JP7828229B2 - 生成装置及び生成方法 - Google Patents

生成装置及び生成方法

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Description

本発明は、生成装置及び生成方法に関する。
例えば、特許文献1には、気体状態の反応物の発熱反応によって、製品ガスを生成させる生成装置及び生成方法に関する技術が開示されている。
特許第6984098号公報
反応器に熱媒体を通し、ヒーター等で熱媒体を加熱することで、反応器内の温度を製品ガスの生成開始に必要な温度に昇温している。熱媒体の温度が製品ガスの生成開始に必要な温度以上である場合に、反応器に原料ガスを供給するため、熱媒体の温度が製品ガスの生成開始に必要な温度以上になるまで、製品ガスの生成は行われない。したがって、熱媒体の昇温に要する時間に比例して、製品ガスの生成に要する時間が増加する。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、製品ガスの生成に要する時間を短縮することが可能な技術を提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する反応塔と、前記反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、前記反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備え、前記温度調整部は、前記原料ガス供給部による前記反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記反応塔の昇温を開始し、前記原料ガス供給部は、昇温中の前記反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記原料ガスの供給を開始する、生成装置である。
上記生成装置によれば、反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度において、反応塔への原料ガスの供給が開始される。反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、反応塔内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、反応塔内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。そのため、上記生成装置によれば、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができる。
また、前記温度調整部は、前記反応塔の昇温中に前記原料ガス供給部で前記原料ガスの供給が開始されると、前記熱媒体の加熱による前記反応塔の昇温を停止してもよい。反応塔内では、原料ガスの発熱反応による反応塔の昇温が行われているため、熱媒体の加熱による反応塔の昇温が停止しても、反応塔内の温度が運転温度に達することが可能となり、反応塔内を運転温度に維持することができる。
前記温度調整部は、前記熱媒体に対して加熱、冷却、加熱の停止、及び、冷却の停止の少なくとも一つを行うことにより前記熱媒体の温度調整を行ってもよい。例えば、熱媒体を加熱する加熱器により熱媒体に対して加熱や加熱の停止が行われる。例えば、熱媒体を
冷却する冷却器により熱媒体に対して冷却や冷却の停止が行われる。
前記原料ガス供給部は、前記反応塔内の温度に基づいて、前記原料ガスの供給量を決定してもよい。反応塔内の温度と、反応塔内において原料ガスから生成される製品ガスの濃度とは相関関係がある。このような相関関係に基づいて、反応塔内への原料ガスの供給量を決定することで、反応塔によって生成される製品ガスの濃度をコントロールすることができる。
上記生成装置は、前記製品ガスが生成される際に前記反応塔で生成された生成水から前記生成水に溶存する溶存ガスを分離する分離部を備えてもよい。反応塔で生成された生成水から生成水に溶存する溶存ガスを分離することで、生成水に溶存する溶存ガスの大気中への拡散を抑止することができる。
上記生成装置は、前記反応塔から送出される前記製品ガスが流れる製品ガス経路を備えてもよく、前記分離部は、前記溶存ガスが前記製品ガスである場合、前記製品ガス経路を流れる前記製品ガスに対して前記生成水から分離された前記製品ガスを合流させ、前記溶存ガスが未反応の前記原料ガスである場合、未反応の前記原料ガスを前記原料ガス供給部に戻してもよい。反応塔で生成された生成水から生成水に溶存する製品ガスを分離し、製品ガス経路を流れる製品ガスに対して生成水から分離された製品ガスを合流させることで、生成水に溶存する製品ガスの大気中への拡散を抑止することができる。反応塔で生成された生成水から生成水に溶存する未反応の原料ガスを分離し、未反応の原料ガスを原料ガス供給部に戻すことで、生成水に溶存する未反応の原料ガスの大気中への拡散を抑止することができる。
上記生成装置は、触媒における前記原料ガスの発熱反応によって前記製品ガスを生成するブースト用反応塔と、前記原料ガス供給部による前記原料ガスの供給先を前記反応塔と前記ブースト用反応塔との間で切り替える切り替え部と、を備えてもよく、前記温度調整部は、前記ブースト用反応塔および前記反応塔に通す前記熱媒体の温度調整により、前記ブースト用反応塔内および前記反応塔内を前記運転温度に維持し、前記原料ガス供給部による前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記ブースト用反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記ブースト用反応塔および前記反応塔の昇温を開始し、前記原料ガス供給部は、昇温中の前記ブースト用反応塔内の温度が前記供給開始温度において前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給を開始し、前記ブースト用反応塔から前記製品ガスおよび未反応の前記原料ガスが前記反応塔内に供給され、前記ブースト用反応塔内の容量は、前記反応塔内の容量よりも小さくてもよい。
製品ガス及び未反応の原料ガスをブースト用反応塔によって加熱した状態で、反応塔内に製品ガス及び未反応の原料ガスを供給することができる。ブースト用反応塔内の容量は、反応塔内の容量よりも小さいため、ブースト用反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短い。したがって、熱媒体の加熱が開始された後の早い段階で、高温状態の製品ガス及び未反応の原料ガスを反応塔内に供給することができる。これにより、反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮される。
また、本発明は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する反応塔と、触媒における前記原料ガスの発熱反応によって前記製品ガスを生成するブースト用反応塔と、前記ブースト用反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、前記反応塔および前記ブースト用反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記反応塔内および前記ブースト用反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備え、前記温度調整部は、前記原料ガス供給部による前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給が停止さ
れた冷温停止状態にある前記ブースト用反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記反応塔および前記ブースト用反応塔の昇温を開始し、前記原料ガス供給部は、昇温中の前記ブースト用反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給を開始し、前記ブースト用反応塔から前記製品ガスおよび未反応の前記原料ガスが前記反応塔内に供給され、前記ブースト用反応塔内の容量は、前記反応塔内の容量よりも小さい、生成装置であってもよい。
上記生成装置によれば、ブースト用反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度において、ブースト用反応塔への原料ガスの供給が開始される。ブースト用反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、ブースト反応塔内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、ブースト用反応塔内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。製品ガス及び未反応の原料ガスをブースト用反応塔によって加熱した状態で、反応塔内に製品ガス及び未反応の原料ガスが供給される。ブースト用反応塔内の容量は、反応塔内の容量よりも小さいため、ブースト用反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短い。したがって、熱媒体の加熱が開始された後の早い段階で、高温状態の製品ガス及び未反応の原料ガスを反応塔内に供給することができる。これにより、反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮され、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができる。
また、本発明は、方法の側面から捉えることもできる。すなわち、本発明は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する反応塔と、前記反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、前記反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備える生成装置の生成方法であって、前記原料ガス供給部による前記反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記反応塔の昇温を開始する工程と、昇温中の前記反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記原料ガスの供給を開始する工程と、を含む、生成装置の生成方法であってもよい。
上記生成装置の生成方法によれば、反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度において、反応塔への原料ガスの供給が開始される。反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、反応塔内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、反応塔内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。そのため、上記生成装置の生成方法によれば、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができる。
また、本発明は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する反応塔と、触媒における前記原料ガスの発熱反応によって前記製品ガスを生成するブースト用反応塔と、前記ブースト用反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、前記反応塔および前記ブースト用反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記反応塔内および前記ブースト用反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備える生成装置の生成方法であって、前記原料ガス供給部による前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記ブースト用反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記反応塔および前記ブースト用反応塔の昇温を開始する工程と、昇温中の前記ブースト用反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記ブースト用反応塔への前記原料ガスの供給を開始する工程と、を含み、前記ブースト用反応塔から前記製品ガスおよび未反応の前記原料ガスが前記反応塔内に供給され、前記ブースト用反応塔内の容量は、前記反応塔内の容量よりも小さい、生成装置の生成方法であってもよい。
上記生成装置の生成方法によれば、ブースト用反応塔内の温度が運転温度よりも低い温
度において、ブースト用反応塔への原料ガスの供給が開始される。ブースト用反応塔内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、ブースト反応塔内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、ブースト用反応塔内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。製品ガス及び未反応の原料ガスをブースト用反応塔によって加熱した状態で、反応塔内に製品ガス及び未反応の原料ガスが供給される。ブースト用反応塔内の容量は、反応塔内の容量よりも小さいため、ブースト用反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短い。したがって、熱媒体の加熱が開始された後の早い段階で、高温状態の製品ガス及び未反応の原料ガスを反応塔内に供給することができる。これにより、反応塔内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮され、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができる。
製品ガスの生成に要する時間を短縮することが可能な技術を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る生成装置の構成図である。 図2は、第1実施形態に係る生成装置の運転手順の流れを示すフロー図である。 図3は、第1実施形態における反応塔を通る熱媒体の温度変化と、比較例における反応塔を通る熱媒体の温度変化との関係を示す図である。 図4は、第1実施形態に係る運転負荷量と、比較例に係る運転負荷量との関係を示す図である。 図5は、分離部の構成図である。 図6は、第2実施形態に係る生成装置の構成図である。 図7は、第2実施形態に係る生成装置の運転手順の流れを示すフロー図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
〈第1実施形態〉
図1は、本発明の第1実施形態に係る生成装置の構成図である。図1に示す生成装置100は、例えば、原料ガス(反応ガス)である気体状態の水素と二酸化炭素の発熱反応によって、製品ガスであるメタンガスと、水とを生成させる。また、上記の化学反応は可逆反応でもある。上記の発熱反応を化学反応式で表すと下記の通りである。
4H+CO⇔CH+2HO (1)
生成装置100は、一段目の反応塔1と、一段目のガス冷却用熱交換器2と、二段目の反応塔3と、二段目のガス冷却用熱交換器4と、熱媒体ヒーター5と、熱媒体用熱交換器6と、気液分離器7、8と、原料ガス供給部9とを備える。
反応塔1は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する。原料ガスは、例えば、水素(H)及び二酸化炭素(CO)を含む。製品ガスは、例えば、メタンガスである。反応塔1と原料ガス供給部9とが配管によって接続され、原料ガスが原料ガス供給部9から反応塔1内に供給される。また、反応塔1は、触媒における原料ガスの発熱反応によって生成水を生成する。反応塔1とガス冷却用熱交換器2とが配管によって接続されている。反応塔1とガス冷却用熱交換器2とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。
ガス冷却用熱交換器2は、反応塔1において生成された生成水(水蒸気)を凝縮する。ガス冷却用熱交換器2と気液分離器7とが配管によって接続されている。ガス冷却用熱交換器2と気液分離器7とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。気液分離器7は、製品ガス及び未反応の原料ガスから生成水(液体)を分離する。生成装置100は分離部10を備え、気液分離器7から分離部10に生成水が送られる。分離部10の詳細については後述する。
反応塔3と気液分離器7とが配管によって接続されている。反応塔3と気液分離器7とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。反応塔1で生成された製品ガス及び未反応の原料ガスは、ガス冷却用熱交換器2及び気液分離器7を経由して反応塔3へ送られる。反応塔3は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する。反応塔3において未反応の原料ガスから製品ガスが生成されることで、生成装置100は、高濃度の製品ガスを生成することが可能となる。
反応塔3とガス冷却用熱交換器4とが配管によって接続されている。反応塔3とガス冷却用熱交換器4とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。ガス冷却用熱交換器4は、反応塔3において生成された生成水(水蒸気)を凝縮する。ガス冷却用熱交換器4と気液分離器8とが配管によって接続されている。ガス冷却用熱交換器4と気液分離器8とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。気液分離器8は、製品ガス及び未反応の原料ガスから生成水(液体)を分離する。
生成装置100は貯留タンク11を備える。気液分離器8から分離部10に生成水が送られ、気液分離器8から貯留タンク11に製品ガスが送られる。貯留タンクは、製品ガスを貯留する。気液分離器7及び8には、生成水を排出するための水抜き弁が設けられている。水抜き弁は、ドレントラップのような浮き具の浮力を用いて弁を開閉させるものでもよいし、あるいは電気的に水位を探知して電磁弁を開閉するものでもよい。
反応塔1及び3には、予め触媒が充填されている。触媒は、反応式(1)を促進する触媒ではあれば何でもよく、例えば、安定化元素が固溶し、正方晶系、及び、又は、立方晶系の結晶構造を有する安定化ジルコニア担体と、安定化ジルコニア担体に担持されるNiと、を備え、安定化元素は、Mn、FeおよびCoからなる群から選択される少なくとも1種の遷移元素からなる触媒が挙げられる。
また、反応塔1及び3はジャケット構造になっており、ジャケット部分(シェル)には発熱反応が生じる反応塔内の発熱部分と熱交換する熱媒体が流出入可能となっている。熱媒体には、例えば熱媒油を用いる。熱媒体ヒーター5と反応塔1のジャケット部分とが、熱媒体が流れる配管によって接続されている。また、反応塔1のジャケット部分と反応塔3のジャケット部分とが、熱媒体が流れる配管によって接続されている。熱媒体が流れる配管には、バルブなどが設けられている。熱媒体ヒーター5は、熱媒体を加熱する加熱器である。熱媒体ヒーター5によって加熱された熱媒体は、反応塔1を通った後、反応塔3を通る。
反応塔3のジャケット部分と熱媒体用熱交換器6とが、熱媒体が流れる配管によって接続されている。熱媒体用熱交換器6は、反応塔1及び3を通った熱媒体を冷却する。熱媒体ヒーター5と熱媒体用熱交換器6とが、熱媒体が流れる配管によって接続されている。熱媒体ヒーター5と熱媒体用熱交換器6とを接続する配管には、熱媒体用熱交換器6によって冷却された熱媒体を熱媒体ヒーター5へ送る熱媒体循環ポンプ12が設けられている。また、熱媒体が流れる配管には調整弁13及び14が設けられている。調整弁13及び14を開閉することにより、反応塔1及び3を通った熱媒体を、熱媒体用熱交換器6を経由して熱媒体ヒーター5に送ったり、熱媒体用熱交換器6を経由せずに熱媒体ヒーター5
に送ったりすることができる。
生成装置100は、チラー15を備える。チラー15は、ガス冷却用熱交換器2及び4において生成水を凝縮させるための冷却水(冷媒)を冷却する。ガス冷却用熱交換器2、4及びチラー15は、冷却水が流れる配管によって相互に接続されている。チラー15によって冷却された冷却水は、ガス冷却用熱交換器2及び4を経由してチラー15に戻る。
生成装置100は、冷却塔16及び冷却水循環ポンプ17を備える。冷却塔16は、熱媒体用熱交換器6において熱媒体と熱交換する冷却水を冷却する。例えば、系外から冷却塔16に供給される水道水を冷却水として用いてもよい。冷却水循環ポンプ17は、冷却塔16内に供給された冷却水を、熱媒体用熱交換器6と冷却塔16との間で循環させる。
生成装置100は、制御部21と、反応塔1内の温度を測定する測定センサ22と、反応塔3内の温度を測定する測定センサ23とを備える。測定センサ22によって測定された測定データ及び測定センサ23によって測定された測定データは、制御部21に送られる。これにより、制御部21は、反応塔1内の温度及び反応塔3内の温度を取得する。制御部21は、測定センサ22によって測定された測定データ及び測定センサ23によって測定された測定データを原料ガス供給部9に送る。これにより、原料ガス供給部9は、反応塔1内の温度及び反応塔3内の温度を取得する。
制御部21は、生成装置100の動作全体を制御するコントローラである。制御部21は、専用の機器により構成してもよいし、汎用のコンピュータにより構成してもよい。制御部21は、プロセッサ(CPU)、メモリ、ストレージ、通信I/Fなどのハードウェア資源を備えている。メモリは、RAMであってもよい。ストレージは、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリなど)であってもよい。制御部21の機能は、ストレージに格納されたプログラムをメモリに展開しプロセッサによって実行することにより実現される。なお、制御部21の構成はこれらに限られない。例えば、機能の全部又は一部をASICやFPGAなどの回路で構成してもよいし、あるいは、機能の全部又は一部をクラウドサーバや他の装置で実行してもよい。
制御部21は、熱媒体ヒーター5を制御する。熱媒体ヒーター5の動作が制御されることで、熱媒体ヒーター5は、熱媒体に対する加熱を行い、又は、熱媒体に対する加熱を停止する。このように、熱媒体ヒーター5を用いて熱媒体に対する加熱や加熱の停止が行われる。また、制御部21は、調整弁13及び14を制御する。調整弁13及び14の開閉が制御され、熱媒体が熱媒体用熱交換器6を経由して熱媒体ヒーター5に送られることで、熱媒体に対する冷却が行われる。調整弁13及び14の開閉が制御され、熱媒体が熱媒体用熱交換器6を経由せずに熱媒体ヒーター5に送られることで、熱媒体に対する冷却の停止が行われる。このように、冷却器としての熱媒体用熱交換器6を用いて熱媒体に対する冷却や冷却の停止が行われる。熱媒体に対する加熱、冷却、加熱の停止、及び、冷却の停止の少なくとも一つが行われることで、熱媒体の温度調整が行われる。制御部21は、温度調整部の一例である。
制御部21は、熱媒体の温度調整により、反応塔1内を所定範囲の運転温度に維持する。制御部21は、反応塔1内の温度を、例えば、200℃以上220℃以下に維持するように、熱媒体の温度を調整してもよい。運転温度は、200℃以上220℃以下に限られない。運転温度は、原料ガスの発熱反応が良好に進行する温度である定格温度であってもよい。定格温度は、高濃度の製品ガスが生成される温度であってもよい。また、運転温度及び定格温度は、反応塔1内の触媒反応が開始する温度よりも高い温度であり、例えば、反応塔1内の触媒反応が効率よく進行する温度である。
制御部21は、熱媒体の温度調整により、反応塔3内を所定範囲の運転温度に維持する。制御部21は、反応塔3内の温度を、例えば、200℃以上220℃以下に維持するように、熱媒体の温度を調整してもよい。運転温度は、200℃以上220℃以下に限られない。運転温度は、原料ガスの発熱反応が良好に進行する温度である定格温度であってもよい。定格温度は、高濃度の製品ガスが生成される温度であってもよい。また、運転温度及び定格温度は、反応塔3内の触媒反応が開始する温度よりも高い温度であり、例えば、反応塔3内の触媒反応が効率よく進行する温度である。
<運転手順>
第1実施形態に係る生成装置100の運転手順を説明する。図2は、第1実施形態に係る生成装置100の運転手順の流れを示すフロー図である。まず、熱媒体循環ポンプ12を起動する(S101)。熱媒体が反応塔1のジャケット部分に送られ、反応塔1を通る。反応塔1を通った熱媒体は、反応塔3のジャケット部分へ送られ、反応塔3を通る。このようにして、反応塔1の運転開始操作が行われると共に、反応塔3の運転開始操作が行われる。
原料ガス供給部9による反応塔1への原料ガスの供給が停止された状態(冷温停止状態)にある反応塔1の運転開始操作が行われた場合、制御部21は、熱媒体の加熱により反応塔1の昇温を開始する(S102)。具体的には、制御部21が、熱媒体ヒーター5の電源を入れ、熱媒体ヒーター5を制御することで、熱媒体を加熱する。加熱された熱媒体は、反応塔1のジャケット部分に送られ、反応塔1を通る。加熱された熱媒体が反応塔1を通ることで、反応塔1が昇温する。これにより、反応塔1内の温度が上昇する。そして、反応塔1を通った熱媒体は、反応塔3のジャケット部分へ送られ、反応塔3を通る。加熱された熱媒体が反応塔3を通ることで、反応塔3が昇温する。これにより、反応塔3内の温度が上昇する。
原料ガス供給部9は、昇温中の反応塔1内の温度が運転温度よりも低い所定の供給開始温度において、反応塔1への原料ガスの供給を開始する(S103)。所定の供給開始温度は、例えば、180℃である。所定の供給開始温度は、180℃に限らず、他の温度であってもよい。反応塔1内に原料ガスが供給されることにより、製品ガスが生成される。原料ガスの発熱反応により、反応塔1が昇温する。加熱された熱媒体が反応塔1を通る際の反応塔1の昇温と、反応塔1内における原料ガスの発熱反応による反応塔1の昇温とにより、反応塔1内の温度が上昇し、運転温度に到達する。
比較例について説明する。比較例に係る方法では、ヒーターによって熱媒体を加熱し、熱媒体の温度が運転温度に達したタイミングで、反応塔に原料ガスを供給する。すなわち、比較例に係る方法では、熱媒体の温度が運転温度に達した後、反応塔に原料ガスが供給されるため、熱媒体の温度が運転温度に達するまで、ヒーターによる熱媒体の加熱が行われる。したがって、比較例に係る方法では、反応塔内の温度が運転温度に達するまでに時間を要する。また、比較例に係る方法では、熱媒体の温度が運転温度に達するまで、ヒーターによる熱媒体の加熱が行われるため、ヒーターの消費電力が大きい。第1実施形態によれば、加熱された熱媒体が反応塔1を通る際の反応塔1の昇温と、反応塔1内における原料ガスの発熱反応による反応塔1の昇温とにより、反応塔1内の温度が上昇する。そのため、第1実施形態では、熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱が開始された後、反応塔1内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮される。この結果、熱媒体ヒーター5の消費電力を抑制することができる。
また、第1実施形態では、反応塔1内の温度が運転温度よりも低い温度において、反応塔1への原料ガスの供給が開始される。反応塔1内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、反応塔1内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、第1実施形態では、比
較例に比べて、反応塔1内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。そのため、生成装置100は、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができ、また、高濃度の製品ガスを短時間で生成することができる。この結果、第1実施形態では、比較例に比べて、高濃度の製品ガスの生成に要する時間を短縮することができる。
反応塔1のジャケット部分に流入し、循環する熱媒体は、原料ガスの発熱反応により温められる。したがって、原料ガスの発熱反応は、熱媒体の加熱源にもなり、第1実施形態における熱媒体の温度は、比較例よりも早く上昇する。図3は、第1実施形態における反応塔1を通る熱媒体の温度変化と、比較例における反応塔を通る熱媒体の温度変化との関係を示す図である。図3の横軸は、熱媒体の加熱開始後からの時間を示す。図3の縦軸は、各時間における熱媒体の温度(℃)を示す。第1実施形態では、反応塔1を通る熱媒体の温度が230℃に達するのに要する時間は、6時間程度である。比較例に係る方法では、反応塔を通る熱媒体の温度が230℃に達するのに要する時間は、7時間程度である。このように、比較例と比較して、第1実施形態における反応塔1を通る熱媒体の温度が230℃に達するのに要する時間が1時間程度短い。
制御部21は、熱媒体の温度調整により、反応塔1内を所定範囲の運転温度に維持する(S104)。例えば、反応塔1の昇温中に原料ガス供給部9による原料ガスの供給が開始された場合、制御部21は、熱媒体の加熱による反応塔1の昇温を停止してもよい。熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱を停止することで、熱媒体の加熱による反応塔1の昇温が停止する。反応塔1内では、原料ガスの発熱反応による反応塔1の昇温が行われているため、熱媒体の加熱による反応塔1の昇温が停止しても、反応塔1内の温度が運転温度に達する。したがって、反応塔1内を運転温度に維持することが可能となる。制御部21は、熱媒体の加熱による反応塔1の昇温を停止した後、熱媒体の加熱による反応塔1の昇温を再度開始してもよい。
原料ガス供給部9は、反応塔1内の温度に基づいて、反応塔1への原料ガスの供給量を決定してもよい。反応塔1内の温度と、反応塔1内において原料ガスから生成される製品ガスの濃度とは相関関係がある。原料ガス供給部9は、反応塔1内の温度と、製品ガスの濃度との相関関係を示すマップや関係式に基づいて、反応塔1への原料ガスの供給量を決定してもよい。マップや関係式は、設計、実験又はシミュレーションによって求めてもよい。マップや関係式は、原料ガス供給部9が有する記憶部に記憶してもよい。マップや関係式は、制御部21が有するメモリなどの記憶部に記憶してもよい。原料ガス供給部9は、制御部21から反応塔1への原料ガスの供給量を取得してもよい。反応塔1内の温度と、反応塔1内において原料ガスから生成される製品ガスの濃度との相関関係に基づいて、反応塔1内への原料ガスの供給量を決定することで、反応塔1によって生成される製品ガスの濃度をコントロールすることができる。
図4は、第1実施形態に係る運転負荷量(%)と、比較例に係る運転負荷量(%)との関係を示す図である。図4の横軸は、熱媒体の加熱開始後からの時間を示す。図4の縦軸は、運転負荷量(運転温度における原料ガスの供給量に対する各時間における原料ガスの供給量の割合)を示す。第1実施形態では、反応塔1内の温度が運転温度よりも低い所定の供給開始温度において反応塔1への原料ガスの供給を開始し、運転負荷量を25%、50%、75%、100%の順序で段階的に増加する。比較例では、反応塔内の温度が運転温度に達してから反応塔への原料ガスの供給を開始し、運転負荷量を増加する。図4に示すように、第1実施形態と比較例とでは、原料ガスの供給開始時間が異なると共に、運転負荷量の増加の手法が異なる。
次いで、分離部10について説明する。図5は、分離部10の構成図である。分離部10は、反応塔1において製品ガスが生成される際に反応塔1で生成された生成水から生成
水に溶存する溶存ガスを分離する。また、分離部10は、反応塔3において製品ガスが生成される際に反応塔3で生成された生成水から生成水に溶存する溶存ガスを分離する。分離部10は、ポンプ31と、分離膜モジュール32と、真空ポンプ33と、バッファタンク34と、コンプレッサ35とを備える。生成装置100は、反応塔3から送出される製品ガスが流れる製品ガス経路41を備える。
気液分離器7及び8から分離部10に送られた生成水は、ポンプ31により分離膜モジュール32に送られる。分離膜モジュール32は、分離膜36を有する。分離膜36は、例えば、中空糸膜である。分離膜モジュール32に真空ポンプ33が接続されている。分離膜36により生成水から溶存ガスが分離される。溶存ガスが製品ガスである場合、真空ポンプ33により分離膜モジュール32内が真空引きされ、バッファタンク34に製品ガスが送られる。バッファタンク34は、製品ガスを一時的に貯留する。バッファタンク34に貯留された製品ガスは、コンプレッサ35により製品ガス経路41に送られる。これにより、製品ガス経路41を流れる製品ガスに対して生成水から分離された製品ガスが合流する。
従来、生成水に溶存する製品ガスを大気中に拡散する方法や、デガッサー(脱気装置)を用いて、生成水を貯留したタンク内に空気などの気体を吹き込み、強制的に生成水から製品ガスを追い出す方法が用いられていた。このような方法では、製品ガスを貯留するための容積の大きいタンクや、タンク内に気体を吹き込むための機器が必要となる。第1実施形態によれば、バッファタンク34は、製品ガスを一時的に貯留するバッファタンク34の容積は小さいため、省スペース化を実現できる。また、第1実施形態によれば、タンク内に気体を吹き込むための機器は不要である。製品ガス経路41を流れる製品ガスに対して生成水から分離された製品ガスを合流させるため、大気中への製品ガスの拡散を抑止することができる。
上記では、溶存ガスが製品ガスである場合について説明しているが、溶存ガスは未反応の原料ガスであってもよい。分離膜モジュール32の分離膜36の種類を変更することにより生成水に溶存する製品ガスを生成するから分離したり、生成水に溶存する未反応の原料ガスを生成水から分離したりすることができる。また、分離部10は、生成水に溶存する製品ガスを生成水から分離するための分離膜モジュール32と、生成水に溶存する未反応の原料ガスを生成水から分離するための分離膜モジュール32と、を備えてもよい。また、分離部10は、製品ガス用のバッファタンク34と、未反応の原料ガス用のバッファタンク34と、を備えてもよい。
溶存ガスが未反応の原料ガスである場合、真空ポンプ33により分離膜モジュール32内が真空引きされ、バッファタンク34に未反応の原料ガスが送られる。バッファタンク34に貯留された未反応の原料ガスは、コンプレッサ35により原料ガス供給部9に送られる。これにより、未反応の原料ガスが原料ガス供給部9に戻される。第1実施形態によれば、バッファタンク34は、未反応の原料ガスを一時的に貯留するバッファタンク34の容積は小さいため、省スペース化を実現できる。また、第1実施形態によれば、タンク内に気体を吹き込むための機器は不要である。未反応の原料ガスを原料ガス供給部9に戻すため、大気中への未反応の原料ガスの拡散を抑止することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。第1,第2実施形態に係る生成装置100を適宜組み合わせてもよい。
図6は、本発明の第2実施形態に係る生成装置100の構成図である。図6では、生成
装置100の一部を示している。第1実施形態に係る生成装置100と比較して、第2実施形態に係る生成装置100は、ブースト用反応塔51と、切り替え部52と、ガス冷却用熱交換器53と、気液分離器54と、測定センサ55とを更に備える。
ブースト用反応塔51は、触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する。原料ガス供給部9とブースト用反応塔51とが配管によって接続され、原料ガス供給部9とブースト用反応塔51とを接続する配管の途中に切り替え部52が設けられている。切り替え部52は、例えば、三方弁である。切り替え部52は、原料ガス供給部9による原料ガスの供給先を反応塔1とブースト用反応塔51との間で切り替える。制御部21が、切り替え部52の切り替え制御を行ってもよい。原料ガス供給部9による原料ガスの供給先が反応塔1からブースト用反応塔51に切り替えられた場合、原料ガスが原料ガス供給部9からブースト用反応塔51内に供給される。ブースト用反応塔51は、触媒における原料ガスの発熱反応によって生成水を生成する。また、原料ガス供給部9による原料ガスの供給先がブースト用反応塔51から反応塔1に切り替えられた場合、原料ガスが原料ガス供給部9から反応塔1内に供給される。
ブースト用反応塔51には、予め触媒が充填されている。ブースト用反応塔51の構成は、反応塔1と同様の構成であるが、ブースト用反応塔51内の容量は、反応塔1内の容量よりも小さい。ブースト用反応塔51とガス冷却用熱交換器53とが配管によって接続されている。ブースト用反応塔51とガス冷却用熱交換器53とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。反応塔1と気液分離器54とが配管によって接続されている。反応塔1と気液分離器54とを接続する配管にはバルブなどが設けられている。
ガス冷却用熱交換器53は、ガス冷却用熱交換器2と同様の構成であり、ブースト用反応塔51において生成された生成水(水蒸気)を凝縮する。気液分離器54は、気液分離器7と同様の構成であり、製品ガス及び未反応の原料ガスから生成水(液体)を分離する。測定センサ55は、測定センサ22と同様の構成であり、ブースト用反応塔51内の温度を測定する。熱媒体ヒーター5によって加熱された熱媒体は、熱媒体ヒーター5によって加熱された熱媒体は、ブースト用反応塔51、反応塔1及び反応塔3の順に通る。
制御部21は、熱媒体の温度調整により、ブースト用反応塔51内を所定範囲の運転温度に維持する。制御部21は、ブースト用反応塔51内の温度を、例えば、200℃以上220℃以下に維持するように、熱媒体の温度を調整してもよい。運転温度は、200℃以上220℃以下に限られない。運転温度は、原料ガスの発熱反応が良好に進行する温度である定格温度であってもよい。定格温度は、高濃度の製品ガスが生成される温度であってもよい。
<運転手順>
第2実施形態に係る生成装置100の運転手順を説明する。図7は、第2実施形態に係る生成装置100の運転手順の流れを示すフロー図である。まず、熱媒体循環ポンプ12を起動する(S201)。熱媒体がブースト用反応塔51のジャケット部分に送られ、ブースト用反応塔51を通る。熱媒体がブースト用反応塔51を通った熱媒体は、反応塔1のジャケット部分に送られ、反応塔1を通る。反応塔1を通った熱媒体は、反応塔3のジャケット部分へ送られ、反応塔3を通る。このようにして、反応塔1の運転開始操作、反応塔3の運転開始操作及びブースト用反応塔51の運転開始操作が行われる。
原料ガス供給部9によるブースト用反応塔51への原料ガスの供給が停止された状態(冷温停止状態)にあるブースト用反応塔51の運転開始操作が行われた場合、制御部21は、熱媒体の加熱によりブースト用反応塔51の昇温を開始する(S202)。具体的には、制御部21が、熱媒体ヒーター5の電源を入れ、熱媒体ヒーター5を制御することで
、熱媒体を加熱する。加熱された熱媒体は、ブースト用反応塔51のジャケット部分に送られ、ブースト用反応塔51を通る。これにより、ブースト用反応塔51内の温度が上昇する。そして、ブースト用反応塔51を通った熱媒体は、反応塔1のジャケット部分に送られ、反応塔1を通る。加熱された熱媒体が反応塔1を通ることで、反応塔1が昇温する。これにより、反応塔1内の温度が上昇する。更に、反応塔1を通った熱媒体は、反応塔3のジャケット部分へ送られ、反応塔3を通る。加熱された熱媒体が反応塔3を通ることで、反応塔3が昇温する。これにより、反応塔3内の温度が上昇する。
原料ガス供給部9は、昇温中のブースト用反応塔51内の温度が運転温度よりも低い所定の供給開始温度において、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給を開始する(S203)。原料ガス供給部9による原料ガスの供給先は、反応塔1からブースト用反応塔51に切り替えられている。したがって、原料ガスがブースト用反応塔51に供給されると共に、原料ガスがブースト用反応塔51を経由して反応塔1に供給される。所定の供給開始温度は、例えば、180℃である。所定の供給開始温度は、180℃に限らず、他の温度であってもよい。ブースト用反応塔51内に原料ガスが供給されることにより、製品ガスが生成される。原料ガスの発熱反応により、ブースト用反応塔51が昇温する。加熱された熱媒体がブースト用反応塔51を通る際のブースト用反応塔51の昇温と、ブースト用反応塔51内における原料ガスの発熱反応によるブースト用反応塔51の昇温とにより、ブースト用反応塔51内の温度が上昇し、運転温度に到達する。
第2実施形態によれば、加熱された熱媒体がブースト用反応塔51を通る際のブースト用反応塔51の昇温と、ブースト用反応塔51内における原料ガスの発熱反応によるブースト用反応塔51の昇温とにより、ブースト用反応塔51内の温度が上昇する。そのため、第2実施形態では、熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱が開始された後、ブースト用反応塔51内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮される。この結果、熱媒体ヒーター5の消費電力を抑制することができる。
また、第2実施形態では、ブースト用反応塔51内の温度が運転温度よりも低い温度において、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給が開始される。ブースト用反応塔51内の温度が運転温度よりも低い温度の段階で、ブースト用反応塔51内で原料ガスの発熱反応が開始されることにより、第2実施形態では、比較例に比べて、ブースト用反応塔51内における原料ガスの発熱反応が早期に開始される。そのため、生成装置100は、製品ガスの生成に要する時間を短縮することができ、また、高濃度の製品ガスを短時間で生成することができる。この結果、第2実施形態では、比較例に比べて、高濃度の製品ガスを生成するまでの時間を短縮できる。
また、第2実施形態では、ブースト用反応塔51を通った熱媒体は、ブースト用反応塔51内で原料ガスの発熱反応によって加熱されている。すなわち、反応塔1を通る熱媒体は、ブースト用反応塔51内で原料ガスの発熱反応によって予め温められている。そのため、第2実施形態では、熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱が開始された後、反応塔1内の温度が運転温度に達するまでに要する時間が短縮される。この結果、熱媒体ヒーター5の消費電力を抑制することができる。
第2実施形態では、製品ガス及び未反応の原料ガスをブースト用反応塔51によって加熱した状態で、反応塔1内に製品ガス及び未反応の原料ガスを供給することができる。ブースト用反応塔51内の容量は、反応塔1内の容量よりも小さい。そのため、ブースト用反応塔51内の温度が運転温度に達するまでに要する時間は、第1実施形態における反応塔1内の温度が運転温度に達するまでに要する時間よりも短い。したがって、熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱が開始された後の早い段階で、高温状態の製品ガス及び未反応の原料ガスを反応塔1内に供給することができる。これにより、反応塔1内の温度が運転
温度に達するまでに要する時間が短縮される。
制御部21は、熱媒体の温度調整により、ブースト用反応塔51内を所定範囲の運転温度に維持する(S204)。例えば、ブースト用反応塔51の昇温中に原料ガス供給部9による原料ガスの供給が開始された場合、制御部21は、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温を停止してもよい。熱媒体ヒーター5による熱媒体の加熱を停止することで、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温が停止する。ブースト用反応塔51内では、原料ガスの発熱反応によるブースト用反応塔51の昇温が行われているため、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温が停止しても、ブースト用反応塔51内の温度が運転温度に達する。また、高温状態の製品ガス及び未反応の原料ガスがブースト用反応塔51から反応塔1内に供給され、かつ、ブースト用反応塔51内の原料ガスの発熱反応によって加熱された熱媒体が反応塔1を通る。したがって、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温が停止しても、反応塔1内の温度が運転温度に達する。制御部21は、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温を停止した後、熱媒体の加熱によるブースト用反応塔51の昇温を再度開始してもよい。
原料ガス供給部9は、ブースト用反応塔51内の温度に基づいて、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給量を決定してもよい。また、原料ガス供給部9は、反応塔1内の温度に基づいて、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給量を決定してもよい。原料ガス供給部9は、ブースト用反応塔51内の温度と、製品ガスの濃度との相関関係を示すマップや関係式に基づいて、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給量を決定してもよい。原料ガス供給部9は、反応塔1内の温度と、製品ガスの濃度との相関関係を示すマップや関係式に基づいて、ブースト用反応塔51への原料ガスの供給量を決定してもよい。マップや関係式は、設計、実験又はシミュレーションによって求めてもよい。マップや関係式は、原料ガス供給部9が有する記憶部に記憶してもよい。マップや関係式は、制御部21が有するメモリなどの記憶部に記憶してもよい。原料ガス供給部9は、制御部21からブースト用反応塔51への原料ガスの供給量を取得してもよい。
<変形例>
次に、上記の実施形態の変形例を説明する。第1及び第2実施形態では、測定センサ22が反応塔1内の温度を測定し、測定センサ23が反応塔3内の温度を測定している。これに限らず、測定センサ22は、反応塔1を通る熱媒体の温度を測定し、測定センサ23は、反応塔3を通る熱媒体の温度を測定してもよい。制御部21は、反応塔1を通る熱媒体の温度及び反応塔3を通る熱媒体の温度の少なくとも一方に基づいて、種々の制御を行ってもよい。また、原料ガス供給部9は、反応塔1を通る熱媒体の温度及び反応塔3を通る熱媒体の温度の少なくとも一方に基づいて、原料ガスの供給の制御を行ってもよい。
第2実施形態では、測定センサ55がブースト用反応塔51内の温度を測定している。これに限らず、測定センサ55は、ブースト用反応塔51を通る熱媒体の温度を測定してもよい。制御部21は、反応塔1を通る熱媒体の温度、反応塔3を通る熱媒体の温度及びブースト用反応塔51を通る熱媒体の温度の少なくとも一つに基づいて、種々の制御を行ってもよい。また、原料ガス供給部9は、反応塔1を通る熱媒体の温度、反応塔3を通る熱媒体の温度及びブースト用反応塔51を通る熱媒体の温度の少なくとも一つに基づいて、原料ガスの供給の制御を行ってもよい。
第1及び第2実施形態では、反応塔を2つ備えているが、反応塔の数は、1段でも3段でも4段でも何段でもよい。また、第1及び第2実施形態では、熱媒体に熱媒油を用いたが、熱媒体は、使用温度、使用設備などの使用条件を考慮して溶融塩や高圧水などといった、使用条件に適した物質を用いてもよい。また、反応塔1と熱交換した熱媒体の一部が、反応塔3を経由せずに熱媒体用熱交換器6へ送られてもよい。また、反応塔で行われる
反応が不可逆反応である場合にも生成装置100は用いられてもよい。
また、上記で説明した各処理は、生成装置100の生成方法や運転方法などとして捉えてもよい。上記で説明した各処理ないし機能の少なくとも一部を有する生成システムや運転システムとして捉えてもよい。なお、上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
1,3・・反応塔;2,4,53・・ガス冷却用熱交換器;5・・熱媒体ヒーター;6・・熱媒体用熱交換器;7,8,54・・気液分離器;9・・原料ガス供給部;10・・分離部;11・・貯留タンク;12・・熱媒体循環ポンプ;13,14・・調整弁;15・・チラー;16・・冷却塔;17・・冷却水循環ポンプ;21・・制御部;22,23,55・・測定センサ;31・・ポンプ;32・・分離膜モジュール;33・・真空ポンプ;34・・バッファタンク;35・・コンプレッサ;36・・分離膜;41・・製品ガス経路;52・・切り替え部;100・・生成装置

Claims (10)

  1. 触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する第1反応塔と、
    触媒における前記原料ガスの発熱反応によって前記製品ガスを生成する第2反応塔と、
    前記第2反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、
    前記第1反応塔および前記第2反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記第2反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備え、
    前記温度調整部は、前記原料ガス供給部による前記第2反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記第2反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記第1反応塔及び前記第2反応塔の昇温を開始し、
    前記原料ガス供給部は、昇温中の前記第2反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記第2反応塔への前記原料ガスの供給を開始
    前記第2反応塔から前記製品ガスおよび未反応の前記原料ガスが前記第1反応塔内に供給され、
    前記第2反応塔内の容量は、前記第1反応塔内の容量よりも小さい、
    生成装置。
  2. 前記温度調整部は、前記第2反応塔の昇温中に前記原料ガス供給部で前記原料ガスの供給が開始されると、前記熱媒体の加熱による前記第2反応塔の昇温を停止する、
    請求項1に記載の生成装置。
  3. 前記温度調整部は、前記熱媒体に対して加熱、冷却、加熱の停止、及び、冷却の停止の少なくとも一つを行うことにより前記熱媒体の温度調整を行う、
    請求項1に記載の生成装置。
  4. 前記原料ガス供給部は、前記第2反応塔内の温度に基づいて、前記原料ガスの供給量を決定する、
    請求項1に記載の生成装置。
  5. 前記製品ガスが生成される際に前記第1反応塔で生成された生成水から前記生成水に溶存する溶存ガスを分離する分離部を備える、
    請求項1に記載の生成装置。
  6. 前記第1反応塔から送出される前記製品ガスが流れる製品ガス経路を備え、
    前記分離部は、
    前記溶存ガスが前記製品ガスである場合、前記製品ガス経路を流れる前記製品ガスに対して前記生成水から分離された前記製品ガスを合流させ、
    前記溶存ガスが未反応の前記原料ガスである場合、未反応の前記原料ガスを前記原料ガス供給部に戻す、
    請求項5に記載の生成装置。
  7. 触媒における原料ガスの発熱反応によって製品ガスを生成する第1反応塔と、
    触媒における前記原料ガスの発熱反応によって前記製品ガスを生成する第2反応塔と、
    前記第2反応塔へ前記原料ガスを供給する原料ガス供給部と、
    前記第1反応塔および前記第2反応塔に通す熱媒体の温度調整により、前記第2反応塔内を所定範囲の運転温度に維持する温度調整部と、を備える生成装置における製品ガスの生成方法であって、
    前記原料ガス供給部による前記第2反応塔への前記原料ガスの供給が停止された冷温停止状態にある前記第2反応塔の運転開始操作が行われると、前記熱媒体の加熱により前記第1反応塔および前記第2反応塔の昇温を開始する工程と、
    昇温中の前記第2反応塔内の温度が前記運転温度より低い所定の供給開始温度において前記第2反応塔への前記原料ガスの供給を開始する工程と、を含み、
    前記第2反応塔から前記製品ガスおよび未反応の前記原料ガスが前記第1反応塔内に供給され、
    前記第2反応塔内の容量は、前記第1反応塔内の容量よりも小さい、
    生成装置における製品ガスの生成方法。
  8. 前記温度調整部が、前記第2反応塔の昇温中に前記原料ガス供給部で前記原料ガスの供給が開始されると、前記熱媒体の加熱による前記第1反応塔および前記第2反応塔の昇温を停止する工程、
    を含む、請求項7に記載の生成装置における製品ガスの生成方法。
  9. 前記温度調整部が、前記熱媒体に対して加熱、冷却、加熱の停止、及び、冷却の停止の少なくとも一つを行うことにより前記熱媒体の温度調整を行う工程、
    を含む、請求項7に記載の生成装置における製品ガスの生成方法。
  10. 前記原料ガス供給部が、前記第2反応塔内の温度に基づいて、前記原料ガスの供給量を決定する工程、
    を含む、請求項7に記載の生成装置における製品ガスの生成方法。
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