以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における筒型リニアモータ1は、図1に示すように、軸方向にN極とS極とが交互に配置されるように積層される環状の複数の永久磁石10a,10bを有する筒状の界磁6と、界磁6の内周側に軸方向移動自在に挿入される電機子2と、筒状であって外周に電機子2が装着されるとともに界磁6内に軸方向移動可能に挿入されるロッド11と、ロッド11内に侵入可能なガイドロッド16と、ガイドロッド16の外周に装着される摩擦リング50とを備えて構成されている。
以下、筒型リニアモータ1の各部について詳細に説明する。電機子2は、コア3と巻線5とを備えて構成されている。コア3は、円筒状のコア本体3aと、環状であってコア本体3aの外周に軸方向に間隔を空けて設けられる複数のティース3bとを備えて構成されている。
コア3は、前述の通り筒状であって、図1に示すように、コア本体3aの外周に軸方向に等間隔に並べて設けられた10個のティース3bを備えており、ティース3b,3b間には、巻線5が装着される空隙でなるスロット4が形成されている。また、本実施の形態では、図1中で隣り合うティース3b,3b同士の間には、空隙でなるスロット4が合計で9個設けられている。そして、このスロット4には、巻線5が巻き回されて装着されている。巻線5は、U相巻線、V相巻線およびW相巻線の三相の巻線で構成されている。9個のスロット4には、図1中左側から順に、W相、W相、W相およびV相、V相、V相、V相およびU相、U相、U相、U相およびW相が装着されている。
そして、電機子2は、出力軸である非磁性体で形成された筒状のロッド11の先端の外周に装着されている。ロッド11は、筒状の第1ロッド20と、筒状であって外周にコア3が装着されるとともに第1ロッド20の内周に螺合される第2ロッド21とを備えている。
第1ロッド20は、筒状であって図1中左端外周と図1中右端内周にそれぞれ螺子部22a,22bを有するロッド本体22と、筒型リニアモータ1を機器へ取り付けるブラケット23aを有してロッド本体22の図1中左端の螺子部22aに螺着されてロッド本体22の左端を閉塞するロッドキャップ23とを備えている。
また、ロッド本体22の図1中右端外周には、環状のスライダ25が嵌合されている。スライダ25は、後述する筒部9bの内周に摺接する摺接部25aと、摺接部25aの図1中左方側であるロッド11の基端側に設けられた外径が摺接部25aよりも小径な小径部25bと、小径部25bの外周に周方向に沿って設けられた環状溝25cと、図1中右端内周に設けられたフランジ25dとを備えている。そして、スライダ25の環状溝25cには、弾性体としてのゴム製のシールリング26が装着されている。また、フランジ25dの内径は、ロッド本体22の内径以上であってロッド本体22の外径以下となっており、スライダ25をロッド本体22に嵌合するとフランジ25dがロッド本体22の図1中右端面に当接する。
第2ロッド21は、外周にコア3が装着される筒状のコア保持筒21aと、コア保持筒21aの図1中右端となる先端の外周に設けられる環状のスライダ21bとを備えている。また、コア保持筒21aの図1中左端となる基端の外周には、螺子部21cが設けられており、コア保持筒21aの基端側内周には内径が他の部位よりも大きな内径大径部21dが設けられている。そして、コア保持筒21aの基端を第1ロッド20におけるロッド本体22の図1中右端の内周に挿入しつつ螺子部21cを螺子部22bに捩じ込むと、第1ロッド20と第2ロッド21とが連結される。このようにロッド11は、本実施の形態では、第1ロッド20と第2ロッド21とで構成されて筒状とされている。
また、第2ロッド21におけるコア保持筒21aの外周には、コア3が嵌合されて装着されている。コア保持筒21aの外径は、第1ロッド20におけるロッド本体22の外径よりも小径となっているので、スライダ25を装着した第1ロッド20に電機子2を装着した第2ロッド21を前記した要領で連結すると、電機子2およびスライダ25が第1ロッド20の図1中右端と第2ロッド21のスライダ21bとで挟み込まれて固定される。このようにロッド11に電機子2を装着すると、コア3がスライダ21bおよびスライダ25に挟まれる格好でロッド11に固定される。なお、本実施の形態では、電機子2は、単一のコア3のみを有して構成されているが、推力の向上等のために複数のコア3を持つ構成とされてもよい。
つづいて、ロッド11には、ロッド11の外周を覆って空隙Gを形成するカバー17が設けられている。具体的には、カバー17は、筒状であって一端がロッド11の外周に設けた環状のカバーエンド18の外周に嵌合されるとともに他端がスライダ25の小径部25bの外周に嵌合されてロッド11に装着されている。
カバー17とロッド11との間の空隙G内には、コア3に装着された各相の巻線5を外部の図示しない駆動回路へ接続するリード線Lが収容されており、カバー17を取外した状態で巻線5とリード線Lとの配線作業を行えるようになっており、筒型リニアモータ1の組立作業を容易ならしめている。
つづいて、本実施の形態では、界磁6は、軸方向に交互に積層され複数の環状の主磁極となる永久磁石10aと複数の環状の副磁極となる永久磁石10bとを備えて構成されている。また、界磁6は、外周に装着される円筒状の磁性体で形成されるバックヨーク8とともに、円筒状のバレル7と、バレル7内に挿入される円筒状のインナーチューブ9との間の環状隙間内に収容されている。
バレル7は、非磁性体で形成されており、図1中左側の開口端の内周に設けられた螺子部7aと、図1中右側の開口端の外周に設けられた螺子部7bとを備えている。また、バレル7の図1中右端側の開口端の外周には、ボトムキャップ12が螺着されており、バレル7の図1中右端の開口端が閉塞されている。ボトムキャップ12は、中央に孔12a1を有する環状の底部12aと、筒部12bとを備えた有底筒状であって、バレル7の外周に筒部12bを螺合することでバレル7の終端となる図1中右端に装着されている。また、ボトムキャップ12は、底部12aから軸方向へ突出して互いに対向する一対の取付片12c,12cで形成されるブラケットを備えている。ブラケットは、筒型リニアモータ1を図示しない機器への取り付けに利用される。
また、ボトムキャップ12は、底部12aを界磁6の他方の端部となる図1中右端6bに対向させている。さらに、ボトムキャップ12の底部12aには、図2に示すように、取付片12c,12cと平行に配置されてボトムキャップ12を軸方向から見て底部12aの孔12a1を横切るプレート13が取り付けられている。なお、プレート13は、中央に通し孔13aを備えており、取付片12c,12c間であって通し孔13aを挟む位置に螺着されるボルト14,14によって底部12aに固定されている。よって、プレート13の中央の通し孔13aは、軸方向から見てボトムキャップ12の底部12aの孔12a1と同軸に配置されている。
つづいて、インナーチューブ9は、非磁性体で形成されており、バレル7の図1中左端の開口端に螺子締結によって装着される環状のヘッド部9aと、ヘッド部9aよりも肉厚が薄くヘッド部9aの図1中右端の内周から延びて界磁6の内周に挿入される筒部9bとを備えて構成されている。よって、インナーチューブ9におけるヘッド部9aの図1中右端は、筒部9bの外周に装着される界磁6の一方の端部となる図1中左端6aに対向するヘッド部材として機能する。
また、インナーチューブ9は、ヘッド部9aの図1中右端と筒部9bとの境に湾曲面9cを備えており、ヘッド部9aにのみ軸力が作用してもヘッド部9aと筒部9bの境に応力が集中しないようになっている。なお、このように応力集中を回避するには、ヘッド部9aと筒部9bとの境にテーパ面を設けるようにしてもよい。
界磁6は、筒状のバックヨーク8の内周に軸方向に交互に積層されて挿入される複数の環状の主磁極となる永久磁石10aと複数の環状の副磁極となる永久磁石10bとを備えて構成されている。永久磁石10aと永久磁石10bとは、飛散防止のため、接着剤を介在して積層されている。なお、図1中で主磁極の永久磁石10aと副磁極の永久磁石10bに記載されている三角の印は、着磁方向を示しており、主磁極の永久磁石10aの着磁方向は径方向となっており、副磁極の永久磁石10bの着磁方向は軸方向となっている。主磁極の永久磁石10aと副磁極の永久磁石10bは、ハルバッハ配列で配置されており、界磁6の内周側では、軸方向にS極とN極が交互に現れるように配置されている。
また、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さは、副磁極の永久磁石10bの軸方向長さよりも長くなっている。このように、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さを長くすればコア3との間の主磁極の永久磁石10aとの間の磁気抵抗を小さくできコア3へ作用させる磁界を大きくできるので筒型リニアモータ1の推力を向上できる。
また、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、永久磁石10a,10bの外周にバックヨーク8を設けている。バックヨーク8を設けると磁気抵抗の低い磁路を確保できるので副磁極の永久磁石10bの軸方向長さの短縮に起因する磁気抵抗の増大が抑制される。よって、主磁極の永久磁石10aの軸方向長さを副磁極の永久磁石10bの軸方向長さよりも長くするとともに永久磁石10a,10bの外周に筒状のバックヨーク8を設けると筒型リニアモータ1の推力を大きく向上させ得る。バックヨーク8の肉厚は、主磁極の永久磁石10aの外部磁気抵抗の増大を抑制に適する肉厚に設定されればよい。
また、界磁6の内周側には、電機子2が軸方向移動自在に挿入されており、界磁6は、コア3に磁界を作用させている。なお、界磁6は、コア3の可動範囲に対して磁界を作用させればよいので、コア3の可動範囲に応じて永久磁石10a,10bの設置範囲を決定すればよい。したがって、バレル7と筒部9bとの環状隙間のうち、コア3に対向し得ない範囲には、永久磁石10a,10bを設置しなくともよい。
なお、本実施の形態では、界磁6は、ハルバッハ配列の永久磁石10a,10bで構成されているが、ラジアル方向に着磁されて内周にN極を持つ環状の永久磁石とラジアル方向に着磁されて内周にS極を持つ環状の永久磁石とを順番に積層して構成されてもよい。
そして、筒部9bの外周とバレル7の内周との間には、環状のヘッド側スペーサ40、界磁6、環状のエンド側スペーサ41とが収容されている。ヘッド側スペーサ40は、筒状であって、図1中右側となる界磁側の外径より図1中左側となる反界磁側の外径が大きくなる形状となっている。ヘッド側スペーサ40の図1中左端は、インナーチューブ9のヘッド部9aの図1中右端面に当接し、ヘッド側スペーサ40の図1中右端が界磁6の左端6aに当接している。なお、ヘッド側スペーサ40の図1中右端は、筒部9bとバックヨーク8との隙間に入り込んで界磁6の左端6aに正対して当接している。
エンド側スペーサ41は、筒状であって、図1中左側となる界磁側の外径より図1中右側となる反界磁側の外径が大きくなる形状となっている。エンド側スペーサ41の図1中右端はボトムキャップ12の底部12aの図1中左端面に当接し、エンド側スペーサ41の図1中左端は界磁6の右端6bに当接している。なお、エンド側スペーサ41の図1中左端は、筒部9bとバックヨーク8との間に隙間に入り込んで界磁6の右端6bに正対して当接している。
そして、筒部9bの外周には、図1中左から環状のヘッド側スペーサ40、界磁6、環状のエンド側スペーサ41が順に嵌合され、インナーチューブ9のヘッド部9aをバレル7に螺子締結した後、バレル7の図1中右端にボトムキャップ12を取り付けると、ヘッド側スペーサ40、界磁6およびエンド側スペーサ41がインナーチューブ9におけるヘッド部9aとボトムキャップ12の底部12aとで挟持され、界磁6がバレル7の内周に固定される。なお、界磁6の外周に装着されるバックヨーク8は、ヘッド部9aとボトムキャップ12とによって軸方向で挟持されていないが、界磁6に接着されているのでバレル7内で移動しない。界磁6の磁力によって界磁6に対するバックヨーク8の軸方向への移動を拘束できる場合には、バックヨーク8を界磁6に接着せずともよい。
なお、ヘッド部9aの内周には、第1ロッド20の外周を覆うカバー17の外周に摺接する環状のシール部材28が設けられており、ヘッド部9aとカバー17との間から筒型リニアモータ1内へ塵や水等の侵入が防止されている。
そして、インナーチューブ9内には、電機子2が装着されたロッド11が軸方向移動自在に挿入され、筒部9bの内周にスライダ21b,25が摺接して、電機子2の軸方向の移動が案内される。
筒部9bは、コア3の外周と各永久磁石10a,10bの内周との間のギャップを形成するとともに、スライダ21b,25と協働してコア3の軸方向移動を案内する役割を果たしている。なお、本実施の形態では、電機子2は、単一のコア3のみを有して構成されているが、複数のコア3を持つ場合、電機子2の軸方向両端だけでなくコア3,3間にも筒部9bの内周に摺接するスライダを設けてもよい。
さらに、ボトムキャップ12の底部12aの孔12a1内には、ガイドロッド16が挿入されている。ガイドロッド16は、ロッド11内に挿入可能な円柱状のガイド部16aと、ガイド部16aの基端となる図1中右端に設けられて外径がガイド部16aの外径よりも大径な筒状の基端部16bと、基端部16bの外周に装着される弾性リング16cとを備えており、プレート13を介してボトムキャップ12の底部12aに取り付けられている。
具体的には、ガイド部16aの右端に螺子孔が形成されており、ガイドロッド16は、底部12aのボルト14,14によって固定されたプレート13の通し孔13a内に挿通されるボルト19によってプレート13に連結される。このように、ガイドロッド16は、一端がプレート13によって吊り持たれた状態でロッド11内に挿入されている。基端部16bの外径は、ボトムキャップ12の底部12aの孔12a1の内径よりも小径となっている。そして、プレート13における通し孔13aの内径は、ボルト19の軸部の外径よりも大径となっており、ガイドロッド16の基端部16bの外周にはボトムキャップ12の孔12a1内に嵌合される弾性リング16cが装着されている。本実施の形態の筒型リニアモータ1では、弾性リング16cは、Oリングとされており、弾性リング16cの外径は、孔12a1の内径よりも大径となっている。
ガイドロッド16の基端部16bをボトムキャップ12の孔12a1内に挿入すると、基端部16bの外周とボトムキャップ12の底部12aの内周との間に隙間が生じ、弾性リング16cが縮径して底部12aの内周に密着する。よって、ガイドロッド16は、ボトムキャップ12の孔12a1内に挿入された状態で、弾性リング16cによって弾性的に支持されるのでボトムキャップ12に対して径方向への偏心および傾きが許容される。
ガイドロッド16は、プレート13の通し孔13a内に挿通されるボルト19によって図1中右端側がプレート13に連結される。このように、ガイドロッド16は、図1中左端は支持されず、図1中右端のみがプレート13に片持ち支持されており、プレート13に吊り持たれた状態でロッド11内に挿入される。また、プレート13は、弾性を備えておりねじれや撓みが許容されている。よって、ガイドロッド16は、プレート13によって吊り持たれるとともに弾性リング16cによってボトムキャップ12に弾性支持されるため、ボトムキャップ12にプレート13を介して連結されても、ボトムキャップ12に対して径方向への若干の偏心とガイドロッド16のボトムキャップ12に対する若干の傾きが許容される。
そして、ガイドロッド16におけるガイド部16aは、筒型リニアモータ1が伸縮しても常にロッド11の内周に摺接して、電機子2の界磁6に対する軸方向への移動を案内している。より詳細には、ガイドロッド16のガイド部16aは、第2ロッド21の内径大径部21dよりも先端側に摺動自在に挿入されている。
このように本実施の形態における筒型リニアモータ1では、ガイドロッド16がロッド11の内周に摺接し、スライダ21b,25がインナーチューブ9に摺接しているので、電機子2はロッド11とともに界磁6に対して偏心せずに軸方向へスムーズに移動できる。
また、このように構成された筒型リニアモータ1では、電機子2の軸方向移動をガイドして界磁6に対する電機子2の偏心を防止するインナーチューブ9がヘッドキャップと一体構造になっているので、インナーチューブ9とヘッドキャップに歪が生じにくくスライダ21b,25がインナーチューブ9の内周を滑らかに摺動でき、スムーズに伸縮できる。
筒型リニアモータ1では、電機子2が界磁6に対して図1中右方へ移動する収縮作動時においてスライダ21bがボトムキャップ12の底部に当接すると最収縮状態となる。つまり、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、スライダ21bがボトムキャップ12の底部12aに当接する位置が収縮側のストロークエンドとなる。そして、ガイドロッド16のガイド部16aの外周であって基端部16bの近傍には、環状溝16a1が設けられており、当該環状溝16a1内には、Oリングでなる摩擦リング50が装着されている。摩擦リング50は、具体的には、ガイド部16aの外周であって、筒型リニアモータ1が最収縮する前にロッド11内に挿入される位置に配置されている。よって、摩擦リング50は、筒型リニアモータ1における電機子2が界磁6に対して図1中右方へ移動する収縮作動時において、筒型リニアモータ1が収縮側ストロークエンドの近傍まで収縮すると、ロッド11内に挿入される。環状溝16a1内に装着された摩擦リング50の外径は、第2ロッド21の右端側の内径よりも大径に設定されており、摩擦リング50が第2ロッド21内に挿入されると摩擦リング50と第2ロッド21の内周との間で摩擦力が発生する。当該摩擦力はロッド11のガイドロッド16に対するそれ以上の収縮側への変位を抑制する抵抗となるので、本実施の形態の筒型リニアモータ1は、収縮側のストロークエンド近傍まで収縮すると、摩擦リング50が発生する摩擦力で筒型リニアモータ1の収縮を妨げるクッション効果が得られる。
なお、本実施の形態の筒型リニアモータ1は、ロッド11内にストロークセンサSを収容している。ストロークセンサSは、本実施の形態では、線形可変差動変圧器とされており、詳しくは図示しないが、プライマリコイルと二つのセカンダリコイルとを収容した筒状のセンサ本体30と、センサ本体30内に軸方向へ移動可能に挿入されるとともに被検出子であるプローブ31とを備えて構成されている。なお、線形可変差動変圧器は、プライマリコイルへ交流電圧を印加した際に誘導される二つのセカンダリコイルの誘導電圧の差からプローブ31の位置を検知する。
センサ本体30は、外周に電機子2が装着されない第1ロッド20内で固定されており、ロッド11の径方向で電機子2と対向しない範囲に収容されている。また、ストロークセンサSにおけるプローブ31は、ロッド状であってガイドロッド16におけるガイド部16aの先端にセンサ保持ロッド32を介して取り付けられている。よって、被検出子としてのプローブ31、ガイドロッド16およびバレル7を介して界磁6に対して連結されている。プローブ31は、前述したとおり、センサ本体30内に挿入されている。よって、電機子2が界磁6に対して軸方向へ移動するのに伴ってプローブ31は、センサ本体30に対して軸方向へ相対移動してセンサ本体30内で移動する。
センサ本体30を収容するロッド11内にはプローブ31を保持するガイドロッド16が摺動自在に挿入されているので、センサ本体30に対するプローブ31の径方向への偏心が防止される。なお、センサ本体30のプライマリコイルへの通電用の配線およびセカンダリコイルに接続される配線は、図示はしないがロッドキャップ23に設けた孔から外部へ引き出されて図外のコントローラに接続される。
そして、図外のコントローラは、ロッド11の界磁6に対する位置をストロークセンサSで検知し、コア3の界磁6に対する電気角を把握して通電位相切換を行うとともにPWM制御により、各巻線5の電流量を制御して、筒型リニアモータ1における推力と電機子2の移動方向とを制御する。なお、前述のコントローラにおける制御方法は、一例でありこれに限られない。また、電機子2と界磁6とを軸方向に相対変位させる外力が作用する場合、巻線5への通電、あるいは、巻線5に発生する誘導起電力によって、前記相対変位を抑制する推力を発生させて筒型リニアモータ1に前記外力による機器の振動や運動をダンピングさせ得るし、外力から電力を生むエネルギー回生も可能である。
以上のように、本発明の筒型リニアモータ1は、軸方向にN極とS極とが交互に配置されるように積層される環状の複数の永久磁石10a,10bを有する筒状の界磁6と、界磁6の内周側に軸方向移動自在に挿入される電機子2と、筒状であって外周に電機子2が装着されるとともに界磁6内に軸方向移動可能に挿入される筒状のロッド11と、ロッド11内に侵入可能なガイドロッド16と、ガイドロッド16の外周に装着される摩擦リング50とを備え、収縮側ストロークエンドの近傍まで収縮すると摩擦リング50は、ロッド11の内周に摺接する。
このように構成された筒型リニアモータ1によれば、摩擦リング50がロッド11内に侵入して摺接すると摩擦力を発生して、筒型リニアモータ1の収縮を妨げるクッション効果が得られる。また、本実施の形態の筒型リニアモータ1によれば、収縮側へのストロークエンド近傍でクッション効果が得られるので、クッション効果によって筒型リニアモータ1の収縮側へのストローク速度を減速させて底付きによる衝撃を緩和できる。
なお、クッション効果を発生させるストローク範囲は、摩擦リング50のガイド部16aに対する軸方向位置の調整によってチューニングできるとともに、より大きなクッション効果を得たい場合には、破線で示すように、摩擦リング50に加えて、摩擦リング50に対してガイド部16aの軸方向にずらした位置に1つ或いは複数の摩擦リング51を追加して設ければよい。
また、摩擦リング50は、ロッド11の内周であって収縮側のストロークエンド近傍まで筒型リニアモータ1が収縮作動を呈した際に、ガイド部16aが挿入される位置に装着されてもよい。このように摩擦リング50をロッド11の内周に設けても、筒型リニアモータ1が最収縮する前にガイドロッド16のガイド部16aの外周に摺接して摩擦力を発生してクッション効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、ガイドロッド16は、ロッド11内に挿入可能なガイド部16aと、ガイド部16aの基端に設けられた基端部16bと、基端部16bの外周に装着される弾性リング16cとを備え、筒状であって界磁6を保持するバレル7と、有底筒状であってバレル7の終端に設けられるとともに底部12aに孔12a1を有して孔12a1内に基端部16bとともに弾性リング16cが嵌合されるボトムキャップ12と、ボトムキャップ12に取り付けられてガイドロッド16を吊り持つプレート13とを備えている。
このように構成された筒型リニアモータ1によれば、ガイドロッド16が弾性リング16cを介してボトムキャップ12の孔12a1に嵌合するとともに、プレート13によって吊り持たれるので、ガイドロッド16は、ボトムキャップ12に対して径方向への偏心とガイドロッド16のボトムキャップ12に対する傾きが許容される。したがって、ロッド11とボトムキャップ12とが軸ずれしていたり、少し傾いてたりしていても、ロッド11内にガイドロッド16のガイド部16aを無理なく挿入でき、ロッド11とガイドロッド16との間の摺動抵抗が大きくなることを防止できる。このように本実施の形態の筒型リニアモータ1によれば、ロッド11とガイドロッド16との間の摺動抵抗が大きくなることを防止できるので、筒型リニアモータ1の円滑な伸縮作動を保証し得るとともに、ロッド11に対してガイドロッド16を挿入する組立作業も容易となる。
なお、プレート13の通し孔13aの内径がボルト19の軸部の外径よりも大きい場合には、ガイドロッド16のボトムキャップ12に対する偏心の許容範囲が大きくなるのでガイドロッド16とプレート13との連結部分の組付性を向上できる。
また、弾性リング16cがOリングのようにシールとしての機能も発揮可能である場合、ガイドロッド16の基端部16bとボトムキャップ12の底部12aの内周との間を弾性リング16cでシールして筒型リニアモータ1内への埃や水などの侵入をも防止できる。さらに、ガイドロッド16のボトムキャップ12に対する偏心と傾きが許容されてガイドロッド16をロッド11に対して調心させ得るので、ロッド11に保持されるセンサ本体30とガイドロッド16に保持されるプローブ31とを調心できる。
なお、本実施の形態の筒型リニアモータ1では、摩擦リング50をOリングとしているが、ロッド11に摺接或いはガイドロッド16に摺接した際に摩擦力を発生できればよいので、摩擦リング50は、Oリング以外にもゴムや合成樹脂で形成されたリングとされてもよい。また、弾性リング16cは、Oリングとされているが、ガイドロッド16を弾性支持してボトムキャップ12に対する偏心や傾きを許容できる限りにおいて、Oリング以外にもゴムや合成樹脂で形成されたリングとされてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、および変更が可能である。