JP7805472B2 - 放射能分析装置及び放射能分析方法 - Google Patents

放射能分析装置及び放射能分析方法

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Description

本開示は、放射能分析装置及び放射能分析方法に関する。
一般に、測定対象の放射能を分析する放射能分析では、放射線検出器によって測定対象から放出される放射線のエネルギー分布が計測され、計測の結果に基づいて測定対象に含まれる放射性物質である放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq(ベクレル)]の計算とが行われる。
このように、放射能分析では、結果を観測して原因を推定する逆問題演算が用いられる。例えば、非特許文献1は、放射線検出器から出力されたパルス信号の出力波高分布(すなわち、パルス波高分布)に基づいて、放射線検出器の応答関数を用いて入射放射線のエネルギースペクトルを求める数学的手法であるアンフォールディングを説明している。また、特許文献1は、逆問題演算に用いられる応答関数の数を増やすことで推定結果の精度を向上させる方法を説明している。
原子力規制庁監視情報、放射能測定法シリーズNo.17、「連続モニタによる環境γ線測定法」、原子力規制委員会、平成29年12月改定
特許第5832404号公報
しかしながら、上記放射能分析方法では、測定対象に複数の種類の放射線を放出する放射性核種が含まれている場合に、放射能分析の精度が低いという課題があった。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、放射能分析の精度が高い放射能分析装置及び放射能分析方法を提供することを目的とする。
本開示の放射能分析装置は、測定対象から放出される放射線を検出し、前記放射線に基づく第1の信号を出力する放射線検出部と、前記第1の信号に基づいて前記放射線の種類を示す放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む第2の信号を出力する放射線線種判定部と、記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズムから前記放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択する逆問題演算アルゴリズム選択部と、前記選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている前記放射線検出部の応答関数とを用いる逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記測定対象に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行う逆問題演算部とを有することを特徴とする。
本開示の放射能分析方法は、コンピュータによって実行される方法であって、測定対象から放出される放射線を検出し、前記放射線に基づく第1の信号を出力する放射線検出部から前記第1の信号を受け取るステップと、前記第1の信号に基づいて前記放射線の種類を示す放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む第2の信号を出力するステップと、記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズムから前記放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択するステップと、前記選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている前記放射線検出部の応答関数とを用いる逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記測定対象に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行うステップとを有することを特徴とする。
本開示の放射能分析装置及び放射能分析方法によれば、精度の高い放射能分析を行うことができる。
実施の形態1に係る放射能分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。 放射線検出部の検出器から出力されるパルス信号の波高(すなわち、エネルギー)分布を放射線の種類を示す放射線線種ごとに示す図である。 実施の形態1に係る放射能分析装置のハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1に係る放射能分析方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る放射能分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態3に係る放射能分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。 放射線検出部の検出器から出力されるパルス信号の振幅の立ち上がり及び減衰特性を放射線線種ごとに示す図である。 実施の形態4に係る放射能分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。 (A)から(C)は、放射線検出部の検出器における軌跡形状を放射線線種ごとに示す概略図である。 実施の形態5に係る放射能分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。 放射線検出部の位置検出型検出器における輝度値と軌跡形状の広がりとの関係を示す図である。
以下に、実施の形態に係る放射能分析装置及び放射能分析方法を、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び各実施の形態を適宜変更することが可能である。
《1》実施の形態1
〈放射能分析装置1〉
図1は、実施の形態1に係る放射能分析装置1の構成を概略的に示すブロック図である。放射能分析装置1は、測定対象(「測定資料」又は「被測定物」ともいう。)70から放出される放射線を検出し、検出された放射線に基づく第1の信号D1を出力する放射線検出部10と、測定対象70に含まれる放射性物質(「放射性核種」又は「核種」ともいう。)の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq(ベクレル)]の計算とを行う情報処理部1aとを有している。情報処理部1aは、例えば、情報処理装置としてのコンピュータであり、実施の形態1に係る放射能分析方法を実施することができる。
放射能分析装置1の情報処理部1aは、放射線線種判定部20と逆問題演算アルゴリズム選択部30と逆問題演算部50とを有している。逆問題演算アルゴリズム選択部30は、記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズム(例えば、逆問題演算アルゴリズムデータベース31として保存されている。)から、第2の信号D2が示す放射線の種類を示す放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択する。逆問題演算部50は、選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている放射線検出部10の応答関数(例えば、応答関数データベース41として保存されている。)とを用いる逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う。測定対象70に複数の放射性核種が含まれている場合には、逆問題演算部50は、複数の放射性核種の各々の特定と複数の放射性核種の各々の放射能の強さ[Bq(ベクレル)]の計算とを行うことができる。また、逆問題演算部50は、逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから放射線の強さ(例えば、放射線のフルエンス(フラックス)[1/(cm・s)])の計算を行ってもよい。
計算される放射能は、測定対象70の単位重量(又は単位体積)あたりの放射能の強さである放射能濃度[Bq/g](又は[Bq/cm]など)で表されてもよい。また、逆問題演算アルゴリズムデータベース(「逆問題演算アルゴリズムDB」とも記す。)31が保存される記憶装置と応答関数データベース(「応答関数DB」とも記す。)41が保存される記憶装置とは、同じ装置又は互いに異なる装置のいずれであってもよい。逆問題演算アルゴリズムDB31が保存される記憶装置と応答関数DB41が保存される記憶装置とは、放射能分析装置1の一部であってもよいが、放射能分析装置1と通信可能な他の装置(例えば、ネットワーク上のコンピュータ)の一部であってもよい。
また、放射能分析装置1は、逆問題演算部50の演算結果をユーザに提示する情報出力装置としての表示部60に接続されている。ただし、表示部60は、放射能分析装置1の一部であってもよい。表示部60は、例えば、画像を表示する液晶ディスプレイなどの表示装置である。表示部60の代わりに、又は、表示部60に加えて、他の情報出力装置(例えば、プリンタ、など)を備えることもできる。
〈放射線検出部10〉
放射線検出部10は、測定対象70から放出される放射線を検出する検出器11と、検出器11から出力される出力パルスを増幅する増幅器12と、増幅器12から出力される出力パルスを整形する波形整形器13と、波形整形器13から出力される出力パルスの波高分布を生成する波高分析部14とを有している。
まず、検出器11について説明する。検出器11は、放射線が検出器に与えたエネルギーに応じた信号強度(例えば、パルス振幅)を出力する機能を持つ。検出器11として広く用いられるものとして、シンチレータ結晶と光電子増倍管とを組み合わせたシンチレーション検出器、シンチレータ結晶と半導体の光検出器とを組み合わせたシンチレーション検出器、半導体検出器、又はガス検出器、などが知られている。半導体検出器は、例えば、ゲルマニウム半導体検出器である。ガス検出器は、容器内のガス中を通過する放射線としての荷電粒子とガス分子の中の電子との衝突によって生成された電子の数(すなわち、荷電粒子のエネルギー損失の量に比例する値)を計測する検出器である。ガス検出器としては、ガイガー・ミュラー(GM)計数管、ガスが充填され電離箱を用いた検出器がある。
次に、増幅器12について説明する。増幅器12は、検出器11から出力された信号である出力パルスの振幅を増幅する機能を有する回路である。増幅器12は、出力パルスを後段の波高分析部14及び放射線線種判定部20での検出に十分な信号強度(例えば、十分に大きなパルス振幅)に増幅するために用いられる。検出器11の出力が十分に大きい場合には、増幅器12を備える必要はない。
次に、波形整形器13について説明する。波形整形器13は、増幅器12又は検出器11から出力される信号のノイズ除去、及び増幅率の調整を行う機能を有する回路である。波形整形器13は、アナログ回路で形成される場合には、一般的に積分回路及び微分回路を組み合わせて構成される。波形整形器13は、ノイズ除去と増幅率調整とを行い、出力パルスを、波高分析部14における波高検出が容易になるような形状の波形にする。波形整形器13は、デジタル回路で形成される場合には、アナログデジタル変換によって前段から出力される信号をデジタル変換し、デジタルフィルタによってノイズ除去と増幅率調整とを行い、波形整形したデジタルでのパルス処理を行う。
次に、波高分析部14について説明する。波高分析部14は、波形整形器13から出力される出力パルスのピーク値の頻度分布又は出力パルスの時間幅の頻度分布を作成する。波形整形器13で前述のようなアナログ回路の処理が行われる場合には、波高分析部14は、出力パルスのピーク値を保持する回路と、アナログデジタル変換を組み合わせて出力パルスの波高を取得する、又は、出力パルスの立上りと立下りの時間を電圧に変換する回路とアナログデジタル変換を組み合わせることで出力パルスの波高を取得する。波形整形器13で前述のようなデジタル回路の処理が行われる場合には、波高分析部14は、デジタルフィルタによって処理された出力パルスの振幅又は時間幅から出力パルスの波高を取得する。波高分析部14は、取得した出力パルスの波高から頻度分布を作成する。
図2は、放射線検出部10から出力されるパルス信号の波高(すなわち、エネルギー)分布を放射線線種ごとに示す図である。図2に示されるように、計測される波高分布は、エネルギー分布に変換されても良い。波高分布とエネルギー分布とは、一対一に対応している。例えば、放射線線種は、α線、β線、γ線のうちの1つ以上である。
〈放射線線種判定部20〉
次に、放射線線種判定部20について説明する。放射線線種判定部20は、波高分析部14で得られた波高分布又はエネルギー分布から測定対象70から放出される放射線の種類(すなわち、放射線線種)を検出する機能を有する。
図2に示されるように、一般的に、放射線検出部10で検出されるアルファ線(α線)は、α線放出核種から放出され、4MeV以上のエネルギーを持つ。例えば、プルトニウム238(238Pu)は、5.50MeVのエネルギーを持つα線と5.46MeVのエネルギーを持つα線とを放出する。プルトニウム239(239Pu)は、5.16MeVのエネルギーを持つα線を放出する。アメリシウム241(241Am)は、5.49MeVのエネルギーを持つα線を放出する。キュリウム244(244Cm)は、5.95MeVのエネルギーを持つα線を放出する。高いエネルギー(一般には、4MeV以上のエネルギー)持つα線は、検出器11によって、図2の実線のように、高いエネルギーの領域に波高分布が形成されるよう検出される。測定対象70から放出されるα線のエネルギーは、空気中でのエネルギー損失により非対称なピーク構造になるが、波高分布上にピーク構造が現れる特徴を示す。放射線線種判定部20は、このピーク構造の有無を検知することで、測定対象70にα線放出核種が含まれるかどうかを判定することができる。
図2に点線で示されるように、一般的に、放射性核種から放出されるガンマ線(γ線)は、核種特有のエネルギーを持ち、γ線の波高分布は、正規分布に近い形状のピーク構造と検出器11の内部又は周辺での散乱によってエネルギーを失う過程を反映した連続成分とを有する。一般的な放射性核種のγ線のエネルギーは、3MeV以下であり、α線の波高分布のピークより低い。例えば、タリウム(Tl)は、2.6MeVのエネルギーを持つγ線を放出する。イットリウム(Y)は、1.8MeVのエネルギーを持つγ線を放出する。コバルト60(60Co)は、1.3MeVと1.1MeVのエネルギーを持つ2本のγ線を放出する。γ線放出核種から放出されるγ線のエネルギーは、α線放出核種から放出されるα線のエネルギーよりも低く、ピーク構造の形状も異なる(急峻なピーク構造と、連続成分とを有する。)ため、放射線線種判定部20は、波高分布から測定対象70にγ線放出核種が含まれるかどうかを判定することができる。
放射性核種から放出されるベータ線(β線)は、原子核の放射性崩壊の一種であるベータ崩壊の過程で放出される。ベータ崩壊では、電子(すなわち、β線)と反電子ニュートリノとが放出される。ベータ崩壊では、電子と反電子ニュートリノとがエネルギーを分け合うために、放出される電子(すなわち、β線)のエネルギーであるβ線の波高分布は、は、図2に一点鎖線で示されるように、連続的な分布となる。β線の波高分布は、検出器11の構造によるが、ピーク構造が低いエネルギーの領域に現れるが、α線及びγ線のように特定のエネルギーの領域にピーク構造を持たない。β線の波高分布は、γ線の波高分布と同様に、低いエネルギーの領域で連続的な分布になる。また、低いエネルギーの領域で、β線の波高分布は、γ線の波高分布より大きい。β線の波高分布の形状は、他の放射線線種と異なるので、放射線線種判定部20は、波高分布から測定対象70にβ線放出核種が含まれるかどうかを判定することができる。
波高分布での放射線線種ごとの特徴の検出は、例えば、上記の特徴を解析的に検出する方法、事前に想定した波高分布との一致度検証によって検出する方法、事前に想定した波高分布の機械学習によって放射線線種を判定する方法、教師無し機械学習によって放射線線種を判定するように学習する方法のいずれかによって実現可能である。事前に想定した波高分布は、様々な条件での波高分布を計算することで作成することができる。波高分布の計算には、例えば、放射線挙動解析による計算がある。
波高分析部14の波高分布を用いて検出を行う機能は、放射線線種判定部20が行ってもよい。その場合には、波高分析部14を備えないことが可能である。
従来の技術では、放射能分析を行うために、特許文献1のように応答関数を調整することで精度を上げることが提案されてきた。実施の形態1の手法では、測定対象70から放出される放射線の種類が1種類である場合が想定されており、複数の放射線線種が測定対象70に含まれる場合には、応答関数の形状が変わることは考慮されていなかった。この結果、応答関数が変わった場合には、単一の逆問題演算アルゴリズムでは、複数の放射線線種が測定される条件で正しく逆問題演算を行うことができなかったため、正しく放射線の強度と放射能の強さを測定することができなかった。
実施の形態1では、検出器11から出力される放射線線種を判定し、検出された放射線線種に応じて使用する逆問題演算アルゴリズムを選ぶことで、測定対象70に複数の放射線線種が含まれる場合においても、それぞれの放射線線種の放射能の強さを求めることが可能となる。
波高分布での放射線線種ごとの特徴の検出は、例えば、上記の特徴を解析的に検出する方法、事前に想定した波高分布との一致度検証によって検出する方法、事前に想定した波高分布の機械学習によって放射線線種を判定する方法、教師無し機械学習によって放射線線種を判定するように学習することで実現可能である。事前に想定した波高分布は、様々な条件での波高分布を計算することで作成することができる。波高分布の計算には、例えば、放射線挙動解析による計算がある。
〈逆問題演算部50〉
次に、逆問題演算部50について説明する。逆問題演算部50は、波高分布から測定対象70に含まれる放射性核種の核種の特定及び放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算を行う。なお、放射能の強さ[Bq]は、放射能濃度で表されてもよい。一般的な測定では、測定対象70に含まれる放射性核種の核種、放射性核種の放射能の強さ[Bq]、放射能濃度が既知の状態で測定を行い、波高分布を得ることを順問題とされる。放射能分析では、測定対象70の情報が不明で測定結果である波高分布のみ知ることができるため順問題を逆に解く逆問題を解く必要がある。放射能分析で逆問題演算を行うためには、一般的に、波高分布と、測定対象70の放射能の強さ又は放射能濃度とを関係づける応答関数が用いられる。波高Eの頻度を測定して得られた波高分布M(E)は、以下の式(1)で求めることができる。
ここで、R(E)は応答関数であり、S(E)は測定対象70のエネルギーごとの、放射能の強さ(又は放射能濃度)である。この場合に、逆問題演算を行うためのアルゴリズムとしては、例えば、逆行列演算、擬似逆行列演算、デコンボリューション、逆畳み込み積分、及び逐次近似法がある。応答関数は、例えば、放射線挙動解析のように放射線の物理プロセスを反映した演算をすることができるものを用いることで用意することができる。また、式(1)のような解析的な演算ではなく、様々な条件のM(E)とS(E)の組み合わせから、M(E)からS(E)を推定できるように学習させた機械学習を用いることでも演算が実現できる。M(E)とS(E)は、上記と同様に、放射線挙動解析を用いることで作成することができる。
上記のように、式(1)のように解析的な関係ではなく、既知のS(E)とM(E)との関係から機械学習で用いられるネットワーク構造によるS(E)とM(E)の関係から逆問題演算を解くこともできる。
〈逆問題演算アルゴリズム選択部30〉
次に、逆問題演算アルゴリズム選択部30について説明する。上記のように逆問題演算を行うことができる複数の逆問題演算アルゴリズムが予め用意されている。演算は、応答関数R(E)である行列の性質によって解を求めることができない場合もある。応答関数R(E)は、放射線線種によって異なる。
以下に、式(2)として、γ線の応答関数R(E)を示す。以下の応答関数R(E)は、対角成分が0より大きい値を持つ行列で表される。
以下に、式(3)として、α線の応答関数R(E)を示す。以下の応答関数R(E)は、対角成分が0である行列で表される。
γ線のように、空気中でのエネルギーの連続的な減衰が無い放射線線種についての応答関数は、式(2)のように、対角成分を持つ(すなわち、対角成分が0ではない)行列が応答関数となる。このような応答関数を持つ放射線線種に対して逆問題演算を行う場合には、逆行列演算、擬似逆行列演算、又は逐次近似法などの解析的な演算アルゴリズムを用いることができる。
α線のように、空気中での減衰がある放射線線種についての応答関数は、式(3)のように、対角成分を持たない行列となる。例えば、対角成分を持たない行列で応答関数が表される場合には、逆行列が存在しないため逆行列演算は用いることができない。また、擬似逆行列演算は、0以下の解が存在するなど演算精度に問題があることがある。
β線の逆問題演算を行う場合には、応答関数を想定される放射性核種からの推定スペクトルで作ることができる。この場合には、応答関数が正方行列では無い条件となり、逆行列が存在しないため、解析的な逆問題演算よりも機械学習によるネットワークによる逆問題演算が最適な結果を推定できる場合がある。逆問題演算アルゴリズム選択部30は、検出した放射線線種に基づいて解の収束又は演算速度の速くなるように1つ又は複数の演算アルゴリズムを検出した放射線線種に応じて最適な選択を行う。
逆問題演算アルゴリズムDB31は、上記のように逆問題演算部50で用いることができる複数の演算アルゴリズムを格納している。
〈応答関数データベース41〉
次に、応答関数データベース41について説明する。応答関数DB41は、逆問題演算に用いる応答行列又は機械学習のネットワーク構造のパラメータを持つ。解析的に逆問題演算を行う場合には、式(2)及び式(3)のような行列を保持する。また、解析的な演算以外の方法である機械学習を用いた逆問題演算を行うためのネットワークに関する情報を持っても良い。
〈表示部60〉
逆問題演算で導出された測定対象70に含まれる放射性核種、放射能の強さ[Bq]、放射線の強さ、及び放射能濃度は、表示部60にて表示する。
図3は、実施の形態1に係る放射能分析装置1のハードウェア構成の例を示す図である。図3のハードウェア構成は、実施の形態2~5に係る放射能分析装置にも適用される。図3に示されるように、放射能分析装置1は、放射線検出部10と情報処理部1aとを有している。情報処理部1aは、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ101と、揮発性の記憶装置であるメモリ102と、ハードディスクドライブ(HDD)又はソリッドステートドライブ(SSD)などの不揮発性の記憶装置103とを有している。メモリ102は、例えば、RAM(Random Access Memory)などの半導体メモリである。記憶装置103は、図1に示されるデータベースを記憶するものであってもよい。
情報処理部1aの各機能は、例えば、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであってもよく、又はメモリ102に格納されるプログラムを実行するプロセッサ101であってもよい。プロセッサ101は、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、及びDSP(Digital Signal Processor)のいずれであってもよい。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらのうちのいずれかを組み合わせたものである。
処理回路がプロセッサ101である場合、情報処理部1aによって実行される放射能分析プログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。放射能分析プログラムは、ネットワークを経由して又は記録媒体から情報処理部1aにインストールされる。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ102に格納される。プロセッサ101は、メモリ102に記憶された表示制御プログラムを読み出して実行することにより、図1に示される各部の機能を実現することができる。
なお、情報処理部1aは、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのうちのいずれかの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
図4は、実施の形態1に係る放射能分析方法を示すフローチャートである。この放射能分析方法は、情報処理部1aとしてのコンピュータによって実行される。この放射能分析方法は、測定対象70から放出される放射線を検出し、放射線に基づく第1の信号D1を出力する放射線検出部10から第1の信号D1を受け取るステップS1と、第1の信号に基づいて放射線の種類を示す放射線線種を判定し、放射線線種を示す情報を含む第2の信号D2を出力するステップS2と、記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズムから放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択するステップS3と、選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている前記放射線検出部10の応答関数とを用いる逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と前記第2の信号D2とから測定対象70に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行うステップS4とを有している。また、ステップS4において、放射線の強さ(例えば、放射線のフルエンス)の計算を行ってもよい。
〈効果〉
以上に説明したように、実施の形態1に係る放射能分析装置1及び放射能分析方法によれば、複数の逆問題演算アルゴリズムから、適した逆問題演算アルゴリズムを選択して使用することで、逆問題演算の精度を上げることができる。
《2》実施の形態2
図5は、実施の形態2に係る放射能分析装置2の構成を概略的に示すブロック図である。図5において、図1に示される構成と同一又は対応する構成には、図1に示される符号と同じ符号が付されている。実施の形態2に係る放射能分析装置2は、情報処理部2aが応答関数選択部40を有する点において、実施の形態1に係る放射能分析装置1と異なる。
放射能分析装置2は、測定対象70から放出される放射線を検出し、検出された放射線に基づく第1の信号D1を出力する放射線検出部10と、測定対象70に含まれる放射性物質を示す放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う情報処理部2aとを有している。情報処理部2aは、例えば、コンピュータであり、実施の形態2に係る放射能分析方法を実施することができる。
実施の形態2においては、記憶装置(例えば、図3の記憶装置103)に応答関数DB41として予め複数の応答関数が応答関数DB41として保存されている。応答関数選択部40は、放射線線種判定部20において判定された放射線線種を示す第2の信号D2に基づいて、応答関数DB41に保存されている複数の応答関数から、使用する応答関数を選択する。逆問題演算部50は、逆問題演算アルゴリズム選択部30によって選択された逆問題演算アルゴリズムと応答関数選択部40によって選択された応答関数とを用いて、逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う。また、逆問題演算部50は、逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから放射線の強さの計算を行ってもよい。
以上に説明したように、実施の形態2に係る放射能分析装置2及び放射能分析方法によれば、複数の逆問題演算アルゴリズムから、適した逆問題演算アルゴリズムを選択し、複数の応答関数から適した応答関数を選択し、これらを使用することで、逆問題演算の精度を上げることができる。
上記以外に関し、実施の形態2は、実施の形態1と同じである。
《3》実施の形態3
図6は、実施の形態3に係る放射能分析装置3の構成を概略的に示すブロック図である。図6において、図1に示される構成と同一又は対応する構成には、図1に示される符号と同じ符号が付されている。実施の形態3に係る放射能分析装置3は、放射線検出部10bが、検出器11によって検出された放射線の放射線種別ごとに検出信号を弁別して弁別信号を出力する波形弁別器15とを有する点において、実施の形態1に係る放射能分析装置1と異なる。波形弁別器15は、検出器11の出力及び増幅器12から出力する出力信号のパルス形状が放射線線種によって差が出るようにする回路である。
放射線線種判定部20bは、弁別信号を含む第1の信号D1に基づいて放射線線種を判定し、判別された放射線線種を示す情報を含む第2の信号D2を出力する。放射能分析装置3は、測定対象70から放出される放射線を検出し、放射線の波高分布を示す弁別信号を含む第1の信号D1を出力する放射線検出部10bと、測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う情報処理部3aとを有している。情報処理部3aは、例えば、コンピュータであり、実施の形態3に係る放射能分析方法を実施することができる。
図7は、放射線検出部10bの検出器11から出力されるパルス信号の振幅の立ち上がり及び減衰特性を放射線線種ごとに示す図である。例えば、検出器11の、放射線と相互作用する物質として半導体を用いた場合、半導体の内部では、放射線の通過によって電子と正孔とが発生するが、電子の移動度と正孔の移動度とは異なる。α線のように検出器11の表面付近で反応する放射線線種では、正孔の移動距離を長くするように検出器11を設定することでパルスの立上りが緩やかな形状になる(図7に実線で示される)。また、γ線及びβ線のように検出器11の内部(表面よりも深い位置)で反応する放射線線種では、立上りが急峻な形状となる(図7に破線で示される)。波形弁別器15は、このような波形形状の違いを用いて、放射線線種を弁別することで特定の放射線線種を精度良く検出できる。
実施の形態3においては、逆問題演算部50は、逆問題演算アルゴリズム選択部30によって選択された逆問題演算アルゴリズムと、応答関数とを用いて、逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う。また、逆問題演算部50は、逆問題演算を実行することによって、第1の信号D1と第2の信号D2とから放射線の強さの計算を行ってもよい。
以上に説明したように、実施の形態3に係る放射能分析装置3及び放射能分析方法によれば、複数の逆問題演算アルゴリズムから、適した逆問題演算アルゴリズムを選択し使用することで、逆問題演算の精度を上げることができる。
また、波形弁別器15によって特定の放射線線種を判定し、判定の結果を放射線線種判定部20での波高分布からの検出を組み合わせることで、検出精度を上げることができる。また、特定の放射線線種の検出結果と波高分布とを対応付けることで特定の放射線線種の波高分布を取り出すことで波高分布を分離して逆問題演算を解くことができる。
上記以外に関し、実施の形態3は、実施の形態1又は2と同じである。
《4》実施の形態4
図8は、実施の形態4に係る放射能分析装置4の構成を概略的に示すブロック図である。図8において、図1に示される構成と同一又は対応する構成には、図1に示される符号と同じ符号が付されている。実施の形態4に係る放射能分析装置4は、放射線検出部10cの検出器11cが放射線によってエネルギー付与された位置を検出する機能を有する点及び放射線検出部10cが軌跡形状検出部16を有する点において、実施の形態1に係る放射能分析装置1と異なる。
放射能分析装置4は、測定対象70から放出される放射線を検出し、検出された放射線に基づく第1の信号D1と放射線の軌跡形状を示す軌跡信号を出力する放射線検出部10cと、測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う情報処理部4aとを有している。情報処理部4aは、例えば、コンピュータであり、実施の形態4に係る放射能分析方法を実施することができる。
放射線検出部10cは、放射線と相互作用する物質を有する検出器11cと、相互作用する物質内において放射線がエネルギーを付与した軌跡の位置を検出し、軌跡の形状を示す軌跡形状信号を出力する回路である軌跡形状検出部16とを有している。放射線線種判定部20cは、軌跡形状信号を含む第1の信号D1に基づいて放射線線種を判定し、判定された放射線線種を示す情報を含む第2の信号D2を出力する。
実施の形態4では、検出器11cが放射線によってエネルギー付与された位置を検出する機能を有する。例えば、検出器11cは、アレイ状に複数のシンチレータ結晶を並べ、アレイ状の並べられた複数のシンチレータ結晶の各々の上に光検出器を配置した装置である(例えば、特許文献2参照)。また、検出器11cは、規則的に配列された複数のシンチレータ結晶と、シンチレータ結晶で発生した光を撮影するカメラ(例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ素子、SOI(Silicon-On-Insulator)撮像素子、など)とからなる装置であってもよい。また、検出器11cは、半導体放射線検出器(例えば、Ge結晶体)と、これを挟むように、且つ、間隔を開けて規則的に配列された複数のストリップ電極とを持つ装置であってもよい。また、検出器11cは、複数のワイヤーを持つガス式放射線検出器又は規則的に配列された複数のガス式放射線検出器によって放射線によってエネルギー付与された位置を検出する装置であってもよい。
特表2016-514835号公報
図9(A)から(C)は、放射線検出部10cの検出器11cにおける軌跡形状を放射線線種ごとに示す概略図である。図9(A)から(C)は、放射線線種による検出器11c内における軌跡形状(横から見た場合と上から見た場合)を示す。図9(A)に示されるように、α線のように飛程が短く付与エネルギーが大きい放射線は、広がった点状の形状が軌跡形状となる。図9(B)に示されるように、β線は、飛程が長い特性により、線状に検出器を通過するため細長い形状になる。図9(C)に示されるように、γ線は、一点で反応するため広がりのない点状の形状となる。この形状の違いを放射線線種判定部20cで検出することで、測定対象70から放出される放射線に含まれる放射線線種を判定し、第2の信号D2を生成できる。
以上に説明したように、実施の形態4に係る放射能分析装置4及び放射能分析方法によれば、複数の逆問題演算アルゴリズムから、適した逆問題演算アルゴリズムを選択し使用することで、逆問題演算の精度を上げることができる。
また、軌跡形状検出部16によって特定の放射線線種を判定し、判定の結果を放射線線種判定部20での波高分布からの検出を組み合わせることで、検出精度を上げることができる。また、特定の放射線線種の検出結果と波高分布とを対応付け特定の放射線線種の波高分布を取り出すことで波高分布を分離して逆問題演算を解くことができる。
上記以外に関し、実施の形態4は、実施の形態1又は2と同じである。
《5》実施の形態5
図10は、実施の形態5に係る放射能分析装置5の構成を概略的に示すブロック図である。図10において、図1に示される構成と同一又は対応する構成には、図1に示される符号と同じ符号が付されている。実施の形態5に係る放射能分析装置5は、放射線検出部10dが位置検出型検出器11dで構成されている点において、実施の形態1に係る放射能分析装置1と異なる。
放射能分析装置5は、測定対象70から放出される放射線を検出し、検出された放射線に基づく第1の信号として、放射線線種に応じた輝度値と軌跡の拡がりと示す信号D5を出力する放射線検出部10dと、測定対象70に含まれる放射性核種の特定と放射性核種の放射能の強さ[Bq]の計算とを行う情報処理部5aとを有している。情報処理部5aは、例えば、コンピュータであり、実施の形態5に係る放射能分析方法を実施することができる。
放射線検出部10dは、入射する放射線と相互作用する物質を備え、相互作用する物質内において放射線が物質にエネルギーを付与した位置と物質に付与したエネルギーの量を示す信号を第1の信号D5として出力する位置検出型検出器11dを有している。放射線線種判定部20dは、物質にエネルギーを付与した位置と物質に付与したエネルギーの量を示す信号とを含む第1の信号D5に基づいて放射線線種を判定し、判定された放射線線種を示す情報を含む第2の信号D2を出力する。
位置検出型検出器11dは、入射する放射線によってエネルギー付与された位置を検出する機能を有し、付与されたエネルギーに対応する振幅を持つパルスを出力する。或いは、位置検出型検出器11dは、入射する放射線によってエネルギー付与された位置を検出する機能を有し、エネルギー付与された位置で発生する光の輝度値を出力する機能を有する。位置検出型検出器11dは、エネルギー付与された位置とパルス振幅の情報を出力する。或いは、位置検出型検出器11dは、エネルギー付与された位置と輝度値情報とを含む画像を出力する。放射線線種判定部20dは、位置検出型検出器11dから出力された位置情報とパルス波高値、又は位置情報と輝度値とを含む画像に基づいて、放射線線種を判定する。位置検出型検出器11dは、実施の形態4における検出器11cと同様の方法で実現可能である。
図11は、放射線検出部10dの位置検出型検出器11dにおける輝度値と軌跡形状の広がりとの関係を示す図である。図11に示されるように、放射線線種によって、輝度値と軌跡形状の広がりとの関係が異なる。α線軌跡における発光の輝度値は、他の放射線線種のものよりも高く、輝度値の広がり(図11の横軸方向の幅)は、他の放射線線種のものよりも大きい。β線軌跡の広がりは、他の放射線線種のものよりも高く、β線軌跡における発光の輝度値は、他の放射線線種のものよりも低い。γ線軌跡の広がりは、他の放射線線種のものよりも低く、γ線軌跡における発光の輝度値は、α線軌跡におけるものよりも低い。これらの違いを放射線線種判定部20dで検出することで、放射線線種判定部20dは、測定対象70から放出される放射線に含まれる放射線線種を判定し、第2の信号D2を生成できる。
以上に説明したように、実施の形態5に係る放射能分析装置5及び放射能分析方法によれば、複数の逆問題演算アルゴリズムから、適した逆問題演算アルゴリズムを選択し使用することで、逆問題演算の精度を上げることができる。
また、放射線線種の判定精度を上げることができ、特定の放射線線種の検出結果と波高分布とを対応付けることで特定の放射線線種の波高分布を取り出すことで波高分布を分離して逆問題演算を解くことができる。
上記以外に関し、実施の形態5は、実施の形態1又は2と同じである。
《6》変形例
実施の形態2で説明した、応答関数選択部40を実施の形態3、4、5のいずれかに組み合わせることが可能である。
1~5 放射能分析装置、 1a~5a 情報処理部、 10、10b、10c、10d 放射線検出部、 11、11b、11c 検出器、 11d 位置検出型検出器、 12 増幅器、 13 波形整形器、 14 波高分析部、 15 波形弁別器、 16 軌跡形状検出部、 20、20b、20c、20d 放射線線種判定部、 30 逆問題演算アルゴリズム選択部、 31 逆問題演算アルゴリズムDB、 40 応答関数選択部、 41 応答関数DB、 50 逆問題演算部、 60 表示部、 70 測定対象。

Claims (10)

  1. 測定対象から放出される放射線を検出し、前記放射線に基づく第1の信号を出力する放射線検出部と、
    前記第1の信号に基づいて前記放射線の種類を示す放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む第2の信号を出力する放射線線種判定部と、
    記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズムから前記放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択する逆問題演算アルゴリズム選択部と、
    前記選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている前記放射線検出部の応答関数とを用いる逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記測定対象に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行う逆問題演算部と
    を有することを特徴とする放射能分析装置。
  2. 応答関数選択部をさらに有し、
    前記予め保存されている前記応答関数として、複数の応答関数が保存されており、
    前記応答関数選択部は、前記複数の応答関数から前記第2の信号が示す放射線線種に基づいて応答関数を選択し、
    前記逆問題演算部は、前記選択された逆問題演算アルゴリズムと前記選択された応答関数とを用いて前記逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記測定対象に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射能分析装置。
  3. 前記逆問題演算部は、前記逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記放射線の強さの計算を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の放射能分析装置。
  4. 前記放射線検出部は、前記放射線を検出して検出信号を出力する検出器と、前記放射線の放射線種別ごとに前記検出信号を弁別して弁別信号を出力する波形弁別器とを有し、
    前記放射線線種判定部は、前記弁別信号を含む前記第1の信号に基づいて前記放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む前記第2の信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の放射能分析装置。
  5. 前記放射線検出部は、前記放射線と相互作用する物質を有する検出器と、前記物質内において前記放射線がエネルギーを付与した軌跡の位置を検出し、前記軌跡の形状を示す軌跡形状信号を出力する軌跡形状検出部とを有し、
    前記放射線線種判定部は、前記軌跡形状信号を含む前記第1の信号に基づいて前記放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む前記第2の信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の放射能分析装置。
  6. 前記放射線検出部は、前記放射線と相互作用する物質を備え、前記物質内において前記放射線が前記物質にエネルギーを付与した位置と前記物質に付与した前記エネルギーの量を示す信号を前記第1の信号として出力する位置検出型検出器を有し、
    前記放射線線種判定部は、前記物質にエネルギーを付与した位置と前記物質に付与した前記エネルギーの量とを示す信号を含む前記第1の信号に基づいて前記放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む前記第2の信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の放射能分析装置。
  7. 前記放射線線種は、α線、β線、γ線のうちの1つ以上である
    ことを特徴とする請求項に記載の放射能分析装置。
  8. 前記放射線線種は、α線、β線、γ線のうちの1つ以上である
    ことを特徴とする請求項5に記載の放射能分析装置。
  9. 前記放射線線種は、α線、β線、γ線のうちの1つ以上である
    ことを特徴とする請求項6に記載の放射能分析装置。
  10. コンピュータによって実行される放射能分析方法であって、
    測定対象から放出される放射線を検出し、前記放射線に基づく第1の信号を出力する放射線検出部から前記第1の信号を受け取るステップと、
    前記第1の信号に基づいて前記放射線の種類を示す放射線線種を判定し、前記放射線線種を示す情報を含む第2の信号を出力するステップと、
    記憶装置に予め保存されている複数の逆問題演算アルゴリズムから前記放射線線種に基づいて逆問題演算アルゴリズムを選択するステップと、
    前記選択された逆問題演算アルゴリズムと記憶装置に予め保存されている前記放射線検出部の応答関数とを用いる逆問題演算を実行することによって、前記第1の信号と前記第2の信号とから前記測定対象に含まれる放射性核種の特定と前記放射性核種の放射能の強さの計算とを行うステップと
    を有することを特徴とする放射能分析方法。
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