以下、添付図面に従って本開示の技術に係る選択方法、撮像方法、及び撮像装置の実施形態の一例について説明する。
[第1実施形態]
一例として図1に示すように、本開示の技術に係る「撮像装置」の一例である撮像装置10は、被写体として指定された撮像対象領域12を撮像する。撮像対象領域12の範囲は、撮像装置10のユーザ(以下、「ユーザ」と称する)によって指定された画角によって定められる。図1に示す例では、撮像対象領域12に、人物14と道路16が含まれている。また、図1に示す例では、道路16に人物14が立っている態様が示されている。
例えば、撮像装置10は、レンズ交換式のデジタルカメラである。撮像装置10は、撮像装置本体18及び交換レンズ20を備えている。交換レンズ20は、撮像装置本体18に交換可能に装着される。なお、ここでは、撮像装置10の一例として、レンズ交換式のデジタルカメラを挙げているが、これはあくまでも一例に過ぎず、レンズ固定式のデジタルカメラであってもよい。また、本開示の技術は、スマートデバイス、ウェアラブル端末、細胞観察装置、眼科観察装置、又は外科顕微鏡等の各種の電子機器に搭載されるデジタルカメラであっても成立する。
撮像装置本体18には、ダイヤル22、レリーズボタン24、タッチパネル・ディスプレイ26、及び指示キー28等が設けられている。
ダイヤル22は、動作モード等の設定の際に操作される。撮像装置10では、ダイヤル22が操作されることによって、各種の動作モードが選択的に設定される。動作モードには、撮像系の動作モードが含まれる。撮像系の動作モードの一例としては、ライブビュー撮像モード、静止画像用撮像モード、動画像用撮像モード、及び連写モード等が挙げられる。ライブビュー撮像モードは、ライブビュー画像用の連続的な撮像(以下、「ライブビュー撮像」とも称する)を行う動作モードである。静止画像用撮像モードは、1フレーム分の本露光を伴う静止画像用の撮像を行う動作モードである。動画像用撮像モードは、動画像用フレームレート(例えば、数十fps)に従って被写体を撮像することで記録用の動画像を取得する動作モードである。連写モードは、連写(すなわち、静止画像の連続的な撮像)を行う動作モードである。
レリーズボタン24は、撮像準備指示部及び撮像指示部として機能し、撮像装置10に対する撮像準備指示を示す撮像準備指示状態と撮像装置10に対する撮像指示を示す撮像指示状態との2段階の押圧操作が検出可能である。撮像準備指示状態とは、例えば、待機位置から中間位置(半押し位置)まで押下される状態を指し、撮像指示状態とは、中間位置を超えた最終押下位置(全押し位置)まで押下される状態を指す。なお、以下では、「待機位置から半押し位置まで押下される状態」を「半押し状態」といい、「待機位置から全押し位置まで押下される状態」を「全押し状態」という。撮像装置10の構成によっては、撮像準備指示状態とは、ユーザの指がレリーズボタン24に接触した状態であってもよく、撮像指示状態とは、操作するユーザの指がレリーズボタン24に接触した状態から離れた状態に移行した状態であってもよい。
レリーズボタン24は、撮像装置10に対して連写の指示を与える場合にも操作される。連写は、本露光を伴う連続的な静止画像用の撮像である。撮像装置10に対して撮像モードが設定されている状況下で、レリーズボタン24の全押し状態が一定時間(例えば、0.5秒)以上継続されると、連写モードとなり、連写が開始される。連写は、全押状態が解除されるまで行われる。撮像装置10では、既定時間間隔で連続的に本露光が行われることにより連写が実現される。ここで、既定時間間隔とは、例えば、数fps~数十fpsの連写用フレームレートによって定められる1フレーム分の時間間隔を指す。
タッチパネル・ディスプレイ26は、ディスプレイ30及びタッチパネル32を備えている。タッチパネル・ディスプレイ26の一例としては、アウトセル型、オンセル型、又はインセル型のタッチパネル・ディスプレイが挙げられる。ディスプレイ30の一例としては、有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイが挙げられる。
ディスプレイ30は、撮像装置10に対してレリーズボタン24を介して静止画像用の撮像の指示が与えられた場合に、静止画像用の撮像が行われることで得られた静止画像の表示にも用いられる。更に、ディスプレイ30は、撮像装置10が再生モードの場合の再生画像の表示及びメニュー画面等の表示にも用いられる。
タッチパネル32は、ユーザからの指示を受け付ける。例えば、ユーザからの指示には、撮像準備指示、撮像指示、及び連写の指示等が含まれる。撮像準備指示、撮像指示、及び連写の指示等は、ソフトキーに対して操作が行われることによって実現される。例えば、ディスプレイ30に表示されたソフトキーをユーザがタッチパネル32を介してオンすることによって撮像準備指示、撮像指示、及び連写の指示等が撮像装置10に対して与えられる。
指示キー28は、各種の指示を受け付ける。ここで、「各種の指示」とは、例えば、各種メニューを選択可能なメニュー画面の表示の指示、1つ又は複数のメニューの選択の指示、選択内容の確定の指示、選択内容の消去の指示、ズームイン、ズームアウト、及びコマ送り等の各種の指示等を指す。また、これらの指示はタッチパネル32によってされてもよい。
図1には、撮像装置10によって撮像されることで得られたライブビュー画像34(図1に示す例では、撮像対象領域12が像として含まれた画像)がディスプレイ30に表示されている態様の一例が示されている。撮像装置10は、AF(Auto Focus)機能を有しており、ライブビュー画像34には、AF枠36が重畳表示される。撮像装置10は、AF枠36に含まれる被写体、すなわち、AF枠36内に表示される画像により示される被写体(すなわち、実空間上の被写体)に対してピント合わせを行う。
ディスプレイ30の画面30Aは、短辺30A1と長辺30A2とを有する長方形状の画面である。AF枠36は、矩形状の枠であり、画面30Aの中央部30Bに表示される。AF枠36は、3×3のマトリクス状に配置された複数の領域38を含む。領域38は、矩形状の枠で規定された領域である。複数の領域38は、本開示の技術に係る「複数の候補領域」の一例である。
AF枠36には、上下方向40が設定されている。上下方向40は、短辺30A1に沿った方向である。また、上下方向40は、AF枠36に対して事前に固定されている。従って、撮像装置10の姿勢が変化したとしても、AF枠36に対する上下方向40は不変である。すなわち、撮像装置10の姿勢が変化したとしても、上下方向40は、短辺30A1に沿った方向のままである。例えば、撮像装置10の姿勢が横向きから縦向きに変化した場合であっても、縦向きから横向きに変化した場合であっても、AF枠36に対する上下方向40は不変である。
複数の領域38は、中央領域42と複数の周辺領域44とを含む。複数の周辺領域44は、画面30A内で中央領域42を取り囲むように、中央領域42の八方に配置されている。中央領域42は、本開示の技術に係る「第1領域」及び「中央領域」の一例である。また、複数の周辺領域44は、本開示の技術に係る「複数の第2領域」の一例である。また、周辺領域44は、本開示の技術に係る「周辺領域」の一例である。
図1に示す例では、複数の周辺領域44として、8個の周辺領域44が示されている。図1に示す例において、8個の周辺領域44とは、周辺領域44A~44Hを指す。周辺領域44A~44Cは、上下方向40において中央領域42よりも下方に位置しており、上下方向40に対して画面30A内で直交する方向(以下、「横方向」とも称する)に沿って、図1に示す横向きの撮像装置10の背面視左下から背面視右下にかけて配置されている。周辺領域44D及び44Eは、中央領域42を介して横方向に隣接している。具体的には、周辺領域44Dが、図1に示す横向きの撮像装置10において中央領域42の背面視左側に配置されており、周辺領域44Eが、図1に示す横向きの撮像装置10において中央領域42の背面視右側に配置されている。周辺領域44F~44Hは、上下方向40において中央領域42よりも上方に位置しており、図1に示す横向きの撮像装置10において横方向に沿って背面視左上から背面視右上にかけて配置されている。
一例として図2に示すように、複数の領域38には、被写体が含まれている。撮像装置10を用いた撮像方法には、複数の領域38に含まれる被写体を撮像する工程が含まれる。複数の領域38に含まれる被写体は、中央領域42における第1被写体46と周辺領域44A~44Hにおける第2被写体48A~48Hである。第1被写体46は、本開示の技術に係る「第1被写体」の一例であり、第2被写体48A~48Hは、本開示の技術に係る「複数の第2被写体」の一例である。なお、「被写体」は、各領域38に含まれる人物又は物体のことであり、例えば、図6に示すように、一人の人物が複数の領域38に跨って含まれている場合は、各領域38に写っている人物の一部分が「被写体」となる。
第1被写体46は、中央領域42に含まれている。第2被写体48Aは、周辺領域44Aに含まれている。第2被写体48Bは、周辺領域44Bに含まれている。第2被写体48Cは、周辺領域44Cに含まれている。第2被写体48Dは、周辺領域44Dに含まれている。第2被写体48Eは、周辺領域44Eに含まれている。第2被写体48Fは、周辺領域44Fに含まれている。第2被写体48Gは、周辺領域44Gに含まれている。第2被写体48Hは、周辺領域44Hに含まれている。以下では、説明の便宜上、第2被写体48A~48Hを区別して説明する必要がない場合、「第2被写体48」と称する。
撮像装置10では、複数の領域38に対する測距が行われる。すなわち、撮像装置10では、撮像装置10の基準位置(例えば、後述のイメージセンサ50の撮像面52A)から第1被写体46及び複数の第2被写体48までの距離が算出される。本第1実施形態では、位相差画素(例えば、像面位相差画素)を用いた位相差測距方式による測距が行われる。なお、像面位相差画素を用いた位相差測距方式による測距は、あくまでも一例に過ぎず、TOF(Time of Flight)センサを用いたTOF方式による測距でもよいし、LiDAR(Light Detection and Ranging)スキャナを用いた測距であってよく、第1被写体46及び複数の第2被写体48に対する測距を実現することができる測距方式であれば、如何なる測距方式であってもよい。
一例として図3に示すように、撮像装置本体18は、イメージセンサ50を備えている。イメージセンサ50は、光電変換素子52を備えている。光電変換素子52は、撮像面52Aを有する。光電変換素子52は、位相差画素区分領域及び非位相差画素区分領域を有する。位相差画素区分領域は、複数の位相差画素による位相差画素群であり、被写体光を受光して受光量に応じた電気信号として位相差画像データを生成する。位相差画像データは、例えば、測距に用いられる。ここで言う測距とは、例えば、位相差画像データを用いた相関演算が行われることによって得られた演算結果から撮像面52Aから被写体までの距離(以下、「被写体距離」とも称する)を算出する処理を指す。非位相差画素区分領域は、複数の非位相差画素による非位相差画素群であり、被写体光を受光して受光量に応じた電気信号として非位相差画像データを生成する。非位相差画像データは、例えば、可視光画像を示す画像データであり、記録用画像として用いられたり、表示用画像(例えば、ライブビュー画像34(図1参照))として用いられたりする。
交換レンズ20は、撮像レンズ54、制御装置56、及びアクチュエータ58を備えている。撮像レンズ54は、対物レンズ54A及びフォーカスレンズ54B等を有する。対物レンズ54A及びフォーカスレンズ54Bは、被写体側(物体側)から撮像装置本体18にかけて、光軸OAに沿って、対物レンズ54A及びフォーカスレンズ54Bの順に配置されている。
制御装置56は、撮像装置本体18からの指示に従って交換レンズ20の全体を制御する。制御装置56は、例えば、プロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit))、NVM(Non-volatile memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を含むコンピュータを有する装置である。なお、ここでは、コンピュータを例示しているが、これは、あくまでも一例に過ぎず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はPLD(Programmable Logic Device)を含むデバイスを適用してもよい。また、制御装置56として、例えば、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現される装置を用いてよい。
アクチュエータ58は、フォーカス用スライド機構(図示省略)及びフォーカス用モータ(図示省略)を備えている。フォーカス用モータは、制御装置56に接続されており、制御装置56によってフォーカス用モータの駆動が制御される。フォーカス用スライド機構には、光軸OAに沿ってスライド可能にフォーカスレンズ54Bが取り付けられている。また、フォーカス用スライド機構にはフォーカス用モータが接続されており、フォーカス用スライド機構は、フォーカス用モータの動力を受けて作動することでフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。撮像装置10では、撮像装置本体18が被写体距離に応じた合焦位置の演算(以下、「AF演算」とも称する)を行い、演算して得た合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを移動させることで、焦点を調節する。ここで、合焦位置とは、ピントが合っている状態でのフォーカスレンズ54Bの光軸OA上での位置を指す。
撮像装置本体18は、コントローラ60、画像メモリ62、UI(User Interface)系デバイス64、外部I/F(Interface)66、光電変換素子ドライバ70、及び入出力インタフェース72を備えている。また、イメージセンサ50は、信号処理回路74を備えている。
入出力インタフェース72には、コントローラ60、画像メモリ62、UI系デバイス64、外部I/F66、光電変換素子ドライバ70、及び信号処理回路74が接続されている。また、入出力インタフェース72には、交換レンズ20の制御装置56も接続されている。
コントローラ60は、プロセッサ76、NVM78、及びRAM80を備えている。プロセッサ76、NVM78、及びRAM80は、バス82を介して接続されており、バス82は入出力インタフェース72に接続されている。
NVM78は、非一時的記憶媒体であり、各種パラメータ及び各種プログラムを記憶している。例えば、NVM78は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。但し、これは、あくまでも一例に過ぎず、他種類の不揮発性のメモリであってもよい。また、RAM80は、各種情報を一時的に記憶し、ワークメモリとして用いられる。
プロセッサ76は、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例であり、CPU及びGPU(Graphics Processing Unit)を有する。GPUは、CPUの制御下で動作し、画像に関する処理の実行を担う。なお、プロセッサ76は、少なくとも1つのCPUであってもよい。また、プロセッサ76に、複数のGPUが組み込まれていてもよい。プロセッサ76は、NVM78から必要なプログラムを読み出し、読み出したプログラムをRAM80で実行する。プロセッサ76は、RAM80上で実行するプログラムに従って撮像装置10の全体を制御する。図3に示す例では、制御装置56、画像メモリ62、UI系デバイス64、外部I/F66、光電変換素子ドライバ70、及び信号処理回路74がプロセッサ76によって制御される。
光電変換素子52は、光電変換素子ドライバ70の制御下で、撮像面52Aによって受光された被写体光を光電変換し、被写体光の光量に応じた電気信号を、被写体光を示すアナログ画像データとして信号処理回路74に出力する。
信号処理回路74は、光電変換素子52から読み出したアナログ画像データをデジタル化することでデジタル画像データ84を生成する。デジタル画像データ84には、上述した位相差画像データ及び非位相差画像データが含まれる。
画像メモリ62には、信号処理回路74によって生成されたデジタル画像データ84が格納される。すなわち、プロセッサ76の制御下で、信号処理回路74が画像メモリ62にデジタル画像データ84を格納する。プロセッサ76は、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84を用いて各種処理を実行する。
UI系デバイス64は、ディスプレイ30を備えており、プロセッサ76は、ディスプレイ30に対して各種情報を表示させる。また、UI系デバイス64は、受付デバイス86を備えている。受付デバイス86は、タッチパネル32及びハードキー部88を備えている。ハードキー部88は、ダイヤル22、レリーズボタン24、及び指示キー28(図1参照)を含む複数のハードキーである。プロセッサ76は、受付デバイス86によって受け付けられた各種指示に従って動作する。
外部I/F66は、撮像装置10の外部に存在する装置(以下、「外部装置」とも称する)との間の各種情報の授受を司る。外部I/F66の一例としては、USB(Universal Serial Bus)インタフェースが挙げられる。USBインタフェースには、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、メモリカード、又はプリンタ等の外部装置(図示省略)が直接的又は間接的に接続される。なお、本第1実施形態では、ハードキー部88がUI系デバイス64に含まれているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、ハードキー部88は、外部I/F66に接続されていてもよい。
ところで、撮像装置10では、いわゆるゾーンAFが行われる。ゾーンAFでは、AFの対象とされる領域が複数のゾーンに分けられ、各ゾーンに対して測距が行われ、選択されたゾーンに対して測距結果(すなわち、被写体距離)に基づくピント合わせが行われる。従って、複数のゾーンに分けられていない1つの領域に対するAFよりも被写体を捉えやすく、動体を撮像するときにも有効である。
従来のゾーンAFでは、中央ゾーンと中央ゾーンを取り囲む複数の周辺ゾーンとのうちの中央ゾーンに対して複数の周辺ゾーンよりも高い重みが付与された状態で、全ゾーンの被写体距離の平均値に基づいてAFが行われる。しかし、この場合、ユーザが注目している被写体に対するピント合わせが正しく行われないことがある。また、新たな被写体がゾーンに入ってきたときにピントがぶれる虞もある。ピントがぶれると、ユーザが注目している被写体に対するピント合わせが正しく行われないこととなる。
また、従来のゾーンAFの第1の手法としては、中央ゾーンよりも手前の周辺ゾーン(例えば、図1に示す周辺領域44A~44Cに相当する周辺ゾーン)を優先して、ピント合わせの対象となる被写体を探索する手法が知られている。また、従来のゾーンAFの第2の手法としては、中央ゾーン(例えば、図1に示す中央領域42に相当する中央ゾーン)を優先して、ピント合わせの対象となる被写体を探索する手法が知られている。しかし、第1の手法を用いたとしても、手前の周辺ゾーン以外のゾーンに、ユーザが注目している被写体が入った場合には、ユーザが意図する被写体に対してピントが合わない。また、第2の手法を用いたとしても、中央ゾーン以外のゾーンに、ユーザが注目している被写体が入った場合には、ユーザが意図する被写体に対してピントが合わない。
そこで、このような事情に鑑み、撮像装置10は、プロセッサ76によって撮像処理(図4~図12参照)が行われるように構成されている。一例として図4に示すように、NVM78には、撮像処理プログラム90が記憶されている。プロセッサ76は、NVM78から撮像処理プログラム90を読み出し、読み出した撮像処理プログラム90をRAM80上で実行する。プロセッサ76は、RAM80上で実行する撮像処理プログラム90に従って第1撮像制御部76A、第1算出部76B、第1特定部76C、第1選択部76D、及び表示制御部76Eとして動作することで撮像処理を行う。
なお、第1撮像制御部76Aによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1撮像工程」の一例である。また、第1算出部76Bによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1算出工程」の一例である。また、第1特定部76Cによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1特定工程」の一例である。また、第1選択部によって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1選択工程」の一例である。
一例として図5に示すように、受付デバイス86は、ユーザ等からの指示を受け付け、受け付けた指示に従ってライブビュー撮像開始信号を第1撮像制御部76Aに出力する。例えば、撮像系の動作モードが設定されると、受付デバイス86は、ライブビュー撮像開始信号を第1撮像制御部76Aに出力する。第1撮像制御部76Aは、ライブビュー撮像開始信号が入力されると、光電変換素子ドライバ70を介してイメージセンサ50を制御することで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。
受付デバイス86は、ユーザ等からの指示を受け付け、受け付けた指示に従って撮像準備指示信号を第1算出部76Bに出力する。例えば、受付デバイス86は、撮像準備指示を受け付けると、撮像準備指示信号を第1算出部76Bに出力する。第1算出部76Bは、撮像準備指示信号が入力されると、中央領域42及び複数の周辺領域44に対する測距を行う。この場合、例えば、第1算出部76Bは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、デジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて、中央領域42に含まれる第1被写体46(図2参照)に関する被写体距離である第1距離を算出する。また、例えば、第1算出部76Bは、デジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて複数の第2距離を算出する。複数の第2距離は、複数の周辺領域44に含まれる複数の第2被写体48(図2参照)に関する複数の被写体距離である。
本第1実施形態では、第1被写体46の複数の箇所に対して測距が行われる。そのため、第1被写体46について複数の被写体距離が算出される。第1算出部76Bは、第1被写体46についての複数の被写体距離から、最も短い被写体距離を第1距離として取得する。なお、ここでは、第1被写体46についての複数の被写体距離のうちの最も短い被写体距離を第1距離としたが、これは、あくまでも一例に過ぎず、第1被写体46についての代表的な被写体距離を第1距離にすればよい。第1被写体46についての代表的な被写体距離としては、例えば、第1被写体46についての複数の被写体距離の平均値、中央値、又は最頻値等が挙げられる。
本第1実施形態では、複数の周辺領域44の各々について、複数の第2被写体48の複数の箇所に対して測距が行われる。そのため、複数の第2被写体48について複数の被写体距離が算出される。第1算出部76Bは、複数の第2被写体48についての複数の被写体距離から、最も短い被写体距離を第2距離として取得する。なお、ここでは、第2被写体48についての複数の被写体距離のうちの最も短い被写体距離を第2距離としたが、これは、あくまでも一例に過ぎず、第2被写体48についての代表的な被写体距離を第2距離にすればよい。第2被写体48についての代表的な被写体距離としては、例えば、第2被写体48についての複数の被写体距離の平均値、中央値、又は最頻値等が挙げられる。
表示制御部76Eは、第1算出部76Bによる算出で用いられたデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいてライブビュー画像34を生成する。そして、表示制御部76Eは、ディスプレイに対して、ライブビュー画像34を表示させ、かつ、ライブビュー画像34上にAF枠36を重畳表示させる。なお、以下では、AF枠36が重畳表示されたライブビュー画像34を「AF枠36入りのライブビュー画像34」とも称する。
一例として図6に示すように、第1特定部76Cは、第1算出部76Bから第1距離、複数の第2距離、及びデジタル画像データ84を取得する。第1特定部76Cは、複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在するか否かを判定する。例えば、第1条件とは、第2距離が第1距離よりも短いという条件を指す。ここで、複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在する場合、第1特定部76Cは、デジタル画像データ84を用いて、複数の第2距離のうちの第1条件を満たす第2距離に対応する第1特定領域92を複数の周辺領域44の中から特定する。図6に示す例では、周辺領域44A~44Dの各々が第1条件を満たす第2距離に対応する第1特定領域92として示されている。
一例として図7に示すように、第1選択部76Dは、第1算出部76Bからデジタル画像データ84を取得する。第1選択部76Dは、第1特定部76Cによって複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在しないと判定された場合(すなわち、複数の第2距離が第1距離以上の場合)、デジタル画像データ84を用いて、中央領域42に含まれる第1被写体46を、合焦させる被写体である第1合焦被写体94として選択する。
一方、第1特定部76Cによって第1条件を満たす第2距離に対応する第1特定領域92が特定された場合、一例として図8に示すように、第1選択部76Dは、第1特定部76Cからデジタル画像データ84を取得する。そして、第1選択部76Dは、複数の周辺領域44に対しての第1特定領域92の割合である第1割合を算出する。例えば、第1割合は、第1特定領域92の個数である。但し、これは、あくまでも一例に過ぎず、複数の周辺領域44の総面積に対する第1特定領域92とされた複数の周辺領域44(図8に示す例では、周辺領域44A~44D)の総面積の割合であってもよく、第1特定領域92の個数に対応する値であればよい。
第1選択部76Dは、第1割合に基づいて、デジタル画像データ84を用いて第1被写体46及び第2被写体48A~48Hから第1合焦被写体94を選択する。具体的には、先ず、第1選択部76Dは、第1割合が第1閾値を超過しているかを判定する。例えば、第1閾値とは、上下方向40において中央領域42よりも下方に位置する周辺領域44の個数(ここでは、一例として、周辺領域44A~44Cの3個)を指す。第1閾値は、本開示の技術に係る「閾値」の一例である。
第1選択部76Dは、第1割合が第1閾値を超過していると判定した場合、第1特定領域92内の第2被写体48を第1合焦被写体94として選択する。すなわち、第1割合が第1閾値を超過している場合は、第1割合が第1閾値以下の場合に比べ、ユーザが第1特定領域92内の第2被写体48に注目している可能性が高いと判断されて、第1特定領域92内の第2被写体48が第1合焦被写体94として選択される。
図8に示す例では、第1特定領域92として特定された周辺領域44Dに含まれる第2被写体48Dが第1合焦被写体94として選択されている。より詳細に説明すると、周辺領域44Dに含まれる第2被写体48Dである人物14の被写体距離(すなわち、第2距離)は、中央領域42に含まれる道路16の被写体距離(すなわち、第1距離)より短い。また、周辺領域44Bと44Cに含まれる道路16の被写体距離(すなわち、第2距離)は、中央領域42に含まれる道路の被写体距離(すなわち、第1距離)より短い。この場合、第1距離よりも短いという第1条件を満たす第2距離に対応する周辺領域44(すなわち、第1特定領域92)が4個となり、第1閾値である3個を超える。よって、図8に示す例では、複数の第2距離のうちの最も被写体距離が短い箇所が第1合焦被写体94として選択されている。図8に示す例では、人物14の頭部のうちの周辺領域44Dと重なっている箇所が第1合焦被写体94として選択されている(図8に示す斜線ハッチング箇所を参照)。
なお、ここでは、第1特定領域92として特定された周辺領域44Dに含まれる第2被写体48Dが第1合焦被写体94として選択される形態例を挙げているが、これは、あくまでも一例に過ぎずない。例えば、第1特定領域92に含まれる第2被写体48に対する被写体距離の中央値、平均値、又は最頻値に位置する箇所が第1合焦被写体94として選択されてもよい。また、第1選択部76Dは、第1特定領域92として特定された複数の周辺領域44間で、被写体距離の中央値を比較し、比較結果に基づいて特定した周辺領域44内の第2被写体48を第1合焦被写体94として選択してもよい。例えば、この場合、第1特定領域92として特定された周辺領域44A~44Dのうち、被写体距離の中央値が最も小さい周辺領域44が第1合焦被写体94として選択される。ここでは、中央値を例示したが、中央値に代えて、平均値又は最頻値を用いてもよい。
一方、一例として図9に示すように、第1選択部76Dは、第1割合が第1閾値以下(例えば、第1特定領域92の数が3個以下)であると判定した場合、中央領域42内の第1被写体46を第1合焦被写体94として選択する。すなわち、第1割合が第1閾値以下の場合は、第1割合が第1閾値を超過している場合に比べ、ユーザが注目している可能性がある周辺領域44の個数が少なく、かつ、ユーザが周辺領域44よりも中央領域42を注目している可能性が高いと判断されて、中央領域42内の第1被写体46が第1合焦被写体94として選択される。
このように、第1合焦被写体94が選択されると、一例として図10に示すように、第1選択部76Dは、第1合焦被写体94に関連する情報である第1合焦被写体情報96を第1撮像制御部76Aに出力する。第1合焦被写体情報96は、第1選択部76Dによって選択された第1合焦被写体94の位置を特定する位置特定情報を含む。ここで、第1合焦被写体94の位置とは、第1合焦被写体94を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第1合焦被写体94に対応する画素の位置を指す。
第1撮像制御部76Aは、第1選択部76Dから入力された第1合焦被写体情報96に対応する被写体距離を第1算出部76Bから取得する。例えば、第1合焦被写体情報96に対応する被写体距離とは、第1算出部76Bによって算出された第1距離及び複数の第2距離のうち、第1合焦被写体情報96に含まれる位置特定情報から特定される画素の位置に対応する第1距離又は第2距離を指す。
なお、ここでは、第1撮像制御部76Aによって第1算出部76Bから被写体距離が取得される形態例を挙げて説明しているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、第1合焦被写体94を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第1合焦被写体94に対応する被写体距離(第1距離又は第2距離)が第1合焦被写体情報96に含まれていてもよい。この場合、第1撮像制御部76Aは、第1選択部76Dから入力された第1合焦被写体情報96から被写体距離を取得すればよい。
第1撮像制御部76Aは、第1合焦被写体情報96に対応する被写体距離を用いて合焦位置を算出する。そして、第1撮像制御部76Aは、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、合焦位置にフォーカスレンズ54Bを移動させる。これにより、第1合焦被写体94に対するピント合わせが実現される。
一方、第1選択部76Dは、第1合焦被写体94を選択するために用いられたデジタル画像データ84と第1合焦被写体情報96を表示制御部76Eに出力する。表示制御部76Eは、デジタル画像データ84と第1合焦被写体情報96に基づいてAF枠36入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる。AF枠36には、第1選択部76Dによって選択された第1合焦被写体94が含まれる領域38が強調表示される。強調表示とは、第1選択部76Dによって選択された第1合焦被写体94が含まれる領域38と残りの領域38とが区別可能な表示を指す。例えば、強調表示は、第1選択部76Dによって選択された第1合焦被写体94が含まれる領域38の輪郭の太さ、濃さ、色、又は線種等を残りの領域38と異ならせることによって実現される。なお、図10に示す例では、周辺領域44Dが強調表示されている。
第1合焦被写体94に対してピント合わせが行われ、かつ、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられると、一例として図11に示すように、第1撮像制御部76Aは、光電変換素子ドライバ70に対して本露光制御を行う。本露光制御とは、イメージセンサ50に対して本露光を伴う撮像を行わせる制御を指す。例えば、本露光を伴う撮像とは、撮像面52Aに含まれる使用可能な全ての感光画素を対象としたデジタル画像データ84を得る処理を指す。本露光を伴う撮像には、撮像面52Aに含まれる使用可能な全ての感光画素を露光させ、露光された全ての感光画素からアナログ画像データを信号処理回路74に出力させて、信号処理回路74に対してデジタル画像データ84を生成させる処理を含む。
次に、撮像装置10のプロセッサ76によって行われる撮像処理の流れの一例を図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図12に示す撮像処理では、先ず、ステップST10で、第1撮像制御部76Aは、光電変換素子ドライバ70を制御することで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせてデジタル画像データ84を取得させる。これにより、デジタル画像データ84は、画像メモリ62に格納される(図5参照)。ステップST10の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST12へ移行する。
ステップST12で、表示制御部76Eは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいてライブビュー画像34を生成する。そして、表示制御部76Eは、AF枠36入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる(図5参照)。ステップST12の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST14へ移行する。
ステップST14で、第1算出部76Bは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、第1被写体46(図2参照)に関する第1距離と、複数の第2被写体48(図2参照)に関する複数の第2距離を算出する。ステップST14の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST16へ移行する。
ステップST16で、第1特定部76Cは、ステップST14で算出された第1距離及び複数の第2距離を用いて、複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在するか否かを判定する(図6参照)。ステップST16において、複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在しない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST18へ移行する。ステップST16において、複数の第2距離の中に第1条件を満たす第2距離が存在する場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST20へ移行する。
ステップST18で、第1選択部76Dは、中央領域42における第1被写体46(図2参照)を第1合焦被写体94として選択する(図7及び図9参照)。ステップST18の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST28へ移行する。
ステップST20で、第1特定部76Cは、第1条件を満たす第2距離に対応する第1特定領域92を複数の周辺領域44から特定する(図6参照)。ステップST20の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST22へ移行する。
ステップST22で、第1選択部76Dは、第1割合を算出する(図8参照)。すなわち、第1選択部76Dは、第1特定領域92が特定されたデジタル画像データ84を第1特定部76Cから取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、複数の周辺領域44に対しての第1特定領域92の割合を第1割合として算出する。ステップST22の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST24へ移行する。
ステップST24で、第1選択部76Dは、ステップST22で算出した第1割合が第1閾値を超過しているか否かを判定する(図8及び図9参照)。ステップST24において、第1割合が第1閾値以下の場合は(図9参照)、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST18へ移行する。ステップST24において、第1割合が第1閾値を超過している場合は(図8参照)、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST26へ移行する
ステップST26で、第1選択部76Dは、第1特定領域92内の第2被写体48を第1合焦被写体94として選択する(図8参照)。ステップST26の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST28へ移行する。
ステップST28で、第1撮像制御部76Aは、ステップST18又はST26で選択された第1合焦被写体94に対してピント合わせを行う(図10参照)。また、表示制御部76Eは、AF枠36入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させ、かつ、第1合焦被写体94に対応する領域38を強調表示させる(図10参照)。ステップST28の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST30へ移行する。
ステップST30で、第1撮像制御部76Aは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST30において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST10へ移行する。ステップST30において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST32へ移行する。
ステップST32で、第1撮像制御部76Aは、光電変換素子ドライバ70に対して本露光制御を行うことで、イメージセンサ50に対して本露光を伴う撮像を行わせる。これにより、画像メモリ62には、本露光を伴う撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84が格納される。ステップST32の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST34へ移行する。
ステップST34で、第1撮像制御部76Aは、撮像処理を終了させる条件(以下、「撮像処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。撮像処理終了条件の第1例としては、撮像処理を終了させる指示が受付デバイス86によって受け付けられた、という条件が挙げられる。撮像処理終了条件の第2例としては、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられることなく一定時間(例えば、数十秒)が経過した、という条件が挙げられる。ステップST34において、撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST10へ移行する。ステップST34において、撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、撮像処理が終了する。
以上説明したように、撮像装置10では、複数の領域38に含まれる第1被写体46及び第2被写体48A~48Hが撮像される。また、第1被写体46に関する被写体距離である第1距離と第2被写体48A~48Hに関する複数の被写体距離である複数の第2距離とが算出される(図5参照)。また、複数の第2距離のうちの第1条件を満たす第2距離に対応する第1特定領域92が複数の周辺領域44の中から特定される(図6参照)。そして、複数の周辺領域44に対しての第1特定領域92の割合が第1割合として算出される(図8及び図9参照)。
ここで、例えば、第1割合が大きければ(例えば、第1割合が第1閾値を超過していれば)、第1特定領域92内の第2被写体48が中央領域42内の第1被写体46よりもユーザによって注目されている可能性が高いと判断される。一方、第1割合が小さければ(例えば、第1割合が第1閾値以下であれば)、複数の周辺領域44にはユーザによって注目されている第2被写体48が存在していない可能性が高いと判断される。そのため、第1割合が大きければ、第1被写体46に対してよりも、第1特定領域92内の第2被写体48に対してピント合わせが行われた方がユーザの意図に合ったピント合わせが実現され易くなる。逆に、第1割合が小さければ、第1特定領域92内の第2被写体48に対してよりも、第1被写体46に対してピント合わせが行われた方がユーザの意図に合ったピント合わせが実現され易くなる。よって、撮像装置10では、第1割合に基づいて、第1被写体46及び第1特定領域92内の第2被写体48から、合焦させる被写体である第1合焦被写体94が選択される(図7~図9参照)。
これにより、ユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。例えば、ユーザが第2被写体48よりも第1被写体46を注目している可能性が高い場合には、第1被写体46に対してピント合わせを行うことができ、逆に、ユーザが第1被写体46よりも第2被写体48を注目している可能性が高い場合には、ユーザが注目している第2被写体48(すなわち、第1特定領域92内の第2被写体48)に対してピント合わせを行うことができる。換言すると、これは、ユーザが注目していない被写体にピントを合わせ難くすることを意味する。
また、撮像装置10では、複数の第2距離のうちの第1距離よりも短い第2距離に対応する第1特定領域92が複数の周辺領域44の中から特定される(図6参照)。これにより、中央領域42内の第1被写体46に関する被写体距離よりも被写体距離が短い周辺領域44内の第2被写体48に対してピント合わせが行われる。従って、ユーザが注目している被写体が中央領域42内の第1被写体46よりも手前側(ユーザに近い側)に存在している場合、ユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。
また、撮像装置10では、第1特定領域92の個数(図7、図8及び図9参照)が、上下方向40において中央領域42よりも下方に位置する周辺領域44A~44Cの個数に対応する第1閾値(すなわち、3)以下の場合、ユーザによって注目されている第2被写体48が第1特定領域92に存在していない可能性が高いと判断される。逆に、第1特定領域92の個数が、第1閾値を超えている場合、ユーザによって注目されている第2被写体48が第1特定領域92に存在している可能性が高いと判断される。そのため、撮像装置10では、第1特定領域92の個数が第1閾値を超えている場合に、第1特定領域92内の第2被写体48が第1合焦被写体94として選択される。よって、ユーザが第1特定領域92内の第2被写体48を注目している場合に、ユーザが注目している第2被写体48に対してピントを合わせ易くすることができる。
また、撮像装置10では、周辺領域44A~44Hに対応する複数の第2距離が中央領域42に対応する第1距離よりも長い場合、中央領域42内の第1被写体46が周辺領域44A~44H内の第2被写体48A~48Hよりもユーザが注目している可能性が高いと判断される。そのため、撮像装置10では、周辺領域44A~44Hに対応する複数の第2距離が中央領域42に対応する第1距離よりも長い場合、中央領域42内の第1被写体46が第1合焦被写体94として選択される。よって、ユーザが中央領域42内の第1被写体46を注目している場合に、ユーザが注目している第1被写体46に対してピントを合わせ易くすることができる。
なお、上記第1実施形態では、隣接する4個の周辺領域44A~44Dの各々が第1特定領域92として特定される形態例を挙げて説明したが(図6参照)、これは、あくまでも一例に過ぎず、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、隣接していない周辺領域44が第1特定領域92として特定されるようにしてもよい。図13に示す例では、第1特定部76Cによって周辺領域44A~44C及び44Hの各々が第1特定領域92として特定されている。第1特定領域92として特定された周辺領域44Hには第2被写体48Hの一部として鳥98が含まれている。
このように、第1特定領域92として特定された周辺領域44Hが、第1特定領域92として特定された他の周辺領域44(図13に示す例では、周辺領域44A~44C)と隣接していなくても、第1特定領域92の個数は“4”と判断される。そして、第1特定領域92の個数の“4”は、第1割合として用いられ、第1閾値と比較される。そして、上記実施形態と同様の条件を満たした場合、第1特定領域92内の第2被写体48に関する最も短い被写体距離の箇所が第1合焦被写体94として選択される。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、プロセッサ76によって撮像処理プログラム90(図4参照)に従って撮像処理が行われる形態例を挙げて説明したが、本第2実施形態では、プロセッサ76によって撮像処理プログラム100(図14参照)に従って撮像処理が行われる場合について説明する。なお、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
一例として図14に示すように、NVM78には、撮像処理プログラム100が記憶されている。プロセッサ76は、NVM78から撮像処理プログラム100を読み出し、読み出した撮像処理プログラム100をRAM80上で実行する。プロセッサ76は、RAM80上で実行する撮像処理プログラム100に従って第1撮像制御部76A、第1算出部76B、第1特定部76C、第1選択部76D、表示制御部76E、第2撮像制御部76F、及び第2選択部76Gとして動作することで、本第2実施形態に係る撮像処理を行う。
なお、第2撮像制御部76Fによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第2撮像工程」の一例である。また、第2選択部76Gによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第2選択工程」の一例である。
一例として図15に示すように、第1撮像制御部76Aの制御下で1フレーム分のライブビュー撮像が終了した場合、第2撮像制御部76Fは、次のフレームのライブビュー撮像を行うタイミング(以下、「ライブビュー撮像タイミング」とも称する)が到来したか否かを判定する。第2撮像制御部76Fは、ライブビュー撮像タイミングが到来したと判定した場合、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。これにより、上記第1実施形態と同様に、第1被写体46及び第2被写体48A~48H(図2参照)が撮像され、画像メモリ62には、1フレーム分のライブビュー画像を示すデジタル画像データ84が格納される。そして、上記第1実施形態と同様の要領で、第1算出部76Bは、デジタル画像データ84に基づいて第1距離及び複数の第2距離を算出する。
このように、第1算出部76Bによって第1距離及び複数の第2距離が算出されると、一例として図16に示すように、第2選択部76Gは、第1算出部76Bから第1距離及び複数の第2距離を取得する。第2選択部76Gは、第1算出部76Bから取得した第1距離及び複数の第2距離に基づいて各領域38、すなわち、中央領域42に含まれる第1被写体46及び周辺領域44A~44Hに含まれる第2被写体48A~48Hの合焦位置を予測する。
そして、第2選択部76Gは、予測した複数の合焦位置(すなわち、第1被写体46及び第2被写体48A~48Hに対する複数の合焦位置)のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から最短距離の合焦位置に対応する被写体を第2合焦被写体102として選択する。図16に示す例では、第2被写体48Aの複数の箇所に対して行われた測距の結果である複数の被写体距離のうちの最も短い被写体距離である第2距離に基づく合焦位置に対応する箇所(図16に示す例では、人物14のうちの周辺領域44Aと重なっている箇所)が第2合焦被写体102として選択されている。
このように、第2合焦被写体102が選択されると、一例として図17に示すように、第2選択部76Gは、第2合焦被写体102に関連する情報である第2合焦被写体情報104を第2撮像制御部76Fに出力する。第2合焦被写体情報104は、第2選択部76Gによって選択された第2合焦被写体102の位置を特定する位置特定情報を含む。ここで、第2合焦被写体102の位置とは、第2合焦被写体102を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第2合焦被写体102に対応する画素の位置を指す。
第2撮像制御部76Fは、第2選択部76Gから入力された第2合焦被写体情報104に対応する被写体距離を第1算出部76Bから取得する。例えば、第2合焦被写体情報104に対応する被写体距離とは、第1算出部76Bによって算出された第1距離及び複数の第2距離のうち、第2合焦被写体情報104に含まれる位置特定情報から特定される画素の位置に対応する第1距離又は第2距離を指す。
なお、ここでは、第2撮像制御部76Fによって第1算出部76Bから被写体距離が取得される形態例を挙げて説明しているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、第2合焦被写体102を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第2合焦被写体102に対応する被写体距離(第1距離又は第2距離)が第2合焦被写体情報104に含まれていてもよい。この場合、第2撮像制御部76Fは、第2選択部76Gから入力された第2合焦被写体情報104から被写体距離を取得すればよい。
第2撮像制御部76Fは、第2合焦被写体情報104に対応する被写体距離を用いて合焦位置を算出する。そして、第2撮像制御部76Fは、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、合焦位置にフォーカスレンズ54Bを移動させる。これにより、第2合焦被写体102に対するピント合わせが実現される。
一方、第2選択部76Gは、第2合焦被写体102を選択するために用いられたデジタル画像データ84と第2合焦被写体情報104を表示制御部76Eに出力する。表示制御部76Eは、デジタル画像データ84と第2合焦被写体情報104に基づいてAF枠36入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる。上記第1実施形態と同様の要領で、AF枠36には、第2選択部76Gによって選択された第2合焦被写体102が含まれる領域38が強調表示される。図17に示す例では、周辺領域44Aが強調表示されている。
次に、撮像装置10のプロセッサ76によって行われる本第2実施形態に係る撮像処理の流れの一例を図18A及び図18Bに示すフローチャートを参照しながら説明する。
なお、ここでは、図12に示すフローチャートに示される処理と同一の処理を行うステップについては、図12に示すフローチャートと同一のステップ番号を付し、説明を省略する。図18A及び図18Bに示す撮像処理は、図12に示す撮像処理に比べ、ステップST30の処理に代えてステップST30Aの処理が適用されている点、及び、ステップST36~ステップST50の処理が追加されている点が異なる。
図18Aに示すステップST30Aで、第1撮像制御部76Aは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST30Aにおいて、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST32へ移行する。ステップST30Aにおいて、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、図18Bに示すステップST36へ移行する。
図18Bに示すステップST36で、第2撮像制御部76Fは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST36において、ライブビュー撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST48へ移行する。ステップST36において、ライブビュー撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST38へ移行する。
ステップST38で、第2撮像制御部76Fは、光電変換素子ドライバ70を制御することで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせてデジタル画像データ84を取得させる。これにより、デジタル画像データ84は、画像メモリ62に格納される(図15参照)。ステップST38の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST40へ移行する。
ステップST40で、第1算出部76Bは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、第1被写体46(図2参照)に関する第1距離と、複数の第2被写体48(図2参照)に関する複数の第2距離を算出する。ステップST40の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST42へ移行する。
ステップST42で、第2選択部76Gは、ステップST40で算出された第1距離及び複数の第2距離に基づいて、各領域38(図1及び図2参照)、すなわち、中央領域42に含まれる第1被写体46及び周辺領域44A~44Hに含まれる第2被写体48A~48Hの合焦位置を予測する。ステップST42の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST44へ移行する。
ステップST44で、第2選択部76Gは、ステップST42で予測した複数の合焦位置(すなわち、第1被写体46及び第2被写体48A~48Hに対する複数の合焦位置)のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から最短距離の合焦位置に対応する被写体を第2合焦被写体102として選択する。ステップST44の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST46へ移行する。
ステップST46で、第2撮像制御部76Fは、ステップST44で選択された第2合焦被写体102に対してピント合わせを行う(図17参照)。また、表示制御部76Eは、AF枠36入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させ、かつ、第2合焦被写体102に対応する領域38を強調表示させる(図17参照)。ステップST46の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST48へ移行する。
ステップST48で、第2撮像制御部76Fは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST48において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST36へ移行する。ステップST48において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST50へ移行する。
ステップST50で、第2撮像制御部76Fは、光電変換素子ドライバ70に対して本露光制御を行うことで、イメージセンサ50に対して本露光を伴う撮像を行わせる。これにより、画像メモリ62には、本露光を伴う撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84が格納される。ステップST50の処理が実行された後、撮像処理は、図18Aに示すステップST34へ移行する。
以上説明したように、本第2実施形態に係る撮像装置10では、撮像処理に含まれるステップST10(図18A参照)で1フレーム分のライブビュー撮像が行われた後に、ステップST38(図18B参照)で次の1フレーム分のライブビュー撮像が行われる。1フレーム分のライブビュー撮像が行われた後に、ステップST38で次の1フレーム分のライブビュー撮像が行われるということは、第1合焦被写体94に対してピント合わせが行われた状態(図18AのステップST28参照)で、次の1フレーム分のライブビュー撮像が行われるということである。現時点でピントが合っている被写体は、ユーザによって注目されている被写体である可能性が高い。現時点でピントが合っている被写体は、次のフレームでは、1つ前のフレームと合焦位置間の距離が近い可能性が高い。
そこで、本第2実施形態に係る撮像装置10では、ステップST38で撮像された第1被写体46及び第2被写体48A~48Hから、第1合焦被写体94と合焦位置間の距離が近い被写体が、合焦させる第2合焦被写体102として選択される。具体的には、ステップST38で撮像された第1被写体46及び第2被写体48A~48Hのうち、第1合焦被写体94と合焦位置間の距離が最も近い被写体が第2合焦被写体102として選択される。そして、選択された第2合焦被写体102に対してピント合わせが行われる(図18BのステップST46参照)。これにより、ユーザによって注目されている被写体に対するピント合わせを、フレームを跨いで継続することができる。
なお、上記第2実施形態では、第1合焦被写体94から第2合焦被写体102へのピント合わせの引き継ぎが1フレーム間隔で行われるが、これは、あくまでも一例に過ぎず、第1合焦被写体94から第2合焦被写体102へのピント合わせの引き継ぎが数フレーム~数十フレーム間隔で行われてもよい。また、ステップST36~ステップST48の処理が1フレーム間隔で行われるが、これも、数フレーム~数十フレーム間隔で行われてもよい。
また、上記第2実施形態では、ステップST38で撮像された第1被写体46及び第2被写体48A~48Hから、第1合焦被写体94と合焦位置間の距離が近い被写体が第2合焦被写体102として選択される形態例を挙げて説明したが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、ステップST38で撮像された第1被写体46及び第2被写体48A~48Hから、前後するフレームを重ねた場合の2次元平面上での距離が第1合焦被写体94と近い被写体(例えば、最短距離の被写体)が第2合焦被写体102として選択されるようにしてもよい。また、例えば、ステップST38で撮像された第1被写体46及び第2被写体48A~48Hから、被写体距離が第1合焦被写体94と近い被写体(例えば、最短距離の被写体)が第2合焦被写体102として選択されるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態では、予測した複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から最短距離の合焦位置に対応する被写体が第2合焦被写体102として選択される形態例が挙げられているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、予測された複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から既定距離(例えば、数ミリメートル)未満の範囲内で最短距離の合焦位置に対応する被写体が第2合焦被写体102として選択されるようにしてもよい。
この場合、例えば、図19に示すように、撮像処理においてステップST42の処理とステップST44の処理との間にステップST43の処理を挿入すればよい。ステップST43で、第2選択部76Gは、ステップST42で予測した複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置(例えば、1つ前のフレームの第1合焦被写体94又は第2合焦被写体102に対応する合焦位置)から既定距離未満の範囲内で最短距離の合焦位置に対応する被写体が存在するか否かを判定する。ステップST43において、ステップST42で予測した複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から既定距離未満の範囲内で最短距離の合焦位置に対応する被写体が存在しない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST48へ移行する。ステップST43において、ステップST42で予測した複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から既定距離未満の範囲内で最短距離の合焦位置に対応する被写体が存在する場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST44へ移行する。
このように、撮像処理においてステップST43の処理が行われることによって、ステップST42で予測された複数の合焦位置のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から既定距離を超える範囲で最短距離の合焦位置に対応する被写体は第2合焦被写体102として選択されない。つまり、現在の合焦位置から著しく離れた合焦位置に対応する被写体は、ユーザによって注目されている可能性が低い被写体であると判断され、第2合焦被写体102として選択されない。従って、ユーザが注目していない被写体に対してピント合わせが行われることを抑制することができる。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態では、3×3の領域38からなるAF枠36を用いた形態例について説明したが、本第3実施形態では、5×5の領域39からなるAF枠41(図20参照)を用いた形態例について説明する。なお、本第3実施形態では、上記第1及び第2実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1及び第2実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
一例として図20に示すように、本第3実施形態に係る撮像装置10は、上記実施形態で説明したAF枠36に代えてAF枠41を有する。AF枠41は、AF枠36よりも一回り大きな矩形状の枠である。AF枠41には、複数の領域39が含まれている。複数の領域39は、本開示の技術に係る「複数の第3領域」の一例である。
複数の領域39は、5×5のマトリクス状に配置されている。AF枠41に含まれる複数の領域39は、中央領域42及び複数の周辺領域43からなる。複数の周辺領域43は、周辺領域43A~43Xである。周辺領域43A~43Xの各々には、互いに異なる第3被写体が含まれている。周辺領域43A~43Xには、周辺領域44A~44Hが周辺領域43G、43H、43I、43L、43M、43P、43Q及び43Rとして含まれている。すなわち、複数の領域39には、3×3のマトリクス状態に配置された複数の領域38(図1及び図2参照)が、3×3のマトリクス状態に配置された複数の領域39(すなわち、中央領域42及び周辺領域43G、43H、43I、43L、43M、43P、43Q及び43R)として含まれている。
AF枠41では、5×5の領域39と3×3の領域39との2段階で、合焦させる被写体が選択される。5×5の領域39と3×3の領域39との2段階で、合焦させる被写体が選択されるようにするために、一例として図21に示すように、NVM78には、撮像処理プログラム106が記憶されている。プロセッサ76は、NVM78から撮像処理プログラム106を読み出し、読み出した撮像処理プログラム106をRAM80上で実行する。プロセッサ76は、RAM80上で実行する撮像処理プログラム106に従って第1撮像制御部76A、第1算出部76B、第1特定部76C、第1選択部76D、表示制御部76E、第2撮像制御部76F、第2選択部76G、第2算出部76H、第2特定部76I、及び第3選択部76Jとして動作することで、本第3実施形態に係る撮像処理を行う。
なお、第2算出部76Hによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第2算出工程」の一例である。また、第2特定部76Iによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第2特定工程」の一例である。また、第3選択部76Jによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第3選択工程」の一例である。
一例として図22に示すように、受付デバイス86は、撮像準備指示を受け付けると、撮像準備指示信号を第2算出部76Hに出力する。第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理を行う。距離算出処理は、中央領域42及び全ての周辺領域43に対する測距を行う処理である。この場合、例えば、第2算出部76Hは、上記第1実施形態と同様の要領で、第1距離を算出する。また、例えば、第2算出部76Hは、第1距離を算出するのと同様の要領で、デジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて複数の第3距離を算出する。複数の第3距離は、AF枠41内の全ての周辺領域43に含まれる全ての第3被写体(図20参照)に関する複数の被写体距離である。
本第3実施形態では、周辺領域43内の第3被写体の複数の箇所に対して測距が行われる。そのため、周辺領域43内の第3被写体について複数の被写体距離が算出される。第2算出部76Hは、周辺領域43内の第3被写体についての複数の被写体距離から、最も短い被写体距離を第3距離として取得する。なお、ここでは、周辺領域43内の第3被写体についての複数の被写体距離のうちの最も短い被写体距離を第3距離としたが、これは、あくまでも一例に過ぎず、周辺領域43内の第3被写体についての代表的な被写体距離を第3距離にすればよい。周辺領域43内の第3被写体についての代表的な被写体距離としては、例えば、周辺領域43内の第3被写体についての複数の被写体距離の平均値、中央値、又は最頻値等が挙げられる。
表示制御部76Eは、第2算出部76Hによる算出で用いられたデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいてライブビュー画像34を生成する。そして、表示制御部76Eは、ディスプレイに対して、ライブビュー画像34を表示させ、かつ、ライブビュー画像34上にAF枠41を重畳表示させる。なお、以下では、AF枠41が重畳表示されたライブビュー画像34を「AF枠41入りのライブビュー画像34」とも称する。
一例として図23に示すように、第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功したか否か(すなわち、第1被写体46に関する第1距離及び複数の第3被写体に関する複数の第3距離を算出したか否か)を判定する。AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功した場合、第2特定部76Iは、第2算出部76Hから第1距離、複数の第3距離、及びデジタル画像データ84を取得する。第2特定部76Iは、複数の第3距離の中に第2条件を満たす第3距離が存在するか否かを判定する。例えば、第2条件とは、第3距離が第1距離よりも短いという条件を指す。ここで、複数の第3距離の中に第2条件を満たす第3距離が存在する場合、第2特定部76Iは、デジタル画像データ84を用いて、複数の第3距離のうちの第2条件を満たす第3距離に対応する第2特定領域108を複数の周辺領域43の中から特定する。図23に示す例では、周辺領域43A~43Kの各々が第2条件を満たす第3距離に対応する第2特定領域108として示されている。
一方、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が失敗した場合(すなわち、第1被写体46に関する第1距離及び複数の第3被写体に関する複数の第3距離のうちの少なくとも1つが第2算出部76Hによって算出されなかった場合)、第2特定部76Iによる第2特定領域108の特定は行われない。そして、上記第1又は第2実施形態と同様の撮像処理(すなわち、3×3の領域39を用いた撮像処理)がプロセッサ76によって実行される。
第2特定部76Iによって第2条件を満たす第3距離に対応する第2特定領域108が特定された場合、一例として図24に示すように、第3選択部76Jは、第2特定部76Iからデジタル画像データ84を取得する。そして、第3選択部76Jは、複数の周辺領域43に対しての第2特定領域108の割合である第2割合を算出する。例えば、第2割合は、第2特定領域108の個数である。但し、これは、あくまでも一例に過ぎず、複数の周辺領域43の総面積に対する第2特定領域108とされた複数の周辺領域43(図8に示す例では、周辺領域43A~43K)の総面積の割合であってもよく、第2特定領域108の個数に対応する値であればよい。
第3選択部76Jは、第2割合に基づいて、デジタル画像データ84を用いて第1被写体46及び第3被写体から、合焦させる第3合焦被写体110を選択する。具体的には、先ず、第3選択部76Jは、第2割合が第2閾値を超過しているかを判定する。例えば、第2閾値とは、上下方向40において中央領域42よりも下方に位置する周辺領域43の個数(ここでは、一例として、周辺領域43A~43Jの10個)を指す。第3選択部76Jは、第2割合が第2閾値を超過していると判定した場合、第2特定領域108内の第3被写体を第3合焦被写体110として選択する。すなわち、第2割合が第2閾値を超過している場合は、第2割合が第2閾値以下の場合に比べ、ユーザが第2特定領域108内の第3被写体に注目している可能性が高いと判断されて、第2特定領域108内の第3被写体が第3合焦被写体110として選択される。
一方、一例として図25に示すように、第3選択部76Jは、第2割合が第2閾値以下であると判定した場合、中央領域42内の第1被写体46を第3合焦被写体110として選択する。すなわち、第2割合が第2閾値以下の場合は、第2割合が第2閾値を超過している場合に比べ、ユーザが注目している可能性がある周辺領域43の個数が少なく、かつ、ユーザが周辺領域43よりも中央領域42を注目している可能性が高いと判断されて、中央領域42内の第1被写体46が第3合焦被写体110として選択される。
このように、第3合焦被写体110が選択されると、一例として図26に示すように、第3選択部76Jは、第3合焦被写体110に関連する情報である第3合焦被写体情報112を第1撮像制御部76Aに出力する。第3合焦被写体情報112は、第3選択部76Jによって選択された第3合焦被写体110の位置を特定する位置特定情報を含む。ここで、第3合焦被写体110の位置とは、第3合焦被写体110を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第3合焦被写体110に対応する画素の位置を指す。
第1撮像制御部76Aは、第3選択部76Jから入力された第3合焦被写体情報112に対応する被写体距離を第2算出部76Hから取得する。例えば、第3合焦被写体情報112に対応する被写体距離とは、第2算出部76Hによって算出された第1距離及び複数の第3距離のうち、第3合焦被写体情報112に含まれる位置特定情報から特定される画素の位置に対応する第1距離又は第3距離を指す。
なお、ここでは、第1撮像制御部76Aによって第2算出部76Hから被写体距離が取得される形態例を挙げて説明しているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、第3合焦被写体110を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第3合焦被写体110に対応する被写体距離(第1距離又は第2距離)が第3合焦被写体情報112に含まれていてもよい。この場合、第1撮像制御部76Aは、第3選択部76Jから入力された第3合焦被写体情報112から被写体距離を取得すればよい。
第1撮像制御部76Aは、第3合焦被写体情報112に対応する被写体距離を用いて合焦位置を算出する。そして、第1撮像制御部76Aは、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、合焦位置にフォーカスレンズ54Bを移動させる。これにより、第3合焦被写体110に対するピント合わせが実現される。
一方、第3選択部76Jは、第3合焦被写体110を選択するために用いられたデジタル画像データ84と第3合焦被写体情報112を表示制御部76Eに出力する。表示制御部76Eは、デジタル画像データ84と第3合焦被写体情報112に基づいてAF枠41入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる。AF枠41には、第3選択部76Jによって選択された第3合焦被写体110が含まれる領域39が強調表示される。図26に示す例では、周辺領域43Kが強調表示されている。なお、第3合焦被写体110に対してピント合わせが行われ、かつ、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられると、第1撮像制御部76Aによって光電変換素子ドライバ70に対して本露光制御が行われる(図11参照)。
一例として図27に示すように、第1撮像制御部76Aの制御下で1フレーム分のライブビュー撮像が終了した場合、第2撮像制御部76Fは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。第2撮像制御部76Fは、ライブビュー撮像タイミングが到来したと判定した場合、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。これにより、第1被写体46及び全ての第3被写体(図20参照)が撮像され、画像メモリ62には、1フレーム分のライブビュー画像を示すデジタル画像データ84が格納される。そして、図22に示す例と同様の要領で、第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理を実行する。
一例として図28に示すように、第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功したか否かを判定する。AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功した場合、第2選択部76Gは、第2算出部76Hから第1距離及び複数の第3距離を取得する。第2選択部76Gは、第2算出部76Hから取得した第1距離及び複数の第3距離に基づいて、中央領域42に含まれる第1被写体46及び周辺領域43A~43Xに含まれる第3被写体(図20参照)の合焦位置を予測する。
そして、第2選択部76Gは、予測した複数の合焦位置(すなわち、第1被写体46及び複数の第3被写体に対する複数の合焦位置)のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から最短距離の合焦位置に対応する被写体を第4合焦被写体114として選択する。図28に示す例では、周辺領域43Aに含まれる第3被写体の複数の箇所に対して行われた測距の結果である複数の被写体距離のうちの最も短い被写体距離である第3距離に基づく合焦位置に対応する箇所(図28に示す例では、人物14のうちの周辺領域43Aと重なっている箇所)が第4合焦被写体114として選択されている。
一方、図28に示す例において、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が失敗した場合、第2選択部76Gによって第4合焦被写体114の選択は行われない。そして、上記第1又は第2実施形態と同様の撮像処理(すなわち、3×3の領域38を用いた撮像処理)がプロセッサ76によって実行される。
第2選択部76Gによって第4合焦被写体114が選択されると、一例として図29に示すように、第2選択部76Gは、第4合焦被写体114に関連する情報である第4合焦被写体情報116を第2撮像制御部76Fに出力する。第4合焦被写体情報116は、第2選択部76Gによって選択された第4合焦被写体114の位置を特定する位置特定情報を含む。ここで、第4合焦被写体114の位置とは、第4合焦被写体114を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第4合焦被写体114に対応する画素の位置を指す。
第2撮像制御部76Fは、第2選択部76Gから入力された第4合焦被写体情報116に対応する被写体距離を第2算出部76Hから取得する。例えば、第4合焦被写体情報116に対応する被写体距離とは、第2算出部76Hによって算出された第1距離及び複数の第3距離のうち、第4合焦被写体情報116に含まれる位置特定情報から特定される画素の位置に対応する第1距離又は第3距離を指す。
なお、ここでは、第2撮像制御部76Fによって第2算出部76Hから被写体距離が取得される形態例を挙げて説明しているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。例えば、第4合焦被写体114を選択するために用いられたデジタル画像データ84により示される画像内での第4合焦被写体114に対応する被写体距離(第1距離又は第3距離)が第4合焦被写体情報116に含まれていてもよい。この場合、第2撮像制御部76Fは、第2選択部76Gから入力された第4合焦被写体情報116から被写体距離を取得すればよい。
第2撮像制御部76Fは、第4合焦被写体情報116に対応する被写体距離を用いて合焦位置を算出する。そして、第2撮像制御部76Fは、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、合焦位置にフォーカスレンズ54Bを移動させる。これにより、第4合焦被写体114に対するピント合わせが実現される。
一方、第2選択部76Gは、第4合焦被写体114を選択するために用いられたデジタル画像データ84と第4合焦被写体情報116を表示制御部76Eに出力する。表示制御部76Eは、デジタル画像データ84と第4合焦被写体情報116に基づいてAF枠41入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる。上記第1実施形態と同様の要領で、AF枠41には、第2選択部76Gによって選択された第4合焦被写体114が含まれる領域39が強調表示される。図29に示す例では、周辺領域43Aが強調表示されている。
次に、撮像装置10のプロセッサ76によって行われる本第3実施形態に係る撮像処理の流れの一例を図30A~図30Cに示すフローチャートを参照しながら説明する。
なお、ここでは、図12に示すフローチャートに示される処理と同一の処理を行うステップについては、図12に示すフローチャートと同一のステップ番号を付し、説明を省略する。図30A~図30Cに示す撮像処理は、図12に示す撮像処理に比べ、ステップST10の処理の前にステップST60~ステップST102の処理が挿入されている点、ステップST30の処理に代えてステップST30Bの処理が適用されている点、ステップST32の処理が除かれている点、及びステップST34の処理が除かれている点が異なる。
図30Aに示す撮像処理では、先ず、ステップST60で、第1撮像制御部76Aは、光電変換素子ドライバ70を制御することで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせてデジタル画像データ84を取得させる。これにより、デジタル画像データ84は、画像メモリ62に格納される(図22参照)。ステップST60の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST62へ移行する。
ステップST62で、表示制御部76Eは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいてライブビュー画像34を生成する。そして、表示制御部76Eは、AF枠41入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させる(図22参照)。ステップST62の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST64へ移行する。
ステップST64で、第2算出部76Hは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理を実行する(図22参照)。ステップST64の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST66へ移行する。
ステップST66で、第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功したか否かを判定する(図23参照)。ステップST66において、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が失敗した場合は、判定が否定されて、撮像処理は、図30Cに示すステップST10へ移行する。ステップST66において、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功した場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST68へ移行する。
ステップST68で、第2特定部76Iは、ステップST64で距離算出処理が実行されることによって算出された第1距離及び複数の第3距離を用いて、複数の第3距離の中に第2条件を満たす第3距離が存在するか否かを判定する(図23参照)。ステップST68において、複数の第3距離の中に第2条件を満たす第3距離が存在しない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、図30Cに示すステップST10へ移行する。ステップST68において、複数の第3距離の中に第2条件を満たす第3距離が存在する場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST70へ移行する。
ステップST70で、第2特定部76Iは、第2条件を満たす第3距離に対応する第2特定領域108を複数の周辺領域43から特定する。ステップST70の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST72へ移行する。
ステップST72で、第3選択部76Jは、第2割合を算出する(図24参照)。すなわち、第3選択部76Jは、第2特定領域108が特定されたデジタル画像データ84を第2特定部76Iから取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、複数の周辺領域43に対しての第2特定領域108の割合を第2割合として算出する。ステップST72の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST74へ移行する。
ステップST74で、第3選択部76Jは、ステップST72で算出した第2割合が第2閾値を超過しているか否かを判定する(図24及び図25参照)。ステップST74において、第2割合が第2閾値以下の場合は(図25参照)、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST76へ移行する。ステップST74において、第2割合が第2閾値を超過している場合は(図24参照)、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST78へ移行する。
ステップST76で、第3選択部76Jは、中央領域42における第1被写体46を第3合焦被写体110として選択する(図25参照)。ステップST76の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST80へ移行する。
ステップST78で、第3選択部76Jは、第2特定領域108内の第3被写体を第3合焦被写体110として選択する(図24参照)。ステップST78の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST80へ移行する。
ステップST80で、第1撮像制御部76Aは、ステップST76又はST78で選択された第3合焦被写体110に対してピント合わせを行う(図26参照)。また、表示制御部76Eは、AF枠41入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させ、かつ、第3合焦被写体110に対応する領域39を強調表示させる(図26参照)。ステップST80の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST82へ移行する。
ステップST82で、第1撮像制御部76Aは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST82において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、図30Bに示すステップST88へ移行する。ステップST82において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST84へ移行する。
ステップST84で、第1撮像制御部76Aは、光電変換素子ドライバ70に対して本露光制御を行うことで、イメージセンサ50に対して本露光を伴う撮像を行わせる。これにより、画像メモリ62には、本露光を伴う撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84が格納される。ステップST84の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST86へ移行する。
一方、図30Bに示すステップST88で、第2撮像制御部76Fは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST88において、ライブビュー撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST102へ移行する。ステップST88において、ライブビュー撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST90へ移行する。
ステップST90で、第2撮像制御部76Fは、光電変換素子ドライバ70を制御することで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせてデジタル画像データ84を取得させる。これにより、デジタル画像データ84は、画像メモリ62に格納される(図27参照)。ステップST90の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST92へ移行する。
ステップST92で、第2算出部76Hは、画像メモリ62からデジタル画像データ84を取得し、取得したデジタル画像データ84に基づいて、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理を実行する(図27参照)。ステップST92の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST94へ移行する。
ステップST94で、第2算出部76Hは、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功したか否かを判定する(図28参照)。ステップST94において、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が失敗した場合は、判定が否定されて、撮像処理は、図30Cに示すステップST10へ移行する。ステップST94において、AF枠41内の全領域39に対する距離算出処理が成功した場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、ステップST96へ移行する。
ステップST96で、第2選択部76Gは、ステップST92で距離算出処理が実行されることによって得られた第1距離及び複数の第3距離を取得し、取得した第1距離及び複数の第3距離に基づいて、各領域39(図20参照)、すなわち、中央領域42に含まれる第1被写体46及び周辺領域43A~43Xに含まれる複数の第3被写体の合焦位置を予測する。ステップST96の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST98へ移行する。
ステップST98で、第2選択部76Gは、ステップST96で予測した複数の合焦位置(すなわち、第1被写体46及び複数の第3被写体に対する複数の合焦位置)のうち、合焦位置間の距離が現在の合焦位置から最短距離の合焦位置に対応する被写体を第4合焦被写体114として選択する(図28参照)。ステップST98の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST100へ移行する。
ステップST100で、第2撮像制御部76Fは、ステップST98で選択された第4合焦被写体114に対してピント合わせを行う(図29参照)。また、表示制御部76Eは、AF枠41入りのライブビュー画像34をディスプレイ30に表示させ、かつ、第4合焦被写体114に対応する領域39を強調表示させる(図29参照)。ステップST100の処理が実行された後、撮像処理は、ステップST102へ移行する。
ステップST102で、第2撮像制御部76Fは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST102において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、図30Aに示すステップST84へ移行する。ステップST102において、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST88へ移行する。
一方、図30Cに示す撮像処理では、上記第1実施形態で説明したステップST10~ステップST28の処理がプロセッサ76によって行われる。ステップST30Bで、第1撮像制御部76Aは、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。ステップST30Bにおいて、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられていない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST18へ移行する。ステップST30Bにおいて、受付デバイス86によって撮像指示が受け付けられた場合は、判定が肯定されて、撮像処理は、図30Aに示すステップST84へ移行する。
図30Aに示すステップST86で、第1撮像制御部76Aは、撮像処理終了条件を満足したか否かを判定する。ステップST86において、撮像処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、撮像処理は、ステップST60へ移行する。ステップST86において、撮像処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、撮像処理が終了する。
以上説明したように、本第3実施形態に係る撮像装置10では、AF枠36(図1及び図2参照)よりも広いAF枠41(図20参照)に含まれる中央領域42内の第1被写体46に関する第1距離と、AF枠41に含まれる周辺領域43A~43X内の複数の第3被写体に関する複数の第3距離とが算出される。そして、複数の第3距離のうちの第2条件を満たす第3距離に対応する第2特定領域108が複数の領域39の中から特定される(図23参照)。そして、複数の周辺領域43に対しての第2特定領域108の割合が第2割合として算出される(図24及び図25参照)。
ここで、例えば、第2割合が大きければ(例えば、第2割合が第2閾値を超過していれば)、第2特定領域108内の第3被写体が中央領域42内の第1被写体46よりもユーザによって注目されている可能性が高いと判断される。一方、第2割合が小さければ(例えば、第2割合が第2閾値以下であれば)、複数の周辺領域43にはユーザによって注目されている第3被写体が存在していない可能性が高いと判断される。そのため、第2割合が大きければ、第1被写体46に対してよりも、第2特定領域108内の第3被写体に対してピント合わせが行われた方がユーザの意図に合ったピント合わせが実現され易くなる。逆に、第2割合が小さければ、第2特定領域108内の第3被写体に対してよりも、第1被写体46に対してピント合わせが行われた方がユーザの意図に合ったピント合わせが実現され易くなる。よって、撮像装置10では、第2割合に基づいて、第1被写体46及び第2特定領域108内の第3被写体から、合焦させる被写体である第3合焦被写体110が選択される(図24及び図25参照)。
これにより、AF枠36(図1及び図2参照)よりも広いAF枠41(図20参照)内でユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。例えば、ユーザが第3被写体よりも第1被写体46を注目している可能性が高い場合には、第1被写体46に対してピント合わせを行うことができ、逆に、ユーザが第1被写体46よりも第3被写体を注目している可能性が高い場合には、ユーザが注目している第3被写体(すなわち、第2特定領域108内の第3被写体)に対してピント合わせを行うことができる。換言すると、これは、AF枠36よりも広いAF枠41内でユーザが注目していない被写体にピントを合わせ難くすることを意味する。
また、本第3実施形態に係る撮像装置10では、複数の第3距離のうちの第1距離よりも短い第3距離に対応する第2特定領域108が複数の周辺領域43の中から特定される(図23参照)。これにより、中央領域42内の第1被写体46に関する被写体距離よりも被写体距離が短い周辺領域43内の第3被写体に対してピント合わせが行われる。従って、AF枠36(図1及び図2参照)よりも広いAF枠41(図20参照)内でユーザが注目している被写体が中央領域42内の第1被写体46よりも手前側(ユーザに近い側)に存在している場合、ユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。
また、本第3実施形態に係る撮像装置10では、AF枠36よりも広いAF枠41が用いられている。そのため、AF枠41内の全ての領域39に対しての測距は、AF枠36内の全ての領域38に対しての測距よりも、成功する可能性が低い。AF枠41内の全ての領域39に対しての測距が成功しない場合に、常に中央領域42に対してピント合わせが行われると、ユーザが注目している被写体が中央領域42に存在していない場合、ユーザが注目していない被写体に対してピント合わせが行われてしまう。そこで、本第3実施形態に係る撮像装置10では、全領域39に対する距離算出処理が失敗したことに起因して第2特定領域108が特定されなかった場合に、上記第1又は第2実施形態で説明した撮像処理(例えば、図30Cに示すステップST10~ステップST28に示す処理)が行われる。上記第1又は第2実施形態で説明した撮像処理は、AF枠41よりも狭いAF枠36を用いた撮像処理である。そのため、全領域39に対する距離算出処理が失敗したことに起因して第2特定領域108が特定されなかったとしても、ユーザが注目している被写体がAF枠36内の周辺領域44に入っていれば、中央領域42内の第1被写体46ではなく、周辺領域44内の第2被写体48に対してピント合わせを行うことが可能となる。この結果、AF枠41のみを用いた撮像処理が行われる場合に比べ、ユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。
また、本第3実施形態に係る撮像装置10では、5×5のマトリクス状に配置された複数の領域39を用いた撮像処理と、3×3のマトリクス状に配置された複数の領域38を用いた撮像処理とが2段階方式で行われる。そのため、複数の領域39に対する距離算出処理が失敗したことに起因して第2特定領域108が特定されなかったとしても、ユーザが注目している被写体が複数の領域38に入っていれば、中央領域42内の第1被写体46ではなく、周辺領域44内の第2被写体48に対してピント合わせを行うことが可能となる。この結果、5×5のマトリクス状に配置された複数の領域39のみを用いた撮像処理が行われる場合に比べ、ユーザが注目している被写体に対してピントを合わせ易くすることができる。
なお、上記第3実施形態では、5×5のマトリクス状に配置された複数の領域39と3×3のマトリクス状に配置された複数の領域38とを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、7×7のマトリクス状に配置された複数の領域を用いた撮像処理と、5×5のマトリクス状に配置された複数の領域39を用いた撮像処理とが行われてもよい。つまり、Nを3以上の奇数とした場合、N×Nのマトリクス状に配置された複数の領域を用いた撮像処理と、(N+2)×(N+2)のマトリクス状に配置された複数の領域を用いた撮像処理とが行われるようにすればよい。
また、Mを2以上の偶数とした場合、N×Nのマトリクス状に配置された複数の領域を用いた撮像処理と、(N+M)×(N+M)のマトリクス状に配置された複数の領域を用いた撮像処理とが行われるようにしてもよい。
また、上記第3実施形態では、図30Cに示すステップST30Bにおいて判定が否定された場合に撮像処理が図30AのステップST34へ移行する形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図30Cに示すステップST30Bにおいて判定が否定された場合に、図18B又は図19のフローチャートに示される処理がプロセッサ76によって行われるようにしてもよい。
[第4実施形態]
本第4実施形態では、撮像装置10によって連写が行われる場合(すなわち、撮像装置10に対して連写モードが設定されている場合)の形態例について説明する。なお、本第4実施形態では、上記第1~第3実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1~第3実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
先ず、従来既知の連写の処理の流れの一例について図31を参照しながら説明する。一例として図31に示すように、ライブビュー撮像期間では、ライブビュー撮像が行われる。ライブビュー撮像期間では、ライブビュー撮像が行われることによってデジタル画像データ84に含まれる非位相差画像データが、画像メモリ62に格納される。そして、プロセッサ76によって画像メモリ62から非位相差画像データが読み出され、読み出された非位相差画像データにより示される画像がライブビュー画像としてディスプレイ30に表示される。
また、ライブビュー撮像期間では、ライブビュー撮像が行われることによってデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データが、画像メモリ62に格納される。プロセッサ76は、画像メモリ62から位相差画像データを読み出し、読み出した位相差画像データに基づいて、合焦対象領域に関する被写体距離を算出する。合焦対象領域は、例えば、AF枠36内の領域、AF枠41内の領域、又はユーザによって受付デバイス86を介して指定された領域である。
なお、合焦対象領域は、固定された領域であってもよいし、撮像範囲内での位置が変更される領域、例えば、画像データ等に基づく画像認識処理がプロセッサ76によって行われることで認識された特定の動体(例えば、特定の人物、特定の自動車、特定の自転車、又は特定の航空機など)を追従する領域であってもよい。
ライブビュー撮像期間において、プロセッサ76は、算出した被写体距離に基づいてAF演算を行う。また、ライブビュー撮像期間において、プロセッサ76は、AF演算を行って得た合焦位置に基づいて、連写の1フレーム目の本露光が開始されるタイミングでの合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置を予測する。合焦位置の予測は、例えば、最新の複数のAF演算(例えば、現時点から過去に遡って最新の2回のAF演算)によって得られた複数の合焦位置と、連写の1フレーム目の予測が完了してから現時点までの経過時間とに基づいて行われる。プロセッサ76は、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、予測した合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。
レリーズボタン24が全押しされ、全押し状態が一定時間以上継続すると、やがて連写を開始するタイミング(以下、「連写開始タイミング」とも称する)が到来する。連写開始タイミングが到来すると、ディスプレイ30のライブビュー画像は非表示される。すなわち、ライブビュー画像が表示される表示領域がブラックアウトされる。また、連写開始タイミングが到来すると、連写が開始される。
プロセッサ76は、本露光が開始されるタイミングで、フォーカスレンズ54Bを停止させる。本露光中にフォーカスレンズ54Bが移動していると、撮像されて得られた画像に対してフォーカスレンズ54Bの移動に起因する歪みが生じてしまうからである。フォーカスレンズ54Bが停止したことを条件に、先ず、連写の1フレーム目の本露光が開始される。
連写の1フレーム目の本露光が行われている間、プロセッサ76は、AF演算を行って得た最新の合焦位置に基づいて、連写の2フレーム目の本露光が行われるタイミングでの合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置を予測する。この場合も、合焦位置の予測は、例えば、ライブビュー撮像期間で得られた最新の複数のAF演算によって得られた複数の合焦位置と、連写の1フレーム目の予測が完了してから現時点までの経過時間とに基づいて行われる。
連写の1フレーム目の本露光が終了すると、連写の1フレーム目のデジタル画像データ84の読み出しが開始される。ここで、デジタル画像データ84の読み出しとは、連写の1フレーム目のデジタル画像データが画像メモリ62に格納され、プロセッサ76によって画像メモリ62からデジタル画像データ84が読み出されて既定の記憶領域(ここでは、一例としてNVM78)に記憶されるまでの処理を指す。
また、連写の1フレーム目の本露光が終了すると、プロセッサ76は、本露光によって得られた位相差画像データに基づいて被写体距離を算出し、算出した被写体距離に基づいてAF演算を行う。そして、プロセッサ76は、AF演算を行って得た最新の合焦位置に基づいて、連写の2フレーム目の本露光が行われるタイミングでの合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置を予測する。
また、連写の1フレーム目の本露光が終了すると、フォーカスレンズ54Bは、予想された合焦位置に向けて移動を開始する。デジタル画像データの読み出しが終了すると、3フレーム分のライブビュー撮像が行われ、これによって得られた非位相差画像データにより示される画像がライブビュー画像としてディスプレイ30に表示される。なお、ここでは、3フレーム分のライブビュー撮像が例示されているが、これはあくまでも一例に過ぎず、1又は2フレーム分のライブビュー撮像であってもよいし、4フレーム以上のライブビュー撮像であってもよく、ライブビュー撮像のフレームレートに応じて定まるフレーム数分のライブビュー撮像が行われる。
また、ここで、ライブビュー撮像が行われる毎に、ライブビュー撮像が行われることによって得られた位相差画像データに基づいて、プロセッサ76によって、AF演算が行われる。そして、AF演算が行われる毎に、最新の複数のAF演算から得られた複数の合焦位置に基づいて、プロセッサ76によって、連写の次のフレームの本露光が行われるタイミングでの合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置が予測される。
一方で、3フレーム分のライブビュー撮像が行われている間も、フォーカスレンズ54Bは、連写の1フレーム目の本露光が行われている間に予想された合焦位置に向けて移動し続けている。つまり、プロセッサ76は、3フレーム分のライブビュー撮像が行われている間を利用して、フォーカスレンズ54Bを、予想された最新の合焦位置に向けて移動させ続けている。
3フレーム目のライブビュー撮像が終了すると、プロセッサ76は、制御装置56を介してアクチュエータ58を制御することで、3フレーム目のライブビュー撮像が行われることに伴って予測された最新の合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。
連写の2フレーム目以降の各フレームでは、レリーズボタン24の全押し状態が解除されるまでの間、連写開始タイミングが到来してからの連写の1フレーム目の処理と同様の処理が繰り返し行われる。
一般的に、連写の本露光は一定の時間間隔で行われる。例えば、連続する複数のフレーム期間の各々で1回ずつ本露光が行われ、各フレーム期間内で本露光後に数フレーム分の(図31に示す例では、3フレーム分)のライブビュー撮像が行われる。
しかし、フレーム期間が固定されている場合、次のフレーム期間の本露光が開始されるまでに、フォーカスレンズ54Bを、予測された最新の合焦位置に到達させることができないことがある。これは、フレーム期間内の最後のライブビュー撮像が行われることに伴って予測された最新の合焦位置が現在の合焦位置から離れ過ぎているからである。
連写のレリーズ間隔(すなわち、連写の本露光を行う時間間隔)よりも、ピント合わせを優先させるのであれば、フレーム期間を制限なく延ばすことで、フォーカスレンズ54Bを、予測された最新の合焦位置に到達させることはできる。しかし、そうすると、当然ながら、連写が行われることによって得られる単位時間当たりのフレーム枚数は、連写のレリーズ間隔を優先した場合よりも、少なくなってしまう。
そこで、このような事情に鑑み、本第4実施形態に係る撮像装置10は、プロセッサ76によって連写制御処理(図32~図38C参照)が行われるように構成されている。一例として図32に示すように、NVM78には、連写制御処理プログラム118が記憶されている。プロセッサ76は、NVM78から連写制御処理プログラム118を読み出し、読み出した連写制御処理プログラム118をRAM80上で実行する。プロセッサ76は、RAM80上で実行する連写制御処理プログラム118に従って合焦位置演算部76K、合焦位置予測部76L、及び制御部76Mとして動作することで連写制御処理を行う。
なお、合焦位置演算部76K及び合焦位置予測部76Lによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1算出工程」、「第2算出工程」、及び「選択工程」の一例である。また、制御部76Mによって行われる処理は、本開示の技術に係る「第1移動工程」及び「撮像工程」の一例である。
一例として図33に示すように、制御部76Mは、光電変換素子ドライバ70を介してイメージセンサ50に対して撮像制御を行うことで、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像及び連写等の各種の撮像を行わせる。このように撮像が行われることで、画像メモリ62にデジタル画像データ84が格納される。制御部76Mは、画像メモリ62からデジタル画像データ84に含まれる非位相差画像データをライブビュー画像データとして取得する。制御部76Mは、ライブビュー画像データにより示される画像をライブビュー画像としてディスプレイ30に対して表示させる。
ライブビュー撮像期間から連写開始タイミングが到来するまでの間に、合焦位置演算部76Kは、画像メモリ62から最新の位相差画像データを取得し、取得した位相差画像データに基づいて合焦対象領域に関する被写体距離を算出する。そして、合焦位置演算部76Kは、算出した被写体距離に基づいてAF演算を行うことで、合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの現在の合焦位置(以下、「現在合焦位置」と称する)を算出する。
RAM80には、合焦位置時系列情報が記憶されている。合焦位置時系列情報は、AF演算が行われる毎に得られた現在合焦位置の時系列を示す情報である。現在合焦位置の時系列は、例えば、直近の過去3回分のAF演算によって得られた現在合焦位置の時系列である。合焦位置演算部76Kは、現在合焦位置を算出する毎に、算出した最新の現在合焦位置をRAM80に格納することで合焦位置時系列情報を更新する。ここでは、現在合焦位置の時系列として、直近の過去3回分のAF演算によって得られた現在合焦位置の時系列を例示しているが、これはあくまでも一例に過ぎず、現在合焦位置の時系列は、過去の複数回分のAF演算によって得られた現在合焦位置の時系列であればよく、過去の複数回分のAF演算が、現時点に近い期間に行われた複数回分のAF演算であれば更によい。
合焦位置予測部76Lは、イメージセンサ50による連写が開始される前段階で、連写の1フレーム目の合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置を予測する。また、合焦位置予測部76Lは、イメージセンサ50による連写が開始されてから、連写のフレーム毎に、後続するフレーム(例えば、次のフレーム)の合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置を予測する。具体的に説明すると、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得し、取得した合焦位置時系列情報に基づいて、後続するフレーム(例えば、次のフレーム)の合焦対象領域に対するフォーカスレンズ54Bの合焦位置(以下、「後続フレーム合焦位置」とも称する)を予測する。
制御部76Mは、フォーカスレンズ移動制御を行う。合焦位置予測部76Lによって予測された合焦位置へのフォーカスレンズ54Bの移動を指示したり、フォーカスレンズ54Bの停止を指示したりするレンズ制御信号を生成して制御装置56に出力する。図33に示す例では、合焦位置予測部76Lによって後続フレーム合焦位置が予測されるので、例えば、制御部76Mによって生成されて出力されるレンズ制御信号は、合焦位置予測部76Lによって予測された後続フレーム合焦位置へのフォーカスレンズ54Bの移動を指示する信号である。制御装置56は、制御部76Mから入力されたレンズ制御信号に応じてアクチュエータ58を作動させることで、後続フレーム合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。
一例として図34に示すように、制御部76Mは、合焦位置演算部76Kによって算出された現在合焦位置と合焦位置予測部76Lによって予測された後続フレーム合焦位置とに基づいてフォーカス移動量を算出する。フォーカス移動量は、フォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる移動量である。また、フォーカス移動量は、イメージセンサ50によって撮像されることで得られた画像のぼけ量の大きさに相当する。
制御部76Mは、フォーカス移動量が第1基準値を超過しているか否かを判定する。第1基準値は、本開示の技術に係る「閾値」の一例である。例えば、第1基準値は、後ピンが生じる虞があるぼけ量に対応するフォーカス移動量として事前に定められた値である。制御部76Mは、フォーカス移動量が第1基準値を超過している場合に、レンズ制御信号を制御装置56に出力することで、一定時間だけフォーカスレンズ54Bを停止させる。一定時間だけフォーカスレンズ54Bを停止させるのは、被写体の状況が変わるのを待機するためである。被写体の状況の変化次第で、後ピンが生じる状態から脱することが可能となる。
一定時間だけフォーカスレンズ54Bが停止したことを条件に、合焦位置演算部76Kは、被写体距離を算出し、算出した被写体距離に基づいて、現在合焦位置を算出する。また、合焦位置演算部76Kは、現在合焦位置を用いて合焦位置時系列情報を更新する。そして、合焦位置予測部76Lは、合焦位置時系列情報を用いて後続フレーム合焦位置を予測する。
制御部76Mは、最新のフォーカス移動量が第1基準値以下の場合に、フォーカス移動量が第2基準値を超過しているか否かを判定する。第2基準値は、第1基準値よりも小さな値である。第2基準値は、連写のフレームレート及びフォーカスレンズ54Bの移動速度等に基づいて事前に定められた固定値であってもよいし、ユーザ等から与えられた指示に従って変更される可変値であってもよい。制御部76Mは、フォーカス移動量が第2基準値を超過している場合に、レンズ制御信号を制御装置56に出力することで、フォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って制限範囲内で移動させる。一方、制御部76Mは、フォーカス移動量が第2基準値以下の場合、レンズ制御信号を制御装置56に出力することで、フォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って後続フレーム合焦位置に移動させる。
第2基準値を超過しているフォーカス移動量をそのまま用いてフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させた場合、フォーカスレンズ54Bが制限範囲から外れてしまったり、後続フレーム合焦位置からずれてしまったりする虞がある。そのため、フォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って制限範囲内で移動させる場合、フォーカスレンズ54Bが制限範囲から外れてしまったり、後続フレーム合焦位置からずれてしまったりしないように、フォーカス移動量が調整される。一例として図35に示すように、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って制限範囲内で移動させる場合、関数120から係数を取得し、取得した係数をフォーカス移動量に乗じることでフォーカス移動量を調整する。関数120は、ぼけ量と係数との相関を規定している。係数は、1未満の値であり、ぼけ量が増加に従って線形的に減少し、ぼけ量が一定値以上の範囲で一定となる。
制御部76Mは、フォーカス移動量を調整した後、レンズ制御信号を制御装置56に出力することで、調整後のフォーカス移動量だけフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。
一例として図36に示すように、連写モードでは、フォーカス移動量の範囲として、レリーズ優先範囲、ピント合わせ優先範囲、及び待機優先範囲が規定されている。レリーズ優先範囲は、既定時間(例えば、連写のデフォルトのフレームレートに従って規定された時間)間隔での連写を優先する範囲である。ピント合わせ優先範囲は、既定時間間隔での連写ができなくてもピント合わせを優先する範囲である。待機優先範囲は、フォーカスレンズ54Bの待機を優先する範囲である。撮像装置10では、連写が行われる場合に、プロセッサ76によって図34及び図35に示す処理が行われることで、フォーカスレンズ54Bが、レリーズ優先範囲、ピント合わせ優先範囲、又は待機優先範囲で光軸OAに沿って移動する。
レリーズ優先範囲は、フォーカス移動量が少ない範囲とフォーカス移動量が多い範囲とに大別される。制御部76Mは、レリーズ優先範囲でフォーカスレンズ54Bを移動させる場合、関数120において線形的に減少している範囲の係数(図35参照)をぼけ量に応じて用いてフォーカス移動量を調整し、調整後のフォーカス移動量だけフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。レリーズ優先範囲のうちのフォーカス移動量が少ない範囲では、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを既定時間内に後続フレーム合焦位置まで移動させる。レリーズ優先範囲のうちのフォーカス移動量が多い範囲では、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを既定時間内に後続フレーム合焦位置に向けて最大限移動させる。
制御部76Mは、ピント合わせ優先範囲でフォーカスレンズ54Bを移動させる場合、関数120においてぼけ量が一定値以上の範囲の一定の係数を用いてフォーカス移動量を調整し、調整後のフォーカス移動量だけフォーカスレンズ54Bを光軸OAに沿って移動させる。ピント合わせ優先範囲では、制御部76Mは、既定時間を超えて(すなわち、既定時間を無視して)後続フレーム合焦位置までフォーカスレンズ54Bを移動させる。
待機優先範囲では、ぼけ量が大きいことから後ピンになることが予想されるため、制御部76Mは、一定時間だけフォーカスレンズ54Bを停止させる。被写体の状況が変化するのを待つ(すなわち、後ピンにならない状況になるのを待つ)ためである。
図37には、連写制御処理がプロセッサ76によって実行された場合の連写の処理の流れの一例が示されている。図37に示すライブビュー撮像期間及び連写期間のうちの1フレーム目までは、図31に示すライブビュー撮像期間及び連写期間のうちの1フレーム目と同じである。図37に示す例において、連写の2フレーム目において、本露光期間に、プロセッサ76は、合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。そして、連写の2フレーム目の本露光が終了すると、プロセッサ76は、予測した最新の後続フレーム合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを移動させる。
本露光によって得られたデジタル画像データ84の読み出しが終了すると、プロセッサ76は、最新のデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出し、算出した被写体距離に基づいてAF演算を行う。プロセッサ76は、AF演算を行うことで得た現在合焦位置を用いて合焦位置時系列情報を更新する。そして、プロセッサ76は、最新の合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測し、予測した最新の後続フレーム合焦位置に向けたフォーカスレンズ54Bの移動を継続させる。
その後、連写の2フレーム目では、既定フレーム数(例えば、3フレーム)のライブビュー撮像が行われる。プロセッサ76は、ライブビュー撮像が行われること毎に得られた最新のデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出し、算出した被写体距離に基づいてAF演算を行う。プロセッサ76は、AF演算を行うことで得た現在合焦位置を用いて合焦位置時系列情報を更新する。そして、プロセッサ76は、最新の合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測し、予測した最新の後続フレーム合焦位置と現在合焦位置とからフォーカス移動量を算出する。
ここで、プロセッサ76は、既定フレーム数のライブビュー撮像が終了して得た最新のフォーカス移動量を用いて、図34及び図35に示す処理を実行することにより、レリーズ優先範囲、ピント合わせ優先範囲、又は待機優先範囲でフォーカスレンズ54Bの移動を制御する。レリーズ優先範囲でフォーカスレンズ54Bを移動させるのであれば、既定時間内で連写の2フレーム目が終了する。ピント合わせ優先範囲でフォーカスレンズ54Bを移動させるのであれば、後続フレーム合焦位置に向けたフォーカスレンズ54Bの移動が続行され、かつ、ライブビュー撮像も続行される。図37に示す例では、連写の1フレーム目においてライブビュー撮像が続行されず、連写の2フレーム目においてライブビュー撮像が続行された結果、連写の1フレーム目のライブビュー画像のフレーム数が“3”であるのに対し、連写の2フレーム目のライブビュー画像のフレーム数が“7”になっている。
次に、本第4実施形態に係る撮像装置10のプロセッサ76によって行われる連写制御処理の流れの一例を図38A~図38Dに示すフローチャートを参照しながら説明する。
図38Aに示す連写制御処理では、ステップST200で、制御部76Mは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST200において、ライブビュー撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST212へ移行する。ステップST200において、ライブビュー撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST202へ移行する。
ステップST202で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。ステップST202の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST204へ移行する。
ステップST204で、合焦位置演算部76Kは、ステップST202のライブビュー撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出する。ステップST204で算出された被写体距離は、本開示の技術に係る「第1フレーム期間の第1フレームデータに含まれる第1被写体の距離である第1距離」の一例である。また、ステップST204の処理は、本開示の技術に係る「第1算出工程」の一例である。ステップST204の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST206へ移行する。
ステップST206で、合焦位置演算部76Kは、ステップST204で算出した被写体距離に基づいて現在合焦位置を算出してRAM80に格納することで、合焦位置時系列情報を更新する。ステップST206の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST208へ移行する。
ステップST208で、合焦位置予測部76Lは、合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST208の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST210へ移行する。
ステップST210で、制御部76Mは、ステップST208で予測された後続フレーム合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bを移動させる。ステップST210の処理は、本開示の技術に係る「第1移動工程」の一例である。ステップST210の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST212へ移行する。
ステップST212で、制御部76Mは、連写開始タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST212において、連写開始タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST200へ移行する。ステップST212において、連写開始タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST214へ移行する。
なお、ステップST200の処理が実行されてから、ステップST212の判定が肯定されるまでの期間は、本開示の技術に係る「第1フレーム期間」の一例である。また、ステップST202のライブビュー撮像が行われることによって得られるデジタル画像データ84は、本開示の技術に係る「第1フレームデータ」の一例である。
ステップST214で、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを停止させる。ステップST214の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST216へ移行する。
ステップST216で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対して本露光を開始させる。ステップST216の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST218へ移行する。
ステップST218で、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得する。ステップST218の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST220へ移行する。
ステップST220で、合焦位置予測部76Lは、ステップST218で取得した合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST220の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST222へ移行する。
ステップST222で、制御部76Mは、本露光が終了したか否かを判定する。ステップST222において、本露光が終了していない場合は、判定が否定されて、ステップST222の判定が再び行われる。ステップST222において、本露光が終了した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST224へ移行する。
ステップST224で、制御部76Mは、イメージセンサ50からデジタル画像データ84を読み出して画像メモリ62に格納する。ステップST224の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST226へ移行する。
ステップST226で、制御部76Mは、ステップST220で予測された後続フレーム合焦位置に向けてフォーカスレンズ54Bの移動を開始させる。ステップST226の処理が実行された後、連写制御処理は、図38Bに示すステップST228へ移行する。
ステップST228で、制御部76Mは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST228において、ライブビュー撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、ステップST228の判定が再び行われる。ステップST228において、ライブビュー撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST230へ移行する。
ステップST230で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。ステップST230の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST232へ移行する。
ステップST232で、合焦位置演算部76Kは、ステップST230のライブビュー撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出する。ステップST232の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST234へ移行する。
ステップST234で、合焦位置演算部76Kは、ステップST232で算出した被写体距離に基づいて現在合焦位置を算出してRAM80に格納することで、合焦位置時系列情報を更新する。ステップST234の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST236へ移行する。
ステップST236で、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得する。ステップST236の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST238へ移行する。
ステップST238で、合焦位置予測部76Lは、ステップST236で取得した合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST238の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST240へ移行する。
ステップST240で、制御部76Mは、ライブビュー撮像を終了させる条件(以下、「ライブビュー撮像終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。ライブビュー撮像終了条件の一例としては、既定フレーム数のライブビュー撮像が行われた、という条件が挙げられる。ステップST240において、ライブビュー撮像終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST228へ移行する。ステップST240において、ライブビュー撮像終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、図38Cに示すステップST242へ移行する。
図38Cに示すステップST242で、制御部76Mは、本露光を開始させるタイミング(以下、「本露光タイミング」と称する)を満足したか否かを判定する。本露光タイミングの一例としては、光電変換素子52のリセットが完了したタイミングが挙げられる。ステップST242において、本露光タイミングを満足していない場合は、判定が否定されて、ステップST242の判定が再び行われる。ステップST242において、本露光タイミングを満足した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST244へ移行する。
ステップST244で、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを停止させる。最初にステップST244の処理が実行されることによって停止したフォーカスレンズ54Bの位置は、本開示の技術に係る「第1位置」の一例である。ステップST244の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST246へ移行する。
ステップST246で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対して本露光を開始させる。ステップST246の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST248へ移行する。
ステップST248で、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得する。ステップST248の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST250へ移行する。
ステップST250で、合焦位置予測部76Lは、ステップST248で取得した合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST250の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST252へ移行する。
ステップST252で、制御部76Mは、本露光が終了したか否かを判定する。ステップST252において、本露光が終了していない場合は、判定が否定されて、ステップST252の判定が再び行われる。ステップST252において、本露光が終了した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST254へ移行する。
ステップST254で、制御部76Mは、イメージセンサ50からデジタル画像データ84を読み出して画像メモリ62に格納する。ステップST254の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST256へ移行する。
ステップST256で、制御部76Mは、ライブビュー撮像タイミングが到来したか否かを判定する。ステップST256において、ライブビュー撮像タイミングが到来していない場合は、判定が否定されて、ステップST256の判定が再び行われる。ステップST256において、ライブビュー撮像タイミングが到来した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST258へ移行する。
ステップST258で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。ステップST258の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST260へ移行する。
ステップST260で、合焦位置演算部76Kは、ステップST258のライブビュー撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出する。ステップST260で算出された被写体距離は、本開示の技術に係る「第1フレーム期間の後の第2フレーム期間の第2フレームデータに含まれる第2被写体の距離である第2距離」の一例である。また、ステップST260の処理は、本開示の技術に係る「第2算出工程」の一例である。ステップST260の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST262へ移行する。
ステップST262で、合焦位置演算部76Kは、ステップST260で算出した被写体距離に基づいて現在合焦位置を算出してRAM80に格納することで、合焦位置時系列情報を更新する。ステップST262の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST264へ移行する。
ステップST264で、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得する。ステップST264の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST266へ移行する。
ステップST266で、合焦位置予測部76Lは、ステップST264で取得した合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST266の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST268へ移行する。
ステップST268で、制御部76Mは、ライブビュー撮像終了条件を満足したか否かを判定する。ステップST268において、ライブビュー撮像終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST256へ移行する。ステップST268において、ライブビュー撮像終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、図38Dに示すステップST270へ移行する。
図38Dに示すステップST270で、制御部76Mは、現在合焦位置とステップST266で予測された後続フレーム合焦位置とに基づいてフォーカス移動量を算出する。ステップST270で算出されたフォーカス移動量は、本開示の技術に係る「移動量」の一例である。ステップST270の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST272へ移行する。
ステップST272で、制御部76Mは、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第1基準値を超過しているか否かを判定する。ステップST270において、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第1基準値を超過していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST286へ移行する。ステップST272において、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第1基準値を超過している場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST274へ移行する。
ステップST274で、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bを一定時間だけ停止させる。ステップST274の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST276へ移行する。
ステップST276で、制御部76Mは、イメージセンサ50に対してライブビュー撮像を行わせる。そして、合焦位置演算部76Kは、ライブビュー撮像が行われることによって得られたデジタル画像データ84に含まれる位相差画像データに基づいて被写体距離を算出する。ステップST276の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST278へ移行する。
ステップST278で、合焦位置演算部76Kは、ステップST276で算出した被写体距離に基づいて現在合焦位置を算出してRAM80に格納することで、合焦位置時系列情報を更新する。ステップST278の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST280へ移行する。
ステップST280で、合焦位置予測部76Lは、RAM80から合焦位置時系列情報を取得する。ステップST280の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST282へ移行する。
ステップST282で、合焦位置予測部76Lは、ステップST280で取得した合焦位置時系列情報に基づいて後続フレーム合焦位置を予測する。ステップST282の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST284へ移行する。
ステップST284で、制御部76Mは、現在合焦位置とステップST282で予測された後続フレーム合焦位置とに基づいてフォーカス移動量を算出する。ステップST284で算出されたフォーカス移動量は、本開示の技術に係る「移動量」の一例である。ステップST284の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST272へ移行する。
ステップST286で、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第2基準値を超過しているか否かを判定する。ステップST286において、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第2基準値を超過している場合は、判定が肯定されて、連写制御処理は、ステップST288へ移行する。ステップST286において、ステップST270又はST284で算出したフォーカス移動量が第2基準値を超過していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、ステップST290へ移行する。
ステップST288で、制御部76Mは、フォーカスレンズ54Bの制限範囲内での移動を開始させる。すなわち、制御部76Mは、ステップST266又はST282で予測された後続フレーム合焦位置までのフォーカスレンズ54Bの既定時間内での移動を開始させる。ここで、フォーカスレンズ54Bの移動で用いられるフォーカス移動量は、関数120からぼけ量に応じて得られた係数によって調整されたフォーカス移動量である。ステップST288の処理が実行されることによって、フォーカスレンズ54Bは、ステップST266又はST282で予測された後続フレーム合焦位置に到達しないが、ステップST244で停止したフォーカスレンズ54Bの位置よりもステップST266又はST282で予測された後続フレーム合焦位置に近い位置に到達する。ステップST288の処理が実行されることによってフォーカスレンズ54Bが移動した先の位置(例えば、図38Cに示すステップST244で停止したフォーカスレンズ54Bの位置)は、本開示の技術に係る「第3位置」の一例である。ステップST288の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST292へ移行する。
ステップST290で、制御部76Mは、ステップST266又はST282で予測された後続フレーム合焦位置までのフォーカスレンズ54Bの移動を開始させる。ここで、フォーカスレンズ54Bの移動で用いられるフォーカス移動量は、関数120からぼけ量に応じて得られた係数によって調整されたフォーカス移動量である。ステップST290の処理が実行されることによって、フォーカスレンズ54Bは、ステップST266又はST282で予測された後続フレーム合焦位置に到達する。ステップST290の処理が実行されることによってフォーカスレンズ54Bが移動した先の位置(例えば、図38Cに示すステップST244で停止したフォーカスレンズ54Bの位置)は、本開示の技術に係る「第2位置」の一例である。ステップST290の処理が実行された後、連写制御処理は、ステップST292へ移行する。
なお、連写制御処理では、ステップST270の処理又はステップST284の処理とステップST286の処理とが実行されることによってフォーカスレンズ54Bが移動する先の位置が選択される。ステップST270の処理、ステップST284の処理、及びステップST286の処理は、本開示の技術に係る「選択工程」の一例である。また、ステップST288の処理、ステップST290の処理、及びステップST246の処理は、本開示の技術に係る「撮像工程」の一例である。
ステップST292で、制御部76Mは、連写制御処理を終了させる条件(以下、「連写制御処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。連写制御処理終了条件の一例としては、連写モードが解除されたという条件が挙げられる。ステップST292において、連写制御処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、連写制御処理は、図38Cに示すステップST242へ移行する。ステップST292において、連写制御処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、連写制御処理が終了する。
以上説明したように、本第4実施形態に係る撮像装置10では、連写期間の前段階であるライブビュー撮像期間のライブビュー撮像によって得られたデジタル画像データ84に基づいて被写体距離が算出される(ステップST204参照)。そして、連写期間で、ライブビュー撮像期間に算出された被写体距離に基づいて予測された後続フレーム合焦位置(ステップST220参照)に向けてフォーカスレンズ54Bを移動させる。ここで、連写のフレーム間隔がレリーズを優先した時間間隔で定められている場合、後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させることなく本露光が開始されることがあり、ぼけた画像が得られてしまう。一方、連写のフレーム間隔を無視してピント合わせを優先した場合、ぼけが少ない画像は得られるものの、連写によって得られるフレーム数が少なくなってしまう。
そこで、本第4実施形態に係る撮像装置10では、例えば、連写の2フレーム目のライブビュー撮像で得られたデジタル画像データ84に基づいて被写体距離が算出され、算出された被写体距離に基づいてフォーカス移動量が算出される。そして、フォーカス移動量が第2基準値を超えているか否かによって、予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させるか、又は、予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを最大限近付けるかが選択される。
例えば、フォーカス移動量が第2基準値を超えている場合は、既定時間内に、予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させることができないと判断される。この場合、後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを最大限近付けるという選択肢が選ばれる(ステップST288参照)。フォーカス移動量が第2基準値以下の場合は、既定時間内に、予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させることができると判断される。この場合、予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させるという選択肢が選ばれる(ステップST290参照)。
予測された後続フレーム合焦位置にフォーカスレンズ54Bを到達させてから本露光が行われると、レリーズ間隔を拡げることなく、ピントが合った状態での本露光が可能となる。また、予測された後続フレーム合焦位置に最大限近付けてから本露光が行われると、連写のフレーム間隔が拡がり過ぎることなく、かつ、ピントが合った状態に近い状態で本露光が可能となる。よって、レリーズとピント合わせとをバランス良く両立させることができる。この結果、例えば、連写モードの場合、連写のスピードを落とし過ぎることなく、ぼけが少ない画像を得ることができる。
また、本第4実施形態に係る撮像装置10では、算出されたフォーカス移動量が大き過ぎると、既定時間内でのピント合わせが困難となる。そこで、フォーカス移動量が第1基準値を超過している場合に、フォーカスレンズ54Bが一定時間だけ留められる。この間に被写体の状況が変化すれば、改めて算出されるフォーカス移動量が小さくなることが期待できる。フォーカス移動量が小さくなれば、既定時間内でピントが合った状態での本露光、又は、既定時間内でピントが合った状態に近い状態での本露光を実現することができる。
なお、上記第4実施形態では、連写モードの場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、上記第4実施形態で開示した技術は、記録用の動画像を得るために行われる撮像等のように、複数のフレームを連続的に得るために行われる撮像に対して適用される。
また、上記各実施形態では、NVM78に各種プログラムが記憶されている形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、各種プログラムがSSD(Solid State Drive)又はUSBメモリなどの可搬型のコンピュータ読取可能な非一時的記憶媒体に記憶されていてもよい。非一時的記憶媒体に記憶されている各種プログラムは、撮像装置10にインストールされる。プロセッサ76は、各種プログラムに従って、上記各実施形態で説明した各種処理を実行する。
また、ネットワークを介して撮像装置10に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶装置に各種プログラムを記憶させておき、撮像装置10の要求に応じて各種プログラムがダウンロードされ、撮像装置10にインストールされるようにしてもよい。
なお、撮像装置10に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶装置、又はNVM78に各種プログラムの全てを記憶させておく必要はなく、各種プログラムの一部を記憶させておいてもよい。
また、図3に示す撮像装置10にはコントローラ60が内蔵されているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、コントローラ60が撮像装置10の外部に設けられるようにしてもよい。
上記各実施形態では、本開示の技術がソフトウェア構成によって実現される形態例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されず、ASIC、FPGA、又はPLDを含むデバイスを適用してもよい。また、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせを用いてもよい。
上記各実施形態で説明した各種処理を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、ソフトウェア、すなわち、プログラムを実行することで、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが挙げられる。また、プロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電子回路が挙げられる。何れのプロセッサにもメモリが内蔵又は接続されており、何れのプロセッサもメモリを使用することで各種処理を実行する。
各種処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、各種処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、各種処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoC(System-on-a-chip)などに代表されるように、各種処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電子回路を用いることができる。また、上記の各種処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A又はB」という文法的な概念には、「AとBの何れか1つ」という概念の他に、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義の概念も含まれる。つまり、「A又はB」には、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味が含まれる。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「又は」で結び付けて表現する場合も、「A又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。