JP7786830B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

Info

Publication number
JP7786830B2
JP7786830B2 JP2023136445A JP2023136445A JP7786830B2 JP 7786830 B2 JP7786830 B2 JP 7786830B2 JP 2023136445 A JP2023136445 A JP 2023136445A JP 2023136445 A JP2023136445 A JP 2023136445A JP 7786830 B2 JP7786830 B2 JP 7786830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
recording
mask pattern
array
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023136445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2025030814A (ja
Inventor
聡 関
憲一 大貫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2023136445A priority Critical patent/JP7786830B2/ja
Publication of JP2025030814A publication Critical patent/JP2025030814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7786830B2 publication Critical patent/JP7786830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本開示は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関し、詳しくは、マスクパターンによる記録率の制御によって記録ヘッドから吐出されるインク滴の偏向を抑制する技術に関する。
この種の技術として、特許文献1には、二種類の吐出インク滴の偏向に対応可能とするマスクパターンが開示されている。インク滴の吐出方向が偏向する現象として、一つは、いわゆる気流ヨレと称されるもので、吐出されたインクの移動に伴って空気の流れが生じ、その空気の流れが記録媒体に当たって舞い上がり渦を形成する。そして、この渦が、それを生じさせたノズル列に隣接するノズル列から吐出されたインク滴に作用し、インク滴の吐出方向を偏向させ、結果として、インク滴の着弾位置がずれる現象である。
この現象は、マスクパターンの記録率が高いほど、つまりマスク処理によって得られる吐出データの密度が高いほど顕著となる。二つ目は、いわゆる端部ヨレと称されるもので、ノズル列の端部領域のノズルから吐出されるインク滴が記録ヘッドの走査に伴って生じる気流の作用によってノズル列の中央側へ偏向し着弾位置がずれる現象である。この現象も気流ヨレと同様マスクパターンの記録率が高いほど顕著になる。
特許文献1では、上述した二つの吐出方向の偏向現象に対し、ノズル列の各吐出口に対応した記録率が、ノズル列の中央部で高く端部にかけて徐々に低くなる、いわゆるグラデーションマスクである、中央部と端部の記録率が異なる二つのマスクパターンを用いる。そして、いわゆるマルチパス記録方式において、隣接するノズル列間の記録デューティに応じて二つのマスクパターンを使い分ける。これにより、隣接するノズル列それぞれに対し、上記二つの偏向現象のうち記録デューティによってより顕著になる方に、対応するマスクパターンを適用し、全体として二つの吐出方向の偏向現象を抑制している。
特開2013-233699号公報
しかしながら、特に、低パスのマルチパス記録では、1走査当たりの記録デューティが高くなることから、特許文献1の構成が不十分なことがある。すなわち、二つのマスクパターンのいずれを適用しても、元の記録デューティが比較的高くなることから、マスク処理によってノズル列の中央部の記録デューティを十分に下げることができない。その結果、二つの吐出インク滴の偏向現象を同時に抑制できないことがあり得る。
本開示の目的は、マルチパス方式により記録を行うインクジェット記録装置において、ノズル列の両端部での端部ヨレを抑制しつつ、中央部における気流ヨレの影響も抑制して、高品質な画像を記録可能とすることである。
本開示のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な複数のノズルが配列されたノズル列を複数備えた記録ヘッドを用いて、マルチパス方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、ノズル列単位の記録データに対し、前記ノズル列における記録率の分布が設定されたマスクパターンを用いてマスク処理するマスク処理手段と、前記マスク処理手段によりマスク処理された前記記録データに基づいて前記ノズル列からインクを吐出させる記録制御手段と、を備え、前記マスクパターンは、前記ノズル列の端部を含む第1のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第1領域と、前記第1のノズル群の間に存在する第2のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第2領域と、を有し、前記第1領域には複数の異なる記録率が設定され、前記ノズル列の端部における記録率が前記マスクパターンにおける最小の記録率であり、当該マスクパターンにおける最大の記録率を有するように設定され、前記第2領域に設定される記録率は、前記最小の記録率より大きく、かつ前記最大の記録率より小さく、前記記録ヘッドは、前記ノズル列として、第1の径のノズルが配列された第1の列と、前記第1の径より大きい第2の径のノズルが配列された第2の列を含む、少なくとも2種類のノズル列を有し、前記マスク処理手段は、前記マスクパターンを、前記第2の列に対して適用することを特徴とする。
本開示によれば、マルチパス方式により記録を行うインクジェット記録装置において、ノズル列の両端部での端部ヨレを抑制しつつ、中央部における気流ヨレの影響も抑制して、高品質な画像を記録することが可能となる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 記録ヘッドのノズル列の構成を示す図である。 記録ヘッドのノズル列と駆動セクションとの対応図と、各ノズルに印加される駆動信号と、各ノズルから吐出された飛翔インク滴を模式的に示す図である。 インクジェット記録装置の制御系の構成を示す図である。 実施形態におけるデータの処理過程を示す図である。 解像度変換処理によって変換される画像データの関係を示す図である。 マルチパス記録方式における記録データの生成過程を説明する図である。 画像形成時の記録媒体の搬送と記録に使用されるノズルとの関係を示す模式図である。 第1の実施形態で用いられる3パスのマスクパターンB・B-1、及び従来のマスクパターンAの例を示す図である。 小ノズル列から吐出される小インク滴のサテライトの着弾位置ずれを示す図である。 第2の実施形態における4パス、5パスのマスクパターンに設定される記録率の分布を示す図である。
以下、添付図面を参照して本開示の好適な実施形態について、具体的かつ詳細に説明する。
この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、ビニール、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」(「記録素子」という場合もある)とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括していうものとする。
<第1の実施形態>
まず、本開示の代表的な実施形態であるインクジェット記録方式の記録装置(以下、記録装置100)の構成を説明する。
図1(a)は記録装置100の概略構成を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示す記録ヘッド102のY-Z断面図である。図1に示すように、記録装置100は、インクカートリッジ101、記録ヘッド102、搬送ローラ103、補助ローラ104、給紙ローラ105、キャリッジ106、プラテン107、キャリッジベルト108、及びキャリッジシャフト109等を備える。
インクカートリッジ101は、複数の液室を有し、各液室にはそれぞれシアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)のインクが収容される。
記録ヘッド102は、対向する記録媒体Pにインク液滴を吐出する。記録ヘッド102は、Xに示す主走査方向に移動可能なキャリッジ106に着脱可能に搭載される。
キャリッジ106は、インクカートリッジ101及び記録ヘッド102を支持する。キャリッジ106は、キャリッジシャフト109等によって主走査方向に移動自在にガイドされ、記録、すなわち記録ヘッド102からのインクの吐出とともに、移動機構によって主走査方向に往復移動される。移動機構は、キャリッジモータ411(図4)やキャリッジベルト108等によって構成される。キャリッジ106は記録を行っていないとき、或いは、記録ヘッド102の回復動作等を行なうときには図の点線で示したホームポジションhにて待機する。
プラテン107は、記録位置において記録媒体Pを安定的に支える役割を果たす。
記録媒体Pは、一対の搬送ローラ103及び補助ローラ104によって、主走査方向(X方向)と交差(本例の場合は、直交)する副走査方向(Y方向)に搬送される。搬送ローラ103と補助ローラ104とが協働し、記録媒体Pを抑えながら回転することにより、記録媒体Pが+Y方向に随時搬送される。搬送ローラ103は、搬送モータ412(図4)により駆動される。
給紙ローラ105は、給紙モータ413(図4)によって駆動され、記録媒体Pの給紙を行なうとともに、搬送ローラ103及び補助ローラ104と同様、記録媒体Pを押さえる役割も果たす。
記録装置100は±X方向のキャリッジ走査と、+Y方向の記録媒体Pの搬送とを交互に繰り返すシリアルスキャン方式で記録媒体Pに画像を形成する。
図2は、記録ヘッド102の構成を示す図である。図2(a)はZ方向に記録ヘッド102を見たときの平面図、図2(b)はBk(ブラック)列、またはYe(イエロー)列の吐出口周りの拡大図、図2(c)はCy(シアン)列、またはMg(マゼンタ)列の吐出口周りの拡大図である。
図2(a)に示すように、本実施形態で用いる記録ヘッド102には、左からBk列、Cy_1列、Mg_1列、Ye列、Mg_2列、Cy_2列が配置される。Bk列からはブラック、Ye列からはイエロー、Cy_1列及びCy_2列からはシアン、Mg_1列及びMg_2列からはマゼンタの各インクが吐出される。Bk列及びYe列はノズル列構成が同じである。ここでは代表してYe列の拡大図を図2(b)に示す。
図2(b)に示すように、Ye列は5[pl]のインク量を吐出する複数のノズル201を有し、これらのノズル201から吐出されたインクは、紙面着弾時にはおよそ50[μm]径のドットを形成する。ノズル201は、列内方向(図中Y方向)に600[dpi]間隔で複数配置されている。Ye列内に、この5[pl]のノズル列は2列あり、互いにY方向に1200[dpi]シフトして配置されている。以下、Ye列内のX方向左側をL_Ev列、右側をL_Od列と呼ぶ。
次にCy列、Mg列について説明する。Cy_1列、Mg_1列、Cy_2列、Mg_2列は、それぞれ2列のノズル列を有する。この2列は、大径のノズルが配列された大ノズル列と、小径のノズルが配列された小ノズル列を1列ずつ有する。ここでは代表してCy_1列及びCy_2列の拡大図を図2(c)に示す。
図2(c)に示すように、Cy_1列及びCy_2列は、それぞれ5[pl]のインク量を吐出するノズル201が複数配置された大ノズル列と、2[pl]のインク量を吐出するノズル202が複数配置された小ノズル列とを有する。
ノズル201から吐出されたインク量5[pl]のインクは、紙面着弾時にはおよそ50[μm]径のドットを形成する。また、ノズル202から吐出されたインク量2[pl]のインクは、紙面着弾時にはおよそ35[μm]径のドットを形成する。
列内方向(Y方向)に関しては、大ノズル列は600[dpi]間隔でノズル201が配置されている。小ノズル列も同様に、600[dpi]間隔でノズル202が配置されている。Cy_1列内の小ノズル列と、Cy_2列内の小ノズル列は、互いに列内方向(Y方向)に1200[dpi]シフトして配置されている。
Cy_1列及びCy_2列のそれぞれにおいて、大ノズル列と小ノズル列のうち、大ノズル列が相対的に+Y方向に配置されている。Cy_1列の大ノズル列のY座標は、図2(b)のYe列の左列(L_Ev)と同じである。小ノズル列のY座標は、隣接する大ノズル列に対して-Y方向に2400dpiシフトして配置されている。Cy_1列の大ノズル列をL_Ev、小ノズル列をM_Evと呼び、Cy_2列の大ノズル列をL_Od、小ノズル列をM_Odと呼ぶ。
ブラック(Bk)、イエロー(Ye)用の各2列のノズル列は、いずれも大インク滴を吐出する大ノズル列である。一方、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)用の各2列のノズル列は、それぞれ大インク滴及び小インク滴を吐出する大ノズル列及び小ノズル列を含む。これらのノズル列は、イエロー(Ye)用のノズル列を中心として対称的に配置されている。
記録ヘッド102の各ノズル201、202の直下(+Z方向)にはヒータが設置されており(不図示)、ヒータが加熱されたときに直上のインクが発泡し、それによりノズル201、202からインクが吐出される。なお、図2(b)(c)には、列内方向(Y方向)に各列ともにノズルを3個ずつ図示したが、実際には各列に例えば256個のノズルが配置されている。
このように多数のノズルが配列された記録ヘッドを用いた記録装置100において、全てのノズルを同時に駆動して同一のタイミングでインクを吐出するためには、大容量の電源が必要となる。そのため、記録ヘッド102に配列される所定数のヒータを駆動周期の期間内で順次駆動する時分割駆動する方法が採用されている。具体的には、記録ヘッド102の全ヒータ(全ノズル)を16個のグループに分け、グループ毎に駆動するタイミングを少しずつずらして記録を行う。このように時分割駆動を行うことにより、同時に駆動するヒータの数が減るため、記録装置に必要な電源の容量を抑えることができる。
図3は、時分割駆動方式について説明する図である。図3(a)は、記録ヘッド102のノズル列300を示し、図3(b)は、各ノズルに印加される駆動信号301を示し、図3(c)は、各ノズルから吐出された飛翔インク滴302を模式的に示す図である。
図3(a)に示すように、記録ヘッド102のノズル列300は、256個のノズルからなり、これらのノズルは図中の上から連続する16ノズルずつ、第1セクションから第16セクションまで16個のセクション(グループ)に分けられる。更にこれら各セクション内の16個のノズル各々は、16個の駆動ブロックの1つに属しており、記録の際にはブロック単位で時分割して順次駆動される。
時分割駆動において、同じブロックに属するノズルは同時駆動される。図示の例では、ノズル列300のノズル番号1、17、……、241の16個のノズルが第1駆動ブロック(駆動ブロックNo.1)であり、ノズル番号5、21、……、245の16個のノズルが第2駆動ブロック(駆動ブロックNo.2)である。同様に、ノズル番号16、32、……、256の16個のノズルが第16駆動ブロック(駆動ブロックNo.16)というように、各セクション内のノズルが周期的に各駆動ブロックに割り当てられている。
駆動ブロックNo.1、5、9、13、2、6、10、14、3、7、11、15、4、8、12、16の順に駆動される時分割駆動の場合、図3(b)に示すパルス状の駆動信号301によりそれぞれのヒータが順次駆動される。また、各ノズルから駆動信号に対応して図3(c)に示すようにインク滴302が吐出される。
次に、記録装置100の制御系について説明する。
図4は、記録装置100の制御系の構成を示すブロック図である。記録装置100は、CPU401、ROM402、RAM403、I/F404、モータドライバ406、407、408、記録ヘッドドライバ409、キャリッジモータ411、搬送モータ412、給紙モータ413、及び記録ヘッド102を備える。
CPU401は、インターフェース(I/F)404を介して接続された外部のホスト装置414からの入力信号(画像データを含む)にしたがって、記録動作を含む記録装置100全体の動作を制御する。CPU401が実行する処理プログラムは、ROM402に格納される。RAM403は、処理中の画像データを一時的に保存する等のワークエリアとして利用されている。
記録ヘッド102は、記録ヘッドドライバ409によって駆動される。キャリッジ106を移動させるためのキャリッジモータ411はモータドライバ406によって駆動される。モータドライバ407は、搬送ローラ103を作動させるための搬送モータ412を駆動し、モータドライバ408は、記録媒体Pを給紙する給紙ローラ105を作動させるための給紙モータ413を駆動する。
図4において、CPU401は、ホスト装置414から入力した画像信号に基づいて記録ヘッドドライバ409を制御し、記録ヘッド102のノズルからインクを吐出させる。同時に、キャリッジモータドライバ406を制御することにより、キャリッジモータ411を駆動して、記録ヘッド102と共にキャリッジ106を主走査方向(X方向)に移動させる。
このように、記録ヘッド102を移動させつつ、その記録ヘッド102からインクを吐出することにより、記録走査の1回分の画像が記録媒体Pに記録される。このような1回の記録走査と、搬送モータ413の駆動力による記録媒体Pの所定量の搬送と、を交互に行うことにより、記録媒体Pに順次画像が記録される。
次に、図5を参照して記録装置100における画像データの入力からインクの吐出(画像記録)までのデータ処理の流れを説明する。
記録装置100は、データ入力部501、色処理部A502、色処理部B503、階調補正処理部504、量子化処理部505、解像度変換処理部506、分配処理部507、マスク処理部508、及び記録データ送信部509等を備える。
データ入力部501は、原画像データを入力(取得)する。原画像データは、デジタルカメラやスキャナ等の画像入力機器、或いはホスト装置414等から得られるRGB各256階調(0~255)のデータであり、例えば、600[dpi]の解像度で入力する。
色処理部A502は、ガマットマッピングと呼ばれる色域変換処理を実行する。色処理部A502は、データ入力部501において入力されたRGBの原画像データに対して、出力しようとする画像特性に合わせた色補正を行い、その画像データを異なるデータ(R’G’B’データ)へ変換する。
色処理部B503は、色分解処理を実行する。色処理部B503は、R’G’B’データを、記録装置100が使用するインク色に対応する信号に変換する。本実施形態ではCy(シアン)、Mg(マゼンタ)、Ye(イエロー)、Bk(ブラック)の4色のインクが使用されるものとする。したがって、変換後の信号は、各インク色に対応するデータC1、M1、Y1、K1に変換される。データC1、M1、Y1、K1の各階調数は256(0~255)、解像度は300[dpi]である。
具体的には、R、G、B各入力値とC、M、Y各出力値の関係を示した三次元ルックアップテーブル(不図示)を使用して色変換処理が実施される。テーブル格子点値から外れる入力値については、その周囲のテーブル格子点の出力値から補間により出力値を求めるようにすればよい。以下、データC1、M1、Y1、K1のうち、データC1について代表して説明する。
階調補正処理部504は、階調補正テーブルを用いた階調補正(ガンマ補正)処理によりデータC1の階調補正を行い、階調補正後のデータC2を得る。
量子化処理部505は、データC2に対して誤差拡散法による量子化処理を行うことで、多値信号であるデータC2を、記録装置100が記録動作を実現するための階調数、すなわち1ビットにつき2値の信号に変換する。この処理により、2階調(階調レベル0、1)で解像度300[dpi]×300[dpi]のデータC3を得る。なお、本実施形態ではデータC3のことを階調データとも称する。誤差拡散法に限定されず、ディザ法等を用いてもよい。
解像度変換処理部506は、階調データC3を図6に示す解像度変換処理によって、データC4を得る。なお、本実施形態では、データC4のことを画像データとも称する。画像データC4はドットを配置する数及び位置を定めたドット配置パターンに基づいて、「0」、「1」の2階調に展開される。詳細には、画像データC4は600[dpi]×600[dpi]の解像度において「0」、「1」の2通りの1ビットの情報のいずれかにより構成される。上述したように階調データC3は300[dpi]×300[dpi]の解像度であるため、画像データC4の解像度は階調データC3の解像度よりも高くなる。
分配処理部507は、上述の2値の画像データC4に対して、図9などでその詳細が後述されるマスクパターンを用いた分配処理を実施する。分配処理部507は、マルチパス方式における各走査(パス)での各画素領域に対するシアンインクの吐出または非吐出を定める2値の記録データC5を生成する。分配処理では、パス数に応じたマスクパターンが用いられ、1走査分の画像領域に対応する画像データC4をマスク処理することにより、パス数分の記録データC5が生成される。
マスクパターンは、ノズル列のそれぞれの吐出口に対応して記録率が定められたデータであり、ROM402やRAM403等に記憶されている。マスク処理部508は、どのノズル列にどのマスクパターンを適用するかを決定し、決定したマスクパターンによってノズル列単位に画像データをマスク処理する。なお、どのノズル列にどのマスクパターンを適用するかは予め決定されていてもよい。
同様にして、マゼンタインク用の記録データM5、イエローインク用の記録データY5、ブラックインク用の記録データK5も生成される。この記録データC5、M5、Y5、K5が、記録装置100において記録動作を実現するためのデータとなる。
ここで、図7を参照して画像データ及びマスクパターンを用いてマスク処理後の記録データを生成する過程を説明する。図7(a)は、ある画像領域内の画素700~708を模式的に示す図である。なお、ここでは簡単のため9個の画素相当の画素領域からなる単位領域を用いて説明する。図7(b)は単位領域に対応する画像データを示す図である。図7(b)に示す画像データの例は、全画素で「1」であるため、全画素でインクが吐出される画像データになっている。
図7(c-1)(c-2)(c-3)は、図7(b)に示す画像データに適用するマスクパターンであり、3パスのマルチパス記録で用いるマスクパターンを示している。図7(c-1)(c-2)(c-3)は、それぞれ1回目の走査、2回目の走査、3回目の走査に対応するマスクパターンである。すなわち、図7(b)に示す画像データに対して図7(c-1)に示すマスクパターンを適用(論理積演算)することにより、1回目の走査で用いる記録データ(図7(d-1))が生成される。
同様にして、図7(b)に示す画像データに対して、図7(c-2)に示すマスクパターンを適用することにより、2回目の走査で用いる記録データ(図7(d-2))が生成される。また、図7(b)に示す画像データに対して、図7(c-3)に示すマスクパターンを適用することにより、3回目の走査で用いる記録データ(図7(d-3))が生成される。ここで、図7(c-1)(c-2)(c-3)それぞれに示すマスクパターン内の各画素には、「0」、「1」のいずれかの1ビットの情報が定められている。
図7(d-1)(d-2)(d-3)は、図7(b)に示す画像データに対して図7(c-1)(c-2)(c-3)に示すマスクパターンをそれぞれ適用して生成されるマスク処理後の記録データを示す図である。例えば、図7(d-1)に示す1回目の走査に対応する記録データにおける画素700では、画像データの画素値は「1」、マスクパターンのコード値は「1」であるため、インクの吐出を示す値「1」が定められる。
このようにして生成された図7(d-1)(d-2)(d-3)に示す記録データに従ってある画像領域に対して3回の走査でインクが吐出される。すなわち、図に示す3画素×3画素の単位領域に対し、1回目の走査で、図7(d-1)の記録データに従って画像領域内の画素700、704、708にインクが吐出される。2回目の走査では、図7(d-2)の記録データに従って画像領域内の画素701、705、706に対してインクが吐出される。3回目の走査では、図7(d-3)の記録データに従って、単位領域内の画素702、703、707に対してインクが吐出されてその領域の記録が完成する。
記録データに従ったインクの吐出により、図7(b)に示す画像データに対応する画像が記録媒体Pに形成される。図7(e)は図7(d-1)(d-2)(d-3)の記録データの論理和を示している。マスク処理後の記録データの論理和は、図7(b)の画像データと一致する。
図5の説明に戻る。
記録データ送信部509は、マスク処理後の記録データC5、M5、Y5、K5を記録ヘッドドライバ409に送信する。記録ヘッドドライバ409は、マスク処理後の記録データC5、M5、Y5、K5に従ってインクが吐出されるよう、各ノズルを駆動するための電気信号に変換する。記録ヘッドドライバ409にて生成された電気信号は、記録ヘッド102の各ノズルに対して所定のタイミングで転送される。これにより、各ノズルが電気信号に従ってインクを吐出する。
このように記録ヘッド102は、記録媒体P上の単位記録領域を複数回走査するマルチパス方式において、1走査(1パス)毎のマスク処理後の記録データに基づいてインクを吐出する。
図8はマルチパス方式で画像を形成する際の記録媒体搬送と使用するノズルの関係を示す模式図である。ここでは1色分のノズル列について説明するが、他色のノズル列も同じ関係になる。なお、図8は3パスの場合について示している。
ノズル列800に配置されるノズル群は列内方向に3分割される。分割された各ノズル群のうち一端部を含むノズル群を第1ノズル群801、中央部のノズル群を第2ノズル群802、他端部を含むノズル群を第3ノズル群803とする。
1回目の走査では、単位領域aに対して、ノズル列800の第1ノズル群801を使用し、キャリッジ106を主走査方向(X方向)に走査して記録を行う。この走査後、記録媒体Pを第1ノズル群801分、副走査方向(+Y方向)に搬送する。図7では便宜上、ノズルを-Y方向に移動させて描くことで、ノズルと記録媒体Pとの相対的な位置関係を示している。この搬送によって、単位領域aには第2ノズル群802が対応することとなる。
2回目の走査では、ノズル列800の第1ノズル群801と第2ノズル群802を使用し、単位領域a、bに対して、それぞれ対応するノズル群802、801を用い、X方向にキャリッジ106を走査して記録を行なう。この走査後、記録媒体Pを第ノズル群802分、+Y方向に搬送し、単位領域aには第3ノズル群803を対応させる。3回目の走査では、すべてのノズル群801、802、803を使用し、それぞれ対応する単位領域c、b、aに対して、X方向にキャリッジ106を走査して記録を行なう。ここまでの3回の走査で単位領域aの画像が完成される。
3回目の走査後、記録媒体Pを第1ノズル群801分、+Y方向に搬送する。
4回目の走査は、3回目の走査と同様にすべてのノズル群801、802、803を使用し、それぞれの対応する単位領域に対し、X方向にキャリッジ106を走査して記録を行なう。2回目~4回目の3回の走査で単位領域bの画像が完成する。4回目の走査後、記録媒体Pを第3ノズル群803分、+Y方向に搬送する。5回目の走査では、ノズル列800の第2ノズル群802と第3ノズル群803を使用し、X方向にキャリッジ106を走査して記録を行なう。3回目~5回目の3回の走査で単位領域cの画像が完成する。
5回目の走査後、記録媒体Pを第2ノズル群802分、+Y方向に搬送する。6回目の走査は、ノズル列800の第3ノズル群803を使用し、キャリッジ106を主走査方向(X方向)に走査して記録を行う。4回目~6回目の3回の走査で単位領域dの画像が完成される。この走査後、記録媒体Pを第3ノズル群801分、+Y方向に搬送する。その後、記録媒体Pを排紙して記録を終了する。
上述の動作により、画像データC4に対応した単位領域a、b、c、dが記録される。画像データの「0」の画素には図6(a)右図のようにドットは配置されず、画像データ「1」の画素には図6(b)右図のようにドットが配置される。
以上の処理により、画像データ及びマスクパターンに基づいて、複数回の走査それぞれで用いる1ビットの記録データを生成することが可能となる。
次に、マスクパターンについて説明する。
図9は、3パスのマルチパス記録用のマスクパターンの例を示す図である。図9(a)に示すマスクパターンAは比較例に係るマスクパターンを示しており、端部ヨレ対策として、ノズル列の端部の記録率が中央部の記録率と比較して小さく設定されている。
具体的には、このマスクパターンAは、ノズル列における256個のノズルをほぼ三等分した、0~85番目のノズル(第1ノズル群901)、86~170番目のノズル(第2ノズル群901)、171~255番目(第3ノズル群903)のノズルにそれぞれ対応して記録率が定められている。以下、第1ノズル群901、第2ノズル群901、第3ノズル群903にそれぞれ対応したマスクの領域を、第1領域、第2領域、第1領域という。
図9(a)に示す比較例のマスクパターンAは、第1領域は、第2領域と境界の記録率44%からノズル列端部にかけて記録率が減少し、端部(0番および255番のノズルに対応)の記録率が12%となるよう記録率が定められている。第2領域は、記録率がフラットな44%となるよう記録率が定められている。
ここで、本明細書において記録率とは、マスクパターンにより定められる記録許容ドット数の割合のことである。すなわち、マスクパターン領域に対応した全ドット数に対して、記録が許容されるドット数(記録許容ドット数)の割合のことである。例えば、図7(c-1)(c-2)(c-3)では、9個のドット数に対して3ドットの記録が許容されるため、(3/9)×100=約33%の記録率である。また、ノズル数と記録率は、1:1であってもよく、複数:1の関係であってもよい。
図9(b)に示すマスクパターンBは、本開示の第1の実施形態に係るマスクパターンを示している。マスクパターンBは、端部ヨレ対策に加え、中央部の記録率が高くなる部分での気流ヨレに対応可能なマスクパターンである。
マスクパターンBは、第2領域に設定される記録率は、マスクパターンBにおける最小の記録率(0、255番目のノズルに対応)より大きく、かつマスクパターンBにおける最大の記録率(85、171番目のノズルに対応)より小さく設定されている。
図9(b)に示す例では最小の記録率が12%、最大の記録率が約50%であり、第2領域の記録率は38%である。なお、記録率の値は一例であり、この例に限定されない。このように本開示の実施形態に係るマスクパターンBの記録率による形状が、略、第1領域→第2領域→第1領域の順に山→谷→山の形状になっているものである。
ここで、マスクパターンA、Bの比較のために、まず記録ヘッド102の全てのノズル列でマスクパターンAを使用した場合におけるノズル列の各ノズルの主走査方向(X方向)のインク着弾位置ずれについて説明する。記録条件として、図2に示す記録ヘッド102を用い、1走査あたりのYe列(大ノズル列が2列)の記録デューティを50%、Cy列の小ノズル列の記録デューティを25%として、3パスのマルチパス記録を行うものとする。以下、Ye列とCy列とに着目して説明する。
Ye列の列内方向(Y方向)中央部に位置する第2ノズル群902の1走査あたりの記録デューティは、マスクパターンAによるマスク処理後、50%(記録デューティ)×44%(マスクパターンAの記録率)=22%となる。一方、Cy_1列とCy_2列の小ノズル列の記録デューティは2列分で25%なので、1列当たりの小ノズル列の中央部の1走査あたりの記録デューティは、マスクパターンAによるマスク処理後、(25%÷2)×44%=5.5%となる。
図9(a)のマスクパターンAを、Ye列、Cy_1列、Cy_2列のノズル列にそれぞれ用いると、ノズル列の端部の記録率が低く設定されているので、端部ヨレの影響を抑制できる。しかし、ノズル列の中央部の記録率は上述したように高くなり、そのノズル列に隣接するノズル列、特に小ノズル列に及ぼす気流の影響が大きくなる。
図10は、上記記録条件で往復走査により実際に記録を行って得た、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)から吐出される小インク滴のサテライトの着弾位置ずれを示すグラフである。(a)は往方向記録時、(b)復方向記録時を示している。なお、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)は、大ノズル列を2列有するYe列から、特定の距離だけX(+)方向に離れた位置に存在するノズル列である。
サテライトは、インクの主滴の後に遅れて吐出されるインクの小滴であり、主滴に遅れて記録媒体Pに着弾する。サテライトは吐出速度が遅く、その質量が小さいため気流の影響を受けやすい。小ノズルから吐出される小インク滴のサテライトとなると、更に質量が小さく、気流の影響を受けやすい。
図10のグラフの縦軸はノズル列を示しており、Y方向(記録媒体Pの搬送方向)のマイナス方向をノズル番号0(最端部)としている。グラフの横軸は、X方向(主走査方向)のマイナス側を正とした時の各ノズルから吐出されたサテライトの着弾位置のずれ量を表している。ずれ量は、ノズル番号0のノズルから吐出されたサテライトの着弾位置を基準としたずれ量である。
往方向記録時においては図10(a)に示すように、ノズル列中央部において着弾位置のずれ量がグラフの正の方向に大きくなっている。つまり、ノズル列の中央部において気流の影響を大きく受けていることが分かる。また、図10(b)の復方向記録時においては、着弾位置ずれはあるものの、往方向記録時よりもずれ量が小さい。つまり、往方向記録時と比較して復方向記録時では気流の影響を受けにくいことがわかる。これらのことから、ノズル列の中央部においては、Ye列の進行方向前方にある小ノズル列(M_Ev列)が、気流による影響を受けやすいことが分かる。
この気流影響を低減するためには、ノズル列の中央部において記録デューティを下げる必要がある。そこで、本実施形態では、例えば、図9(b)に示すマスクパターンBを、ノズル列のうち少なくとも1つのノズル列に適用する。
具体的には、例えば、Ye列に本実施形態のマスクパターンBを適用する。Ye列は、液室を共通とするOdd列とEven列が隣合わせになっており吐出量が大きい大ノズル列からなる。よって他のノズル列の中央部、特にCy列の小ノズル列中央部に対し、気流影響を及ぼしやすいと考えられる。よってYe列に、本実施形態のマスクパターンBを適用する。
マスクパターンBでは、上述したように、ノズル列の端部の記録率が本マスクパターンBにおける最小値となるように設定される。これは、端部ヨレによる白スジ影響を改善させるためである。また、第1領域における、第2領域側の端部で記録率が本マスクパターンBにおける最大値となるように設定されている。第1領域内に最大の記録率を設定することで、第2領域の記録率を、第1領域の最大値よりも低く抑えることができる。第2領域の記録率は上記最小値よりも高く設定される。
よって、マスクパターンBを適用することで、従来のマスクパターンAと比較して、第2領域の記録率を低く抑えることができる。
図9(c)は、従来のマスクパターンA(点線)と本実施形態のマスクパターンB(実線)とを重ね合わせて比較した図である。マスクパターンBは、端部ヨレ対策として、マスクパターンBの端部の記録率をマスクパターンAと同程度に低く保ったまま、第1領域における記録率の変化(傾き)をマスクパターンAよりも大きくしている。また、マスクパターンBの第1領域において、マスクパターンB全体における記録率の最大値と最小値を持たせることにより、中央部(第2領域)の記録率を、マスクパターンAよりも低くしている。
なお、本実施形態のマスクパターンBの第1領域に設定される記録率は、図9(b)の例では、ノズル列の端部(ノズル番号0、255)から第2領域側の端部に向けて連続的に増加するパターンとなっている。換言すると、第1領域では、第2領域との境界の記録率約50%からノズル列端部にかけて、記録率が徐々に減少し、端部(0番および255番のノズルに対応)の記録率が12%となるよう記録率が定められている。第2領域は、記録率がフラットな38%となるよう定められている。
例えば、図9(d)に示すマスクパターンB-1のように、第1領域に設定される記録率が、ノズル列の端部から第2領域側の端部に向けて段階的に(階段状に)増加するパターンでもよい。換言すると、マスクパターンB-1において、第1領域では、第2領域との境界における記録率約50%からノズル列端部にかけて、記録率が段階的に(階段状に)減少し、端部(0番および255番のノズルに対応)の記録率が12%となるよう記録率が定められている。第2領域は、記録率がフラットな38%となるよう定められている。
また、本実施形態ではマルチパス数は3パスとしたが、対応するパス数は、3パスマスクに限定されず、3パス以上に対応したマスクパターンでもよい。
ここで、図9(b)のマスクパターンBを、気流の発生要因となり得る吐出量の大きいYe列の2列(L_Ev列、L_Od列)に用いた場合における、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)のサテライトの着弾位置ずれについて説明する。なお、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)には、図9(a)のマスクパターンAを用いている。
図10(c)(d)はマスクパターンBを適用したYe列から、特定の距離だけ離れた位置に存在するCy_1列の小ノズル列(M_Ev列)のサテライトの着弾位置ずれを示すグラフである。(c)は往方向記録時、(d)復方向記録時を示している。なお、記録デューティ等の記録条件は、図10(a)(b)の場合と同様とする。
図10(c)に示す往方向の記録では、図10(a)と比べると中央部における着弾位置ずれが改善されている。具体的には、Ye列に適用するマスクパターンがマスクパターンAの場合では、40[μm]の着弾位置ずれが発生していたが、マスクパターンBを適用した場合には、着弾位置ずれが20[μm]程度となっている。
よって、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)から吐出されるインク滴のサテライトの着弾位置ずれは改善されている。このことから、気流の原因となっていた大ノズル列中央部(第2領域)における記録率を第1領域の最大値より下げることで、従来のマスクパターンAで課題となっていた中央部の気流による画像への影響を改善できる。
なお、マスクパターンBの第1領域における記録率は第2領域との境界部で局所的に大きく(つまり最大値)なっているが、その気流影響は大きくないと考える。
また、上述の図10では、Cy_1列の小ノズル列(M_Ev列)のサテライトの着弾位置ずれを示したが、その理由は、マスクパターンBを採用したYe列とCy_1列の小ノズル列(M_Ev列)との位置関係及び距離によるものである。つまり、本発明者らによるシミュレーション及び実機による結果、小ノズル列が、マスクパターンBを適用する大ノズル列(Ye列)より進行方向前方に位置する場合に、気流影響に効果があることがわかった。具体例としては、Ye列に対する進行方向前方は、Cy_1列であれば往方向、Cy_2列であれば復方向である。
また、本発明者らによるシミュレーション及び実機により、マスクパターンBを適用する大ノズル列と記録媒体Pとの間の距離と同程度の位置にあるノズル列(ある記録ヘッドでは、Cy列の小ノズル列(M_Ev列、M_Od列))が気流影響を受けやすいという結果を得た。したがって、本開示のマスクパターンBは、記録ヘッドにおけるノズル列同士の位置関係や、記録ヘッドの移動方向、またはノズル列間の距離によって、適用するノズル列を決定することが望ましい。
以上説明したように、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、端部ヨレの発生を抑制しつつ、ノズル列中央部における気流ヨレの影響を抑制することが可能となる。すなわち、本実施形態のマスクパターンBを適用することで、ノズル列両端部の記録率を抑えることが可能となり記録画像における端部ヨレによる白スジの発生を防止できる。同時に、ノズル列中央部の記録率を抑えることが可能となり、主走査方向に隣接するノズル列に及ぼす気流影響を抑えることが可能となる。
特に、1走査あたりの記録デューティが大きくなる低パス記録を行う際、本実施形態のマスクパターンBを用いることで、好適に気流による影響を抑えることが可能となる。なお、ここでいう低パスとは、例えば、「きれいモード」と「標準モード」等のようにパス数の異なる複数の記録モードがある場合に、パス数の少ない方の記録モードで採用されるパス数を意味する。例えば、「きれいモード」で7~8パスの記録を行う場合は、それより少ないパス数が低パスである。
また、記録画像の高解像度化のためにノズル径が異なる2種類のノズル列を有する記録ヘッドを用いる場合は、小径のノズルから吐出される小インク滴の着弾位置、特にそのサテライトの着弾位置は上述の気流による影響を受けやすかった。本実施形態の例では、大小の2種類のノズル列が配列された記録ヘッドにおいては、大ノズル列に対して本実施形態のマスクパターンBを適用する。これにより、小ノズル列の特に中央部から吐出される小インク滴の着弾位置ずれやそのサテライトの着弾位置ずれを小さく抑えることが可能となる。
この結果、集積密度が高いノズルから少量のインク滴を吐出する記録ヘッドを用いて、1走査あたりの記録デューティが高くなる低パス記録においても、高画質な記録を行うことが可能となる。
なお、上述の実施形態で示す記録ヘッドや記録条件等は一例であり、本開示はこの例に限定されない。例えば、記録ヘッドにおけるノズル列の配列やノズル径等は一例であり、他の配列やノズル径としてもよい。また、ノズル径は大小の2種類のサイズを有する例を示したが、ノズル径が1種類の記録ヘッド、または3種類以上のノズル径を有する記録ヘッドを用いてもよい。また、マスクパターンBに設定されている記録率の分布は一例であり、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で他の分布を有するマスクパターンを用いてもよい。
また、上述の例では、液室を共通とする大ノズル列を2列有し、かつ小ノズル列と隣接するノズル列の例として、Ye列に対してマスクパターンBを適用する例を示したが、マスクパターンBを適用するノズル列はこれに限定されない。複数の異なる径のノズル列を有する記録ヘッドにおいて、いずれかの大ノズル列に対してマスクパターンBを適用することが望ましい。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、3パスの例を説明したが、その他のパス数の場合にも同様に実施できる。第2の実施形態では、例として、4パスのマスクパターンB-2、5パスのマスクパターンB-3について説明する。
図11(a)は、4パスのマスクパターンB-2による記録率の分布を示す図であり、図11(b)は、5パスのマスクパターンB-3による記録率の分布を示す図である。
図11(a)に示す4パスのマスクパターンB-2では、ノズル列における256個のノズルをほぼ4等分した、0~63番目のノズル(第1ノズル群1101)、64~127番目のノズル(第2ノズル群1102)、128~191番目のノズル(第3ノズル群1103)、192~255番目のノズル(第4ノズル群1104)にそれぞれ対応して記録率が定められている。第1ノズル群1101、第2ノズル群1102、第3ノズル群1103、第4ノズル群1104にそれぞれ対応したマスクの領域を、第1領域、第2領域、第2領域、第1領域とする。
マスクパターンB-2では、第2領域に設定される記録率は、マスクパターンB-2における最小の記録率(0、255番目のノズルに対応)より大きく、かつマスクパターンBにおける最大の記録率(63、192番目のノズルに対応)より小さく設定されている。
図11(a)に示す例では最小の記録率が12%、最大の記録率が約35%であり、第2領域の記録率は約25%である。なお、記録率の値は一例であり、この例に限定されない。本開示の第2の実施形態に係るマスクパターンB-2の記録率による形状が、略、第1領域→第2領域→第1領域の順に山→谷→山の形状になっていればよい。
また、マスクパターンB-2では、ノズル列の端部の記録率が本マスクパターンB-2における最小値となるように設定される。これは端部ヨレによる白スジ影響を改善させるためである。また、第1領域における第2領域側の端部で記録率が本マスクパターンB-2における最大値となるように設定されている。第1領域内に最大の記録率を設定することで、第2領域の記録率を第1領域の最大値よりも低く抑えることができる。第2領域の記録率は上記最小値よりも高く設定される。よって、マスクパターンB-2を適用することで、従来のマスクパターンAと比較して、第2領域の記録率を低く抑えることができる。
図11(b)に示す5パスのマスクパターンB-3では、ノズル列における256個のノズルをほぼ5等分した、0~50番目のノズル(第1ノズル群1111)、51~101番目のノズル(第2ノズル群1112)、102~153番目のノズル(第3ノズル群1113)、154~204番目のノズル(第4ノズル群1114)、205~255番目のノズル(第5ノズル群1115)にそれぞれ対応して記録率が定められている。第1ノズル群1111、第2ノズル群1112、第3ノズル群1113、第4ノズル群1114、第5ノズル群1115にそれぞれ対応したマスクの領域を、第1領域、第2領域、第2領域、第2領域、第1領域とする。
マスクパターンB-3では、第2領域に設定される記録率は、マスクパターンB-3における最小の記録率(0、255番目のノズルに対応)より大きく、かつマスクパターンBにおける最大の記録率(50、205番目のノズルに対応)より小さく設定されている。
図11(b)に示す例では最小の記録率が12%、最大の記録率が約28%であり、第2領域の記録率は約20%である。なお、記録率の値は一例であり、この例に限定されない。本開示の第2の実施形態に係るマスクパターンB-3の記録率による形状が、略、第1領域→第2領域→第1領域の順に山→谷→山の形状になっていればよい。
また、マスクパターンB-2では、ノズル列の端部の記録率が本マスクパターンB-3における最小値となるように設定される。これは端部ヨレによる白スジ影響を改善させるためである。また、第1領域における第2領域側の端部で記録率が本マスクパターンB-3における最大値となるように設定されている。第1領域内に最大の記録率を設定することで、第2領域の記録率を第1領域の最大値よりも低く抑えることができる。また、第2領域の記録率は上記最小値よりも高く設定される。よって、マスクパターンB-3を適用することで、従来のマスクパターンAと比較して、第2領域の記録率を低く抑えることができる。
なお、マスクパターンB-2、B-3の第1領域に設定される記録率は、図11に示す例では、ノズル列の端部(0番および255番のノズルに対応)から第2領域側の端部に向けて連続的に増加するパターンとなっている。換言すると、第1領域では、第2領域との境界からノズル列端部にかけて、記録率が徐々に減少し、端部(0番および255番のノズルに対応)の記録率が12%となるよう記録率が定められる。第2領域は、記録率がフラットとなるよう定められている。
また、マスクパターンB-2、B-3において、例えば第1の実施形態の図9(d)に示すマスクパターンB-1のように、第1領域に設定される記録率が、ノズル列の端部から第2領域側の端部に向けて段階的(階段状)増加するパターンでもよい。換言すると、第1領域では、第2領域との境界からノズル列端部にかけて、記録率が段階的に(階段状に)減少し、端部(0番および255番のノズルに対応)の記録率が12%となるよう記録率が定められる。第2領域は、記録率がフラットとなるよう定められている。
図2に示す記録ヘッド102のように、ノズル径が異なるノズル列(大ノズル列、小ノズル列)が配列された記録ヘッドを用いる場合、小ノズル列に対し特定の位置関係にある大ノズル列に、マスクパターンB-2、B-3を適用することが好適である。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、3パス以外のパス数での記録を行う場合にも、本開示に係るマスクパターンを適用することが可能となる。これにより、低パスの記録で発生していた端部ヨレを抑制しつつ、同時にノズル列中央部における気流ヨレの影響も抑制することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら、本開示に係る好適な実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上述した実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
インクを吐出可能な複数のノズルが配列されたノズル列を複数備えた記録ヘッドを用いて、マルチパス方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
ノズル列単位の記録データに対し、前記ノズル列における記録率の分布が設定されたマスクパターンを用いてマスク処理するマスク処理手段と、
前記マスク処理手段によりマスク処理された前記記録データに基づいて前記ノズル列からインクを吐出させる記録制御手段と、を備え、
前記マスクパターンは、
前記ノズル列の端部を含む第1のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第1領域と、前記第1のノズル群の間に存在する第2のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第2領域と、を有し、
前記第1領域には複数の異なる記録率が設定され、前記ノズル列の端部における記録率が前記マスクパターンにおける最小の記録率であり、当該マスクパターンにおける最大の記録率を有するように設定され、
前記第2領域に設定される記録率は、前記最小の記録率より大きく、かつ前記最大の記録率より小さい
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
(構成2)
前記第1領域における前記第2領域側の端部において、前記最大の記録率が設定されることを特徴とする構成1に記載のインクジェット記録装置。
(構成3)
前記マスクパターンにおいて、
前記第1領域に設定される記録率は、前記ノズル列の端部から前記第2領域側の端部に向けて連続的に増加することを特徴とする構成1または構成2に記載のインクジェット記録装置。
(構成4)
前記マスクパターンにおいて、
前記第1領域に設定される記録率は、前記ノズル列の端部から前記第2領域側の端部に向けて段階的に増加することを特徴とする構成1または構成2に記載のインクジェット記録装置。
(構成5)
前記記録ヘッドは、前記ノズル列として、第1の径のノズルが配列された第1の列と、前記第1の径より大きい第2の径のノズルが配列された第2の列を含む、少なくとも2種類のノズル列を有し、
前記マスク処理手段は、
前記マスクパターンを、前記第2の列に対して適用することを特徴とする構成1から構成4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
(構成6)
更に、液室を共通とする前記第2の列が複数連設されている場合、当該第2の列に対して前記マスクパターンを適用することを特徴とする構成5に記載のインクジェット記録装置。
(構成7)
前記マスクパターンを適用するノズル列は、当該ノズル列に対し前記記録ヘッドの進行方向前方に前記第1の列が位置することを特徴とする構成5に記載のインクジェット記録装置。
(構成8)
前記第2の列と前記記録媒体との間の距離と同程度の位置に、前記第1の列が存在する場合に、当該第2の列に対して前記マスクパターンを適用することを特徴とする構成5に記載のインクジェット記録装置。
(構成9)
インクを吐出可能な複数のノズルが配列されたノズル列を複数備えた記録ヘッドを用いて、マルチパス方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、
ノズル列単位の記録データに対し、前記ノズル列における記録率の分布が設定されたマスクパターンを用いてマスク処理するステップと、
前記マスク処理された前記記録データに基づいて前記ノズル列からインクを吐出させるステップと、を備え、
前記マスクパターンは、
前記ノズル列の端部を含む第1のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第1領域と、前記第1のノズル群の間に存在する第2のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第2領域と、を有し、
前記第1領域には複数の異なる記録率が設定され、前記ノズル列の端部における記録率が前記マスクパターンにおける最小の記録率であり、当該マスクパターンにおける最大の記録率を有するように設定され、
前記第2領域に設定される記録率は、前記最小の記録率より大きく、かつ前記最大の記録率より小さい
ことを特徴とするインクジェット記録方法。

Claims (8)

  1. インクを吐出可能な複数のノズルが配列されたノズル列を複数備えた記録ヘッドを用いて、マルチパス方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    ノズル列単位の記録データに対し、前記ノズル列における記録率の分布が設定されたマスクパターンを用いてマスク処理するマスク処理手段と、
    前記マスク処理手段によりマスク処理された前記記録データに基づいて前記ノズル列からインクを吐出させる記録制御手段と、を備え、
    前記マスクパターンは、
    前記ノズル列の端部を含む第1のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第1領域と、前記第1のノズル群の間に存在する第2のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第2領域と、を有し、
    前記第1領域には複数の異なる記録率が設定され、前記ノズル列の端部における記録率が前記マスクパターンにおける最小の記録率であり、当該マスクパターンにおける最大の記録率を有するように設定され、
    前記第2領域に設定される記録率は、前記最小の記録率より大きく、かつ前記最大の記録率より小さく、
    前記記録ヘッドは、前記ノズル列として、第1の径のノズルが配列された第1の列と、前記第1の径より大きい第2の径のノズルが配列された第2の列を含む、少なくとも2種類のノズル列を有し、
    前記マスク処理手段は、
    前記マスクパターンを、前記第2の列に対して適用する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1領域における前記第2領域側の端部において、前記最大の記録率が設定されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記マスクパターンにおいて、
    前記第1領域に設定される記録率は、前記ノズル列の端部から前記第2領域側の端部に向けて連続的に増加することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記マスクパターンにおいて、
    前記第1領域に設定される記録率は、前記ノズル列の端部から前記第2領域側の端部に向けて段階的に増加することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 更に、液室を共通とする前記第2の列が複数連設されている場合、当該第2の列に対して前記マスクパターンを適用することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記マスクパターンを適用するノズル列は、当該ノズル列に対し前記記録ヘッドの進行方向前方に前記第1の列が位置することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第2の列と前記記録媒体との間の距離と同程度の位置に、前記第1の列が存在する場合に、当該第2の列に対して前記マスクパターンを適用することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. インクを吐出可能な複数のノズルが配列されたノズル列を複数備えた記録ヘッドを用いて、マルチパス方式により記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、
    ノズル列単位の記録データに対し、前記ノズル列における記録率の分布が設定されたマスクパターンを用いてマスク処理するステップと、
    前記マスク処理された前記記録データに基づいて前記ノズル列からインクを吐出させるステップと、を備え、
    前記マスクパターンは、
    前記ノズル列の端部を含む第1のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第1領域と、前記第1のノズル群の間に存在する第2のノズル群に対して適用される記録率の分布を定めた第2領域と、を有し、
    前記第1領域には複数の異なる記録率が設定され、前記ノズル列の端部における記録率が前記マスクパターンにおける最小の記録率であり、当該マスクパターンにおける最大の記録率を有するように設定され、
    前記第2領域に設定される記録率は、前記最小の記録率より大きく、かつ前記最大の記録率より小さく、
    前記記録ヘッドは、前記ノズル列として、第1の径のノズルが配列された第1の列と、前記第1の径より大きい第2の径のノズルが配列された第2の列を含む、少なくとも2種類のノズル列を有し、
    前記マスクパターンは、前記第2の列に対して適用される
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
JP2023136445A 2023-08-24 インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Active JP7786830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023136445A JP7786830B2 (ja) 2023-08-24 インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023136445A JP7786830B2 (ja) 2023-08-24 インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2025030814A JP2025030814A (ja) 2025-03-07
JP7786830B2 true JP7786830B2 (ja) 2025-12-16

Family

ID=

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116758A (ja) 2013-12-19 2015-06-25 セイコーエプソン株式会社 画像記録装置及び画像記録方法
JP2018164981A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 株式会社沖データ インクジェットプリンタ
JP2021074972A (ja) 2019-11-11 2021-05-20 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116758A (ja) 2013-12-19 2015-06-25 セイコーエプソン株式会社 画像記録装置及び画像記録方法
JP2018164981A (ja) 2017-03-28 2018-10-25 株式会社沖データ インクジェットプリンタ
JP2021074972A (ja) 2019-11-11 2021-05-20 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7296868B2 (en) Ink jet printing system
US20070216724A1 (en) Ink jet printing method and ink jet printing apparatus
JP5478875B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US6846066B2 (en) Recording apparatus for recording image by expanding the image in dot pattern
JP2005169754A (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP5027999B2 (ja) 記録装置およびその制御方法
JP2011143712A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2018079614A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US6834936B2 (en) Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
JP2011005703A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2006159698A (ja) 記録方法、及び記録装置
JP2006192892A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
US6905190B1 (en) Two-way print apparatus and print method
JP4566397B2 (ja) インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法
JP2006159697A (ja) 記録方法、及び記録装置
JP5776348B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
US8287072B2 (en) Image data expansion by print mask
JP5178384B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP5247006B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP6496239B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
JP5972037B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP5224968B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP3297530B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP7786830B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
CN100569529C (zh) 打印设备和打印方法