JP7841369B2 - 蓄電装置温度調整システム - Google Patents

蓄電装置温度調整システム

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JP7841369B2 JP2022104867A JP2022104867A JP7841369B2 JP 7841369 B2 JP7841369 B2 JP 7841369B2 JP 2022104867 A JP2022104867 A JP 2022104867A JP 2022104867 A JP2022104867 A JP 2022104867A JP 7841369 B2 JP7841369 B2 JP 7841369B2
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Description

本発明は、蓄電装置温度調整システムに関する。
車輪駆動用の回転電機と、当該回転電機に接続された蓄電装置とを備える車両用駆動装置が搭載された車両において、蓄電装置の温度を調整するために蓄電装置温度調整システムが利用されている。このような蓄電装置温度調整システムの一例が、特開2019-29329号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1の蓄電装置温度調整システム(電池冷却システム1)では、蓄電装置(バッテリユニット20)の冷却及び暖機の両方を、駆動系オイルを熱媒とする循環路(冷却回路10)で行っている。
しかし、駆動系オイルは比熱が比較的小さく、それに応じて熱容量も比較的小さくなるため、加熱効率は良いものの冷却効率が悪いという課題があった。
特開2019-29329号公報
そこで、加熱効率及び冷却効率の両方に優れた蓄電装置温度調整システムの実現が望まれる。
本開示に係る蓄電装置温度調整システムは、
車輪駆動用の回転電機と、前記回転電機に接続された蓄電装置と、を備える車両用駆動装置が搭載された車両に設けられる蓄電装置温度調整システムであって、
第1熱媒が循環する第1循環路と、
前記第1熱媒よりも熱容量が小さい第2熱媒が循環する第2循環路と、
前記第1熱媒と外気との熱交換を行う第1熱交換器と、
前記第1熱媒と前記第2熱媒との熱交換を実行可能な第2熱交換器と、
前記第1循環路における前記第1熱媒の経路、及び、前記第2循環路における前記第2熱媒の経路を制御する流路制御部と、を備え、
前記流路制御部は、前記蓄電装置を冷却する冷却モードと、前記蓄電装置を加熱する加熱モードと、を実行可能であり、前記冷却モードにおいて、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器と前記蓄電装置とを通るように前記第1熱媒を循環させるとともに前記第2熱交換器と前記回転電機とを通るように前記第2熱媒を循環させ、前記加熱モードにおいて、前記回転電機と前記蓄電装置とを通るように前記第2熱媒を循環させる。
この構成によれば、冷却モードでは、熱容量が大きく温度上昇しにくい第1熱媒を用いて、第1熱交換器において外気との熱交換によって第1熱媒を冷却し、その冷却された第1熱媒によって蓄電装置を効率的に冷却することができる。また、第2熱交換器において第1熱媒との熱交換によって第2熱媒を冷却し、その冷却された第2熱媒によって回転電機を冷却することができる。よって、車両用駆動装置の必要箇所を適切に冷却することができる。一方、加熱モードでは、熱容量が小さく温度上昇しやすい第2熱媒を用いて、発熱した回転電機によって第2熱媒を容易に温度上昇させ、その受け取った熱で蓄電装置を加熱することができる。よって、例えば車両用駆動装置の始動直後等のように第1熱媒の温度が低い状況でも、蓄電装置を早期に暖機できる。このように、本構成によれば、加熱効率及び冷却効率の両方に優れた蓄電装置温度調整システムを実現できる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
蓄電装置温度調整システムが搭載される車両の模式図 蓄電装置温度調整システムのブロック図 蓄電装置の模式図 冷却モードでの動作状態を示す図 加熱モードでの動作状態を示す図 別態様の蓄電装置温度調整システムのブロック図 別態様の蓄電装置温度調整システムのブロック図
蓄電装置温度調整システムの実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の蓄電装置温度調整システム1は、例えば図1に示すような車両Vに搭載されて用いられる、車載用蓄電装置温度調整システムである。本実施形態では、車両Vは、車輪Wの駆動用の回転電機91と、回転電機91に接続された蓄電装置96とを備える車両用駆動装置9が搭載された、電気自動車である。
車両Vに搭載された車両用駆動装置9は、回転電機91と、伝達機構92と、出力部材93と、蓄電装置96とを備えている。
回転電機91は、車輪Wの駆動力源として機能する。回転電機91は、駆動装置ケースに固定されたステータと、このステータの径方向内側に回転自在に支持されたロータとを備えている。回転電機91は、回転電機制御ユニット95を介して蓄電装置96に電気的に接続されている。回転電機91は、蓄電装置96から電力の供給を受けて力行し、或いは、車両の慣性力等によって発電した電力を蓄電装置96に供給して蓄電させる。
本実施形態では、回転電機91は3相交流で駆動される交流モータであり、回転電機制御ユニット95は、例えばスイッチング素子や平滑コンデンサ、制御基板等を含むインバータユニットである。
蓄電装置96は、例えばリチウムイオン電池等の二次電池(バッテリ)や、電気二重層キャパシタ等の蓄電器等である。蓄電装置96は、二次電池と蓄電器とを組み合わせたものであっても良い。本実施形態の蓄電装置96は、電力を蓄える複数の蓄電ユニット96Aと、これら複数の蓄電ユニット96Aを覆うケース96Bとを有する(図3を参照)。本実施形態では、蓄電装置96としてリチウムイオン二次電池を用いており、この場合の蓄電ユニット96Aは電池セルである。複数の蓄電ユニット96Aは、互いに隣接する状態で整列して、ケース96B内に収容されている。本実施形態では、蓄電装置96は、所定の長さ、幅、及び高さを有する直方体状(より具体的には、長さ及び幅に比べて高さが短い偏平な直方体状)に形成されている。
回転電機91は、伝達機構92に駆動連結されている。伝達機構92は、回転電機91の駆動力を車輪W側に伝達する。伝達機構92は、例えば固定段変速機構、有段又は無段の自動変速機構、カウンタギヤ機構、及び差動歯車機構のうちの少なくとも1つを含んでいる。伝達機構92は、一対の出力部材93に駆動連結されており、この出力部材93を介して左右一対の車輪Wに駆動連結されている。
蓄電装置温度調整システム1は、このような車両用駆動装置9が搭載された車両Vにおいて、走行時に発熱する回転電機91や蓄電装置96を冷却したり、長時間の停車中に低温となっている蓄電装置96を始動直後に加熱したりするために設けられている。
図2に示すように、蓄電装置温度調整システム1は、第1熱媒が循環する第1循環路10と、第1熱媒とは異なる第2熱媒が循環する第2循環路20との、2系統の熱媒循環路を備えている。第1循環路10と第2循環路20とは互いに独立した流路として構成されている。また、蓄電装置温度調整システム1は、第1熱交換器12と、第1ポンプ13と、第2熱交換器22と、第2ポンプ23と、流路制御部40とを備えている。
本実施形態では、第1循環路10を流れる第1熱媒は、主に対象物の冷却のために用いられる熱媒であり、水系の熱媒が用いられている。より具体的には、第1熱媒は、LLC(Long Life Coolant)とも称される不凍液であり、エチレングリコールを主成分とする液体である。第1熱媒の密度、粘度、比熱、熱伝導率は、特に限定されないが、例えばそれぞれ0.95~1.0g/cm、0.4~0.5mPa・s、4~5J/g・K、0.5~0.7W/m・Kとすることができる。また、第1熱媒の流量は、特に限定されないが、例えば8~12L/minとすることができる。
また、第2循環路20を流れる第2熱媒としては、本実施形態では、車両用駆動装置9の伝達機構92に供給される駆動系オイルが用いられている。より具体的には、第2熱媒は、摩擦や摩耗を軽減して燃費性能を向上させる等の目的で車両用駆動装置9内に封入されているATF(Automatic Transmission Fluid)である。第2熱媒の密度、粘度、比熱、熱伝導率は、特に限定されないが、例えばそれぞれ0.75~0.8g/cm、2.5~3mPa・s、2~2.5J/g・K、0.1~0.15W/m・Kとすることができる。また、第2熱媒の流量は、特に限定されないが、例えば5~6L/minとすることができる。
第2熱媒の比熱は、第1熱媒の比熱よりも小さい。第2熱媒の比熱は、第1熱媒の比熱の例えば0.8倍以下であり、0.6倍以下であることがより好ましい。また、本実施形態では、第2熱媒の流量は、第1熱媒の流量よりも小さい。第2熱媒の流量は、第1熱媒の流量の例えば0.8倍以下であり、0.6倍以下であることがより好ましい。このように、本実施形態の第2熱媒は、比熱及び流量の両方が第1熱媒よりも小さいことで、熱容量(=比熱×流量)が第1熱媒よりも小さい。
第1熱媒が循環する第1循環路10は、主循環路11と、この主循環路11から分岐する分岐路16とを有する。主循環路11には、第1熱交換器12と第1ポンプ13とが設けられている。また、主循環路11は、回転電機制御ユニット95と、第2循環路20に設けられた第2熱交換器22とを通るように設けられている。第1ポンプ13、第1熱交換器12、回転電機制御ユニット95、及び第2熱交換器22は、第1熱媒の流れ方向に沿って記載の順に設けられている。
第1熱交換器12は、第1熱媒と外気との熱交換を行う。第1熱交換器12は、本実施形態ではラジエータであり、第1熱媒と外気との熱交換によって第1熱媒を冷却する。第1ポンプ13は、第1熱媒を吸引及び吐出して、第1循環路10内で第1熱媒を循環させる。第1ポンプ13としては、電動ポンプ及び機械式ポンプのいずれを用いても良い。
分岐路16は、三方弁14,15を介して主循環路11に接続されている。三方弁14,15は、第1熱交換器12の上流側と下流側とに分かれて設けられており、分岐路16は、主循環路11のうち第1熱交換器12を通る部分に対して並列に接続されている。分岐路16は、蓄電装置96を通るように設けられている。本実施形態では、第1循環路10の一部を構成する分岐路16は、第1蓄電装置内熱媒路16Aを有している。この第1蓄電装置内熱媒路16Aは、蓄電装置96のケース96B(図3を参照)内に配設されている。第1蓄電装置内熱媒路16Aは、蓄電装置96のケース96B内で、複数の蓄電ユニット96Aに接する状態で配設されている。
三方弁14は、第1熱交換器12に、第2熱交換器22から流れてくる第1熱媒だけを流す状態と、第2熱交換器22及び蓄電装置96の両方から流れてくる第1熱媒を流す状態とを切替可能である。三方弁15は、第1熱交換器12から流れてくる第1熱媒を、第2熱交換器22側だけに流す状態と、第2熱交換器22側及び蓄電装置96の両方に流す状態とを切替可能である。三方弁14,15のそれぞれの状態は、流路制御部40によって切り替えられる。
第2熱媒が循環する第2循環路20は、主循環路21と、この主循環路21から分岐する分岐路26とを有する。主循環路21には、第2熱交換器22と第2ポンプ23とが設けられている。また、主循環路21は、回転電機91を通るように設けられている。第2ポンプ23、第2熱交換器22、及び回転電機91は、第2熱媒の流れ方向に沿って記載の順に設けられている。
第2熱交換器22は、第1熱媒と第2熱媒との熱交換を実行可能である。第2熱交換器22には、第1循環路10及び第2循環路20の両方が通っており、第1熱媒及び第2熱媒の両方が流れている状態で、第1熱媒と第2熱媒との熱交換が行われる。なお、第2熱交換器22内を第1熱媒だけが流れ、第2熱媒が流れていない状態では、第1熱媒と第2熱媒との熱交換は行われない。第2熱交換器22は、第2熱媒として駆動系オイルが用いられている本実施形態ではオイルクーラーであり、第1熱媒と第2熱媒との熱交換によって第2熱媒を冷却可能である。
第2ポンプ23は、第2熱媒を吸引及び吐出して、第2循環路20内で第2熱媒を循環させる。第2ポンプ23としては、電動ポンプ及び機械式ポンプのいずれを用いても良い。
分岐路26は、三方弁24,25を介して主循環路21に接続されている。三方弁24,25は、第2熱交換器22の上流側と下流側とに分かれて設けられており、分岐路26は、主循環路21のうち第2熱交換器22を通る部分に対して並列に接続されている。分岐路26は、蓄電装置96を通るように設けられている。本実施形態では、第2循環路20の一部を構成する分岐路26は、第2蓄電装置内熱媒路26Aを有している。この第2蓄電装置内熱媒路26Aは、蓄電装置96のケース96B(図3を参照)内に配設されている。第2蓄電装置内熱媒路26Aは、蓄電装置96のケース96B内で、複数の蓄電ユニット96Aに接する状態で配設されている。
図3に示すように、第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとは、蓄電装置96のケース96B内で、蓄電ユニット96Aを挟んで両側に分かれて配置されている。本実施形態では、第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとは、全体として直方体状をなす複数の蓄電ユニット96Aを挟んで、当該蓄電ユニット96Aの高さ方向の両側に分かれて配置されている。互いに隣接する状態で整列して平面的に配置された複数の蓄電ユニット96Aに対して、その下面に沿って第1蓄電装置内熱媒路16Aが蛇行状態で配置され、上面に沿って第2蓄電装置内熱媒路26Aが蛇行状態で配置されている。本実施形態では、蛇行する第1蓄電装置内熱媒路16Aの直線部分の延在方向と、蛇行する第2蓄電装置内熱媒路26Aの直線部分の延在方向とは、互いに直交している。
三方弁24は、第2ポンプ23から流れてくる第2熱媒を、第2熱交換器22に流す状態と、蓄電装置96に流す状態とを切替可能である。三方弁15は、回転電機91に、第2熱交換器22から流れてくる第2熱媒を流す状態と、蓄電装置96から流れてくる第2熱媒を流す状態とを切替可能である。三方弁24,25のそれぞれの状態は、流路制御部40によって切り替えられる。
流路制御部40は、動作モードに応じて、第1循環路10における第1熱媒の流通経路、及び、第2循環路20における第2熱媒の流通経路を制御する。ここで、蓄電装置温度調整システム1が実行可能な動作モードには、冷却モードと加熱モードとが含まれる。冷却モードは、蓄電装置96を冷却する動作モードである。本実施形態では、冷却モードで、蓄電装置96に加えて回転電機制御ユニット95及び回転電機91を冷却する。加熱モードは、蓄電装置96を加熱する動作モードである。本実施形態では、加熱モード中も、回転電機制御ユニット95の冷却を継続する。
動作モードは、例えば蓄電装置96の温度に基づいて決定される。一例として、温度センサを用いて蓄電装置96の温度を監視しておき、蓄電装置96の温度が予め定められた基準温度以上の場合に冷却モードが選択され、蓄電装置96の温度が基準温度未満の場合に加熱モードが選択されるようにすることができる。
流路制御部40は、動作モードに応じて、三方弁14,15,24,25の状態を個別に制御することで、第1熱媒の流通経路及び第2熱媒の流通経路を制御する。
冷却モードでの動作状態を図4に示す。冷却モードにおいて、流路制御部40は、三方弁14を3つのポートが全て連通する状態とするとともに、三方弁15も3つのポートが全て連通する状態とする。また、流路制御部40は、三方弁24を、3つのポートのうち第2ポンプ23側及び第2熱交換器22側の2つのポートだけが連通する状態とするとともに、三方弁25を、3つのポートのうち第2熱交換器22側及び回転電機91側の2つのポートだけが連通する状態とする。
これにより、冷却モードでは、第1循環路10において、第1熱交換器12と第2熱交換器22と回転電機制御ユニット95と蓄電装置96とを通るように第1熱媒が循環する。第1ポンプ13から吐出された第1熱媒は、第1熱交換器12で外気との熱交換によって冷却され、その後、三方弁15で二手に分かれて蓄電装置96と回転電機制御ユニット95(スイッチング素子や制御基板等)とを冷却する。回転電機制御ユニット95を冷却した後の第1熱媒は、第2熱交換器22で第2循環路20の第2熱媒との熱交換によって第2熱媒を冷却する。蓄電装置96並びに回転電機制御ユニット95及び第2熱媒を冷却することで自身は温度上昇した第1熱媒は、三方弁14で合流して、第1ポンプ13に吸引され、再び吐出される。これを繰り返すことで、相対的に熱容量が大きい第1熱媒を用いて、回転電機制御ユニット95及び蓄電装置96を効率的に冷却することができる。
また、冷却モードでは、第2循環路20において、第2熱交換器22と回転電機91とを通るように第2熱媒が循環する。第2ポンプ23から吐出された第2熱媒は、第2熱交換器22で第1循環路10の第1熱媒との熱交換によって冷却される。冷却された第2熱媒は、その後、回転電機91に供給されて当該回転電機91(コイルや、ロータに埋め込まれている永久磁石等)を冷却する。回転電機91を冷却することで自身は温度上昇した第2熱媒は、第2ポンプ23に吸引され、再び吐出される。これを繰り返すことで、車両用駆動装置9内に封入されている第2熱媒を用いて、これを第1熱媒との熱交換によって冷却しつつ、回転電機91を適切に冷却することができる。
このように、冷却モードでは、第1循環路10と第2循環路20との協同で、車両用駆動装置9の必要箇所(故障を予防したり性能を維持したりするために冷却が必要となる箇所)を適切に冷却することができる。
本実施形態では、蓄電装置96には第1熱交換器12で十分に冷却された第1熱媒だけが供給され、回転電機91を冷却することで自身は温度上昇した第2熱媒は供給されないので、蓄電装置96を効率的に冷却することができる。
加熱モードでの動作状態を図5に示す。加熱モードにおいて、流路制御部40は、三方弁14を、3つのポートのうち第2熱交換器22側及び第1ポンプ13側の2つのポートだけが連通する状態とするとともに、三方弁15を、3つのポートのうち第1熱交換器12側及び回転電機制御ユニット95側の2つのポートだけが連通する状態とする。また、流路制御部40は、三方弁24を、3つのポートのうち第2ポンプ23側及び蓄電装置96側の2つのポートだけが連通する状態とするとともに、三方弁25を、3つのポートのうち蓄電装置96側及び回転電機91側の2つのポートだけが連通する状態とする。
これにより、加熱モードでは、第1循環路10において、第1熱交換器12と第2熱交換器22と回転電機制御ユニット95とを通るように第1熱媒が循環する。第1ポンプ13から吐出された第1熱媒は、第1熱交換器12で外気との熱交換によって冷却され、その後、回転電機制御ユニット95に供給されて当該回転電機制御ユニット95を冷却する。回転電機制御ユニット95を冷却した後の第1熱媒は第2熱交換器22に供給されるが、加熱モードでは第2熱媒は第2熱交換器22には供給されないので、第1熱媒は第2熱交換器22をそのまま通過する。その後、第1熱媒は第1ポンプ13に吸引され、再び吐出される。これを繰り返すことで、常時冷却することが必要とされる回転電機制御ユニット95を、相対的に熱容量が大きい第1熱媒を用いて効率的に冷却することができる。
また、加熱モードでは、第2循環路20において、回転電機91と蓄電装置96とを通るように第2熱媒が循環する。回転電機91に供給された第2熱媒は、回転電機91を冷却し、自身は温度上昇する。温度上昇した第2熱媒は、第2ポンプ23で吐出されて蓄電装置96に供給され、蓄電装置96を加熱する。これを繰り返すことで、車両用駆動装置9内に封入されており、かつ、熱容量が小さく温度上昇しやすい第2熱媒を用いて、蓄電装置96を早期に暖機できる。
本実施形態では、蓄電装置96には回転電機91を冷却することで自身は温度上昇した第2熱媒だけが供給され、第1熱交換器12で冷却された第1熱媒は供給されないので、蓄電装置96を効率的に暖機することができる。
このように、本実施形態の蓄電装置温度調整システム1は、
車輪W駆動用の回転電機91と、回転電機91に接続された蓄電装置96と、を備える車両用駆動装置9が搭載された車両Vに設けられる蓄電装置温度調整システム1であって、
第1熱媒が循環する第1循環路10と、
第1熱媒よりも熱容量が小さい第2熱媒が循環する第2循環路20と、
第1熱媒と外気との熱交換を行う第1熱交換器12と、
第1熱媒と第2熱媒との熱交換を実行可能な第2熱交換器22と、
第1循環路10における第1熱媒の経路、及び、第2循環路20における第2熱媒の経路を制御する流路制御部40と、を備え、
流路制御部40は、蓄電装置96を冷却する冷却モードと、蓄電装置96を加熱する加熱モードと、を実行可能であり、冷却モードにおいて、第1熱交換器12と第2熱交換器22と蓄電装置96とを通るように第1熱媒を循環させるとともに第2熱交換器22と回転電機91とを通るように第2熱媒を循環させ、加熱モードにおいて、回転電機91と蓄電装置96とを通るように第2熱媒を循環させる。
この構成によれば、冷却モードでは、熱容量が大きく温度上昇しにくい第1熱媒を用いて、第1熱交換器12において外気との熱交換によって第1熱媒を冷却し、その冷却された第1熱媒によって蓄電装置96を効率的に冷却することができる。また、第2熱交換器22において第1熱媒との熱交換によって第2熱媒を冷却し、その冷却された第2熱媒によって回転電機91を冷却することができる。よって、車両用駆動装置9の必要箇所を適切に冷却することができる。一方、加熱モードでは、熱容量が小さく温度上昇しやすい第2熱媒を用いて、発熱した回転電機91によって第2熱媒を容易に温度上昇させ、その受け取った熱で蓄電装置96を加熱することができる。よって、例えば車両用駆動装置9の始動直後等のように第1熱媒の温度が低い状況でも、蓄電装置96を早期に暖機できる。このように、本構成によれば、加熱効率及び冷却効率の両方に優れた蓄電装置温度調整システム1を実現できる。
ここで、
蓄電装置96は、電力を蓄える蓄電ユニット96Aを有し、
第1循環路10は、蓄電装置96のケース96B内を通る第1蓄電装置内熱媒路16Aを有し、
第2循環路20は、蓄電装置96のケース96B内を通る第2蓄電装置内熱媒路26Aを有し、
第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとが、蓄電ユニット96Aを挟んで両側に分かれて配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第1熱媒路を流れる第1熱媒と蓄電ユニット96Aとの熱交換に際して、第2熱媒による影響を小さく抑えることができる。また、第2熱媒路を流れる第2熱媒と蓄電ユニット96Aとの熱交換に際して、第1熱媒による影響を小さく抑えることができる。よって、加熱効率及び冷却効率の両方を高くしやすい。
また、
車両用駆動装置9は、回転電機91を制御する回転電機制御ユニット95をさらに備え、
流路制御部40は、冷却モードにおいて、第1熱交換器12と第2熱交換器22と蓄電装置96とに加えて回転電機制御ユニット95を通るように第1熱媒を循環させ、加熱モードにおいて、第1熱交換器12と回転電機制御ユニット95とを通るように第1熱媒を循環させることが好ましい。
この構成によれば、比較的熱に弱い部品を多く含む回転電機制御ユニット95を、冷却モードであるか加熱モードであるかを問わず、第1熱交換器12で冷却された第1熱媒によって適切に冷却することができる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、加熱モードにおいて、第2循環路20を流れる第2熱媒によって蓄電ユニット96Aを直接加熱する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第2循環路20を流れる第2熱媒を用いつつ、蓄電ユニット96Aを間接的に加熱しても良い。この場合、例えば図6に示すように、蓄電ユニット96Aに沿って配置されて絶縁熱媒が循環する第3循環路30を蓄電装置96に併設する。そして、蓄電装置温度調整システム1には、絶縁熱媒と第2熱媒との熱交換を行う第3熱交換器32を具備させる。なお、絶縁熱媒は、電気絶縁性に優れた熱媒体であり、例えばフッ素系の不活性液体が用いられる。
このように、
蓄電装置96は、電力を蓄える蓄電ユニット96Aと、蓄電ユニット96Aに沿って配置されて絶縁熱媒が循環する第3循環路30と、を有し、
絶縁熱媒と第2熱媒との熱交換を行う第3熱交換器32をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、第3熱交換器32において第2熱媒との熱交換によって絶縁熱媒を温度上昇させ、その温度上昇した絶縁熱媒によって蓄電ユニット96Aを加熱することができる。絶縁熱媒を用いることで、蓄電ユニット96Aの電極や接点等、蓄電装置96に含まれる各種の電気部品に絶縁熱媒を接触させて蓄電装置96を効率的に加熱することができ、加熱効率を高めることができる。
(2)上記の実施形態において、第2循環路20を流れる第2熱媒が、加熱モードにおいて蓄電装置96以外の車載部品の加熱にも利用されても良い。この場合、例えば図7に示すように、第2循環路20が、三方弁34,35を介して主循環路21に接続された連絡路36を有し、この連絡路36に第4熱交換器37が設けられても良い。第4熱交換器37は、車両Vの車室に設けられた車室内機器に設けられる。なお、車室内機器としては、特に限定されないが、例えば車室に装備されたエアーコンディショナーやシート、ハンドル等が例示される。流路制御部40は、加熱モードにおいて、三方弁34,35の状態を制御して、回転電機91と蓄電装置96とに加えて第4熱交換器37を通るように第2熱媒を循環させる。
このように、
車両Vの車室に設けられた車室内機器との熱交換を行う第4熱交換器37をさらに備え、
流路制御部40は、加熱モードにおいて、回転電機91と蓄電装置96とに加えて第4熱交換器37を通るように第2熱媒を循環させることが好ましい。
この構成によれば、加熱モードにおいて、容易に温度上昇した第2熱媒によって蓄電装置96に加えて車室内機器を温度上昇させることができる。よって、例えば車両用駆動装置9の始動直後等に、蓄電装置96及び車室を早期に暖めることができる。
(3)上記の実施形態では、第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとが、直方体状の蓄電装置96のケース96B内で、蓄電ユニット96Aを挟んで当該蓄電ユニット96Aの高さ方向の両側に分かれて配置されている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとが、蓄電ユニット96Aを挟んで当該蓄電ユニット96Aの長さ方向又は幅方向の両側に分かれて配置されても良い。或いは、第1蓄電装置内熱媒路16Aと第2蓄電装置内熱媒路26Aとが、蓄電ユニット96Aの上面と側面等、互いに交差する面に沿って配置されても良い。
(4)上記の実施形態では、比熱が第1熱媒よりも小さい第2熱媒を用いるとともに、第2熱媒の流量が第1熱媒の流量よりも小さく設定された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、少なくとも第2熱媒の熱容量(=比熱×流量)が第1熱媒の熱容量よりも小さければ、例えば第2熱媒の流量が第1熱媒の流量に等しいかそれ以上であっても良い。比熱に関しても一応は同様のことが言えるものの、第2熱媒の比熱は第1熱媒の比熱よりも小さいことが好ましい。
(5)上記の実施形態では、蓄電装置96の温度に基づいて動作モードが決定される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、蓄電装置96の温度に加え、回転電機91の温度及び回転電機制御ユニット95の温度の少なくとも一方にも基づいて動作モードが決定されても良い。
(6)上記の実施形態では、蓄電装置温度調整システム1において実行可能な動作モードが冷却モードと加熱モードの2つである構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、冷却モード及び加熱モード以外の他の動作モード(例えば、加熱も冷却も行わない待機モード等)が選択可能とされても良い。この場合、例えば蓄電装置96の温度が予め定められた第1基準温度以上の場合に冷却モードが選択され、蓄電装置96の温度が第1基準温度よりも低い値に予め定められた第2基準温度未満の場合に加熱モードが選択されるようにしても良い。
(7)上記の実施形態では、第2循環路20内に第2熱媒を循環させるのに第2ポンプ23を用いる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば伝達機構92内に設けられるギヤ(一例として、デフリングギヤと称されることもある、差動歯車装置の入力ギヤ)で第2熱媒を掻き上げ、水頭差を利用して第2熱媒を循環させても良い。この場合、例えば、掻き上げられた第2熱媒を一時的に貯留する貯留室(キャッチタンク等)が設けられ、第2熱交換器22が、第1熱媒と当該貯留室内の第2熱媒との熱交換を実行可能に構成される。
(8)上記の実施形態では、前輪駆動式の車両Vに搭載されて用いられる蓄電装置温度調整システム1を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、蓄電装置温度調整システム1は、後輪駆動式の車両Vや四輪駆動式の車両Vにも同様に搭載されて用いられる。
(9)上記の実施形態では、電気自動車に搭載されて用いられる蓄電装置温度調整システム1を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、蓄電装置温度調整システム1は、ハイブリッド車にも同様に搭載されて用いられる。
(10)上述した各実施形態(上記の実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1:蓄電装置温度調整システム、9:車両用駆動装置、10:第1循環路、11:主循環路、12:第1熱交換器、13:第1ポンプ、14:三方弁、15:三方弁、16:分岐路、16A:第1蓄電装置内熱媒路、20:第2循環路、21:主循環路、22:第2熱交換器、23:第2ポンプ、24:三方弁、25:三方弁、26:分岐路、26A:第2蓄電装置内熱媒路、30:第3循環路、32:第3熱交換器、34:三方弁、35:三方弁、36:連絡路、37:第4熱交換器、40:流路制御部、91:回転電機、92:伝達機構、93:出力部材、95:回転電機制御ユニット、96:蓄電装置、96A:蓄電ユニット、96B:ケース、V:車両、W:車輪

Claims (5)

  1. 車輪駆動用の回転電機と、前記回転電機に接続された蓄電装置と、を備える車両用駆動装置が搭載された車両に設けられる蓄電装置温度調整システムであって、
    第1熱媒が循環する第1循環路と、
    前記第1熱媒よりも熱容量が小さい第2熱媒が循環する第2循環路と、
    前記第1熱媒と外気との熱交換を行う第1熱交換器と、
    前記第1熱媒と前記第2熱媒との熱交換を実行可能な第2熱交換器と、
    前記第1循環路における前記第1熱媒の経路、及び、前記第2循環路における前記第2熱媒の経路を制御する流路制御部と、を備え、
    前記流路制御部は、前記蓄電装置を冷却する冷却モードと、前記蓄電装置を加熱する加熱モードと、を実行可能であり、前記冷却モードにおいて、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器と前記蓄電装置とを通るように前記第1熱媒を循環させるとともに前記第2熱交換器と前記回転電機とを通るように前記第2熱媒を循環させ、前記加熱モードにおいて、前記回転電機と前記蓄電装置とを通るように前記第2熱媒を循環させる、蓄電装置温度調整システム。
  2. 前記蓄電装置は、電力を蓄える蓄電ユニットを有し、
    前記第1循環路は、前記蓄電装置のケース内を通る第1蓄電装置内熱媒路を有し、
    前記第2循環路は、前記蓄電装置のケース内を通る第2蓄電装置内熱媒路を有し、
    前記第1蓄電装置内熱媒路と前記第2蓄電装置内熱媒路とが、前記蓄電ユニットを挟んで両側に分かれて配置されている、請求項1に記載の蓄電装置温度調整システム。
  3. 前記蓄電装置は、電力を蓄える蓄電ユニットと、前記蓄電ユニットに沿って配置されて絶縁熱媒が循環する第3循環路と、を有し、
    前記絶縁熱媒と前記第2熱媒との熱交換を行う第3熱交換器をさらに備える、請求項1に記載の蓄電装置温度調整システム。
  4. 前記車両用駆動装置は、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットをさらに備え、
    前記流路制御部は、前記冷却モードにおいて、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器と前記蓄電装置とに加えて前記回転電機制御ユニットを通るように前記第1熱媒を循環させ、前記加熱モードにおいて、前記第1熱交換器と前記回転電機制御ユニットとを通るように前記第1熱媒を循環させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄電装置温度調整システム。
  5. 車両の車室に設けられた車室内機器との熱交換を行う第4熱交換器をさらに備え、
    前記流路制御部は、前記加熱モードにおいて、前記回転電機と前記蓄電装置とに加えて前記第4熱交換器を通るように前記第2熱媒を循環させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄電装置温度調整システム。
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