JP7841932B2 - 波動歯車装置及び産業ロボット - Google Patents
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Description
軸受としては、例えば深溝玉軸受が用いられる。このような軸受は、カムの外周面の形状に対応して回転軸線方向からみて楕円形状である。軸受は、例えば外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に配置される転動体と、転動体を保持する保持器と、を備える。
また、保持器の軸受からの飛び出しを規制する鍔を設けてしまうと軸受の潤滑性を阻害するばかりか保持器を押し潰して軸受が損傷してしまう可能性があった。
また、規制部は、カムの外周面からの径方向の突出長さがこの外周面の全周に渡って均一になるように形成されている。このため、軸受の内輪の全周に渡って規制部が均一に接触される。よって、規制部に軸受の内輪が強く押し付けられた場合であっても軸受の内輪が折れ曲がってしまうことを防止でき、軸受の損傷を防止できる。
また、規制部を、カムの外周面からの径方向の突出長さをこの外周面の全周に渡って均一になるように用意に形成できる。このため、軸受の内輪の全周に渡って規制部が均一に接触される。よって、規制部に軸受の内輪が強く押し付けられた場合であっても軸受の内輪が折れ曲がってしまうことを防止でき、軸受の損傷を防止できる。
図1は、産業ロボット100の概略構成図である。
図1に示すように、産業ロボット100は、走行レール101と、走行レール101上に移動自在に設けられたベースユニット(請求項の相手部材の一例)102と、ベースユニット102上に設けられたロボット本体103と、を備える。ベースユニット102やロボット本体103の各アーム(請求項の相手部材の一例)115a~115dの関節部111,112a~112eには、それぞれ減速機付きモータ106,113a~113fが設けられている。
産業ロボット100は、各減速機付きモータ106,113a~113fを駆動することにより、走行レール101上をロボット本体103が走行したり、各アーム115a~115dがさまざまな姿勢をとったりする。
次に、図2から図3に基づいて、波動歯車装置1について説明する。
図2は、波動歯車装置1の回転軸線Cに沿う断面図である。図2では、回転軸線Cを中心に下半分の図示を省略している。以下の説明では、回転軸線C方向を単に軸方向、回転軸線C回りを周方向、軸方向及び周方向に直交する波動歯車装置1の径方向を単に径方向と称して説明する。以下の説明では、ベースユニット102上に減速機付きモータ106を固定した状態で上方向、下方向をいうものとする。
ハウジング2は、ベースユニット102に図示しないボルトによって固定されている。ハウジング2は、円板状に形成されている。但し、ハウジング2の形状は円板状に限られない。ハウジング2の径方向中央には、円柱状のボス部2cが一体成形されている。このボス部2cが、例えばベースユニット102に形成された貫通孔102aに嵌め合わさることにより、ベースユニット102に対する減速機付きモータ106の位置が決定される。
段付き貫通孔9は、上部(電動モータ110側)に形成された小径孔9aと、小径孔9aよりも下部(電動モータ110とは反対側)に形成された大径孔9bと、を有する。大径孔9bは、段差部9cを介して小径孔9aに連なっている。大径孔9bの内径は、小径孔9aよりも大きい。
大径孔9bには、第2軸受11が嵌め合わされている。第2軸受11は、ボス部2cに減速機シャフト8の上端を回転自在に支持する。第2軸受11としては、例えば深溝玉軸受が用いられる。しかしながらこれに限られるものではなく、さまざまな軸受を用いることが可能である。本実施形態では、段付き貫通孔9の段差部9cに第2軸受11の外輪11aが突き当たることにより、ボス部2cに対する第2軸受11の軸方向の位置決めが行われる。
内歯歯車3は、剛体により円環状に形成されている。内歯歯車3の軸心は、回転軸線Cと一致している。内歯歯車3の外周面が、ハウジング2の歯車収納凹部12の内周面に嵌め合わされる。歯車収納凹部12の底面12aに内歯歯車3の上面3aが突き当たることにより、ハウジング2に対する内歯歯車3の軸方向の位置決めが行われる。内歯歯車3には、ハウジング2の貫通孔2bと同軸上に、それぞれ軸方向に貫通する貫通孔3fが形成されている。これら貫通孔3fは、それぞれハウジング2の対応する貫通孔2bに通じている。
内歯歯車3の内周面には、全周に渡って内歯3cが形成されている。この内歯3cに、外歯歯車5の後述する外歯5aが噛合わされる。
第1軸受4は、外輪16と、内輪17と、外輪16と内輪17との間に配置される複数の転動体である球体18と、を備える。内輪17の内周面が、軸受収納凹部14の外周面に嵌め合わされる。軸受収納凹部14の底面14aに内輪17の上面17aが突き当たることにより、内歯歯車3に対する第1軸受4の軸方向の位置決めが行われる。
外輪16の下面16cは、内輪17の下面17cよりも若干下方に向かって突き出ている。外輪16の下面16cには、内周部にOリング溝16dが形成されている。Oリング溝16dには、Oリング40が取り付けられている。Oリング40は、外輪16と外歯歯車5との間をシールする。
外歯歯車5は、弾性を有する部材により形成されている。例えば、外歯歯車5は、薄肉の金属板等により形成される。外歯歯車5は、内歯歯車3と同心円状の円筒部21と、円筒部21の下端から径方向外側に屈曲して張り出す外フランジ部22と、を有する。円筒部21は、内歯歯車3の上面3aから第1軸受4の外輪16の下面16cに至る間に延びている。円筒部21の外周面には、径方向で内歯歯車3の内歯3cと対向する位置に、外歯5aが形成されている。外歯5aが、内歯歯車3の内歯3cに噛合わされる。外歯5aの歯数は、内歯3cの歯数よりも少ない。例えば、外歯5aの歯数は、内歯3cの歯数よりも2つ少ない。
出力プレート7は、外フランジ部22の厚肉部22aに軸方向で重なるように配置されている。出力プレート7は、円板状に形成されている。出力プレート7の下面7aに、例えば減速機付きモータ106の動力をベースユニット102に伝達するためのピニオンギア107が取り付けられる。
出力プレート7の外周部には、第1軸受4側に向かって突き出す嵌合円筒部23が形成されている。嵌合円筒部23の内周面に、厚肉部22aの外周面、及び第1軸受4の外輪16の外周面の一部が嵌め合わされている。これにより、ハウジング2、内歯歯車3、第1軸受4、外歯歯車5、及び出力プレート7の径方向、及び軸方向の相対位置が決定される。
出力プレート7の径方向中央には、軸方向に貫通するシャフト挿入孔24が形成されている。シャフト挿入孔24に、減速機シャフト8が挿入されている。出力プレート7のシャフト挿入孔24には、出力プレート7と減速機シャフト8との間のシール性を確保するOリング25が取り付けられている。
両端を2つの軸受11,28によって回転自在に支持された減速機シャフト8は、中空状に形成されている。減速機シャフト8の外周面は、段付き状に形成されている。すなわち、減速機シャフト8の外周面は、両端に形成されたシール外周面8aと、各シール外周面8aの軸方向内側に形成された軸受外周面8bと、2つの軸受外周面8bの間に形成されたシャフト本体外周面8cと、を有する。
波動発生器6は、径方向で減速機シャフト8のシャフト本体外周面8cと外歯歯車5の外歯5a(内歯歯車3の内歯3c)との間に設けられている。波動発生器6は、シャフト本体外周面8cに一体成形されているカム31と、カム31の外周面31aと外歯歯車5の円筒部21の内周面21aとの間に配置される第4軸受(請求項の軸受の一例)32と、を備える。
図3は、カム31を上からみた平面図であり、図2のIII-III線に沿う断面図に相当している。
図2、図3に示すように、カム31は、シャフト本体外周面8cから径方向外側に向かって張り出すように形成されている。カム31の外周面31aは、軸方向からみて楕円形状に形成されている。
第4軸受32は、例えば深溝玉軸受である。第4軸受32は、外輪33と、内輪34と、外輪33と内輪34との間に配置される複数の転動体である球体35と、複数の球体35を転動可能に保持する保持器36と、を備える。外輪33の外周面は、外歯歯車5の円筒部21の内周面21aに接触している。内輪34の内周面は、カム31の外周面31aに嵌め合わさっている。内輪34の軸方向の長さL1は、外輪33の軸方向の長さL2よりも短い。カム31の軸方向の長さL3は、おおよそ内輪34の軸方向の長さL1と一致している。
保持器36は、複数の球体35を周方向に等間隔で保持する円環状の部材である。保持器36は、軸方向外側から各々球体35を転動自在に把持する把持部36aと、周方向で隣り合う把持部36aを連結する図示しない連結部と、を有する。把持部36aは、径方向からみて内輪34の軸方向下端よりも若干下方に突き出している。
シャフト本体外周面8cには、カム31の下端に、規制部37が一体成形されている。規制部37は、カム31の外周面31aよりも径方向外側に張り出す鍔状に形成されている。規制部37の外周面37aは、カム31の外周面31aの形状に対応するように、軸方向からみて楕円形状に形成されている。規制部37の長軸RLaと、カム31の長軸CLaとは、同一直線状に位置している。規制部37の短軸RSaと、カム31の短軸CSaとは、同一直線状に位置している。このため、規制部37は、カム31の外周面31aからの径方向の突出長さがこの外周面31aの全周に渡って均一になるように形成されている。
(D2-D1)/2≦T ・・・(1)
を満たす。
規制部37の上面37bに、第4軸受32の内輪34の下端が突き当たっている。これにより、第4軸受32の軸方向の移動が規制される。
次に、減速機付きモータ106の波動歯車装置1の動作について説明する。なお、ロボット本体103に設けられた他の減速機付きモータ113a~113fの波動歯車装置についてもベースユニット102に設けられた減速機付きモータ106の波動歯車装置1の動作と同様である。
出力プレート7の回転によって、ピニオンギア107が回転される。すると、走行レール101に沿ってベースユニット102がスライド移動される(図1参照)。
カム31の外周面31a及び規制部37の外周面37aは、それぞれ軸方向からみて楕円形状に形成されている。規制部37の長軸RLaと、カム31の長軸CLaとは、同一直線状に位置している。規制部37の短軸RSaと、カム31の短軸CSaとは、同一直線状に位置している。このため、カム31の外周面31aからの規制部37の径方向の突出長さを、外周面31aの全周に渡って確実に均一にできる。
規制部37は、シャフト本体外周面8c及びカム31の下端に一体成形されている。このため、容易に規制部37を設けることができる。
例えば、上述の実施形態では、産業ロボット100に、波動歯車装置1を備えた減速機付きモータ106,113a~113fを用いた場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、産業ロボット100以外のさまざまな産業ロボットの駆動部に、波動歯車装置1を採用できる。ここでいう産業ロボットとしては、例えば電動車いす、走行装置、複合加工機等のさまざまな加工機等を含む。例えば電動車いす、走行装置、加工機の駆動部(走行部)に、波動歯車装置1を採用できる。
上述の実施形態では、波動歯車装置1は、出力プレート7を備える場合について説明した。この出力プレート7を介して、モータシャフト110a(減速機シャフト8)の回転を出力する場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、モータシャフト110a(減速機シャフト8)の回転を外歯歯車5から直接出力するようにしてもよい。
図4は、規制部37の変形例を示す回転軸線Cに沿う断面図である。図4は、前述の図2に対応している。
図4に示すように、規制部37は、軸受ボス27の上端から第4軸受32に向かって延出する規制支持部41と、規制支持部41に設けられた規制部本体42と、を備えてもよい。規制部本体42は、図示しないボルトや溶接等によって規制支持部41に固定されている。
Claims (4)
- 内歯歯車と、
前記内歯歯車の径方向内側に配置され、前記内歯歯車に部分的に噛み合って前記内歯歯車に対して回転軸線回りに相対的に回転し、弾性を有する外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸線回りの周方向に移動させる波動発生器と、
前記波動発生器を支持するシャフトと、
前記シャフトを回転自在に支持するハウジングと、
を備え、
前記波動発生器は、
非円形の外周面を有し、前記シャフトに支持されるカムと、
前記外歯歯車の前記内周面と前記カムの前記外周面との間に配置される軸受と、
を備え、
前記軸受は、
前記外歯歯車の前記内周面に接触する外輪と、
前記カムの前記外周面に接触する内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に配置される複数の転動体と、
前記複数の転動体を保持する保持器と、
を備え、
前記ハウジングは、前記保持器との接触を回避するように前記軸受の前記内輪に接触し、前記軸受の前記回転軸線方向への移動を規制する規制部を備え、
前記規制部は、前記カムの前記外周面からの径方向の突出長さが前記カムの前記外周面の全周に渡って均一になるように形成されている
波動歯車装置。 - 前記カムの前記外周面及び前記規制部の外周面は、それぞれ前記回転軸線方向からみて長軸と短軸とを有する楕円形状又は長円形状に形成されており、
前記カムの長軸と前記規制部の長軸とが同一直線状に位置しているとともに、前記カムの短軸と前記規制部の短軸とが同一直線状に位置している請求項1に記載の波動歯車装置。 - 前記カムの任意の箇所の外径をD1とし、
前記規制部の前記カムの任意の箇所と同一箇所の外径をD2とし、
前記内輪の径方向の厚さをTとしたとき、
外径D1,D2、及び厚さTは、
(D2-D1)/2≦T
を満たす
請求項1又は請求項2に記載の波動歯車装置。 - 回転力を発生させる動力発生部と、
前記動力発生部の前記回転力が入力される入力部、及び前記入力部の回転を変速して出力する出力部を有する波動歯車装置と、
前記波動歯車装置の前記出力部に取り付けられる相手部材と、を備え、
前記波動歯車装置は、
内歯歯車と、
前記内歯歯車の径方向内側に配置され、前記内歯歯車に部分的に噛み合って前記内歯歯車に対して回転軸線回りに相対的に回転し、弾性を有する外歯歯車と、
前記外歯歯車の内周面に接触し、前記内歯歯車と前記外歯歯車との噛み合い位置を前記回転軸線回りの周方向に移動させる波動発生器と、
前記波動発生器を支持するシャフトと、
前記シャフトを回転自在に支持するハウジングと、
を備え、
前記外歯歯車は、前記入力部又は前記出力部のいずれか一方として機能し、
前記波動発生器は、
非円形の外周面を有して前記シャフトに支持され、前記入力部又は前記出力部のいずれか他方として機能するカムと、
前記外歯歯車の前記内周面と前記カムの前記外周面との間に配置される軸受と、
を備え、
前記軸受は、
前記外歯歯車の前記内周面に接触する外輪と、
前記カムの前記外周面に接触する内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に配置される複数の転動体と、
前記複数の転動体を保持する保持器と、
を備え、
前記ハウジングは、前記保持器との接触を回避するように前記軸受の前記内輪に接触し、前記軸受の前記回転軸線方向への移動を規制する規制部を備え、
前記規制部は、前記カムの前記外周面からの径方向の突出長さが前記カムの前記外周面の全周に渡って均一になるように形成されている
産業ロボット。
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