JP7728675B2 - 光触媒材 - Google Patents
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Description
本明細書において、「可視光」とは、人間の目で視認可能な波長の電磁波(光)を意味する。好ましくは、波長380nm以上の可視光線を含む光、より好ましくは、波長420nm以上の可視光線を含む光を意味する。また、可視光線を含む光としては、太陽光、集光してエネルギー密度を高めた集光太陽光、あるいはキセノンランプ、ハロゲンランプ、ナトリウムランプ、蛍光灯、発光ダイオード等の人工光源を光源として用いることが可能である。好ましくは、地球上に無尽蔵に降り注いでいる太陽光を光源として用いる。これにより、太陽光線の約52%を占める可視光線を利用可能であり、水から水素及び酸素を効率的に取り出すことが可能となる。
また、本明細書において、光触媒粒子と導電性繊維とが「接触する(contact)」とは、これらの一部同士が接して(contact)配置される状態を意味する。光触媒粒子と導電性繊維とが「接触する(contact)」態様には、これらの一部同士が接する(contact)ことにより、これらの間において正孔および/または電子が移動可能となっている状態、つまり両者が電気的に接続している状態が含まれる。また、光触媒粒子と導電性繊維とが「接合する(bind)」とは、これら同士が、「接触する(contact)」場合よりも強固に接して(contact)配置される状態を意味する。
本発明による光触媒材の全体構成について図1を参照しつつ説明する。
光触媒材100は、基材90と、基材90に固定化されてなる光触媒層70とを含む。光触媒層70は、水素発生用可視光応答型の第1の光触媒粒子10(以下、単に「第1の光触媒粒子」ともいう)と、酸素発生用可視光応答型の第2の光触媒粒子20(以下、単に「第2の光触媒粒子」ともいう)と、導電性繊維30とを含む。光触媒層70において、導電性繊維30は、第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子20とを接続している。本発明による光触媒材100は、上述したような構成を有することにより、可視光照射下で高い光触媒活性を発現することができる。したがって、高い効率で水を光分解することが可能となり、非常に高い水素発生能を有する。
本発明による光触媒材に含まれる基材90は、その表面に光触媒層70を固定化し得るものであればよい。このような基材90の具体例としては、有機基材や、無機基材が挙げられる。有機基材には、例えば、プラスチック基材が挙げられる。また有機基材としては、例えば、50℃以上の加熱によって軟化しにくい基材を用いることが好ましい。70℃以上の加熱によって軟化しにくい基材を用いることがさらに好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂等を用いることが好ましい。樹脂基材を用いる場合、その厚みは特に制限されないが、取り扱い易さの観点から、厚みが薄いものが好ましい。具体的には、樹脂基材の厚みは10mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。さらに、樹脂基材として、より薄板状のもの、具体的には、厚みが1mm以下の薄板状のものを用いることが可能である。例えば、フィルム状、シート状の樹脂基材が挙げられる。無機基材には、例えば、アルミナ基板などのセラミックス基材、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラスなどのガラス基材、石英基材が挙げられる。また無機基材としては、例えば、250℃以上の加熱によって分解されにくい基材を用いることが好ましい。300℃以上の加熱によって分解されにくい基材を用いることがさらに好ましい。光透過性を有する基材を用いてもよい。
図1に示すように、光触媒材100において、導電性繊維30は、その表面の任意の部位で、第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子20の双方と線接触または面接触している。光触媒層70において、導電性繊維30の表面は、第1領域30aと、第2領域30bと、第3領域30cと、を有する。第1領域30aにおいて、導電性繊維30と第1の光触媒粒子10とが接触している。第2領域30bにおいて、導電性繊維30と第2の光触媒粒子20とが接触している。第3領域30cは、導電性繊維30の表面において、第1領域30a及び第2領域30b以外の領域である。すなわち、第3領域30cにおいて、導電性繊維30は、第1の光触媒粒子10及び第2の光触媒粒子20のいずれとも接触しない。
ここで、光触媒層70の厚みは、例えば、光触媒材断面の走査型電子顕微鏡観察により求めることができる。詳細には、例えば、基材90の表面のある点における水平方向の接線から、この接線に対する垂線における光触媒層70の最上部までの距離である。例えば、基材90が図1などに示されるような平板の場合、光触媒層70の厚みは基材90の表面から鉛直方向に光触媒層70の最上部までの距離である。また、基材90の表面がファイバーのようなものである場合、光触媒層70の厚みはファイバーの表面のある点における水平方向の接線から、この接線に対する垂線における光触媒層70の最上部までの距離である。
第1の光触媒粒子10は、光学的バンドギャップを有する半導体粒子である。第1の光触媒粒子10が可視光を吸収することで、第1の光触媒粒子10におけるバンド間遷移等の電子遷移により、伝導帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子アクセプター準位に励起電子を生じ、かつ価電子帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子ドナー準位に励起正孔を生じる。第1の光触媒粒子10とは、この励起電子および励起正孔のそれぞれが反応対象物を還元および酸化することが可能な光触媒材料である。つまり、第1の光触媒粒子10は、例えば、可視光線を照射することで生成する励起電子が、水を還元して水素を生成可能な光触媒材料である。第1の光触媒粒子10の伝導帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子アクセプター準位は、例えば、水の還元電位(0V vs.NHE(標準水素電極電位)at pH=0)よりも負な位置にある。また、第1の光触媒粒子10の価電子帯あるいはバンドギャップ内に存在する電子ドナー準位は、例えば、第2の光触媒粒子の伝導帯位置よりも正な位置にある。
第1の光触媒粒子10の平均一次粒子径は1000nm以下であることが好ましい。このような小さな粒径を有することで、第1の光触媒粒子10において、水と接触可能な単位重量当たりの表面積が大きくなる。これにより、水の還元反応サイトが増加し、その結果、高効率な水素発生が可能となる。より好ましくは、第1の光触媒粒子10の平均一次粒子径は、30nm以上である。
第2の光触媒粒子20は、光学的バンドギャップを有する半導体粒子である。第2の光触媒粒子20が可視光を吸収することで、第2の光触媒粒子20におけるバンド間遷移等の電子遷移により、伝導帯に励起電子を生じ、かつ価電子帯に励起正孔が生じる。第2の光触媒粒子20とは、この励起電子および励起正孔のそれぞれが反応対象物を還元および酸化することが可能な光触媒材料である。つまり、第2の光触媒粒子20は、例えば、可視光線を照射することで生成する励起正孔が、水を酸化して酸素を生成可能な光触媒材料である。第2の光触媒粒子20の価電子帯は、例えば、水の酸化電位(+1.23V vs.NHE(標準水素電極電位)at pH=0)よりも正な位置にある。また、第2の光触媒粒子20の伝導帯は、例えば第1の光触媒粒子の価電子帯位置よりも負な位置にある。
第2の光触媒粒子20の平均一次粒子径は、好ましくは1000nm以下である。このような小さな粒径を有することで、第2の光触媒粒子20において、水と接触可能な単位重量当たりの表面積が大きくなる。これにより、水の酸化反応サイトが増加し、その結果、高効率な酸素発生が可能となる。より好ましくは、第2の光触媒粒子20の平均一次粒子径は、30nm以上である。
第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子20の平均一次粒子径の評価手法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(例えば、株式会社日立ハイテク製、SU-8220、以下「SEM」ともいう。)により、倍率40000倍で観察した際の無作為に抽出した結晶粒子50個の円形近似による平均値で定義することが可能である。
本発明において、導電性繊維とは、導電性を有する繊維状の物質を意味する。
「繊維状」の物質とは、細く、適度な長さを有する物質(例えば、細い糸状の物質)であり、且つ、適度な柔軟性を有する物質を意味する。「繊維状」の物質とは、好ましくは適度な凝集性を有する物質を意味する。また「繊維状」とは、剛直ではないことを意味する。「柔軟性」とは、しなやかさ、或いは柔らかさを意味する。導電性繊維は、光触媒粒子と線接触または面接触が可能な程度に長いことが好ましい。また、1本の導電性繊維に複数の光触媒粒子が線接触または面接触が可能な程度に長いことがさらに好ましい。導電性繊維は、光触媒粒子の表面形状に沿って接触することが可能なしなやかさを有することが好ましい。導電性繊維の「しなやかさ」を示す指標として、例えば後述する曲率半径が挙げられる。
導電性繊維30が細長く、しなやかさを有するため、光触媒層70内に離れて存在する第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子とを接続することが可能となる。その結果、導電性繊維30は、近くに存在する第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子だけでなく、離れて存在する第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子も接続することが可能となる。これにより、光触媒層70全体にわたる第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子との接続が可能となる。
なお、導電性繊維30により光触媒粒子(10、20)の表面全体が覆われると、光触媒粒子(10、20)が水と接触できなくなるため、導電性繊維30により光触媒粒子(10、20)の表面全体が覆われる態様が本発明の範囲に属さないことは言うまでもない。
導電性繊維30の好ましい材料の例として、カーボンナノファイバーが挙げられる。より好ましい材料は、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)である。CNTとして、単層CNT、多層CNTを用いることができる。
CNTは導電性が高いため、光触媒粒子(10、20)による高効率での水素生成が可能となる。
また、CNTは不安定な物質である。CNT同士は分子間力により、凝集し易い。凝集する(例えば、編み込まれる、寄り集まる)ことにより、凝集の程度に応じて、CNTと光触媒粒子(10、20)との接触確率および接触面積が増大する。その結果、第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子との間における非常に効率的な正孔および/または電子の移動が可能となる。また、凝集したCNTは、その近くに存在する光触媒粒子(10、20)と吸着することができる。CNTと光触媒粒子(10、20)が吸着すると、両者が接続されるとともに、CNTが安定化されるとの利点がある。
本発明において、導電性繊維30の長軸の長さ(長軸長)は、300nm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。長軸の長さがこの範囲内であることにより、導電性繊維30の近くに存在する光触媒粒子(10、20)だけでなく、遠くに離れた光触媒粒子(10、20)とも接続することができる。したがって、導電性繊維30の光触媒粒子(10、20)に対する接続可能性を高めることができ、光触媒粒子(10、20)による高効率での水素生成が可能となる。導電性繊維30の長軸長は、例えば、走査型電子顕微鏡(例えば、株式会社日立ハイテク製、SU-8220)を用いて光触媒材100を観察することにより求めることができる。本発明における導電性繊維30の長軸長は、光触媒材100の断面を走査型電子顕微鏡により10000倍の倍率で観察した際のランダムに選んだ30本の各導電性繊維30の長軸長を求め、これらの平均値を用いることができる。
本発明において、導電性繊維30の短軸の直径(短軸径)は、3nm以上50nm以下であることが好ましく、5nm以上30nm以下であることがさらに好ましい。短軸の直径がこの範囲内であることにより、上記した導電性繊維30の好ましい長軸の長さとの関係において、導電性繊維30を所望の細長い形状とすることができる。直径が50nm以下であることにより、導電性繊維30は、しなやかとなり、光触媒粒子(10、20)にまとわりつき易く(あるいは絡みつき易く)なるため、光触媒粒子(10、20)による高効率での水素生成が可能となる。導電性繊維30の短軸径は、例えば、走査型電子顕微鏡(例えば、株式会社日立ハイテク製、SU-8220)を用いて光触媒材100を観察することにより求めることができる。本発明における導電性繊維30の短軸径は、光触媒材100の断面を走査型電子顕微鏡により20万倍の倍率で観察した際のランダムに選んだ30本の各導電性繊維30の短軸径を求め、これらの平均値を用いることができる。
導電性繊維30の導電率は、0.1Scm-1以上であることが好ましい。導電性繊維30の体積抵抗率は、例えば、10Ωcm以下であることが好ましい。
導電性繊維30の曲率半径は、5nm以上1000nm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、10nm以上500nm以下、さらにより好ましくは、15nm以上300nm以下である。これにより、導電性繊維30は、光触媒粒子(10,20)にまとわりつき易く(あるいは絡みつき易く)なるため、光触媒粒子(10、20)による高効率での水素生成が可能となる。本発明において、曲率半径は例えば下記の方法により求めることができる。光触媒材100の断面をSEMにより倍率45000倍で観察する。観察面において、観察される導電性繊維30のうち、光触媒粒子の表面と接触し、かつ曲線部分を有する10個の導電性繊維30を選択する。なお、ここで曲線部分を有さないもの、つまり粒子状や直線状の本発明における導電性繊維でないものは、曲率半径の測定不可と判断する。これらの導電性繊維30において、曲線部分のうち、最も曲がった(湾曲した)部分を特定する。この特定した部分に合う円の半径を得、これを各導電性繊維の曲率半径とする。10個の導電性繊維の曲率半径の平均値を本発明における導電性繊維30の曲率半径とする。
本発明において、光触媒材100は、第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子20との間における所望の電気的接続を満たす程度の量の導電性繊維30を含むことが好ましい。また、光触媒材100は、第1の光触媒粒子10及び第2の光触媒粒子20の光吸収を妨げない程度の量の導電性繊維30を含むことが好ましい。つまり、その含有量は、光触媒粒子による高効率での水分解が可能となる程度において、第1の光触媒粒子10、第2光触媒粒子20及び導電性繊維30の合計含有量に対して、導電性繊維30を、0.1wt%以上10wt%以下含むことが好ましく、さらに好ましくは0.3wt%以上5wt%以下含む。光触媒材100に含まれる導電性繊維30の含有量は、光触媒層70をX線光電子分光法(XPS)にて測定することで求めることができる。例えば、導電性繊維30がCNTの場合は、光触媒層70をX線光電子分光法(XPS)にて測定し、炭素―炭素二重結合の量から求めることができる。
導電性繊維30は、第1の光触媒粒子10の価電子帯VB10上端の電子エネルギー準位よりも負な位置であり、第2の光触媒粒子20の伝導帯CB20下端の電子エネルギー準位よりも正な位置にフェルミ準位を有する。このため、導電性繊維30は、第1の光触媒粒子10の価電子帯VB10で生成する励起正孔と、第2の光触媒粒子20の伝導帯CB20で生成する励起電子とを貯蔵可能であり、第1の光触媒粒子10と第2の光触媒粒子20との間で正孔および/または電子の移動を可能とする。導電性繊維30が、このような特定のフェルミ準位を有することにより、後述するメカニズムによって光触媒材100による水の光分解を顕著に向上させることができる。なお、導電性繊維のフェルミ準位に関しては、電子エネルギー準位の換わりに電位を基準として用い表現することもでき、この場合、導電性繊維30は、第1の光触媒粒子10の価電子帯VB10上端よりも負な電位であり、第2の光触媒粒子20の伝導帯CB20下端よりも正な電位にフェルミ準位を有する。
光触媒材100による水の光分解のメカニズムについて、図2を参照しつつ説明する。
図2に示すように、可視光線を照射することにより、第1の光触媒粒子10の価電子帯VB10で生成する励起正孔は、第1の光触媒粒子10の表面に拡散し、価電子帯VB10上端の電子エネルギー準位より負な位置にフェルミ準位を有する導電性繊維30内に移動すると考えられる。また、可視光線を照射することにより、第2の光触媒粒子20の伝導帯CB20で生成する励起電子は、第2の光触媒粒子20の表面に拡散し、伝導帯CB20下端の電子エネルギー準位より正な位置にフェルミ準位を有する導電性繊維30内に移動すると考えられる。そして、導電性繊維30内に貯蔵される第1の光触媒粒子10の価電子帯VB10で生成した光励起正孔と、第2の光触媒粒子20の伝導帯CB20で生成した光励起電子とが反応して、電荷再結合反応が起こり、これら2つの励起キャリアは消滅すると考えられる。この電荷再結合反応により、従来水の光分解反応に関与することがなく、むしろ水の光分解反応における個々の粒子の光触媒活性を低下させる傾向にあった光励起正孔および光励起電子を高効率で消滅させることが可能となり、これにより水の光分解反応が効率的に起こることを可能にすると考えられる。つまり、電荷再結合反応による第1の光触媒粒子10内で生成した光励起正孔および第2の光触媒粒子20内で生成した光励起電子の消滅は、第1の光触媒粒子10の伝導帯CB10で生成した光励起電子による水の還元反応の効率を高めることを可能にすると考えられる。その結果、導電性繊維30により電気性に接続された第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子20は高い光触媒活性を発現することが可能となり、水素発生能の向上が実現されると考えられる。なお、図2において、fは導電性繊維30のフェルミ準位を仮想的に表す。また、以上の説明は仮説であり、本発明はこれにより限定的に理解されるものではない。
本発明において、導電性繊維30のフェルミ準位は、真空準位とフェルミ準位とのエネルギー差である仕事関数を用いて見積もることができる。仕事関数は、例えばケルビンプローブフォース顕微鏡(KPFM)を用いた電位測定により求めることができる。
本発明において、光触媒材100の光触媒層70は、導電性繊維30の第3領域30cの少なくとも一部を覆う親水性被覆部60をさらに含むことが好ましい。導電性繊維30の第3領域30cの少なくとも一部に親水性被覆部を設けることにより、例えば、後述する逆反応を防止したり、第3領域30cに付着した水素ガスおよび酸素ガスの離脱を促進したりすることができる。その結果、水素生成の効率の低下を抑制することができる。
また、発生した水素ガスおよび酸素ガスは、CNTを触媒として(すなわち、CNTに貯蔵される電子および正孔を利用して)反応し、水を生成する逆反応を生じるおそれがある。逆反応により、水素生成の効率は低下する。したがって、疎水性であるCNTの表面に親水性被覆部を設けることにより、光触媒層内で発生した水素ガスおよび酸素ガスをCNTの表面へ拡散させることができ、CNTの表面で逆反応が生じるのを防ぐことができる。
本発明において、第1の光触媒粒子10および第2の光触媒粒子20を用いて水を光分解する場合、これら光触媒粒子の表面に助触媒を担持させることができる。これにより、水の還元および酸化反応が促進され、水素および酸素の生成効率が向上する。助触媒は、例えば第1の光触媒粒子10の外表面(第1の光触媒粒子10の表面のうち、導電性繊維30及び第2の光触媒粒子20など、光触媒層70に含まれる粒子と物理的に接触している部分以外の部分)、及び/または第2の光触媒粒子20の外表面(第2の光触媒粒子20の表面のうち、導電性繊維30及び第1の光触媒粒子10など、光触媒層70に含まれる粒子と物理的に接触している部分以外の部分)の一部に設けられる。
助触媒シェル層を設けることにより、より速やかな水素および酸素の発生が可能となる。
助触媒シェル層に含まれる金属元素としては、例えば、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、チタニウム(Ti)、シリコン(Si)、モリブデン(Mo)などが好ましく、クロムが最も好ましい。
なお、光触媒粒子の表面に担持された助触媒の表面に助触媒シェル層がさらに設けられている場合、助触媒シェル層は、各光触媒粒子の重量に対し、金属換算濃度が0.01wt%以上2wt%以下であることが好ましく、各光触媒粒子の重量に対し金属換算濃度が0.02wt%以上1wt%以下であることがさらに好ましい。助触媒および助触媒シェルの量は、光触媒層を誘導プラズマ発光質量分析測定(ICP-MS)により元素分析することにより求めることができる。
本発明による光触媒材100の製造方法としては、基材90に、第1の光触媒粒子10と、第2の光触媒粒子20と、前記第1の光触媒粒子10と前記第2の光触媒粒子20とを電気的に接続する導電性繊維30とを含む光触媒層70を固定化して、上記構造を形成することができる方法を用いることができる。
本発明による水分解用光触媒モジュールは、上述の光触媒材を含む。本発明の好ましい態様によれば、本発明による水分解用光触媒モジュールは、概ね透明な光入射面を有し、モジュール内部に設置した光触媒材に光が入射する構造を有する。また、光触媒材が常に水と接触可能なように、水を封入可能な密閉パネル形状を有している。また、本発明のより好ましい態様によれば、本発明による水分解用光触媒モジュールは、水分解反応の進行により減少する水を遂次的に追加供給可能な通水孔等の機構をさらに有することが好ましい。このような構成の水分解光触媒モジュールとすることで、実用的に利用可能な水素を製造することが可能となる。
本発明による水素製造システムは、前記水分解用光触媒モジュールを含む。本発明の好ましい態様によれば、本発明による水素製造システムは、水の供給装置、水中の不純物をある程度除去するためのろ過装置、水分解光触媒モジュール、水素分離装置、および水素貯蔵装置からなるものである。このような構成の水素製造システムとすることで、再生可能エネルギーである太陽光と水から水素を実用的に製造可能なシステムを実現することが可能となる。
原料として用いた第1の光触媒粒子、第2の光触媒粒子、導電性繊維および導電性粒子について説明する。
4atm%RhドープSrTiO3(SrTi0.96Rh0.04O3)粒子を固相法により作製した。具体的には、SrCO3(和光純薬製,99.9%)、TiO2(高純度化学研究所製,99.99%)、およびRh2O3(和光純薬製)を1.05:0.96:0.04のモル比でアルミナ製乳鉢に入れ、メタノールを添加した後、2時間混合した。次いで、得られた混合物をアルミナ製るつぼに入れて、900℃で1時間仮焼きした後、1050℃で10時間本焼成した。焼成後、焼成体を室温まで放冷させた後、解砕して、4atm%RhドープSrTiO3(SrTi0.96Rh0.04O3)粒子からなる粉末を作製した。
SEM観察により4atm%RhドープSrTiO3粒子(第1の光触媒粒子1)の平均一次粒子径を算出した。具体的には、SEM(株式会社日立ハイテク製、SU-8220)により、倍率40000倍で観察した際の無作為に選択した結晶粒子50個の円形近似による平均値を一次粒子径とした。その結果、4atm%RhドープSrTiO3粒子の平均一次粒子径は約500nmであった。
4atm%RhドープSrTiO3粒子のバンド位置は、Wang et al., J.Catal. 305-315, 328 (2015)を参照して以下のとおりとみなした。
価電子帯上端:-6.6eV (vs.真空準位)
伝導帯下端:-4.1eV (vs.真空準位)
なお、4%RhドープSrTiO3粒子における価電子帯上端とは、SrTiO3のバンドギャップ内に生じた、ドープされたRh3+由来のドナー軌道の上端に由来するものであると考えられる。
助触媒としてルテニウムを担持した4atm%RhドープSrTiO3粒子を下記の含浸法により作製した。まず、4atm%RhドープSrTiO3粒子 100mgと、ルテニウム(Ru)換算で0.25~4mgとなるように塩化ルテニウム・n水和物を溶解させた超純水0.2mlとを混合し、1分間超音波分散処理を行い、懸濁液を作製した。その後、この懸濁液を入れた蒸発皿を、100℃に加熱したホットプレート上に置いて、ガラス棒で攪拌しながら、水を徐々に蒸発させた。水が完全に蒸発した後、磁性るつぼに回収した粉末を入れて、350℃で1時間焼成した。このような光電着法で、第1の光触媒粒子1の重量に対し金属換算で0.25~4wt%のRuOxを担持した4atm%RhドープSrTiO3粒子(第1の光触媒粒子2)を作製した。
0.05atm%MoドープBiVO4粒子は液固相法により作製した。具体的には、まず、K2CO3(関東化学製,99.5%)、V2O5(和光純薬製,99.0%)およびMoO3(関東化学製,99.5%)をK:V:Mo=3.03:4.9975:0.0025 (mol比)になるようにメノー乳鉢に入れ、エタノール(10mL)を添加した後30分間混合した。次いで、得られた混合物を磁性るつぼに入れて、電気炉にて大気中450℃で5時間焼成した。焼成後、焼成体を室温まで放冷させた後、解砕し粉末を得た。
得られた粉末を、100mlの水およびBi(NO3)3・5H2O(和光純薬製,99.9%)が入った300mL三角フラスコに入れて(Bi :(V+Mo)=1 :1)、70℃で10時間、攪拌子を用いて1500 rpmで撹拌した。得られた沈殿物を吸引濾過により回収して水洗浄を行った後、乾燥器にて60℃で12時間乾燥させて、0.05atm%MoドープBiVO4粉末からなる粒子を得た。
上述と同様の条件によるSEM観察により0.05atm%MoドープBiVO4粒子(第2の光触媒粒子)の平均一次粒子径を算出した。その結果、平均一次粒子径は約800nmであった。
BiVO4のバンド位置は、Wang et al., J.Catal. 305-315, 328 (2015)を参照して以下のとおりとみなした。
価電子帯上端:-6.8eV(vs.真空準位)
伝導帯下端:-4.6eV(vs.真空準位)
助触媒として鉄酸化物(FeOx)あるいはコバルト酸化物(CoOx)を担持した0.05atm%MoドープBiVO4粒子を下記の方法により作製した。作製した0.05atm%MoドープBiVO4粒子 100mgと、コバルト換算で0.5mgとなるように塩化コバルト・六水和物あるいは鉄換算で0.5mgとなるように塩化鉄・九水和物を溶解させた超純水0.2mlを反応溶液とし、蒸発皿に入れた。この反応溶液を入れた蒸発皿の下面を100℃に加熱しながら、ガラス棒で混錬しながら水を蒸発乾固させた。このような含浸法で、第2の光触媒粒子1の重量に対し金属換算で0.5wt%のFeOxを担持した0.05atm%MoドープBiVO4粒子(第2の光触媒粒子2)および第2の光触媒粒子1の重量に対し金属換算で0.5wt%のCoOxを担持した0.05atm%MoドープBiVO4粒子(第2の光触媒粒子3)を作製した。
導電性繊維1
導電性繊維1として、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を準備した。
導電性繊維2として、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を準備した。
導電性繊維3として、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を準備した。
導電性繊維4として、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を準備した。
導電性針状粒子として、針状であり、撓みにくい(柔軟性の低い)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を準備した。
導電性粒子1として、ITOコロイド(10%SnドープIn2O3)の10wt%有機溶剤分散ペースト(奥野製薬製)を用いた。ITOコロイド粒子の平均一次粒子径は10nmであった。なお、この平均一次粒子径は、TEM観察により算出された値として、カタログに掲載された値である。また、ITOコロイド 粒子の電子特性は、仕事関数:4.6eV、フェルミ準位:-4.6eV(vs. 真空準位)であった(A . Sharma et al., Applied Physics letters, 93, 163308 (2008))。
導電性粒子2として、金コロイドの10wt%エタノール分散液(新光化学工業所製)を用いた。金コロイド粒子 の平均一次粒子径は20nmであった。なお、この平均一次粒子径は、TEM観察により算出された値としてカタログに掲載された値である。また、金コロイド粒子の電子特性は、仕事 関数:5.1eV、フェルミ準位:-5.1eV(vs.真空準位)であった(A. Sharma et al., Applied Physics letters, 93, 163308 (2008))。
親水性繊維として、アルミナナノファイバー(ANF)を準備した。平均短軸径4nm、平均長軸長1μmであった。
(塗布用ペーストの作製)
第1の光触媒粒子1と第2の光触媒粒子1とを第1の光触媒粒子1:第2の光触媒粒子1=1:1の割合で合計量が0.25gとなるように秤量した。これを、有機分散媒0.75gに混合し、光触媒粒子を分散させた。有機分散媒としては、α-テルピネオール(関東化学製)と、2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール(和光純薬製)と、ポリアクリル樹脂(SPB-TE1、綜研化学製)とが、この順に重量比で、62.5 : 12.5 : 25.0の割合で混合されたものを用いた。このようにして光触媒ペースト1を調製した。次いで、この光触媒ペースト1に、導電性繊維1を、第1の光触媒粒子1:第2の光触媒粒子1:導電性繊維1の固形分の重量組成比が49.55:49.55:0.9となるように添加して、第1の光触媒粒子1と第2の光触媒粒子1と導電性繊維1との合計固形分濃度が33wt%となるような塗布用ペースト1を作製した。
塗布用ペースト1を基材(ホウケイ酸ガラス基板、サイズ:3cm×3cm×厚さ0.55mm)に、塗布厚が60μm、塗布面積が6.25cm2(2.5cm角)となるようにスクリーン印刷法で塗布した。その後、80℃で30分間乾燥させ、300℃で30分間焼成して光触媒材1を作製した。
(塗布用ペーストの作製)
光触媒ペースト1に、導電性繊維1を、第1の光触媒粒子1:第2の光触媒粒子1:導電性繊維1の固形分の重量組成比が49.1:49.1:1.8となるように添加して、第1の光触媒粒子1と第2の光触媒粒子1と導電性繊維1との合計固形分濃度が33wt%となるような塗布用ペースト2を作製した。
(光触媒材の作製)
光触媒材1の作製方法と同様に、塗布用ペースト2を基材に塗布し、乾燥および焼成して光触媒材2を作製した。
表2に記載の導電性繊維を用い、膜固形分に対する導電性繊維の濃度が表2に記載の濃度となるようにして光触媒材1、2と同様の方法で光触媒層を形成させた後、下記の方法にて親水性被覆部を形成し、光触媒材3~14を作製した。
光触媒層の表面積、つまり塗布用ペーストの塗布面積の単位面積当たりのチタン酸化物(TiOx)またはジルコニア酸化物(ZrOx)に含まれるTiまたはZrの金属換算濃度が表2に記載の濃度となるようにチタンテトライソプロポキシドあるいはジルコニウムテトラn-ブトキシドを溶解させた2-プロパノール 150μlを、光触媒材の表面に満遍なく滴下により塗布し、常温で15時間乾燥後、350℃で1時間焼成し、親水性被覆部を作製した。
光触媒材1、2と同様の方法で光触媒層を形成させた後、下記のドロップキャスト法にて各光触媒粒子の表面に助触媒を担持させ、この担持された助触媒の表面にさらに助触媒シェル層を形成した後、上述と同様の方法により親水性被覆部を形成し、光触媒材15~20を作製した。
基材上の第1の光触媒粒子の重量に対して、表2に示すようにルテニウム換算で1.0重量%となるように塩化ルテニウム・n水和物水溶液(15.3重量%)を溶解させた超純水50μlを、光触媒層に満遍なく滴下により塗布し、常温で3時間乾燥後、350℃で1時間焼成した。
助触媒のシェル層として、基材上の第1の光触媒粒子の重量に対して、表2に示すようにクロム換算で0.25重量%となるように硝酸クロム・六水和物水溶液(11.54重量%)を溶解させた超純水50μlを、光触媒層に満遍なく滴下により塗布し、常温で3時間乾燥後、350℃で1時間焼成した。
以上の工程により、光触媒粒子の表面に助触媒を担持させ、この担持された助触媒(RuOx)の表面に助触媒シェル層(CrOx)をさらに形成した。
表2に記載の導電性針状粒子または導電性粒子を用い、膜固形分に対する導電性針状粒子または導電性粒子の濃度が表2に記載の濃度となるようにして光触媒材1と同様の方法で光触媒層を形成させ、光触媒材21~23を作製した。
表3に記載の第1の光触媒粒子と、表3に記載の第2の光触媒粒子と、導電性繊維1を用い、光触媒層を形成した後に、上記の方法にて助触媒シェル層をさらに形成した以外は、光触媒材3~14と同様の方法により光触媒材を作製した。
導電性繊維1と、親水性繊維を用い、光触媒層を形成した以外は、光触媒材1と同様の方法により光触媒材を作製した。
導電性繊維1と、親水性繊維を用い、光触媒層を形成した以外は、光触媒材3~14と同様の方法により光触媒材を作製した。
導電性繊維1と、親水性繊維を用い、光触媒層を形成した以外は、光触媒材15~20と同様の方法により光触媒材を作製した。
導電性繊維を用いずに光触媒層を形成した以外は、光触媒材33と同様の方法により光触媒材を作製した。
光触媒層の構造
光触媒材2の光触媒層をSEM(株式会社日立ハイテク製、SU-8220)により観察し、得られた画像を図6に示す。
各光触媒材の断面をSEM(株式会社日立ハイテク製、SU-8220)により観察した。光触媒材の断面を、基材と光触媒層の最上部まで観察できる倍率で観察した。基材の表面のある点における水平方向の接線から、この接線に対する垂線における光触媒層の最上部までの距離を光触媒層の厚みとした。いずれの光触媒材における光触媒層の厚みは10μmであった。
導電性繊維の短軸径は、光触媒層の断面をSEMにて20万倍の倍率で観察した際のランダムに選んだ30本の各導電性繊維の短軸径を求め、これらの平均値とした。導電性繊維の長軸長は、光触媒層の断面を10000倍の倍率で観察した際のランダムに選んだ30本の各導電性繊維の長軸長を求め、これらの平均値とした。結果を表2および表3に示す。
各光触媒材の断面をSEM(株式会社日立ハイテク製、SU-8220)により倍率45000倍で観察した。観察面において、観察される導電性繊維のうち、光触媒粒子の表面と接触し、かつ曲線部分を有する10個の導電性繊維1を選択した。これらの導電性繊維において、曲線部分のうち、最も曲がった(湾曲した)部分を特定した。この特定した部分に合う円の半径を得、これを各導電性繊維の曲率半径とした。10個の導電性繊維の曲率半径の平均値を本発明における導電性繊維の曲率半径として求めた。結果を表2および表3に示す。なお、光触媒材22および23においては、測定不可と判断した。
各光触媒材の可視光照射による光触媒活性(水分解活性)を以下の方法で評価した。パイレックス(登録商標)製上方照射用の窓付きのガラスフラスコに、光触媒材と、超純水50mlを入れて、反応溶液とした。この反応溶液を入れたガラスフラスコを閉鎖循環装置(幕張理化学製)に装着し、反応系内の雰囲気をアルゴン置換した。アルゴン圧は、10kPaであった。UVカットフィルター(L-42、HOYA製)を装着した300Wキセノンランプ(Cermax製、PE-300BF)により、可視光をパイレックス(登録商標)窓側から照射した。光照射した後3時間の、水が還元されて生成する水素の発生量および水が酸化されて生成する酸素の発生量を、ガスクロマトグラフ(島津製作所製、GC-8A、TCD検出器、MS-5Aカラム)により経時的に調べた。結果は表2~表4に示されるとおりであった。
20 酸素発生用可視光応答型光触媒粒子(第2の光触媒粒子)
30 導電性繊維
40 助触媒
50 助触媒シェル層
60 親水性被覆部
70 光触媒層
71 細孔
80 親水性繊維
90 基材
100 光触媒材
Claims (16)
- 基材と、当該基材に固定化されてなる光触媒層とを含んでなる光触媒材であって、
前記光触媒層が、
水素発生用可視光応答型の第1の光触媒粒子と、
酸素発生用可視光応答型の第2の光触媒粒子と、
前記第1の光触媒粒子と前記第2の光触媒粒子との間に設けられ、前記第1の光触媒粒子の価電子帯上端の電子エネルギー準位よりも負な位置であり、前記第2の光触媒粒子の伝導帯下端の電子エネルギー準位よりも正な位置にフェルミ準位を有する、電子および正孔を貯蔵可能な導電性繊維と
を含んでなり、
前記導電性繊維は、その曲率半径が5nm以上1000nm以下であり、
前記導電性繊維が、前記第1の光触媒粒子と前記第2の光触媒粒子とを接続しており、
前記導電性繊維が、その表面に、第1領域、第2領域および第3領域を有し、かつ、
前記第1領域において、前記第1の光触媒粒子と接触し、
前記第2領域において、前記第2の光触媒粒子と接触し、
前記第3領域において、前記第1及び第2の光触媒粒子いずれとも接触しないものであり、
前記光触媒層が、前記導電性繊維の前記第3領域の少なくとも一部を覆う親水性被覆部と、当該親水性被覆部とは異なる親水性繊維とをさらに含んでなる、光触媒材。 - 前記導電性繊維の長軸の長さが、300nm以上10μm以下である、請求項1に記載の光触媒材。
- 前記導電性繊維の短軸の直径が、3nm以上50nm以下である、請求項1または2に記載の光触媒材。
- 前記導電性繊維が、カーボンナノファイバーである、請求項1~3のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記導電性繊維が、カーボンナノチューブ(CNT)である、請求項1~3のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記導電性繊維の含有量が、前記第1の光触媒粒子、前記第2の光触媒粒子および前記導電性繊維の合計含有量に対して、0.1wt%以上10wt%以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記親水性被覆部は金属元素を含む酸化物、水酸化物、リン酸塩から選択される1種以上を含んでおり、前記光触媒層の単位面積(cm2)あたりに含まれる前記金属元素の金属換算濃度が0.1μmol/cm2以上20μmol/cm2以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記親水性繊維は、アルミナナノファイバーである、請求項1~7のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記第1の光触媒粒子および/または前記第2の光触媒粒子の表面に助触媒が担持されてなる、請求項1~8のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記助触媒の含有量が、金属換算濃度で0.1wt%以上5wt%以下である、請求項9に記載の光触媒材。
- 前記助触媒の表面を覆う助触媒シェル層を有する、請求項9または10に記載の光触媒材。
- 前記基材は、セラミックス基材、ガラス基材、石英基材、有機基材、金属から選択される一種以上である、請求項1~11のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 前記有機基材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂から選択される一種以上である、請求項12に記載の光触媒材。
- 可視光による水の光分解反応に用いられる、請求項1~13のいずれか一項に記載の光触媒材。
- 請求項14に記載の光触媒材を含んでなる、水分解用光触媒モジュール。
- 請求項15に記載の水分解用光触媒モジュールを含んでなる、水素製造システム。
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