JP7682008B2 - 酸化珪素膜用研磨液組成物 - Google Patents
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Description
特に、3次元NAND型フラッシュメモリの層間絶縁膜のCMPによる平坦化工程においては、被研磨基板上に階段状にスタックされたフィルムのアレイ部とその周辺部とで酸化珪素膜の表面凹凸の段差が大きいため、CMPによる平坦化に時間がかかるという問題がある。例えば、参考文献International Conference on Planarization/CMP technology(ICPT), p106 (2016)には、図2に示されるようにCMP前にエキストラエッチング(extra-etching process)を行うことによって、凸部を微細化し、CMP効率を向上し、研磨時間を短縮する方法が提案されている。一方、記録容量の増大に伴い、アレイ部の厚みはさらに向上し、表面凹凸の段差がさらに大きくなる。したがって、このような微細な凸部を高速に除去することがより一層求められるようになってきている。
酸化珪素膜の研磨には、一般的に、セリア粒子が使用されている。通常、セリア粒子中のセリウムは4価であり、まれに酸素(O)が脱落して3価になる。セリア粒子中の3価のセリウムは、酸化珪素膜のSi-O結合を弱めて、酸化珪素膜が脆弱化し、研磨を促進させると考えられる。
本開示では、所定の酸素貯蔵量を有するセリア粒子(成分A)と複素芳香族化合物(成分B)とを併用することで、セリア粒子の酸化珪素膜への吸着を促進し、凸部でのセリア粒子の接触確率を向上するため、基板表面の酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)を向上できると考えられる。さらに、還元性を有する複素芳香族化合物においては、上記の作用に加え、セリア粒子の酸素脱落を促進し、酸化珪素膜の脆弱化を促進し、研磨速度がさらに促進すると考えられる。
但し、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
本開示の研磨液組成物は、一又は複数の実施形態において、酸化珪素膜の研磨に用いられる研磨液組成物(酸化珪素膜用研磨液組成物)であり、酸化珪素膜の研磨を必要とする工程に使用できる。例えば、本開示の研磨液組成物は、一又は複数の実施形態において、半導体基板の素子分離構造を形成する工程で行われる酸化珪素膜の研磨、層間絶縁膜を形成する工程で行われる酸化珪素膜の研磨、埋め込み金属配線を形成する工程で行われる酸化珪素膜の研磨、又は、埋め込みキャパシタを形成する工程で行われる酸化珪素膜の研磨に使用できる。また、本開示の研磨液組成物は、一又は複数の実施形態において、3次元NAND型フラッシュメモリ等の3次元半導体装置の製造に使用できる。
特に、本開示の研磨液組成物は、酸化珪素膜凸部を有する基板の研磨に好適に用いることができる。酸化珪素膜凸部とは、一又は複数の実施形態において、基板表面上の酸化珪素膜の凸部であり、例えば、幅10μm~500μm、高さ4μm~10μmの凸部が挙げられる。酸化珪素膜凸部は、一又は複数の実施形態において、3次元NAND型フラッシュメモリの層間絶縁膜のCMP前のエキストラエッチング(extra-etching process)によって形成されうる。酸化珪素膜凸部は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板表面上の酸化珪素膜凸部である。酸化珪素膜凸部を有する基板は、一又は複数の実施形態において、3次元NAND型フラッシュメモリの層間絶縁膜のCMP前にエキストラエッチングされた後の基板である。本開示の研磨液組成物は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板を研磨するためのものである。
本開示の研磨液組成物は、研磨砥粒としてセリア粒子(以下、単に「成分A」ともいう)を含有する。成分Aは、1種類でもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
コロイダルセリアは、例えば、特表2010-505735号公報の実施例1~4に記載の方法で、ビルドアッププロセスにより得ることができる。
不定形セリアとしては、例えば、粉砕セリアが挙げられる。粉砕セリアの一実施形態としては、例えば、炭酸セリウムや硝酸セリウムなどのセリウム化合物を焼成、粉砕して得られる焼成粉砕セリアが挙げられる。粉砕セリアのその他の実施形態としては、例えば、無機酸や有機酸の存在下でセリア粒子を湿式粉砕することにより得られる単結晶粉砕セリアが挙げられる。湿式粉砕時に使用される無機酸としては、例えば硝酸が挙げられ、有機酸としては、例えば、カルボキシル基を有する有機酸が挙げられ、具体的には、酢酸、プロピオン酸、ピコリン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、アミノ安息香酸及びp-ヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。湿式粉砕方法としては、例えば、遊星ビーズミル等による湿式粉砕が挙げられる。
セリアコートシリカとしては、例えば、特開2015-63451号公報の実施例1~14もしくは特開2013-119131号公報の実施例1~4に記載の方法で、シリカ粒子表面の少なくとも一部が粒状セリアで被覆された構造を有する複合粒子が挙げられ、該複合粒子は、例えば、シリカ粒子にセリアを沈着させることで得ることができる。
本開示の研磨液組成物に含まれる複素芳香族化合物(以下、単に「成分B」ともいう)としては、一又は複数の実施形態において、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)向上の観点から、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基、チオール基又はカルボキシル基で置換された含窒素複素芳香族化合物が挙げられ、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基又はチオール基で置換された含窒素複素芳香族化合物が好ましく、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基で置換された含窒素複素芳香族化合物がより好ましい。成分Bは、1種でもよいし、2種以上の組合せでもよい。
本開示の研磨液組成物に含まれる成分Bは、一又は複数の実施形態において、含窒素複素芳香環の少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基で置換された含窒素複素芳香環骨格を含む、N-オキシド化合物又はその塩(成分B1)である。上記の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。成分B1は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本開示において、成分B1の含窒素複素芳香環骨格に含まれる少なくとも1つの窒素原子がN-オキシドを形成する。成分B1に含まれる含窒素複素芳香環としては、一又は複数の実施形態において、単環又は2環の縮合環が挙げられる。成分B1に含まれる含窒素複素芳香環の窒素原子数としては、一又は複数の実施形態において、1~3個が挙げられ、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)向上の観点から、1又は2個が好ましく、1個がより好ましい。
成分B1に含まれる含窒素複素芳香環骨格としては、一又は複数の実施形態において、ピリジンN-オキシド骨格、キノリンN-オキシド骨格等から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。本開示において、ピリジンN-オキシド骨格とは、ピリジン環に含まれる窒素原子がN-オキシドを形成している構成を示す。キノリンN-オキシド骨格とは、キノリン環に含まれる窒素原子がN-オキシドを形成している構成を示す。
本開示の研磨液組成物に含まれる成分Bは、一又は複数の実施形態において、含窒素複素芳香環骨格の少なくとも1つの水素原子がチオール基で置換された含窒素複素芳香環骨格を含む、N-オキシド化合物又はその塩(成分B2)である。上記の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。成分B2は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
本開示において、成分B2の含窒素複素芳香環骨格に含まれる少なくとも1つの窒素原子がN-オキシドを形成する。成分B2に含まれる含窒素複素芳香環としては、一又は複数の実施形態において、単環又は2環の縮合環が挙げられる。成分B2に含まれる含窒素複素芳香環の窒素原子数としては、一又は複数の実施形態において、1~3個が挙げられ、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)向上の観点から、1又は2個が好ましく、1個がより好ましい。
成分B2に含まれる含窒素複素芳香環骨格としては、一又は複数の実施形態において、ピリジンN-オキシド骨格、キノリンN-オキシド骨格等から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。本開示において、ピリジンN-オキシド骨格とは、ピリジン環に含まれる窒素原子がN-オキシドを形成している構成を示す。キノリンN-オキシド骨格とは、キノリン環に含まれる窒素原子がN-オキシドを形成している構成を示す。
本開示の研磨液組成物に含まれる成分Bは、一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの水素原子がカルボキシル基に置換された含窒素複素芳香環骨格を含む化合物又はその塩(成分B3)である。上記の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、エタノールアミン塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。成分B3は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
成分B3に含まれる含窒素複素芳香環骨格としては、一又は複数の実施形態において、ピリジン骨格が挙げられる。
本開示の研磨液組成物に含まれる水系媒体としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等の水、又は、水と溶媒との混合溶媒等が挙げられる。上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が挙げられる。水系媒体が、水と溶媒との混合溶媒の場合、混合媒体全体に対する水の割合は、本開示の効果が妨げられない範囲であれば特に限定されなくてもよく、経済性の観点から、例えば、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましい。被研磨基板の表面清浄性の観点から、水系媒体としては、水が好ましく、イオン交換水及び超純水がより好ましく、超純水が更に好ましい。本開示の研磨液組成物中の水系媒体の含有量は、成分A、成分B、及び必要に応じて配合される後述する任意成分を除いた残余とすることができる。
本開示の研磨液組成物は、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)のさらなる向上の観点から、下記式(I)で表される化合物(以下、単に「成分C」ともいう)をさらに含有することができる。成分Cは、1種であってもよいし、2種以上の組合せであってもよい。
R3は、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)のさらなる向上の観点から、H、-NH2、-N+(CH3)3、アルキル基、フェニル基、シチジン基、又はアルキルグアニジノ基が好ましく、アルキルグアニジノ基又はフェニル基がより好ましく、アルキルグアニジノ基が更に好ましい。アルキル基としては、研磨液組成物への溶解性の観点から、炭素数1以上12以下のアルキル基が好ましく、炭素数2以上6以下のアルキル基がより好ましく、炭素数4のアルキル基(ブチル基)が更に好ましい。アルキルグアニジノ基としては、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)のさらなる向上の観点から、炭素数2以上12以下のアルキルグアニジノ基がより好ましく、炭素数2以上4以下のアルキルグアニジノ基が更に好ましく、メチルグアニジノ基が更に好ましく、1-メチルグアニジノ基が更に好ましい。
Xは、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)のさらなる向上の観点から、炭素数1以上12以下のアルキレン基が好ましく、炭素数1以上10以下のアルキレン基がより好ましく、炭素数1以上8以下のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1以上6以下のアルキレン基が更に好ましく、炭素数1以上4以下のアルキレン基が好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基が更に好ましく、炭素数2のアルキレン基(エチレン基)が好ましい。
nは、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)のさらなる向上の観点から、1が好ましい。
本開示の研磨液組成物は、本開示の効果が損なわれない範囲で、その他の成分をさらに配合してなるものであってもよい。その他の成分としては、例えば、pH調整剤、界面活性剤、増粘剤、分散剤、防錆剤、防腐剤、塩基性物質、研磨速度向上剤、カウンターイオン等が挙げられる。本開示の研磨液組成物がその他の成分をさらに含有する場合、本開示の研磨液組成物中のその他の成分の含有量は、研磨速度向上の観点から、0.001質量%以上が好ましく、0.0025質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、そして、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。
本開示の研磨液組成物は、例えば、成分A、成分B及び水系媒体、並びに、所望により上述した任意成分(成分C、その他の成分)を公知の方法で配合する工程を含む製造方法によって製造できる。例えば、本開示の研磨液組成物は、少なくとも成分A、成分B及び水系媒体を配合してなるものとすることができる。成分Aが複数種類のセリア粒子の組合せである場合、成分Aは、複数種類のセリア粒子をそれぞれ配合することにより得ることができる。成分Bが複数種類の複素芳香族化合物の組合せである場合、成分Bは、複数種類の複素芳香族化合物をそれぞれ配合することにより得ることができる。本開示において「配合する」とは、成分A、成分B及び水系媒体、並びに必要に応じて上述した任意成分(成分C、その他の成分)を同時に又は順に混合することを含む。混合する順序は特に限定されない。前記配合は、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の混合器を用いて行うことができる。本開示の研磨液組成物の製造方法における各成分の配合量は、上述した本開示の研磨液組成物中の各成分の含有量と同じとすることができる。
本開示は、その他の態様において、本開示の研磨液組成物を製造するためのキット(以下、「本開示の研磨液キット」ともいう)に関する。
本開示の研磨液キットとしては、例えば、成分A及び水系媒体を含む研磨砥粒分散液と、成分Bを含む添加剤水溶液と、を相互に混合されない状態で含む、研磨液キット(2液型研磨液組成物)が挙げられる。前記研磨砥粒分散液と前記添加剤水溶液とは、使用時に混合され、必要に応じて水系媒体を用いて希釈される。前記研磨砥粒分散液に含まれる水系媒体は、研磨液組成物の調製に使用する水系媒体の全量でもよいし、一部でもよい。前記添加剤水溶液には、研磨液組成物の調製に使用する水系媒体の一部が含まれていてもよい。前記研磨砥粒分散液及び前記添加剤水溶液にはそれぞれ必要に応じて、上述した任意成分(成分C、その他の成分)が含まれていてもよい。
本開示の研磨液キットによれば、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)を向上可能な研磨液組成物を得ることができる。
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨膜を研磨する工程を含み、前記被研磨膜は、半導体基板の製造過程で形成される酸化珪素膜である、研磨方法(以下、本開示の研磨方法ともいう)に関する。被研磨膜としては、上述した本開示の研磨液組成物における被研磨膜が挙げられる。例えば、本開示の研磨方法における被研磨膜は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板表面上の酸化珪素膜凸部である。本開示の研磨方法は、一又は複数の実施形態において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む。被研磨基板は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板であり、一又は複数の実施形態において、酸化珪素膜凸部を有する基板である。本開示の研磨方法を使用することにより、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)の向上が可能であるため、品質が向上した半導体基板の生産性を向上できるという効果が奏されうる。本開示の研磨方法における研磨の方法及び条件は、後述する本開示の半導体基板の製造方法と同じようにすることができる。
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨膜を研磨する工程(研磨工程)を含む、半導体基板の製造方法(以下、「本開示の半導体基板の製造方法」ともいう)に関する。被研磨膜としては、上述した本開示の研磨液組成物における被研磨膜が挙げられる。例えば、本開示の半導体基板の製造方法における被研磨膜は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板表面上の酸化珪素膜凸部である。本開示の半導体基板の製造方法は、一又は複数の実施形態において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む。被研磨基板は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の基板であり、一又は複数の実施形態において、酸化珪素膜凸部を有する基板である。本開示の半導体基板の製造方法によれば、酸化珪素膜凸部の研磨速度(凸部解消速度)の向上が可能であるため、品質が向上した半導体基板を効率よく製造できるという効果が奏されうる。
本開示の研磨液組成物は、一又は複数の実施形態において、エキストラエッチング後の酸化珪素膜凸部を有する基板の研磨に好適に用いることができる。酸化珪素膜凸部とは、一又は複数の実施形態において、基板表面上の酸化珪素膜の凸部であり、例えば、幅10μm~500μm、高さ4μm~10μmの凸部が挙げられる。
(1)研磨液組成物のpH
研磨液組成物の25℃におけるpH値は、pHメータ(東亜電波工業社製、「HM-30G」)を用いて測定した値であり、pHメータの電極を研磨液組成物へ浸漬して1分後の数値である。
セリア粒子(成分A)の平均一次粒径(nm)は、下記BET(窒素吸着)法によって得られる比表面積S(m2/g)を用い、セリア粒子の真密度を7.2g/cm3として算出した。
比表面積は、セリア分散液を120℃で3時間熱風乾燥した後、メノウ乳鉢で細かく粉砕しサンプルを得た。測定直前に120℃の雰囲気下で15分間乾燥した後、比表面積測定装置(マイクロメリティック自動比表面積測定装置「フローソーブIII2305」、島津製作所製)を用いて窒素吸着法(BET法)により測定した。
セリア粒子の酸素貯蔵量は、熱重量示差熱分析装置(Thermo plus TG8110、Rigaku製)により、下記に示す方法により測定した。
セリア分散液を600℃で3時間熱風乾燥した後、メノウ乳鉢で細かく粉砕した。その後、セリア粒子をPtパンに入れ、装置にセットした。窒素:水素=1:1のガスを装置内に充填し、室温から800℃まで昇温し、セリア粒子の還元を実施した。800℃に保持したまま、系内を窒素置換し、30分保持した。次いで、酸素:窒素=1:9のガスにてセリア粒子を酸化させた。この際にセリア粒子が吸収する酸素量を用い、酸素貯蔵量(μmol/g)を算出した。
1)支持電解質として用いる硫酸ナトリウム水溶液が0.1mol/Lになるよう超純水にて調製し、窒素置換を3時間以上行う。
2)ガラスバイアル(20mL)に硫酸ナトリウム水溶液を9.9mL秤量する。
3)ガラス状カーボン(グラッシーカーボン)作用電極の表面を、1μm研磨用ダイヤモンド及びダイヤモンド研磨用パッド(何れもビー・エー・エス社製)を用い、電極を垂直に押し当て、8の字を描くように十分研磨をする。続いて、0.05μmのアルミナ及びアルミナ研磨用パッド(何れもビー・エー・エス社製)を用い、電極表面が鏡面になるまで8の字を描くように十分研磨をする。その後、電極表面を超純水で洗浄し乾燥させる。
4)ガラス状カーボン電極、銀/塩化銀参照電極、白金カウンター電極をALS電気化学アナライザー(モデル611D)に接続し、硫酸ナトリウム水溶液に浸漬させて3極式電気化学セルを組み立てる。
5)サイクリックボルタンメトリー変数を高電位1V、低電位1V、スキャン速度0.1V/s、スィープセグメント5wに設定し、電位-電流データポイントをモニターに表示する。
6)ガラスバイアル内にテフロン(登録商標)チューブを通し窒素置換を十分に行った後、支持電解質のみで測定を行う。このとき、窒素置換が不十分であると、溶存酸素由来のピークが検出される。
7)測定サンプル(添加剤:1000ppm)を超純水にて調製し、窒素置換を十分に行った後、該測定サンプル0.1mLをガラスバイアル内の硫酸ナトリウム水溶液9.9mLに添加し、添加剤の10ppm水溶液を得た。
8)Open Circuit Potentialを測定し、サイクリックボルタンメトリー変数の初期電位に設定し、測定を行う。このとき、溶存酸素由来のピークが検出されていないことを確認し、測定サンプル由来のサイクリックボルタモグラムから酸化還元電位を確認する。
(実施例1~9、12及び比較例1~2)
セリア粒子(表1及び表3に示す成分A)、複素芳香族化合物(表2及び表3に示す成分B)及び水を混合して実施例1~9、12及び比較例1~2の研磨液組成物を得た。各研磨液組成物中の各成分の含有量は、表3に示すとおりである。水の含有量は、成分Aと成分Bとを除いた残余である。
(実施例10~11)
セリア粒子(表1及び表3に示す成分A)、複素芳香族化合物(表2及び表3に示す成分B)、化合物(表3に示す成分C)及び水を混合して実施例10~11の研磨液組成物を得た。各研磨液組成物中の各成分の含有量は、表3に示すとおりである。水の含有量は、成分Aと成分Bと成分Cとを除いた残余である。
実施例1~12及び比較例1~2の研磨液組成物のpHは5であった。pH調整はアンモニアもしくは硝酸を用いて実施した。
(成分B)
B1:2-ヒドロキシピリジンN-オキシド(東京化成工業株式会社製)
B2:2-メルカプトピリジンN-オキシド(東京化成工業株式会社製)
B3:ピコリン酸(東京化成工業株式会社製)
(成分C)
C1:クレアチノールホスファート(東京化成工業社製)[式(I)中、R1:OH、R2:OH、R3:1-メチルグアニジノ基、X:エチレン基、n:1である。]
C2:フェニルホスホン酸(東京化成工業社製)[式(I)中、R1:OH、R2:OH、R3:フェニル基、X:結合手、n:0である。]
[評価用サンプル]
評価用サンプルとして、図1に示すウエハ(直径200mm)を使用した。この評価用サンプルは、シリコン基板上に膜厚6μmの酸化珪素膜が形成された後、ドライエッチングによって、図1に示すように、格子状の凹凸部が形成されている。凹部は、縦20mm×横20mm×深さ4μmの大きさである。酸化珪素膜はP-TEOSにより形成されている。この評価用サンプルは、エキストラエッチング後の酸化珪素膜凸部を有する基板のモデル基板である。
研磨装置:片面研磨機[荏原製作所製、FREX-200]
研磨パッド:硬質ウレタンパッド「IC-1000/Suba400」[ニッタ・ハース社製]
定盤回転数:100rpm
ヘッド回転数:107rpm
研磨荷重:280hPa
研磨液供給量:200mL/分
研磨時間:1分間
実施例1~12及び比較例1~2の各研磨液組成物を用いて、上記研磨条件で評価用サンプルを研磨した。
研磨前後の配線幅500umの凸部の酸化ケイ素膜の膜厚をASET-F5X(KLA製)を用い測定した。凸部解消速度は下記式により求め、比較例1の研磨速度を100としたときの結果を表3に示した。
凸部解消速度=[研磨前の凸部の酸化ケイ素膜厚(Å)-研磨後の凸部の酸化ケイ素膜厚(Å)]/研磨時間(分)
Claims (11)
- 成分Aの酸素貯蔵量が100μmol/g以上である、請求項1に記載の研磨液組成物。
- 成分Bは、成分Bの10ppm水溶液をサイクリックボルタンメトリー(Ag/AgCl電極基準、25℃)で測定したときの還元電位が0.45V以上となる化合物である、請求項1又は2に記載の研磨液組成物。
- 成分Bは、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基で置換された含窒素複素芳香族化合物である、請求項1から3のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 成分Bは、ピリジン環の少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基に置換されたピリジン環を有するN-オキシド化合物、キノリン環の少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基に置換されたキノリン環を有するN-オキシド化合物、及びこれらの塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項1から4のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 成分Bは、2-ヒドロキシピリジンN-オキシド及びこれらの塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項1から5のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 成分Cはクレアチノールホスファート、フェニルホスホン酸及びこれらの塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の研磨液組成物。
- エキストラエッチング後の基板を研磨するための、請求項1から7のいずれかに記載の研磨液組成物。
- 請求項1から8のいずれかに記載の研磨液組成物を用いて被研磨膜を研磨する工程を含み、前記被研磨膜は、半導体基板の製造過程で形成される酸化珪素膜である、研磨方法。
- 請求項1から8のいずれかに記載の研磨液組成物を用いて被研磨膜を研磨する工程を含む、半導体基板の製造方法。
- 前記被研磨膜は、エキストラエッチング後の基板表面上の酸化珪素膜凸部である、請求項9又は10に記載の方法。
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| JP2018512475A (ja) | 2015-03-05 | 2018-05-17 | キャボット マイクロエレクトロニクス コーポレイション | セリア研磨剤を含有する研磨組成物 |
| JP2020026532A (ja) | 2018-08-09 | 2020-02-20 | バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー | 酸化物材料を研磨するための化学機械平坦化組成物及びその使用方法 |
| JP2020080399A (ja) | 2018-09-28 | 2020-05-28 | 花王株式会社 | 酸化珪素膜用研磨液組成物 |
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2021
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