-シクロヘキサンジオン、5,5-ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン、1,3-ジオキサン-4,6-ジオンなど。
(b)ピラゾリノン環:例えば1-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、3-メチル-1-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、1-(2-ベンゾチアゾイル)-3-メチル-2-ピラゾリン-5-オンなど。
(c)イソオキサゾリノン環:例えば3-フェニル-2-イソオキサゾリン-5-オン、3-メチル-2-イソオキサゾリン-5-オンなど。
(d)オキシインドール環:例えば1-アルキル-2,3-ジヒドロ-2-オキシインドールなど。
(e)2,4,6-トリケトヘキサヒドロピリミジン環:例えばバルビツル酸または2-チオバルビツル酸およびその誘導体など。誘導体としては例えば1-メチル、1-エチル等の1-アルキル体、1,3-ジメチル、1,3-ジエチル、1,3-ジブチル等の1,3-ジアルキル体、1,3-ジフェニル、1,3-ジ(p-クロロフェニル)、1,3-ジ(p-エトキシカルボニルフェニル)等の1,3-ジアリール体、1-エチル-3-フェニル等の1-アルキル-1-アリール体、1,3-ジ(2-ピリジル)等の1,3位ジヘテロ環置換体等が挙げられる。
(f)2-チオ-2,4-チアゾリジンジオン環:例えばローダニンおよびその誘導体など。誘導体としては例えば3-メチルローダニン、3-エチルローダニン、3-アリルローダニン等の3-アルキルローダニン、3-フェニルローダニン等の3-アリールローダニン、3-(2-ピリジル)ローダニン等の3位ヘテロ環置換ローダニン等が挙げられる。
(g)2-チオ-2,4-オキサゾリジンジオン(2-チオ-2,4-(3H,5H)-オキサゾールジオン環:例えば3-エチル-2-チオ-2,4-オキサゾリジンジオンなど。
(h)チアナフテノン環:例えば3(2H)-チアナフテノン-1,1-ジオキサイドなど。
(i)2-チオ-2,5-チアゾリジンジオン環:例えば3-エチル-2-チオ-2,5-チアゾリジンジオンなど。
(j)2,4-チアゾリジンジオン環:例えば2,4-チアゾリジンジオン、3-エチル-2,4-チアゾリジンジオン、3-フェニル-2,4-チアゾリジンジオンなど。
(k)チアゾリン-4-オン環:例えば4-チアゾリノン、2-エチル-4-チアゾリノンなど。
(l)4-チアゾリジノン環:例えば2-エチルメルカプト-5-チアゾリン-4-オン、2-アルキルフェニルアミノ-5-チアゾリン-4-オンなど。
(m)2,4-イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)環:例えば2,4-イミダゾリジンジオン、3-エチル-2,4-イミダゾリジンジオンなど。
(n)2-チオ-2,4-イミダゾリジンジオン(2-チオヒダントイン)環:例えば2-チオ-2,4-イミダゾリジンジオン、3-エチル-2-チオ-2,4-イミダゾリジンジオンなど。
(o)イミダゾリン-5-オン環:例えば2-プロピルメルカプト-2-イミダゾリン-5-オンなど。
(p)3,5-ピラゾリジンジオン環:例えば1,2-ジフェニル-3,5-ピラゾリジンジオン、1,2-ジメチル-3,5-ピラゾリジンジオンなど。
(q)ベンゾチオフェン-3-オン環:例えばベンゾチオフェン-3-オン、オキソベンゾチオフェンー3-オン、ジオキソベンゾチオフェンー3-オンなど。
(r)インダノン環:例えば1-インダノン、3-フェニル-1-インダノン、3-メチル-1-インダノン、3,3-ジフェニル-1-インダノン、3,3-ジメチル-1-インダノンなど。
R21およびR22は、それぞれ独立に、置換基を表し、R21とR22は互いに結合して環を形成していてもよい。
R21およびR22が表す置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロアリール基および、下記式(2-4)で示す基が好ましく、ハロゲン原子、アリール基またはヘテロアリール基がより好ましく、アリール基が更に好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
アルキル基の炭素数は、1~40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましい。上限は、例えば、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アルコキシ基の炭素数は、1~40が好ましい。下限は、例えば、3以上がより好ましい。上限は、例えば、30以下がより好ましく、25以下が更に好ましい。アルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐が好ましく、直鎖が特に好ましい。
アリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましい。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよく、単環が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1~3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は3~30が好ましく、3~18がより好ましく、3~12がさらに好ましく、3~5が特に好ましい。ヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基の具体例としては、R1A及びR2Aで説明したものが挙げられる。
一般式(D2)中、R3a~R6a、X1a、X2a、R21a及びR22aは、それぞれ、上述したR3A~R6A、X1、X2、R21及びR22と、同義であり、好ましい範囲も同様である。
R1aおよびR2aにおける置換基は、R1A及びR2Aにおけるアルキル基、アリール基及びヘテロアリール基が有していてもよい置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
R3b~R6b、R21bおよびR22bは、それぞれ、上述したR3A~R6A、R21及びR22と、同義であり、好ましい範囲も同様である。
すなわち、R3b及びR6bは電子吸引性基であることが好ましく、シアノ基がより好ましい。
R21b及びR22bは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基が好ましく、ハロゲン原子、アリール基またはアリール基がより好ましく、アリール基が更に好ましい。
なお、以下の構造式中、i-C10H21などの「i」は、分岐していることを示す。
また、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
R1、R2、R41及びR42は、中でも、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はヘテロアリール基が好ましく、アルキル基、アリール基又はヘテロアリール基がより好ましく、アルキル基又はアリール基がさらに好ましい。
R1、R2、R41及びR42はさらに置換基を有していてもよい。さらに有していてもよい置換基としては、上記置換基Xが挙げられる。
B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7およびB8として採り得る炭素原子が有する置換基は、さらに置換基を有していてもよい。このさらに有していてもよい置換基としては、上記置換基Xが挙げられる。
上記において、形成される環としてはヘテロ環又はヘテロアリール環が好ましく、形成される環の大きさは特に制限されないが、5員環又は6員環であることが好ましい。また、形成される環の数は特に限定されず、1個であってもよく、2個以上であってもよい。2個以上の環が形成される形態としては、例えば、R1とB2が有する置換基、及び、R2とB3が有する置換基とがそれぞれ結合して2個の環を形成する形態が挙げられる。
また、光吸収部中における上記染料A~Dの含有量の合計は、輝度低下の抑制の観点から、通常は50質量%以下であり、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。
光吸収部中における染料Aの含有量は、0.01~45質量%が好ましく、1~30質量%がより好ましく、5~30質量%がさらに好ましい。光吸収部中における染料Bの含有量は、0.01~45質量%が好ましく、0.1~30質量%がより好ましく、0.1~20質量%がさらに好ましい。光吸収部中における染料Cの含有量は、0.01~30質量%が好ましく、0.1~25質量%がより好ましい。光吸収部中における染料Dの含有量は、0.05~50質量%が好ましく、0.2~40質量%がより好ましく、0.2~20質量%がさらに好ましい。
上記光吸収部が4種の染料A~Dを全て含有する場合、光吸収部中における各染料A~Dの含有割合は、質量比で、染料A:染料B:染料C:染料D=1:0.05~10:0.05~5:0.1~10が好ましく、1:0.1~5:0.1~3:0.2~5がより好ましい。
上記光吸収部は樹脂(以下、「マトリックス樹脂」とも称す。)を含有することが好ましい。上記樹脂は、上記染料を分散(好ましくは溶解)することができ、外光反射の抑制効果と輝度低下の抑制効果とを優れたレベルで両立できる限り、特に限定されるものではない。また、上記染料に加えて後記染料の褪色防止剤を含有する場合には、この褪色防止剤を分散(好ましくは溶解)することができ、褪色防止剤による染料の耐光性低下を抑制できることが好ましい。また、表示装置の画像本来の色味を優れたレベルで保持することができることが、好ましい。
ここで、低極性とは、下記関係式Iで定義されるfd値が0.50以上であることが好ましい。
関係式I:fd=δd/(δd+δp+δh)
関係式Iにおいて、δd、δp及びδhは、それぞれ、Hoy法により算出される溶解度パラメータδtに対する、London分散力に対応する項、双極子間力に対応する項、及び、水素結合力に対応する項を示す。具体的な算出方法については、後述の通りである。すなわち、fdはδdとδpとδhの和に対するδdの比率を示す。
fd値を0.50以上とすることにより、好適な吸収波形BおよびCが得られやすくなる。
また、光吸収部がマトリックス樹脂を2種以上含む場合、fd値は、下記のようにして算出する。
fd=Σ(wi・fdi)
ここで、wiはi番目のマトリックス樹脂の質量分率、fdiはi番目のマトリックス樹脂のfd値を示す。
London分散力に対応する項δdは、文献“Properties of Polymers 3rd,ELSEVIER,(1990)”の214~220頁の「2)Method of Hoy (1985,1989)」欄に記載のAmorphous Polymersについて求められるδdをいうものとし、上記文献の上記の欄の記載に従って算出される。
双極子間力に対応する項δpは、文献“Properties of Polymers 3rd,ELSEVIER,(1990)”の214~220頁の「2)Method of Hoy(1985,1989)」欄に記載のAmorphous Polymersについて求められるδpをいうものとし、上記文献の上記の欄の記載に従って算出される。
水素結合力に対応する項δhは、文献“Properties of Polymers 3rd,ELSEVIER,(1990)”の214~220頁の「2)Method of Hoy(1985,1989)」欄に記載のAmorphous Polymersについて求められるδhをいうものとし、上記文献の上記の欄の記載に従って算出される。
なお、樹脂とは、ポリマーに加えて任意の慣用成分を含んでいてもよい。ただし、上記マトリックス樹脂のfdは、マトリックス樹脂を構成するポリマーについての算出値である。
また、例えば、これらの好ましい樹脂に加えて、後述する伸張性樹脂成分及び剥離性制御樹脂成分等の光吸収部に機能性を付与する樹脂成分を用いることも好ましい。すなわち、本発明においてマトリックス樹脂とは、上述の樹脂の他に、伸張性樹脂成分及び剥離性制御樹脂成分を含む意味で使用する。
上記ポリスチレン樹脂に含まれるポリスチレンとしては、スチレン成分を含むポリマーを意味する。ポリスチレンはスチレン成分を50質量%以上含むことが好ましい。上記光吸収部は、ポリスチレンを、1種含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。ここで、スチレン成分とは、その構造中にスチレン骨格を有する単量体由来の構造単位である。
ポリスチレンは、光弾性係数及び吸湿性を光吸収部として好ましい範囲の値へ制御する点から、スチレン成分を70質量%以上含むことがより好ましく、85質量%以上含むことがさらに好ましい。また、ポリスチレンはスチレン成分のみから構成されていることも好ましい。
具体的なスチレン化合物として、例えば、スチレン;α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、3,5-ジメチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、p-エチルスチレン及びtert-ブチルスチレン等のアルキルスチレン;ヒドロキシスチレン、tert-ブトキシスチレン、ビニル安息香酸、o-クロロスチレン及びp-クロロスチレン等のスチレンのベンゼン核に水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基及びハロゲン原子などが導入された置換スチレンなどが挙げられる。中でも、入手しやすさ、材料価格などの観点から、上記ポリスチレンは、スチレンの単独重合体(すなわちポリスチレン)が好ましい。
また、上記ポリスチレンは、水素添加されていてもよい(水添ポリスチレンであってもよい)。上記水添ポリスチレンとしては、特に限定されないが、SBS(スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体)に水素添加した水添スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、及び、SIS(スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体)に水素を添加した水添スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)等の、水素添加されたスチレン-ジエン系共重合体が好ましい。上記水添ポリスチレンは、1種のみを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
また、上記ポリスチレンは、変性ポリスチレンであってもよい。上記変性ポリスチレンとしては、特に限定されないが、極性基等の反応性基が導入されたポリスチレンが挙げられ、具体的には、マレイン酸変性等の酸変性ポリスチレン及びエポキシ変性ポリスチレンが好ましく挙げられる。
ポリスチレン系樹脂は、アニオン、塊状、懸濁、乳化又は溶液重合方法等の常法により得ることができる。また、ポリスチレンにおいては、共役ジエン及びスチレン単量体のベンゼン環の不飽和二重結合の少なくとも一部が水素添加されていてもよい。水素添加率は核磁気共鳴装置(NMR)によって測定できる。
ただし、本発明の光吸収部が上記ポリスチレン樹脂に加えてポリフェニレンエーテル樹脂を含有する場合、上記fd値の計算において、ポリフェニレンエーテル樹脂のfd値は考慮しない。
上記ポリフェニレンエーテル樹脂としては、旭化成(株)製ザイロンS201A、同202A、同S203A等を好ましく用いることができる。また、あらかじめポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を混合した樹脂を用いてもよい。ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂との混合樹脂としては、例えば、旭化成(株)製ザイロン1002H、同1000H、同600H、同500H、同400H、同300H、同200H等を好ましく用いることができる。
上記光吸収部において、ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂とを含有する場合、両者の質量比は、ポリスチレン樹脂/ポリフェニレンエーテル樹脂で、99/1~50/50が好ましく、98/2~60/40がより好ましく、95/5~70/30がさらに好ましい。ポリフェニレンエーテル樹脂の配合比率を上記好ましい範囲とすることにより、光吸収部は十分な靱性を有し、また溶液成膜をした場合には溶剤を適度に揮散させることができる。
環状ポリオレフィン樹脂に含まれる環状ポリオレフィンを形成する環状オレフィン化合物としては、炭素-炭素二重結合を含む環構造を持つ化合物であれば特に制限されず、例えば、ノルボルネン化合物、ノルボルネン化合物以外の、単環の環状オレフィン化合物、環状共役ジエン化合物及びビニル脂環式炭化水素化合物等が挙げられる。
環状ポリオレフィンとしては、例えば、(1)ノルボルネン化合物に由来する構造単位を含む重合体、(2)ノルボルネン化合物以外の、単環の環状オレフィン化合物に由来する構造単位を含む重合体、(3)環状共役ジエン化合物に由来する構造単位を含む重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素化合物に由来する構造単位を含む重合体、及び、(1)~(4)の各化合物に由来する構造単位を含む重合体の水素化物等が挙げられる。
本発明において、ノルボルネン化合物に由来する構造単位を含む重合体、及び、単環の環状オレフィン化合物に由来する構造単位を含む重合体には、各化合物の開環重合体を含む。
一般式(A-II)及び(A-III)中、R3~R6は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~10の炭化水素基を示す。
一般式(A-I)~(A-III)における炭化水素基は、炭素原子と水素原子からなる基であれば特に制限されず、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアリール基(芳香族炭化水素基)等が挙げられる。中でも、アルキル基又はアリール基が好ましい。
一般式(A-II)及び(A-III)中、X2及びX3、Y2及びY3は、各々独立に、水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換された炭素数1~10の炭化水素基、-(CH2)nCOOR11、-(CH2)nOCOR12、-(CH2)nNCO、-(CH2)nNO2、-(CH2)nCN、-(CH2)nCONR13R14、-(CH2)nNR13R14、-(CH2)nOZ若しくは-(CH2)nW、又は、X2とY2若しくはX3とY3が互いに結合して形成する、(-CO)2O若しくは(-CO)2NR15を示す。
ここで、R11~R15は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、Zは炭化水素基又はハロゲンで置換された炭化水素基を示し、WはSi(R16)pD(3-p)(R16は炭素数1~10の炭化水素基を示し、Dはハロゲン原子、-OCOR17又は-OR17(R17は炭素数1~10の炭化水素基)を示す。pは0~3の整数である)を示す。nは、0~10の整数であり、0~8が好ましく、0~6がより好ましい。
X2及びX3は、それぞれ、水素原子、-CH3又は-C2H5が好ましく、透湿度の点で、水素原子がより好ましい。
Y2及びY3は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子(特に塩素原子)又は-(CH2)nCOOR11(特に-COOCH3)が好ましく、透湿度の点で、水素原子がより好ましい。
その他の基は、適宜に選択される。
ここで、R11~R15は、各々独立に、水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、Zは炭化水素基又はハロゲンで置換された炭化水素基を示し、WはSi(R16)pD(3-p)(R16は炭素数1~10の炭化水素基を示し、Dはハロゲン原子、-OCOR17又は-OR17(R17は炭素数1~10の炭化水素基)を示す。pは0~3の整数である)を示す。nは0~10の整数である。
ノルボルネン化合物の重合体としては、ノルボルネン化合物(例えば、ノルボルネンの多環状不飽和化合物)同士を付加重合することによって得られる。
このようなノルボルネン化合物の付加(共)重合体としては、三井化学社よりアペルの商品名で販売されており、ガラス転移温度(Tg)が互いに異なる、APL8008T(Tg70℃)、APL6011T(Tg105℃)、APL6013T(Tg125℃)、及び、APL6015T(Tg145℃)等が挙げられる。また、ポリプラスチック社より、TOPAS8007、同6013、同6015等のペレットが市販されている。さらに、Ferrania社よりAppear3000が市販されている。
上記光吸収部中の上記マトリックス樹脂の含有量は、通常は99.90質量%以下であり、99.85質量%以下が好ましい。
光吸収部が含有するマトリックス樹脂の各成分は2種以上であってもよく、組成比及び分子量の少なくとも一方が異なるポリマー同士を併用してもよい。この場合、各ポリマーの合計含有量が上記範囲内となる。
上記光吸収部は、樹脂成分として伸張性を示す成分(伸張性樹脂成分とも称す。)を適宜選んで含むことができる。具体的には、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS樹脂)、スチレン-ブタジエン樹脂(SB樹脂)、イソプレン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリエーテル-ウレタン樹脂及びシリコーン樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂をさらに、適宜水素添加してもよい。
上記伸張性樹脂成分としては、ABS樹脂又はSB樹脂を用いることが好ましく、SB樹脂を用いることがより好ましい。
上記光吸収部は、後述する上記光吸収部の製造方法のうち、剥離フィルムから光吸収部の剥離を行う工程を含む方法により作製する場合には、樹脂成分として剥離性を制御する成分(剥離性制御樹脂成分)を含むことができ、好ましい。剥離フィルムからの光吸収部の剥離性を制御することで、剥離後の光吸収部に剥ぎとった跡が付くことを防ぐことができ、また、剥離工程における種々の加工速度への対応が可能となる。これらの結果、光吸収部の品質及び生産性向上に好ましい効果を得ることができる。
上記ポリエステル系添加剤の質量平均分子量が上記好ましい下限値以上であると、脆性、湿熱耐久性の観点で好ましく、上記好ましい上限値以下であると、樹脂との相溶性の観点で好ましい。
上記ポリエステル系添加剤の質量平均分子量は、以下の条件で測定した標準ポリスチレン換算の質量平均分子量(Mw)の値である。分子量分布(Mw/Mn)についても、同じ条件により測定することができる。なお、Mnは標準ポリスチレン換算の数平均分子量である。
GPC:ゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー(株)製HLC-8220GPC、
カラム;東ソー(株)製ガードカラムHXL-H、TSK gel G7000HXL、TSK gel GMHXL2本、TSK gel G2000HXLを順次連結、
溶離液;テトラヒドロフラン、
流速;1mL/min、
サンプル濃度;0.7~0.8質量%、
サンプル注入量;70μL、
測定温度;40℃、
検出器;示差屈折(RI)計(40℃)、
標準物質;東ソー(株)製TSKスタンダードポリスチレン)
このジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸等が挙げられ、芳香族ジカルボン酸、又は、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸の混合物を好ましく用いることができる。
脂肪族ジオールの中でも、炭素数2~4の脂肪族ジオールが好ましく、炭素数2~3の脂肪族ジオールがより好ましい。
脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール及び1,4-ブチレングリコールなどが挙げることができ、これらを単独又は二種類以上を併用して用いることができる。
上記光吸収部は、上記染料の褪色を防止するため、染料の褪色防止剤(単に、褪色防止剤とも称す。)を含有することが好ましい。褪色防止剤は、例えば、上述の樹脂中に分散(好ましくは溶解)することにより、一重項酸素等のラジカルを捕捉したり、染料に代わって酸化される等し、染料の褪色を効果的に抑制することができる。
上記褪色防止剤としては、国際公開第2015/005398号の段落[0143]~[0165]に記載の酸化防止剤、同[0166]~[0199]に記載のラジカル捕捉剤、及び同[0205]~[0206]に記載の劣化防止剤等、通常用いられる褪色防止剤を特に限定することなく用いることができる。
ただし、R10~R20におけるアルキル基は、アラルキル基を含む。
R10~R20はさらに置換基を有していてもよく、置換基としてはR10~R20で示される各基が挙げられる。
一般式(IV)で表される化合物の具体例を以下に示す。ただし、本発明は、これらに限定されるものではない。
Yが窒素原子と共に形成する複素環としては、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、チオモルホリン-1,1-ジオン環、ピロリジン環及びイミダゾリジン環等が挙げられる。
また、上記複素環はさらに置換基を有してもよく、置換基としてはアルキル基及びアルコキシ基等が挙げられる。
褪色防止剤を上記好ましい範囲内で含有することにより、本発明の光学部材は、光吸収部の変色等の副作用を起こすことなく、染料(色素)の耐光性を向上させることができる。
上記光吸収部は、前述の染料、マトリックス樹脂及び染料の褪色防止剤以外のその他の成分として、マット剤又はレベリング(界面活性剤)剤等を含んでもよい。
上記光吸収部の表面には、滑り性付与及びブロッキング防止のために微粒子を添加することが好ましい。この微粒子としては、疎水基で表面が被覆され、二次粒子の態様をとっているシリカ(二酸化ケイ素,SiO2)が好ましく用いられる。なお、微粒子には、シリカとともに、あるいはシリカに代えて、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム及び燐酸カルシウムなどの微粒子を用いてもよい。市販の微粒子としては、R972及びNX90S(いずれも日本アエロジル株式会社製、商品名)などが挙げられる。
上記光吸収部が微粒子としてのマット剤を含有する場合、フィルタ表面から微粒子が突出した突起による微小凹凸は、高さ30nm以上の突起が104個/mm2以上存在すると、特に滑り性、ブロッキング性の改善効果が大きい。
上記光吸収部中のマット剤の含有量は目的に応じて適宜に調整される。
ただし、本発明の光学部材においてガスバリア層を設ける場合には、光吸収部の表面のうちガスバリア層と接する面には、本発明の効果を損なわない範囲で上記マット剤微粒子を付与することが好ましい。
上記光吸収部には、レベリング剤(界面活性剤)を適宜混合することができる。レベリング剤としては、常用の化合物を使用することができ、特に含フッ素界面活性剤が好ましい。具体的には、例えば、特開2001-330725号公報明細書中の段落番号[0028]~[0056]記載の化合物が挙げられる。
上記光吸収部中のレベリング剤の含有量は目的に応じて適宜に調整される。
上記光吸収部は、常法により、溶液製膜法、溶融押出し法、又は、基材フィルム(剥離フィルム)上に任意の方法でコーティング層を形成する方法(コーティング法)で作製することができ、適宜延伸を組み合わせることもできる。上記光吸収部は、好ましくはコーティング法により作製される。
溶液製膜法は、光吸収部を構成する材料を有機溶媒又は水に溶解した溶液を調製し、濃縮工程及びろ過工程などを適宜実施した後に、支持体上に均一に流延する。次に、生乾きの膜を支持体から剥離し、適宜ウェブの両端をクリップなどで把持して乾燥ゾーンで溶媒を乾燥させる。また、延伸は、フィルムの乾燥中及び乾燥が終了した後に別途実施することもできる。
溶融押出し法は、光吸収部を構成する材料(以下、単に「光吸収部の材料」とも称す。)を熱で溶融し、ろ過工程などを適宜実施した後に、支持体上に均一流延する。次に、冷却等により固まったフィルムを剥離し、適宜延伸することができる。上記光吸収部の主材料が熱可塑性ポリマー樹脂である場合、剥離フィルムの主材料も熱可塑性ポリマー樹脂を選定し、溶融状態にしたポリマー樹脂を公知の共押出し法で製膜することができる。この際、光吸収部と剥離フィルムのポリマーの種類及び各層に混合する添加剤を調整したり、共押出ししたフィルムの延伸温度、延伸速度、延伸倍率等を調整したりすることによって、光吸収部と剥離フィルムとの接着力を制御することができる。
冷却ドラムの数は特に制限されないが、通常は2本以上である。また、冷却ドラムの配置方法としては、例えば、直線型、Z型、L型などが挙げられるが特に制限されない。またダイスの開口部から押出された溶融樹脂の冷却ドラムへの通し方も特に制限されない。
コーティング法では、剥離フィルムに上記光吸収部の材料の溶液を塗布し、コーティング層を形成する。剥離フィルム表面には、コーティング層との接着性を制御するため、適宜、離型剤等を予め塗布しておいてもよい。コーティング層は、後工程で接着層を介して他の部材と積層させた後、剥離フィルムを剥離して用いることができる。接着層を構成する接着剤については、任意の接着剤を適宜使用することができる。なお、剥離フィルム上に、上記光吸収部の材料の溶液をと塗布した状態又はコーティング層が積層された状態で、適宜剥離フィルムごと延伸することができる。
光吸収部の材料に上記染料を添加するタイミングは、製膜される時点で添加されていれば特に限定されない。例えば、上記マトリックス樹脂の合成時点で添加してもよいし、光吸収部の材料のコーティング液調製時に光吸収部の材料と混合してもよい。その他、各種添加剤等についても同様である。
光吸収部を、コーティング法等で形成させるために用いられる剥離フィルムは、膜厚が5~100μmであることが好ましく、10~75μmがより好ましく、15~55μmがさらに好ましい。膜厚が上記好ましい下限値以上であると、十分な機械強度を確保しやすく、カール、シワ、座屈等の故障が生じにくい。また、膜厚が上記好ましい上限値以下であると、上記光吸収部と剥離フィルムとの複層フィルムを、例えば長尺のロール形態で保管する場合に、複層フィルムにかかる面圧を適正な範囲に調整しやすく、接着の故障が生じにくい。
剥離フィルムの光吸収部を形成する側の表面エネルギーは、41.0~48.0mN/mであることが好ましく、42.0~48.0mN/mであることがより好ましい。表面エネルギーが上記好ましい下限値以上であると、光吸収部の厚みの均一性を高められ、上記好ましい上限値以下であると、光吸収部を剥離フィルムとの剥離力を適切な範囲に制御しやすい。
上記光吸収部を、コーティング法で形成させる場合、光吸収部と剥離フィルムとの間の剥離力は、光吸収部の材料、剥離フィルムの材料、光吸収部の内部歪み等を調整して制御することができる。この剥離力は、例えば、剥離フィルムを90°方向に剥がす試験で測定することができ、300mm/分の速度で測定したときの剥離力が、0.001~5N/25mmが好ましく、0.01~3N/25mmがより好ましく、0.05~1N/25mmがさらに好ましい。上記好ましい下限値以上であれば、剥離フィルムの剥離工程以外での剥離を防ぐことができ、上記好ましい上限値以下であれば、剥離工程における剥離不良(例えば、ジッピング及び光吸収部の割れ)を防ぐことができる。
上記光吸収部の膜厚は、特に制限されないが、1~18μmが好ましく、1~12μmがより好ましく、2~8μmがさらに好ましい。上記好ましい上限値以下であれば、薄いフィルムに高濃度で染料を添加することにより、染料(色素)が発する蛍光による偏光度の低下を抑えることができる。また、消光剤及び褪色防止剤の効果も発現しやすい。一方、上記好ましい下限値以上であると、面内の吸光度の均一度を維持しやすくなる。
本発明において膜厚が1~18μmであるとは、光吸収部の厚さを、どの部位で図っても1~18μmの範囲内にあることを意味する。このことは、膜厚1~12μm、2~8μmについても同様である。膜厚は、アンリツ(株)社製電子マイクロメーターにより測定することができる。
上記光吸収部における吸収波形A~Dの吸光度については、本発明の効果が奏される範囲において、染料の種類及び添加量により適宜調整することができる。
上記光吸収部の含水率は、耐久性の観点から、膜厚のいかんに関わらず、25℃、相対湿度80%の条件において、0.5質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがより好ましい。
本明細書において、光吸収部の含水率は、必要に応じて膜厚を厚くした試料を用いて測定することができる。試料を24時間以上調湿した後に、水分測定器、試料乾燥装置“CA-03”及び“VA-05”(共に三菱化学(株)製)にてカールフィッシャー法で測定し、水分量(g)を試料質量(g、水分量を含む)で除して算出できる。
上記光吸収部のガラス転移温度は、50℃以上140℃以下であることが好ましい。より好ましくは、60℃以上130℃以下であり、70℃以上120℃以下がさらに好ましい。ガラス転移温度が上記好ましい下限値以上であると、高温使用した場合の偏光子の劣化を抑制することができ、ガラス転移温度が上記好ましい上限値以下であると、塗布液に使用した有機溶剤の光吸収部中への残存のしやすさを抑制することができる。
上記光吸収部のガラス転移温度は以下の方法により測定できる。
示差走査熱量測定装置(X-DSC7000(アイティー計測制御(株)製))にて、光吸収部20mgを測定パンに入れ、これを窒素気流中で速度10℃/分で30℃から120℃まで昇温して15分間保持した後、30℃まで-20℃/分で冷却する。この後、再度30℃から250℃まで速度10℃/分で昇温して、ベースラインが低温側から偏倚し始める温度をガラス転移温度Tgとした。
上記光吸収部のガラス転移温度は、ガラス転移温度の異なる2種類以上のポリマーを混合することにより、あるいは褪色防止剤等の低分子化合物の添加量を変化させることにより調節することができる。
光吸収部には任意のグロー放電処理、コロナ放電処理、又は、アルカリ鹸化処理などにより親水化処理を施してもよく、コロナ放電処理が好ましく用いられる。特開平6-94915号公報、又は同6-118232号公報などに開示されている方法などを適用することも好ましい。
好ましくは、後述の本発明の表示装置における粘着剤層の記載を適用することができる。
本発明の光学部材は、上記光吸収部の少なくとも片面にガスバリア層を有することもできる。このガスバリア層は、結晶性樹脂を含有し、層の厚みが0.1μm~10μmであって、層の酸素透過度が60cc/m2・day・atm以下である。
上記ガスバリア層において、上記「結晶性樹脂」は、温度を上げた際に結晶から液体に相転移する融点が存在する樹脂であって、上記ガスバリア層に、酸素ガスに係るガスバリア性を付与できるものである。
上記ガスバリア層に含まれる結晶性樹脂としては、ガスバリア性を有する結晶性樹脂であって、ガスバリア層に所望の酸素透過度を付与できる限り、特に制限することなく用いることができる。
上記結晶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール及びポリ塩化ビニリデンを挙げることができ、結晶部がガスの透過を効果的に抑制することができる点から、ポリビニルアルコールが好ましい。
上記ポリビニルアルコールは、変性されていてもよく、変性されていなくてもよい。変性ポリビニルアルコールとしては、アセトアセチル基、カルボキシル等の基を導入した変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
上記ポリビニルアルコールのけん化度は、酸素ガスバリア性をより高める観点から、80.0mol%以上が好ましく、90.0mol%以上がより好ましく、97.0mol%以上がさらに好ましく、98.0mol%以上が特に好ましい。上限値に特に制限はないが、99.99mol%以下が実際的である。上記ポリビニルアルコールのけん化度は、JIS K 6726 1994に記載の方法に基づき算出される値である。
上記ガスバリア層は、本発明の効果を損なわない範囲で、通常ガスバリア層に含有される任意の成分を含んでいてもよい。例えば、上記結晶性樹脂に加え、非晶性樹脂材料、ゾルゲル材料などの有機-無機ハイブリッド系材料、SiO2、SiOx、SiON、SiNx及びAl2O3などの無機系材料を含有していてもよい。
また、上記ガスバリア層は、本発明の効果を損なわない範囲で、製造工程に起因した水及び有機溶媒等の溶媒を含有していてもよい。
上記ガスバリア層中の結晶性樹脂の含有量は、例えば、ガスバリア層の全質量100質量%中、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。上限値に特に制限はないが、100質量%とすることもできる。
なお、ガスバリア層の酸素透過度は、JIS K 7126-2 2006に基づくガス透過度試験方法に基づいて測定した値である。測定装置としては、例えば、MOCON社製の酸素透過率測定器、OX-TRAN2/21(商品名)を用いることができる。なお、測定条件は、温度25℃、相対湿度50%とする。
酸素透過度は、SI単位として、(fm)/(s・Pa)を用いることができる。(1fm)/(s・Pa)=8.752(cc)/(m2・day・atm)で換算することが可能である。fmはフェムトメートルと読み、1fm=10-15mを表わす。
上記ガスバリア層の厚みは、例えば、日立ハイテクノロジーズ社製の電界放出型走査電子顕微鏡S-4800(商品名)を用いて本発明の光学部材の断面写真を撮影することにより測定される。
上記ガスバリア層に含まれる結晶性樹脂の結晶化度は、J. Appl. Pol. Sci., 81, 762(2001)に記載の方法に基づき、以下の方法により測定、算出される値である。
DSC(示唆走査熱量計)を用い、ガスバリア層から剥離した試料について、20℃から260℃の範囲にかけて10℃/minで昇温し、融解熱1を測定する。また、完全結晶の融解熱2として、J. Appl. Pol. Sci., 81, 762(2001)に記載の値を用いる。得られた融解熱1及び融解熱2を用い、以下の式により結晶化度を算出する。
[結晶化度(%)]=([融解熱1]/[融解熱2])×100
具体的には、上記結晶化度は、後述の実施例に記載の方法により測定、算出される値である。なお、融解熱1と融解熱2とは同じ単位であればよく、通常、Jg-1である。
ガスバリア層を形成する方法は特に制限されないが、常法により、スピン塗布及びスリット塗布等のキャスト法に作成する方法が挙げられる。また、市販の樹脂製ガスバリアフィルム又はあらかじめ作製しておいた樹脂性ガスバリアフィルムを、上記光吸収部に貼り合せる方法などを挙げることができる。
本発明の光学部材における光屈曲部は、入射した直進光のうち光量の一部を屈曲させ出射させる機能を有する。
上記光屈曲部は、入射した直進光のうち光量の1~20%を屈曲させること、すなわち屈曲率が1~20%であることが好ましい。
屈曲率は、日本電色工業社製のHaze Meter NDH2000(商品名)を用いて光屈曲部(好ましくは光屈曲フィルタ)を構成する低屈折率部位側から測定光を照射し、平行線透過率Ptと全光線透過率Ttを測定し、下記式より算出される値Rである。
(式) R=(Tt―Pt)/Tt×100
全光線透過率は、日本電色工業社製のHaze Meter NDH2000(商品名)を用いて測定される値である。
以降において、領域Iが領域IIよりも高い屈折率を示す領域(以下、「高屈折率領域」と称す。)であって、領域IIが領域Iよりも低い屈折率を示す領域(以下、「低屈折率領域」と称す。)であるものとして、説明する。
上記高屈折率領域は、屈折率の観点から、酸化ジルコニウム粒子を含むことが好ましい。
上記高屈折率領域を構成する粒子は、樹脂中に含有されることが好ましい。
樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ウレタンアクリレート硬化物、エポキシアクリレート硬化物、ポリエーテルアクリレート硬化物、ポリエステルアクリレート硬化物、ポリチオール硬化物が挙げられる。
上記高屈折率領域の屈折率としては、低屈折率領域の屈折率を越える限り特に制限されないが、1.49以上が好ましく、1.49越えであることがより好ましく、1.53以上がさらにより好ましく、1.58以上が特に好ましい。上記屈折率及び後述の実施例に記載の屈折率は、後述の低屈折率領域における屈折率の測定方法により測定される値である。
上記低屈折率領域に含まれる粘着剤としては、低屈折性を付与することができる限り特に制限することなく通常の粘着剤を用いることができる。
例えば、アクリル樹脂又はメタクリル樹脂等を含む粘着剤が挙げられる。
市販品としては、例えば、リンテック社製のOpteria D692(商品名)を用いることができる。
本発明において中空粒子とは、外殻層を有し、この外殻層に囲まれた粒子内部が多孔質又は空洞であり、粒子内部に空気を含む粒子を意味する。上記中空微粒子を含むことにより、低屈折率領域の屈折率を低く調整することができる。
上記中空粒子の屈折率としては、低屈折率性を付与する点から1.49以下であることが好ましく、1.45以下であることがより好ましい。
有機物としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
無機物としては、例えば、金属酸化物が挙げられ、より具体的には、シリカ、チタニア、ジルコニア、五酸化アンチモンなどが挙げられる。
中空粒子の外殻層としては、より好ましくは、シリカが挙げられる。
より好ましくは、球状が挙げられる。
上記中空粒子の平均粒径(d50)が、上記上限値以下であることにより、得られる低屈折率領域は透明性に優れ、上記下限値以上であることにより、この中空粒子を低屈折率領域に均一に分散しやすく、低屈折率領域に低屈折率性を付与しやすくなる。
なお、上記平均粒径(d50)は、上記中空粒子が凝集しない粒子であれば1次粒径の平均粒径(d50)とし、上記中空粒子が凝集粒子である場合は、2次粒径の平均粒径(d50)とする。
また、上記平均粒径(d50)は、日機装社製のMicrotrac粒度分析計、又は、Nanotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
上記平均粒径の測定方法は、例えば、50~200万倍で撮影されたTEM写真又はSEM写真を用いて粒子の観察を行い、観察した粒子100個の粒径の平均値をもって平均粒径とすることができる。なお、中空粒子の形状が、短径と長径を有する回転楕円体形状や棒状等、アスペクト比の概念を含む形状である場合、この中空粒子の粒径は、短径と長径の平均値とする。
また、TEM写真又はSEM写真から測定された平均粒径は、上記中空粒子が凝集しない粒子であれば1次粒径の平均粒径とし、上記中空粒子が凝集粒子である場合は、2次粒径の平均粒径とする。
上記低屈折率領域の屈折率としては、高屈折率領域の屈折率未満である限り特に制限されないが、1.49以下が好ましく、1.47以下がより好ましく、1.45以下がさらに好ましい。
上記屈折率は、アッベ屈折率計(例えば株式会社アタゴ社製のRX-7000α)により測定することができる。
上記支持基材としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に制限されることなく用いることができ、光学的等方性を示す樹脂から形成されているフィルムであることが好ましく、トリアセチルセルロースフィルムであることがより好ましい。
上記光屈曲部の膜厚は、特に制限されないが、総厚30~70μmが好ましく、45~65μmがより好ましい。
支持基材の厚みは、35~60μmが好ましく、45~55μmがより好ましく、高屈折領域の厚み(ストライプ状に設ける際の最も厚い部分の厚み)は、5~20μmが好ましく、5~15μmがより好ましく、低屈折領域の厚み(最も厚い部分の厚み)は、10~30μmが好ましく、10~20μmがより好ましい。
膜厚は、アンリツ(株)社製電子マイクロメーターにより測定することができる。
高屈折率領域及び低屈折率領域を有する光屈曲部(好ましくは光屈曲フィルタ)としては、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、特開2014-123568号公報に記載の高屈折率パターン層及び低屈折率パターン層を有する光学フィルムの記載を適用することができる。
本発明の光学部材は、上記の光吸収部及び光屈曲部、また、上記ガスバリア層以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の光学フィルムを適宜有していてもよい。
上記任意の光学フィルムについては、光学特性及び材料のいずれについても特に制限はないが、セルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂の少なくともいずれかを含む(あるいは主成分とする)フィルムを好ましく用いることができる。なお、光学的に等方性のフィルムを用いても、光学的に異方性の位相差フィルムを用いてもよい。
上記任意の光学フィルムについて、セルロースエステル樹脂を含むものとしては、例えばフジタックTD80UL、同TG60UL、同TJ40UL(いずれも富士フイルム社製)などを利用することができる。
上記任意の光学フィルムについて、アクリル樹脂を含むものとしては、特許第4570042号公報に記載のスチレン系樹脂を含有する(メタ)アクリル樹脂を含む光学フィルム、特許第5041532号公報に記載のグルタルイミド環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル樹脂を含む光学フィルム、特開2009-122664号公報に記載のラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂を含む光学フィルム、特開2009-139754号公報に記載のグルタル酸無水物単位を有する(メタ)アクリル系樹脂を含む光学フィルムを利用することができる。
また、上記任意の光学フィルムについて、環状オレフィン樹脂を含むものとしては、特開2009-237376号公報の段落[0029]以降に記載の環状オレフィン系樹脂フィルム、特許第4881827号公報、特開2008-063536号公報に記載のRthを低減する添加剤を含有する環状オレフィン樹脂フィルムを利用することができる。
上記紫外線吸収層中の紫外線吸収剤の含有量は目的に応じて適宜に調整される。
本発明の光学部材における光吸収部は、上述の光吸収部の製造方法により作製することができる。
本発明の光学部材における光屈曲部は、上述の光屈曲部の製造方法により作製することができる。
本発明の光学部材は、上述の製造方法により作製した光屈曲部と光吸収部とを、粘着剤を介して貼り合わせて作製することが好ましい。
また、ガスバリア層を有する場合には、上述のガスバリア層の製造方法により、作製することができる。例えば、上述の製造方法により作製した光吸収部上に、直接、上述のガスバリア層を作製する方法が挙げられる。この場合、光吸収部のうち、ガスバリア層を設ける面には、コロナ処理を施しておくことも好ましい。
さらに、上記任意の光学フィルムを設ける場合には、粘着剤層を介して貼り合わせることも好ましい。
粘着剤としては、後述の本発明の表示装置における粘着剤の記載を好ましく適用することができる。
本発明の表示装置は、本発明の表示装置に使用するための光学部材と、発光部とを含み、この発光部が有機エレクトロルミネッセンス発光素子(有機EL発光素子)又はマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)である。
発光部としては、例えば特開2020-187261号公報に記載の有機エレクトロルミネッセンス発光素子、又は、国際公開第2014/204694号等に記載のマイクロLEDが好ましく挙げられる。なお、本発明の光学部材及び表示装置は、マイクロキャビティ構造を有しない構成においても、本発明の光学部材を適用することができる。なかでも、マイクロキャビティ構造を有する表示装置において好適に用いることができる。
上記有機EL発光素子は、アノード電極、発光層及びカソード電極の順に積層した構成を有する。アノード電極及びカソード電極の間には、発光層の他に、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層及び電子注入層等を含んでいる。この他、例えば、特開2014-132522号公報の記載も参照することができる。
これらの発光素子がマイクロキャビティ構造を有する場合であっても、本発明の光学部材を用いることにより、斜め方向の色味をニュートラルに調整することができ、かつ、外光反射の抑制と輝度低下の抑制とを優れたレベルで両立することができる。
表示装置としては、上記の特定の発光部を有する限り特に制限することなく用いることができ、例えばOLED表示装置、マイクロLED表示装置等を好ましく用いることができる。
本発明の表示装置の構成例としては、特に制限されないが、例えば、外光に対して反対側から順に、ガラス、TFT(薄膜トランジスタ)を含む層、発光部、バリアフィルム、カラーフィルター、ガラス、粘着剤層、本発明の光学部材、粘着剤層及び表面フィルムを含む表示装置が挙げられる。
本発明の発光光源は、青色単色でもよく、青色、緑色、赤色の三原色を用いてもよい。青色単色を光源として用いる場合は、蛍光体、あるいは量子ドットなどの波長変換材料により青色の光を緑色および赤色の光に変換して用いることができる。
本発明の表示装置において、波長変換材料はLED光源に組み込まれるように設置してもよく、また波長変換シートとして光源以外の位置に設置してもよい。
光源以外の位置に設置する場合は、発光部(発光素子)に対して視認者側に波長変換シートとして設けることができ、発光部(発光素子)に対して視認者側に量子ドットシート(QDシートとも称す。)を設けることが好ましい。QDシートは散乱体であるため、反射防止用途として円偏光板を用いた場合には円偏光板の偏光が解消してしまい反射率の抑制機能が発揮されないのに対し、本発明の表示装置においては、QDシートにおける光の拡散と光吸収部による特定の波長域の吸収の相乗効果によって、外光反射の抑制と輝度低下の抑制を両立しつつ、外光反射をより優れたレベルで抑制することができる。
なかでも、量子ドット等の波長変換材料からなる層上にカラーフィルターを積層して使用する方法は、従来の白色光をカラーフィルターに入射させる方式に対して、光の透過率が高く、かつ色純度の高い表示光が得られる点で好ましい。
緑色蛍光体は、青色LEDの出射光の一部を吸収して、500~595nmの波長域に発光ピークを持つ緑色光を出射する波長変換材料である。このような緑色蛍光体としては、例えばY3Al5O12:Ce3+、Tb3Al5O12:Ce3+、BaY2SiAl4O12:Ce3+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+、(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+、CaSc2O4:Ce3+、Ba3Si6O12N2:Eu2+、β-SiAlON:Eu2+、SrGa2S4:Eu2+、LaSiN:Ce3+、CaSi2O2N2:Eu2+、Lu3Al5O12:Ce3+(LAG)又はSrSi2O2N2:Eu2+等が挙げられる。
赤色蛍光体は、青色LEDの出射光の一部及び緑色蛍光体の出射光の一部の少なくとも一方を吸収して、600~690nmの波長域に発光ピークを持つ赤色光を出射する波長変換材料である。このような赤色蛍光体としては、例えばCa-α-SiAlON:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+、Sr2Si5N8:Eu2+、Sr2(Si,Al)5(N,O)8:Eu2+、CaS:Eu2+、La2O2S:Eu3+、K2SiF6:Mn4+等が挙げられる。
上記の波長変換材料としては先鋭な発光スペクトルを与える点から量子ドットであることが特に好ましい。量子ドットは、長径1~100nm程度の粒子であり、離散的なエネルギー準位を有している。量子ドットのエネルギー状態はその大きさに依存するので、サイズを変えることにより自由に発光波長を選択することが可能となる。量子ドットは、例えば、12族元素と16族元素との化合物、13族元素と16族元素との化合物又は14族元素と16族元素との化合物であり、例えば、CdSe、CdTe、ZnS、CdS、InP、PbS、PbSe、CdHgTe等が挙げられる。量子ナノ材料として、量子ドットの他に量子ロッド等も用いることが出来る。
本発明の表示装置は、外光反射の抑制効果をさらに高める観点から、外光を吸収又は散乱させるマトリクス(以下、単に「マトリクス」とも称す。)を含んでもよく、上記発光部を構成する発光素子間に上記マトリクスを有することが好ましい。
上記ガラスに代えて、樹脂フィルムを採用することもできる。
そのため、本発明の表示装置の光源としても、上記画像形成方式に対応する各発光層を適用することができる。
本発明の表示装置において、本発明の光学部材は、光吸収部が光屈曲部よりも外光側になるようにして、粘着剤層を介してガラス(基材)と貼り合わされていることが好ましい。
また、上記粘着剤組成物は、架橋剤、帯電防止剤、配位結合性化合物、粘着性付与樹脂等のその他の成分(添加剤)を含有していてもよい。
上記アクリル樹脂及び上記粘着剤組成物が含有していてもよい成分としては、国際公開第2021/014973号の段落[0296]~[0347]に記載のアクリル樹脂及び架橋剤、帯電防止剤、配位結合性化合物、粘着性付与樹脂等のその他の成分(添加剤)の記載を、特に制限することなく、本発明に適用することができる。
本発明の表示装置において、本発明の光学部材は、光吸収部が光屈曲部よりも外光側になるようにして、粘着剤層を介してガラス(基材)と貼り合わされていることが好ましい。
剥離性基材としては、特に制限されず、任意の剥離性基材を使用することができ、例えば上述の上記光吸収部の製造方法における剥離フィルムが挙げられる。
その他、塗布、乾燥、熟成及び硬化の条件についても、常法に基づき、適宜調整することができる。
なお、以下の実施例において組成を表す「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各染料におけるλmaxは、後記光吸収フィルタの吸収波形の測定において、各染料に由来する最大吸光度を示す極大吸収波長を意味する。
[1]光吸収フィルタの作製
光吸収フィルタの作製に用いた材料を以下に示す。
(樹脂1)
ポリスチレン樹脂(PSジャパン(株)製、PSJ-ポリスチレン GPPSのSGP-10(商品名)
(樹脂2)
ポリフェニレンエーテル樹脂(旭化成(株)製、ザイロンS201A(商品名)、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキサイド)、Tg 210℃)
(剥離性制御樹脂成分1)
バイロン550(商品名、東洋紡(株)製、ポリエステル系添加剤)
染料として下記の染料をそれぞれ用いた。
染料C-2:山田化学工業社製、FDG-007(商品名)
染料C-3:キニザリンブルー(東京化成工業社から購入)
下記構成成分で構成されるポリマー界面活性剤をレベリング剤1として用いた。下記構造式中、各構成成分の割合はモル比であり、t-Buはtert-ブチル基を意味する。
ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラーXD-510P(商品名、膜厚50μm、東レ(株)製)を基材1として用いた。
(1)光吸収フィルタ形成液1の調製
各成分を下記に示す組成で混合し、光吸収フィルタ形成液1を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
光吸収フィルタ形成液1の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
樹脂1 49.2 質量部
樹脂2 17.5 質量部
剥離性制御樹脂成分1 0.20質量部
レベリング剤1 0.08質量部
染料A 13.8 質量部
染料C-1 11.7 質量部
褪色防止剤1 7.5 質量部
トルエン(溶媒) 1710.0 質量部
シクロヘキサノン(溶媒) 190.0 質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
上記濾過処理後の光吸収フィルタ形成液1を、基材1上に、乾燥後の膜厚が2.5μmとなるようにバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥し、基材つき光吸収フィルタ1を作製した。
染料の種類及び含有量を後記表1に記載の内容に変更した以外は、基材つき光吸収フィルタ1の作製と同様にして、基材つき光吸収フィルタ2~7及びC1~C5を作製した。
島津製作所社製のUV3150分光光度計(商品名)を用いて、基材つき光吸収フィルタの、380nm~800nmの波長範囲における吸光度を、1nmごとに測定した。基材つき光吸収フィルタの各波長λnmにおける吸光度Abx(λ)と、染料を含有しない、基材つき光吸収フィルタの吸光度Ab0(λ)との吸光度差、Abx(λ)-Ab0(λ)を算出した。また、この吸光度差の最大値を吸収極大値とし、この吸収極大値(最大吸光度)を示す波長を極大吸収波長λmax、この吸収極大値の半分の吸光度を与える2つの波長λhalf max及びこの2つの波長λhalf max間の幅FWHMを求めた。
各染料が本発明で規定する吸収波形A~Dを示すか否かについては、下記の通り判定した。
表示装置の青色、緑色及び赤色の各発光の示す最大発光波長λBMax、λGMax及びλRMax並びに各発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅x、y及びzとして、後述する輝度低下の抑制の評価において使用したディスプレイの発光スペクトルS(λ)の値を用いた。すなわち、λBMaxは449nm、λGMaxは535nm、λRMaxは631nmであり、xは19nm、yは37nm、zは39nmである。
これらの値を用い、各染料が本発明で規定する吸収波形A~Dを示すか否かについて、下記表Aに示す判定基準1、2に基づき判定した。
これらの結果をまとめて表Aに示す。
表中における波長の単位はいずれもnmである。
吸収波形の欄において、A~Dは、それぞれ本発明で規定する吸収波形A~Dの規定を満たすことを意味し、「-」は、本発明で規定する吸収波形A~Dのいずれの規定も満たさないことを意味する。なお、表の記載は、染料A、B-1、C-1及びDが本発明で規定する吸収波形A~Dを満たすことを記載するものであり、染料A、B-1、C-1及びDが示す具体的な吸収波形と、図3に示す本発明で規定する吸収波形A~Dの一般的な吸収波形とは異なる。
判定の欄において、「〇」は上段に記載する判定基準を満たすことを意味し、「×」は上段に記載する判定基準を満たさないことを意味する。
一方、染料B-2及びC-3は、染料の極大吸収の半分の吸光度を与える2つの波長の少なくとも一方が、吸収の両側に位置する表示装置の発光の最大発光波長間の波長域(青色発光と緑色発光の間においてはλBMax越えλGMax未満の波長域を意味し、緑色発光と赤色発光の間においては、λGMax越えλRMax未満の波長域を意味する。)の範囲外に存在するため、それぞれ、本発明で規定する吸収波形B又はCを示さない。また、染料C-2は、関係式(2)で規定する吸収幅を満たさず、本発明で規定する吸収波形Cを示さない。
後記のようにして作製したセルロースアシレートフィルム1から構成される支持基材21と特定の形状を有する金型ロールとの間に高屈折率部位22を構成するウレタンアクリレート組成物(粒径20nmの酸化ジルコニウム粒子を20質量%含有)を供給しながら、金型ロールおよびニップロールを回転させた。このようにして、セルロースアシレートフィルム1上に、上記ウレタンアクリレート組成物を金型ロールの表面形状に沿って模り、模られたウレタンアクリレート組成物側から光照射装置によって光(紫外線)を照射し、ウレタンアクリレート組成物を硬化させた。
上記のようにして、セルロースアシレートフィルム1から構成される支持基材21上に、ウレタンアクリレート組成物の硬化物から構成された高屈折率部位22を有するフィルムを所望の形状を有するフィルムAを得た。
このフィルムAにおいて、ウレタンアクリレートの硬化物(高屈折率部位22)は、金型ロール及びニップロールの回転軸に対して垂直な面で切断した場合の断面形状が、図1及び2に示すように、セルロースアシレートフィルム1(支持基材21)に接する側の幅w1が15μmであって、セルロースアシレートフィルム1(支持基材21)に対向する側の幅w2が13μmであって、高屈折率部位22の厚さhが10μmである台形の形状を有し、セルロースアシレートフィルム1(支持基材21)に接する側での隣り合う高屈折率部位間の距離tが2μmであり、この断面形状が金型ロール及びニップロールの回転軸と並行な方向に連続的に連なった、ストライプ状の形状を有する。高屈折率部位22の屈折率は1.60であった。
このようにして、セルロースアシレートフィルム1(支持基材21)、高屈折率部位22及び低屈折率部位23がこの順に積層されてなる積層体である、光屈曲部2を作製した。
(1)コア層セルロースアシレートドープの作製
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して、各成分を溶解し、コア層セルロースアシレートドープとして用いるセルロースアセテート溶液を調製した。
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コア層セルロースアシレートドープ
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アセチル置換度2.88のセルロースアセテート 100質量部
特開2015-227955号公報の実施例に記載された
ポリエステル化合物B 12質量部
下記化合物F 2質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 430質量部
メタノール(第2溶媒) 64質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記のコア層セルロースアシレートドープ90質量部に下記のマット剤分散液を10質量部加え、外層セルロースアシレートドープとして用いるセルロースアセテート溶液を調製した。
マット剤分散液
―――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(商品名:AEROSIL R972、日本アエロジル社製) 2質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76質量部
メタノール(第2溶媒) 11質量部
上記のコア層セルロースアシレートドープ 1質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
上記コア層セルロースアシレートドープと上記外層セルロースアシレートドープを平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルタでそれぞれろ過した後、ろ過したコア層セルロースアシレートドープの両側にろ過した外層セルロースアシレートドープが配される3層構成となるように、バンド流延機を用いて、3層同時に流延口から20℃のドラム上に流延した。
次いで、流延したフィルムを溶媒含有率略20質量%の状態でドラムから剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定し、横方向に延伸倍率1.1倍で延伸しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらにフィルムを乾燥し、厚み40μmの光学フィルム(透明支持体)を作製し、これをセルロースアシレートフィルム1とした。
上記で作製した基材つき光吸収フィルタ1~7及びC1~C5における光吸収フィルタ(光吸収部)のいずれか又は円偏光板と、上記で作製した光屈曲部(光屈曲フィルタ)とを少なくとも備える、表1に記載のNo.101~107及びc11~c17の反射率測定用の積層体を下記のようにして作製した。
No.101~107の積層体が、本発明に用いられる光吸収部と光屈曲部とを備える積層体であり、No.c11~c17の積層体が、本発明に用いられる光吸収部を備えない、比較の為の積層体である。
ここで、上記で作製した光屈曲部は、入射した直進光のうちその光量の1~20%を屈曲し、全光線透過率は99%以上であることを、上述の測定方法に基づき確認した。
なお、以下に示す反射率測定用の積層体におけるアルミホイルは、表示装置の発光部の金属板における外光反射を想定して設けている。
厚み約20μmの粘着剤A(商品名:SK2057、綜研化学社製)を介して、市販のアルミホイルとTACフィルム(トリアセチルセルロースフィルム、商品名:フジタックTD80UL、富士フイルム社製)とを貼合した。続いて貼り合わせたアルミホイルのマットな面(艶消し面)側に上記粘着剤Aを介して上記で作製した光屈曲部2の低屈折率部位23側を貼合した。さらに光屈曲部2のセルロースアシレートフィルム1(支持基材21)側に上記粘着剤Aを介して、上記で作製した基材つき光吸収フィルタの塗膜側を貼合し、基材付き光吸収フィルタの基材1を剥離した。得られた積層体は、TACフィルム/粘着剤A/アルミホイル/粘着剤A/光屈曲部2/粘着剤A/光吸収フィルタからなる光吸収部4がこの順に積層されてなる構成を有する。
なお、反射防止手段として、上記で作製した基材つき光吸収フィルタに代えて円偏光板を有する場合には、上記積層体の作製において、基材つき光吸収フィルタの代わりに円偏光板を用いた以外は同様にして、円偏光板を備えた積層体を作製した。
上記粘着剤Aを介して、市販のアルミホイルとTACフィルム(トリアセチルセルロースフィルム、商品名:フジタックTD80UL、富士フイルム社製)とを貼合した。続いて貼り合わせたアルミホイルのマットな面(艶消し面)側に上記粘着剤Aを介して、表示装置8XKB2D6ALBT(商品名、SEC社製)から取り出したQDシートを貼合した。さらにQDシート側に上記粘着剤Aを介して、上記で作製した光屈曲部2の低屈折率部位23側を貼合した。さらに光屈曲部2のセルロースアシレートフィルム1(支持基材21)側に上記粘着剤Aを介して、上記で作製した基材つき光吸収フィルタの塗膜側を貼合し、基材付き光吸収フィルタの基材1を剥離した。得られた積層体は、TACフィルム/粘着剤A/アルミホイル/粘着剤A/QDシート/粘着剤A/光屈曲部2/粘着剤A/光吸収フィルタからなる光吸収部4がこの順に積層されてなる構成を有する。
なお、反射防止手段として、上記で作製した基材つき光吸収フィルタに代えて円偏光板を有する場合には、上記積層体の作製において、基材つき光吸収フィルタの代わりに円偏光板を用いた以外は同様にして、円偏光板を備えた積層体を作製した。
上記[3]で作製した各積層体について、下記に従い外光反射の抑制効果を評価した。また、下記のようにして、輝度低下の抑制効果を評価した。結果をまとめて表1に示す。
分光測色計(コニカミノルタ社製、商品名:CM2022)を用い、積層体の光吸収部4又は円偏光板側から測定光を入射するようにして、面内の測定位置を変えて3回測定を行い、SCI(Specular Component Include)測定方式におけるYの値の3回の平均値を反射率とし、下記評価基準により外光反射の抑制効果を評価した。
- 評価基準 -
A:反射率が5.0%未満である
B:反射率が5.0%以上5.7%未満である
C:反射率が5.7%以上6.3%未満である
D:反射率が6.3%以上7.0%未満である
E:反射率が7.0%以上である
上記で作製した光吸収フィルタを使用した場合の相対輝度は、以下のように計算した。
ディスプレイの発光スペクトルS(λ)を、サムスン社製55”Q7F(量子ドット型液晶テレビ、商品名)のバックライトスペクトルを用いて計算した。また、光吸収フィルタの透過スペクトルをT(λ)とした。
光吸収フィルタを用いない場合の輝度を、スペクトルS(λ)を視感度補正することにより計算し、この輝度を100(基準値)とした。光吸収フィルタを用いた場合のスペクトルS(λ)×T(λ)の輝度を、上記の光吸収フィルタを用いない場合の輝度に対する相対輝度として計算した。
なお、光吸収フィルタに代えて円偏光板を用いる場合(No.c11及びc12)については、島津製作所社製のUV3150分光光度計(商品名)を用いて測定した円偏光板の550nmの透過率%Tを測定し、この透過率の値を相対輝度とした。
- 評価基準 -
A:35<相対輝度≦100
B:0≦相対輝度≦35
染料の含有量は、光吸収フィルタ中における染料の質量基準での含有割合を意味し、単位は質量%である。
各染料は、上述の染料A、B-1、B-2、C-1、C-2、C-3及びDを意味する。
光吸収部における種類及び染料、円偏光板、波長変換用QDシートの欄における「-」の表記は、対応する光吸収部における種類及び染料、円偏光板をそれぞれ有していないことを意味する。
No.c11及びc12の積層体は、反射防止手段として本発明で規定する光吸収部ではなく円偏光板を有し、さらに光屈曲部する。これら比較のためのNo.c11及びc12の積層体は、光屈曲部において偏光が解消されてしまうため、円偏光板の反射抑制が十分に機能することができず、外光反射を十分に抑制することができなかった。
また、No.c13の積層体は、表Aに記載するように、染料C-2に由来する吸収波形は本発明で規定する関係式(2)を満たしていない。この比較のためのNo.c13の積層体は、外光反射を十分に抑制することができなかった。
また、No.c14の積層体は、表Aに記載するように、染料B-2に由来する吸収波形は、極大吸収波長λmaxの半分の吸光度を与える2つの波長のうち一方が、表示装置の最大発光波長λBMax449nmとλGMax535nmの間の波長域に存在しておらず、本発明における吸収波形の規定を満たしていない。No.c15の積層体は、表Aに記載するように、染料C-3に由来する吸収波形は、極大吸収波長λmaxの半分の吸光度を与える2つの波長の両方が、表示装置の最大発光波長λGMax535nmとλRMax631nmの間の波長域に存在しておらず、本発明における吸収波形の規定を満たしていない。これらの比較のためのNo.c14及びc15の積層体は輝度低下を十分に抑制することができなかった。
また、No.c16は本発明で規定する吸収波形Bを示す染料B-1を有するものの、本発明で規定する吸収波形を満たさない染料C-3を有し、No.c17は本発明で規定する吸収波形Cを示す染料C-1を含有するものの、本発明で規定する吸収波形を満たさない染料B-2を有する。これらの比較のためのNo.c16及びc17の積層体もまた、輝度低下を十分に抑制することができなかった。
これに対して、本発明で規定する光吸収部と光屈曲部とを有するNo.101~107の積層体は、いずれも、外光反射の抑制と輝度低下の抑制のいずれにも優れていた。なかでも、No.106の積層体とNo.c13の積層体との対比によって、吸収波形Cにおける関係式(2)を満たすことにより、外光反射の抑制効果が得られることを端的に示している。これは、染料の吸収波長の幅に起因する効果と考えられ、吸収波形Bにおける関係式(1)を満たす場合にも、外光反射の抑制効果を同様に得ることができると考えられる。また、No.105の積層体とNo.c14の積層体との対比、及び、No.106の積層体とNo.c15の積層体との対比によって、表示装置の青色発光と緑色発光の波長域の間に位置する吸収、及び、表示装置の緑色発光と赤色発光の波長域の間に位置する吸収が、それぞれ、吸収の両側に位置する発光の最大発光波長の内側に吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在するように、本発明における規定を満たすことにより、輝度低下の抑制効果が得られることを端的に示している。
また、本発明で規定する光吸収部と光屈曲部とを有するNo.103の積層体とNo.104の積層体との対比により、発光部よりも視認側に波長変換用のQDシートを設けることによって、QDシートにおける光の拡散が生じ、外光反射の抑制と輝度低下の抑制とを両立しつつ、外光反射をより優れたレベルで抑制できることがわかる。この外光反射の抑制向上効果は、本発明で規定する光吸収部を備える限り、同様の原理により得られるものと考えられる。例えば、No.101、102、105~107の積層体についても、発光部よりも視認側に波長変換用のQDシートを設けることによって、外光反射をより優れたレベルで抑制することができる。
対して、反射防止手段として本発明で規定する光吸収部ではなく円偏光板を有し、さらに光屈曲部を有するNo.c11の積層体とNo.c12の積層体との対比により、QDシートを設けることによって、QDシートにおける光の拡散によって偏光が解消してしまい、円偏光板による反射抑制が十分に機能することができず、外光反射が逆に増加してしまうことがわかる。
2 光屈曲部
21 支持基材
22 高屈折率部位
23 低屈折率部位
3 粘着剤
4 光吸収部
5 粘着剤
6 表面フィルム
w1 高屈折率部位の支持基材側の幅
w2 高屈折率部位の支持基材に対抗する側の幅
h 高屈折率部位の厚さ
t 隣接する高屈折率部位間の距離
λBMax 表示装置の青色発光が示す最大発光波長
λGMax 表示装置の緑色発光が示す最大発光波長
λRMax 表示装置の赤色発光が示す最大発光波長
x 表示装置の青色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
y 表示装置の緑色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
z:表示装置の赤色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
Claims (16)
- 表示装置に使用するための光学部材であって、
前記表示装置は発光部を有し、かつ、マイクロキャビティ構造を有し、前記発光部が有機エレクトロルミネッセンス発光素子又はマイクロ発光ダイオードであり、
前記光学部材は、入射した直進光のうち光量の一部を屈曲させ出射させる光屈曲部と、染料を含む光吸収部とを含み、
前記光吸収部が有する吸収波形は下記吸収波形A~Dから選ばれ、かつ、前記光吸収部は下記吸収波形B又はCを有する、表示装置に使用するための光学部材。
吸収波形A:λBMax未満の波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
吸収波形B:λBMax越えλGMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、前記2つの波長間の幅FWHMbが下記式(1)の関係を満たす吸収波形
式(1) FWHMb≧50-x/2-y/2
吸収波形C:λGMax越えλRMax未満の波長域に、吸収極大の半分の吸光度を与える2つの波長が存在する吸収波形であって、かつ、前記2つの波長間の幅FWHMcが下記式(2)の関係を満たす吸収波形
式(2) FWHMc≧60-y/2-z/2
吸収波形D:λRMaxを越える波長域に主吸収波長帯域を有する吸収波形
前記吸収波形A~Dに係る説明において、各符号は下記の意味を示す。また、前記式(1)及び(2)において、波長の単位はいずれもnmである。
λBMax:表示装置の青色発光が示す最大発光波長
λGMax:表示装置の緑色発光が示す最大発光波長
λRMax:表示装置の赤色発光が示す最大発光波長
x:表示装置の青色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
y:表示装置の緑色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅
z:表示装置の赤色発光が示す最大発光の半分の吸光度を与える2つの波長間の幅 - 前記光学部材が、前記光屈曲部を形成する光屈曲フィルタと、前記光吸収部を形成する光吸収フィルタとを含む、請求項1に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記光屈曲フィルタが、入射した直進光のうち光量の1~20%を屈曲させる、請求項2に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記光屈曲フィルタの全光線透過率が99%以上である、請求項2又は3に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記光屈曲フィルタが、領域Iと、該領域Iとは異なる屈折率を示す領域IIとを少なくとも有する、請求項2~4のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記領域Iが酸化ジルコニウム粒子を含む、請求項5に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記領域IIが粘着剤又は中空粒子を含む、請求項5又は6に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記吸収波形B又はCを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(1)で表されるスクアリン系色素を含む、請求項2~7のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
上記式中、A及びBは、各々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又は-CH=Gを示す。Gは置換基を有していてもよい複素環基を示す。 - 前記光吸収部が前記吸収波形Aを有し、前記吸収波形Aを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(A1)で表される色素を含む、請求項2~8のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
上記式中、R1及びR2は、各々独立に、アルキル基又はアリール基を示し、R3~R6は、各々独立に、水素原子又は置換基を示し、R5とR6は互いに結合して6員環を形成していてもよい。 - 前記光吸収部が前記吸収波形Dを有し、前記吸収波形Dを示す光吸収フィルタに含まれる染料が、下記一般式(D1)で表される色素及び下記一般式(1)で表される色素のうちの少なくとも一種を含む、請求項2~9のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
上記式中、R1AおよびR2Aは、各々独立に、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を示し、R4AおよびR5Aは、各々独立に、ヘテロアリール基を示し、R3AおよびR6Aは、各々独立に、置換基を示す。X1およびX2は、各々独立に、-BR21aR22aを示し、R21aおよびR22aはそれぞれ独立に置換基を示し、R21aおよびR22aは互いに結合して環を形成していてもよい。
上記式中、A及びBは、各々独立して、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基又は-CH=Gを示す。Gは置換基を有していてもよい複素環基を示す。 - 前記光吸収フィルタが、下記一般式(IV)で表される褪色防止剤を含む、請求項2~10のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
上記式中、R10は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基又はR18CO-、R19SO2-若しくはR20NHCO-で表される基を示し、R18、R19及びR20は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基又はヘテロ環基を示す。R11及びR12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基又はアルケニルオキシ基を示し、R13~R17は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を示す。 - 前記光吸収フィルタが、ポリスチレン樹脂又は環状ポリオレフィン樹脂を含む、請求項2~11のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 前記光吸収フィルタが前記吸収波形A~Dの全てを示す、請求項2~12のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材。
- 請求項1~13のいずれか1項に記載の表示装置に使用するための光学部材と、発光部とを含み、該発光部が有機エレクトロルミネッセンス発光素子又はマイクロ発光ダイオードである、表示装置であって、
前記表示装置がマイクロキャビティ構造を有する、表示装置。 - 前記表示装置の発光部より視認側に波長変換用の量子ドットシートを含む、請求項14に記載の表示装置。
- 前記表示装置が、外光を吸収又は散乱させるマトリクスを含み、該マトリクスが前記発光部を構成する発光素子間に配置される、請求項14又は15に記載の表示装置。
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